JP2014036721A - ゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステム - Google Patents

ゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のユーザが互いに関与する形式でのゲームにおいて、ユーザが他のユーザに対してより高い関心を持つことができるゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムを提供すること。
【解決手段】本発明のゲーム制御装置は、所定のアイテム情報をユーザに対応付ける対応付け手段と、ユーザ間でアイテム情報を移転する移転手段と、アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又はアイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する取得手段と、1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、一部又はすべてのユーザに特典を付与する付与手段と、を備える。
【選択図】図16

Description

本発明は、複数のユーザの各々の操作に応じて、各ユーザによるゲームの進行を制御する技術に関する。
近年、特定のサービス提供者によるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)においてウェブブラウザ上で動作するAPI(Application Programming Interface)などの動作環境を基に作成されるゲーム用アプリケーションによって実行される、いわゆるソーシャルゲーム(Social Game)が普及している。ソーシャルゲームは、不特定多数のユーザ間でコミュニケーションをとりながらプレイするオンラインゲームの一種であると言える。ユーザは、インターネットに接続可能であって、かつウェブブラウザが搭載された通信端末を備えていれば、時間と場所を問わずソーシャルゲームを楽しむことができる。
上述したソーシャルゲームでは、従来のオンラインゲームよりも、ユーザ間の交流を図るためのコミュニケーション機能が充実している点が特徴の1つとなっている。ソーシャルゲームでは、例えば、関係付けられたユーザ(仲間)間で協力したゲームの実行のほか、仲間との挨拶や連絡など仲間とコミュニケーションを取ることによる情報交換、仲間との間のゲーム上のアイテムのプレゼントあるいはアイテムの交換が行なわれている。このようなソーシャルゲームの一例として、下記の非特許文献1に記載されたデジタルカードゲーム(ドラゴンコレクション(登録商標))が知られている。
アプリSTYLE Vol.5(株式会社イースト・プレス、平成23年11月15日発行)、7-8頁
上述したように、従来のソーシャルゲームでは、関係付けられたユーザ(仲間)間で、ゲーム上のアイテムを譲渡することを可能とすることで、ユーザ間のコミュニケーションを促進する仕組みを設けられている。また、ユーザ間のコミュニケーションをさらに促進する仕組みとして、アイテムの譲渡により、あるいはアイテムの譲渡回数に応じて、アイテムを譲渡したユーザに何らかのインセンティブ(例えば、ゲーム上で利用可能なポイント等)を付与することが行われている。しかし、これらの仕組みでは、アイテムの譲渡先のユーザ(譲受ユーザ)の如何に関わらず、アイテムを譲渡したユーザ(譲渡ユーザ)はインセンティブを得ることができるため、譲渡ユーザは、譲受ユーザについてあまり関心を持つことがなかった。
一方、ソーシャルゲームでは、多数のユーザが同時に参加可能なゲーム形態を採ることから、複数のユーザが互いに関与する形式でのゲーム要素が求められている。
本発明は上述した観点に鑑みてなされたもので、複数のユーザが互いに関与する形式でのゲームにおいて、ユーザが他のユーザに対してより高い関心を持つことができるゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点は、ゲーム制御装置であって、
所定のアイテム情報をユーザに対応付ける対応付け手段(53)と、
ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する移転手段(54)と、
前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する取得手段(55)と、
1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する付与手段(56)と、
を備える。
このゲーム制御装置において「アイテム情報」は、ゲームにおいてユーザと対応付けることが可能な情報であれば如何なる情報であってもよい。アイテム情報は、例えば、ゲーム上のオブジェクトや、ゲーム上の道具や効果を示す情報であってもよく、その情報の形式は、画像情報、音声情報、あるいはテキスト情報であってもよい。
