JP2009208215A - 溝入回転砥石及び研削盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給したクーラントの散乱量を低減し、停滞させることなくより多くのクーラントを効率よく研削点に導くことができる溝入回転砥石、及び研削盤を提供する。
【解決手段】砥石回転軸TZ回りに回転させる円盤状の砥石台金部Dと、砥石台金部Dの外周部に固着された砥粒層Cとを備え、砥粒層Cにおける砥石回転軸TZに直交する面に砥粒層溝部Cmが形成されており、砥石台金部Dにおける砥粒層溝部Cmが形成されている側の面には、砥石回転軸TZに向かって開口する略円環状のクーラント溜め部Bを有しており、クーラント溜め部Bに溜められたクーラントを複数の砥粒層溝部Cmの各々に導く複数の台金溝部Dmが、砥石台金部Dの径方向に形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、加工個所にクーラントを導く溝が形成された溝入回転砥石、及び当該溝入回転砥石を備えた研削盤に関する。
従来より、図5(A)及び(B)に示すように、円盤状の砥石台金部120の外周部に、所定の厚さとなるように砥粒層110を円筒状に固着した回転砥石100を用いて、工作物Wに対して回転砥石100をX軸方向に移動させて深く切り込んだり、回転砥石100をZ軸方向に移動させて砥粒層110における砥石回転軸TZと直交する砥粒層端面110sを用いて研削した場合、砥粒層端面110sは工作物Wと面接触する。この場合、砥粒層端面110sと工作物Wとの接触面積が大きく、且つクーラントが入り難いため、研削焼けが発生する可能性がある。
そこで、図5(A)及び(B)に示す従来技術では、回転砥石100における砥粒層端面110sにクーラントを導く砥粒層溝部110mを複数形成し、工作物Wと接触する手前の砥粒層端面110s及び砥粒層溝部110mに向けてクーラントを吐出するノズルNCを設けている。そして、砥粒層溝部110mに入ったクーラントを、砥粒層端面110sと工作物Wとの接触面の全体に行き渡らせて、研削焼けを防止している。
また、砥粒層にクーラントを導く溝を設けた他の従来技術として、例えば特許文献1に記載された従来技術では、砥石台金部の外径と同じ外径のドーナツ円盤状の砥粒層を、砥石台金部の端面(砥石回転軸に直交する面)に固着したカップ型回転砥石が開示されている。当該カップ型回転砥石は、砥粒層の端面に溝が設けられており、カップ型回転砥石の内壁から前記溝に向けてクーラント供給孔が形成されている。そして、ノズルからカップ型回転砥石の内壁に向けてクーラントを吐出し、クーラントを前記クーラント供給孔から前記溝へ導き、砥石と工作物の接触面にクーラントを行き渡らせている。
特開平4−82669号公報
図5(A)及び(B)に記載した従来技術では、比較的高速で回転する回転砥石では、回転砥石の周囲に発生する連れ回り空気層(空気渦)によって、ノズルと回転砥石との間が遮断されるため、クーラントが空気層を通過できるように、ノズルからの吐出圧を高くする必要がある。ところが、吐出圧を高くすると、砥粒層に当たって散乱するクーラントの量が増加し、砥粒層溝部に入る(残る)クーラントの量が低下し、研削点の冷却性が向上せず、研削焼け抑制の効果が低くなる可能性がある。
また、特許文献1に記載された従来技術では、上記と同様に、連れ回り空気層により、ノズルからの吐出圧を高くする必要があるが、カップ型回転砥石の内壁に向けてクーラントを吐出するので、図5(A)及び(B)と比較して散乱するクーラントの量は少ないと考えられる。ところが、カップ型回転砥石の内壁には砥粒層の溝部まで連通するクーラント供給孔が設けられているだけであるので、このクーラント供給孔に向けて吐出されているクーラントしか砥粒層の溝部まで導くことができない。すなわち、吐出されているクーラントを横切る一瞬でクーラント供給孔に入ったクーラントが砥粒層の溝部に導かれるが、これではクーラント量が充分でない可能性がある。また、カップ型回転砥石に形成されているクーラント供給孔は、まず径方向に延びた後、径方向に対して直角に曲げられて砥粒層の溝部に到達しており、径方向に対して直角の部分では、クーラントが遠心力によってクーラント供給孔の内壁に停滞する可能性があり、研削点の冷却性が向上せず、研削焼け抑制の効果が低くなる可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、供給したクーラントの散乱量を低減し、停滞させることなくより多くのクーラントを効率よく研削点に導くことができる溝入回転砥石、及び研削盤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項1に記載の溝入回転砥石は、砥石回転軸回りに回転させる円盤状の砥石台金部と、前記砥石台金部の外周部に所定の厚さとなるように固着された砥粒層と、を備え、前記砥粒層における前記砥石回転軸に直交する面に、クーラントを導く複数の砥粒層溝部が形成された溝入回転砥石である。
