JP2011078728A - 身体状態評価装置、状態推測装置、歩幅推測装置、及び、健康管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 所定の動作に伴う代償動作を計測し、それを指標として、被験体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置を提供する。
【解決手段】 左腕の肩関節と肘関節との間にセンサユニット3L、右腕の肩関節と肘関節との間にセンサユニット3R、胸にセンサユニット3C、臍にセンサユニット3Wを装着する。これらのセンサは3軸加速度センサ13を内蔵する。センサ3Lに基づき左腕の可動域、センサ3Rに基づき右腕の可動域、センサ3Cに基づき上体の前後左右方向のぶれ幅、センサ3Wに基づき腰の前後左右のぶれ幅を求める。例えば、腕上げの際の上体の左右のぶれ幅の差は、左右の代償動作の差であり、それは、肩の異常の程度を表す。
【選択図】 図1
【解決手段】 左腕の肩関節と肘関節との間にセンサユニット3L、右腕の肩関節と肘関節との間にセンサユニット3R、胸にセンサユニット3C、臍にセンサユニット3Wを装着する。これらのセンサは3軸加速度センサ13を内蔵する。センサ3Lに基づき左腕の可動域、センサ3Rに基づき右腕の可動域、センサ3Cに基づき上体の前後左右方向のぶれ幅、センサ3Wに基づき腰の前後左右のぶれ幅を求める。例えば、腕上げの際の上体の左右のぶれ幅の差は、左右の代償動作の差であり、それは、肩の異常の程度を表す。
【選択図】 図1
Description
本発明は、センサを被験体に装着し、その動きを検出して、当該被験体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置及びその関連技術に関する。
特許文献1は、人体の複数部位に複数のセンサボックス(加速度センサ及び角速度センサを含む。)を装着して、人体の姿勢を検出する装置を開示する。
特許文献2は、筋力測定装置を開示する。この筋力測定装置は、所定運動時の筋力を測定する。また、この筋力測定装置は、所定運動に伴う代償運動も検出する。そして、この筋力測定装置は、代償運動が検出されない時の所定運動時の筋力測定値を有効なものとして扱う。このように、所定運動を行う主たる筋肉の筋力のみを測定し、それを評価する。また、測定は、身体の所定部位を拘束することにより行われる。さらに、この拘束は、代償動作を制限するためのものでもある。
特許文献1には、代償動作の検出についての記載はない。また、特許文献2では、代償動作をノイズとして扱っている。さらに、特許文献2では、身体の所定部位を拘束するので、コストが上昇し、また、簡易な計測が困難である。
本発明は、所定の動作に伴う代償動作を計測し、それを指標として、被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、代償動作を含む所定の動作及び代償動作そのものを計測し、その後で演算により代償動作を除去することにより、主たる部位の動きを算出して、それに基づき、被験体の身体の物理的な状態を評価し、かつ、身体の部位を拘束するための設備を不要として、コストの削減及び簡易な計測が可能な身体状態評価装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、被験体の身体の部位の可動域、並びに、ぶれ幅及び/又は軌跡に基づいて、被験体の身体の物理的な状態を評価できる身体状態評価装置を提供することである。
本発明の第1の観点によると、身体状態評価装置は、被験体の所定の動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、所定の動作に伴う代償動作を計測し、それを指標として、被験体の身体の物理的な状態(姿勢など)を評価することができる。
筋肉及び関節などといった身体の部位の物理的な状態が正常であっても、動作には、通常、代償動作を伴う。しかし、代償動作が大きすぎると、その動作を本来的に行うべき部位(以下、「主たる部位」と呼ぶ。)が正常に機能していないか、あるいは、主たる部位の機能を阻害している部位(以下、「阻害部位」と呼ぶ。)があることを意味する。
従って、所定の動作に伴う代償動作の程度によって、主たる部位が、正常に機能しているか否かを判断でき、又は、正常若しくは異常の程度を把握及び評価できる。また、代償動作の程度によって、阻害部位による阻害があるか否か(正常範囲か否か)、あるいは、阻害の程度、つまり、阻害部位を評価できる。阻害部位による阻害の程度が大きいと、阻害を緩和ないしは除去すべく、代償動作が大きくなる。一方、阻害部位による阻害が小さいと、代償動作は小さくなる。
ここで、特許請求の範囲及び明細書において、身体の物理的な状態は、肉体、関節、及び骨の状態並びに姿勢を包含する意味であり、精神的な状態を含まない。
この身体状態評価装置において、前記代償動作計測手段は、前記所定の動作及び前記代償動作を積極的に制限しないように前記被験体に装着される。
この構成によれば、所定の動作や代償動作が制限されないので、自然な環境、つまり、日常において被験体が通常置かれている環境で、代償動作を計測できる。その結果、自然な環境の中で被験体の姿勢がどのような状態かを評価できる。これに対して、特許文献2では、被験体の所定部位を拘束(積極的な制限)しており、これは、計測のための特別な環境である。
ここで、「積極的に制限しない」とは、特許請求の範囲及び明細書において、代償動作計測手段等のセンサを被験体に装着するためのベルト等による締め付け等、本来的に被験体の動きを制限することを目的としないことを意味する。
この身体状態評価装置において、前記代償動作計測手段は、前記被験体を左右に分ける中心線上に配置される。
この構成によれば、代償動作を効率的に計測できる。なぜなら、中心線上の部位の代償動作だけでなく、中心線に対して左右対称な代償動作も計測できるからである。
例えば、前記代償動作計測手段は、前記被験体の胸、臍近傍、左右の肩甲骨の間、及び、腰のいずれかに配置される。
上記身体状態評価装置において、前記所定の動作は、第1動作及び前記被験体を左右に分ける中心線に対して前記第1動作と対称な第2動作を含み、前記代償動作は、前記第1動作に伴う第1代償動作、及び、前記第2動作に伴う第2代償動作を含み、前記代償動作計測手段は、前記第1代償動作及び前記第2代償動作を計測し、前記身体状態評価装置は、前記第1代償動作の情報と前記第2代償動作の情報との差を算出する差算出手段をさらに備え、前記評価手段は、前記差に基づいて前記被験体の身体の物理的な状態を評価する。
この構成によれば、左右対称な動きに伴う代償動作の差を求めるので、代償動作を行う部位に関し、左右いずれかの異常の判断あるいは左右のバランスを評価することができる。
本発明の第2の観点によると、身体状態評価装置は、被験体の所定の動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、前記代償動作を含んだ前記所定の動作を計測する動作計測手段と、前記動作計測手段が計測した前記所定の動作の情報から、前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報を除いて、本来的に前記所定の動作を行うべき部位によって行われた動きを算出する動き算出手段と、前記動き算出手段が算出した前記動きの情報に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、代償動作(言わばノイズ)を除去するので、本来的に所定の動作を行うべき部位(以下、「主たる部位」と呼ぶ。)による動作のみを抽出でき、当該主たる部位の評価を正確に行うことができる。
また、代償動作を含む所定の動作を行わせた後に、当該代償動作を計算で差し引くので、従来のように、身体の部位を拘束するための設備が不要であり、コストの削減及び簡易な計測が可能になる。
この身体状態評価装置において、前記代償動作計測手段及び前記動作計測手段は、前記被験体の前記代償動作を含む前記所定の動作を積極的に制限しないように前記被験体に装着される。
この構成によれば、所定の動作や代償動作が制限されないので、自然な環境、つまり、日常において被験体が通常置かれている環境で、所定の動作及び代償動作を計測できる。その結果、自然な環境の中で被験体の姿勢がどのような状態かを評価できる。これに対して、特許文献2では、被験体の所定部位を拘束しており、これは、計測のための特別な環境である。
この身体状態評価装置において、前記代償動作計測手段及び前記動作計測手段は、前記被験体を左右に分ける中心線上で、かつ、互いに異なる部位に配置される。
この構成によれば、代償動作を効率的に計測できる。なぜなら、中心線上の部位の動作(所定の動作、代償動作)だけでなく、中心線に対して左右対称な動作(所定の動作、代償動作)も計測できるからである。
例えば、前記代償動作計測手段は、前記被験体の胸、臍近傍、左右の肩甲骨の間、及び腰のいずれかに配置され、前記動作計測手段は、前記代償動作計測手段が前記被験体の胸又は左右の肩甲骨の間に配置された場合、前記被験体の臍近傍及び腰のいずれかに配置され、前記代償動作計測手段が前記被験体の臍近傍又は腰に配置された場合、前記被験体の胸及び左右の肩甲骨の間のいずれかに配置される。
上記身体状態評価装置において、前記所定の動作は、第1動作及び前記被験体を左右に分ける中心線に対して前記第1動作と対称な第2動作を含み、前記代償動作は、前記第1動作に伴う第1代償動作、及び、前記第2動作に伴う第2代償動作を含み、前記代償動作計測手段は、前記第1代償動作および前記第2代償動作を計測し、前記動作計測手段は、前記第1代償動作を含む前記第1動作および前記第2代償動作を含む前記第2動作を計測し、前記動き算出手段は、前記第1動作の情報から前記第1代償動作の情報を除いて、本来的に前記第1動作を行うべき部位によって行われた動きと、前記第2動作の情報から前記第2代償動作の情報を除いて、本来的に前記第2動作を行うべき部位によって行われた動きと、を算出し、前記身体状態評価装置は、本来的に前記第1動作を行うべき前記部位によって行われた前記動きと、本来的に前記第2動作を行うべき前記部位によって行われた前記動きと、の差を算出する差算出手段をさらに備え、前記評価手段は、前記差算出手段が算出した前記差に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する。
この構成によれば、主たる部位が行う左右対称な動きの差を求めるので、主たる部位に関し、左右いずれかの異常の判断あるいは左右のバランスを評価することができる。
本発明の第3の観点によると、身体状態評価装置は、中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、前記被験体の、前記中心線に対して対称な2つの部位に装着される、当該部位の動きを検出する第1及び第2の検出手段と、前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する第3の検出手段と、前記2つの部位がそれぞれ第1の状態から第2の状態に変化した時に、前記第1の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第1の算出手段と、前記2つの部位がそれぞれ前記第1の状態から前記第2の状態に変化した時に、前記第2の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第2の算出手段と、前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記第3の検出手段が検出した、前記部位の動きの最大値及び/又は軌跡を算出する第3の算出手段と、前記第1の算出手段が算出した前記変化量、前記第2の算出手段が算出した前記変化量、並びに、前記第3の算出手段が算出した前記最大値及び/又は軌跡に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、被験体の部位の可動域(部位が第1の状態から第2の状態に変化した時の変化量)、並びに、部位のぶれ幅(所定動作の開始から終了までの部位の動きの最大値)及び/又は部位の動きの軌跡を検出し、それらに基づいて、被験体の身体の物理的な状態(姿勢など)を分析及び評価できる。
この身体状態評価装置において、前記被験体は人間であり、前記第1の検出手段は、前記人間の左腕であって、肩関節と肘関節との間に装着され、前記第2の検出手段は、前記人間の右腕であって、肩関節と肘関節との間に装着され、前記第3の検出手段は、前記人間の腹側又は背側であって、骨盤近傍に装着される。
この構成によれば、第1の検出手段の出力に基づき、左腕の可動域を計測でき、第2の検出手段の出力に基づき、右腕の可動域を計測でき、それらにより、肩の傾斜を評価できる。また、第3の検出手段に基づき、骨盤の前後左右のぶれ幅及び/又は軌跡を計測して、荷重の位置及び骨盤の傾きを推測できる。
この身体状態評価装置において、前記評価手段は、前記第1の算出手段が算出した前記変化量と、前記第2の算出手段が算出した前記変化量と、を比較して、前記被験体の左肩及び右肩のいずれが他方より上がっているかを判断する第1比較手段と、前記第3の算出手段が算出した前記被験体の左右の前記最大値を比較して、前記被験体の荷重が右及び左のいずれにかかっているかを判断する第2比較手段と、前記第3の算出手段が算出した前記被験体の前傾方向の前記最大値と所定値とを比較して、前記被験体の骨盤が前傾及び後傾のいずれであるかを判断する第3比較手段と、前記第1比較手段の比較結果、前記第2比較手段の比較結果、及び前記第3比較手段の比較結果に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する手段と、を含む。
この構成によれば、肩の傾斜、荷重の位置、及び、骨盤の傾きに基づいて、被験体の身体の物理的な状態を評価できる。
上記身体状態評価装置は、前記中心線に対して対称な前記2つの部位の動きの過程、前記中心線上の前記部位の刻々と変化する最大値、及び/又は前記中心線上の前記部位の動きの軌跡を映像により表示装置に表示する変化表示手段をさらに備える。
この構成によれば、被験者等の被験体は自分の測定部位の動きをリアルタイムで観察でき、また、医師等の測定者は、被験体の測定部位の動きをリアルタイムで観察できる。
上記身体状態評価装置は、前記第1の状態から前記第2の状態への動きを映像によりガイドする第1ガイド手段と、前記所定動作を映像によりガイドする第2ガイド手段と、をさらに備える。
この構成によれば、測定のために必要な動きが映像によりガイドされるので、どの被験体に対しても同一の動きを指示できる。また、被験体にとって、行うべき動きを把握し易い。
上記身体状態評価装置は、前記評価手段によって示された身体の物理的な状態を修正するための運動のガイドを映像により表示装置に表示する修正運動表示手段をさらに備える。
この構成によれば、身体の物理的な状態を評価するだけでなく、それを正すための運動がガイドされ、身体の物理的な状態の測定及び評価とその修正運動とをシームレスに結合でき、被験体にとって便宜である。
上記身体状態評価装置において、前記第1の検出手段、前記第2の検出手段、及び前記第3の検出手段として、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ、及び傾斜センサのうち、任意のものが選択可能である。
この構成によれば、身体状態評価装置の仕様に応じて、適切な検出手段を利用できる。
本発明の第4の観点によると、身体状態評価装置は、中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、前記被験体の、前記中心線に対して対称な2つの部位に装着される、当該部位の動きを検出する第1及び第2の検出手段と、前記2つの部位がそれぞれ第1の状態から第2の状態に変化した時に、前記第1の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第1の変化量算出手段と、前記2つの部位がそれぞれ前記第1の状態から前記第2の状態に変化した時に、前記第2の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第2の変化量算出手段と、前記第1の変化量算出手段が算出した前記変化量、及び、前記第2の変化量算出手段が算出した前記変化量に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、被験体の部位の可動域(部位が第1の状態から第2の状態に変化した時の変化量)を検出し、それらに基づいて、被験体の身体の物理的な状態を評価できる。
本発明の第5の観点によると、身体状態評価装置は、中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する検出手段と、前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記検出手段が検出した、前記部位の動きの最大値を算出する最大値算出手段と、前記最大値算出手段が算出した前記最大値に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、被験体の部位のぶれ幅(所定動作の開始から終了までの部位の動きの最大値)を検出し、それらに基づいて、被験体の身体の物理的な状態を評価できる。
本発明の第6の観点によると、身体状態評価装置は、中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する検出手段と、前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記検出手段が検出した、前記部位の動きの軌跡を算出する軌跡算出手段と、前記軌跡算出手段が算出した前記軌跡に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える。
この構成によれば、被験体の部位の動きの軌跡(所定動作の開始から終了までの部位の動きの軌跡)を検出し、それらに基づいて、被験体の身体の物理的な状態を評価できる。
本発明の第7の観点によると、状態推測装置は、身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、被験者の肩の状態を計測する計測手段と、計測結果に基づいて、前記肩の状態を判断する判断手段と、前記判断手段が前記肩が左上がりと判断した場合、左肩及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、右肩及び左脇腹に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記肩が右上がりと判断した場合、右肩及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、左肩及び右脇腹に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える。
この構成によれば、肩の状態を計測するだけで、簡易に、肩及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
本発明の第8の観点によると、状態推測装置は、身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、被験者の骨盤の状態を計測する計測手段と、計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、前記判断手段が前記骨盤が右上がりと判断した場合、左腰及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、右腰及び左脇腹に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記骨盤が左上がりと判断した場合、右腰及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、左腰及び右脇腹に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える。
この構成によれば、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
本発明の第9の観点によると、状態推測装置は、身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、被験者の骨盤の状態を計測する計測手段と、計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、前記判断手段が前記骨盤が前傾であると判断した場合、背中及び前腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、腹部、臀部及び後腿に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記骨盤が後傾であると判断した場合、胸、臀部及び後腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、背中及び前腿に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える。
この構成によれば、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、胸、背中、腹部、臀部、前腿及び後腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
本発明の第10の観点によると、状態推測装置は、身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、被験者の大転子の状態を計測する計測手段と、計測結果に基づいて、前記大転子の状態を判断する判断手段と、前記判断手段が前記大転子が左上がりと判断した場合、左腰及び右内腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、右腰及び左内腿に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記大転子が右上がりと判断した場合、右腰及び左内腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、左腰及び右内腿に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える。
この構成によれば、大転子の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び内腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
本発明の第11の観点によると、歩幅推測装置は、被験者の歩幅を推測する歩幅推測装置であって、前記被験者の骨盤の状態を計測する第1計測手段と、計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、前記判断手段が前記骨盤が右上がりと判断した場合、右の歩幅が大きくなると推測し、前記判断手段が前記骨盤が左上がりと判断した場合、左の歩幅が大きくなると推測する推測手段と、を備える。
この構成によれば、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、歩幅を推測できる。
この歩幅推測装置は、前記被験者の大転子の状態を計測する第2計測手段をさらに備え、前記判断手段は、計測結果に基づいて、前記大転子の状態を判断し、前記推測手段は、前記判断手段が前記骨盤の状態が正常であると判断した場合であっても、前記判断手段が前記大転子が左上がりであると判断した場合、右の歩幅が大きくなると推測し、前記判断手段が前記大転子が右上がりであると判断した場合、左の歩幅が大きくなると推測する。
この構成によれば、さらに大転子の状態を加味するので、より精度良く、歩幅を推測できる。
