JP2014039969A - 平面研削方法及び平面研削盤のクーラント供給装置 - Google Patents

平面研削方法及び平面研削盤のクーラント供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 砥石の研削部の全周に略均等にクーラントを供給できワークの加工精度が向上すると共に、構造的にも簡単で容易且つ安価に製作できるようにする。
【解決手段】 砥石軸3側の供給通路9からその砥石側端部の飛散手段7にクーラントを供給し、その飛散手段7を経て砥石6の研削部に内側から供給する。飛散手段7は飛散板14と、この飛散板14を砥石軸3の砥石装着台5に固定するベース板17と、これら飛散板14及びベース板17間に設けられ且つ遠心力により外側へと飛散するクーラントを衝突させて周方向に分散させる障害部18〜21とを備え、その外周からクーラントを研削部の全周に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面研削方法及び平面研削盤のクーラント供給装置に関し、シリコンウェーハ等のワークを研削する際に、砥石の研削部の全面に内側から略均等にクーラントを供給するようにしたものである。
平面研削盤によりシリコンウェーハ等のワークの片面研削又は両面同時研削を行う場合、砥石軸の軸端に固定された砥石装着台に砥石を装着する一方、この砥石装着台の砥石の内周側に、砥石装着台との間に所定の間隔をおいて配置された飛散板を備え、砥石軸側の供給通路から飛散板の中心側に供給されたクーラントを、飛散板と砥石装着台との間を経て外周側へと飛散させて、飛散板の外周から砥石の研削部へと内側から供給するようにしている。
この種のクーラント供給装置には、従来、飛散板に砥石装着台に対向して羽根を設け、この羽根の回転によるポンプ作用を利用してクーラントを供給するもの(特許文献1)、飛散板に砥石装着台に対向して放射状に通路を設け、飛散板の回転による遠心力によって各通路を経てクーラントを飛散させて供給するもの(特許文献2)、更には砥石軸と飛散板とに、所定の間隙をおいて相対向するテーパー面を形成し、その間隙部を経て遠心力によりクーラントを飛散させて供給するもの(特許文献3、4)等がある。
特開平9−38866号公報 特開2002−11660号公報 特開昭58−45874号公報 特開平11−267973号公報
従来のクーラント供給装置では、砥石軸の回転時のポンプ作用又は遠心力を利用して飛散板の外周から砥石の研削部へとクーラントを飛散させるようにしており、飛散板の中心部から外周までのクーラントの流れ経路中に、そのクーラントの流れを遮ってクーラントの流量を周方向に分散させるようになっていない。
このため飛散板の全周のどこかで飛散板と砥石装着台の対向面との隙間が異なる等のバラツキがあるか、又は飛散板の中心部に供給されたクーラントに偏流が生じた場合には、クーラントが飛散板の流れ易い箇所に集中する偏りが生じ、その状態で一定の軌道を描きながら飛散することとなり、砥石の研削部の全周にクーラントを略均一に供給できず、加工後のワークの平面度が低下する等の研削精度の低下を招く惧れがある。
その対策として、飛散板と砥石装着台の対向面との間の隙間を全周で一定にしたり、飛散板の中心部のクーラントの偏流の発生原因を除去したりする等、飛散板を含む周辺部分の精度を厳密に管理することが考えられるが、この場合には製作が困難であり、その製作コストが大幅に高騰するという欠点がある。
またクーラントの供給量のバラツキがあってもワークの加工精度に影響を与えない程度までクーラントの供給量を増やして加工精度の低下を防止することが考えられるが、その場合にはクーラントの供給量が必要以上に増加し、その結果、研削屑や砥石屑の排出が良くなり、研削屑や砥石屑で砥石の目立てが行える砥石の自生作用が低下するという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、砥石の研削部の全周に略均等にクーラントを供給できワークの加工精度が向上すると共に、構造的にも簡単で容易且つ安価に製作でき、しかもクーラントの供給量を少なくでき、また砥石の自生作用を促進できる平面研削方法及び平面研削盤のクーラント供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係る平面研削方法は、砥石軸側の供給通路から前記砥石軸の砥石側端部の飛散手段に供給されたクーラントを、前記砥石軸の回転による遠心力により飛散させて前記砥石の研削部に内側から供給しつつ、前記砥石によりワークを研削する平面研削方法において、遠心力により外側へと飛散するクーラントを前記飛散手段内で外周側の障害部に衝突させて周方向に分散させながら、該飛散手段の外周からクーラントを前記研削部の全周に供給するものである。