そして、前記砥石台金部における前記砥粒層溝部が形成されている側の面には、前記砥石回転軸に向かって開口する略円環状のクーラント溜め部を有しており、前記クーラント溜め部に溜められたクーラントを前記複数の砥粒層溝部の各々に導く複数の台金溝部が、前記砥石台金部の径方向に形成されている。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項2に記載の溝入回転砥石は、請求項1に記載の溝入回転砥石であって、前記クーラント溜め部は、前記砥石回転軸に向かって開口するポケット部が形成されたクーラント溜め部材が設けられることで構成されている。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項3に記載の溝入回転砥石は、請求項1または2に記載の溝入回転砥石であって、前記砥石台金部における前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材と対向する個所には、前記砥石回転軸に向かって開口する凹部が形成されている。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項4に記載の溝入回転砥石は、請求項3に記載の溝入回転砥石であって、前記凹部の底の位置と、前記台金溝部の底の位置とが、前記砥石回転軸に平行な方向において同じ位置となるように、前記凹部と前記台金溝部とが形成されている。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項5に記載の溝入回転砥石は、請求項1〜4のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、前記台金溝部の底の位置と、前記砥粒層溝部の底の位置とが、前記砥石回転軸に平行な方向において同じ位置となるように、前記台金溝部と前記砥粒層溝部とが形成されている。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項6に記載の溝入回転砥石は、請求項1〜5のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、前記砥石回転軸は水平方向であり、前記砥粒層溝部または前記台金溝部の少なくとも一方は、前記溝入回転砥石の回転中心と、前記溝入回転砥石の円筒面と研削対象の工作物との接点である研削点と、を結ぶ研削点部半径の方向に対して、重力が働く方向に外周部側が傾斜するように形成されている。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりの溝入回転砥石である。
請求項7に記載の溝入回転砥石は、請求項1〜6のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材の縁部は、丸みを帯びて空気抵抗を低減する形状に形成されている。
また、本発明の第8発明は、請求項8に記載されたとおりの研削盤である。
請求項8に記載の研削盤は、請求項1〜7のいずれかに記載の溝入回転砥石と、前記溝入回転砥石を前記砥石回転軸回りに回転する砥石回転手段と、工作物を支持する工作物支持手段と、支持した前記工作物に対して前記溝入回転砥石を相対的に移動させる移動手段と、前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材に隣接する位置、且つ前記溝入回転砥石の回転方向に対して手前側であって、前記溝入回転砥石の円筒面と前記工作物との接点である研削点に達する直前の前記砥粒層溝部にクーラントを供給可能な位置に設けられて前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材にクーラントを供給するクーラント供給手段と、を備える。
そして、前記回転砥石が研削する前記工作物の加工個所に前記クーラント供給手段から供給されるクーラントを導きながら研削する。