本発明の第12の観点によると、健康管理システムは、被験者の姿勢を計測する姿勢計測装置と、前記被験者がアクセス可能な所定の第1端末と、ネットワークを介して、前記姿勢計測装置及び前記所定の第1端末と接続されるサーバと、を備え、前記所定の第1端末は、前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を計測する計測手段を含み、前記姿勢計測装置は、前記ネットワークを介して、計測した前記被験者の姿勢に関するデータを、前記サーバへ送信し、前記所定の第1端末は、前記ネットワークを介して、計測した前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を、前記サーバへ送信し、前記サーバは、前記ネットワークを介して、受信した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報に基づいて作成された情報を、前記所定の第1端末に送信する。
この構成によれば、体重等の身体情報や歩数等の行動情報だけでなく、被験者の姿勢に関する情報もサーバへ送信される。このため、サーバの運営事業者の医療や健康等の専門家は、身体情報や行動情報だけに基づく分析や評価と比較して、より緻密な分析評価が可能となるし、また、身体の物理的状態(姿勢)に基づく分析評価を行なうことができる。そして、これらの分析評価結果が、所定の端末に提供されるので、被験者は、より緻密な健康管理であって、かつ、姿勢(身体の物理的状態)に基づく健康管理を行なうことができる。
この健康管理システムは、前記ネットワークを介して、前記サーバに接続され、医療機関に配置される所定の第2端末をさらに備え、前記所定の第2端末は、前記サーバにアクセスして、前記サーバが受信した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を閲覧又は取得することができ、かつ、閲覧又は取得した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報に基づいて作成された情報を、前記所定の第1端末に送信する。
この構成によれば、医療機関の医師等は、被験者(患者)の来院時の状態だけでなく、被験者の日々の身体情報や行動情報並びに姿勢情報を参照できるので、より緻密かつ正確な診断や診察が可能となる。一般に、脊柱、四肢の骨、関節、及び筋肉系の疾患を扱う整形外科医等ならともかく、それ以外の医師は、患者の姿勢の情報を計測及び取得することは困難であると考えられる。本発明によれば、それらの医師でも容易に姿勢の情報を取得でき、診断や運動処方の作成に活かすことができる。以上の結果、被験者は、第2端末及び第1端末を介して、医師などから、より緻密な診断に基づく生活指導や運動処方を受けることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付してその説明を援用する。
図1は、本発明の実施の形態における身体状態評価システムのセンサユニット3R,3L,3C及び3Wの配置の説明である。図1を参照して、被験者1の関節5A,5B,5C,5D及び5Eが模式的に示される。右腕の肩関節5Aと肘関節5Bとの間にセンサユニット3Rが装着される。左腕の肩関節5Aと肘関節5Bとの間にセンサユニット3Lが装着される。被験者1の中心線2上で、かつ、背中の左右肩甲骨の間付近(胸の裏側)に、センサユニット3Cが装着される。被験者1の中心線2上で、かつ、腰のくぼみ(腰三角)付近にセンサユニット3Wが装着される。あるいは、センサユニット3Wは、被験者1の中心線2上で、かつ、腰を介して骨盤と密着するように装着される。
センサユニット3R,3L,3C及び3Wの各々に、ローカル座標系(Xl,Yl,Zl)が設定される。また、被験者1は、基準座標系(世界座標系)(Xw,Yw,Zw)に配置されるものとする。
ここで、センサユニット3R,3L,3C及び3Wを区別して説明する必要のない場合は、センサユニット3と表記する。
図2は、本発明の実施の形態における身体状態評価システムの電気的構成を示す図である。図2を参照して、この身体状態評価システムは、パーソナルコンピュータ7並びに4個のセンサユニット3(図示は1個のみ)を備える。パーソナルコンピュータ7は、CPU(中央演算処理装置)21、メインメモリ23、チップセット25、GPU(グラフィックスプロセシングユニット)27、SPU(サウンドプロセシングユニット)29、HDD(ハードディスクドライブ)31、ドライブ33、及び通信部35を含む。
CPU21は、HDD31に格納されたコンピュータプログラムを実行して各種演算(後述のフローチャートに示す処理や後述の各種画面の表示処理など)を行う。メインメモリ23は、CPU21から直接読み書きが行われる高速のメモリである。GPU27は、グラフィックス処理を実行し、モニタ43に映像信号を与える。SPU29は、サウンド処理を実行し、スピーカ45に音声信号を与える。HDD31は、OSやアプリケーションソフトウェア等のコンピュータプログラム並びにこれらが用いるデータを書き込むために用いる補助記憶装置である。ドライブ33は、リムーバル記録媒体からデータを読み込んだり、書き込んだりする装置である。リムーバル記録媒体に、後述のフローチャートの処理を行うプログラムや画面を生成するプログラムを格納して、PC7にインストールできる。もちろん、ネットワークを介して、これらのプログラムを配布することもできる。通信部35は、ネットワークへの接続を司るLANカードやUSBコントローラなどを含み(図示せず)、通信を制御する。
CPU21、GPU27、SPU29、HDD31、ドライブ33、通信部35、キーボード32、及びマウス34といった機能ユニットは、チップセット25に接続される。チップセット25は、これに接続される機能ユニット間のデータの受け渡しを管理する。
また、通信部35には、無線通信ユニット37が接続される。無線通信ユニット37は、通信機能付きMCU39及びUSBコントローラ41を含む。USBコントローラ41は、通信部35のUSBコントローラと接続される。MCU39は、センサユニット3のMCU11と通信する。
センサユニット3は、三軸加速度センサ13、通信機能付きMCU11、及びスイッチ部15を含む。三軸加速度センサ13は、それぞれ直交するXl軸、Yl軸、及びZl軸方向の加速度を検出する。スイッチ部15は、人間によって操作されるスイッチを含む。MCU11は、無線通信ユニット37のMCU39と通信して、加速度センサ13が検出した加速度データ及びスイッチ部15の操作情報をMCU39に送信する。そして、加速度データ及び操作情報は、USBコントローラ41、通信部35、及びチップセット25を介してCPU21に与えられる。
図3(a)〜図3(c)は、センサユニット3の加速度データから算出される角度の説明図である。なお、本実施の形態では、被験者1の動作により発生する加速度は無視している。つまり、重力加速度だけを想定する。図3(a)を参照して、被験者1の所定動作の開始時において(開始時状態)、加速度センサ13にからのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl0,Yl0,及びZl0とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR0は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(b)を参照して、被験者1の所定の動作の終了時において(終了時状態)、加速度センサ13にからのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl1,Yl1,及びZl1とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR1は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(c)を参照して、開始時状態の加速度ベクトル(Xl0,Yl0,Zl0)及び終了時状態の加速度ベクトル(Xl1,Yl1,Zl1)を基準座標系に変換することにより、加速度ベクトル(Xl0#,Yl0#,Zl0#)及び(Xl1#,Yl1#,Zl1#)を得る。そして、加速度ベクトル(Xl0#,Yl0#,Zl0#)の合成ベクトルR0#及び加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)の合成ベクトルR1#を算出する。
そして、合成ベクトルR0#とR1#とがなす角度φを算出する。角度φを可動域(可動角と呼ぶこともある。)と呼ぶ。なお、開始時状態から終了時状態に至る間の加速度ベクトル(Xl#,Yl#,Zl#)についても、合成ベクトルRが算出される(基準座標系)。そして、開始時状態の合成ベクトルR0#と合成ベクトルRとがなす角度φ$が算出される。角度φ$を状態角と呼ぶ。
さて、図3(b)及び図3(c)を別の説明に使用する。図3(b)を参照して、開始時状態と終了時状態との間の、ある状態において、加速度センサ13からのXl軸方向の加速度、Yl軸方向の加速度、及びZl軸方向の加速度が、それぞれXl1,Yl1,及びZl1とする(ローカル座標系)。これらの合成ベクトルR1は、鉛直下方を向いており、重力加速度の大きさである。
図3(c)を参照して、加速度ベクトル(Xl1,Yl1,Zl1)を基準座標系に変換することにより、加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)を得る。そして、加速度ベクトル(Xl1#,Yl1#,Zl1#)の合成ベクトルR1#を算出する。合成ベクトルR1#をXwYw平面に投影したベクトルRxy、及び、合成ベクトルR1#をZwYw平面に投影したベクトルRzyを算出する。そして、Yw軸とベクトルRxyとがなす角度ω$、及びYw軸とベクトルRzyとがなす角度θ$を算出する。角度ω$は、左右方向のぶれ角であり、角度θ$は、前後方向のぶれ角である。
さらに、開始時状態と終了時状態との間で、ぶれ角ω$の最大値ω及びぶれ角θ$の最大値θを算出する。最大値ωを前後方向のぶれ幅(最大振幅と呼ぶこともある。)と呼び、最大値θを左右方向のぶれ幅(最大振幅と呼ぶこともある。)と呼ぶ。
さて、本実施の形態では、第1〜第6動作を被験者1に行わせる。
図8は、第1動作(腕上げ)の説明図である。図8を参照して、PC7は、モニタ43に、第1動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103には、第1動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第1動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者1に通知される。
第1動作の開始時状態は、両腕を垂らした状態である。そして、両腕を極限まで上げていき静止した状態が終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105L及び105Rを含む。状態角表示部105Lは、センサユニット3Lからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。終了時状態では、左の状態角φ$の最大値である左腕の可動域φが示される。状態角表示部105Rは、センサユニット3Rからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。終了時状態では、右の状態角φ$の最大値である右腕の可動域φが示される。
さらに、この画面は、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。ぶれ角表示部105U1は、センサユニット3Cからの加速度データに基づくぶれ角ω$及びθ$を、レーダーチャートでリアルタイムに示す。このレーダーチャートは、前後左右の4頂点を有し、被験者1の右へのぶれ角ω$の最大値が右頂点を形成し、被験者1の左へのぶれ角ω$の最大値が左頂点を形成し、被験者1の前へのぶれ角θ$の最大値が前頂点(画面で下頂点)を形成し、被験者1の後ろへのぶれ角θ$の最大値が後頂点(画面で上頂点)を形成する。これらの最大値は数字でも示される。なお、この場合の最大値とは、第1動作を行う過程における、観測時点での最大値を指す。従って、終了時状態では、第1動作全体における前後左右の最大値(ぶれ幅)ω及びθが最終的に示される。
ぶれ角表示部105Bは、センサユニット3Wからの加速度データに基づく点でぶれ角表示部105U1と異なるだけである。
図9は、第2動作(上腕回旋)の説明図である。図9を参照して、PC7は、モニタ43に、第2動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第2動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第2動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者に通知される。
第2動作の開始時状態は、上腕を水平にして前腕を垂らした状態である。そして、上腕を水平に維持したまま、前腕を極限まで上げていき静止した状態が終了時状態である。このような動作を三回行う。
また、この画面は、状態角表示部105L及び105R、並びに、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。これらは、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
図10は、第3動作(側屈)の説明図である。図10を参照して、PC7は、モニタ43に、第3動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第3動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第3動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者に通知される。
第3動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、左方向に極限まで身体を曲げていき静止した状態が終了時状態である。このような動作を右方向に対しても行う。
また、この画面は、状態角表示部105U2を含む。状態角表示部105U2は、センサユニット3Cからの加速度データに基づく状態角φ$を、数字と、動いた範囲を表す画像と、でリアルタイムに示す。右側屈の終了時状態では、右の状態角φ$の最大値である右の可動域φが示される。左側屈の終了時状態では、左の状態角φ$の最大値である左の可動域φが示される。
さらに、この画面は、ぶれ角表示部105B及び105U1を含む。ぶれ角表示部105B及び105U1は、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
図11は、第4動作(前屈)の説明図である。図11を参照して、PC7は、モニタ43に、第4動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第4動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第4動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者に通知される。
第4動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、前方に極限まで身体を曲げていき静止した状態が終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105U2並びにぶれ角表示部105B及び105U1を含む。これらは、第3動作指示画面の対応するものと同様である。
図12は、第5動作(後屈)の説明図である。図12を参照して、PC7は、モニタ43に、第5動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第5動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第5動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者に通知される。
第5動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、後方に極限まで身体を曲げていき静止した状態が終了時状態である。
また、この画面は、状態角表示部105U2並びにぶれ角表示部105B及び105U1を含む。これらは、第3動作指示画面の対応するものと同様である。
図13は、第6動作(腿上げ)の説明図である。図13を参照して、PC7は、モニタ43に、第6動作指示画面を表示する。この画面は、指示部103を含む。指示部103は、第6動作を行うキャラクタが表示される。従って、被験者1は、このキャラクタの動作を真似て、第6動作を行う。なお、開始時及び終了時には、音声及び映像によりその旨が被験者に通知される。
第6動作の開始時状態は、両腕を垂らして直立した状態である。そして、左膝を大腿が水平になるまで上げていき、下ろした状態が左の終了時状態である。このような動作を右足に対しても行う。左右を1セットとしたときに、3セット行う。
また、この画面は、ぶれ角表示部105U1及び105Bを含む。ぶれ角表示部105U1及び105Bは、第1動作指示画面の対応するものと同様である。
さて、第1動作(腕上げ)における右腕の可動域φをARと表記し、左腕の可動域φをALと表記する。第4動作(前屈)における前方向のぶれ幅θをCFと表記する。第6動作(腿上げ)における右側のぶれ幅ωをWRと表記し、左側のぶれ幅ωをWLと表記する。そうすると、下記(表1)に示すように、姿勢を8パターンに分類できる。
ここで、右腕の可動域ARは、右腕のセンサユニット3Rの出力に基づき算出される。左腕の可動域ALは、左腕のセンサユニット3Lの出力に基づき算出される。ぶれ幅CF,WR及びWLは、センサユニット3Wの出力に基づき算出される。
(パターンA−[1])
図4(a)(前向き)及び図4(b)(後ろ向き)並びに図6は、パターンA−[1]と判断された姿勢を示す。
図4(a)(前向き)及び図4(b)(後ろ向き)並びに図6は、パターンA−[1]と判断された姿勢を示す。
(表1)を参照して、左腕の可動域ALが右腕の可動域ARより大きい。これは、左肩が右肩に比べて高いことを示す(左肩上がり、右肩下がり)。左側のぶれ幅WLが右側のぶれ幅WRより大きい。これは、骨盤が左側に比べて右側が上がっており(右腰上がり)、骨盤が右側に移動している(逃げている)ことを示す(右荷重)。また、これらのことは、頭が左へ傾斜していることを示す。さらに、ぶれ幅CFが60度より大きい。これは、骨盤が前方へ傾き、反り腰(反り背)になっていることを示す。つまり、胸を張って腰が反っており、かつ、膝がしっかり伸びている。これは、つま先に体重がかかり易い。
(パターンA−[2])
図4(a)(前向き)及び図4(b)(後ろ向き)並びに図7は、パターンA−[2]と判断された姿勢を示す。
図4(a)(前向き)及び図4(b)(後ろ向き)並びに図7は、パターンA−[2]と判断された姿勢を示す。
(表1)を参照して、左腕の可動域ALが右腕の可動域ARより大きい。左側のぶれ幅WLが右側のぶれ幅WRより大きい。これらは、パターンA−[1]と同じである。
ぶれ幅CFが60度以下である。これは、骨盤が後方へ傾き、猫背になっていることを示す。つまり、背中が丸くなっており、かつ、膝が少し曲がり気味である。これは、踵に体重がかかり易い。
(パターンB−[1])
パターンA−[1]を左右反転したものである。
パターンA−[1]を左右反転したものである。
(パターンB−[2])
パターンA−[2]を左右反転したものである。
パターンA−[2]を左右反転したものである。
(パターンC−[1])
図5(a)(前向き)及び図5(b)(後ろ向き)並びに図6は、パターンC−[1]と判断された姿勢を示す。
図5(a)(前向き)及び図5(b)(後ろ向き)並びに図6は、パターンC−[1]と判断された姿勢を示す。
(表1)を参照して、右腕の可動域ARが左腕の可動域ALより大きい。これは、右肩が左肩に比べて高いことを示す(右肩上がり、左肩下がり)。左側のぶれ幅WLが右側のぶれ幅WRより大きい。これは、骨盤が左側に比べて右側が上がっており(右腰上がり)、骨盤が右側に移動している(逃げている)ことを示す(右荷重)。また、これらのことは、頭が左へ傾斜していることを示す。さらに、ぶれ幅CFが60度より大きい。これは、骨盤が前方へ傾き、反り腰(反り背)になっていることを示す。つまり、胸を張って腰が反っており、かつ、膝がしっかり伸びている。これは、つま先に体重がかかり易い。
(パターンC−[2])
図5(a)(前向き)及び図5(b)(後ろ向き)並びに図7は、パターンC−[2]と判断された姿勢を示す。
図5(a)(前向き)及び図5(b)(後ろ向き)並びに図7は、パターンC−[2]と判断された姿勢を示す。
(表1)を参照して、右腕の可動域ARが左腕の可動域ALより大きい。左側のぶれ幅WLが右側のぶれ幅WRより大きい。これらは、パターンC−[1]と同じである。
ぶれ幅CFが60度以下である。これは、骨盤が後方へ傾き、猫背になっていることを示す。つまり、背中が丸くなっており、かつ、膝が少し曲がり気味である。これは、踵に体重がかかり易い。
(パターンD−[1])
パターンC−[1]を左右反転したものである。
パターンC−[1]を左右反転したものである。
(パターンD−[2])
パターンC−[2]を左右反転したものである。
パターンC−[2]を左右反転したものである。
図14は、PC7と無線通信ユニット37のMCU39(以下、この図の説明において「ホスト39」と呼ぶ。)とセンサユニット3のMCU11(以下、この図の説明において「ノード11」と呼ぶ。)との間の通信手順を示す図である。図14を参照して、ステップS1にて、PC7は、加速度データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト39に与える。すると、ステップS51にて、ホスト39は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノード11に送信する。ここで、ノードIDは、ノード11、つまり、センサユニット3を識別するための情報である。本実施の形態では、4個のセンサユニット3のそれぞれに異なるノードIDが割り当てられる。
ノード11が、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信した場合、ステップS101において、ノード11は、ホスト39から受け取ったコマンド、自分のノードID、及び加速度センサ13から取得した加速度データ(Xl,Yl,Zl)をホスト39へ送信する。
ステップS53にて、ホスト39は、ノード11から受信したデータをPC7へ送信する。ステップS3にて、PC7は、ホスト39からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS5に進み、受信した場合ステップS7に進む。ステップS5では、PC7は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS1に進む。4個全てのノード11を検出するためである。
ステップS7にて、PC7は、4個全てのノード11(センサユニット3)が検出できたか否かを判断し、検出できていない場合ステップS5に進み、検出できた場合ステップS9に進む。なぜなら、4個全てのノード11を姿勢の計測に使用するからである。
ステップS9にて、PC7は、加速度データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト39に与える。すると、ステップS55にて、ホスト39は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノード11に送信する。ステップS103にて、ノード11は、ホスト39から受け取ったコマンド、自分のノードID、及び加速度センサ13の加速度データ(Xl,Yl,Zl)をホスト39へ送信する。
