JP2014038954A - 半導体製造装置用吸着ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

半導体製造装置用吸着ヘッドおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上の実装部品の実装密度が高い半導体装置であっても、吸着保持することのできる半導体製造装置用吸着ヘッドを提供する。
【解決手段】吸着ヘッド10は、多孔質材11と、多孔質材11が固定される弾性材12とを備えている。多孔質材11と弾性材12とは、積層された積層体13を構成する。弾性材12は、多孔質材11よりも剛性が高い。そして、積層体13には、積層方向に貫通する吸着孔13aが形成されている。吸着孔13aの一端側をBGA100で塞ぐように多孔質材11をBGA100に当接させて縮小変形し、吸着孔13aの他端側からの吸引によって、半導体装置BGA100が吸着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造装置用吸着ヘッド(以下、吸着ヘッドともいう。)およびその製造技術に関し、特に、半導体製造装置内の各処理機構間で半導体装置(半導体チップやこれを実装した半導体パッケージをいう。)を搬送する搬送機構に設けられる吸着ヘッドに適用して有効な技術に関する。
特開2000−269239号公報(特許文献1)には、吸着コレット(本願の吸着ヘッドに対応する。)を用いて、ICチップ(本願の半導体チップに対応する。)を搬送する技術が記載されている。例えば、特許文献1(明細書段落[0026]、図6)には、吸着コレットの下端部がICチップのバンプと接触した状態で、ICチップを吸引、保持する技術が記載されている。
特開2005−347421号公報(特許文献2)には、吸着ヘッドを用いて、ワークや半導体装置を搬送するなどの技術が記載されている。例えば、特許文献2(明細書段落[0048]、図8)には、半導体装置に当接し、該半導体装置を保持した状態で吸着ヘッドを上昇させることによって、半導体装置をピックアップする技術が記載されている。
特開2000−269239号公報 特開2005−347421号公報
電子機器の小型化、薄型化に伴い、電子機器に搭載される半導体装置においても、小型化、薄型化が要求されている。このため、例えば、BGA(Ball Grid Array)型の半導体装置では、基体(BGA基板)上にグリッド状に配置されるボールが基体の端部近傍(外周側)にまで配置されるようになってきている。また、例えば、多数の電子部品(チップ部品)が配線基板上に実装される半導体装置では、電子部品が配線基板の端部近傍にまで配置されるようになってきている。このように半導体装置では、基体上のボールや電子部品などの実装部品の実装密度を高めて小型化が図られている。
小型化されたBGA型の半導体装置(以下、BGAともいう。)を、吸着ヘッドを用いて吸着(ピックアップ)して搬送する際に、以下のような不具合が生じることを本発明者は見出した。図6、図7は、本発明者が見出した不具合を説明するための図であり、ワークとしてのBGA100を吸着する吸着ヘッド110を垂直断面で示している。
図6に示すように、吸着ヘッド110の先端には、BGA基板101上に配列されたはんだボール102のボールエリア全体を覆う吸着凹部111が形成されている。また、ヘッド110には、吸着凹部111の底部と連通する吸着孔112が形成されている。このような吸着ヘッド110では、吸着凹部111でBGA基板101上のすべてのはんだボール102を覆い、吸着ヘッド110の先端がBGA基板101の端部近傍側基板面と当接して密閉空間が形成される。そして、吸着ヘッド110は、図示しない吸着装置によって吸着孔112を介してBGA100を吸着する。
しかしながら、例えば、BGA基板101の端部近傍にまではんだボール102を配置した小型化されたBGA100(CSPと言う場合もある)を吸着しようとしたとき、はんだボール102とBGA100基板端までの距離が短くなり、図6、図7に示すような問題が生じる場合がある。図6に示すように、BGA基板101の端部近傍に吸着ヘッド110の当接領域が狭くなってくるため、はんだボール102と吸着ヘッド110の先端(吸着凹部111の縁部)が干渉し、密閉空間(真空チャンバ)を形成できず、BGA100を吸着保持できない場合がある。また、図7に示すように、吸着ヘッド110の先端がBGA基板101と当接することすらできず、BGA100を吸着保持できない場合がある。
