JP2018000231A - 変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラム - Google Patents

変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】連続的なデータによって示される事象に変化が生じた変化点を、連続的なデータから精度よく検知する。
【解決手段】変化点検知装置は、連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、2つ以上の数値データを取得する。変化点検知装置は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分を算出する。変化点検知装置は、差分を統合する。変化点検知装置は、統合された差分と所定の閾値との比較結果に基づき、所定時点が、事象に変化が生じた変化点であると検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムに関する。
近年、人の身体に装着することができる情報処理端末いわゆるウェアラブル機器(以下、ウェアラブル機器)の利用が広がっている。ウェアラブル機器はユーザが日常的に身に着けて携帯することが可能であるという点から、ユーザの健康状態や生活習慣を継続的・長期的にモニタするためにも利用できる。また、ウェアラブル機器によって収集されたユーザの健康状態や生活習慣に関する情報を大規模に収集する技術も一般化しつつある。
ウェアラブル機器を用いてユーザの姿勢や運動状態を判定する場合には、たとえば以下のような処理が行われる(非特許文献1参照)。まず、ユーザに3軸加速度センサを備える計測装置を装着し、所定の姿勢で運動を行わせる。そして、ユーザが所定の姿勢をとったときや所定の運動を行ったときに計測装置によって計測された加速度情報を用いて行動推定アルゴリズムを作成する。その後ユーザに装着した計測装置が計測した加速度情報に、作成した行動推定アルゴリズムを適用して、ユーザの行動を推定する。
赤堀 顕光、岸本 圭史、小栗 宏次、「単一3軸加速度センサを用いた行動推定」、電子情報通信学会技術研究報告、MBE、MEとバイオサイバネティックス、一般社団法人電子情報通信学会、2005年12月2日、105巻、456号、p.49-52
また、本発明者らは、これまでに、ウェアラブル機器を用いて取得した加速度情報等に基づき、ユーザの姿勢や運動状態を機械学習して判定モデルを作成し、判定モデルに基づきその後のユーザの姿勢や運動状態を判定する技術を提案している(特願2015−028850号)。
本発明者らはさらに、ウェアラブル機器を用いてユーザの生体情報を測定し、測定結果と、別途判定したユーザの姿勢や運動状態とを対応付けて、ユーザの自律神経機能の状態を評価する技術も提案している。ウェアラブル機器で測定した加速度情報からユーザの姿勢や運動状態を判定し、さらに、ウェアラブル機器で測定した生体情報と対応づけることで、ユーザの自律神経機能を逐次的かつ正確に評価することが出来ると考えられる。
ところで、姿勢や運動状態は、心臓循環器系に影響を与える要因である。したがって、自律神経機能を評価する際に用いる生体情報を、姿勢や運動状態についての情報と正確かつ綿密に対応づけることが、自律神経機能評価の精度向上に資すると考えられる。このため、自律神経機能評価において用いる姿勢や運動状態についての情報は、ユーザの日常生活の実態に即したものであることが望ましい。
しかし、上記の技術においては、ユーザの姿勢や運動状態を識別する場合に、各時点の状態が一意に識別され、前後の状態を加味して識別することが困難であった。すなわち、機械学習を通じて識別モデルを作成し、ウェアラブル機器から取得される加速度情報に識別モデルを適用した場合、各時点のユーザの姿勢や運動状態が一意に識別される。つまり、ユーザの姿勢や運動状態が継続的に安定しているときも、一時的な変化が生じたり、一つの姿勢や運動状態から他の姿勢や運動状態への移行的な動作が生じたりした場合も、その各時点について一意的な識別結果が付与される。
たとえば、ユーザが椅子に座っている状態(「静止、座位」と識別される)のときに、何かに驚いて体を大きく左右に動かした後、再び椅子に座って動かない状態に戻ったとする。この場合、識別モデルを用いて各時点の状態を識別すると、「静止、座位」から「運動」へ、その後、「静止、座位」へと識別結果が変化していく。しかし、こうして得られる識別結果をそのまま生体情報と対応づけると、自律神経機能の評価上は重要性が低い微細な姿勢変化もすべて検出されてしまう。そして、検出される微細な変化の各々とその時点の生体情報とを対応づけて自律神経機能を評価すると、自律神経機能の評価精度が低下すると予想される。したがって、ユーザの姿勢や運動状態が安定している状態と、変化部分とを区別して検知することが有用と考えられる。
また、日常生活においては、ユーザの姿勢や運動状態は、突然変化するのではなく、予備的な動作や中間的な姿勢への変化を経て、一つの姿勢から他の姿勢へ、一つの運動状態から他の運動状態へ、と変化することが多いと考えられる。たとえば、走っていたユーザが立ち止まって椅子に座る場合、「運動(走行)」から「運動(歩行)」、「静止、立位」、「運動(歩行)」、「静止、座位」等へと姿勢、運動状態の識別結果が変化していくと予想される。このとき、安定した状態である「運動(走行)」と「静止(座位)」との間の中間的な状態に対する識別結果をすべて抽出しそれぞれを切り離して自律神経機能の評価に用いると、評価精度が下がる可能性がある。したがって、ユーザの姿勢や運動状態が安定している状態と、予備的な動作や中間的な姿勢をとる変化中の状態と、を区別して検知することが有用と考えられる。
また、ウェアラブル機器を用いたユーザの姿勢、運動状態の判定以外の場面でも、連続的なデータに生じる変化点を精度よく判定したいという要請が存在する。たとえば、通信ネットワークから継続的に所定のパラメータを取得し、パラメータに有意な変化が生じた時点を判定したい、という要請がある。
開示の実施形態は、上記に鑑みてなされたものであって、連続的なデータによって示される事象に変化が生じた変化点を、連続的なデータから精度よく検知することを可能にする技術を提供することを目的とする。
開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムは、連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、2つ以上の数値データを取得する。さらに、開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムは、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分を算出する。さらに、開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムは、差分を統合する。そして、開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムは、統合された差分と所定の閾値との比較結果に基づき、所定時点が、事象に変化が生じた変化点であると検知する。
開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムは、連続的なデータによって示される事象に変化が生じた変化点を、連続的なデータから精度よく検知することを可能にするという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態にかかる変化点検知システムの構成の一例を示す概略図である。 図2は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置における逐次姿勢識別処理について説明するための図である。 図3は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置の数値データ記憶部に記憶される情報の構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置の判定結果記憶部に記憶される情報の構成の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態にかかる変化点検知装置が備える変化点記憶部に記憶される情報の構成の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態にかかる変化点検知装置における変化点検知処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図7は、第1の実施形態のデータ取得処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。 