ステップS57にて、ホスト39は、ノード11から受信したデータをPC7へ送信する。ステップS11にて、PC7は、ホスト39からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS13へ進み、受信した場合ステップS15に進む。ステップS13では、PC7は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS9に進む。一方、ステップS15では、PC7は、受信したデータをメインメモリ23ないしはHDD31に格納する。ステップS17にて、PC7は、姿勢の測定が終了したか否かを判断し、つまり、第6動作の測定まで終了したか否かを判断し、終了していない場合はステップS13へ進み、それ以外は処理を終わる。
図15は、PC7による測定処理の流れを示すフローチャートである。図15を参照して、ステップS201にて、PC7は、センサユニット3からの加速度データに基づいて、状態角φ$を算出する。ステップS203にて、PC7は、センサユニット3からの加速度データに基づいて、ぶれ角ω$及びθ$を算出する。ステップS205にて、PC7は、指示部103のキャラクタ(インストラクタを表す。)のアニメーションを制御する。ステップS207にて、PC7は、ステップS201〜S205の結果に従って、動作指示画面(図8〜図13)を表示する。ステップS209にて、PC7は、1動作の測定が終了したか否かを判断し、終了していない場合はステップS201へ進み、それ以外は当該1動作に対する処理を終わる。図15の測定処理は、第1〜第6動作のそれぞれに対して実行される。
なお、ステップS209で「YES」が判断された時点における状態角φ$が当該動作における可動域φである。また、ステップS209で「YES」が判断された時点までの、ぶれ角ω$の最大値が当該動作におけるぶれ幅ωであり、ぶれ角θ$の最大値が当該動作におけるぶれ幅θである。
図16は、PC7による分類処理の流れを示すフローチャートである。図16を参照して、ステップS301にて、PC7は、可動域ALが可動域ARより大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS303に進み、それ以外はステップS317に進む。ステップS303にて、PC7は、ぶれ幅WLがぶれ幅WRより大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS305に進み、それ以外はステップS311に進む。ステップS305にて、PC7は、ぶれ幅CFが60度より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS307に進み、それ以外はステップS309に進む。ステップS307では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンA−[1]に分類する。一方、ステップS309では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンA−[2]に分類する。
ステップS303で「NO」が判断された後、ステップS311にて、PC7は、ぶれ幅CFが60度より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS313に進み、それ以外はステップS315に進む。ステップS313では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンD−[1]に分類する。一方、ステップS315では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンD−[2]に分類する。
ステップS301で「NO」が判断された後、ステップS317にて、PC7は、ぶれ幅WLがぶれ幅WRより大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS319に進み、それ以外はステップS325に進む。ステップS319にて、PC7は、ぶれ幅CFが60度より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS321に進み、それ以外はステップS323に進む。ステップS321では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンC−[1]に分類する。一方、ステップS323では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンC−[2]に分類する。
ステップS317で「NO」が判断された後、ステップS325にて、PC7は、ぶれ幅CFが60度より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS327に進み、それ以外はステップS329に進む。ステップS327では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンB−[1]に分類する。一方、ステップS329では、PC7は、被験者1の姿勢をパターンB−[2]に分類する。
ステップS330にて、PC7は、後述の図25に示す詳細評価処理を実行する。ステップS331にて、PC7は、被験者1の姿勢のパターン(S307,S309,S327,S329,S321,S323,S313,S315)に応じて、人体画像を決定し、モニタ43に総合結果画面を表示する。
図17は、総合結果画面の例示図である。図17を参照して、この総合結果画面は、姿勢パターンA−[1]に対応する例である。この総合結果画面は、ボタン60,62,64,66及び68、第1フレーム70、第2フレーム72、並びに第3フレーム74を含む。
第1フレーム70には、姿勢パターンA−[1]を表す人体画像が表示される。この人体画像において、第1色彩(図では黒)によって、筋肉が硬くなり易い箇所が示され、第2色彩(図では黒線で囲んだ白)によって、脂肪が付き易い箇所が示される。また、この人体画像は、キーボード32やマウス34の操作によって、回転や拡大・縮小が可能である。あるいは、人体画像は自動的に回転する。
第2フレーム72には、姿勢パターンA−[1]から予想される歩き方が動画又は静止画によって示される。
第3フレーム74には、姿勢パターンA−[1]を表す人体画像に余分な脂肪が付いた画像が表示される。この場合、第1フレーム70において第2色彩で示された箇所に余分な脂肪が付けられる。また、この人体画像は、キーボード32やマウス34の操作によって、回転や拡大・縮小が可能である。あるいは、人体画像は自動的に回転する。
図16に戻って、ステップS333にて、PC7は、総合結果画面に表示されたボタン60〜68のうち、どれが選択されたかを判断し、選択結果に従って、次のステップへ進む。つまり、PC7は、総合結果画面の運動処方ボタン66が選択された場合ステップS335に進み、詳細結果ボタン64が選択された場合ステップS337へ進み、個別評価ボタン62が選択された場合ステップS339へ進み、印刷ボタン60が選択された場合ステップS341に進み、終了ボタン68が選択された場合処理を終了する。
ステップS335では、PC7は、被験者1の姿勢のパターンに従って、運動処方画面をモニタ43に表示する。この運動処方画面は、左領域と右領域とを有し、それぞれ、ボタン76を有する。左領域のボタン76が選択されると、図18に示すように、左領域にキャラクタのアニメーションが表示される。これは、被験者1の姿勢を正しく修正するための運動を、姿勢パターンに応じて、キャラクタのアニメーションによって指示するものである。図18の例では、ストレッチ運動により姿勢を修正する。なお、図18は、姿勢パターンA−[1]に対応している。
一方、右領域のボタン76が選択されると、図19に示すように、右領域にキャラクタのアニメーションが表示される。これは、被験者1の姿勢を正しく修正するための運動を、姿勢パターンに応じて、キャラクタのアニメーションによって指示するものである。図19の例では、コンディショニング運動により姿勢を修正する。なお、図19は、姿勢パターンA−[1]に対応している。
例えば、パターンA−[1]に対するストレッチ運動は、右足を左足の後ろにクロスさせる。左手を腰に置き右手を上げる。息を吐きながらゆっくりと左に身体を倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンA−[1]に対するコンディショニング運動は、肘を90度に曲げて右手を上げる。息を吐きながら右の肘と左の膝をつけるように身体を曲げていく。この時、腹を意識する。ゆっくり元に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンA−[2]に対するストレッチ運動は、左足を伸ばして座る。そして、胸を張り、息を吐きながらゆっくりと体を前に倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンA−[2]に対するコンディショニング運動は、肘を90度に曲げ手を横に開く。息を吐きながら右手を上に突き上げながら左手を後ろに引いていく。身体が左に捻れる様に意識する。息を吐ききったら元の位置に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンB−[1]に対するストレッチ運動は、右足を前に前後に開脚し、左手で左足を持つ。そして、息を吐きながらゆっくりと左足を尻に近づけ、太ももの前を伸ばしていく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。例えば、パターンB−[1]に対するコンディショニング運動は、肘を90度に曲げて左手を上げる。そして、息を吐きながら左の肘と右の膝をつけるように身体を曲げていく。この時腹を意識する。そして、ゆっくりと元に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンB−[2]に対するストレッチ運動は、左手を頭の上に軽く添える。そして、息を吐きながらゆっくりと頭を左に倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。例えば、パターンB−[2]に対するコンディショニング運動は、肘を90度に曲げ手を横に開く。そして、息を吐きながら左手を上に突き上げながら右手を後ろに引いていく。身体が右に捻れる様に意識する。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンC−[1]に対するストレッチ運動は、右足を前に前後に開脚し、左手で左足を持つ。そして、息を吐きながらゆっくりと左足をお尻に近づけ、太ももの前を伸ばしていく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンC−[1]に対するコンディショニング運動は、脇を締め肘を90度に曲げる。息を吐きながら左手を前に突き出し右手を後ろに引いていく。息を吐ききったら、ゆっくり元に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンC−[2]に対するストレッチ運動は、右足を伸ばして座る。そして、胸を張り、息を吐きながらゆっくりと体を前に倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンC−[2]に対するコンディショニング運動は、両手を頭の後ろに置く。息を吐きながらゆっくりと右に身体を倒していく。右のわき腹を意識する。息を吐ききったら、ゆっくり元に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンD−[1]に対するストレッチ運動は、右足を左足のうしろにクロスさせる。そして、左手を腰に置き右手を上にあげる。息を吐きながらゆっくりと左に身体を倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンD−[1]に対するコンディショニング運動は、脇を締め肘を90度に曲げる。そして、息を吐きながら右手を前に突き出し左手を後ろに引いていく。息を吐ききったらゆっくりと元の位置に戻る。10回2セット行なう。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
例えば、パターンD−[2]に対するストレッチ運動は、右手を頭の上に軽く添える。そして、息を吐きながらゆっくりと頭を右に倒していく。無理のないところで30秒キープし、ゆっくり元に戻す。これらをキャラクタのアニメーションで示す。例えば、パターンD−[2]に対するコンディショニング運動は、両手を頭の後ろに置く。息を吐きながらゆっくりと左に身体を倒していく。左のわき腹を意識する。息を吐ききったらゆっくり元に戻る。10回2セット行う。これらをキャラクタのアニメーションで示す。
図16に戻って、ステップS337では、PC7は、図20の詳細結果画面をモニタ43に表示する。また、ステップS339では、PC7は、個別評価画面をモニタ43に表示する。個別評価画面は、第1〜第6動作ごとの評価を含む。また、ステップS341では、PC7は、ステップS331の総合結果の人体画像並びにステップS330の詳細評価を含む画像を印刷する(図21参照)。
図21は、ステップS341での印刷結果の例示図であるである。なお、図21は、姿勢パターンA−[1]に対応している。
図21を参照して、この印刷結果は、第1フレーム78、第2フレーム80、第3フレーム82、第4フレーム84、第5フレーム86、第6フレーム88、第7フレーム90、及び第8フレーム92を含む。
第1フレーム78には、姿勢パターンに応じた人体画像が表示される。この人体画像において、第1色彩(図では黒)によって、筋肉が硬くなり易い箇所が示される。第2フレーム80には、図20の総合結果画面に表示された計測結果のうち、所定のものが表示される。第3フレーム82には、姿勢パターンに応じた人体画像が表示され、第2色彩(図では黒線で囲んだ白)によって、脂肪が付き易い箇所が示される。
第5フレーム86には、姿勢パターンに応じて、運動処方画面(図18参照)に対応するストレッチ運動の説明が記載される。第7フレーム90には、現在の状態の説明と、継続して第5フレーム86のストレッチ運動を行った後の状態の説明と、が記載される(before−after analysis)。
第6フレーム88には、姿勢パターンに応じて、運動処方画面(図19参照)に対応するコンディショニング運動の説明が記載される。第8フレーム92には、現在の状態の説明と、継続して第6フレーム88のコンディショニング運動を行った後の状態の説明と、が記載される(before−after analysis)。
第4フレーム84には、詳細な評価(以下、「詳細評価」と呼ぶ。)が表示される。以下、この評価手法を説明する。
図22は、詳細評価のために使用するパラメータの一覧図である。図22を参照して、詳細評価には、第1動作、第3動作、第4動作及び第6動作におけるセンサユニット3R,3L,3C及び3Wに基づく可動域及びぶれ幅が使用される。
具体的には、第1動作(腕上げ)については次の通りである。センサユニット3Rに基づく右腕の可動域A、センサユニット3Lに基づく左腕の可動域B、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅C,D,E及びF、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅G,H,I及びJが使用される。
第3動作(側屈)の右への側屈については、次の通りである。センサユニット3Cに基づく上体の可動域K、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅α,β,RL及びRR、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅L,M,N及びOが使用される。
第3動作(側屈)の左への側屈については、次の通りである。センサユニット3Cに基づく上体の可動域P、センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅γ,λ,LL及びLR、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅Q,R,S及びTが使用される。
第4動作(前屈)については、次の通りである。センサユニット3Cに基づく上体の可動域U、センサユニット3Cに基づく上体の前後方向のぶれ幅Ω及びΨ、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅V,W,X及びYが使用される。
第6動作(腿上げ)については、次の通りである。センサユニット3Cに基づく上体の前後左右方向のぶれ幅Z,Δ,Φ及びΓ、並びに、センサユニット3Wに基づく腰の前後左右方向のぶれ幅Λ,Π,Θ及びΣが使用される。
図23は、詳細評価のための姿勢バロメータの説明図である。図23を参照して、姿勢バロメータは、肩の歪み度δ、体側バランス(側筋バランス)ε、骨盤左右バランスμ、胸筋の硬さν、背中の筋肉の柔軟性ρ、肩の異常σ、側筋の柔軟性τ、上体左右ねじれξ、及び骨盤ねじれζを含む。これらは図22のパラメータを用いて次式により表される。
δ=A−B
ε=(K−O)−(P−S)
μ=Θ−Σ
ν=D
ρ=Ω−V
σ=E−F
τ=((K−O)+(P−S))/2
ξ=α−γ
ζ=(Λ+Π)R−(Λ+Π)L
ε=(K−O)−(P−S)
μ=Θ−Σ
ν=D
ρ=Ω−V
σ=E−F
τ=((K−O)+(P−S))/2
ξ=α−γ
ζ=(Λ+Π)R−(Λ+Π)L
肩の歪み度δは、上腕を上げたときの右腕の可動域Aと左腕の可動域Bとの差(A−B)である。日常において肩が下がっている方の腕は上がり難いので、これらの差によって、肩の歪み度δを表すことができる。
体側バランスεは、上体を右に曲げたときの、上体の可動域Kから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いた値(K−O)と、上体を左に曲げたときの、上体の可動域Pから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いた値(P−S)と、の差((K−O)−(P−S))であり、上体側筋の左右柔軟度のバランスを表す。側筋の柔軟性がない場合、上体を曲げる際に骨盤を動かして上体を曲げようとするので(代償動作)、側筋による純粋な上体の曲げを求めるために、上体の可動域から、骨盤角、つまり、代償動作を差し引くのである。
骨盤左右バランスμは、腿上げの際の骨盤の左右傾きの差、つまり、腿上げの際の腰の左方向のぶれ幅Θと腰の右方向のぶれ幅Σとの差(Θ−Σ)である。腰周りの左右筋力差や骨盤のずれ等があると、この値μの絶対値が大きくなる。腰周りの左右筋力差や骨盤のずれは、脚を腰で上げる動作、つまり、代償動作を引き起こす。従って、左右の腿上げに伴う左右の代償動作Θ及びΣの差により、骨盤の左右バランスを把握及び評価できる。
胸筋の硬さνは、上腕を上げたときの上体の後方向のぶれ幅Dである。胸筋が硬いと腕を左右に開きづらくなり、上体を後方に曲げがちになるので、硬さνの値が大きくなる。また、硬さνが大きく胸筋が硬いと、猫背の原因にもなる。胸筋が硬いと上腕を上げる動作を阻害する。そこで、上腕を上げるために比較的大きな代償動作が行われる。このため、代償動作を表すぶれ幅Dの程度によって、胸筋の硬さを判断できる。
背中の筋肉の柔軟性ρは、前屈時の上体前傾角(上体の前方向のぶれ幅)Ωから骨盤の前傾角度(腰の前方向のぶれ幅)Vを引いた値(Ω−V)である。このように、骨盤による屈曲を除去して、背中の筋肉による純粋な前屈を求める。これによって、値ρは背筋の柔軟度を表す。
肩の異常σは、上腕を上げたときの上体の角度差、つまり、上腕を上げたときの上体の左方向のぶれ幅Eと右方向のぶれ幅Fとの差(E−F)である。上腕を上げる際にどちらかの肩に痛み等がある場合、上体を傾ける、つまり、痛み等がある側の肩を上げることで補助をすることがある(代償動作)。よって、左右の代償動作E及びFの差である値σによって肩の異常を表すことができる。
側筋の柔軟性τは、右への側屈の際の上体の可動域Kから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いたもの(K−O)と、左への側屈の際の上体の可動域Pから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いたもの(P−S)と、の平均値である。上体の可動域から骨盤角を差し引く理由は、体側バランスεの場合と同じである。
上体左右ねじれξは、右への側屈の際の上体の前方向のぶれ幅αと左への側屈の際の上体の前方向のぶれ幅γとの差(α−γ)である。上体にねじれがあると、ねじれた方への側屈の際、上体が前傾し易いので、値ξにより、上体の左右のねじれを表すことができる。
骨盤ねじれζは、右腿上げの際の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和(Λ+Π)Rと、左腿上げの際の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和(Λ+Π)Lと、の差((Λ+Π)R−(Λ+Π)L)である。値(Λ+Π)R及び(Λ+Π)Lは、それぞれ、右脚と左脚を上げた際の骨盤の後傾角を表す。この場合、被験者の標準状態に対しての後傾角であるので、値Λが値Πに加えられている。骨盤周りの筋肉のバランスが悪いと後傾角は非対称になり、値ζの絶対値、つまり、骨盤のねじれが大きくなる。
また、人間は、足上げの際に本来的に使用する筋肉(主たる筋肉)が不調ないしは悪い場合、その足を腰によって上げようとする(代償動作)。従って、右足上げを代償動作で補助すると、右足上げの際に、代償動作を表す骨盤の後傾角(Λ+Π)Rが大きくなり、一方、左足上げを代償動作で補助すると、左足上げの際に、代償動作を表す骨盤の後傾角(Λ+Π)Lが大きくなる。このため、値ζの絶対値が大きいと、足上げの際に使用する左右の主たる筋肉のバランスが悪いことを意味する。
図24(a)及び図24(b)は、図22のパラメータV,Λ及びΠを用いた詳細評価の説明図である。図24(a)を参照して、和Ξ(=Λ+Π)の意味は、骨盤ねじれζにおけるそれと同じである。
第4動作(前屈)における腰の前方向のぶれ幅Vが60度より大きく、第6動作(腿上げ)における腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとの和Ξが0〜5度の場合、状態が状態1と判断される。ぶれ幅Vが60度より大きく、和Ξが6〜14度の場合、状態が状態2と判断される。ぶれ幅Vが60度より大きく、和Ξが15度以上の場合、状態が状態3と判断される。
また、ぶれ幅Vが60度以下であり、和Ξが0〜5度の場合、状態が状態4と判断される。ぶれ幅Vが60度以下であり、和Ξが6〜14度の場合、状態が状態5と判断される。ぶれ幅Vが60度以下であり、和Ξが15度以上の場合、状態が状態6と判断される。
以上のように、状態1〜状態6は、被験者の下半身の状態示す。例えば、状態1を下半身の状態が「悪い」と評価し、状態2を下半身の状態が「良い」と評価し、状態3を下半身の状態が「悪い」と評価し、状態4を下半身の状態が「非常に悪い」と評価し、状態5を下半身の状態が「悪い」と評価し、状態6を下半身の状態が「非常に悪い」と評価する。また、ぶれ幅Vを60度と比較したが、これに限定されない。例えば、50度と比較してもよい。
図24(b)を参照して、状態1は、腰の筋肉が硬いことを示す。状態2は、骨盤角が正常であることを示す。状態3は、臀部の筋肉が硬いことを示す。状態4は、腰、臀部、腿裏及びふくらはぎが硬いことを示す。状態5は、腿裏及びふくらはぎが硬いことを示す。状態6は、臀部、腿裏及びふくらはぎが硬いことを示す。