このゲーム制御装置において「ユーザの入力」は、ユーザの通信端末に対する所定の操作釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力のほか、加速度センサを備えた通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。
このゲーム制御装置において「ゲームの進行度」は、ゲームの性質によって任意に設定可能であるが、例えば、ゲーム内でクリアしたエリア若しくはステージの数、又はエリア若しくはステージ内の進行量(例えば、進行距離)やポイント消費量などであってもよい。ゲームの進行度は、ゲーム内で取得したアイテムの数、あるいはゲーム内で与えられた特定のミッションを達成した回数等、ミッションを所定回数達成する毎に上昇するレベル等のパラメータ、ゲーム画面上の特定のメニューの選択回数に応じて決定してもよい。
このゲーム制御装置において「特典」は任意に設定することができ、ゲーム上の進行を有利にするゲーム上の設定、調整、あるいはゲーム上の進行を有利にするアイテムの付与であってもよく、ゲームの進行とは直接関係のないアイテムが付与されることであってもよい。
このゲーム制御装置では、1番目のユーザに対応付けられたアイテム情報が、1番目のユーザから2番目のユーザへ、2番目のユーザから3番目のユーザへ、といった具合に順次移転される。そして、アイテム情報に対応付けられたユーザ、あるいはアイテム情報の移転に関与した複数のユーザによるゲームの進行度の総和に基づいて、その複数のユーザのうち一部又はすべてのユーザに特典が付与される。ここで、アイテム情報の移転先は、ユーザの入力情報に基づいて決定される。そのため、アイテム情報の移転に関与する各ユーザは、上記ゲームの進行度の総和を大きくして多くの特典を得ることを目的として、いずれのユーザをアイテム情報の移転先のユーザとして選択するかについてより高い関心を持つようになる。すなわち、このゲーム制御装置によれば、複数のユーザが互いに関与する形式でのゲームにおいて、ユーザが他のユーザに対してより高い関心を持つことができるようになる。
上記ゲーム制御装置において、前記Nの上限値として所定数Mが設定されており、前記付与手段(56)は、前記アイテム情報がM番目のユーザまで移転された後に、1番目のユーザからM番目のユーザを組として、複数の組の各々に含まれるすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和を組ごとに比較し、その比較結果に基づいて、前記複数の組のうち少なくともいずれかの組に含まれるユーザに特典を付与してもよい。
この構成では、アイテム情報の移転に関与したユーザ数に所定数の上限値が設けられており、それぞれ独立してアイテム情報の移転に関与する複数の組(各組についてM人のユーザ)の各々のゲームの進行度の総和が比較される。つまり、組単位でゲームの進行度の総和の大小を競うように構成されている。このとき、ゲームの進行度の総和が大きい組に含まれるすべてのユーザに対して特典が付与される。この構成では、同数のユーザがアイテム情報の移転に関与するという共通の条件の下で、組単位でゲームの進行度が競われることになるため、ゲームの結果を良好にすべく各ユーザが同じ組の他のユーザ、あるいは同じ組となる可能性のある他のユーザに高い関心を持つようになり、ソーシャル性を高めることができる。
上記ゲーム制御装置において、ユーザ間を関係付ける関係付け手段(51)、を備え、前記移転手段(54)は、関係付けられたユーザ間で前記アイテム情報を移転してもよい。
この構成では、互いに関係付けられた仲間のユーザ間でアイテム情報の移転が行われるため、仲間と協力してゲームを進行させている実感を得ることができる。
上記ゲーム制御装置において、前記取得手段(55)は、取得対象とする進行度を、前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間内若しくは所定回数の入力によるゲームの進行度、又はN−1番目のユーザからN番目のユーザへ移転された後の所定期間内若しくは所定回数の入力によるゲームの進行度に制限してもよい。
ゲームの実行に時間を掛けるほどゲームをより進行させることができるため、ゲームを長時間実行したユーザは、ゲームを短時間実行したユーザよりも、進行度を大きくする上で有利である。そのため、取得対象の進行度を算出、あるいは測定するに当たって、時間的あるいは操作上の制限を設けないとしたならば、ユーザ間で不公平が生ずる虞がある。そこで、取得対象とする進行度を所定の機会に得られる進行度に限定し、それによってユーザ間の公平性を担保するのが好ましい。
上記ゲーム制御装置において、前記取得手段(55)は、1番目のユーザ、及びN番目のユーザのゲーム上のレベル又はゲーム上の位置に基づいて、前記所定期間又は前記所定回数を変動させてもよい。
