JP2014036920A - 塗装保護カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な作業で塗装忌避部の全体を確実にマスキングすることができ、且つ、塗装忌避部に傷がついてしまうことを防止することのできる塗装保護カバーを提供する。
【解決手段】塗装保護カバー1は、一対の塗装忌避部の全体を覆う一対のカバー体(第一カバー体C1a、第二カバー体C2)と、これらを鉄骨部材FMに押しつけて挟持するクリップCLと、を備え、第一カバー体C1aは、塗装忌避部AB1aに対向する板状の本体部と、弾性樹脂であって、鉄骨部材FMに密着する部分の外縁が塗装忌避部AB1aの全体を囲むように配置されているパッキン部材と、を有している。また、第二カバー体C2は、塗装忌避部AB2に対向する板状の本体部CB2と、弾性樹脂であって、鉄骨部材FMに密着する部分の外縁が塗装忌避部AB2の全体を囲むように配置されているパッキン部材と、を有している。
【選択図】図6

Description

本発明は、鉄骨部材の塗装忌避部が塗装されてしまうことを防止する塗装保護カバーに関する。
建物の構造躯体を構築する鉄骨部材は、錆等による局所的な強度劣化を回避する必要がある。このため、組み立て前の段階で、それぞれの鉄骨部材の表面には錆止め用の塗装が施される。このような塗装は、基本的には鉄骨部材の表面全体に施す必要がある。
ところで、二つの鉄骨部材の当接面同士を合わせた状態でこれらをボルト締結し、締結力(ボルトの軸力)により当接面同士を互いに押し付け合うことで摩擦力を発生させ、当該摩擦力によって鉄骨部材間のずれを抑制するような接合方法がある。このような接合を行う場合においては、それぞれの当接面にまで塗装が施されていると、両者の間に十分な摩擦力を発生させることができない。
また、鉄骨部材のうち当接面(接合部分)の裏側となる部分にはボルトの頭部が接することとなるが、当該部分に塗装が施されていると、ボルトの頭部との間に生じる摩擦力が上記と同様に不十分となる。その結果、ボルトの締結力が次第に弱くなってしまう可能性がある。
そこで、下記特許文献1に記載されているように、鉄骨部材を塗装する前の段階で接合部分とその裏側部分(一対の塗装忌避部)にそれぞれマスキングを施しておき、当該部分には塗装を行わないようにすることが行われている。塗装忌避部に対するマスキング方法としては、鉄骨部材に貼着シートを貼り付ける方法や(下記特許文献1)、鉄骨部材を2枚の防護板で挟み込む方法(下記特許文献2)等が知られている。
実開昭62−187668号公報 実開昭60−155983号公報
上記特許文献1に記載されているようなマスキング方法では、塗装前に貼着シートを貼り付ける作業に加えて、塗装後に貼着シートをはがす作業も必要となる。このため、当該方法は非常に手間と時間がかかるものであった。また、塗装作業中に貼着シートがはがれてしまうことがあり、塗装忌避部の一部が塗装されてしまうこともあった。更に、貼着シートは再利用することができず使い捨てとなるために無駄も多かった。
一方、上記特許文献2に記載されているようなマスキング方法によれば、防護板を取り付けたり取り外したりする作業は比較的容易であるため、マスキングを迅速に行うことができる。しかし、防護板と塗装忌避部との間に形成される隙間をなくすことは容易ではなく、当該隙間から塗料が侵入して塗装忌避部が塗装されてしまう場合があった。また、防護板と塗装忌避部との間に生じる摩擦力は小さいため、電着塗装のように鉄骨部材を塗料の中に浸漬するような塗装においては、浸漬の衝撃により防護板がずれたり外れたりしてしまう場合があった。更に、防護板が塗装忌避部に接触した状態で押しつけられるため、塗装忌避部に傷がついてしまう場合もあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な作業で塗装忌避部の全体を確実にマスキングすることができ、且つ、塗装忌避部に傷がついてしまうことを防止することのできる塗装保護カバーを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る塗装保護カバーは、鉄骨部材のうち、接合部分の表裏面に一対となって存在する塗装忌避部をそれぞれ覆い、前記塗装忌避部が塗装されてしまうことを防止する塗装保護カバーであって、一対の前記塗装忌避部の全体をそれぞれ覆うように配置される一対のカバー体と、一対の前記カバー体を前記鉄骨部材に押しつけるように挟持する挟持手段と、を備え、それぞれの前記カバー体は、前記塗装忌避部に対向する対向面を有する板状のカバー本体と、前記対向面に取り付けられた弾性樹脂であって、前記対向面を前記鉄骨部材の塗装忌避部に対向させた状態で前記鉄骨部材に密着する部分の外縁が前記塗装忌避部の全体を囲むように配置されているパッキン部材と、を有していることを特徴としている。