図25は、図16のステップS330で実行される詳細評価処理の流れの一例を示すフローチャートである。図25を参照して、ステップS501にて、PC7は、第1動作時の右腕の可動域Aと左腕の可動域Bとに基づいて、肩の歪み度δを算出する。ステップS503にて、PC7は、肩の歪み度δが±5度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS505に進み、否定ならばステップS507に進む。ステップS505では、PC7は、肩の歪みは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS507では、PC7は、肩の歪みは異常の範囲内であると判断する。
肩の歪みが正常と判断した場合、例えば、「肩の左右差は許容範囲です。上体バランスの取れた日常生活を送ることを引き続き心がけましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、肩の歪みが異常と判断した場合、例えば、「肩の左右バランスが崩れ、右(左)の肩が高くなっています。首の付け根から肩にかけての筋肉が固くなりやすい状態です。このことが原因で、肩こりや偏頭痛を引き起こす恐れもあります。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS509にて、PC7は、第3動作時の上体の可動域K、腰の右方向のぶれ幅O、上体の可動域P、腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、体側バランスεを算出する。ステップS511にて、PC7は、体側バランスεが±4度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS513に進み、否定ならばステップS515に進む。ステップS513では、PC7は、体側のバランスは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS515では、PC7は、体側のバランスは異常の範囲内であると判断する。
体側のバランスが正常と判断した場合、例えば、「ウエストの左右バランスは許容範囲です。立っているときに片足に重心を乗せるなど、バランスの崩れる原因になる動作をなるべく避けるようにしましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、体側のバランスが異常と判断した場合、例えば、「ウエストの左右バランスに差があります。鏡の前で左右のウエストラインを見比べてみてください。違いはありませんか?」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS517にて、PC7は、第6動作時の腰の左方向のぶれ幅Θと腰の右方向のぶれ幅Σとに基づいて、骨盤左右バランスμを算出する。ステップS519にて、PC7は、骨盤左右バランスμが±6度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS521に進み、否定ならばステップS523に進む。ステップS521では、PC7は、骨盤の左右のバランスは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS523では、PC7は、骨盤の左右のバランスは異常の範囲内であると判断する。
骨盤の左右のバランスが正常と判断した場合、例えば、「骨盤の左右バランスは許容範囲です。普段片足に重心をかけて立つとか、足を組むなどバランスを崩すような動作をできるだけ避けるようにしましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、骨盤の左右のバランスが異常と判断した場合、例えば、「骨盤が右に(左に)ぶれやすい状態です。普段片方に重心をかけて立っている事や脚を組んで座ることが多くないですか?骨盤が右に(左)にずれている場合も考えられます。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS525にて、PC7は、胸筋の硬さνとして第1動作時の上体の後方向のぶれ幅Dを取得する。ステップS527にて、PC7は、胸筋の硬さνが15度以下か否かを判断し、肯定の場合ステップS529に進み、否定ならばステップS531に進む。ステップS529では、PC7は、胸筋の硬さは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS531では、PC7は、胸筋の硬さは異常の範囲内であると判断する。
胸筋の硬さが正常と判断した場合、例えば、「胸の筋肉の柔軟性は許容範囲です。ただ、胸の筋肉は硬くなりやすいので、ストレッチなどを取り入れて柔軟性を保っていきましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、胸筋の硬さが異常と判断した場合、例えば、「胸の筋肉が硬くなっています。このまま硬くなり続けると、肩が前に出ていわゆる猫背になる恐れがあります。また、肩こりの原因になることもあります。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS533にて、PC7は、第4動作時の上体の前方向のぶれ幅Ωと腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、背中の筋肉の柔軟性ρを算出する。ステップS535にて、PC7は、背中の筋肉の柔軟性ρが70度以上か否かを判断し、肯定の場合ステップS537に進み、否定ならばステップS539に進む。ステップS537では、PC7は、背中の筋肉の柔軟性は正常範囲内であると判断する。一方、ステップS539では、PC7は、背中の筋肉の柔軟性は異常の範囲内であると判断する。
背中の筋肉の柔軟性が正常と判断した場合、例えば、「背中(脊柱)の柔軟性は許容範囲です。年齢と共に動きが少なくなりがちなので、しっかりエクササイズで柔軟性をキープしていきましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、背中の筋肉の柔軟性が異常と判断した場合、例えば、「背中(脊柱)の柔軟性が不足しています。一見良い姿勢に見えるかも知れませんが、腰部の柔軟性に欠け、腰部に疲労が溜まりやすいバランスになっています。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS541にて、PC7は、第1動作時の上体の左方向のぶれ幅Eと右方向のぶれ幅Fとに基づいて、肩の異常σを算出する。ステップS543にて、PC7は、肩の異常σが±2度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS545に進み、否定ならばステップS547に進む。ステップS545では、PC7は、肩は正常範囲内であると判断する。一方、ステップS547では、PC7は、肩は異常の範囲内であると判断する。
肩が正常と判断した場合、例えば、「肩甲骨、腕ともに正常に動いているようです。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、肩が異常と判断した場合、例えば、「腕や肩をかばって体を傾けています。肩に違和感などはありませんか?放っておくと、頭痛や腰痛まで引き起こす恐れもあります。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS549にて、PC7は、第3動作時の上体の可動域K、腰の右方向のぶれ幅O、上体の可動域P、及び腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、側筋の柔軟性τを算出する。ステップS551にて、PC7は、側筋の柔軟性τが30度以上か否かを判断し、肯定の場合ステップS553に進み、否定ならばステップS555に進む。ステップS553では、PC7は、側筋の柔軟性は正常範囲内であると判断する。一方、ステップS555では、PC7は、側筋の柔軟性は異常の範囲内であると判断する。
側筋の柔軟性が正常と判断した場合、例えば、「体側の柔軟性は問題ありません。このままの状態をキープできるようエクササイズを続けましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、側筋の柔軟性が異常と判断した場合、例えば、「体側の柔軟性が不足しています。わき腹から背中にかけての筋肉が硬くなりやすく、腰痛の原因になることもあります。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS557にて、PC7は、第3動作時の上体の前方向のぶれ幅αとγとに基づいて、上体左右ねじれξを算出する。ステップS559にて、PC7は、上体左右ねじれξが±3度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS561に進み、否定ならばステップS563に進む。ステップS561では、PC7は、上体の左右のねじれは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS563では、PC7は、上体の左右のねじれは異常の範囲内であると判断する。
上体の左右のねじれが正常と判断した場合、例えば、「上体の左右の捻じれは許容範囲です。しかし左右のバランスは鞄を持つ手や、立ち方座り方で簡単に崩れてしまいます。均整の取れた生活を心がけましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、上体の左右のねじれが異常と判断した場合、例えば、「上体に左右の捻じれが出ています。右肩(左肩)が前に出ていませんか?この捻じれから肩こりや、腰痛などの症状を引き起こすこともあります。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ステップS565にて、PC7は、第6動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、骨盤ねじれζを算出する。ステップS567にて、PC7は、骨盤ねじれζが±5度以内か否かを判断し、肯定の場合ステップS569に進み、否定ならばステップS571に進む。ステップS569では、PC7は、骨盤のねじれは正常範囲内であると判断する。一方、ステップS571では、PC7は、骨盤のねじれは異常の範囲内であると判断する。
骨盤のねじれが正常と判断した場合、例えば、「骨盤の捻じれは許容範囲です。しかし脚を組んで座ったり、横すわりなどをしていると簡単に骨盤を歪めてしまいます。バランスの取れた生活を心がけましょう。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。一方、骨盤のねじれが異常と判断した場合、例えば、「骨盤の捻じれがあります。左(右)の骨盤がより後ろに倒れているようです。右(左)の歩幅が左(右)に比べて広くなっているかもしれません。」なるテキストを印刷画像に含める(ステップS341)。
ここで、上記テキスト内容の例示において、右左いずれかの単語を選択して使用する箇所(選択肢をカッコ内に記載)があるが、この場合は姿勢パターンに応じて右あるいは左を決定する。
ステップS573にて、PC7は、第6動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、パラメータΞを算出する。ステップS575にて、PC7は、パラメータΞと第4動作時の腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、状態(状態1〜6のいずれか一)を決定する。
状態1を決定した場合、例えば、「腰部と大腿部前面の筋肉が硬いようです。腰が反りすぎて、腰痛の原因になることがあります。」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。状態2を決定した場合、例えば、「腰、臀部、大腿部、ふくらはぎと背面の筋肉の柔軟性には問題ないようです。この状態をキープできるよう、ストレッチなど続けていきましょう。」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。
状態3を決定した場合、例えば、「臀筋の柔軟性が不足しています。股関節の動きを制限してしまい、脚の血流やリンパの流れを悪くし、脚の冷えやむくみの原因となる恐れがあります。」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。状態4を決定した場合、例えば、「下半身の後ろ側全体が硬いようです。歩幅が狭く、運動効率が悪くなり、脂肪を燃焼しにくい体になってしまいがちです。」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。
状態5を決定した場合、例えば、「太ももの後ろからふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっています。座りっぱなしだったり、女性の場合ハイヒールの靴をよく履いてはいませんか?ふくらはぎは第2の心臓ともいわれます。特にふくらはぎ(足首)の柔軟性を保てるように心がけましょう。」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。状態6を決定した場合、例えば、「臀部から太腿後ろ、ふくらはぎにかけての筋肉が硬くなっています。下半身の筋肉の活動が低下し、疲労物質、老廃物が溜まりやすく、むくみやセルライトの原因となります。座りっぱなしだったり、ハイヒールの靴をよく履いてはいませんか?」なるテキストを印刷用画像に含める(ステップS341)。
さて、以上のように、本実施の形態によれば、被験者1の腕の可動域AL及びAR、並びに、ぶれ幅WL,WR及びCFを検出し、それらに基づいて、被験者1の姿勢を分類できる。具体的には、センサユニット3Lの出力に基づき、左腕の可動域ALを計測し、センサユニット3Rの出力に基づき、右腕の可動域ARを計測して、左右の肩の傾斜を判断できる。また、センサユニット3Wの出力に基づき、骨盤の前後左右のぶれ幅WL,WR及びCFを計測して、荷重の位置及び骨盤の傾きを推測できる。そして、上記のように、被験者1の姿勢を8パターンのいずれかに分類できる(表1参照)。
また、本実施の形態では、状態角表示部105L,105R,105U2及びぶれ角表示部105U1,105Bをモニタ43に表示する。このため、被験者1は自分の測定部位の動きをリアルタイムで観察でき、また、医師等の測定者は、被験者1の測定部位の動きをリアルタイムで観察できる。
さらに、本実施の形態では、指示部103をモニタ43に表示する。このため、測定のために必要な動きが映像によりガイドされるので、どの被験者に対しても同一の動きを指示できる。また、被験者にとって、行うべき動きを把握し易い。
さらに、本実施の形態では、姿勢を測定するだけでなく、それを正すための運動が運動処方画面によりガイドされ、姿勢の計測とその修正運動とをシームレスに結合でき、被験者1にとって便宜である。
また、本実施の形態では、所定の動作に伴う代償動作を計測し、それを指標として、被験者の姿勢を評価する(上記例では、骨盤左右バランスμ、胸筋の硬さν、肩の異常σ、及び、骨盤ねじれζ)。
筋肉及び関節などといった身体の部位の物理的な状態が正常であっても、動作には、通常、代償動作を伴う。しかし、代償動作が大きすぎると、その動作を本来的に行うべき部位(以下、「主たる部位」と呼ぶ。)が正常に機能していないか、あるいは、主たる部位の機能を阻害している部位(以下、「阻害部位」と呼ぶ。)があることを意味する。
従って、所定の動作に伴う代償動作の程度によって、主たる部位が、正常に機能しているか否かを判断でき、又は、正常若しくは異常の程度を把握及び評価できる。また、代償動作の程度によって、阻害部位による阻害があるか否か(正常範囲か否か)、あるいは、阻害の程度、つまり、阻害部位を評価できる。阻害部位による阻害の程度が大きいと、阻害を緩和ないしは除去すべく、代償動作が大きくなる。一方、阻害部位による阻害が小さいと、代償動作は小さくなる。
さらに、左右対称な動きに伴う代償動作の差を求めるので、代償動作を行う部位に関し、左右いずれかの異常の判断あるいは左右のバランスを評価することができる(上記例では、骨盤左右バランスμ及び肩の異常σ)。
また、本実施の形態では、計測した所定動作から代償動作(言わばノイズ)を除去するので、主たる部位による動作のみを抽出でき、当該主たる部位の評価を正確に行うことができる(上記例では、体側バランスε及び骨盤ねじれζ)。
さらに、代償動作を含む所定の動作を行わせた後に、当該代償動作を計算で差し引くので、従来のように、身体の部位を拘束するための設備が不要であり、コストの削減及び簡易な計測が可能になる。
さらに、主たる部位が行う左右対称な動きの差を求めるので、主たる部位に関し、左右いずれかの異常の判断あるいは左右のバランスを評価することができる(上記例では、体側バランスε)。
また、本実施の形態では、センサユニット3R,3L,3C及び3Wは、所定の動作及び代償動作を積極的に制限しないように被験者に装着される。このように、所定の動作や代償動作が制限されないので、自然な環境、つまり、日常において被験者が通常置かれている環境で、代償動作を計測できる。その結果、自然な環境の中で被験者の姿勢がどのような状態かを評価できる。これに対して、特許文献2では、被験者の所定部位を拘束しており、これは、計測のための特別な環境である。
さらに、所定動作や代償動作を計測するセンサユニット3C及び3Wは、被験者を左右に分ける中心線2上に配置される。このため、所定動作及び代償動作を効率的に計測できる。なぜなら、中心線2上の部位の動作(所定の動作、代償動作)だけでなく、中心線に対して左右対称な動作(所定の動作、代償動作)も計測できるからである。
ここで、センサユニット3R,3L,3C及び3Wの装着例を説明する。弾力性のあるベルトにセンサユニット3R,3L,3C及び3Wを固定する。そして、このベルトを被験者が装着する。このような場合、このベルトは、弾力性があるので、被験者の身体を締め付け、その動きを制限すると言えなくもない。しかし、この締め付けは、センサユニット3R,3L,3C及び3Wを装着するための機能であって、センサユニット3R,3L,3C及び3Wによる検出の絶対条件ではない。よって、これは、積極的に動きを制限しているとはいえない。一方、特許文献2のように、身体の部位の拘束が計測の必須要件となっている場合は、積極的に動きを制限していると言える。
(第1変形例)
上記実施の形態の第1変形例による身体状態評価システムを説明する。この第1変形例と上記実施の形態とは、主に、姿勢パターンの分類方法、図23の姿勢バロメータの計算に使用するパラメータ、及び、評価の段階が異なる。両者のハードウェア構成は、同じである。以下、異なる点を中心に説明する。
まず、姿勢パターンの分類について説明する。
姿勢パターンは、肩の左右バランスを示すバロメータSB、腰の左右バランスを示すバロメータWB、背中(背骨)の状態を示すバロメータBB、及び、大転子のバランスを示すバロメータTBに基づいて決定される。
各バロメータの計算式は次の通りである。式中の各パラメータについては図22を参照されたい。
SB=A−B
WB=Σ−Θ
BB=V
TB=O−S
WB=Σ−Θ
BB=V
TB=O−S
PC7は、−4≦SB≦4の場合に、肩の左右のバランスが正常であると判断する。PC7は、SB>4の場合に、右肩が上がっていると判断する。右腕の可動域Aが左腕の可動域Bより、かなり大きい(絶対値)。これは、右肩が左肩に比べて高いことを示す。一方、PC7は、SB<−4の場合に、左肩が上がっていると判断する。左腕の可動域Bが右腕の可動域Aより、かなり大きい(絶対値)。これは、左肩が右肩に比べて高いことを示す。
PC7は、−4≦WB≦4の場合に、骨盤の左右のバランスが正常であると判断する。PC7は、WB>4の場合に、骨盤が左上がりであると判断する。右側のぶれ幅Σが左側のぶれ幅Θより、かなり大きい(絶対値)。これは、骨盤が右側に比べて左側が上がっており(左腰上がり)、骨盤が左側に移動している(逃げている)ことを示す(左荷重)。一方、PC7は、WB<−4の場合に、骨盤が右上がりであると判断する。左側のぶれ幅Θが右側のぶれ幅Σより、かなり大きい(絶対値)。これは、骨盤が左側に比べて右側が上がっており(右腰上がり)、骨盤が右側に移動している(逃げている)ことを示す(右荷重)。
PC7は、50≦BB≦60の場合に、背中の状態が正常であると判断する。PC7は、BB>60の場合に、反り背であると判断する。ぶれ幅Vが60度より大きい。これは、骨盤が前方へ傾き(前傾)、反り腰(反り背)になっていることを示す。つまり、胸を張って腰が反っており、かつ、膝がしっかり伸びている。これは、つま先に体重がかかり易い。一方、PC7は、BB<50の場合に、猫背であると判断する。ぶれ幅Vが50度より小さい。これは、骨盤が後方へ傾き(後傾)、猫背になっていることを示す。つまり、背中が丸くなっており、かつ、膝が少し曲がり気味である。これは、踵に体重がかかり易い。
PC7は、骨盤が右上がりでない場合であって、かつ、TB>3の場合に、大転子が右上がりであると判断する。PC7は、骨盤が左上がりでない場合であって、かつ、TB<−3の場合に、大転子が左上がりであると判断する。PC7は、それら以外の場合、大転子のバランスは正常であると判断する。
PC7は、このような判定結果(肩の左右バランス、骨盤の左右バランス、背中の状態、及び、大転子のバランス)に基づいて、被験者の姿勢を分類し(姿勢パターンの決定)、その姿勢に対応する人体画像を作成し、後述の総合結果画面や印刷画像に含める。つまり、PC7は、判定結果に基づいて、63の姿勢パターンから、一パターンを決定する。なお、大転子のバランスに関してはバロメータTB以外に条件が付くために、全姿勢パターンは、81パターンではなく、63パターンになる。
また、PC7は、判定結果に基づいて、身体のうち、脂肪の付き易い箇所及び筋肉が硬くなり易い箇所を特定し、人体画像にそれぞれに応じた色彩を付する。さらに、PC7は、判定結果に基づいて、被験者の歩幅が、左右でバランスがとれている否か、及び、バランスがとれていないならば、左右のどちらの歩幅が大きいかを推測する。
以下、これらの詳細を(表2)〜(表6)を用いて説明する。(表2)〜(表5)において、「F」は脂肪が付き易いことを表し、「M」は筋肉が硬くなりやすいことを表す。また、(表6)において、「*」は、任意であることを示す。
(表2)に示すように、PC7は、肩が左上がりと判定した場合、左肩及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、右肩及び左脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、肩が右上がりと判定した場合、右肩及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、左肩及び右脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、肩の状態を計測するだけで、簡易に、肩及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表3)に示すように、PC7は、骨盤が右上がりと判定した場合、左腰及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、右腰及び左脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、骨盤が左上がりと判定した場合、右腰及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、左腰及び右脇腹に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び脇腹において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表4)に示すように、PC7は、大転子が左上がりと判定した場合、左腰及び右内腿の筋肉が硬くなり易く、右腰及び左内腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、PC7は、大転子が右上がりと判定した場合、右腰及び左内腿の筋肉が硬くなり易く、左腰及び右内腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、大転子の状態を計測するだけで、簡易に、腰及び内腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