ここで「ゲーム上のレベル」とは、例えばユーザのゲーム上の技能レベルあるいはランク、進行レベル等である。
「ゲーム上の位置」とは、例えばゲームが複数のエリア、複数のステージ、あるいは複数のミッションなどで構成されている場合に、特定のエリア、特定のステージ、あるいは特定のミッションであってもよい。例えば、ゲームがエリア1からエリア10まで順に進行させていくゲームの場合、ユーザがエリア4を実行しているときにはエリア4がユーザのゲーム上の位置である。また、ゲーム上の位置は、特定のエリア、特定のステージ、あるいは特定のミッションよりも、さらに細分化された位置を示すものであってよい。例えば、各エリアが複数のサブエリアに分割されている場合には、特定のサブエリアをゲーム上の位置としてもよい。また、各エリアが初期位置からの距離等で表されている場合には、特定のエリアの初期位置からの距離をゲーム上の位置としてもよい。
上記構成において、所定期間又は所定回数の変動方法は様々な観点から設定されてよい。例えば、ゲーム上の位置が進んでいないほど(例えば、ゲームを開始してから間もない場合であるほど)一定期間あるいは一定回数の操作によるゲームの進行度が大きくなるように設定されているゲームの場合には、ゲームのレベル等が低いほど所定期間を短く、又は前記所定回数を少なくすることで、ゲーム上の位置とは無関係に、取得されるゲームの進行度の観点でユーザ間の公平を図ることができる。
一方、後述するように、アイテム情報の移転がゲーム上のレベルが高いユーザ等に限定されないようにするためには、ゲームのレベル等が高いほど所定期間を短く、又は前記所定回数を少なくしてもよい。
上記ゲーム制御装置において、前記取得手段(55)は、1番目のユーザ、及びN番目のユーザのゲーム上のレベルが高いほど、又はゲーム上の位置が進んでいるほど、前記所定期間を短くするか、又は前記所定回数を少なくしてもよい。
一般に、ゲーム上のレベルが高いユーザや、よりゲームの位置が進んでいるユーザは、ゲームにより習熟しており、ゲームの進行度を大きくする上で有利であると考えられる。そのため、ユーザは、最終的な進行度の総和が大きくなるように、アイテム情報の移転先をゲーム上のレベルが高いユーザや、よりゲームの位置が進んでいるユーザとする可能性が高い。このような状況では、アイテム情報の移転がゲーム上のレベルが高いユーザ等に限定され、広範囲のレベルのユーザにアイテム情報が移転されないという事態を招来する虞がある。そこで、この構成では、ゲーム上のレベルが高いユーザや、よりゲームの位置が進んでいるユーザであるほど、取得対象となる進行度を大きくする上で不利とすることで、アイテム情報が広範囲のレベルのユーザに移転されるようにする。
上記ゲーム制御装置において、前記移転手段(54)は、前記アイテム情報がN−1番目のユーザに対応付けられ、又は移転された後のN−1番目のユーザの進行度が所定値以上である場合に、N−1番目のユーザからN番目のユーザへの前記アイテム情報の移転を許可してもよい。
この構成では、アイテム情報を移転し、又は移転される一群のユーザの各々は、所定値以上の進行度をもってゲームを進行させることが動機付けられる。そのため、1人又は少数のユーザのよるゲームの進行度が極めて小さいために、アイテム情報の移転に関与するユーザの進行度の総和を大きくすることができないという状況が回避される。
上記ゲーム制御装置において、前記移転手段(54)は、N番目のユーザのゲーム上のレベルがN−1番目のユーザより低く、又はN番目のユーザのゲーム上の位置がN−1番目のユーザほど進んでいない場合に、N−1番目のユーザからN番目のユーザへの前記アイテム情報の移転を許可してもよい。
この構成では、例えば、アイテム情報を移転させるユーザよりも移転先のユーザのゲーム上のレベルが低くなるようにして、アイテム情報の移転が行われるようになる。そのため、アイテム情報を移転させるユーザが、相対的にレベルが低い移転先のユーザに対して、例えば移転の際に、ゲームをより上手に進行させるコツや技等を伝授すること等が行われやすくなる。つまり、ユーザ間のコミュニケーションを促進させる状況を作り上げることができるようになる。
上記ゲーム制御装置において、前記移転手段(54)は、前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間を経過した後の、又はN番目のユーザへ移転された後の所定期間を経過した後の、前記アイテム情報の他のユーザへの移転を禁止してもよい。
この構成により、他のユーザからアイテム情報が移転されたユーザは、所定期間内にさらに他のユーザへアイテム情報を移転するように動機付けられるため、特定のユーザが長時間アイテム情報を移転せずに保持してアイテム情報の移転が円滑に行われないという状況が回避される。
上記ゲーム制御装置において、前記付与手段(56)は、1番目のユーザからN番目のユーザのうち、前記進行度が所定値以上であるユーザを前記特典の付与対象としてもよい。