本発明に係る塗装保護カバーは、接合部分の表裏面に一対となって存在する塗装忌避部をそれぞれ覆う一対のカバー体と、これら一対のカバー体を鉄骨部材に押しつけるように挟持する挟持手段と、を備えている。このため、塗装忌避部をカバー体で覆った後にこれらを挟持手段で挟持するという簡易な作業でマスキングを行うことができる。
カバー体は、塗装忌避部に対向する対向面を有する板状のカバー本体と、当該対向面に取り付けられた弾性樹脂であって、対向面を鉄骨部材の塗装忌避部に対向させた状態で鉄骨部材に密着する部分が塗装忌避部の全体を囲むように配置されているパッキン部材と、を有している。
マスキングを行った状態においては、板状のカバー本体が塗装忌避部の全体(一対の塗装忌避部のうち、当該カバー本体の対向面と対向する塗装忌避部の全体)を覆った状態となる。従って、塗装忌避部に塗料が到達することは、基本的には板状のカバー本体により防止される。一方、パッキン部材は、カバー本体と鉄骨部材との間から塗料が侵入することを防止するものである。
カバー本体の対向面には弾性樹脂からなるパッキン部材が取り付けられているため、マスキングを行った状態においてはパッキン部材が鉄骨部材に密着することとなる。このとき、塗装忌避部の全体が、パッキン部材と鉄骨部材との密着部分の外縁によって囲まれる。換言すれば、密着部分の外縁が塗装忌避部の全体を囲むようにパッキン部材が配置されている。
塗装忌避部に多少の凹凸があったとしても、挟持手段がカバー本体を鉄骨部材に押しつける力がパッキン部材を弾性変形させる結果、当該凹凸は吸収される。すなわち、塗装忌避部の全体を囲むような連続した密着部分が形成される。その結果、カバー本体と鉄骨部材との間に塗料が侵入し、塗装忌避部に到達してしまうことが確実に防止される。
また、マスキングした状態において鉄骨部材に直接触れるのは柔らかいパッキン部材のみであり、板状部材は鉄骨部材に直接触れない。このため、板状部材との接触によって塗装忌避部に傷がついてしまうことが防止される。
また本発明に係る外付け塗装保護カバーでは、前記パッキン部材は、前記塗装忌避部の全体を囲むような環状に配置されていることも好ましい。
この好ましい態様では、パッキン部材が、塗装忌避部の全体(一対の塗装忌避部のうち、当該パッキン部材が配置されたカバー本体の対向面と対向する塗装忌避部の全体)を囲むような環状に配置されている。このようなパッキン部材は、例えばOリングであり、カバー本体の対向面から鉄骨部材に向けて突出するように配置される。このため、マスキングを行った状態においては、鉄骨部材と対向面との間で且つパッキン部材の内側には、板状の空間が形成されることとなる。
このような構成を、例えばシート状のパッキン部材を対向面の全体に配置した場合と比較すると、パッキン部材と鉄骨部材との密着部分の面積は狭くなっている。このため、挟持手段がカバー本体を鉄骨部材に押しつける力は当該密着部分に集中的に働き、パッキン部材のシール性能がより向上することとなる。その結果、塗装忌避部に塗料が到達することがより確実に抑制される。
更に、マスキングした状態においてはパッキン部材の内側が密閉空間となるため、当該空間に負圧を生じさせることも可能である。その場合、カバー本体を鉄骨部材に押しつける力がさらに大きくなるため、パッキン部材のシール性能を更に向上させることができる。
また本発明に係る外付け塗装保護カバーでは、前記対向面のうち前記パッキン部材の内側となる位置には、前記鉄骨部材に形成されたボルト穴に嵌合する凸部が形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、対向面のうちパッキン部材の内側となる位置には、鉄骨部材(塗装忌避部)に形成されたボルト穴に嵌合する凸部が形成されている。マスキングを行う際、鉄骨部材のボルト穴に対しカバー本体の凸部を嵌合させることで、カバー本体の位置ずれが生じることを防止することができる。すなわち、環状のパッキン部材の内側に形成された空間を、位置決め用の凸部を配置するための空間として利用している。
