JP2014036810A - タッセル及びタッセル用芯地 - Google Patents

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Abstract

【課題】不織布製のタッセル用芯地に簡単かつ低コストで適度な弾力性を付与し、これにより、折り目が付かずカーテンを束ねた状態で自然な丸味を帯びるタッセルを提供する。
【解決手段】カーテン用タッセルに使用する不織布で構成した芯地2である。芯地2の上縁部又は下縁部或いは上縁部と下縁部の両方に弾性を有する線状部材4を取り付ける。線状部材4の取付け方は、線状部材4を取り付ける芯地2の縁部に該縁部を挟むように二つ折りにした所定幅の帯状体5を装着する。二つ折りにした帯状体5の内側に線状部材4を収納し、この状態で帯状体5の内側面を芯地2の縁部に接着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーテンを束ねるタッセルと、このタッセルに使用するタッセル用芯地に関する。
従来、図7(a)のように、カーテン用タッセル1は帯状の芯地2を二つ折りの布帛1aの間に挟み込み、この二つ折りにした布帛1aの周囲四辺の縁部1cを縫い合わせた後、布帛1aの両端に係止用ループ1bを取り付けて完成品にしている。芯地2としては主として軽量低コストで布帛との縫い合わせが容易であるという理由から通常不織布が使用され、この不織布のコシの強さでタッセルの帯状外観を保持するようにしている。なお、特許文献1(特開平10−201607号公報)のようにカーテンに対する巻き付けと開放を手早く行えるように芯材に弾性を有する金属板を使用したタッセルも知られている。
特開平10−201607号公報
従来のタッセル1は芯地2のコシの強さと弾力性が弱く、商品の流通過程で長さ方向中央で二つ折りにして包装した場合、図7(b)のように商品に二つ折りの折り目3が付いて商品価値が低下してしまうという課題があった。
また、特許文献1(特開平10−201607号公報)のような芯材に金属板を使用したタッセルは自由状態で真っ直ぐになろうとする形状復元性があるので、前述したような折り目が簡単には付かない。しかしながら、不織布製の芯地に比べると芯材自体がかなり分厚くなって重量とコストが増大するし、弾力性が強過ぎるためにタッセルとしての自然な風合いが出しにくいなど、現実的には採用するのが難しいという課題があった。
本発明の目的は、不織布製のタッセル用芯地に簡単かつ低コストで適度な弾力性を付与することで、折り目が付かずカーテンを束ねた状態で自然な丸味を帯びた外観を発現することができるタッセルと芯地を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、カーテン用タッセルに使用する不織布で構成した芯地であって、前記芯地の上縁部又は下縁部或いは上縁部と下縁部の両方に弾性を有する線状部材を取り付けたことを特徴とするタッセルの芯地を提供する。線状部材は必ずしも芯地の長手方向全長にわたって取り付ける必要はなく、カーテンを束ねた状態で屈曲する少なくとも芯地の中央部分を含む所定長さで取り付けるようにしてもよい。
このように構成することで芯地の適度なコシと弾力性が得られ、タッセルの芯地として使用することで、カーテンを束ねた状態で自然な柔らかい丸味を帯びたタッセルの外観を発現することができる。
線状部材を芯地の縁部に取り付ける場合、前記線状部材を取り付ける芯地の縁部に当該縁部を挟むように二つ折りにした所定幅の帯状体を装着し、当該二つ折りにした帯状体の内側に前記線状部材を収納した状態で前記帯状体の内側面を前記芯地の縁部に接着することができる。この場合、二つ折りにした帯状体の内側面に予め糊面を形成していると、いちいち接着剤を塗布する手間がかからず、ヒートシールなどで簡単に接着することができる。
線状部材の別の取り付け方として、芯地の縁部を所定幅で内側に折り返して二重にし、当該二重部分の内側に線状部材を収納し、この状態で二重部分の内面同士を互いに接着すしてもよい。このような取付構造は線状部材を固定するために別途固定部材を用意する必要がないので、芯地の構成が簡単になりコストダウンを図ることができる。
芯地の種類の中には片面に糊面が形成されたものがある。このような糊面付きの芯地は、二つ折りにしたタッセル用布帛で芯地を縫い込む際に、芯地が布帛に対して位置ズレするのを防止するために使用される。すなわち、二つ折りのタッセル用布帛の片側所定位置に糊面を下側にした芯地を重ね合わせて加熱接着し、当該布帛の反対側を芯地の上に重ね合わせた状態で芯地の周囲を縫い合わせる。このような糊面付きタッセルの場合、前記二重部分を糊面を内側にして形成することで接着剤を塗布することなく二重部分を簡単に接着することができる。
以上のように構成した芯地をカーテン用タッセルに使用することで、カーテンを束ねた状態で自然な柔らかい丸味を帯びたタッセルの外観を発現可能なことからタッセルの商品価値を高めることができる。
本発明は、不織布製芯地の上縁部又は下縁部或いは上縁部と下縁部の両方に弾性を有する線状部材を取り付けることで、簡単かつ低コストで芯地の適度なコシと弾力性が得られ、当該芯地をタッセルに使用することでカーテンを束ねた状態で自然な柔らかい丸味を帯びたタッセルの外観を発現することができる。
本発明の実施形態に係るタッセル用芯地の線状部材を取り付ける前の正面図である。 本発明の実施形態に係るタッセル用芯地の中央断面図である。 本発明の実施形態に係るタッセル用芯地の変形例の線状部材を取り付ける前の正面図である。 本発明の変形例に係るタッセル用芯地の中央断面図である。 (a)は本発明の別の実施形態に係るタッセル用芯地の線状部材を取り付ける前の正面図、(b)は上縁部を下側に折り返して二重にした状態の芯地の正面図、(c)は線状部材を収納した二重部分を接着して完成品にした状態の芯地の正面図、(d)は線状部材を短くした(c)と同様の正面図である。 本発明の実施形態に係る芯地を使用したタッセルの使用状態における外観斜視図である。 (a)は従来のタッセルの正面図、(b)は同タッセルの使用状態における外観斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態に係るタッセル用芯地2を示したものである。この芯地2は不織布製である。芯地2の上縁部に線状部材4を取り付けるため、当該上縁部を挟むように二つ折りにした所定幅の帯状体5を使用する。線状部材4は芯地2の上縁部に取り付ける代わりに芯地2の下縁部に取り付けてもよいし、上縁部と下縁部の両方に取り付けてもよい。
帯状体5の内面には糊面5aが形成されている。この帯状体5も不織布で構成することができる。帯状体5と芯地2は同じ種類の不織布にすることができるが、異なる種類の不織布としてもよい。線状部材4は適度の弾性を有する例えばナイロンやポリエステルなどの樹脂製であって、芯地2の少なくとも長手方向中央部分に重なる所定長さのものを使用する。
線状部材4を芯地2の上縁部に沿って配置し、芯地2の上縁部を、線状部材4を含めて帯状体4の内側に挟み込む。この状態で、帯状体5をヒートシールし、図2のように帯状体5の内側面を芯地2の縁部に接着する。帯状体5と線状部材4は、図1のように芯地2の全長にわたって取り付けてもよいが、図3のように芯地2の中央部分を含む所定長さにわたって糊面5’a付きの帯状体5’と線状部材4’を取り付けてもよい。
線状部材4、4’の直径は、材質によっても異なるが、ナイロンやポリエステルなど通常の樹脂製であれば、直径が1mm程度もあれば、芯地2の上縁部又は下縁部の一方に、1本だけ取り付けるだけで十分なコシの強さと弾力性が得られる。線状部材4、4’の断面は任意であり、円形断面としたり、扁平な矩形断面としたりすることができる。線状部材4、4’は図2のように芯地2の上縁部の上側に配置する他、図4のように芯地2の上縁部片側に重ねるように配置してもよいし、線状部材4、4’を芯地2の両側に重ねるように配置しても良い。
図5(a)〜(d)は本発明の別の実施形態に係るタッセル用芯地2を示したものである。この芯地2は不織布製であって、図5(a)〜(d)の図面手前側の片面全面に予め糊面2a(斜線部)が形成されている。糊面2a付きの芯地2は、二つ折りにしたタッセル用布帛で芯地2を縫い込む際に、芯地2が布帛に対して位置ズレしないようにするためのものである。
芯地2の上縁部は、(b)のように所定幅(約5〜10ミリ)で手前側に折り返して二重にされ、この二重部分2bの内側に線状部材4が収納される。線状部材4は二重部分2bを形成した後に(b)のように矢印方向から二重部分2bの中に挿入してもよいし、(a)の二重部分2bの折り曲げ線2cに沿って予め線状部材4を配置しておき、その後線状部材4を閉じ込めるように二重部分2bを折り曲げ形成してもよい。二重部分2bの内側面には予め糊面2aが形成されているので、二重部分2bに線状部材4を収納した後に当該二重部分2bを外側から加熱することで(c)のように二重部分2bの下端を接着することができる。
線状部材4は前述の実施形態と同様に適度の弾性を有する例えばナイロンやポリエステルなどの樹脂製であって、芯地2の少なくとも長手方向中央部分に重なる所定長さのものを使用する。線状部材4の長さは芯地2の全長にわたる長さとしてもよいし、(d)のように芯地2の全長よりはやや短いが、カーテンを束ねた状態で屈曲する少なくとも芯地2の中央部分に重なる所定長さとしてもよい。
図6は本発明に係る芯地2を使用したタッセル1の使用状態の外観を示している。このように、本発明に係る芯地2は線状部材4によって適度なコシの強さと弾力性が得られるので、カーテンを束ねた状態で自然な柔らかい丸味を帯びた屈曲形状を発現することができる。
以上、本発明の実施形態と変形例について説明したが、本発明は前記実施形態や変形例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
1:タッセル
1a:布帛
1b:係止用ループ
1c:開口側の縁部
2:芯地
2a:糊面
2b:二重部分
4:線状部材
5:帯状体