請求項1に記載の溝入回転砥石を用いれば、砥石回転軸に向かって開口する円環状のクーラント溜め部を有することで、ノズル等から供給されるクーラントの散乱を抑制してクーラントを溜めておくことができる。また、溜められたクーラントは、径方向に形成された台金溝部から砥粒層溝部へと、遠心力が働く方向に導かれるので、停滞させることなくより多くのクーラントを砥粒層溝部へ導くことができる。
また、台金溝部の入口部が、ノズル等から吐出されるクーラントを横切った後も、クーラント溜め部に溜められているクーラントを適切に、且つ散乱量を低減して効率良く砥粒層溝部に導くことができる。
また、請求項2に記載の溝入回転砥石によれば、クーラント溜め部を適切に実現することができる。
また、請求項3に記載の溝入回転砥石によれば、砥石台金部に設けた凹部とクーラント溜め部(またはクーラント溜め部材)にて、より多くのクーラントを溜めることができ、安定したクーラント量を砥粒層溝部に導くことができる。
また、請求項4に記載の溝入回転砥石によれば、砥石台金部に設けた凹部に溜めたクーラントを停滞させることなく台金溝部に導くことができる。
また、請求項5に記載の溝入回転砥石によれば、台金溝部に導いたクーラントを停滞させることなく砥粒層溝部に導くことができる。
また、請求項6に記載の溝入回転砥石によれば、台金溝部または砥粒層溝部の少なくとも一方を、研削点部半径の方向に対して重力の働く方向に外周部側を傾斜させることで、研削点において、溝内部のクーラントに働く重力と遠心力との合成力の方向にクーラントを導くことができるので、更に停滞を抑制し、クーラントを効率よく研削点に導くことができる。
また、請求項7に記載の溝入回転砥石によれば、クーラントを供給するノズル等と、クーラント溜め部(またはクーラント溜め部材)との間に形成される連れ回り空気層の発生を抑制してクーラントの散乱を抑制し、クーラント溜め部(またはクーラント溜め部材)に効率良くクーラントを溜めることができる。
また、請求項8に記載の研削盤によれば、供給したクーラントの散乱量を低減し、効率よく研削点に導くことができる溝入回転砥石を備えた研削盤を実現することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の溝入回転砥石(以下、回転砥石Tと記載する)を備えた研削盤1の一実施の形態における平面図を示している。
以下、全ての図面において、Y軸方向を鉛直上向きの垂直方向として、X軸とZ軸は互いに直交する水平方向を示しており、工作物W(以下、工作物WをワークWと記載する)の回転軸(ワーク回転軸WZ)及び回転砥石Tの回転軸(砥石回転軸TZ)をZ軸方向と平行にして、溝入回転砥石TがワークWに向かって進退する方向をX軸方向としている。
●[研削盤1の構成(図1)]
図1に示す研削盤1では、ワークW(工作物に相当)の一方の端面(ワーク回転軸に直交する端面)を心押しセンタ43(心押し台41に挿通されたラム42に設けられている)で支持し、他方の端面を主軸センタ33(主軸台31の主軸32に設けられている)で支持しており、ワークWの両端面を支持している。また、支持したワークWをZ軸方向に平行なワーク回転軸WZ回りに回転させるために、制御装置50からの駆動信号にて主軸32を回転させている。
なお、主軸装置30及び心押し装置40は、主軸テーブル10上に載置されており、回転砥石Tに対して、支持しているワークWをZ軸方向に相対移動させる。また、種々の長さのワークWに対して、心押し台41に挿通させたラム42が、制御装置50からの駆動信号によってワークWの長手方向にスライドすることで、主軸センタ33(工作物支持手段に相当)と心押しセンタ43(工作物支持手段に相当)との間隔が調整される。
また、制御装置50は、研削盤1を制御する数値制御装置、作業者が操作する操作盤、動作状態や操作指示を表示する表示装置等から構成されている。
また、研削盤1では、基台2上にZ軸方向に平行に設けられたリニアガイドGZに沿ってZ軸方向に移動可能な主軸テーブル10が設けられている。制御装置50は、Z軸方向駆動モータ10M(移動手段に相当)に駆動信号を出力する(ボールネジ10Bを回転させる)とともに、検出手段10E(エンコーダ等)からの検出信号にて、主軸テーブル10のZ軸方向の位置及び速度を制御可能である。
また、基台2にはX軸方向に平行に設けられたリニアガイドGXに沿ってX軸方向に移動可能な砥石テーブル20が設けられている。制御装置50は、X軸方向駆動モータ20M(移動手段に相当)に駆動信号を出力する(ボールネジ20Bを回転させる)とともに、検出手段20E(エンコーダ等)からの検出信号にて、砥石テーブル20のX軸方向の位置及び速度を制御可能である。