また本発明に係る外付け塗装保護カバーでは、前記凸部は少なくとも2か所に形成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、凸部は少なくとも2か所に形成されている。このような構成により、カバー本体が凸部の周りに回転する自由度がなくなるため、カバー本体の位置ずれが生じることが更に防止される。
本発明によれば、簡易な作業で塗装忌避部の全体を確実にマスキングすることができ、且つ、塗装忌避部に傷がついてしまうことを防止することのできる塗装保護カバーを提供することができる。
本発明に係る塗装保護カバーが取り付けられる、鉄骨部材の一例を斜視図で示したものである。 本発明に係る塗装保護カバーが取り付けられる、鉄骨部材の一例を斜視図で示したものである。 図1に示した鉄骨部材を、梁として柱部材に締結固定した状態を示す図である。 本発明に係る塗装保護カバーのうち、第一カバー体を示す斜視図である。 本発明に係る塗装保護カバーのうち、第二カバー体を示す斜視図である。 本発明に係る塗装保護カバーを鉄骨部材に取り付けた状態を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
まず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る塗装保護カバー1が取り付けられる鉄骨部材の形状等について説明する。図1及び図2に示したように、鉄骨部材FMは、一般的なH型鋼である本体部MTの一端部に対し矩形のエンドプレートEPが溶接されたものである。エンドプレートEPは、本体部MTの軸方向に対して垂直な状態で配置された板材であって、本体部MTと同一の素材により形成されている。エンドプレートEPには、本体部MTの軸方向に貫く8つの貫通穴H1〜H8が形成されている。エンドプレートEPは、本体部MTが溶接されている面である内側面S1と、当該内側面S1に対して平行な面である外側面S2とを有している。
貫通穴H1〜H8は、鉄骨部材FMを梁として柱部材Pに締結固定する際、ボルトBT1〜BT8を挿通するための穴である。このうち、貫通穴H1、H2、H3、H4は、本体部MTのウェブWと平行に一列に並ぶよう配置されている。貫通穴H5、H6、H7、H8は、やはり本体部MTのウェブWと平行に一列に並ぶよう配置されており、ウェブWを挟んで貫通穴H1、H2、H3、H4と対称となる位置にそれぞれ形成されている。
次に、鉄骨部材FMを梁として柱部材Pに締結固定する方法について、図3を参照しながら簡単に説明する。図3は、鉄骨部材FMを梁として柱部材Pに締結固定した状態を示す図である。図3に示したように、柱部材Pは、その軸方向が鉛直方向に沿うように配置されるH型鋼である。鉄骨部材FMは、柱部材Pの側面(フランジ部)に対してエンドプレートEPの外側面S2を当接させた状態で、柱部材Pに対して固定されている。
柱部材PのうちエンドプレートEPの外側面S2が当接する部分には、貫通穴H1〜H8と対応する位置においてそれぞれ締結穴HS1〜HS8(図示せず)が形成されている。締結穴HS1〜HS8は、いずれもその内周面に雌螺子加工が施された貫通穴である。
図3に示したように、ボルトBT1は、エンドプレートEPの内側面S1側から貫通穴H1及び締結穴HS1に対して挿通され、締結される。同様に、ボルトBT2〜BT8は、エンドプレートEPの内側面S1側からそれぞれ貫通穴H2〜H8及び締結穴HS2〜HS8に対して挿通され、締結される。
このため、図3の状態では、ボルトBT1〜BT8の締結力(軸力)によって、エンドプレートEPの外側面S2が柱部材Pの側面SFに押しつけられた状態となっている。その結果、外側面S2と側面SFとの間には強い摩擦力が働いている。軸方向が水平方向に沿うように配置された鉄骨部材FMは、当該摩擦力によって保持されている。
また、図3の状態では、ボルトBT1〜BT8の頭部BH1〜BH8は、エンドプレートEPの内側面S1に押しつけられた状態となっている。その結果、頭部BH1〜BH8と内側面S1との間にも強い摩擦力が働いている。当該摩擦力によって、ボルトBT1〜BT8は回転しにくい状態となっており、締結が緩んでしまうことが抑制されている。
ところで、一般にH型鋼等からなる鉄骨部材の表面全体には、錆等による局所的な強度劣化を回避することを目的として、錆止め用の塗装が施される。このような塗装は、カチオン電着や吹き付け等により、鉄骨部材の表面に被膜を形成するものである。