図8は、第1の実施形態の差分算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態の差分算出処理を説明するための図である。 図10は、第1の実施形態の差分算出処理において、算出した各数値データの差分の一階差分を算出し、さらに一階差分の二乗平方根を算出する場合を説明するための図である。 図11は、第1の実施形態の統合処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図12は、第1の実施形態の統合処理の一例を説明するための図である。 図13は、第1の実施形態の検知処理の流れの一例を説明するための図である。 図14は、変形例にかかるデータ取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図15は、変形例にかかるデータ取得処理において取得される判定対象データの一例を説明するための図である。 図16は、変形例のデータ取得処理において、判定対象データの平均値を算出する場合を説明するための図である。 図17は、開示の技術に係る変化点検知プログラムによる情報処理がコンピュータを用いて具体的に実現されることを示す図である。
以下に、開示する変化点検知装置、変化点検知方法および変化点検知プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各実施形態は適宜組み合わせることができる。
(用語の説明)
各実施形態について説明する前に、以下の説明において使用する用語について概説する。
(「変化点」)
以下に説明する各実施形態に係る変化点検知装置が検知する「変化点」は、連続的なデータによって示される事象に変化が生じた時点を指す。事象とは、所定の対象物の状態、活動内容等、数値データに基づいて検知できる情報を指す。「変化点」は、たとえば、ウェアラブル機器によって測定される連続的なデータによって示される、ウェアラブル機器を装着するユーザの姿勢および運動状態に変化が生じた時点である。またたとえば、「変化点」は、継続的にネットワークから測定されるパラメータによって示されるネットワーク上の攻撃状態に変化が生じた時点である。
「変化点」には、所定の期間にわたって徐々に進行していく変化も含まれる。また、「変化点」には、複数の種類の変化が連続して発生する場合も含まれる。「変化点」は、変化している状態が継続していると評価できる「変化状態の期間」も含む。すなわち、「変化点」は、「安定状態」と区別される「変化状態」を指してもよい。
(「連続的なデータ」)
ここで、「連続的なデータ」(以下、「連続データ」とも呼ぶ。)とは、たとえば時系列的に連続したデータである。また、「連続的なデータ」とは、たとえば取得される位置が連続したデータであってもよい。「連続的なデータ」は、少なくとも連続している前後のデータの間に関連性があり、全体として所定の状態や事象を示すデータであればよい。「連続的なデータ」は、複数の異なる種類の連続的なデータを含んでもよい。「連続的なデータ」は、連続する複数の点の各点に対応するデータを含んでもよい。また、「連続的なデータ」は、1種類のデータであって、連続する複数の点の各点に対応するデータを含み、当該データから各々が複数の事象に対応する複数のデータを導出できるものであってもよい。たとえば、「連続的なデータ」は、ユーザの身体運動について複数の方向において検知される加速度を示す加速度情報であってもよい。またたとえば、「連続的なデータ」は、ユーザの姿勢および運動状態を推定するために用いられ、所定の時間にわたってユーザから測定される加速度情報であってもよい。
「連続的なデータ」は、連続する複数の点の各点における状態や事象の判定に用いられる。たとえば、「連続的なデータ」は、複数の点のうち、第1の点における状態が第1の状態であるか第2の状態であるかを判定するために用いられる。たとえば、「連続的なデータ」は、各点におけるユーザの姿勢が、第1の姿勢であるか、第2の姿勢であるか、を判定するために用いられる。また、「連続的なデータ」は、各点におけるユーザの運動状態が、「運動」状態であるか、「静止」状態であるか、を判定するために用いられる。
「連続的なデータ」を用いた判定はたとえば以下のように行われる。たとえば、「連続的なデータ」に基づき、当該連続的なデータの取得元であるユーザが、第1の姿勢であるか第2の姿勢であるかを判定する場合を考える。第1の姿勢と判定されるのは、「連続的なデータ」から導出され、第1の姿勢に対応する第1の数値データが、「連続的なデータ」から導出され、第2の姿勢に対応する第2の数値データよりも大きい場合である。また、第2の姿勢と判定されるのは、「連続的なデータ」から導出され、第1の姿勢に対応する第1の数値データが、「連続的なデータ」から導出され、第2の姿勢に対応する第2の数値データ以下の場合である。同様に、第1の状態であるか第2の状態であるかの判定も、「連続的なデータ」から導出される、第1の状態に対応する数値データと第2の状態に対応する数値データとの大小の比較結果に基づいて行われる。たとえば、所定の点の「臥位」に対応する数値データが、当該点の「臥位以外の姿勢」に対応する数値データよりも大きい場合、当該点におけるユーザの姿勢は「臥位」と判定される。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る変化点検知装置は、連続的なデータによって示される事象に変化が生じた変化点を検知する。たとえば、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、ユーザが装着したウェアラブル機器により測定した加速度情報に基づき、ユーザの姿勢および運動状態に変化が生じた時点を変化点として検知する。また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、ユーザの姿勢を逐次的に識別する逐次姿勢識別装置において識別に用いられる情報に基づき、ユーザの姿勢および運動状態に変化が生じた時点を変化点として検知する。
(第1の実施形態に係る変化点検知システムの構成の一例)
図1は、第1の実施形態にかかる変化点検知システム1の構成の一例を示す概略図である。変化点検知システム1は、変化点検知装置10と、ウェアラブル機器20と、逐次姿勢識別装置30と、を備える。ウェアラブル機器20と逐次姿勢識別装置30とは通信可能に接続される。逐次姿勢識別装置30と変化点検知装置10とも通信可能に接続される。なお、接続の態様は特に限定されず、相互に情報を送受信できる態様であれば、有線でも無線でもよく、必要に応じて接続できれば常時接続状態である必要はない。ただし、ウェアラブル機器20を装着するユーザの行動を妨げないためには、無線ネットワークはたとえば、Bluetooth(登録商標)で接続したスマートフォン等を利用したり、Wi−Fi(登録商標)等を利用することが好ましい。
(ウェアラブル機器20の構成の一例)
ウェアラブル機器20は、ユーザが装着して携帯することができる電子機器である。ウェアラブル機器20は、ユーザに装着され、ユーザの身体運動を示す加速度情報を取得する。図1の例では、ウェアラブル機器20はユーザが着脱できるシャツ形状である。ただし、ウェアラブル機器20の形状は特に限定されない。
ウェアラブル機器20は、加速度情報計測部21と、送受信部22と、を備える。加速度情報計測部21は、ユーザの体の動きを検知、計測するセンシングデバイスである。加速度情報計測部21は、ユーザの体の加速度情報を計測する。たとえば、加速度情報計測部21は3軸加速度センサである。加速度情報計測部21は、前後軸、左右軸、上下軸の3軸にそったユーザの体の動きの加速度を計測する。以下、前後・左右・上下というときは、ウェアラブル機器20をユーザが装着して起立している場合にユーザの体が向く方向を基準とする。
送受信部22は、加速度情報計測部21が計測した加速度情報をウェアラブル機器20の外部に送信する。また、送受信部22は、ウェアラブル機器20の外部から送信される信号を受信する。送受信部22は、加速度情報計測部21が情報を取得するとその都度外部に当該情報を送信する。たとえば、送受信部22は、無線通信機能により情報を送信する。具体的には、送受信部22は、加速度情報を逐次姿勢識別装置30に送信する。
ウェアラブル機器20は、加速度情報計測部21および送受信部22の他、ユーザの入力を受け付ける入力部や、生体信号を計測する生体信号計測部などを備えてもよい。
(逐次姿勢識別装置30の構成の一例)