そして砥石テーブル20には、Z軸方向に平行な砥石回転軸TZ回りに回転する略円筒状の回転砥石T(溝入回転砥石に相当)、及び制御装置50からの駆動信号によって回転砥石Tを回転させる砥石駆動モータ21が設けられている。
また、回転砥石Tの近傍には、回転砥石Tの研削点にクーラントを供給するノズルNC(クーラント供給手段に相当)が設けられている。
また、研削盤1は、回転砥石Tを必要に応じて成形(ツルーイング、ドレッシング)可能な成形砥石62を備えたツルーイング装置60を主軸台31に備えており、回転砥石Tは定期的にツルーイング装置60にて成形される。なお、研削盤1の例では、ツルーイング装置60は、X軸方向において、ワークWに対して回転砥石Tの側に設けられており、回転砥石Tを成形する場合、成形砥石62にて回転砥石Tの加工面を成形する。なお、成形砥石62の回転は、制御装置50から制御される。
当該研削盤1にて、回転砥石Tが研削するワークWの加工個所に、ノズルNCから供給されるクーラントを導いて研削焼けを抑制しながら研削する。
●[回転砥石Tの構成(図2、図3)]
図2(A)は、図1の概略平面図に示す研削盤1を左側から見て回転砥石TとワークWとノズルNCを抜き出した概略図である。また、図2(B)は回転砥石Tの斜視図を示し、図2(C)は図2(B)におけるAA断面図を示している。
また、図3は台金溝部Dm、砥粒層溝部Cmの詳細を説明するための断面図を示している。
回転砥石Tは、砥石回転軸TZ回りに回転する円盤状の砥石台金部Dと、砥石台金部Dの外周部に所定の厚さCtとなるように固着された砥粒層Cと、を備えており、砥粒層Cにおける砥石回転軸TZに直交する面である砥粒層端面Csには、砥石台金部Dの径方向(回転砥石Tの径方向)に、且つ砥粒層Cの外周面Ceに達するように、クーラントを導く複数の砥粒層溝部Cmが形成されている。ここまでは、図5に示した従来技術と同様である。
本実施の形態にて説明する回転砥石Tは、更に、砥石台金部Dにおける砥粒層溝部Cmが形成されている側の面には、砥石回転軸TZに向かって開口する略円環状のクーラント溜め部材Bが設けられており、クーラント溜め部材Bに溜められたクーラントを砥粒層溝部Cmの各々に導く複数の台金溝部Dmが、砥石台金部Dの径方向に形成されている。
なお、別体のクーラント溜め部材Bを設けることなく、砥石台金部Dにクーラント溜め部を形成してもよい。
クーラント溜め部材Bにおける砥石台金部Dと対向する個所には、図2(C)に示すように、砥石回転軸TZに向かって開口するポケット部Bpが形成されている。
また、砥石台金部Dにおけるクーラント溜め部材Bと対向する個所には、図3に示すように、砥石回転軸TZに向かって開口する凹部Dsが形成されている。
このポケット部Bpと凹部Dsにて、ノズルNCから吐出されたより多くのクーラントを溜めることができるとともに、クーラントの散乱を抑制しながら遠心力が働く方向に(砥石回転軸TZに向かう方向に対して反対の方向に)クーラントを溜めておくことができる。
そして溜められたクーラントは、遠心力等によって台金溝部Dmを通って砥粒層溝部Cmに導かれ、砥粒層端面CsとワークWとの接触面に供給され、更に砥粒層Cの外周面Ceに達し、回転砥石Tの円筒面(外周面Ce)とワークWの接点である研削点に供給される。
また、図3に示すように、砥石台金部Dにおける凹部Dsの底面Dgと、台金溝部Dmの底面Dmgは、底面の高さ(砥石回転軸TZに平行な方向の位置)が同じである。このため、クーラントの流れが妨げられることがない。
同様に、台金溝部Dmの底面Dmgと、砥粒層溝部Cmの底面Cmgも、底面の高さ(砥石回転軸TZに平行な方向の位置)が同じであり、クーラントの流れが妨げられることがない。
これにより、クーラントを滞りなく流すことができる。
また、図2(C)及び図3に示すように、クーラント溜め部材Bの縁部Beは、回転砥石Tの回転による連れ回り空気層(空気渦等)の発生を抑制してノズルNCとクーラント溜め部材との間が、前記空気層で遮断されることを抑制するように、丸みを帯びた形状としている。これにより、ノズルNCから吐出されたクーラントの散乱を抑制して、より多くのクーラントをクーラント溜め部材Bに、効率よく溜めることができる。
なお、ノズルNCは、図2(A)に示すように、クーラント溜め部材Bに隣接する位置、且つ回転砥石Tの回転方向に対して手前側であって、回転砥石Tの円筒面(外周面Ce)と研削対象のワークWとの接点である研削点に達する直前の砥粒層溝部Cmにクーラントを供給可能な位置に設けられている。