本発明の目的は、基板の端部近傍にまで実装部品が実装された半導体装置であっても、吸着保持することのできる半導体製造装置用吸着ヘッドを提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。本発明の一実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドは、柔軟性を有する多孔質材と、前記多孔質材より剛性が高い弾性材とが積層された積層体を備え、前記積層体には、積層方向に貫通する吸着孔が形成され、前記多孔質材を前記半導体装置に当接させて積層方向に縮小変形させ、前記半導体装置に臨む前記吸着孔の一端側が塞がれて密閉空間が形成され、前記吸着孔の他端側からの吸引によって、前記半導体装置が吸着されることを特徴とする。
これによれば、基板の端部近傍に半導体製造装置用吸着ヘッドの当接領域が確保できないような、基板上の実装部品の実装密度が高い半導体装置であっても、半導体装置を吸着保持することができる。また、半導体製造装置用吸着ヘッドの先端が柔軟性を有する多孔質材であるため、多孔質材で実装部品の凹凸を吸収でき、吸着漏れを防止することができる。また、半導体装置の吸着の際、多孔質材がつぶれてもそれよりも剛性のある弾性材がバックアップするので、半導体製造装置用吸着ヘッドの姿勢の乱れを防止することができる。また、半導体装置の吸着の際、半導体製造装置用吸着ヘッドを半導体装置に押し付けすぎたとしても、弾性材が押圧力を吸収するので、半導体装置への負荷を少なくすることができる。
また、ダイシング装置、樹脂封止装置などの半導体製造装置内の各処理機構間で半導体装置を搬送する搬送機構に設けられる半導体製造装置用吸着ヘッドは、吸着姿勢が安定するので、搬送途中の画像取り込み工程において乱れなく半導体装置の画像を得ることができる。また、半導体製造装置用吸着ヘッドの吸着姿勢が安定するので、次の処理機構へ半導体装置を渡す際に、半導体製造装置用吸着ヘッドからの半導体装置の離隔(落下)姿勢が安定し、受け渡しミスを防止することができる。
また、誤動作による搬送機構へのダメージも吸着ヘッドの弾性材によって抑えることができる。また、半導体製造装置用吸着ヘッド(積層体)全体のクッション性によって、半導体製造装置用吸着ヘッドに衝撃吸収機構などの他の機構をあえて設ける必要がなくなる。すなわち、半導体製造装置用吸着ヘッドが用いられる半導体製造装置への適応において、設備の改造をする必要がなくなる。
また、本発明の他の実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、前記吸着孔に同心状に嵌め込まれる筒状の吸着ピンを備え、前記吸着ピンの一端に設けられたフランジ部により、前記構造体が抜け止めされて一体に組み付けられていることを特徴とする。これによれば、吸着ピンが中軸となって半導体製造装置用吸着ヘッドを安定させることができる。また、半導体装置を吸着する際、半導体装置が傾くような多孔質材の縮小変形を防止し、より積層方向に多孔質材を縮小変形させることができる。
また、本発明の他の実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、前記積層体の形状が、円筒状であることを特徴とする。これによれば、半導体製造装置用吸着ヘッドは、基板の平面形状に関わらず半導体装置に対する位置合わせが容易となって半導体装置を吸着することができる。
また、本発明の他の実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、前記多孔質材は、独泡スポンジであることを特徴とする。これによれば、半導体装置を吸着する際、より吸着漏れを防止することができる。
また、本発明の一実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドの製造方法は、(a)柔軟性を有する多孔質材と、前記多孔質材よりも剛性が高い弾性材とを積層して貼り合わせる工程と、(b)前記弾性材側から前記弾性材および前記多孔質材を切断加工して積層方向に貫通する吸着孔を形成する工程と、(c)前記弾性材側から前記弾性材および前記多孔質材を前記吸着孔の周囲で切断加工し、前記吸着孔を有する積層体を形成する工程とを含むことを特徴とする。