逐次姿勢識別装置30は、抽出部31と、第1の判定部32と、第2の判定部33と、第3の判定部34と、第4の判定部35と、送受信部36と、記憶部37と、を備える。
抽出部31は、ウェアラブル機器20の送受信部22から送信される加速度情報から、逐次姿勢識別処理に用いる連続データを抽出する。抽出された連続データは、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34に送られ、被験者の姿勢および運動を判定する判定処理に用いられる。抽出部31が実行する処理の詳細は特に限定されない。抽出部31が抽出する連続データは、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34において、ユーザの姿勢および運動状態を判定することを可能とする数値データであれば、どのようなデータであってもよい。
第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34は、それぞれ、予め作成された識別モデルと、抽出部31が抽出した連続データとを用いて、ユーザの姿勢および運動状態を分類する。第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34は各々、異なる識別モデルを用いて、ユーザの姿勢および運動状態を分類するために異なる判定処理を実行する。
たとえば、第1の判定部32は、抽出部31が抽出した連続データに含まれる、「運動」状態を示す数値データと、「静止」状態を示す数値データと、に基づき、ユーザの姿勢および運動状態を「運動」および「静止」の2種類の区分に分類する。
また、第2の判定部33は、抽出部31が抽出した連続データに含まれる、運動状態の種類各々を示す数値データに基づき、分類を行う。たとえば、第2の判定部33は、「歩行」状態を示す数値データと、「走行」状態を示す数値データと、「ジャンプ」状態を示す数値データと、に基づき、ユーザがいずれの運動状態にあるかを判定する。
また、第3の判定部34は、抽出部31が抽出した連続データに含まれる、「座位」を示す数値データと、「立位」を示す数値データと、「臥位」を示す数値データと、に基づき、ユーザがいずれの静止状態にあるかを判定する。すなわち、第3の判定部34は、「座位」「立位」「臥位」等の区分に、ユーザの静止状態を分類する。
第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34は、各々の判定結果を、第4の判定部35に出力する。
第4の判定部35は、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34からの出力を受けて、ユーザの姿勢および運動状態を判定する。第4の判定部35は、第1の判定部32の判定結果に応じて、第2の判定部33および第3の判定部34のいずれか一方の判定結果を採用する。
図2は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置30における逐次姿勢識別処理について説明するための図である。たとえば、第1の判定部32の出力が「運動」であったとする。このとき、第4の判定部35は、第2の判定部33の判定結果を採用する。つまり、第4の判定部35は、図2の例であれば、第1の判定部32の判定結果「運動」と、第2の判定部33の判定結果「歩行」とを組み合わせて、「運動、歩行」を逐次姿勢識別処理の結果として出力する。また、たとえば、第1の判定部32の出力が「静止」であったとする。このとき、第4の判定部35は、第3の判定部34の判定結果を採用する。つまり、第4の判定部35は、第1の判定部32の判定結果「静止」と、第3の判定部34の判定結果「立位」とを組み合わせて、「静止、立位」を逐次姿勢識別処理の結果として出力する。
送受信部36は、ウェアラブル機器20の送受信部22から送信される加速度情報を受信する。送受信部36は、送受信部22が逐次送信する加速度情報を受信して抽出部31に送る。また、送受信部36は、第4の判定部35による判定結果を、外部の装置に送信する。また、送受信部36は、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34における判定に用いられた数値データを、変化点検知装置10に送信する。送受信部36は、第4の判定部35による判定結果が出力されるごとに、当該判定において利用された、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34における判定に利用された数値データを、変化点検知装置10に送信する。このとき、送受信部36は、各判定部における判定結果の区分とその他の区分のそれぞれに対応する数値データを送信する。たとえば、第3の判定部34による判定結果が「座位」である場合、送受信部36は、「座位」に対応する数値データと、「座位」以外の区分各々に対応する数値データと、の各々を変化点検知装置10に送信する。
記憶部37は、数値データ記憶部37Aと、判定結果記憶部37Bと、を備える。
記憶部37は、各種のデータを記憶する記憶デバイスである。例えば、記憶部37は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部37は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。
数値データ記憶部37Aは、ウェアラブル機器20から送信される加速度情報から導出され、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34における判定に使用された数値データを記憶する。数値データ記憶部37Aは、各判定部において判定される各区分と、当該区分に対応づけられる数値データとを対応付けて記憶する。たとえば、数値データ記憶部37Aは、数値データが取得された日時を識別する情報と、第1の判定部32を識別する判定部ID「C01」と、を対応付けて記憶する。さらに、数値データ記憶部37Aは、第1の判定部32で判定される区分「運動」と区分「静止」の各々と、「運動」に対応する数値データと「静止」に対応する数値データと、を対応付けて記憶する。
図3は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置30の数値データ記憶部37Aに記憶される情報の構成の一例を示す図である。図3に示すように、数値データ記憶部37Aは、「取得日時」、「判定部ID」、「区分」、「数値データ」を記憶する。「取得日時」は、対応する数値データのもととなる連続データの取得日時である。「判定部ID」は第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34のいずれか一つを一意に識別するための識別子である。「区分」は、判定部において判定される区分を示す。「数値データ」は、各判定部が判定のために用いる各区分に対応する数値データである。たとえば、図3において、「C01」で識別される判定部は、2016年1月1日に取得された連続データについて、区分「運動」に対応する数値データ「XXX」の値が区分「静止」に対応する数値データ「YYY」よりも大きいか否かを判定する。そして、当該判定部は、「XXX」の値が「YYY」の値よりも大きい場合、判定結果「運動」を出力する。他方、当該判定部は、「XXX」の値が「YYY」の値以下である場合、判定結果「静止」を出力する。
判定結果記憶部37Bは、第4の判定部35による判定結果を記憶する。図4は、第1の実施形態にかかる逐次姿勢識別装置30の判定結果記憶部37Bに記憶される情報の構成の一例を示す図である。図4に示すように、判定結果記憶部37Bは、各連続データの取得日時と、当該連続データに対応して第4の判定部35から出力された判定結果とを対応付けて記憶する。
このように逐次姿勢識別装置30は、ウェアラブル機器20から送信される加速度情報に基づき、ユーザの姿勢および運動状態を判定した判定結果を出力する。
なお、説明の便宜上、第1の実施形態に係る逐次姿勢識別装置30は、姿勢および運動状態を区分するための3つの判定部(第1の判定部32、第2の判定部33、第3の判定部34)を備えるものとしたが、判定部の数は3に限定されない。判定部の数は2以下であってもよいし、より詳細な判定を行うために4以上の判定部を設けてもよい。また、第1の判定部32、第2の判定部33、第3の判定部34、第4の判定部35をまとめて、1つの識別モデルに基づき、姿勢および運動状態を区分する1つの判定部を設けてもよい。
(変化点検知装置10の構成の一例)
再び図1を参照し、変化点検知装置10の構成の一例について説明する。変化点検知装置10は、通信部100と、処理部200と、記憶部300と、を備える。