(表5)に示すように、PC7は、背中(背骨)が反り背と判定した場合、背中及び前腿の筋肉が硬くなり易く、腹部、臀部、及び後腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。一方、背中(背骨)が猫背と判定した場合、胸、臀部、及び後腿の筋肉が硬くなり易く、背中及び前腿に脂肪が付き易いと判断(推測)する。
このように、骨盤の状態を計測して背中(背骨)の状態を判断するだけで、簡易に、胸、背中、腹部、臀部、前腿及び後腿において、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測できる。
以上のように、PC7は、身体の歪みにより、伸びている部位に脂肪が付き易いと判断(推測)し、一方、縮んでいる部位の筋肉が硬くなり易いと判断(推測)する。
(表6)に示すように、PC7は、骨盤が右上がりと判断した場合、右の歩幅が大きくなると判断(推測)し、骨盤が左上がりと判断した場合、左の歩幅が大きくなると判断(推測)する。ただし、PC7は、骨盤が正常と判断した場合であっても、大転子が左上がりと判断した場合は、右の歩幅が大きくなると判断(推測)し、大転子が右上がりと判断した場合、左の歩幅が大きくなると判断(推測)する。また、PC7は、これら以外の場合、歩幅のバランスが正常であると判断する。
このように、骨盤の状態を計測するだけで、簡易に、歩幅を推測できる。さらに、大転子の状態を加味するので、より精度良く、歩幅を推測できる。
ここで、バロメータSBは、上記実施の形態の(AR−AL)と同じであり、バロメータWBは、上記実施の形態の(WR−WL)と同じであり、バロメータBBは、上記実施の形態のCFと同じである。従って、上記実施の形態では、(表2)、(表3)及び(表5)に従って、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を決定する。なお、(表1)の「肩」の欄は、(表2)の「肩」の欄に対応し、(表1)の「荷重」の欄は、(表3)の「骨盤」の欄に対応し、(表1)の「骨盤」の欄は、(表5)の「背骨」の欄に対応する。ただし、(表1)の「右荷重」及び「左荷重」は、それぞれ、(表3)の「右上がり」及び「左上がり」に対応する。また、(表1)の「前傾」及び「後傾」は、それぞれ、(表5)の「反り背」及び「猫背」に対応する。
また、上記実施の形態においては、(WR−WL)、つまり、バロメータWBに基づいて、(表6)を参照して、歩幅のバランスを判断する。この場合、大転子は考慮しない。
次に、姿勢バロメータについて説明する。
姿勢バロメータは、肩の歪み度δ、体側バランス(側筋バランス)ε、骨盤左右バランスμ、胸筋の硬さν、背中の筋肉の柔軟性ρ、肩の異常σ、側筋の柔軟性τ、上体左右ねじれξ、及び骨盤ねじれζを含む。これらは図22のパラメータを用いて次式により表される。
δ=A−B
ε=(RR−O)−(LL−S)
μ=Θ−Σ
ν=D
ρ=U−V
σ=E−F
τ=MIN((RR−O),(LL−S))
ξ=α−γ
ζ=(Λ+Π)R−(Λ+Π)L
ε=(RR−O)−(LL−S)
μ=Θ−Σ
ν=D
ρ=U−V
σ=E−F
τ=MIN((RR−O),(LL−S))
ξ=α−γ
ζ=(Λ+Π)R−(Λ+Π)L
ここで、側筋の柔軟性τの式において、MINは、(RR−O)及び(LL−S)のうち、小さい方を、側筋の柔軟性τとして採用することを意味する。
上記実施の形態と異なるのは、体側バランスε、背中の筋肉の柔軟性ρ、及び側筋の柔軟性τである。
すなわち、体側バランスε及び側筋の柔軟性τにおいて、上記実施の形態では、パラメータK及びPを使用したが、第1変形例では、パレメータRR及びLLを使用する。これは、側屈の際に、無視できない前傾を伴う被験者が存在するため、前傾の影響を除去するために、左方向可動域P及び右方向可動域Kではなく、左方向ぶれ幅LL及び右方向ぶれ幅RRを使用することにしたものである。
体側バランスεは、上体を右に曲げたときの、上体の右方向のぶれ幅RRから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いた値(RR−O)から、上体を左に曲げたときの、上体の左方向のぶれ幅LLから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いた値(LL−S)を差し引いた値であり、上体側筋の左右柔軟度のバランスを表す。側筋の柔軟性がない場合、上体を曲げる際に骨盤を動かして上体を曲げようとするので(代償動作)、側筋による純粋な上体の曲げを求めるために、上体のぶれ幅から、骨盤角、つまり、代償動作を差し引くのである。
側筋の柔軟性τは、右への側屈の際の上体の右方向のぶれ幅RRから骨盤角(腰の右方向のぶれ幅)Oを引いたもの(RR−O)、及び、左への側屈の際の上体の左方向のぶれ幅LLから骨盤角(腰の左方向のぶれ幅)Sを引いたもの(LL−S)のうち、小さいほうである。上体のぶれ幅から骨盤角を差し引く理由は、体側バランスεの場合と同じである。
また、背中の筋肉の柔軟性ρにおいて、上記実施の形態では、パラメータΩを使用したが、第1変形例では、パラメータUを使用する。この点は、評価において、実質的に大きな違いはない。
背中の筋肉の柔軟性ρは、前屈時の上体の可動域Uから骨盤の前傾角度(腰の前方向のぶれ幅)Vを引いた値(U−V)である。このように、骨盤による屈曲を除去して、背中の筋肉による純粋な前屈を求める。これによって、値ρは背筋の柔軟度を表す。
さて、上記実施の形態では、各バロメータの評価を正常/異常の二つに分類したが、第1変形例では、各バロメータの評価を四段階(良い(good)、正常(normal)、悪い(bad)、非常に悪い(worst))に分類する。
上記のバロメータの絶対値を総称して、符号BAで表す。そうすると、バロメータδ、ε、μ、ν、σ、ξ、及ζに関しては、BA≦C0の場合、「良い」と評価し、C0<BA≦C1の場合、「正常」と評価し、C1<BA≦C2の場合、「悪い」と評価し、C2<BAの場合、「非常に悪い」と評価する。この場合、定数C0〜C2は、正の整数であり、バロメータ毎に、実験や試行錯誤により定められる。また、C0<C1<C2、である。
また、バロメータρ及びτに関しては、BA≧C4の場合、「良い」と評価し、C5≦BA<C4の場合、「正常」と評価し、C6≦BA<C5の場合、「悪い」と評価し、BA<C6の場合、「非常に悪い」と評価する。この場合、定数C4〜C6は、正の整数であり、バロメータ毎に、実験や試行錯誤により定められる。また、C4>C5>C6、である。
なお、下半身の状態の評価は、上記実施の形態と同じである(図24参照)。
次に、第1変形例における総合結果画面及び印刷結果について図面を用いて説明する。
図26は、本発明の実施の形態の第1変形例による総合結果画面の第1表示例を示す図である。図26を参照して、この総合結果画面は、図17の総合結果画面と同様の構成を有する。異なる点を中心に説明する。
第1フレーム70は、ボタン50及び52を含む。操作者がカーソルをボタン50に移動しクリックすると、第1フレーム70には、上記のようにして決定した被験者の姿勢に応じた人体画像が表示される。この人体画像においては、第1色彩(図では黒)によって、筋肉が硬くなり易い箇所が示される。
図27は、総合結果画面の第2表示例を示す図である。図27を参照して、操作者がカーソルをボタン52に移動しクリックすると、第1フレーム70には、上記のようにして決定した被験者の姿勢に応じた人体画像が表示される。この人体画像においては、第2色彩(図では黒線で囲んだ白)によって、脂肪が付き易い箇所が示される。
以上のように、第1フレームには、ボタン50及び52の操作に応じて、筋肉が硬くなり易い箇所を示した人体画像又は脂肪が付き易い箇所を示した人体画像が表示される。
また、第2フレーム72には、上記のようにして決定した被験者の姿勢から予想される歩き方が動画によって示される。この場合、被験者の姿勢から判定した歩幅の情報に基づいて、人体画像をアニメーションする。さらに、左右の歩幅のバランスが取れていない場合、歩幅の大きい脚及び他方の脚が分かるように、それぞれ異なる色及び太さの矢印を表示する。
図28は、第1変形例における印刷結果の例示図である。図28を参照して、この印刷結果は、図21の印刷結果と同様の構成を有する。異なる点を中心に説明する。
この印刷画面は、スコア表示部54を含む。スコア表示部54は、被験者の身体のバランスの程度を示す点数BPを表示する。この点数BPは、被験者の姿勢バロメータδ,ε,μ,ν,ρ,σ,τ,ξ及びζ、並びに、下半身の状態(図24参照)に基づいて算出される。具体的には、各バロメータは、四段階で示されるので、それぞれの段階に点数を割り当てる。また、下半身の状態は、三段階で示されるので、それぞれの段階に点数を割り当てる。そして、全バロメータ及び下半身の状態の合計値に基づいて、被験者の点数BPを算出する。
例えば、各バロメータに関し、評価「良い」に4点、評価「正常」に3点、評価「悪い」に2点、評価「非常に悪い」に1点を割り当てる。下半身の状態に関し、評価「良い」に4点、評価「悪い」に2点、評価「非常に悪い」に1点を割り当てる。そうすると、BP=20+Σ(Pj*2)、で表される。なお、j=0〜9であり、Σは、j=0〜9までの総和を表す。変数Pjは、バロメータ又は下半身の状態である。
また、第1変形例では、図21の第4フレーム84に対応するものとして、フレーム110〜128を含む。フレーム110,112,114,116,118,120,122,124,126及び128は、それぞれ、ν、ε、τ、ξ、下半身の状態、δ、σ、ρ、μ及びζに基づくコメントである。
次に、フローチャートを用いて、第1変形例におけるPC7の処理の流れを説明する。
図29は、第1変形例におけるPC7による評価処理の流れを示すフローチャートである。図29を参照して、ステップS600にて、PC7は、パラメータA及びBに基づいて、バロメータSBを算出する。ステップS602にて、PC7は、バロメータSBが、定数(−C7)以上かつ定数C7以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS604に進み、それ以外はステップS606に進む。ステップS604では、PC7は、肩の左右のバランスが正常と判定して、ステップS612に進む。
一方、ステップS606では、PC7は、バロメータSBが定数C7より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS608に進み、それ以外、即ち、バロメータSBが定数(−C7)より小さい場合ステップS610に進む。ステップS608では、PC7は、右肩上がりと判断する。一方、ステップS610では、PC7は、左肩上がりと判断する。
ステップS612にて、PC7は、パラメータΣ及びΘに基づいて、バロメータWBを算出する。ステップS614にて、PC7は、バロメータWBが、定数(−C8)以上かつ定数C8以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS616に進み、それ以外はステップS618に進む。ステップS616では、PC7は、骨盤の左右のバランスが正常と判定して、ステップS624に進む。
一方、ステップS618では、PC7は、バロメータWBが定数C8より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS620に進み、それ以外、即ち、バロメータWBが定数(−C8)より小さい場合ステップS622に進む。ステップS620では、PC7は、骨盤が左上がりであると判断する。一方、ステップS622では、PC7は、骨盤が右上がりであると判断する。
ステップS624にて、PC7は、バロメータBBが、定数C9以上かつ定数C10以下か否かを判断し、その範囲内の場合ステップS626に進み、それ以外はステップS628に進む。ステップS626では、PC7は、背中の状態が正常と判定して、ステップS634に進む。
一方、ステップS628では、PC7は、バロメータBBが定数C10より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS630に進み、それ以外、即ち、バロメータBBが定数C9より小さい場合ステップS632に進む。ステップS630では、PC7は、反り背であると判断する。一方、ステップS632では、PC7は、猫背であると判断する。
ステップS634にて、PC7は、パラメータO及びSに基づいて、バロメータTBを算出する。ステップS636にて、PC7は、バロメータTBが、定数C11より大きいか否かを判断し、大きい場合ステップS638に進み、それ以外はステップS642に進む。ステップS638では、PC7は、骨盤が右上がりでないと判定されているか否かを判断し、右上がりでない場合ステップS640に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS640では、PC7は、大転子が右上がりであると判定する。一方、ステップS647では、PC7は、大転子のバランスが正常と判定する。
ステップS642にて、PC7は、バロメータBBが定数(−C11)より小さいか否かを判断し、小さい場合ステップS644に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS644では、PC7は、骨盤が左上がりでないと判定されているか否かを判断し、左上がりでない場合ステップS646に進み、それ以外はステップS647に進む。ステップS646では、PC7は、大転子が左上がりであると判定する。
ステップS646、S640又はS647の後のステップS1000にて、PC7は、被験者のバロメータSB,WB,BB及びTBの評価(ステップS600〜S647)に基づいて、被験者の姿勢を決定する(63姿勢パターンから一を選択)。ステップS1000の後、ステップS648にて、PC7は、被験者のバロメータSB,WB,BB及びTBの評価(ステップS600〜S647)に基づいて、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を決定する(表2〜表5参照)。ステップS648にて、PC7は、被験者のバロメータWB及びTBの評価に基づいて、被験者の歩幅を推測する(表6参照)。
ステップS650にて、PC7は、後述の図30に示す詳細評価処理を実行する。ステップS652にて、PC7は、ステップS1000で決定した姿勢、ステップS648で決定した、筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所、並びに、ステップS649で決定した歩幅に対応する人体画像を生成し、モニタ43に図26(図27)の総合結果画面を表示する。
ステップS654,S662,S658,S656及びS660の処理は、それぞれ、図16のステップS333,S341,S337,S335及びS339の処理と同様である。ただし、ステップS662では、PC7は、図28の印刷結果を出力する。なお、上記定数C7〜C11は、正の整数である。
図30は、図29のステップS650の詳細評価の流れを示すフローチャートである。図30を参照して、ステップS750にて、PC7は、第1動作時の右腕の可動域Aと左腕の可動域Bとに基づいて、バロメータδを算出する。ステップS752にて、PC7は、バロメータδに基づいて、肩の歪みを四段階で評価する。
肩の歪みが正常範囲と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム120(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。肩の状態が良いと判断した場合、例えば、「肩の左右のバランスが優れています。」といったコメントをフレーム120に記載する。また、肩の歪みが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「肩の左右バランスがかなり崩れ、右(左)の肩がかなり高くなっています。普段鞄をどちらかだけで持つことはありませんか?この左右バランスが崩れた状態でいると、肩こりや、偏頭痛、眼精疲労など、様々な症状が現れることがあります。」といったコメントをフレーム120に記載する。
ステップS754にて、PC7は、第3動作時の上体の右方向のぶれ幅RR、腰の右方向のぶれ幅O、上体の左方向のぶれ幅LL、腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、バロメータεを算出する。ステップS756にて、PC7は、バロメータεに基づいて、体側(側筋)のバランスを四段階で評価する。
体側のバランスが正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム112(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。体側のバランスが良いと判断した場合、例えば、「ウエストのバランスが優れています。この調子で、上体の左右バランスが取れた生活を心がけてください。」といったコメントをフレーム112に記載する。また、体側のバランスが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「ウエストの左右バランスにかなりの差が出ています。右(左)の腰から背中にかけての筋肉を使いやすく、逆に左(右)の筋肉が使いにくくなっています。腰のつまりや腰痛、またはウエストラインの違いなどが出てくる恐れがあります。」といったコメントをフレーム112に記載する。
ステップS758にて、PC7は、第6動作時の腰の左方向のぶれ幅Θと腰の右方向のぶれ幅Σとに基づいて、バロメータμを算出する。ステップS760にて、PC7は、バロメータμに基づいて、骨盤の左右のバランスを四段階で評価する。
骨盤の左右のバランスが正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム126(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。骨盤の左右のバランスが良いと判断した場合、例えば、「骨盤の左右バランスが優れています。このままバランスの取れた骨盤状態をキープしてください。」といったコメントをフレーム126に記載する。また、骨盤の左右のバランスが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「骨盤がかなり右に(左に)ぶれやすい状態です。歩行時にお尻が横に振れたり、立っているときも骨盤が右に(左に)ずれてやすくなっています。このまま日常生活を送っていると、腰痛を引き起こしたり、背骨を歪め、肩こりや頭痛などの原因になる恐れもあります。」といったコメントをフレーム126に記載する。
ステップS762にて、PC7は、バロメータνとして第1動作時の上体の後方向のぶれ幅Dを取得して、バロメータνに基づいて、胸筋の硬さを四段階で評価する。
胸筋の硬さが正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム110(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。胸筋の硬さが良いと判断した場合、例えば、「胸の筋肉の柔軟性は優れています。このまま柔軟性を保てるよう、ストレッチなどを定期的に行っていきましょう。」といったコメントをフレーム110に記載する。また、胸筋の硬さが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「胸の筋肉がかなり硬くなっています。猫背の原因でもありますが、放っておくと肩こりや五十肩などの原因にもなりますので、しっかり柔軟性を確保するようにしましょう。」といったコメントをフレーム110に記載する。
ステップS764にて、PC7は、第4動作時の上体の可動域Uと腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、バロメータρを算出する。ステップS766にて、PC7は、バロメータρに基づいて、背中の筋肉の柔軟性を四段階で評価する。
背中の筋肉の柔軟性(背中の丸まり)が正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム124(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。背中の筋肉の柔軟性が良いと判断した場合、例えば、「背中(脊柱)の柔軟性は優れています。」といったコメントをフレーム124に記載する。また、背中の筋肉の柔軟性が非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「背中(脊柱)の柔軟性がかなり不足しています。いわゆる反り腰になりやすく、腰部の筋肉の緊張から疲労が溜まりやすく腰痛を引き起こす可能性が高いバランスになってしまっています。」といったコメントをフレーム124に記載する。
ステップS768にて、PC7は、第1動作時の上体の左方向のぶれ幅Eと右方向のぶれ幅Fとに基づいて、バロメータσを算出する。ステップS770にて、PC7は、バロメータσに基づいて、肩の状態を四段階で評価する。
肩が正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム122(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。肩が良いと判断した場合、例えば、「肩甲骨、腕ともに正常に動いています。」といったコメントをフレーム122に記載する。また、肩が非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「右腕(左腕)をかばってかなり体を左(右)に傾けています。右肩の障害や肩こり、さらには腰痛を引き起こす原因にもなります。」といったコメントをフレーム122に記載する。
ステップS772にて、PC7は、第3動作時の上体の右方向のぶれ幅RR、腰の右方向のぶれ幅O、上体の左方向のぶれ幅LL、及び腰の左方向のぶれ幅Sに基づいて、バロメータτを算出する。ステップS774にて、PC7は、バロメータτに基づいて、側筋の柔軟性を四段階で評価する。
側筋の柔軟性が正常と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム114(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。側筋の柔軟性が良いと判断した場合、例えば、「体側の柔軟性は優れています。」といったコメントをフレーム114に記載する。また、側筋の柔軟性が非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「体側の柔軟性がかなり不足しています。わき腹から背中の筋肉が硬くなりやすく、腰痛の原因にもなることもあります。また肋骨の広がりも少なくなりやすく、深呼吸にも悪影響が出てきます。」といったコメントをフレーム114に記載する。
ステップS776にて、PC7は、第3動作時の上体の前方向のぶれ幅αとγとに基づいて、バロメータξを算出する。ステップS778にて、PC7は、バロメータξに基づいて、上体の左右のねじれを四段階で評価する。
上体の左右のねじれが正常範囲内と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム116(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。上体が良いと判断した場合、例えば、「上体の左右の捻じれはありません。この調子で、バランスの取れた状態をキープしましょう。」といったコメントをフレーム116に記載する。また、上体の左右のねじれが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「上体の左右の捻じれが顕著に出ています。右肩(左肩)が前に出ていませんか?体を左(右)にねじりやすいはずです。日常生活でも左(右)にねじることが多くなり、結果、ウエストのラインの左右差や、腰痛などを引き起こしてしまいます。」といったコメントをフレーム116に記載する。