本発明に係る平面研削盤のクーラント供給装置において、砥石軸側の供給通路から前記砥石軸の砥石側端部の飛散板側に供給されたクーラントを、前記砥石軸の回転による遠心力により飛散させて前記砥石の研削部に内側から供給するようにした平面研削盤のクーラント供給装置において、前記飛散板と該飛散板に対向する前記砥石軸側との対向面との間に、遠心力により飛散するクーラントを衝突させて周方向に分散させる障害部を設けたものである。
前記飛散板と前記対向面との少なくとも一方に前記障害部を設けてもよい。前記砥石軸の先端に固定された砥石装着台を備え、該砥石装着台の前記砥石側に、略中心部にクーラント用の流通孔を有するベース板を装着し、該ベース板に前記飛散板を装着してもよい。前記飛散板は前記障害部を有するものでもよい。
前記障害部はクーラントが外側へと飛散する周方向に複数個の飛散通路と、該飛散通路間に配置され且つ遠心力により飛散するクーラントが衝突する周方向に複数個の障害壁とを備えたものでもよい。内外に略同心状に複数個の前記障害部を備え、内外の前記障害部は前記飛散通路と前記障害壁とが内外方向に対応してもよい。
本発明では、砥石の研削部の全周に略均等にクーラントを供給できワークの加工精度が向上すると共に、構造的にも簡単で容易且つ安価に製作でき、しかもクーラントの供給量を少なくでき、また砥石の自生作用を促進できる利点がある。
本発明の第1の実施形態を示す横型両頭平面研削盤の一部切欠き正面図である。 同飛散板及び障害部の側面図である。 図2のA−A線断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す飛散板及び障害部の側面図である。 図4のB−B線断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す飛散板及び障害部の側面図である。 図6のC−C線断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す飛散板及び障害部の側面図である。 図8のD−D線断面図である。 本発明の第5の実施形態を示す飛散板及び障害部の側面図である。 図10のE−E線断面図である。 本発明の第6の実施形態を示す横型両頭平面研削盤の一部切欠き正面図である。 本発明の第7の実施形態を示す横型両頭平面研削盤の一部切欠き正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図3はシリコンウェーハ等のワークの両面を平面研削する横型両頭平面研削盤に採用した場合のクーラント供給装置を例示する。図1及び図2において、1 はシリコンウェーハ等の薄板状のワークである。2は横型両頭平面研削盤、3はその砥石軸で、ワーク1の左右両側に相対向して配置され、左右方向に摺動自在な左右一対の摺動ベース(図示省略)上の軸受台4により軸心廻りに回転自在に支持されている。
各砥石軸3には相対向する一端側に砥石装着台5を有し、その砥石装着台5に、ワーク1を研削するリング状の砥石6と、ワーク1の研削時に砥石軸3の回転による遠心力によりクーラントを飛散させて砥石6の研削部27の全周に内側から略均等に供給する飛散手段7とが装着され、また他端側には砥石軸3を軸心廻りに回転駆動する駆動源(図示省略)が設けられている。そして、ワーク1を研削する際には、駆動源の駆動により砥石軸3を軸心廻りに回転させて、その砥石6によりワーク1の両面を研削し、また飛散手段7により、砥石6の研削部27の全周に内側からクーラントを略均等に供給するようになっている。