1番目のユーザからN番目のユーザのゲームの進行度の総和が大きい場合には特典が付与されるが、この構成では、ゲームの進行度が小さ過ぎるユーザについては貢献度が低いと考えて特典を付与することを制限する。これによって、ユーザ単位で適切に特典を付与することができるようになる。
上記ゲーム制御装置において、N番目のユーザの入力情報に基づいて、N番目のユーザに対して、1番目からN−1番目までのユーザの進行度に関する情報を提示する提示手段(57)、を備えてもよい。
この構成では、アイテム情報が移転されたユーザは、それまでにアイテム情報の移転に関与した各ユーザの進行度に関する情報(つまり、アイテム情報の移転の履歴)を知ることができるため、同じアイテム情報をリレーしている仲間として移転に関与した他のユーザに対して親近感を抱くようになり、ユーザ間のコミュニケーションの活性化が期待できる。
本発明の第2の観点は、ゲーム制御装置におけるゲーム制御方法であって、
所定のアイテム情報をユーザに対応付けるステップと、
ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転するステップと、
前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得するステップと、
1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与するステップと、
を備えた、ゲーム制御方法である。
本発明の第3の観点は、ゲームの実行を制御するために、コンピュータに、
所定のアイテム情報をユーザに対応付ける機能、
ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する機能、
前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する機能、及び、
1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する機能、
を実現させるためのプログラムである。
コンピュータは、例えばネットワークサーバ、大型計算機等であってよい。また、このプログラムは、DVD−ROMやCD−ROM等のコンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてもよい。
本発明の第4の観点は、通信端末(10)と、当該通信端末(10)からアクセス可能に構成され、前記通信端末(10)によるゲームの実行を制御するサーバ(20)と、を含むゲームシステムであって、
所定のアイテム情報をユーザに対応付ける対応付け手段(53)、
ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する移転手段(54)、
前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する取得手段(55)、及び、
1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する付与手段(56)、
の各手段を、前記通信端末(10)又は前記サーバ(20)のいずれか一方が備えた、
を備えた、ゲームシステムである。
なお、上記では、本発明の理解を容易にするため、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載しているが、これにより本発明に係るゲーム制御装置等が図示の態様に限定されるものではない。
本発明のゲーム制御装置、ゲーム制御方法、プログラム、ゲームシステムによれば、複数のユーザが互いに関与する形式でのゲームにおいて、ユーザが他のユーザに対してより高い関心を持つことができる。
実施形態のゲームシステムの基本構成を示す図。 実施形態の通信端末の外観の例を示す図。 実施形態の通信端末の構成を示すブロック図。 実施形態のゲームサーバの構成を示すブロック図。 実施形態のデータベースサーバの構成を示すブロック図。 ユーザデータベースの構成例を示す図。 リレー管理データの構成例を示す図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 複数のユーザ間でのアイテムのリレーの態様を説明するための図。 ユーザの通信端末において表示される一連のウェブページを例示する図。 実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 実施形態のゲームサーバの主要な処理を示すフローチャート。 ゲーム制御装置の各機能について、通信端末と、ゲームサーバ及びデータベースサーバとの間の分担例を示す図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(1)ゲームシステムの構成