ステップS780にて、PC7は、第6動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、バロメータζを算出する。ステップS782にて、PC7は、バロメータζに基づいて、骨盤のねじれを四段階で評価する。
骨盤のねじれが正常範囲内と判断した場合、及び、悪い(異常)と判断した場合のフレーム128(図28)に記載するコメントは、それぞれ、上記実施の形態で正常及び異常と判断した場合と同じである。骨盤が良いと判断した場合、例えば、「骨盤の捻じれはほとんどありません。」といったコメントをフレーム128に記載する。また、骨盤のねじれが非常に悪い(たいへん異常)と判断した場合、例えば、「骨盤の捻じれがかなりあります。左(右)の骨盤がより後ろに倒れているようです。右(左)の歩幅が左(右)に比べて広くなっているかもしれません。」といったコメントをフレーム128に記載する。
ここで、上記コメント内容の例示において、右左いずれかの単語を選択して使用する箇所(選択肢をカッコ内に記載)があるが、この場合は、評価した被験者の姿勢に応じて右あるいは左を決定する。
ステップS784にて、PC7は、第6動作時の腰の前方向のぶれ幅Λと後方向のぶれ幅Πとに基づいて、パラメータΞを算出する。ステップS786にて、PC7は、パラメータΞと第4動作時の腰の前方向のぶれ幅Vとに基づいて、下半身の状態(状態1〜6のいずれか一)を評価する。この場合のコメント(テキスト)は、実施の形態と同じである。
ステップS788にて、PC7は、上記評価(S752,S756,S760,S762,S766,S770,S774,S778,S782及びS786)に基づいて、スコア表示部54に表示する点数BPを算出する。
図31(a)は、図30のステップS752,S756,S760,S762,S770,S778及びS782における四段階評価の流れを示すフローチャートである。図31(a)を参照して、ステップS800にて、PC7は、バロメータの絶対値BAを算出する。ステップS802にて、PC7は、絶対値BAが定数C0以下か否かを判断し、以下の場合ステップS804に進み、それ以外はステップS806に進む。ステップS804では、PC7は、「良い」と評価する。
ステップS806にて、PC7は、絶対値BAが定数C0より大きく、かつ、定数C1以下か否かを判断し、その範囲内であればステップS808に進み、それ以外はステップS810に進む。ステップS808では、PC7は、「正常」と評価する。
ステップS810にて、PC7は、絶対値BAが定数C1より大きく、かつ、定数C2以下か否かを判断し、その範囲内であればステップS812に進み、それ以外はステップS814に進む。ステップS812では、PC7は、「悪い」と評価する。一方、ステップS814では、PC7は、「非常に悪い」と評価する。
ここで、定数C0〜C2(正の整数)は、バロメータδ、ε、μ、ν、σ、ξ、及ζごとに、実験や試行錯誤により定められる。
図31(b)は、図30のステップS766及びS774における四段階評価の流れを示すフローチャートである。図31(b)を参照して、ステップS830にて、PC7は、バロメータの絶対値BAを算出する。ステップS832にて、PC7は、絶対値BAが定数C4以上か否かを判断し、以上の場合ステップS834に進み、それ以外はステップS836に進む。ステップS834では、PC7は、「良い」と評価する。
ステップS836にて、PC7は、絶対値BAが定数C5以上であり、かつ、定数C4より小さいかを判断し、その範囲内であればステップS838に進み、それ以外はステップS840に進む。ステップS838では、PC7は、「正常」と評価する。
ステップS840にて、PC7は、絶対値BAが定数C6以上であり、かつ、定数C5より小さいか否かを判断し、その範囲内であればステップS842に進み、それ以外はステップS844に進む。ステップS842では、PC7は、「悪い」と評価する。一方、ステップS844では、PC7は、「非常に悪い」と評価する。
ここで、定数C4〜C6(正の整数)は、バロメータρ及びτごとに、実験や試行錯誤により定められる。
さて、この第1変形例は、上記実施の形態と同じハードウェアを有し、かつ、同様のパラメータ及びバロメータに基づいて、被験者の姿勢を評価する。したがって、この第1変形例は、上記実施の形態と同様の効果を有する。
(第2変形例)
図32は、本発明の実施の形態の第2変形例による健康管理システムの全体構成を示す図である。図32を参照して、この健康管理システムは、センタサーバ93、上記第1変形例の身体状態評価システム95、健康管理端末97、医療機関端末100、及び、ネットワーク99を含む。
センタサーバ93は、この健康管理システムの運営事業者94によって管理される。身体状態評価システム95は、スポーツクラブ、温浴施設、施術所、及びエステティックサロン等の店舗96に配置される。健康管理端末97は、ユーザ(上記第1変形例の被験者)の個人宅98に配置される。医療機関端末100は、ユーザのホームドクター101の端末である。ネットワーク99は、インターネットやLAN等を含む。
身体状態評価システム95での計測・評価結果及び運動メニュー等は、ネットワーク99を介して、センタサーバ93に送信され、そのハードディスクドライブに、日付と関連付けて、ユーザごとに格納される。また、健康管理端末97で計測された血圧、体重、歩数、及び運動情報等は、ネットワーク99を介して、センタサーバ93に送信され、そのハードディスクドライブに、日付と関連付けて、ユーザごとに格納される。
センタサーバ93は、身体状態評価システム95及び健康管理端末97から送信された上記情報(以下、「ユーザ総合情報」と呼ぶ。)を、日付と関連付けてユーザごとに管理する。運営事業者94は、医師や作業療法士などの医療従事者、栄養士、及びトレーナー等といった医療や健康に関する専門家を有している。これらの専門家が、ユーザ総合情報を精査及び分析等行い、そのユーザに合った生活指導(励まし等を含む。)や運動メニュー等といった「健康管理情報」(テキスト、動画、静止画、及び音声)を作成し、センタサーバ93から、ネットワーク99を介して健康管理端末97に送信する。ユーザは、健康管理端末97を介して、健康管理情報を取得し、それに従った生活や運動等を行なう。また、ユーザは、健康管理端末97からセンタサーバ93へアクセスして、身体状態評価システム95が送信した自分の情報(計測値や評価、運動メニュー等)を閲覧することもできる。なお、身体状態評価システム95が送信したユーザの情報も「健康管理情報」と呼ぶ。
また、医療機関端末100は、センタサーバ93へアクセスして、ユーザ総合情報を閲覧又は取得することができる。ホームドクター101は、診断や治療のために来院したユーザの状態やユーザ総合情報に基づいて、診察や診断を行なうことができる。また、ホームドクター101は、診断結果やユーザ総合情報に基づいて、そのユーザに合った生活指導(励まし等を含む。)や運動処方等といった「医療情報」(テキスト、動画、静止画、及び音声)を作成し、医療機関端末100から、ネットワーク99を介して健康管理端末97に送信する。ユーザは、健康管理端末97を介して、医療情報を取得し、それに従った生活や運動等を行なう。
図33は、図32の健康管理端末97の全体構成を示す図である。図33を参照して、この健康管理端末97は、コンピュータ131、アンテナユニット132、モニタ134、歩数計135、体重計138、マット型コントローラ140(以下、「マット140」と呼ぶ。)、及び血圧計137を含む。コンピュータ131にはアンテナユニット132が装着(電気的に接続)される。モニタ134とコンピュータ131とは、ケーブル133を介して接続される。従って、コンピュータ131が生成したビデオ信号VD及びオーディオ信号AUは、ケーブル133を介してモニタ134に与えられる。
歩数計135は、ユーザに携帯されて、日々の歩数を計数し記録する。体重計138は、スイッチ139が押下されることにより起動して、その上にのったユーザの体重を計測する。マット140は、一列に並んだ4つのフットスイッチSW1〜SW4を含み、ユーザの踏み込み動作を検出する。血圧計137は、ユーザの腕に巻かれるカフ136を含み、腕にカフ136を巻いたユーザの血圧を計測する。
第2変形例では、例えば、アンテナユニット132が装着されたコンピュータ131、モニタ134、及び血圧計137は、個人宅98の台141の上に置かれる。また、体重計138及びマット140は、台141が設けられた部屋の床面に置かれる。
次に、各装置の電気的構成を説明する。
図34(a)は、図33のコンピュータ131及びアンテナユニット132の電気的構成を示す図である。図34(b)は、図33の歩数計135の電気的構成を示す図である。図34(c)は、図33の体重計138の電気的構成を示す図である。図35(a)は、図33の血圧計137の電気的構成を示す図である。図35(b)は、図33のマット140の電気的構成を示す図である。
図34(a)を参照して、コンピュータ131は、スイッチ部148、プロセッサ142、外部メモリ144、無線通信機能付きMCU146、USBコントローラ145、及びRTC(Real Time Clock)143を含む。スイッチ部148の操作信号はプロセッサ142に入力される。スイッチ部148は、キャンセルキー、エンターキー及び方向キー(上下左右)を含む(図示せず)。アンテナユニット132は、無線LANモジュール147を含む。
プロセッサ142には、外部メモリ144が接続される。外部メモリ144は、ROM、RAM及び/又はフラッシュメモリ等、システムの仕様に応じて必要なものを備える。外部メモリ144は、プログラム領域、画像データ領域、および音声データ領域を含む。プログラム領域には、制御プログラムが格納される。画像データ領域には、モニタ134に表示される画面を構成するすべての画像データが格納されている。音声データ領域には、音楽、ボイス及び効果音等のための音声データが格納されている。プロセッサ142は、プログラム領域の制御プログラムを実行して、画像データ領域の画像データ及び音声データ領域の音声データを読み出し、必要な処理を施して、ビデオ信号VD及びオーディオ信号AUを生成して、モニタ134に出力する。
また、プロセッサ142は、制御プログラムを実行して、MCU146に対して、ノード(歩数計135のMCU152、体重計138のMCU158、血圧計137のMCU165、及びマット140のMCU171)と通信して、ユーザの行動情報、身体情報、及び動き情報を取得する命令を出す。MCU146は、プロセッサ142からの命令を受けて、ノードから、ユーザの行動情報、身体情報、及び動き情報を受信し、復調して、プロセッサ142に与える。
第2変形例では、「行動情報」は、運動形態(並足、早足及びラン)及び運動形態毎の回数(歩数)である。ただし、「行動情報」は、運動形態(サーキットトレーニング・ウエイトトレーニング等のトレーニング内容、テニス等のスポーツ内容、身体の各部位の動き、その他の体動の内容・種類)、運動形態毎の回数(例えば、重量挙げの回数等の体動毎の回数)、運動形態毎の開始及び終了(例えば、テニスのプレイの開始及び終了等の体動毎の開始及び終了)、その他の行動に関する情報であってよい。また、「行動情報」は、生活活動情報を含むことができる。「生活活動情報」は、掃除、洗濯及び炊事等の家事の内容、食事(種類、内容及びカロリ等)、運搬、仕事、学校、通勤・移動(自動車・自転車・オートバイ・電車・飛行機・船等の乗り物への乗車を含む。)、及び趣味等、それらの回数、それらの開始及び終了、その他の個々人の日常生活の中で必然的に発生する行動・活動に関する情報を含む。
また、第2変形例では、「身体情報」は、体重計138が計測した体重及び血圧計137が計測した血圧である。ただし、「身体情報」は、身長、腹囲、及びBMI等の身体のサイズ情報、視力、生活活動強度、体内情報(尿の情報、赤血球数等の赤血球の情報、体脂肪率、γ−GTP等の肝機能に関する情報、HDLコレステロール及び中性脂肪等の脂質代謝の情報、血糖値等の糖代謝の情報、並びに心拍数等)、その他の身体の状態を表す情報を含んでよい。
また、第2変形例では、「動き情報」は、フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフ情報である。ただし、「動き情報」は、加速度センサからの加速度データに基づいて算出されたユーザの動きを表す情報、カメラにより撮影されたユーザの画像を解析することにより算出されたユーザの動きを表す情報、その他のモーションセンサが検出したユーザの動きを表す情報を含んでよい。
さて、プロセッサ142は、受信した行動情報、身体情報、及び動き情報を外部メモリ144に格納する。また、プロセッサ142は、行動情報及び身体情報をグラフや表等に加工してモニタ134に表示する。さらに、エクササイズモードでは、プロセッサ142は、マット140からのユーザの動き情報に応じて、インタラクティブな映像を表すビデオ信号VDを生成してモニタ134に表示する。
また、プロセッサ142は、制御プログラムを実行して、無線LANモジュール147に対して、ノードから受信した行動情報及び身体情報をセンタサーバ93へ送信する命令を出す。無線LANモジュール147は、プロセッサ142からの命令を受けて、ユーザの行動情報及び身体情報を、ネットワーク99を介してセンタサーバ93へ送信する。また、無線LANモジュール147は、ネットワーク99を介して、センタサーバ93からメール、健康管理情報、及び、医療情報等を受け取ることができ、それをプロセッサ142に与える。そして、プロセッサ142は、センタサーバ93が送信した情報を外部メモリ144に格納し、ユーザの操作に応じて、モニタ134に表示する。
USBコントローラ145は、パーソナルコンピュータ等のUSB機器と接続するためのものであり、プロセッサ142の制御を受けて、外部メモリ144に格納された行動情報及び身体情報をUSB機器に転送する。RTC143は、時刻情報を生成して、プロセッサ142に与える。プロセッサ142は、必要に応じて、時刻情報をモニタ134に表示する。
プロセッサ142の内部構成を簡単に説明する。プロセッサ142は、図示しないが、中央演算処理装置(以下、「CPU」と呼ぶ。)、グラフィックスプロセシングユニット(以下、「GPU」と呼ぶ。)、サウンドプロセシングユニット(以下、「SPU」と呼ぶ。)、ジオメトリエンジン(以下、「GE」と呼ぶ。)、外部インタフェースブロック、メインRAM、及びA/Dコンバータ(以下、「ADC」と呼ぶ。)などを具備する。
CPUは、外部メモリ144に格納されたプログラムを実行して、各種演算やシステム全体の制御を行う。グラフィックス処理に関するCPUの処理として、外部メモリ144に格納されたプログラムを実行して、各オブジェクトの拡大・縮小、回転、及び/又は平行移動のパラメータ、視点座標(カメラ座標)、並びに視線ベクトルの算出等を行う。ここで、1または複数のポリゴン又はスプライトから構成され、同じ拡大・縮小、回転、及び平行移動の変換が適用される単位を「オブジェクト」と呼ぶ。
GPUは、ポリゴン及びスプライトから構成される三次元イメージをリアルタイムに生成し、ビデオ信号VDに変換する。SPUは、オーディオ信号AUを生成する。GEは、三次元イメージを表示するための幾何演算を実行する。具体的には、GEは、行列積、ベクトルアフィン変換、ベクトル直交変換、透視投影変換、頂点明度/ポリゴン明度計算(ベクトル内積)、及びポリゴン裏面カリング処理(ベクトル外積)などの演算を実行する。
外部インタフェースブロックは、周辺装置(第2変形例ではMCU146、USBコントローラ145、RTC143、無線LANモジュール147、及びスイッチ部148)とのインタフェースである。ADCは、アナログ入力装置から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。メインRAMは、CPUのワーク領域、変数格納領域、および仮想記憶機構管理領域等として利用される。
図34(b)を参照して、歩数計135は、無線通信機能付きMCU152、EEPROM153、加速度センサ151、LCDドライバ155、LCD157、RTC154及びスイッチ部156を含む。スイッチ部156は、決定ボタン、キャンセルボタン及び方向キーを含む(図示せず)。加速度センサ151は、互いに直交する3軸(x,y,z)それぞれの方向の加速度ax,ay及びazを検出する。
MCU152は、歩数計モードにおいて、加速度センサ151からの加速度データに基づいて、ユーザの歩数を計数し、RTC154が生成した時刻情報(日付を含む。)と関連付けてEEPROM153に格納すると共に、LCDドライバ155に与える。LCDドライバ155は、受け取った歩数データをLCD157に表示する。
また、MCU152は、歩数計モードにおいて、決定ボタンの操作に応答して、LCDドライバ155を制御し、LCD157の表示を切り替える。さらに、MCU152は、歩数計モードにおいて、決定ボタンとキャンセルボタンとが同時に押された場合に、通信モードに移行する。MCU152は、通信モードにおいて、歩数計モードでEEPROM153に格納された歩数データを、MCU146に送信する。LCDドライバ155は、RTC154から時刻情報を受け取って、LCD157に表示する。RTC154は、時刻情報を生成する。
このような構成の歩数計135が複数台用意され、複数のユーザ(第2変形例では家族の構成員)に配布される。なお、各歩数計135には、ユニークな識別情報(後述のノードID)が割り当てられ格納されている。
図34(c)を参照して、体重計138は、体重測定部162、通信機能付きMCU158、EEPROM159、RTC160、スイッチ部161、及びLCD163を含む。スイッチ部161は、図33のスイッチ139を含む。スイッチ139の押下に応答して、体重測定部162は、体重計138にのったユーザの体重を測定し、デジタルデータに変換して、MCU158に与えると共に、体重値をLCD157に表示する。MCU158は、受け取った体重値をEEPROM153に格納する。この場合、MCU158は、RTC160が生成した時刻情報(日付を含む。)と関連付けて体重値を格納する。また、MCU152は、EEPROM159に格納した時刻情報と関連付けられた体重値をコンピュータ131のMCU146に送信する。
図35(a)を参照して、血圧計137は、血圧測定部169、通信機能付きMCU165、EEPROM167、RTC166、スイッチ部168、及びLCD170を含む。スイッチ部168の所定スイッチ(図示せず)の押下に応答して、血圧測定部169は、腕にカフ136を巻いたユーザの血圧を測定し、デジタルデータに変換して、MCU165に与えると共に、血圧値をLCD170に表示する。MCU165は、受け取った血圧値をEEPROM167に格納する。この場合、MCU165は、RTC166が生成した時刻情報(日付を含む。)と関連付けて血圧値を格納する。また、MCU165は、EEPROM167に格納した時刻情報と関連付けられた血圧値をコンピュータ131のMCU146に送信する。
図35(b)を参照して、マット140は、無線通信機能付きMCU171及びフットスイッチ部172を含む。フットスイッチ部172は、フットスイッチSW1〜SW4を含む。エクササイズモードにおいて、MCU171は、フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフ情報を一定時間間隔でコンピュータ131のMCU146に送信する。
次に、処理の流れをフローチャートを用いて説明する。
図36は、図34(a)のプロセッサ142による全体処理の流れを示すフローチャートである。図36を参照して、ステップS1001にて、プロセッサ142は、モニタ134にトップ画面を表示する。ユーザが、歩数計135に対して所定操作を行うと、歩数計135は、その識別情報をプロセッサ142に送信する。プロセッサ142は、ステップS1003にて、歩数計135から識別情報を受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS1001に戻り、受信した場合、当該歩数計135のユーザにログインを許可して、ステップS1005に進む。ステップS1005にて、プロセッサ142は、受信した識別情報に関連付けられたユーザのためのエントランス画面をモニタ134に表示する。エントランス画面は、例えば、健康アイコン、医療アイコン、体重アイコン、血圧アイコン、歩数アイコン、メールアイコン、記録アイコン、ウォーキングアイコン、ログアウトアイコン、選択アイコン、及び決定アイコンを含む。
ユーザは、コンピュータ131のキャンセルキー、エンターキー及び方向キーを操作して、エントランス画面に表示された所望のアイコンを選択する。ステップS1007にて、プロセッサ142は、これらのキーからのオン/オフ情報を受けて、どのアイコンが選択されたかを判断し、対応する処理を実行する。
つまり、プロセッサ142は、ログアウトアイコンが選択された場合、ステップS1009に進む。ステップS1009では、プロセッサ142は、ログアウトのための処理を実行し、ステップS1001に進んで、トップ画面を表示する。プロセッサ142は、体重アイコンが選択された場合、ステップS1011に進む。ステップS1011では、プロセッサ142は、外部メモリ144に格納した体重値をグラフ化(例えば、折線グラフ)してモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
例えば、ステップS1011で表示するグラフは、体重値の一時間表示、一日表示、及び一週間表示といった三種類が作成され、ユーザのコンピュータ131のキー操作に従って、切り替えて表示される。一時間表示では、横軸は一時間を単位とした時間軸(1日分)、縦軸は体重値を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一時間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する時間の体重値とBMI(Body Mass Index)とが、画面下部領域に表示される。一日表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1週間分)、縦軸は体重値を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一日を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する日の体重値とBMIとが、画面下部領域に表示される。一週間表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1月分)、縦軸は体重値を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一週間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する週の体重値の平均とBMIの平均とが、画面下部領域に表示される。
さて、プロセッサ142は、ステップS1007で血圧アイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1013に進む。ステップS1013では、プロセッサ142は、外部メモリ144に格納した血圧値(最高血圧、最低血圧)をグラフ化(例えば、折線グラフ)してモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