通信部100は、変化点検知装置10の外部の装置等から情報を受信し、外部の装置等へ情報を送信する。通信部100は、外部との通信を可能にするものであれば具体的な構成は特に限定されない。通信部100は、逐次姿勢識別装置30の送受信部36から、各判定部の判定区分に対応づけられる連続データ(数値データ)を受信する。
処理部200は、変化点検知装置10における変化点検知処理を制御する。処理部200としては、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を採用できる。処理部200は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。処理部200は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。
処理部200はたとえば、取得部210と、算出部220と、統合部230と、検知部240と、を備える。
取得部210は、逐次姿勢識別装置30から送信される数値データを、通信部100を介して取得する。逐次姿勢識別装置30は、第4の判定部35における判定結果が出力されるごとに、当該判定結果の基となった第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34の各々における判定処理で使用された数値データを送信する。変化点検知装置10の取得部210は、送信される数値データを通信部100を介して取得し、記憶部300に記憶する。
算出部220は、取得部210が取得した数値データに基づき、数値データに変化が生じた変化点を検知するための前処理を実行する。算出部220は、たとえば、数値データに現れる変化点を強調するための差分算出処理を実行する。算出部220は、たとえば、取得部210が取得した数値データから、第1の判定部32において区分「運動」と区分「静止」への分類を行う際に用いられた数値データを抽出する。そして、算出部220は、区分「運動」に対応する数値データと、区分「静止」に対応する数値データとの差分を算出する。算出部220は、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34のそれぞれの判定区分各々に対応する数値データを用いて、判定部ごとに差分算出処理を実行する。差分算出処理の詳細は後述する。
統合部230は、算出部220が判定部ごとに算出した差分を統合する。たとえば、統合部230は、算出部220が算出した差分の平均値を算出する。統合処理の詳細は後述する。
検知部240は、統合部230が算出した差分の平均値と所定の閾値とを比較する。そして、検知部240は、差分の平均値と所定の閾値との比較結果に基づいて変化点を検知する。たとえば、検知部240は、差分の平均値が所定の閾値を上回る場合、当該連続データが取得された時点は変化点である、と検知する。他方、検知部240は、差分の平均値が所定の閾値以下である場合、変化点ではないと検知する。検知部240が検知した変化点の情報は、連続データの取得日時と対応づけて変化点記憶部320に記憶される。
記憶部300は、各種のデータを記憶する記憶デバイスである。例えば、記憶部300は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部300は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。
記憶部300は、数値データ記憶部310と変化点記憶部320とを備える。
数値データ記憶部310は、取得部210が取得した数値データを記憶する。数値データ記憶部310に記憶される数値データは、たとえば、図3に示した、逐次姿勢識別装置30の数値データ記憶部37Aに記憶される数値データと同様の構成である。
変化点記憶部320は、各連続データの取得日時と、当該連続データに対する検知部240の検知結果と、を対応づけて記憶する。図5は、第1の実施形態にかかる変化点検知装置10が備える変化点記憶部320に記憶される情報の構成の一例を示す図である。変化点検知装置10は、逐次姿勢識別装置30から取得する連続データ各々の取得日時に対応づけて、当該連続データに対する変化点検知結果を記憶する。図5の例では、「取得日時、2016/01/01/ 12:25:00」に対応づけて、「検知結果、変化なし」が記憶されている。これは、2016年1月1日の12時25分に取得した連続データに対する、変化点検知装置10の変化点検知結果は、「変化なし」すなわち、変化点ではない、であったことを示す。なお、「取得日時」は、変化点検知装置10が逐次姿勢識別装置30から連続データを取得した日時ではなく、連続データがウェアラブル機器20により測定された日時を示すものとする。そして、「取得日時」は、連続データ(数値データ)が装置間で送受信される際に、連続データに添付されて送受信されるものとする。
(第1の実施形態にかかる変化点検知処理の流れの一例)
図6は、第1の実施形態にかかる変化点検知装置10における変化点検知処理の流れの一例を示すフローチャートである。変化点検知装置10においては、まず取得部210が逐次姿勢識別装置30から数値データを取得する(データ取得処理、ステップS61)。取得した数値データを用いて、算出部220が、第1の判定部32、第2の判定部33および第3の判定部34ごとに、数値データ間の差分を算出する(差分算出処理、ステップS62)。統合部230は、算出された差分を統合して、一つの数値を導出する(統合処理、ステップS63)。検知部240は、統合部230が導出した数値と所定の閾値とを比較して、比較結果に基づき当該数値データに対応する時点が変化点か否かを判定する(検知処理、ステップS64)。これが、変化点検知装置10における変化点検知処理のおおまかな流れである。
次に、変化点検知処理に含まれる各処理のより詳細な流れの一例について説明する。
(データ取得処理の流れの一例)
図7は、第1の実施形態のデータ取得処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。データ取得処理のタイミングは、逐次姿勢識別装置30における第4の判定部35における判定タイミングによって決定される。このため、変化点検知装置10の取得部210は、逐次姿勢識別装置30の処理タイミングに応じて、データを取得する。図7に示すように、まず、逐次姿勢識別装置30の第4の判定部35は、判定結果を出力する(ステップS71)。そして、逐次姿勢識別装置30の送受信部36は、出力された判定結果に対応する取得日時の数値データを、数値データ記憶部37Aから読み出して、変化点検知装置10に送信する(ステップS72)。変化点検知装置10では、取得部210は通信部100を介して受信される数値データを取得する(ステップS73)。データ取得処理はこれで終了する。
(差分算出処理の流れの一例)
差分算出処理においては、算出部220は、データ取得処理において取得した数値データを操作して変化点を検知するための前処理を実行する。たとえば、算出部220は、数値データ中、変化点に対応する部分を強調する処理を実行する。また、算出部220は、変化点以外に対応する部分の数値をそろえる処理を実行する。
データ取得処理が完了すると、変化点検知装置10の数値データ記憶部310には、図3に示すような数値データが記憶される。算出部220は、数値データ記憶部310を参照しつつ、差分算出処理を実行する。
図8は、第1の実施形態の差分算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。算出部220はまず、数値データ記憶部310に記憶された数値データの全ての組み合わせを、対応する判定部ごとに導出し、各組み合わせに含まれる数値データ間の差分を算出する(ステップS81)。
たとえば、図3の数値データを用いた場合、算出部220は、「判定部ID、C01」の判定部について、区分「運動」に対応する数値データ「XXX」と区分「静止」に対応する数値データ「YYY」との差分を算出する。また、算出部220は、「判定部ID、C02」の判定部について、区分「歩行」に対応する数値データ「ZZZ」と区分「走行」に対応する数値データ「YQA」との差分を算出する。また、算出部220は、「判定部ID、C02」の判定部について、区分「歩行」に対応する数対データ「ZZZ」と区分「ジャンプ」に対応する数値データ「XXO」との差分を算出する。また、算出部220は、「判定部ID、C02」の判定部について、区分「走行」に対応する数値データ「YQA」と区分「ジャンプ」に対応する数値データ「XXO」との差分を算出する。このように、算出部220は、各判定部の分類区分の組み合わせについて差分を算出する。なお、算出部220は、各判定部の分類区分の全ての組み合わせについて差分を算出する必要は必ずしもない。たとえば、分類区分に所定のクラスタリングがある場合は、特定の組み合わせまたは複合的な組み合わせについて差分を算出してもよい。たとえば、算出部220は、同様の姿勢や運動状態と評価できる区分のうち一つを選択したり、数値データの平均値を算出したりして他の区分との差分を算出してもよい。また、算出部220は、特定の区分の組み合わせによって変化点が顕著に抽出できる場合は、特定の区分の組み合わせについてのみ差分を算出してもよい。