図1は、実施形態のゲームシステムのシステム構成例を示している。図1に示すように、このゲームシステムは、例えばインターネットなどの通信網NW(ネットワーク)に接続可能な通信端末10a,10b,10c,…と、通信網NWに接続されているゲームサーバ20と、データベースサーバ30とによって構成されている。各通信端末10a,10b,10c,…はそれぞれ、個々のユーザによって操作される端末であり、例えば、携帯端末、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、双方向の通信機能を備えたテレビジョン受像機(いわゆる多機能型のスマートテレビも含む。)などの通信端末である。なお、以下の説明において、各通信端末10a,10b,10c,…に共通して言及するときには、通信端末10と表記する。
このゲームシステムにおいて、ゲームサーバ20は、クライアントである通信端末10と通信可能に構成されており、通信端末10に対してゲーミングサービスを提供する。ゲームサーバ20には、ゲーム用アプリケーションとしてウェブブラウザ上で動作可能なアプリケーションが実装されている。データベースサーバ30は、ゲームを実行する上での後述する様々な情報を格納しており、それらの情報の読み書きのためにゲームサーバ20と例えば有線で接続される。
通信端末10は、ゲームサーバ20によって提供されるウェブページを表示可能なウェブブラウザを備えており、ユーザは、通信端末10でウェブページに対する操作をしてゲームを実行する。
また、図1には図示していないが、ゲームサーバ20とは別に各通信端末10のユーザを認証するための認証サーバを設けてもよい。また、多くの通信端末10からのアクセスを受け入れるために複数のゲームサーバ20を設ける場合は、その複数のゲームサーバ20間の負荷を調整するためのロードバランサを設けてもよい。また、ゲームサーバ20は単一のサーバ装置として構成してもよいが、機能を分散させた複数のサーバ装置として構成してもよい。
(2)通信端末の構成
図2及び図3を参照して通信端末10について説明する。
図2は、通信端末10の外観の例を示す図であって、(a)は、例えば折り畳み式の携帯端末(携帯電話機)などの釦入力方式の通信端末を例示したものであり、(b)は、例えばスマートフォンなどのタッチパネル入力方式の通信端末を例示したものである。図3は、通信端末10の内部構成を示すブロック図である。
図3に示すように、通信端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像処理部14、指示入力部15、表示部16、及び、信号送受信部としての通信インタフェース部17を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス18が設けられている。
CPU11は、ROM12内のウェブブラウザをRAM13にロードして実行する。そして、CPU11は、指示入力部15等によってユーザに入力されるURL(Uniform Resource Locator)の適切な指定に基づき、通信インタフェース部17を介して、ゲームサーバ20からウェブページを表示するためのデータ、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)文書や当該文書と関連付けられた画像などのオブジェクトのデータ(以下、総称して適宜「HTMLデータ」と表記する。)を通信インタフェース部17を介して取得し、そのHTMLデータを解釈する。なお、通信端末10には、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインが実装されていてよい。
なお、HTMLデータの取得に当たって、CPU11は、予め登録されたユーザID(ユーザ識別情報)、あるいは指示入力部15を介して入力されるユーザIDを含むアクセス要求メッセージを、通信インタフェース部17を介してゲームサーバ20へ通知する。
ウェブブラウザは、画像処理部14を介して、取得したHTMLデータに基づき、ゲームサーバ20から提供されるウェブページを表示部16に表示する。また、ウェブブラウザは、ユーザが指示入力部15の操作によってウェブページ上のハイパーリンク(Hyperlink)またはメニューが選択されると、その選択に応じたウェブページを表示するための新たなHTMLデータの送信(つまり、ウェブページの更新)をゲームサーバ20へ要求する。
画像処理部14は、HTMLデータの解析結果としてCPU11から与えられる表示用画像データに基づいて、表示部16にウェブページを表示する。表示部16は、例えば、マトリクス状に画素単位で配置された薄膜トランジスタを含むLCD(Liquid Cristal Display)モニタであり、表示用画像データに基づいて薄膜トランジスタを駆動することでウェブページの画像を表示画面16aに表示する。