例えば、ステップS1013で表示するグラフは、血圧値の一時間表示、一日表示、及び一週間表示といった三種類が作成され、ユーザのコンピュータ131のキー操作に従って、切り替えて表示される。一時間表示では、横軸は一時間を単位とした時間軸(1日分)、縦軸は血圧を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一時間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する時間の最高血圧と最低血圧とが、画面下部領域に表示される。一日表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1週間分)、縦軸は血圧を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一日を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する日の最高血圧と最低血圧とが、画面下部領域に表示される。一週間表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1月分)、縦軸は血圧を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一週間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する週の最高血圧の平均と最低血圧の平均とが、画面下部領域に表示される。
さて、プロセッサ142は、ステップS1007で歩数アイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1015に進む。ステップS1015では、プロセッサ142は、外部メモリ144に格納した歩数をグラフ化(例えば、棒グラフ)してモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
例えば、ステップS1013で表示するグラフは、歩数の一時間表示、一日表示、及び一週間表示といった三種類が作成され、ユーザのコンピュータ131のキー操作に従って、切り替えて表示される。この場合、運動形態(並足、早足及びラン)毎の歩数が棒グラフで色分けして示される。例えば、棒グラフの各バーは、三色に色分けされており、それぞれ、運動形態を示す。
一時間表示では、横軸は一時間を単位とした時間軸(1日分)、縦軸は歩数を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一時間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する時間の歩数と消費カロリが画面下部領域に表示される。一日表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1週間分)、縦軸は歩数を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一日を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する日の歩数と消費カロリが、画面下部領域に表示される。一週間表示では、横軸は一日を単位とした時間軸(1月分)、縦軸は歩数を示す。また、グラフ上にカーソルが表示され、コンピュータ131のキーの操作に従って、横軸の一週間を単位として、水平方向に移動する。そして、カーソルが位置する週の歩数と消費カロリが、画面下部領域に表示される。
さて、プロセッサ142は、ステップS1007でメールアイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1017に進む。ステップS1017では、プロセッサ142は、外部メモリ144に格納したメールリストを読み出してモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキーの操作に従って、メールリストから選択されたメールの内容をモニタ134に表示する。また、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。なお、ステップS1017の詳細は後述する。
また、プロセッサ142は、ステップS1007で記録アイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1019に進む。ステップS1019では、プロセッサ142は、カレンダをモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキーの操作に従って、カレンダから選択された日の体重、血圧、及び歩数を外部メモリ144から読み出してモニタ134に表示する。また、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
また、プロセッサ142は、ステップS1007でウォーキングアイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1021に進む。ステップS1021では、プロセッサ142は、図41に示す地図画面173をモニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
図41を参照して、地図画面173は、地図180、これまでに通過した宿場数を表示する通過宿場表示部176、次の宿場までの距離を表示する次宿場表示部179、スタート地点からの総移動距離を表示する総距離表示部177、及びスタート地点からの総歩数を表示する総歩数表示部178を含む。地図180は、各宿場の位置が示された経路181を含む。経路181上には、ログインしているユーザの現在位置を示すアイコン174及び他のユーザの現在位置を示すアイコン175が表示される。ただし、他のユーザに関しては、匿名で示され、個々のユーザを特定する内容は表示されない。なお、プロセッサ142は、例えば、歩幅を所定値として持っており、これを歩数に乗じて、ユーザの移動距離を算出する。
図36に戻って、プロセッサ142は、ステップS1007で健康アイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1023に進む。ステップS1023では、プロセッサ142は、ユーザの操作に従って、センタサーバ93に格納されている健康管理情報(専門家が身体状態評価システム95からの情報に基づいて作成した生活指導や運動メニュー、並びに、身体状態評価システム95での計測・評価結果等)を取得して、モニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
また、プロセッサ142は、ステップS1007で医療アイコンが選択されたと判断した場合、ステップS1025に進む。ステップS1025では、プロセッサ142は、ユーザの操作に従って、センタサーバ93に格納されている医療情報(ホームドクター101が診断結果やユーザ総合情報に基づいて作成した生活指導や運動処方等)を取得して、モニタ134に表示する。そして、コンピュータ131のキャンセルキーの押下に応答して、ステップS1005に戻り、エントランス画面を表示する。
以上のように、本システムは、各ユーザの様々な情報をモニタ134に表示するので、情報表示システムないしは情報表示装置と呼ぶことができる。
さて、図37は、図34(a)のプロセッサ142とMCU(この図の説明では「ホスト」と呼ぶ。)146と図34(b)のノード(歩数計135のMCU152)との間の通信手順(ログイン手順)を示す図である。
図37を参照して、ステップS1101にて、プロセッサ142は、データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト146に与える。すると、ステップS1201にて、ホスト146は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノード152に送信する。ここで、ノードIDは、ノード152、つまり、歩数計135を識別するための情報である。第2変形例では、例えば、10個の歩数計135がそれぞれログイン可能であり、それぞれに異なるノードIDが割り当てられる。
ノード152が、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信した場合、ステップS1301において、ノード152は、ホスト146から受け取ったコマンド、自分のノードID、及びコマンドが要求するデータをホスト146へ送信する。
ステップS1203にて、ホスト146は、ノード152から受信したデータ(ノードIDを含む。)をプロセッサ142へ送信する。ステップS1103にて、プロセッサ142は、ホスト146からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS1105に進み、受信した場合ステップS1107に進む。
ステップS1105では、プロセッサ142は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS1101に進む。ビーコンに含まれるノードIDを持つノード152が見つからなければ、応答が返ってこないので、ステップS1105でノードIDを変更して、別のノード152を探すのである。この場合、プロセッサ142は、ノード152が見つかるまで、10個のノード152について、順番に、かつ、巡回的に、ノード152を探す。一方、ステップS1107では、プロセッサ142は、ノード152が見つかったので、受信したノードIDに関連付けられたユーザにログインを許可し、そのユーザのためのエントランス画面を表示する(図36のステップS1005)。
さて、図38は、図34(a)のプロセッサ142とMCU(この図の説明では「ホスト」と呼ぶ。)146とノード(図34(b)の歩数計135のMCU152、図34(c)の体重計138のMCU158、図35(a)の血圧計137のMCU165)との間の通信手順(データ転送手順)を示す図である。
図38を参照して、ログイン後のステップS1111にて、プロセッサ142は、データのリードコマンド、ノードID、及びデータをホスト146に与える。すると、ステップS1211にて、ホスト146は、そのリードコマンド、ノードID及びデータを含むビーコンをノードに送信する。ここで、ノードIDは、ノード、つまり、ログインした歩数計135、体重計138、及び血圧計137のそれぞれに割り当てられた識別情報である。
ノードが、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信した場合、ステップS1311において、ノードは、ホスト146から受け取ったコマンド、自分のノードID、及びコマンドが要求するデータをホスト146へ送信する。
ステップS1213にて、ホスト146は、ノードから受信したデータ(ノードIDを含む。)をプロセッサ142へ送信する。ステップS1113にて、プロセッサ142は、ホスト146からデータを受信したか否かを判断し、受信していない場合ステップS1115に進み、受信した場合ステップS1117に進む。ステップS1115では、プロセッサ142は、ビーコンに含めるノードIDを変更してステップS1111に進む。ビーコンに含まれるノードIDを持つノードが見つからなければ、応答が返ってこないので、ステップS1115でノードIDを変更して、別のノードを探すのである。この場合、プロセッサ142は、ノードが見つかるまで、3個のノード(ログインした歩数計135、体重計138、及び血圧計113)について、順番に、かつ、巡回的に、ノードを探す。一方、ステップS1113でノードが見つかった場合、ステップS1117以降は、そのノードとの間で通信を行う。
以下では、ステップS1113で、歩数計135がノードとして検出された場合を例に挙げて説明する。
ステップS1117にて、プロセッサ142は、歩数データのリードコマンド、その歩数計135のノードID、及びデータをホスト146に与える。すると、ステップS1215にて、ホスト146は、そのリードコマンド、歩数計135のノードID及びデータを含むビーコンをノード152に送信する。
従って、ノード152は、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信する。このため、ステップS1313において、ノード152は、EEPROM153から時刻情報(日付を含む。)と関連付けられた歩数データを取得して、自分のノードID及び受け取ったコマンドと共にホスト146へ送信する。
ステップS1217にて、ホスト146は、ノード152から受信したデータ(歩数、ノードIDを含む。)をプロセッサ142へ送信する。すると、ステップS1119にて、プロセッサ142は、受信した歩数データをノードID(あるいはユーザID)と関連付けて外部メモリ144に格納する。そして、ステップS1121にて、受信した歩数データをノードID(あるいはユーザID)と共に無線LANモジュール147及びネットワーク99を経由してセンタサーバ93へ送信する。すると、センタサーバ93は、受信した歩数データを受信したノードID(あるいはユーザID)と関連付けてハードディスクドライブに格納する。
なお、ステップS1113で、体重計138がノードとして検出された場合は、ステップS1117以降の説明において、ノード(歩数計)152をノード(体重計)158と読み替え、歩数を体重と読み替え、EEPROM153をEEPROM159と読み替える。また、ステップS1113で、血圧計137がノードとして検出された場合は、ステップS1117以降の説明において、ノード(歩数計)152をノード(血圧計)165と読み替え、歩数を血圧と読み替え、EEPROM153をEEPROM167と読み替える。
さて、図39は、図36のステップS1017のメール処理(運動メニュー取得)の流れを示すフローチャートである。図39を参照して、ステップS1503にて、センタサーバ93は、図32の身体状態評価システム95並びに図38のステップS1121で送信されたデータ(歩数、体重、及び血圧の記録)に基づいて、所定のアルゴリズムに従って、ユーザ毎に運動メニューを作成する。ステップS1505にて、センタサーバ93は、ユーザ毎に作成した運動メニューをネットワーク99及び無線LANモジュール147を介して電子メールとしてプロセッサ142に送信する。すると、プロセッサ142は、受け取った電子メールをユーザ毎に分類して、ユーザ毎に格納する。
ここで、ステップS1403〜S1415の処理は、図36のステップS1017のメール処理の詳細である。従って、あるユーザがログインして、メールアイコンを選択した状態である。さらに、ユーザがメールリストから運動メニューを含むメールを選択したものとする。従って、ステップS1403では、プロセッサ142は、選択されたメールの内容、つまり、運動メニューをモニタ134を表示する。また、運動メニューを表示する画面は、所定の操作指示を含む。
ステップS1405にて、プロセッサ142は、所定の操作指示が実行されたか否かを判断し、実行されていない場合ステップS1403に戻り、実行された場合ステップS1407に進み、エクササイズモードに入る。所定の操作指示は、ユーザにコンピュータ131のキーを操作して、画面中の所定のアイコンを選択させる指示である。
そして、ステップS1407では、プロセッサ142は、エクササイズ処理を開始する。ステップS1409にて、プロセッサ142は、ユーザに対してマット140の上での動き(踏込み動作)を指示する映像(ビデオ信号VD)を生成する。そして、ステップS1411にて、プロセッサ142は、その映像をモニタ134に与え表示する。ユーザは、モニタ134に表示された指示に応答して、マット140の上で踏込み動作を行う。すると、ステップS1601にて、マット140は、フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフ情報をプロセッサ142に送信する。すると、ステップS1409にて、プロセッサ142は、入力されたマット140のフットスイッチSW1〜SW4のオン/オフ情報に従って、インタラクティブな映像(ビデオ信号VD)を生成する。そして、ステップS1411にて、プロセッサ142は、その映像をモニタ134に与え表示する。ステップS1413にて、プロセッサ142は、エクササイズが終了したか否かを判断して、終了した場合ステップS1415に進み、終了していない場合はステップS1409に戻る。ステップS1415では、プロセッサ142は、エクササイズの結果及びノードID(ないしはユーザID)を無線LANモジュール147及びネットワーク99を介してセンタサーバ93へ送信する。
さて、ステップS1507では、センタサーバ93は、プロセッサ142から送信されたユーザのエクササイズ結果及びノードIDを受信し、そのハードディスクドライブに格納する。ステップS1509にて、センタサーバ93は、所定のアルゴリズムに従って、エクササイズ結果に基づいてコメントを作成する。ステップS1511にて、センタサーバ93は、コメントをネットワーク99及び無線LANモジュール147を介して電子メールとしてプロセッサ142へ送信する。
以上のように、エクササイズモードでは、ユーザに運動を行わせる。従って、本システムを運動支援システムないしは運動支援装置と呼ぶこともできる。
次に、図39のマット140とプロセッサ142との間の通信をもう少し詳しく説明する。
図40は、図34(a)のプロセッサ142とMCU146とノード(図35(b)のマット140)との間の通信手順(データ転送手順)を示す図である。
図40を参照して、ステップS1137にて、プロセッサ142は、フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフデータのリードコマンド、マット140のノードID、及びデータをホスト146に与える。すると、ステップS1235にて、ホスト146は、そのリードコマンド、マット140のノードID及びデータを含むビーコンをノード140に送信する。
従って、ノード140は、自分に割り当てられたノードIDが含まれるビーコンを受信する。このため、ステップS1323において、ノード140は、フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフデータを取得して、自分のノードID及び受け取ったコマンドと共にホスト146へ送信する。
ステップS1237にて、ホスト146は、ノード140から受信したデータ(フットスイッチSW1〜SW4のオン/オフデータ、ノードIDを含む。)をプロセッサ142へ送信する。すると、ステップS1139にて、プロセッサ142は、受信したフットスイッチSW1〜SW4のオン/オフデータに従って、インタラクティブなビデオ映像を生成して、モニタ134に表示する。ステップS1139の処理は図39のステップS1409及びS411の処理に対応する。ステップS1141にて、プロセッサ142は、エクササイズが終了したか否かを判断し、終了していない場合ステップS1137に進み、終了した場合、データ取得の処理を終了する。
さて、以上のように、第2変形例では、身体状態評価システム95や健康管理端末97からユーザ総合情報がセンタサーバ93に転送されるので、運営事業者94の医療や健康等の専門家が、その情報を分析し、該当するユーザに、適切な健康管理情報を与えることができる。
また、体重等の身体情報や歩数等の行動情報だけでなく、被験者の姿勢に関する情報もセンタサーバ93へ送信される。このため、センタサーバ93の運営事業者94の医療や健康等の専門家は、身体情報や行動情報だけに基づく分析や評価と比較して、より緻密な分析評価が可能となるし、また、身体の物理的状態(姿勢)に基づく分析評価を行なうことができる。そして、これらの分析評価結果が、健康管理端末97に提供されるので、被験者は、より緻密な健康管理であって、かつ、姿勢(身体の物理的状態)に基づく健康管理を行なうことができる。
さらに、ホームドクター101は、被験者(患者)の来院時の状態だけでなく、被験者の日々の身体情報や行動情報並びに姿勢情報を参照できるので、より緻密かつ正確な診断や診察が可能となる。一般に、脊柱、四肢の骨、関節、及び筋肉系の疾患を扱う整形外科医等ならともかく、それ以外の医師は、患者の姿勢の情報を計測及び取得することは困難であると考えられる。第2変形例によれば、それらの医師でも容易に姿勢の情報を取得でき、診断や運動処方の作成に活かすことができる。以上の結果、被験者は、医療機関端末100及び健康管理端末97を介して、ホームドクター101から、より緻密な診断に基づく生活指導や運動処方を受けることができる。
さらに、身体状態評価システム95による姿勢の計測及び評価、並びに、健康管理端末97による身体情報等の計測に止まらず、その後も継続して、医療機関端末100及び健康管理端末97から、ユーザに健康管理のための様々な情報が提供され、効果的にユーザの健康管理を支援できる。
また、第2変形例によれば、ユーザは、自分の歩数計135を用いてログインするので、必然的に自分の行動情報(歩数)の記録をインタフェースの設置場所に持って行くことになる。このため、身体情報だけでなく、行動情報もまた、ついで、かつ、手軽に外部メモリ144に記録させ管理することができる。このように、行動情報を記録し、管理することは、行動情報(歩数)の発生に必要な歩行等の運動を行うことに対する動機となる。
さらに、第2変形例によれば、ユーザが運動メニューを見る時に、エクササイズモードに入ることができるので、運動メニューの確認とそれに従った運動の実行とをシームレスに結合できる。その結果、ユーザによる運動の継続を効果的に支援できる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば、以下のような変形も可能である。
(1)上記では、センサユニット3に加速度センサを搭載した。ただし、これに代えて、ジャイロスコープ等の角速度センサ、方位センサ、又は傾斜センサ等を搭載することもできる。また、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ(地磁気センサ)、及び傾斜センサのうちの二以上の任意の組合せをセンサユニット3に搭載することもできる。さらに、これらのセンサは、一軸、二軸、及び三軸のものが、仕様に応じて選択、採用される。
(2)上記では、可動域は、動作開始時状態の合成ベクトルR0#と動作終了時状態の合成ベクトルR1#とがなす角度として求めた(図3(a)〜図3(c))。つまり、可動域は、合成ベクトルR0#に対する相対的な角度である。ただし、可動域を、基準座標系のYw軸と合成ベクトルR1#とがなす角度として定義することもできる。この場合、可動域は、Yw軸が固定であることから、絶対的な角度である。また、そうすると、動作開始時状態から動作終了時状態に至る状態角は、Yw軸と合成ベクトルRとがなす角度として定義される。
ここで、合成ベクトルR0#を基準とした可動域及び状態角をそれぞれ相対可動域及び相対状態角と呼び、Yw軸を基準とした可動域及び状態角をそれぞれ絶対可動域及び絶対状態角と呼ぶこともある。
(3)上記では、左右方向のぶれ角は、Yw軸とベクトルRxyとのなす角度として求められ、前後方向のぶれ角は、Yw軸とベクトルRzyとのなす角度として求められた(図3(a)〜図3(c))。つまり、ぶれ角は、Yw軸に対する角度であり、Yw軸が固定であることから、絶対的な角度である。ただし、左右方向のぶれ角を、動作開始時状態のベクトルRxyと、動作終了時状態に至る間のベクトルRxyと、がなす角度と定義し、前後方向のぶれ角を、動作開始時状態のベクトルRzyと、動作終了時状態に至る間のベクトルRzyと、がなす角度と定義することもできる。この場合、ぶれ幅は、動作開始時状態から動作終了時状態までのぶれ角の最大値である。
ここで、Yw軸を基準としたぶれ角及びぶれ幅をそれぞれ絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅と呼び、動作開始時状態のベクトルRxy,Rzyを基準としたぶれ角及びぶれ幅をそれぞれ相対ぶれ角及び相対ぶれ幅と呼ぶこともある。