図9は、第1の実施形態の差分算出処理を説明するための図である。図9の例は、逐次姿勢識別装置30が備える判定部の一つ(以下「判定部A」と呼ぶ。)が、連続データを、区分「姿勢A」と区分「姿勢B」とに分類する場合を前提とする。図9の(A)は、「姿勢A」に対応づけられる数値データと、「姿勢B」に対応づけられる数値データとを、横軸を時点、縦軸を数値データの値としてグラフに表したものである。図9の(A)に示されているように、「姿勢A」に対応づけられる数値データは、グラフの左半分では高い数値を示し、中央部分で数回増減があったのち、グラフの右半分では低い数値に移行している。他方、「姿勢B」に対応づけられる数値データは、グラフの左半分では比較的低い数値であるが、中央部分で数回増減したのち、グラフの右半分では比較的高い数値に移行している。判定部Aは、「姿勢A」に対応づけられる数値データの値が「姿勢B」に対応づけられる数値データの値よりも大きい、左半分の時点においては、連続データに対して「姿勢A」と判定する。他方、判定部Aは、「姿勢B」に対応づけられる数値データの値が「姿勢A」に対応づけられる数値データの値よりも大きい、右半分の時点においては、連続データに対して「姿勢B」と判定する。
算出部220は、図9の(A)に示すような連続データのうち、所定時点に対応する数値データを数値データ記憶部310から抽出し、「姿勢A」に対応づけられる数値データと「姿勢B」に対応づけられる数値データとの差分を算出する。算出した結果は、図9の(B)に示すグラフのようになる。図9の(B)に示すように、「姿勢A」に対応づけられる数値データと「姿勢B」に対応づけられる数値データとの差分は、ユーザの姿勢が安定している期間中、すなわち図9の(B)の左側と右側では安定した値をとる。他方、ユーザの姿勢が変化する期間である、図9の(B)の中央部分では、差分が安定せず大きな幅で変動する。つまり、差分の値に大きな変動がみられる期間はユーザの姿勢にも変化が生じる変化点である可能性が高い、といえる。
算出部220は、差分を算出するとさらに、算出した差分各々の一階差分を算出し(ステップS82)、さらに、その二乗平方根を算出する(ステップS83)。この算出処理は、差分の値が小さな値で安定している期間(図9の(B)の左側)と差分の値が大きな値で安定している期間(図9の(B)の右側)との値をそろえるために実行する。また、この算出処理は、値に変化が生じている部分を強調するために実行する。
差分に対して実行するこの算出処理は、数値の相対的な変化を抽出することができればよく、具体的な手法は特に限定されない。たとえば二乗平方根を算出する代わりに、数値を絶対値に変換してもよい。
図10は、第1の実施形態の差分算出処理において、算出した各数値データの差分の一階差分を算出し、さらに一階差分の二乗平方根を算出する場合を説明するための図である。図10の(A)は、図9の(B)に示したグラフと同様である。算出部220は、図10の(A)に示す値のうち所定の時点に対応する値に対して、一階差分の二乗平方根を算出する。図10の例では、グラフ全体について一階差分の二乗平方根を算出した結果を(B)に示す。図10の(A)においては、姿勢Aと判定され姿勢が安定している期間の数値と、姿勢Bと判定され姿勢が安定している期間の数値とは大きく異なっている。しかし、図10の(B)においては、姿勢が安定している期間(グラフの右部分および左部分)の数値がほぼ同じにそろえられ、姿勢が変動している期間(グラフの中央部分)の数値が大きくなっている。このように、実際の分類に用いた数値データに対して所定の操作を行うことで、データが示す内容に変化が生じた変化点を大きな数値で表示することができる。
(統合処理の流れの一例)
統合部230は、算出部220による差分算出処理が完了した数値データを統合する。たとえば、統合部230は、数値データの平均値を算出する。平均値は重み付き平均等であってもよい。
図11は、第1の実施形態の統合処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、算出部220が算出した差分(差分の一階差分の二乗平方根)を、統合部230が取得する(ステップS1101)。統合部230は、取得した差分の平均値を算出する(ステップS1102)。これで統合処理が終了する。
図12は、第1の実施形態の統合処理の一例を説明するための図である。図12の(A)に示す3つのグラフは、各判定部の数値データに対して差分算出処理を実行した結果得られる数値データを示す。図12の例では、(A)の上部のグラフは、第1の判定部32の数値データに対して差分算出処理を実行した結果得られるデータとする。また、図12の(A)の中央のグラフは、第2の判定部33の数値データに対して差分算出処理を実行した結果得られるデータとする。また、図12の(A)の下部のグラフは、第3の判定部34の数値データに対して差分処理を実行した結果得られるデータとする。いずれのグラフにおいても、縦軸に算出処理後の数値データの数値を示し、横軸に時点を示す。
図12の(B)は、統合処理の結果得られるデータを示す。図12の(A)に示す3つのグラフの数値の平均値をとった結果が、図12の(B)のグラフである。
なお、図9、図10及び図12には、説明の便宜上、複数時点に対応する数値データをまとめてグラフ化して表示した。しかし、実際の処理においては、変化点検知装置10が変化点検知処理において処理対象とする数値データは、所定の1時点に対応する数値データである。したがって、実際の処理においては、統合部230は、図12の(B)に示す数値のうち、所定の1時点に対応する数値を統合結果として出力することになる。
(検知処理の流れの一例)
検知部240は、統合部230が出力する数値と、所定の閾値とを比較して、変化点であるか否かを判定する。検知部240は、統合部230が出力する数値が所定の閾値よりも大きい場合、当該時点が変化点であると判定する。他方、検知部240は、統合部230が出力する数値が所定の閾値以下である場合、当該時点が変化点ではないと判定する。
なお、上の説明では、検知部240が比較に用いる所定の閾値より数値が大きかった場合に変化点と判定するものとした。しかし、これに限らず、たとえば、差分算出処理において、図10の(A)に示すような数値データをそのまま統合処理に用いるものとして、統合処理では、上限閾値および下限閾値と数値とを比較するように構成してもよい。
図13は、第1の実施形態の検知処理の流れの一例を説明するための図である。検知部240は、統合部230からの出力(統合結果)を取得する(ステップS1301)。そして、検知部240は、取得した統合結果と所定の閾値とを比較する(ステップS1302)。比較の結果、統合結果が所定の閾値よりも大きい場合(ステップS1302、肯定)、検知部240は、変化点であると判定する(ステップS1303)。他方、比較の結果、統合結果が所定の閾値以下である場合(ステップS1302、否定)、検知部240は、変化点ではないと判定する(ステップS1304)。これで検知処理が終了する。
(第1の実施形態の効果)