●[回転砥石Tに形成する台金溝部Dmの方向と砥粒層溝部Cmの方向(図4)]
以上に説明した図1〜図3では、台金溝部Dm及び砥粒層溝部Cmを回転砥石Tの径方向に形成した例(図4(A)参照)を説明したが、砥石回転軸TZが水平方向の場合、径方向に対して外周部側が所定角度の傾斜角θで傾斜した方向に形成すると、更に効率よくクーラントを流すことができる。
図4(B)に示すように、砥石回転軸TZが水平方向の場合、台金溝部Dmまたは砥粒層溝部Cmの内部のクーラントには、重力gと遠心力Feが働いており、これらを合成した合成力Fvの方向の力が働いている。この場合、重力gも遠心力Feも回転砥石Tの回転方向には関係がない。従って、研削点に達している台金溝部Dm及び砥粒層溝部Cmの方向が、合成力Fvの方向となるようにすれば、クーラントをより大きな力で外周面Ceの側に引張る(押し出す)ことができる。
なお、図4(C)に示すように砥石回転軸TZが水平方向の場合、研削点の個所(例えば、回転砥石Tの上、下、右、左の各々の個所)に応じて、台金溝部Dm及び砥粒層溝部Cmの適切な傾斜方向及び角度が変化する。なお、図4(C)では、砥粒層溝部Cm、台金溝部Dmの記載を省略している。
砥石回転軸TZが水平でY軸方向が鉛直上向きの場合、回転砥石Tの上部Upが研削点の場合、重力gと遠心力Feとの合成力Fvの方向は回転砥石Tの径方向と同じであるので台金溝部Dmまたは砥粒層溝部Cmを傾斜させる必要はない。同様に回転砥石Tの下部Dwが研削点の場合、合成力Fvの方向は回転砥石Tの径方向と同じであるので台金溝部Dmまたは砥粒層溝部Cmを傾斜させる必要はない。
回転砥石Tの右部Rが研削点の場合、合成力Fvの方向は右下がり方向となる(図4(B)参照)。また、回転砥石Tの左部Lが研削点の場合、合成力Fvの方向は左下がり方向となる。すなわち、回転砥石Tの回転中心と、回転砥石Tの円筒面(外周面Ce)とワークWとの接点である研削点と、を結ぶ半径(研削点半径に相当)の方向に対して、重力gが働く方向に外周部側が傾斜するように、台金溝部Dm及び砥粒層溝部Cmの方向(傾斜角θ)を設定すればよい。なお、傾斜角θを、台金溝部Dmまたは砥粒層溝部Cmの少なくとも一方に設けるように構成してもよい。
以上、本実施の形態の説明では、ワークWに対して回転砥石TをX軸方向に移動させたが、回転砥石Tに対してワークWをX軸方向に移動させる構成にすることもできる。従って、ワークWは回転砥石Tに対して相対的にX軸方向に移動するものである。
同様に、Z軸方向については、回転砥石Tに対してワークWをZ軸方向に移動させたが、ワークWに対して回転砥石TをZ軸方向に移動させる構成にすることもできる。従って、ワークWは回転砥石Tに対して相対的にZ軸方向に移動するものである。
また、内面研削、溝研削、総型研削等、ワークとの干渉により研削点上方からのクーラント供給が困難な場合であっても、研削点に適切にクーラントを供給することができる。
また、クーラント溜め部材Bの縁部Beを、丸みを帯びた形状として、回転砥石Tの連れ回り空気層の発生を抑制し、研削点へのクーラント到達量を増加させることが可能であり、冷却性が向上し、研削焼けを抑制することができる。
本発明の回転砥石T(溝入回転砥石)、及び研削盤1は、本実施の形態で説明した外観、構成、構造例等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、本実施の形態の説明では、ワークWが円筒状の円筒研削盤1の例を説明したが、回転砥石Tを用いる研削盤であれば、ワークWは円筒形状に限定されるものではない。また、ワークWを支持する工作物支持手段も、主軸装置30と心押し装置40に限定されるものではない。
また、本実施の形態の説明では、回転砥石Tの一方の端面に、クーラント溜め部材B、台金溝部Dm、砥粒層溝部Cm、ノズルNCを設けたが、両方の端面にこれらを設けてもよい。
また、別体のクーラント溜め部材Bを用いることなく、砥石台金部Dにクーラント溜め部を形成してもよい。
また、台金溝部Dmと砥粒層溝部Cmの数、各溝部の深さ、幅、傾斜角θ等は、適宜、設定される。
本発明の回転砥石Tを備えた研削盤1の一実施の形態を説明する平面図である。 回転砥石Tの構造を説明する図である。 回転砥石Tの構造を説明する図である。 回転砥石Tに形成した台金溝部Dm及び砥粒層溝部Cmの傾斜角θを説明する図である。 従来の回転砥石100(従来の溝入回転砥石)の例を説明する図である。
符号の説明
1 研削盤
2 基台
10 主軸テーブル
10M Z軸方向駆動モータ(移動手段)
10E 検出手段
20 砥石テーブル