(4)上記では、相対可動域及び相対状態角、並びに、絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅を評価のためのパラメータとした(表1、図22〜図24)。ただし、これらに代えて、絶対可動域及び絶対状態角、並びに、相対ぶれ角及び相対ぶれ幅を評価のためのパラメータとすることもできる。また、相対可動域及び相対状態角、絶対ぶれ角及び絶対ぶれ幅、絶対可動域及び絶対状態角、並びに、相対ぶれ角及び相対ぶれ幅が、混在していてもよい。
例えば、図22において、第1動作における右腕及び左腕の可動域を相対可動域ではなく絶対可動域とし、第1動作、第3動作、及び第6動作における上体及び腰のぶれ幅を絶対ぶれ幅ではなく相対ぶれ幅とし、その他は変更しない。
(5)上記のように、ぶれ角表示部105U1,105Bは、ぶれ角を、レーダーチャートでリアルタイムに示す(例えば図8参照)。具体的には、水平軸上に左右方向のぶれ角をプロットし、垂直軸上に前後方向のぶれ角をプロットし、4頂点を結び、囲まれた範囲を塗りつぶす。この場合、各方向において、ぶれ角の最大値を最新のプロットとする。このため、例えば、ある方向のぶれ角に関し、ある時点で最大値をプロットし、その後、その最大値を超えるぶれ角が検出されなければ、その方向のプロットは更新されない。従って、被験者の動きの軌跡を見ることはできない。
ただし、これに加えて、又は、独立して、左右方向のぶれ角をX座標(水平座標)とし、前後方向のぶれ角をY座標(垂直座標)として、XY平面上にリアルタイムでプロットしていき、被験者の動きの軌跡を表示することもできる。
また、そのような被験者の動きの軌跡に基づいて、被験者の物理的な状態の評価を行うこともできる。
(6)上記では、被験体は、人間であった。ただし、それ以外の動物を被験体とすることもできる。
(7)上記では、ぶれ幅CFが60度より大きいか否かを判断した(表1参照)。この60度なる値は経験的実験的に定められるものであり、必ずしもこの値に限定されない。
(8)センサユニット3Cは、被験者1の中心線2上で、かつ、胸に装着してもよい。また、センサユニット3Wは、被験者1の中心線2上で、かつ、臍付近に、つまり、被験者1の腹部であって、骨盤近傍に、装着してもよい。
(9)上記では、姿勢を8パターンに分類した(表1参照)。ただし、分類数はこれに限定されない。パラメータAR,AL,CF,WR及びWLに関して、レンジを追加することにより、分類数を増やすことができる。例えば、次の通りである。
肩に関して、AL−AR>qならば左上がり、−q≦AL−AR≦qならば正常、AL−AR<−9ならば右上がりと判定する。荷重に関して、WL−WR>pならば右荷重、−p≦WL−WR≦pならば正常、WL−WR<−pならば左荷重と判定する。骨盤に関して、CF>r0ならば前傾、r1<CF≦r0ならば正常、CF≦r1ならば後傾と判定する。このように、肩、荷重、及び骨盤の各々に関してレンジを3つ設けるならば、姿勢を27パターンに分類できる。なお、定数q,p,r0及びr1は、実験及び試行錯誤等により定めることができる。
(10)上記第2変形例では、プロセッサ142は、ログイン後に歩数データを取得した。ただし、プロセッサ142は、ログインを許可する際に、ノードIDと共に、歩数計135から歩数データを取得し、ログインが許可されたユーザの情報として外部メモリ144に記録することもできる。このように、ログイン時に歩数データの転送を行うので、ログインと歩数データの転送とを別個に行う必要がなく、ユーザの利便性を向上できる。
(11)図41では、歩数を地図に表示した。ただし、その他の行動情報を表示することもできる。また、身体情報を表示することもできる。もちろん、行動情報及び身体情報の双方を表示することもできる。また、表記態様は、地図に限定されないことは言うまでもない。
(12)上記第2変形例では、行動情報として歩数を採用し、その計測装置として歩数計135を採用した。ただし、行動情報を計測する携帯可能な装置は、これに限定されず、他の行動情報を計測するものであってもよいし、そのうちの幾つかが複合したものでもよい。また、上記では、身体情報として体重及び血圧を採用し、その計測装置として体重計138及び血圧計137を採用した。ただし、身体情報を計測する装置は、これに限定されず、他の身体情報を計測するものであってもよいし、そのうちの幾つかが複合したものでもよい。また、身体情報を計測する装置は複数でなく一種類でもよい。
(13)上記第2変形例では、ユーザの動き情報として踏み込み動作を採用し、その計測装置としてマット140を採用した。ただし、動き情報を計測する装置は、これに限定されず、他の動き情報を計測するものであってもよいし、そのうちの幾つかが複合したものでもよい。また、動きを検出する方法として、他の方法を採用することもできる。例えば、加速度センサを内蔵したコントローラをユーザが動かし、そのときの加速度に基づいてユーザの動きを検出する。また、例えば、ユーザの動きをカメラで撮影し、その画像を解析して、ユーザの動きを検出する。
(14)図36のステップS1017のメール処理において、エクササイズモードに入るための所定の操作指示をモニタ134に表示した。ただし、音声により指示することもできるし、映像及び音声の双方で指示することもできる。また、図39では、ステップS1409のエクササイズ処理は、外部メモリ144に格納されたプログラムを実行することにより、プロセッサ142が行った。ただし、センタサーバ93がその処理を行い、モニタ134のブラウザ上で映像を表示してもよい。
また、上記第2変形例では、エクササイズモードに入るための所定の操作指示は、コンピュータ131のキーを操作することを指示するものであった。ただし、マット140の特定のフットスイッチを踏むといった、動き情報を検出する装置に対する操作を指示してもよい。この場合は、動き情報を検出する装置が特定の動きを検出したことをプロセッサ142に伝達し、これを受けて、プロセッサ142は、エクササイズモードに入る。
(15)上記第2変形例では、健康管理端末97がセンタサーバ93へアクセスして、健康管理情報及び医療情報を取得した。ただし、これらは、電子メールによって、センタサーバ93から健康管理端末97へ送信してもよい。
(16)上記第2変形例において、身体状態評価システム95は、複数の店舗96に配置することもできるし、健康管理端末97は、複数の個人宅98に配置することもできる。もちろん、医療機関端末100も複数あってよい。
(18)上記第2変形例において、センタサーバ93からの健康管理情報や医療情報に含まれる運動メニューは、マット140を使用するものであってもよいし、その他の運動器具を使用するものであってもよい。もちろん、そのような運動器具を使用しないものでもよい。また、それらを組み合わせたものでもよい。また、健康管理情報や医療情報は、食事のアドバイスやメニューを含んでよい。
(19)センタサーバ93が健康管理端末97に送信する健康管理情報や医療情報に含めるデータの一部は、健康管理端末97のコンピュータ131の外部メモリ144に予め格納しておくこともできる。もちろん、コンピュータ131は、ハードディスクなどの大容量記憶装置を備えることもでき、これに、それらのデータを格納してもよい。例えば、運動メニューに含まれうる全運動の動画をコンピュータ131に予め格納しておく。センタサーバ93では、コンピュータ131に格納した運動の動画から、ユーザに合ったものを選択して運動メニューを作成する。従って、センタサーバ93は、作成した運動メニューによって、コンピュータ131に、再生する動画を指示するだけでよい。コンピュータ131が動画を格納しているので、ダウンロードやストリーミングが不要であり、低コスト化のためパフォーマンスの低いプロセッサ142を搭載する場合でも容易に対応可能である。もちろん、予めコンピュータ131に格納するデータは動画に限られない。
(20)上記第2変形例では、第1変形例の身体状態評価システム95を使用した。ただし、上記実施の形態の身体状態評価システムを使用することもできる。
本発明は、被験者の身体の物理的な状態を測定及び評価して、姿勢等を正しく修正するための運動処方ないしは運動メニューを提供するものであり、美容、健康及び医療の分野で有用である。
3R,3L,3C,3W…センサユニット、7…パーソナルコンピュータ、13…三軸加速度センサ、131…コンピュータ、132…アンテナユニット、134…モニタ、135…歩数計、138…体重計、140…マット型コントローラ、137…血圧計、99…ネットワーク、93…センタサーバ、SW1〜SW4…フットスイッチ。
Claims (28)
- 被験体の所定の動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、
前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備えた身体状態評価装置。 - 前記代償動作計測手段は、前記所定の動作及び前記代償動作を積極的に制限しないように前記被験体に装着される、請求項1記載の身体状態評価装置。
- 前記代償動作計測手段は、前記被験体を左右に分ける中心線上に配置される、請求項2記載の身体状態評価装置。
- 前記代償動作計測手段は、前記被験体の胸、臍近傍、左右の肩甲骨の間、及び、腰のいずれかに配置される、請求項3記載の身体状態評価装置。
- 前記所定の動作は、第1動作及び前記被験体を左右に分ける中心線に対して前記第1動作と対称な第2動作を含み、
前記代償動作は、前記第1動作に伴う第1代償動作、及び、前記第2動作に伴う第2代償動作を含み、
前記代償動作計測手段は、前記第1代償動作及び前記第2代償動作を計測し、
前記身体状態評価装置は、前記第1代償動作の情報と前記第2代償動作の情報との差を算出する差算出手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記差に基づいて前記被験体の身体の物理的な状態を評価する、請求項1から4のいずれかに記載の身体状態評価装置。 - 被験体の所定の動作に伴う代償動作を計測する代償動作計測手段と、
前記代償動作を含んだ前記所定の動作を計測する動作計測手段と、
前記動作計測手段が計測した前記所定の動作の情報から、前記代償動作計測手段が計測した前記代償動作の情報を除いて、本来的に前記所定の動作を行うべき部位によって行われた動きを算出する動き算出手段と、
前記動き算出手段が算出した前記動きの情報に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える身体状態評価装置。 - 前記代償動作計測手段及び前記動作計測手段は、前記被験体の前記代償動作を含む前記所定の動作を積極的に制限しないように前記被験体に装着される、請求項6記載の身体状態評価装置。
- 前記代償動作計測手段及び前記動作計測手段は、前記被験体を左右に分ける中心線上で、かつ、互いに異なる部位に配置される、請求項7記載の身体状態評価装置。
- 前記代償動作計測手段は、前記被験体の胸、臍近傍、左右の肩甲骨の間、及び腰のいずれかに配置され、
前記動作計測手段は、前記代償動作計測手段が前記被験体の胸又は左右の肩甲骨の間に配置された場合、前記被験体の臍近傍及び腰のいずれかに配置され、前記代償動作計測手段が前記被験体の臍近傍又は腰に配置された場合、前記被験体の胸及び左右の肩甲骨の間のいずれかに配置される、請求項8記載の身体状態評価装置。 - 前記所定の動作は、第1動作及び前記被験体を左右に分ける中心線に対して前記第1動作と対称な第2動作を含み、
前記代償動作は、前記第1動作に伴う第1代償動作、及び、前記第2動作に伴う第2代償動作を含み、
前記代償動作計測手段は、前記第1代償動作および前記第2代償動作を計測し、
前記動作計測手段は、前記第1代償動作を含む前記第1動作および前記第2代償動作を含む前記第2動作を計測し、
前記動き算出手段は、前記第1動作の情報から前記第1代償動作の情報を除いて、本来的に前記第1動作を行うべき部位によって行われた動きと、前記第2動作の情報から前記第2代償動作の情報を除いて、本来的に前記第2動作を行うべき部位によって行われた動きと、を算出し、
前記身体状態評価装置は、本来的に前記第1動作を行うべき前記部位によって行われた前記動きと、本来的に前記第2動作を行うべき前記部位によって行われた前記動きと、の差を算出する差算出手段をさらに備え、
前記評価手段は、前記差算出手段が算出した前記差に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する、請求項6から9のいずれかに記載の身体状態評価装置。 - 中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、
前記被験体の、前記中心線に対して対称な2つの部位に装着される、当該部位の動きを検出する第1及び第2の検出手段と、
前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する第3の検出手段と、
前記2つの部位がそれぞれ第1の状態から第2の状態に変化した時に、前記第1の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第1の算出手段と、
前記2つの部位がそれぞれ前記第1の状態から前記第2の状態に変化した時に、前記第2の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第2の算出手段と、
前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記第3の検出手段が検出した、前記部位の動きの最大値及び/又は軌跡を算出する第3の算出手段と、
前記第1の算出手段が算出した前記変化量、前記第2の算出手段が算出した前記変化量、並びに、前記第3の算出手段が算出した前記最大値及び/又は軌跡に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える身体状態評価装置。 - 前記被験体は人間であり、
前記第1の検出手段は、前記人間の左腕であって、肩関節と肘関節との間に装着され、
前記第2の検出手段は、前記人間の右腕であって、肩関節と肘関節との間に装着され、
前記第3の検出手段は、前記人間の腹側又は背側であって、骨盤近傍に装着される、請求項11記載の身体状態評価装置。 - 前記評価手段は、
前記第1の算出手段が算出した前記変化量と、前記第2の算出手段が算出した前記変化量と、を比較して、前記被験体の左肩及び右肩のいずれが他方より上がっているかを判断する第1比較手段と、
前記第3の算出手段が算出した前記被験体の左右の前記最大値を比較して、前記被験体の荷重が右及び左のいずれにかかっているかを判断する第2比較手段と、
前記第3の算出手段が算出した前記被験体の前傾方向の前記最大値と所定値とを比較して、前記被験体の骨盤が前傾及び後傾のいずれであるかを判断する第3比較手段と、
前記第1比較手段の比較結果、前記第2比較手段の比較結果、及び前記第3比較手段の比較結果に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する手段と、を含む請求項12記載の身体状態評価装置。 - 前記中心線に対して対称な前記2つの部位の動きの過程、前記中心線上の前記部位の刻々と変化する最大値、及び/又は前記中心線上の前記部位の動きの軌跡を映像により表示装置に表示する変化表示手段をさらに備える請求項11から13のいずれかに記載の身体状態評価装置。
- 前記第1の状態から前記第2の状態への動きを映像によりガイドする第1ガイド手段と、
前記所定動作を映像によりガイドする第2ガイド手段と、をさらに備える請求項11から14のいずれかに記載の身体状態評価装置。 - 前記評価手段によって示された身体の物理的な状態を修正するための運動のガイドを映像により表示装置に表示する修正運動表示手段をさらに備える請求項11から15のいずれかに記載の身体状態評価装置。
- 前記第1の検出手段、前記第2の検出手段、及び前記第3の検出手段として、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ、及び傾斜センサのうち、任意のものが選択可能である、請求項11から16のいずれかに記載の身体状態評価装置。
- 中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、
前記被験体の、前記中心線に対して対称な2つの部位に装着される、当該部位の動きを検出する第1及び第2の検出手段と、
前記2つの部位がそれぞれ第1の状態から第2の状態に変化した時に、前記第1の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第1の変化量算出手段と、
前記2つの部位がそれぞれ前記第1の状態から前記第2の状態に変化した時に、前記第2の検出手段が検出した、対応する前記部位の動きの変化量を算出する第2の変化量算出手段と、
前記第1の変化量算出手段が算出した前記変化量、及び、前記第2の変化量算出手段が算出した前記変化量に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える身体状態評価装置。 - 中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、
前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する検出手段と、
前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記検出手段が検出した、前記部位の動きの最大値を算出する最大値算出手段と、
前記最大値算出手段が算出した前記最大値に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える身体状態評価装置。 - 中心線に対して対称な構造を有する被験体の身体の物理的な状態を評価する身体状態評価装置であって、
前記被験体の、前記中心線上の部位に装着される、当該部位の動きを検出する検出手段と、
前記被験体が行う所定動作の開始から終了までに、前記検出手段が検出した、前記部位の動きの軌跡を算出する軌跡算出手段と、
前記軌跡算出手段が算出した前記軌跡に基づいて、前記被験体の身体の物理的な状態を評価する評価手段と、を備える身体状態評価装置。 - 身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、
被験者の肩の状態を計測する計測手段と、
計測結果に基づいて、前記肩の状態を判断する判断手段と、
前記判断手段が前記肩が左上がりと判断した場合、左肩及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、右肩及び左脇腹に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記肩が右上がりと判断した場合、右肩及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、左肩及び右脇腹に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える状態推測装置。 - 身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、
被験者の骨盤の状態を計測する計測手段と、
計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、
前記判断手段が前記骨盤が右上がりと判断した場合、左腰及び右脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、右腰及び左脇腹に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記骨盤が左上がりと判断した場合、右腰及び左脇腹の筋肉が硬くなり易く、かつ、左腰及び右脇腹に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える状態推測装置。 - 身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、
被験者の骨盤の状態を計測する計測手段と、
計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、
前記判断手段が前記骨盤が前傾であると判断した場合、背中及び前腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、腹部、臀部及び後腿に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記骨盤が後傾であると判断した場合、胸、臀部及び後腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、背中及び前腿に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える状態推測装置。 - 身体の筋肉が硬くなり易い箇所及び脂肪が付き易い箇所を推測する状態推測装置であって、
被験者の大転子の状態を計測する計測手段と、
計測結果に基づいて、前記大転子の状態を判断する判断手段と、
前記判断手段が前記大転子が左上がりと判断した場合、左腰及び右内腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、右腰及び左内腿に脂肪が付き易いと推測し、前記判断手段が前記大転子が右上がりと判断した場合、右腰及び左内腿の筋肉が硬くなり易く、かつ、左腰及び右内腿に脂肪が付き易いと推測する推測手段と、を備える状態推測装置。 - 被験者の歩幅を推測する歩幅推測装置であって、
前記被験者の骨盤の状態を計測する第1計測手段と、
計測結果に基づいて、前記骨盤の状態を判断する判断手段と、
前記判断手段が前記骨盤が右上がりと判断した場合、右の歩幅が大きくなると推測し、前記判断手段が前記骨盤が左上がりと判断した場合、左の歩幅が大きくなると推測する推測手段と、を備える歩幅推測装置。 - 前記被験者の大転子の状態を計測する第2計測手段をさらに備え、
前記判断手段は、計測結果に基づいて、前記大転子の状態を判断し、
前記推測手段は、前記判断手段が前記骨盤の状態が正常であると判断した場合であっても、前記判断手段が前記大転子が左上がりであると判断した場合、右の歩幅が大きくなると推測し、前記判断手段が前記大転子が右上がりであると判断した場合、左の歩幅が大きくなると推測する、請求項25記載の歩幅推測装置。 - 被験者の姿勢を計測する姿勢計測装置と、
前記被験者がアクセス可能な所定の第1端末と、
ネットワークを介して、前記姿勢計測装置及び前記所定の第1端末と接続されるサーバと、を備え、
前記所定の第1端末は、
前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を計測する計測手段を含み、
前記姿勢計測装置は、前記ネットワークを介して、計測した前記被験者の姿勢に関するデータを、前記サーバへ送信し、
前記所定の第1端末は、前記ネットワークを介して、計測した前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を、前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記ネットワークを介して、受信した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報に基づいて作成された情報を、前記所定の第1端末に送信する、健康管理システム。 - 前記ネットワークを介して、前記サーバに接続され、医療機関に配置される所定の第2端末をさらに備え、
前記所定の第2端末は、前記サーバにアクセスして、前記サーバが受信した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報を閲覧又は取得することができ、かつ、閲覧又は取得した前記被験者の姿勢に関するデータ並びに前記被験者の身体情報及び/又は行動情報に基づいて作成された情報を、前記所定の第1端末に送信する、請求項27記載の健康管理システム。
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