これによれば、基板上の実装部品の実装密度が高い半導体装置を吸着保持することのできる半導体製造装置用吸着ヘッドを提供することができる。また、弾性材と多孔質材とを貼り合わせる工程では、高精度の位置合わせが必要ないので、位置合わせに必要な治具が必要なく、また、短時間で実施することができる。また、弾性材と多孔質材とを貼り合わせる工程の、加圧量や、加圧時間、温度などの管理もしやすくなる。また、外形寸法の管理は、積層体の完成形状での管理のみとなるので、弾性材と多孔質材の材料ごとの管理が不要となるばかりでなく、それぞれの外形が揃う点では、合わせズレによる不良の発生を防止することができる。また、弾性材と多孔質材を一体として切断加工を行うので、材料ごとの数量管理が不要となり、積層体の完成形状での数量管理のみとなるため、数量管理が簡単になる。また、薄くて柔らかい多孔質材を単体で加工するには、その固定(保持)が困難であったが、多孔質材よりも剛性の高い(硬度の)弾性材と一体化することにより剛性を上げ、切断加工中の固定が簡単となる。
また、本発明の他の実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドの製造方法において、前記(a)工程後の前記弾性材の前記多孔質材側とは反対側の面には、外側に剥離紙を残したままの両面テープが貼り付けられており、前記(b)、(c)工程では、前記剥離紙を介して切断加工をすることを特徴とする。これによれば、剥離紙でより剛性が上がり、切断加工がし易くなる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明の一実施形態によれば、基板の端部近傍にまで実装部品が実装された半導体装置であっても、吸着保持することのできる半導体製造装置用吸着ヘッドを提供することができる。
本発明の実施形態における半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態における製造工程中の半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す斜視図である。 図2に続く製造工程中の半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す斜視図である。 図3に続く製造工程中の半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す斜視図である。 図4に続く製造工程中の半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す斜視図である。 本発明者が検討した半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す断面図である。 本発明者が検討した半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す断面図である。 本発明者が検討した半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す断面図である。 本発明者が検討した半導体製造装置用吸着ヘッドを模式的に示す断面図である。
以下の本発明に係る実施形態では、必要な場合に複数のセクションなどに分けて説明するが、原則、それらはお互いに無関係ではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細などの関係にある。このため、全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、構成要素の数(個数、数値、量、範囲などを含む)については、特に明示した場合や原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。また、構成要素などの形状に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合などを除き、実質的にその形状などに近似または類似するものなどを含むものとする。