20M X軸方向駆動モータ(移動手段)
20E 検出手段
21 砥石駆動モータ
30 主軸装置
31 主軸台
32 主軸
33 主軸センタ(工作物支持手段)
40 心押し装置
41 心押し台
42 ラム
43 心押しセンタ(工作物支持手段)
50 制御装置
60 ツルーイング装置
W ワーク(工作物)
WZ ワーク回転軸
NC ノズル(クーラント供給手段)
T 回転砥石(溝入回転砥石)
TZ 砥石回転軸
B クーラント溜め部材
Bp ポケット部
Be 縁部
C 砥粒層
Cm 砥粒層溝部
Cs 砥粒層端面
D 砥石台金部
Dm 台金溝部
θ 傾斜角

Claims (8)

  1. 砥石回転軸回りに回転させる円盤状の砥石台金部と、
    前記砥石台金部の外周部に所定の厚さとなるように固着された砥粒層と、を備え、
    前記砥粒層における前記砥石回転軸に直交する面に、クーラントを導く複数の砥粒層溝部が形成された溝入回転砥石において、
    前記砥石台金部における前記砥粒層溝部が形成されている側の面には、
    前記砥石回転軸に向かって開口する略円環状のクーラント溜め部を有しており、
    前記クーラント溜め部に溜められたクーラントを前記複数の砥粒層溝部の各々に導く複数の台金溝部が、前記砥石台金部の径方向に形成されている、
    溝入回転砥石。
  2. 請求項1に記載の溝入回転砥石であって、
    前記クーラント溜め部は、前記砥石回転軸に向かって開口するポケット部が形成されたクーラント溜め部材が設けられることで構成されている、
    溝入回転砥石。
  3. 請求項1または2に記載の溝入回転砥石であって、
    前記砥石台金部における前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材と対向する個所には、前記砥石回転軸に向かって開口する凹部が形成されている、
    溝入回転砥石。
  4. 請求項3に記載の溝入回転砥石であって、
    前記凹部の底の位置と、前記台金溝部の底の位置とが、前記砥石回転軸に平行な方向において同じ位置となるように、前記凹部と前記台金溝部とが形成されている、
    溝入回転砥石。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、
    前記台金溝部の底の位置と、前記砥粒層溝部の底の位置とが、前記砥石回転軸に平行な方向において同じ位置となるように、前記台金溝部と前記砥粒層溝部とが形成されている、
    溝入回転砥石。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、
    前記砥石回転軸は水平方向であり、
    前記砥粒層溝部または前記台金溝部の少なくとも一方は、
    前記溝入回転砥石の回転中心と、
    前記溝入回転砥石の円筒面と研削対象の工作物との接点である研削点と、を結ぶ研削点部半径の方向に対して、
    重力が働く方向に外周部側が傾斜するように形成されている、
    溝入回転砥石。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の溝入回転砥石であって、
    前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材の縁部は、丸みを帯びて空気抵抗を低減する形状に形成されている、
    溝入回転砥石。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の溝入回転砥石と、
    前記溝入回転砥石を前記砥石回転軸回りに回転する砥石回転手段と、
    工作物を支持する工作物支持手段と、
    支持した前記工作物に対して前記溝入回転砥石を相対的に移動させる移動手段と、
    前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材に隣接する位置、且つ前記溝入回転砥石の回転方向に対して手前側であって、前記溝入回転砥石の円筒面と前記工作物との接点である研削点に達する直前の前記砥粒層溝部にクーラントを供給可能な位置に設けられて前記クーラント溜め部または前記クーラント溜め部材にクーラントを供給するクーラント供給手段と、を備え、
    前記回転砥石が研削する前記工作物の加工個所に前記クーラント供給手段から供給されるクーラントを導きながら研削する、
    研削盤。

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