しかし、図3に示した状態で締結される鉄骨部材FMの表面全体に塗装を施すと、外側面S2と側面SFとの間にも塗装被膜が形成されることにより、両者の間に働く摩擦力が低下してしまう。その結果、鉄骨部材FMが重力等の影響によって下方にずれてしまうことがある。同様に、ボルトBT1〜BT8の頭部BH1〜BH8と内側面S1との間に働く摩擦力も低下してしまい、ボルトBT1〜BT8が次第に緩んでしまうという問題も生じる。
このため、エンドプレートEPのうちボルトBT1〜BT8の頭部BH1〜BH8が押しつけられる部分(図1の点線DLa、点線DLbで囲まれた範囲)、及び、エンドプレートEPの外側面S2の全体には、塗装を施す前の段階でマスキングを施しておき、当該部分(塗装忌避部)には被膜を形成させずに鉄骨表面が露出した状態のままとしておくことが望ましい。本実施形態に係る塗装保護カバー1は、塗装前の段階で鉄骨部材FMに取り付けられることにより、上記のような塗装忌避部に塗装が施されてしまうことを防止するものである。
塗装保護カバー1は、内側面S1の一部をそれぞれカバーするように取り付けられる第一カバー体C1a、C1bと、エンドプレートEPの外側面S2の全体をカバーするように取り付けられる第二カバー体C2と、第一カバー体C1a、C1b及び第二カバー体C2をエンドプレートEPに取り付けた状態でこれらを挟持するクリップCLと、を有している。
図4は、第一カバー体C1aを斜視図で示したものである。図4に示したように、第一カバー体C1aは、略直方体の板状に形成された本体部CB1aを有している。本体部CB1aは、第一カバー体C1aが鉄骨部材FMに取り付けられた際にはエンドプレートEPの内側面S1に対向する第一対向面CS1aを有している。第一対向面CS1aには、環状のパッキン部材OP1aが固定されている。パッキン部材OP1aは弾性樹脂により形成されている。
パッキン部材OP1aは、第一対向面CS1aからその法線方向に向けて突出しており、その突出の高さ(パッキン部材OP1aの厚さ)は、全体で略均一となっている。このため、第一カバー体C1aが鉄骨部材FMに取り付けられた状態においては、第一対向面CS1aと内側面S1とは互いに離間する。また、この状態においては、図1の点線DLaで囲まれた範囲は、全て、パッキン部材OP1aと内側面S1とが密着した領域の外縁に囲まれる。その結果、内側面S1に形成された貫通穴H1、H2、H3、H4は全て当該領域の内側に位置する。
第一対向面CS1aのうちパッキン部材OP1aの内側には、貫通穴H1に対応する位置に突起P1が形成されている。突起P1は、貫通穴H1の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒形状の突起である。同様に、貫通穴H4に対応する位置に突起P4が形成されている。突起P4は、貫通穴H4の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒形状の突起である。第一カバー体C1aが鉄骨部材FMに取り付けられた状態においては、第一カバー体C1aの突起P1が貫通穴H1に嵌合し、第一カバー体C1aの突起P4が貫通穴H4に嵌合する。
第一カバー体C1bは、図4に示した第一カバー体C1aと同一形状となっている。第一カバー体C1bが鉄骨部材FMに取り付けられた状態においては、図1の点線DLbで囲まれた範囲は、全て、(第一カバー体C1bの第一対向面CS1bに固定された)パッキン部材OP1bと内側面S1とが密着した領域の外縁に囲まれる。その結果、内側面S1に形成された貫通穴H5、H6、H7、H8は全て当該領域の内側に位置する。また、第一カバー体C1bの突起P1は貫通穴H5に嵌合し、第一カバー体C1bの突起P4は貫通穴H8に嵌合する。
図5は、第二カバー体C2を斜視図で示したものである。図5に示したように、第二カバー体C2は、略直方体の板状に形成された本体部CB2を有している。本体部CB2は、第二カバー体C2が鉄骨部材FMに取り付けられた際にはエンドプレートEPの外側面S2に対向する第二対向面CS2を有している。第二対向面CS2には、環状のパッキン部材OP2が固定されている。パッキン部材OP2は弾性樹脂により形成されている。
パッキン部材OP2は、第二対向面CS2からその法線方向に向けて突出しており、その突出の高さ(パッキン部材OP2の厚さ)は、全体で略均一となっている。このため、第二カバー体C2が鉄骨部材FMに取り付けられた状態においては、第二対向面CS2と外側面S2とは互いに離間する。また、この状態においては、外側面S2の外周部全体がパッキン部材OP2と密着する。すなわち、外側面S2の全体が、パッキン部材OP2と外側面S2とが密着した領域の外縁に囲まれる。その結果、外側面S2に形成された貫通穴H1〜H8は全て当該領域の内側に位置する。