砥石軸3は砥石6側端部に一体に形成されたフランジ部8と、略中心部に軸心方向の全長に亘って貫通状に形成された供給通路9とを備え、そのフランジ部8に周方向に複数本のボルト等の固定手段10により砥石装着台5が着脱自在に装着されている。砥石6は研削部27と、この研削部27を支持する基台11を略同心状に備え、その基台11が砥石装着台5のワーク1側端面の外周部に周方向に複数本のボルト等の固定手段12により着脱自在に装着されている。基台11の砥石6の内周側には、飛散手段7から供給されたクーラントを砥石6の研削部27側へと案内するテーパー部13が略同心状に設けられている。
供給通路9はクーラントの供給用であって、砥石軸3の他端側で回転管継ぎ手、供給管(何れも図示省略)等を介してクーラント供給源(図示省略)に接続されている。なお、クーラントは砥石軸3の軸心方向の中途で供給通路9に供給するようにしても良い。その場合には、供給通路9の他端側を栓で閉塞するか、又は砥石軸3に、そのフランジ部8側から軸方向の中途部まで供給通路9を形成しても良い。
砥石装着台5の内周孔15は砥石軸3の供給通路9よりも大径であり、この内周孔15の内側が供給通路9に連通するクーラント用の貯留室16となっている。飛散手段7は、砥石装着台5に装着されたベース板17と、このベース板17に相対向して装着された飛散板14と、このベース板17と飛散板14との間に配置された障害部18〜20とを有し、貯留室16からベース板17の流通孔22を経て供給されるクーラントを、砥石軸3の回転による遠心力により径方向の外側へと飛散させながら外側の障害部18〜20に衝突させて周方向の全周に略均等に分散させるようになっている。
ベース板17は飛散板14と対向する対向面23が砥石軸3の軸心方向と略直角の平坦状であり、その略中心部に供給通路9及び内周孔15よりも小径の流通孔22が、外周側にクーラントを砥石6の研削部27へと案内するテーパー部24が夫々略同心状に形成されている。このベース板17は対向面23と反対側の嵌合部17aを砥石装着台5の内周孔15に嵌合させて、テーパー部24の内側近傍に配置された周方向の複数個のボルト等の固定手段25により砥石装着台5の端面に着脱自在に固定されている。
飛散板14はベース板17の対向面23に対して所定の間隔をおいて略平行に配置され、且つベース板17のテーパー部24よりも内周側に略同心状に配置されている。飛散板14とベース板17との間隔は、ベース板17のテーパー部24の高さよりも若干大である。
障害部18〜20は飛散板14側に内外に略同心状に複数個設けられており、飛散板14の中心部側に供給されたクーラントが砥石軸3の回転による遠心力を受けて外周側へと飛散する間に障害部18〜20に複数回衝突することにより、そのクーラントを周方向の全周に略均等に分散させるようになっている。
例えばこの実施形態の障害部18〜20は、図2、図3に示すように、最内周側である第1障害部18と、中間側である第2障害部19と、最外周側である第3障害部20とにより構成されている。第1〜第3障害部18〜20はクーラントが外側へと飛散する周方向に複数個の飛散通路18a〜20aと、この飛散通路18a〜20a間に配置され且つ遠心力により飛散するクーラントが衝突してそのクーラントを周方向に分散させるための複数個の障害壁18b〜20bとを備え、飛散通路18a〜20a及び障害壁18b〜20bが周方向に略均等に配置されている。
第1〜第3障害部18〜20の各飛散通路18a〜20aは周方向に略等間隔に配置され、第1〜第3障害部18〜20毎に全体として飛散板14の中心から略放射状になっている。第1障害部18はベース板17の流通孔22の外周側近傍に配置されている。この第1障害部18の複数個の障害壁18bの内、その一部又は全部の複数個(例えば8個の内の4個)の障害壁18bの取り付け孔18cに挿通されたねじ等の固定手段26により、飛散板14がベース板17に着脱自在に固定されている。
なお、取り付け孔18cは他の第2障害部19又は第3障害部20の障害壁19b,20bに設けてもよい。また第1〜第3障害部18〜20の障害壁18b〜20b以外の箇所に固定手段26を配置してもよい。その場合、クーラントがベース板17、飛散板14間で固定手段26の軸部に対して衝突するように設けてもよいし、障害壁18b〜20bの外側近傍に固定手段26を配置してもよい。