本発明の実施形態における吸着ヘッドは、ダイシング装置、樹脂モールド装置などの半導体製造装置内の各処理機構間で半導体装置を搬送する搬送機構に設けられるものである。図1に、本実施形態における搬送機構の要部である吸着ヘッド10の断面を示す。この図1では、1つの吸着ヘッド10が1つのワークであるBGA100(半導体装置)を吸着保持している状態を示している。
BGA100では、BGA基板101上に複数のはんだボール102(実装部品)がグリッド状(マトリクス状)に配置して実装されている。このはんだボール102は、BGA100の外部接続端子となり、BGA基板101の内部に実装されている半導体チップなどの電子部品と電気的に接続されている。このようなBGA100は、例えば、大きさが20mm角、ボール数が400個、ボール径が0.2〜0.3mmのものである。
吸着ヘッド10は、パッド状の柔軟性を有する多孔質材11と、多孔質材11より剛性の高い弾性材12とが積層された積層体13を備えている。弾性材12が有する固定面12aに、多孔質材11の一方の面11aが両面テープや接着剤などの接続部材(図示せず)、あるいは溶着(超音波)によって貼り付けて固定されている。これにより、多孔質材11と弾性材12とは、2層で積層された積層体13を構成する。この積層体13において、多孔質材11は、弾性材12よりも弾性力が高く(柔らかく)なっている。言い換えると、弾性材12は、多孔質材11よりも剛性が高く、積層体13の躯体となっている。
多孔質材11の材料としては、例えば、合成樹脂などのスポンジがあげられる。弾性材12の材料としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、エラストマー、ウレタンなどがあげられる。ここで、積層体13として、弾性材12の厚さ(例えば、5mm)を多孔質材11の厚さ(例えば、1〜2mm)よりも厚くしている。後述するが、多孔質材11は、その柔軟性(弾性力)によって、はんだボール102の形状に合わせて縮小変形するものである。また、多孔質材11が独泡スポンジ(厚さ方向に孔が形成されたスポンジ)であることで、BGA100を吸着する際、吸着漏れをより防止することができる。
このような積層体13は、多孔質材11と弾性材12の積層方向(長さ方向)に貫通する吸着孔13aが、例えば、多孔質材11と弾性材12とを一体に貼り合わせた後に孔開け加工を施すことによって形成されて、筒状体となっている。多孔質材11には、一方の面11aから反対側の他方の面11bに、積層方向に貫通する貫通孔11cが形成されている。また、弾性材12には、一方の面12bから固定面12a(他方の面)に、積層方向に貫通し、貫通孔11cと連通する貫通孔12cが形成されている。このため、連通した貫通孔11cと貫通孔12cとによって吸着孔13aが構成されているともいえる。
本実施形態における吸着ヘッド10では、多孔質材11をBGA100に当接させて積層方向に縮小変形させ、BGA100に臨む吸着孔13aの一端側が塞がれて密閉空間が形成され、吸着孔13aの他端側からの吸引によって、BGA100が吸着される。吸引には、図示しない固定部を介して吸着孔13aの他端と連通して接続されている吸着装置20(例えば、真空ポンプ)が用いられる。このような吸着ヘッド10の使用方法によれば、BGA基板101の端部近傍に吸着ヘッド10の当接領域が確保できないような、BGA基板101上のはんだボール102の実装密度が高いBGA100であっても、密閉空間を形成して吸着保持することができる(図1参照)。
このように、吸着ヘッド10の先端を多孔質材11とするとシール性が良く、吸着可能になる。ここで、図8、図9に示すように、躯体として弾性材を用いずに、筒状体の多孔質材211を用いた吸着ヘッド210とすることも考えられる。図8、図9は、本発明者が検討した吸着ヘッド210を模式的に示す断面図である。この吸着ヘッド210では、BGA100を吸着する際、多孔質材211の縮小変形が発生するが、長さ方向にバランスよく変異する場合や(図8)、アンバランスに変異する場合(図9)もある。