このように、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、取得部と、算出部と、統合部と、検知部と、を備える。取得部は、連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、2つ以上の数値データを取得する。算出部は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分を算出する。統合部は、差分を統合する。検知部は、統合された差分と所定の閾値との比較結果に基づき、所定時点が、事象に変化が生じた変化点であると検知する。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、連続的なデータによって示される事象に変化が生じた変化点を、連続データから精度よく検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、連続データから導出される、所定時間に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時間の事象の区分を判定する複数の判定部から、2つ以上の数値データを取得して、変化点を検知する。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部において使用された数値データを利用しつつ、さらに詳細な変化点の情報を抽出することができる。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部による判定を補完して、連続データによって示される事象をさらに詳細に分析することを可能にする。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分を算出する。このため、各判定部において判定に用いられた数値データ間の差分が安定している期間と、差分に変動が生じている期間とを抽出することができる。差分が安定している期間は、連続データが示す事象も安定している期間と解釈可能である。また、差分に変動が生じている期間は、連続データが示す事象に変化が生じている期間と解釈可能である。このため、連続データが示す事象に変化が生じている時点を簡易な手法で抽出することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分を統合する。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、異なる区分についての判定を行う判定部の判定結果の基となった数値データに基づき、変化点検知を実行することができる。したがって、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の観点から変化点に該当する可能性がある時点を抽出し、その抽出結果を統合することで、精度の高い判定を実現することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、統合された差分と所定の閾値との比較結果に基づき、所定時点が、事象に変化が生じた変化点であると検知する。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、抽出する変化点の特性に応じて所定の閾値を設定する等により、より柔軟かつ正確に変化点を検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分の一階差分を算出し、算出した一階差分の二乗平方根を、統合対象の差分としてもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、数値データ間の差分が安定している期間の値をそろえることができ、数値データ間の差分に変動が生じている期間の値とそれ以外の期間の値との差を際立たせることができる。また、このように処理することで、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、統合した差分と一つの閾値との比較によって変化点を検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データ各々の差分の一階差分の絶対値を、統合対象の差分としてもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、数値データ間の差分が安定している期間の値をそろえることができ、数値データ間の差分に変動が生じている期間の値とそれ以外の期間の値との差を際立たせることができる。また、このように処理することで、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、統合した差分と一つの閾値との比較によって変化点を検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、差分の平均値を、統合の結果として算出してもよい。このため、複数の判定部における判定に使用された数値データ全体に基づいて変化点を検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、統合の結果が所定の閾値以上である場合に、所定時点を変化点として検知してもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、抽出する変化点の特性に応じて所定の閾値を設定する等により、より柔軟かつ正確に変化点を検知することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部から、所定時間ごとに数値データを取得し、数値データを取得するたびに処理を実行してもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、連続データによって示される事象の変化点を逐次的に検知することができる。また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、複数の判定部による判定が行われるごとに変化点か否かの情報を提供することができ、迅速に事象を評価することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置において、連続データは、被検体から測定される、当該被検体の所定時間にわたる身体運動に関する加速度情報であってもよい。また、複数の判定部は、連続データから導出される複数の数値データに基づき、被検体の姿勢および運動状態の少なくとも一方の区分を判定してもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、被検体の姿勢や運動状態に変化が生じた点である変化点を検知することができる。また、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、判定部が判定する区分に対応づけられる変化が生じた点を検知することができ、判定部の判定結果を補完することができる。
また、第1の実施形態に係る変化点検知装置において、複数の判定部から取得される2つ以上の数値データはそれぞれ、被検体の姿勢および運動状態のいずれかの区分である、立位、座位、臥位、静止、運動、を少なくとも含む複数の区分に対応してもよい。このため、第1の実施形態に係る変化点検知装置は、立位、座位、臥位、静止、運動等の姿勢や運動状態が変化した変化点を、判定部の判定基準に即応して検知することができる。
(変形例:判定グループを用いた処理)
次に、第1の実施形態の変形例を説明する。本変形例にかかる変化点検知装置10Aは、一つの時点に対応する数値データを判定対象すなわち変化点検知処理の対象とするのではなく、複数の時点に対応する数値データをひとつの判定対象グループとする。そして、変化点検知装置10Aは、判定対象グループに含まれる数値データの平均値を算出し、算出した平均値に基づく変化点検知処理を実行する。変化点検知処理の結果は、判定対象グループの中央に位置する数値データに対する判定結果とする。
変形例にかかる変化点検知装置10Aは、通信部100A、処理部200Aおよび記憶部300Aを備える。処理部200Aは、取得部210A、算出部220A、統合部230Aおよび検知部240Aを備える。記憶部300Aは、数値データ記憶部310と変化点記憶部320とを備える。変形例にかかる変化点検知装置10Aおよびその各部の構成および処理は、第1の実施形態にかかる変化点検知装置10およびその各部の図1に示す構成および図6に示す処理と同様であるため、詳細な説明は省略し、相違点のみを説明する。
変形例にかかる変化点検知処理は、図6に示す第1の実施形態にかかる変化点検知処理とは、データ取得処理(図6のステップS61)の内容が相違する。図14は、変形例にかかるデータ取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、図15は、変形例にかかるデータ取得処理において取得される判定対象データの一例を説明するための図である。
変形例の変化点検知装置10Aは、逐次姿勢識別装置30における判定結果の出力ごとに、新たな数値データを受信する。そして、変化点検知装置10Aは、新たな数値データを受信したときに、それまでに所定の数の時点に対応する数値データを受信している場合、所定の数の時点に対応する数値データと新たな数値データとをひとまとまりの判定対象グループとする。