第1障害部18の障害壁18bは飛散板14の取り付け用を兼用しており、他の第2、第3障害部19、20の障害壁19b、20bに比較して径方向の寸法が大である略台形状に構成されている。第2、第3障害部19、20の障害壁19b,20bは円弧状に構成されている。第1〜第3障害部18〜20の障害壁18b〜20bの突出高さは略同一であり、その先端はベース板17の対向面23に当接している。
第1〜第3障害部18〜20は内周側の飛散通路18a,19aと外周側の障害壁19b,20b、内周側の障害壁18b,19bと外周側の飛散通路19a,20aが夫々径方向に対応して配置されている。例えば第1、第2障害部18,19飛散通路18a,19a及び障害壁18b,19bは周方向に同数であり、第1障害部18の飛散通路18a及び障害壁18bの外周側には、第2障害部19の障害壁19b及び飛散通路19aが対応して配置されている。
飛散板14にはその第3障害部20の障害壁20bの周方向の途中に、飛散板14の取り付け用の固定手段25の頭部25aに対応する切り欠き部28が設けられている。この切り欠き部28は第2障害部19の障害壁19bの外側に対応している。また切り欠き部28は固定手段25の頭部25aにより一部を残して塞がれており、その頭部25aと障害壁20bとの隙間でクーラントの飛散通路20aの一部が形成されている。なお、切り欠き部28では固定手段25の頭部25aが障害壁20bを兼用している。
この実施形態では内外方向に3組の障害部18〜20を備えているが、クーラントを周方向の全周に略均等に分散させることが可能であれば、その数は飛散板14の径方向に1組でもよいし、2組以上の複数組でもよい。また第1〜第3障害部18〜20の飛散通路18a〜20a、障害壁18b〜20bについても、クーラントを周方向の全周に略均等に分散させることが可能であればその数は任意であり、増やしてもよいし、減らしてもよい。
各砥石軸3の先端の砥石6によりワーク1の両面を平面研削するに際しては、駆動源により各砥石軸3を回転させながら、砥石軸3の供給通路9から飛散手段7へとクーラントを送り、その飛散手段7によりクーラントを砥石6の研削部27の全周に内側から略均等に供給する。
即ち、供給通路9から貯留室16、流通孔22を経てベース板17と飛散板14との間の中心部にクーラントを供給すると、クーラントは砥石軸3の回転による遠心力によって外周方向へと移動し、第1障害部18から第2障害部19、第3障害部20を経て外側へと飛散する間に、その各障害部18〜20に順次衝突して周方向の全周に略均等に分散されて行く。
例えば飛散板14の中心部に供給されたクーラントは、最内周側の第1障害部18の障害壁18bに衝突した後又は直接第1障害部18の飛散通路18aを図2のa矢示方向に通過し、その外側の中間の第2障害部19の障害壁19bに衝突して流れを遮られる。中間の第2障害部19の障害壁19bに衝突したクーラントは、遠心力により第2障害部19の障害壁19bの内周面に張りつき、後から飛散して来るクーラントにより押されながら第2障害部19の障害壁19bの内周面に沿って回転方向(図2のX矢示方向)に対して後方へと図2のb矢示方向に移動して周方向に分散され、その後、第2障害部19の飛散通路19aを経て図2のc矢示方向へと通過し、最外周側の第3障害部20の障害壁20bに衝突する。
この第3障害部20の障害壁20bに衝突したクーラントは第2障害部19と同様に遠心力作用により、第3障害部20の障害壁20bの内周面に沿って回転方向(X矢示方向)に対して後方へと図2のd矢示方向に移動して、その後方側の第3障害部20の飛散通路20aから飛散板14の外方へと図2のe矢示方向へと飛散する。
このように飛散板14の中心部に供給されたクーラントは、ベース板17と飛散板14との間を通過する際に、図2の矢印a〜dに示すような流れ経路を辿りながら順次外側へと飛散しながら周方向へと拡散されて行く。そして、クーラントの拡散が飛散板14の全周で行われるので、クーラントが飛散板14の中心部に供給され続ける限りは、その中心部分でのクーラントに多少の偏流があったり、周方向の一部でベース板17と飛散板14との間隔に多少のバラツキ等があっても、それらに関係なくクーラントを飛散板14の周方向の全周に略均等に分散させることができる。