通信端末10が釦入力方式の通信端末(図2(a))である場合、指示入力部15は、ユーザの操作入力を受け入れるための方向指示釦と決定釦などの複数の指示入力釦を含む釦群15a、及び、テンキーなどの複数の指示入力釦を含む釦群15bを備え、各釦の押下(操作)入力を認識してCPU11へ出力するためのインタフェース回路を含む。例えば、方向指示釦は、表示部16に表示されているウェブページをスクロールして表示することをCPU11へ指示するために設けられる。また、決定釦は、例えばウェブページ上で複数のハイパーリンクまたはメニューが表示されるときに、アクティブ表示(例えば強調表示)されている1つのハイパーリンクまたはメニューをユーザが選択することをCPU11へ指示するために設けられる。なお、通信端末10を小型の携帯端末によって構成する場合には、これらの釦は、ユーザが通信端末10を片手で保持したままその親指で操作(クリック)しやすいように、通信端末10の前面に配置されていることが好ましい。図2(a)に示す例では、釦群15bは、釦群15aの下方に配置され、「0」〜「9」、「*」、「#」(テンキー)が表記された複数の指示入力釦を含む。
通信端末10がタッチパネル入力方式の通信端末(図2(b))である場合、指示入力部15は、主として表示画面16aに指先あるいはペンで触れることによるタッチパネル方式の入力を受け付ける。タッチパネル入力方式は、静電容量方式などの公知の方式でよい。なお、図2(b)に示すように、通信端末10がタッチパネル入力方式の場合であっても釦群15aが設けられる場合もある。
通信端末10に表示されるウェブページ上のメニューの選択操作は、例えば通信端末10が携帯端末である場合には、方向指示釦の押下操作によってメニューを選択し、決定釦の押下操作によって、選択したメニューを確定することによって行われる。また、選択操作は、例えば通信端末10がタッチパネル入力方式の場合には、ウェブページが表示されている表示画面16a上のメニューの位置を指あるいはペンで指示(タッチ操作)することによって行われる。
(3)ゲームサーバの構成
図4を参照してゲームサーバ20の構成について説明する。
ゲームサーバ20は、例えば階層構造の複数のウェブページからなるゲームのウェブサイトを管理しており、通信端末10に対してゲームのウェブサービスを提供する。図3に示すように、ゲームサーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、データベース(DB)アクセス部24、及び、通信インタフェース部25を備えており、各部間の制御信号あるいはデータ信号を伝送するためのバス26が設けられている。なお、ゲームサーバ20は、ハードウエアに関しては汎用のウェブサーバと同一の構成をとることができる。
ROM22には、クライアントである通信端末10のウェブブラウザに対してHTML文書や画像などのオブジェクトの表示(ウェブページの表示)のサービスを提供するアプリケーションプログラムが格納されている。ROM22には、アプリケーションプログラム以外にもCPU21によって参照される各種データが格納されている。
CPU21は、ROM22内のゲームプログラムをRAM23にロードして実行し、通信インタフェース部25を介して、各種の処理を行う。
例えば、CPU21は、通信インタフェース部25を介して、HTMLデータを通信端末10宛に送信する。なお、ゲームサーバ20が通信端末10のユーザの認証処理を行う場合には、CPU21はその認証処理を行う。
CPU21は、通信インタフェース部を介して、通信端末10で表示されるウェブページ上でユーザにより選択されたハイパーリンクまたはメニューに応じた処理を行う。その処理は、例えば、新たなHTMLデータの送信、または、ゲームサーバ20内の演算処理あるいはデータ処理などを含む。
データベースアクセス部24は、CPU21がデータベースサーバ30に対してデータの読み書きを行うときのインタフェースである。
(4)データベースサーバの構成
データベースサーバ30(記憶装置)は、大容量のハードディスク装置やRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)等の形態の装置等、汎用ストレージで実現できる。データベースサーバ30内の各データベースは、ゲームサーバ20のデータベースアクセス部24を介してCPU21からのデータの読み書きが可能となるように構成されている。
図5に、データベースサーバ30の構成の一例を示す。図5に示すように、データベースサーバ30は、ユーザデータベース31と、ゲームデータベース32とを備える。
本実施形態のゲームシステムによって実現されるゲームのタイプは特に限定されるものではないが、以下では、本実施形態のゲームの一例として、ユーザの通信端末10に対する操作に応じて、ゲーム上のアイテムを探索しながらエリアを進行させるクエストをユーザが実行するゲーム(以下、適宜「本実施形態のゲーム」という。)を採り上げる。