Claims (7)

  1. カーテン用タッセルに使用する不織布で構成した芯地であって、前記芯地の上縁部又は下縁部或いは上縁部と下縁部の両方に弾性を有する線状部材を取り付けたことを特徴とするタッセルの芯地。
  2. 前記線状部材を取り付ける芯地の縁部に当該縁部を挟むように二つ折りにした所定幅の帯状体を装着し、当該二つ折りにした帯状体の内側に前記線状部材を収納した状態で前記帯状体の内側面を前記芯地の縁部に接着したことを特徴とする請求項1の芯地。
  3. 前記二つ折りにした帯状体の内側面に糊面が形成されていることを特徴とする請求項2の芯地。
  4. 前記線状部材を取り付ける芯地の縁部を所定幅で内側に折り返して二重にし、当該二重部分の内側に前記線状部材を収納した状態で二重部分の内面同士を互いに接着したことを特徴とする請求項1の芯地。
  5. 前記芯地の片面にタッセルの布帛内面に接着するための糊面が形成され、前記二重部分を前記糊面を内側にして形成したことを特徴とする請求項4の芯地。
  6. 前記線状部材を前記芯地の長手方向中央部分にのみ取り付けたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1の芯地。
  7. 請求項1から6のいずれか1の芯地を使用したカーテン用タッセル。
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