従って、飛散板14とベース板17との間で全周に略均等に分散されたクーラントを、飛散板14から外方側へと飛散させて、砥石6の研削部27の全周に略均等に供給することができる。このためクーラントの部分的な偏りによるワーク1の研削精度の低下等を防止でき、加工後のワーク1の平面度を向上させることができる。また必要以上のクーラントを要することなく砥石6の全周に略均等に供給できるので、クーラントの供給量を少なくできる上に、クーラントの供給量の減少により砥石6の自生作用を安定させることができる。
しかも飛散板14側でのクーラントの分散効果が大であるため、遠心力の影響が弱まる低回転数で、クーラントの設定量が少量のような場合にも、砥石6の研削部27の全面にクーラントを略均等に供給することができる。なお、第1〜第3障害部18〜20の障害壁18b〜20bの周方向の長さを適宜変更することによって、クーラントが障害壁18b〜20bに遮られて周方向に分散する分散効果を適宜調整できる。
クーラントは飛散板14の外周から飛散するが、そのクーラントの多くはベース板17のテーパー部24に案内されて砥石6の研削部27の全周に略均等に供給されるか、その外周に配置された砥石6の基台11に衝突してミスト状になる等して、この基台11のテーパー部13の案内により砥石6の研削部27の全周に略均等に供給されて行く。なお、クーラントの一部は飛散板14から外側の空中へと飛散するものもある。
また砥石装着台5側に飛散板14と対向するベース板17がなければ、砥石装着台5の内周孔15が大であるため、飛散板14の径方向に複数個の第1〜第3障害部18〜20を配置するには、飛散板14の直径を大きくする必要がある。しかし、砥石装着台5側に飛散板14と対向してベース板17があり、そのベース板17の中心部の流通孔22が砥石装着台5の内周孔15の内径よりも小さくなっているため、ベース板17がない場合に比較して飛散板14の直径を小さく抑えつつ、飛散板14とベース板17との間に径方向に複数個の障害部18〜20を配置できる利点がある。
更に飛散板14に障害部18〜20を設けているため、嵌合部17a等を有するベース板17側に障害部18〜20を設ける場合に比較して、ベース板17及び飛散板14の個々の製作を容易に行うことができる。
またベース板17を砥石装着台5に固定するための固定手段25と対応して飛散板14に切り欠き部28があるため、その切り欠き部28から固定手段25を操作してベース板17を砥石装着台5に対して着脱できる。従って、ベース板17を砥石装着台5に着脱する都度、飛散板14をベース板17から取り外す必要がなく、ベース板17の着脱時の取り扱いが容易である。
また切り欠き部28の内側に第2障害部19の障害壁19bがあり、しかもその切り欠き部28内に固定手段25の頭部25aがあるので、第2障害部19の飛散通路19aを通過したクーラントは先ず第3障害部20の障害壁20bに衝突し、次いでその障害壁20bの内周面に沿って回転方向の後方へと図2のd矢示方向に移動して固定手段25の頭部25aに衝突した後、切り欠き部28と固定手段25の頭部25aとの間の飛散通路20aを経て外側に飛散することとなる。
このためクーラントが切り欠き部28を経てそのまま飛散板14の外側へと飛散することはなく、クーラントの分散性が向上する。しかも切り欠き部28と固定手段25の頭部25aとの隙間が第3障害部20の一つの飛散通路20aとなっているため、切り欠き部28の近傍に専用の飛散通路20aを設ける煩雑さを同時に回避することができる。
また第3障害部20の障害壁20bは切り欠き部28の有無によって周方向の長さに長短があり、長い障害壁20bと短い障害壁20bとが交互に配置されており、短い障害壁20bの両側では長い障害壁20bの両側に比較して飛散通路20aの分布が密になっているが、飛散通路20aは所定の粗密間隔で周方向に交互に配列されているため、クーラントの極端な偏りが生じることはない。