多孔質材211がアンバランスに変異すると、BGA100は傾いて吸着された姿勢となる(水平状態に対する傾きθ)。これは、多孔質材211に形成された貫通孔211a(吸着孔)に、中軸として貫通孔214aが形成された筒状の吸着ピン214(例えば、金属製から構成される。)を同心状に嵌め込んだ構成としても、BGA100は傾いてしまう。なぜならば、吸着ヘッド210に対してBGA100が当接する方向(吸着ヘッド210の長さ方向)には、本願発明のように弾性材はなく、多孔質材211しかないからである。
このBGA100の姿勢の乱れは、半導体製造装置内において以下に示すような不具合を生じさせる。例えば、搬送途中で行うBGA100の画像検査において不具合が生じる場合がある。また、吸着破壊によりBGA100を次工程へ渡す場合、BGA100落下時の姿勢に乱れが生じ、良好に受け取られない場合がある。他方、多孔質材211から弾性材のみへと変更した吸着ヘッドでは、BGA100の姿勢は改善されるが、ヘッド先端とBGA100との間に隙間ができ、吸着漏れが発生して吸着(ピックアップ)が難しくなる。
そこで、本実施形態における吸着ヘッド10では、多孔質材11と弾性材12とを含んだ積層体13を用い、弾性材12を積層体13の躯体とし、多孔質材11を吸着する際のシール材としている。このように、吸着ヘッド10の先端が多孔質材11であるため、その柔軟性により複数のはんだボール102の凹凸を吸収でき、吸着漏れを防止することができる。また、BGA100の吸着の際、吸着ヘッド10をBGA100に押し付けすぎたとしても、弾性材12が押圧力を吸収するので、BGA100への負荷を少なくすることができる。
また、BGA100の吸着の際、多孔質材11がつぶれても弾性材12がバックアップするので、吸着ヘッド10の姿勢の乱れを防止することができる。このように吸着ヘッド10の吸着姿勢が安定するので、半導体製造装置内の各処理機構間でBGA100を搬送する際、搬送途中の画像取り込み工程において乱れなく画像を得ることができる。また、次の処理機構へBGA100を渡す際に、吸着ヘッド10からのBGA100の離隔(落下)姿勢が安定し、受け渡しミスを防止することができる。
また、誤動作による搬送機構へのダメージも吸着ヘッド10の弾性材12によって抑えることができる。また、吸着ヘッド10(積層体13)全体のクッション性によって、吸着ヘッド10に衝撃吸収機構などの他の機構をあえて設ける必要がなくなる。すなわち、吸着ヘッド10が用いられる半導体製造装置への適応において、設備の改造をする必要がなくなる。
また、本実施形態における吸着ヘッド10では、積層体13の形状を円筒状(平面視円形状)としている(図5参照)。これによれば、吸着ヘッド10は、BGA基板101の平面形状に関わらずBGA100に対する位置合わせが容易となってBGA100を吸着することができる。
また、本実施形態における吸着ヘッド10では、さらに、積層体13の吸着孔13aに同心状に嵌め込まれる筒状の吸着ピン14を備えている(図1参照)。吸着ピン14には、長さ方向、すなわち吸着ピン14の一端14aから他端14bの方向へ貫通するピン孔14cが形成されている。吸着ピン14の一端14aには、フランジ部14dが形成され、吸着ピン14は段付きとなっている。ピン孔14cが吸着孔13aと連通するように吸着ピン14cの他端14b側から吸着孔13aを通して、フランジ部14dで積層体13が抜け止めされて一体に組み付けられる。言い換えると、吸着孔13aに吸着ピン14が同心状に嵌め込まれることで、吸着ピン14に積層体13が固定される。また、弾性材12の面12bには両面テープ22(図5参照)が設けられており、この両面テープ22によってフランジ部14dで積層体13が固定される。
このような吸着ピン14を設けることで、吸着ピン14が中軸となって吸着ヘッド10を安定させることができる。また、BGA100を吸着する際、BGA100が傾くような多孔質材11の縮小変形を防止し、より積層方向に多孔質材11をより縮小変形させることができる。
吸着ピン14の材料としては、例えば、金属や樹脂などがあげられる。吸着ピン14が金属で構成されることで、例えば、搬送機構本体側の図示しない固定部(例えば、吸着ピン14と同じ金属から構成される。)と吸着ピン14とがボルト止めできる。したがって、吸着ピン14を介して搬送機構に吸着ヘッド10を組み付ける(固定する)ことが容易となる。