第二対向面CS2のうちパッキン部材OP2の内側には、貫通穴H3に対応する位置に突起P3が形成されている。突起P3は、貫通穴H3の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒形状の突起である。同様に、貫通穴H6に対応する位置に突起P6が形成されている。突起P6は、貫通穴H6の内径よりも僅かに小さい外径を有する円筒形状の突起である。第二カバー体C2が鉄骨部材FMに取り付けられた状態においては、第二カバー体C2の突起P3が貫通穴H3に嵌合し、第二カバー体C2の突起P6が貫通穴H6に嵌合する。
鉄骨部材FMを塗装する前の段階では、第一カバー体C1a、C1b、及び第二カバー体C2を上記のように鉄骨部材FMに取り付けた状態で、これらを二つのクリップCLで挟持する。図6は塗装保護カバー1を鉄骨部材FMに取り付けた状態を示す斜視図である。図6に示したように、第一カバー体C1aと第二カバー体C2とが一方のクリップCLで挟持され、これらがエンドプレートEPに押しつけられた状態となっている。同様に、第一カバー体C1bと第二カバー体C2とが他方のクリップCL(不図示)で挟持され、これらがエンドプレートEPに押しつけられた状態となっている。鉄骨部材FMの塗装(吹き付け塗装、又は、カチオン電着のように全体を塗装液に浸漬する塗装)は、図6に示した状態で行われる。
以上のように、本実施形態に係る塗装保護カバー1では、接合部分である外側面S2の表裏面に一対となって存在する塗装忌避部(AB1a、AB2)をそれぞれ覆う一対のカバー体(第一カバー体C1a、第二カバー体C2)と、これら一対のカバー体を鉄骨部材FMに押しつけるように挟持するクリップCLと、を備えている。同様に、接合部分である外側面S2の表裏面に一対となって存在する塗装忌避部(AB1b、AB2)をそれぞれ覆う一対のカバー体(第一カバー体C1b、第二カバー体C2)と、これら一対のカバー体を鉄骨部材FMに押しつけるように挟持するクリップCLと、を備えている。このため、それぞれの塗装忌避部をカバー体で覆った後にこれらをクリップCLで挟持するという簡易な作業でマスキングを行うことができる。
マスキングを行った状態においては、各カバー体のうち板状の本体部(CB1a、CB1b、CB2)が、それぞれの塗装忌避部(AB1a、AB1b、AB2)の全体を覆った状態となる。従って、塗装忌避部(AB1a、AB1b、AB2)に塗料が到達することは、基本的には本体部(CB1a、CB1b、CB2)によって防止される。一方、各本体部と鉄骨部材FMとの間から塗料が侵入することは、パッキン部材(OP1a、OP1b、OP2)により防止している。
すなわち、図6においては、第一カバー体C1aのパッキン部材OP1aが、内側面S1に対して環状に密着した状態となっている。また、このように密着した部分の外縁が、図1の点線DLaで囲まれた範囲(塗装忌避部AB1a)の全体を囲んだ状態となっている。このため、塗装忌避部AB1aに多少の凹凸があったとしても、クリップCLの挟持力によってパッキン部材OP1aが弾性変形する結果、当該凹凸は吸収される。すなわち、塗装忌避部AB1aの全体を囲むような連続した密着部分が形成される。その結果、第一カバー体C1aと鉄骨部材FMとの間に塗料が侵入し、塗装忌避部AB1aに到達してしまうことを確実に防止している。
同様に、第一カバー体C1bのパッキン部材OP1bにより、塗装忌避部AB1aに塗料が到達してしまうことを防止している。更に、第二カバー体C2のパッキン部材OP2により、塗装忌避部AB2に塗料が到達してしまうことを防止している。
図6の状態においては、鉄骨部材FMに直接触れるのは柔らかいパッキン部材(OP1a、OP1b、OP2)のみであり、各カバー体の本体部(CB1a、CB1b、CB2)は鉄骨部材FMに直接触れない。このような構成により、塗装忌避部(AB1a、AB1b、AB2)に傷がついてしまうことを防止している。
パッキン部材(OP1a、OP1b、OP2)は環状に配置されている。このため、クリップCLが第一カバー体C1a等を鉄骨部材FMに押しつける力は、パッキン部材OP1a等と鉄骨部材FMとの(狭い)密着部分に対して集中的に働く。その結果、パッキン部材OP1a等のシール性能がより向上し、塗装忌避部AB1a等に塗料が到達することをより確実に抑制している。