図4、図5は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態では、飛散板14は第1〜第3障害部18〜20を有し、その飛散通路18a〜20aと障害壁18b〜20bとが周方向に略等間隔に配置されている。特に第3障害部20には、通常の飛散通路20aと、切り欠き部28と固定手段25の頭部25aとの間に飛散通路20aが形成されている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このようにすれば第1〜第3障害部18〜20において、その飛散通路18a〜20aが周方向の全周で略均等に分布することとなり、飛散板14内で周方向の全周に略均一にクーラントを分散させることができる。従って、最外周側の第3障害部20の外周から砥石6の研削部27により均等にクーラントを供給することができる。
図6、図7は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態では、飛散板14に第1〜第4障害部18〜21が設けられている。第4障害部21は飛散板14の最外周側にあり、他の第1〜第3障害部18〜20と同様に飛散通路21aと障害壁21bとを有する。各障害壁18b〜21bは周方向に長い円弧状に形成され、その障害壁21bの途中に第1の実施形態と同様に切り欠き部28が設けられている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように飛散板14に4組の第1〜第4障害部18〜21を設ける等、その障害部18〜21の数を増やすことにより、クーラントがより複雑な流れ経路を辿りながら飛散するため、クーラントの周方向の分散性を更に向上させることができる。
図8、図9は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態では、飛散板14の第1〜第3障害部18〜20の内、その第1障害部18は飛散通路18aと障害壁18bとが周方向に略等間隔に配置されているが、第2障害部19には、第3障害部20と同様に周方向の長さの異なる障害壁19bが交互に配置されている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように第3障害部20と同様に第2障害部19の障害壁19bに長短があり、飛散通路19aの分布に粗密がある場合にも、第1〜第3障害部18〜20の各飛散通路18a〜20aが径方向に対応しない限り、飛散板14の回転によりその外周の飛散通路20aを経て砥石6の研削部27の全周に略均等にクーラントを供給することができる。
図10、図11は本発明の第5の実施形態を例示する。この実施形態では、飛散板14に径方向に第1〜第4障害部18〜21が設けられ、飛散板14の外周側に固定手段26用の取り付け孔29が設けられている。
このように飛散板14の外周側に取り付け孔29を設ける等によって、他の実施形態に比較して第1障害部18の障害壁18bの径方向の寸法を小さく構成することができる。従って、飛散板14に第1〜第4障害部18〜21を設ける等、飛散板14の直径を抑えたままで障害部18〜21の数を増やすことも可能である。他の構成は第1の実施形態と同様である。
図12は本発明の第6の実施形態を例示する。この実施形態では、ベース板17の流通孔22とテーパー部24との第1〜第3障害部18〜20に一体に形成され、その第1〜第3障害部18〜20に、切り欠き部28を有する円板状の飛散板14が固定手段26により着脱自在に固定されている。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
このようにベース板17と飛散板14との間に障害部18〜20を設けるに当たっては、飛散板14に設ける他、ベース板17に設けることも可能である。この場合には、ベース板17は構造的に複雑になるが、飛散板14は単純化できる。
なお、障害部18〜20はベース板17と飛散板14との何れか一方に設けてもよいし、ベース板17と飛散板14との両方に設けてもよい。また障害部18〜20はベース板17、飛散板14と別体にして、ベース板17と飛散板14とにより障害部18〜20を両側から挟むようにしてもよい。
図13は本発明の第7の実施形態を例示する。この実施形態では、砥石装着台5の端面を飛散板14に対向する対向面23とし、この対向面23と飛散板14との間に障害部18〜20が設けられている。障害部18〜20は第1の実施形態と同様に飛散板14に設けられている。飛散板14の外周側には、飛散板14から飛散するクーラントを砥石6の研削部27へと案内するテーパー案内体30が設けられている。テーパー案内体30はリング状であり、砥石装着台5の装着溝31に嵌合され、砥石装着台5に固定された飛散板14の第3障害部20等により押えて固定されている。他の構成は第1の実施形態と同様である。