なお、図1では、吸着ピン14の他端14bが弾性材12の固定面12aと面一の状態を示しているが、固定面12aから引っ込んだ状態、すなわち吸着ピン14から貫通孔12c内面が露出した状態であってもよい。また、吸着ピン14の他端14bが、固定面12aから出っ張る状態も考えられるが、BGA100を吸着した際、多孔質材11が縮小変形しすぎて、吸着ピン14がBGA100に当接してダメージを与えないように注意する必要がある。
次に、吸着ヘッド10の製造方法について図面を参照して説明する。図2〜図5は、製造工程中の吸着ヘッド10を模式的に示す斜視図(組立図)である。
まず、図2に示すようなシート状の多孔質材11と、多孔質材11よりも剛性が高いシート状の弾性材12とを積層して貼り合わせる(図3)。この多孔質材11と弾性材12の貼り合わせには、接続部材として両面テープ21を用いている。両面テープ21の両面の剥離紙が剥がされて、多孔質材11と弾性材12が両面テープ21を介して貼り合わせられている。また、弾性材12の多孔質材11側とは反対側の面12bには、外側に剥離紙(図示せず)を残したままの両面テープ22が貼り付けられている。
続いて、図4に示すように、弾性材12側から弾性材12および多孔質材11を切断加工して積層方向に貫通する吸着孔13aを形成する。具体的には、切断加工としてウォータジェット加工を用い、図示しない剥離紙を介して両面テープ22、弾性材12、両面テープ21、多孔質材11をこの順に、平面視において円形を描きながら切断して、吸着孔13aを形成する。この剥離紙を介して切断することで、加工対象の剛性が上がり、切断加工がし易くなる。
続いて、弾性材12側から弾性材12および多孔質材11を吸着孔13aの周囲で切断加工し、吸着孔13aを有する積層体13を形成する(図5)。具体的には、切断加工としてウォータジェット加工を用い、図示しない剥離紙を介して両面テープ22、弾性材12、両面テープ21、多孔質材11をこの順に、平面視において吸着孔13aと同心となるような円形を描きながら切断して、吸着孔13aを形成する。この剥離紙を介して切断することで、加工対象の剛性が上がり、切断加工がし易くなる。
このようにして、BGA基板101上のはんだボール102の実装密度が高いBGA100を吸着保持することのできる吸着ヘッド10を提供することができる。この吸着ヘッド10は、素材の異なる2つの多孔質材11および弾性材12から構成される。
ここで、吸着ヘッド10を製作する場合、それぞれの材料を所望の形状に切断した後、それらを貼り合わせて構成することも考えられる。これにより、各材料にあった加工方法で加工することが可能となるが、加工後の多孔質材11および弾性材12の貼り合わせが難しく、積層体13の形状(完成形状)の精度が低くなる場合もある。また、貼り合わせ工程での加工条件の管理がしにくく、貼り付け強度が安定せずに剥離する場合もある。
そこで、本実施形態における吸着ヘッド10の製造方法では、素材の異なる2つの多孔質材11および弾性材12を先に貼り合わせた後、一体加工している。また、弾性材12と多孔質材11とを貼り合わせる工程では、高精度の位置合わせが必要ないので、位置合わせに必要な治具が必要なく、また、短時間で実施することができる。また、弾性材12と多孔質材11とを貼り合わせる工程の、加圧量や、加圧時間、温度などの管理もしやすくなる。
また、外形寸法の管理は、積層体13の完成形状での管理のみとなるので、弾性材12や多孔質材11の材料ごとの管理が不要となるばかりでなく、それぞれの外形が揃う点では、合わせズレによる不良の発生を防止することができる。また、弾性材12と多孔質材11を一体として切断加工を行うので、材料ごとの数量管理が不要となり、積層体13の完成形状での数量管理のみとなるため、数量管理が簡単になる。また、薄くて柔らかい多孔質材11を単体で加工するには、材料(シート材)の固定(保持)が困難であったが、多孔質材11よりも硬度な弾性材12と一体化することにより剛性を上げ、切断加工中の材料固定が簡単となる。
以上、本発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、代表的なものの新規な特徴およびこれによって得られる作用、効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。