このゲームにおいてユーザは、エリアを進行中に特別なアイテムとしてリレーアイテムを取得する場合がある。リレーアイテムを取得した場合には、取得したユーザは一定期間、クエストを実行する上で有利な効果を得ることができるが、その一定期間が過ぎた後は、リレーアイテムを他のユーザに譲渡するように構成されている。リレーアイテムを譲渡されたユーザ(譲受ユーザ)は、クエストを実行後に同様にして一定期間、クエストを実行する上で有利な効果を得ることができる。このように本実施形態のゲームでは、リレーアイテムが順次、ユーザ間で移転すること(以下、適宜「リレー」ともいう。)が行われる。所定数のユーザによるリレーアイテムのリレーが完了した段階で、リレーが終了する。リレーアイテムは、本実施形態のゲームにアクセスしている複数のユーザに任意のタイミングで付与され、複数のリレーが例えば同時進行的に行われてもよい。例えば、所定の日時までにリレーが行われ、リレーに関与する複数のユーザ(一組のユーザ)の各ユーザがリレーアイテムを保持していたときの一定期間のクエストの進行距離の総和の大小を、複数の組の間で競う仕組みとなっている。
なお、以下では、リレーアイテムをクエスト中で手に入れたユーザを「取得ユーザ」といい、リレーアイテムを譲渡するユーザを「譲渡ユーザ」といい、リレーアイテムを譲渡ユーザから譲受するユーザを「譲受ユーザ」という。
例えば、取得ユーザはリレーの1番目のユーザであり、取得ユーザからリレーアイテムを譲受した譲受ユーザはリレーの2番目のユーザである。2番目のユーザがリレーの3番目のユーザにリレーアイテムを譲渡するときには、2番目のユーザが譲渡ユーザとなり、3番目のユーザが譲受ユーザとなる。
図6に、本実施形態のゲームにおいて適用されるユーザデータベース31の一例を示す。この例では、ユーザデータベース31は、ユーザID(ユーザ識別情報)ごとに、ユーザ名、ユーザ画像、進行レベル、経験値、体力ポイント、エリア、現在地点、特典ポイント、仲間のユーザID、保有アイテムの各項目についての情報を含む。ユーザデータベース31に含まれる情報は、ゲームサーバ20によって逐次更新されうる。
以下の説明では、ユーザデータベース31に含まれるユーザID、あるいはユーザを特定するユーザ名(後述する)ごとのデータを総称してユーザデータという。ユーザデータを構成する各項目の情報は、以下のとおりである。
・ユーザ名
ゲームの実行時に通信端末10のユーザを特定するために表示されるユーザ名である。ユーザ名はユーザによって予め指定される所定長以下のテキストである。ユーザ名は、ゲームサーバ20によって提供されるネットワーク環境(あるいはゲームコミュニティ)上でユーザを特定する名称である。
・ユーザ画像
ユーザ画像は例えばユーザによって予め選択されるアバタ画像である。
・進行レベル
ゲーム上のユーザの進行レベルを示すデータである。例えばLv1(レベル1)からLv100(レベル100)までの範囲のレベル値である。
・経験値
本実施形態のゲームにおいて、クエストを実行する度に上昇する値である。経験値が一定量に達すると、進行レベルが1つ増加するとともに経験値はリセットされる(つまり、ゼロになる)。
・体力ポイント
本実施形態のゲームにおいて、クエストを実行する上で必要となるポイントである。体力ポイントは、1回のクエストの実行により所定量低減し、所定の時間が経過する毎に所定量回復(増加)する値である。
・エリア
本実施形態のゲームにおいて、対象となるユーザが、クエストを実行中のエリアを特定する値である。実行対象のエリアの値は、エリア1、エリア2、…というように順に増加する。図6の例では、ユーザの実行中のエリアがエリア15であることを示している。
・現在地点(m)
本実施形態のゲームにおいて、対象となるユーザが実行中のエリアにおけるユーザのゲーム上の現在地点をメートル(m)単位で示している。本実施形態のゲームでは、エリア毎にエリアの初期地点から最終地点までの距離が決まっており、現在地点は、実行中のエリアの初期地点からの距離を示している。
・特典ポイント
ユーザがゲーム上で得られる特典である。
・仲間のユーザID
対象となるユーザIDと関係付けられた他のユーザIDのデータである。
・保有アイテム
ユーザがクエストを実行することによって取得したアイテムに関するデータである。ここでは、アイテムを識別するためのアイテムID(Q3等)が記述される。
図5に戻り、ゲームデータベース32は、ゲームサーバ20からのアクセスに基づき、ゲームサーバ20によって実行されたゲームの進行に関する情報、リレー管理データを記憶する。ゲームの進行に関する情報は、ゲームの性質によって多様な情報を含みうる。本実施形態のゲームの場合を例に挙げれば、ゲームの進行に関する情報は、各ユーザのエリア毎のクエストについての詳細結果などを含んでもよい。
リレー管理データは、リレーアイテムの移転に関与する複数の組のユーザを管理するために設けられているデータであり、そのデータ構成例を図7に示す。
図7に示すリレー管理データは、リレーを特定するためのリレーID毎に、リレー管理フラグ、リレーについてのユーザ履歴(ユーザID、保持フラグ)、譲受基準時刻、発動開始時刻、及び進行距離の各項目のデータを含む。リレーIDは、リレーに関与する一組のユーザ(複数のユーザ)と対応付けられている。