第一カバー体C1aの第一対向面CS1aには、鉄骨部材FMに形成された貫通穴H1に嵌合する突起P1、及び貫通穴H4に嵌合する突起P4が形成されている。このため、第一カバー体C1aを鉄骨部材FMに取り付けた状態(図6の状態)においては、突起P1等と貫通穴H1等とが嵌合した状態となる。これにより、鉄骨部材FMに対する第一カバー体C1aの位置がずれてしまうことが防止される。
第一カバー体C1bの第一対向面CS1bには、鉄骨部材FMに形成された貫通穴H5に嵌合する突起P1、及び貫通穴H8に嵌合する突起P4が形成されている。このため、第一カバー体C1bを鉄骨部材FMに取り付けた状態(図6の状態)においては、突起P1等と貫通穴H1等とが嵌合した状態となる。これにより、鉄骨部材FMに対する第一カバー体C1bの位置がずれてしまうことが防止される。
同様に、第二カバー体C2の第二対向面CS2には、鉄骨部材FMに形成された貫通穴H3に嵌合する突起P3、及び貫通穴H6に嵌合する突起P6が形成されている。このため、第二カバー体C2を鉄骨部材FMに取り付けた状態(図6の状態)においては、突起P3等と貫通穴H3等とが嵌合した状態となる。これにより、鉄骨部材FMに対する第二カバー体C2の位置がずれてしまうことが防止される。
各対向面(OP1a、OP1b、OP2)には、当該面に沿って互いに離間した突起(P1等)が二つずつ形成されている。このような構成により、第一カバー体C1a等が突起(P1等)の周りに回転する自由度がなくなるため、第一カバー体C1a等の位置ずれが生じることが更に防止される。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、エンドプレートに形成される貫通穴のうち、いくつかの穴のみにボルトを挿通し、当該ボルトを柱部材の締結穴に締結する構成を採用することも可能である。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:塗装保護カバー
FM:鉄骨部材
MT:本体部
W:ウェブ
EP:エンドプレート
S1:内側面
S2:外側面
H1,H2,H3,H4,H5,H6,H7,H8:貫通穴
AB1a,AB1b,AB2:塗装忌避部
BT1,BT2,BT3,BT4,BT5,BT6,BT7,BT8:ボルト
BH1,BH2,BH3,BH4,BH5,BH6,BH7,BH8:頭部
C1a,C1b:第一カバー体
C2:第二カバー体
CB1a,CB1b,CB2:本体部
CS1a,CS1b:第一対向面
CS2:第二対向面
OP1a,OP1b,OP2:パッキン部材
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8:突起
CL:クリップ
P:柱部材
SF:側面
HS1,HS2,HS3,HS4,HS5,HS6,HS7,HS8:締結穴
DLa,DLb:点線

Claims (4)

  1. 鉄骨部材のうち、接合部分の表裏面に一対となって存在する塗装忌避部をそれぞれ覆い、前記塗装忌避部が塗装されてしまうことを防止する塗装保護カバーであって、
    一対の前記塗装忌避部の全体をそれぞれ覆うように配置される一対のカバー体と、
    一対の前記カバー体を前記鉄骨部材に押しつけるように挟持する挟持手段と、を備え、
    それぞれの前記カバー体は、
    前記塗装忌避部に対向する対向面を有する板状のカバー本体と、
    前記対向面に取り付けられた弾性樹脂であって、前記対向面を前記鉄骨部材の塗装忌避部に対向させた状態で前記鉄骨部材に密着する部分の外縁が前記塗装忌避部の全体を囲むように配置されているパッキン部材と、
    を有していることを特徴とする塗装保護カバー。
  2. 前記パッキン部材は、前記塗装忌避部の全体を囲むような環状に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の塗装保護カバー。
  3. 前記対向面のうち前記パッキン部材の内側となる位置には、前記鉄骨部材に形成されたボルト穴に嵌合する凸部が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の塗装保護カバー。
  4. 前記凸部は少なくとも2か所に形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の塗装保護カバー。
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