吸着ヘッド10は、柔軟性を有する多孔質材11と、多孔質材11より剛性が高い弾性材12とが積層された積層体13を備えている。この積層体13には、積層方向に貫通する吸着孔13aが形成されている。そして、吸着ヘッド10では、多孔質材11をBGA100に当接させて積層方向に縮小変形させ、BGA100に臨む吸着孔13aの一端側が塞がれて密閉空間が形成され、吸着孔13aの他端側からの吸引によって、BGA100が吸着される。
これによれば、BGA基板101の端部近傍に吸着ヘッド10の当接領域が確保できないような、BGA基板101上のはんだボール102の実装密度が高いBGA100であっても、BGA100を吸着保持することができる。
さらに、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
前記実施形態では、吸着ピン14を介して吸着ヘッド10(積層体13)を搬送機構の固定部に固定する場合について説明した。これに限らず、吸着ピン14を介さずに積層体13を搬送機構の固定部に両面テープ22によって固定する場合も考えられる。
また、前記実施形態では、積層体13の外形を円柱、その内部の吸着孔13aの平面視形状を円形とした円筒状の積層体13の場合について説明した。これに限らず、積層体13の外形を四角柱、多角柱またはそれ以外の形状としてもよく、また吸着孔13aの平面視形状を四角、多角形またはそれ以外の形状としてもよい。
また、前記実施形態では、多孔質材11として独泡スポンジを用いた場合について説明した。これに限らず、吸引装置20からの吸引能力を高めることで、連続気泡スポンジを用いる場合も考えられる。
また、前記実施形態では、剥離紙を残したままの両面テープ22を介して弾性材12および多孔質材11を切断加工した場合について説明した。これに限らず、両面テープ22を介さずに直接弾性材12側から弾性材12および多孔質材11を切断加工する場合も考えられる。
また、前記実施形態では、積層体13を形成するための弾性材12および多孔質材11の切断加工方法として、ウォータジェット加工を用いた場合について説明した。これに限らず、例えば、切削、研削、型を使った成形や打ち抜き、レーザ加工などを用いることもできる。
10 吸着ヘッド
11 多孔質材
12 弾性材
13 積層体
13a 吸着孔
100 BGA(半導体装置)
101 BGA基板
102 はんだボール(実装部品)

Claims (5)

  1. 柔軟性を有する多孔質材と、前記多孔質材より剛性が高い弾性材とが積層された積層体を備え、
    前記積層体には、積層方向に貫通する吸着孔が形成され、
    前記多孔質材を前記半導体装置に当接させて積層方向に縮小変形させ、前記半導体装置に臨む前記吸着孔の一端側が塞がれて密閉空間が形成され、前記吸着孔の他端側からの吸引によって、前記半導体装置が吸着されることを特徴とする半導体製造装置用吸着ヘッド。
  2. 請求項1記載の半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、
    前記吸着孔に同心状に嵌め込まれる筒状の吸着ピンを備え、
    前記吸着ピンの一端に設けられたフランジ部により、前記構造体が抜け止めされて一体に組み付けられていることを特徴とする半導体製造装置用吸着ヘッド。
  3. 請求項1または2記載の半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、
    前記積層体の形状が、円筒状であることを特徴とする半導体製造装置用吸着ヘッド。
  4. 請求項1、2または3記載の半導体製造装置用吸着ヘッドにおいて、
    前記多孔質材は、独泡スポンジであることを特徴とする半導体製造装置用吸着ヘッド。
  5. (a)柔軟性を有する多孔質材と、前記多孔質材よりも剛性が高い弾性材とを積層して貼り合わせる工程と、
    (b)前記弾性材側から前記弾性材および前記多孔質材を切断加工して積層方向に貫通する吸着孔を形成する工程と、
    (c)前記弾性材側から前記弾性材および前記多孔質材を前記吸着孔の周囲で切断加工し、前記吸着孔を有する積層体を形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体製造装置用吸着ヘッドの製造方法。
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