たとえば、図15に示すように、変化点検知装置10Aが、時点tに新たな数値データを受信したとする。すると、変化点検知装置10Aは、時点t−k−cから時点tまでに取得された、k+c+1個の数値データをひとまとまりの判定対象グループとして抽出する。時点tの判定対象グループを対象とした判定結果は、時点t−kの数値データに対する判定結果として扱われる。また、時点tの次の時点t+1に次の数値データを受信すると、変化点検知装置10Aは、時点t+1−k−cから時点t+1までに受信した、k+c+1個の数値データをひとまとまりの判定対象グループとして抽出する。時点t+1の判定対象グループを対象とした判定結果は、時点t−k+1の数値データに対する判定結果として扱われる。このように、判定対象グループに含まれる数値データの数は奇数とし、判定結果を、判定対象グループに含まれる数値データの中央時点の数値データと対応づける。もっとも、判定対象グループに含まれる数値データの数は偶数として、予め定めた順番の時点の数値データに判定結果を対応づけてもよい。
変形例にかかるデータ取得処理を実行することで、第1の実施形態にかかるデータ取得処理と同様に、各判定部の判定区分に対応する複数の数値データが取得される。したがって、その後の差分算出処理、統合処理、検知処理はそれぞれ、第1の実施形態と同様に実行される。
図14を参照して、変形例におけるデータ取得処理の流れの一例を説明する。変形例にかかるデータ取得処理は、変化点検知装置10Aの処理部200Aが備える取得部210Aが実行する(図1)。図14に示すように、変形例にかかる変化点検知装置10Aの取得部210Aは、逐次姿勢識別装置30から所定の取得時間の連続データに対応する数値データを取得する(ステップS1401)。すると、取得部210Aは、所定数の取得時間に対応する数値データを取得済みか否かを判定する(ステップS1402)。所定数の取得時間に対応する数値データを取得済みでない場合(ステップS1402、否定)、取得部210Aは、次の数値データの取得まで待機する。他方、所定数の取得時間に対応する数値データを取得済みの場合(ステップS1402、肯定)、取得部210Aは、取得済みの所定数の取得時間に対応する数値データと新たに取得した数値データとを一つの判定対象グループとして抽出する(ステップS1403)。そして、取得部210Aは、判定対象グループに含まれる数値データの平均値を、各判定部の区分ごとに算出する(ステップS1404)。算出した平均値は、算出部220に渡される。取得部210Aは、次の数値データを取得すると(ステップS1405、肯定)、ステップS1403に戻り新たな判定対象グループを抽出して処理を続行する。他方、次の数値データを取得しなければ(ステップS1405、否定)、取得部210Aは処理を終了する。
図16は、変形例のデータ取得処理において、判定対象データの平均値を算出する場合を説明するための図である。図16の(A)に示すグラフは、各時点の姿勢Aに対応する数値データと各時点の姿勢Bに対応する数値データとを表示したものである。これに対して、図16の(B)に示すグラフは、11個の時点に対応する数値データをひとまとまりの判定対象グループとして抽出し、姿勢Aに対応する数値データの平均値と、姿勢Bに対応する数値データの平均値とをそれぞれ算出した場合である。算出した平均値は、11個の時点の中央の時点に対応する数値データとしてグラフ化されている。このように、各数値データの平均値を算出して変化点検知の基にした場合、数値データに生じる突発的なノイズや揺らぎが抑制され、より精度の高い検知が可能となると考えられる。
なお、変形例においては、検知部240A(第1の実施形態の検知部240に対応)は、変化点検知結果を、判定対象グループの中央の数値データに対応づけて変化点記憶部320に記憶する。ただし、判定対象グループが偶数のデータで構成される場合等は、任意に設定した所定番目のデータに対応づけて記憶してもよい。
(変形例の効果)
このように、変形例に係る変化点検知装置は、複数の判定部の複数時点における判定結果各々に対応する2つ以上の数値データを取得し、当該2つ以上の数値データ各々の平均値を算出し、当該平均値を複数時点のうちいずれか1つの時点に対応する2つ以上の数値データとする。このため、変形例に係る変化点検知装置は、複数時点のうちいずれかの時点において数値データに揺らぎやノイズがあっても、揺らぎやノイズの影響を抑制して精度の高い変化点検知を実行することができる。
なお、変形例において算出する判定対象データの平均値は、中心化平均や重み付き平均などであってもよい。数値データを平滑化することができれば、平均値の算出手法は特に限定されない。
(判定部の数と判定手順)
上記実施形態においては、第4の判定部35が、第1の判定部32の判定結果に応じて、第2の判定部33および第3の判定部34のいずれか一方の判定結果を採用するものとした。しかし、これに限らず、上記実施形態は、1つの判定部が1つの識別モデルに基づいて姿勢および運動状態を判定する場合に適用することができる。たとえば、1つの識別モデルにもとづく判定により複数の区分のいずれか1つを選択する判定部であって、各区分に対応する数値データを判定において使用する判定部であれば、逐次姿勢識別装置30が備える判定部の数は1つであってもよい。また、判定部の数が一つの場合には、統合処理は省略してもよい。
(閾値の設定手法)
なお、検知部240における変化点検知のために用いる閾値は、予め機械学習等により決定してもよい。また、閾値は、安定状態のときの実数倍等、ルールベースで調整してもよい。
(その他の変形例−他の連続データ)
上記実施形態は、ウェアラブル機器により取得される加速度情報に基づいてユーザの姿勢や運動状態を判定する場合を例として説明した。しかし、これに限定されず、他の連続データに生じる変化点を検知するために、変化点検知装置を用いることも可能である。少なくとも、連続データから導出される二つの数値データの大小関係に基づいて所定時点の事象や状態を分類する複数の分類器を用いて、連続データの各時点の事象や状態を分類する場合であれば、実施形態の変化点検知装置を適用できる。たとえば、ネットワークから連続的に取得されるパラメータに生じる変化を検知する場合などに、実施形態の変化点検知装置を適用することができる。
(差分算出において用いる数値データ)
上記実施形態においては、算出部220は、各判定部において判定する複数の区分の組み合わせについて、数値データの差分を算出するものとした。そして、算出した差分に対して、一階差分の算出、二乗平方根の算出の処理を経て、導出された結果を統合部230が統合するものとした。これに限らず、各判定部において最終的な判定につながった二つの数値データの間の差分を算出するものとしてもよい。たとえば、第1の判定部32においては、「運動」または「静止」のいずれかの分類結果を出力する際に、「運動」に対応づけられる数値データと、「静止」に対応づけられる数値データとを比較する。算出部220は、最終的な判定に用いられた「運動」に対応づけられる数値データと、「静止」に対応づけられる数値データと、の差分を算出する。また、たとえば、第2の判定部33で判定する複数の運動の区分のうち、特に数値データが近似する二つの区分を予め設定しておく。そして、そのいずれかの区分が第2の判定部33の判定結果となった場合には、変化点検知装置には、予め設定された二つの区分に対応する数値データのみを送信するものとしてもよい。そして、変化点検知装置では、各判定部に対応して常に二つの数値データに対して処理を実行するように構成してもよい。
また、逐次姿勢識別装置30において識別関数を用いて姿勢および運動状態を識別する場合には、取得部210が取得する数値データは、識別関数の識別関数値となる。
(データの送信タイミング)
なお、上記の第1の実施形態においては、逐次姿勢識別装置30の第4の判定部35による判定結果の出力ごとに、変化点検知装置10での変化点検知処理が実行されるものとした。これに限らず、逐次姿勢識別装置30の各判定部での分類処理が完了すると順次数値データが変化点検知装置10に送信されるように構成してもよい。そして、逐次姿勢識別装置30における処理の進行とは独立して変化点検知処理が実行されるように構成してもよい。
(データおよび装置の統合)
また、変化点検知装置10における変化点検知処理の結果を逐次姿勢識別装置30に送信し、逐次姿勢識別処理の結果と統合して出力できるように構成してもよい。たとえば、変化点検知装置10の通信部100を、変化点検知処理の結果が出力されるごとに、逐次姿勢識別装置30に結果を送信するよう構成してもよい。そして、逐次姿勢識別装置30は、判定結果記憶部37Bに、変化点検知処理の結果を各連続データの取得日時に対応づけて記憶するように構成してもよい。
また、上記第1の実施形態では、変化点検知装置10は、逐次姿勢識別装置30と別個の装置として構成するものとして説明したが、これに限らず、変化点検知装置10を、逐次姿勢識別装置30に組み込んで一体的に構成してもよい。
(プログラム)