このように飛散板14を砥石装着台5に装着して、その飛散板14と砥石装着台5の対向面23との間に障害部18〜20を設けてもよい。このようにすれば、ベース板17を省略することができる。またベース板17を省略しても、飛散板14の外周側のテーパー案内体30を砥石装着台5側に設けることによって、飛散板14から飛散するクーラントを砥石6の研削部27へと案内することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。例えば実施形態では、横型両頭平面研削盤2について例示しているが、単頭式でも同様に実施でき、また両頭、単頭の別を問わず、縦型の平面研削盤でも同様に実施可能である。またワーク1としてシリコンウェーハを具体的に例示しているが、シリコンウェーハ以外の各種のワーク1を研削する場合にも、前述と同様に実施できる。
障害部18〜20の障害壁18b〜20bは飛散通路18a〜20aから外側へと飛散するクーラントが衝突する構造であればよい、その形状は実施形態に例示する台形状、円弧状以外のものを適宜採用してもよい。また障害部18〜20の飛散通路18a〜20aは飛散板14の中間から放射方向に配置するのが一般的であるが、遠心力によりクーラントが外側へと飛散可能な方向に配置すればよく、必ずしも中間から放射方向である必要はない。
1 ワーク
3 砥石軸
5 砥石装着台
6 砥石
7 飛散手段
9 供給通路
17 ベース板
18 第1障害部
19 第2障害部
20 第3障害部
21 第4障害部
18a〜21a 飛散通路
18b〜21b 障害壁
27 研削部
28 切り欠き部

Claims (7)

  1. 砥石軸側の供給通路から前記砥石軸の砥石側端部の飛散手段に供給されたクーラントを、前記砥石軸の回転による遠心力により飛散させて前記砥石の研削部に内側から供給しつつ、前記砥石によりワークを研削する平面研削方法において、遠心力により外側へと飛散するクーラントを前記飛散手段内で外周側の障害部に衝突させて周方向に分散させながら、該飛散手段の外周からクーラントを前記研削部の全周に供給することを特徴とする平面研削方法。
  2. 砥石軸側の供給通路から前記砥石軸の砥石側端部の飛散板側に供給されたクーラントを、前記砥石軸の回転による遠心力により飛散させて前記砥石の研削部に内側から供給するようにした平面研削盤のクーラント供給装置において、前記飛散板と該飛散板に対向する前記砥石軸側との対向面との間に、遠心力により飛散するクーラントを衝突させて周方向に分散させる障害部を設けたことを特徴とする平面研削盤のクーラント供給装置。
  3. 前記飛散板と前記対向面との少なくとも一方に前記障害部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の平面研削盤のクーラント供給装置。
  4. 前記砥石軸の先端に固定された砥石装着台を備え、該砥石装着台の前記砥石側に、略中心部にクーラント用の流通孔を有するベース板を装着し、該ベース板に前記飛散板を装着したことを特徴とする請求項2又は3に記載の平面研削盤のクーラント供給装置。
  5. 前記飛散板は前記障害部を有することを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の平面研削盤のクーラント供給装置。
  6. 前記障害部はクーラントが外側へと飛散する周方向に複数個の飛散通路と、該飛散通路間に配置され且つ遠心力により飛散するクーラントが衝突する周方向に複数個の障害壁とを備えたことを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の平面研削盤のクーラント供給装置。
  7. 内外に略同心状に複数個の前記障害部を備え、内外の前記障害部は前記飛散通路と前記障害壁とが内外方向に対応していることを特徴とする請求項6に記載の平面研削盤のクーラント供給装置。
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