図17は、開示の技術に係る変化点検知プログラムによる情報処理がコンピュータを用いて具体的に実現されることを示す図である。図17に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU(Central Processing Unit)1020と、ハードディスクドライブ1080と、ネットワークインタフェース1070とを有する。コンピュータ1000の各部はバス1100によって接続される。
メモリ1010は、図17に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011およびRAM(Random Access Memory)1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。
ここで、図17に例示するように、ハードディスクドライブ1080は、例えば、OS(Operating System)1081、アプリケーションプログラム1082、プログラムモジュール1083、プログラムデータ1084を記憶する。すなわち、開示の実施の形態に係る変化点検知プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュール1083として、例えばハードディスクドライブ1080に記憶される。例えば、処理部200の各部と同様の情報処理を実行する手順各々が記述されたプログラムモジュール1083が、ハードディスクドライブ1080に記憶される。
また、記憶部300に記憶されるデータのように、変化点検知プログラムによる情報処理に用いられるデータは、プログラムデータ1084として、例えばハードディスクドライブ1080に記憶される。そして、CPU1020が、ハードディスクドライブ1080に記憶されたプログラムモジュール1083やプログラムデータ1084を必要に応じてRAM1012に読み出し、各種の手順を実行する。
なお、変化点検知プログラムに係るプログラムモジュール1083やプログラムデータ1084は、ハードディスクドライブ1080に記憶される場合に限られない。例えば、プログラムモジュール1083やプログラムデータ1084は、着脱可能な記憶媒体に記憶されてもよい。この場合、CPU1020は、ディスクドライブなどの着脱可能な記憶媒体を介してデータを読み出す。また、同様に、変化点検知プログラムに係るプログラムモジュール1083やプログラムデータ1084は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されてもよい。この場合、CPU1020は、ネットワークインタフェース1070を介して他のコンピュータにアクセスすることで各種データを読み出す。
(その他)
なお、本実施形態で説明した変化点検知プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、変化点検知プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読取可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
なお、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
上記の実施形態やその変形は、本願が開示する技術に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 変化点検知システム
10,10A 変化点検知装置
100,100A 通信部
200,200A 処理部
210,210A 取得部
220,220A 算出部
230,230A 統合部
240,240A 検知部
300,300A 記憶部
310 数値データ記憶部
320 変化点記憶部
20 ウェアラブル機器
21 加速度情報計測部
22 送受信部
30 逐次姿勢識別装置
31 抽出部
32 第1の判定部
33 第2の判定部
34 第3の判定部
35 第4の判定部
36 送受信部
37 記憶部
37A 数値データ記憶部
37B 判定結果記憶部

Claims (11)

  1. 連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、前記2つ以上の数値データを取得する取得部と、
    前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データ各々の差分を算出する算出部と、
    前記差分を統合する統合部と、
    統合された前記差分と所定の閾値との比較結果に基づき、前記所定時点が、前記事象に変化が生じた変化点であると検知する検知部と、
    を備えることを特徴とする変化点検知装置。
  2. 前記取得部は、前記複数の判定部の複数時点における判定結果各々に対応する2つ以上の数値データを取得し、当該2つ以上の数値データ各々の平均値を算出し、当該平均値を前記複数時点のうちいずれか1つの時点に対応する、前記2つ以上の数値データとして取得することを特徴とする請求項1に記載の変化点検知装置。
  3. 前記算出部は、前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データ各々の差分の一階差分を算出し、算出した前記一階差分の二乗平方根を、前記差分として算出することを特徴とする請求項1または2に記載の変化点検知装置。
  4. 前記算出部は、前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データ各々の差分の一階差分の絶対値を、前記差分として算出することを特徴とする請求項1または2に記載の変化点検知装置。
  5. 前記統合部は、前記算出部が算出した前記差分の平均値を、統合の結果として算出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の変化点検知装置。
  6. 前記検知部は、前記統合部による統合の結果が所定の閾値以上である場合に、前記所定時点を前記変化点として検知することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の変化点検知装置。
  7. 前記取得部は、所定時間ごとに数値データを取得し、
    前記算出部、前記統合部および前記検知部は、前記取得部が数値データを取得するごとに処理を実行することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の変化点検知装置。
  8. 前記連続データは、被検体から測定される、当該被検体の所定時間にわたる身体運動に関する加速度情報であり、前記複数の判定部は、前記連続データから導出される複数の数値データに基づき、前記被検体の姿勢および運動状態の少なくとも一方の区分を判定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の変化点検知装置。
  9. 前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データはそれぞれ、前記被検体の姿勢および運動状態のいずれかの区分に対応することを特徴とする請求項8に記載の変化点検知装置。
  10. 連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、前記2つ以上の数値データを取得する取得工程と、
    前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データ各々の差分を算出する算出工程と、
    前記差分を統合する統合工程と、
    統合された前記差分と所定の閾値との比較結果に基づき、前記所定時点が、前記事象に変化が生じた変化点であると検知する検知工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする変化点検知方法。
  11. 連続データから導出される、所定時点に対応する2つ以上の数値データの大小関係に基づき当該所定時点の事象の区分を判定する複数の判定部から、前記2つ以上の数値データを取得する取得手順と、
    前記複数の判定部から取得される前記2つ以上の数値データ各々の差分を算出する算出手順と、
    前記差分を統合する統合手順と、
    統合された前記差分と所定の閾値との比較結果に基づき、前記所定時点が、前記事象に変化が生じた変化点であると検知する検知手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする変化点検知プログラム。
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