リレー管理データの各項目のデータは以下のとおりである。
・リレー管理フラグ
リレー管理フラグは、リレーが現在進行中であるのか、終了済みであるのかを特定するためのフラグである。本実施形態の例では、リレー管理フラグは、リレーが進行中であるときに「0」であり、リレーが終了済みであるときに「1」である。
・ユーザ履歴(ユーザID、保持フラグ)
ユーザ履歴は、リレーが行われる順に、リレーの1番目のユーザ、2番目のユーザ、…の各ユーザについて、ユーザIDと、リレーアイテムをユーザが保持しているか否かを示す保持フラグ(「1」:保持している、「0」:保持していない)とを含む。
・譲受基準時刻
譲受基準時刻は、譲渡ユーザが譲受ユーザを指定してリレーアイテムを譲渡した時刻である。譲受基準時刻は、譲受ユーザが他のユーザにリレーアイテムを譲渡することが可能となる期間(譲渡可能期間)の開始時刻となる。譲受基準時刻において譲受ユーザがゲームにログインしていない場合もあるが、譲受基準時刻は、譲受ユーザのログインの有無とは無関係に設定される。
・発動開始時刻
発動開始時刻は、リレーアイテムを取得、あるいは譲受したユーザが最初にクエストを実行するときに設定される時刻である。発動開始時刻は、発動期間の開始時刻である。発動期間中は、ユーザは、クエストを実行する上で有利な効果を得ることができる。
・進行距離
進行距離は、ユーザがリレーアイテムを保持し、かつリレーアイテムの発動期間内の、クエストの実行による進行距離(現在地点の変化;進行度)である。
(5)本実施形態のゲーム
以下、本実施形態のゲームの内容について、図8〜15を参照しながら説明する。図8〜10はそれぞれ、本実施形態のゲームにおいて、リレーアイテムを複数のユーザ間でリレーする場合に、リレーの1番目のユーザ(つまり、取得ユーザ)の通信端末10上に表示される一連のウェブページを示す図である。図11〜13はそれぞれ、本実施形態のゲームにおいて、リレーアイテムを複数のユーザ間でリレーする場合に、リレーの2番目のユーザ(つまり、1番目のユーザにとっての譲受ユーザ)の通信端末10上に表示される一連のウェブページを示す図である。図14は、複数のユーザ間でのアイテムのリレーの態様を説明するための図である。図15は、複数のユーザ間のリレーの結果と、その結果に基づいてユーザへ付与される特典の内容とを含むウェブページを示す図である。
なお、以下の説明において、通信端末10に表示されるウェブページ上で表示されるメニュー、マーク等はウェブページ上で所望の位置に配置されるものであって、通信端末10で視認されるメニュー、マーク等の表示画面上の位置は、ユーザの方向指示釦あるいはタッチパネル操作によるウェブページのスクロール操作によって変化しうる。
(5−1)1番目のユーザによるクエスト処理
図8に例示する本実施形態のゲームのトップページP0は、個々のユーザIDに応じたウェブページで構成される。図8の例では、ユーザ画像とともに、ユーザデータ表示領域、及びメニュー表示領域を含む。図8では、一例としてユーザKNM(ユーザ名;KNM)の通信端末10に表示されるウェブページの例を示している。
ユーザデータ表示領域は、対象となるユーザIDのユーザデータに含まれる、進行レベル、体力ポイントの各項目のデータ(図6参照)が表示される領域である。メニュー表示領域は、本実施形態のゲームにおいて、アイテムを取得するためにエリアを探索しながら進行する処理であるクエスト処理の実行を開始するためのメニューm1(「クエスト」)を含む複数のメニュー(メニューm1以外は図示せず)が表示される領域である。
図8のゲームのトップページP0上でメニューm1(「クエスト」)が選択操作されると、P1に示すようにウェブページが更新される。メニューm1(「クエスト」)に対する選択操作の結果として表示されるウェブページを、以下の説明では「クエストページ」ということもある。
このウェブページP1には、ユーザKNMのクエストの対象エリア(この例では、エリア15)の画像を表示する表示領域101と、クエストの進行状況を示す表示領域102と、ユーザデータ表示領域103とが含まれる。表示領域102には、ユーザがクエストとしてエリアを探索するためのメニューm5(「探索する」)と、ユーザの対象エリアにおける現在地点(図8に示す例では、600m)と、対象エリアに設定されている最終地点(図8に示す例では、1100m)とが表示される。表示領域102には、1回のメニューm5の選択操作によって消費される体力ポイント(図8の例では、−5)と、1回のメニューm5の選択操作によって得られる経験値(図8の例では、+8)とが表示される。
メニューm5が選択操作される度に、所定の、あるいはランダムな確率で、ゲーム上で用意されている様々なアイテムのいずれかをユーザが入手できるように構成されている。メニューm5が選択操作される度に一定の、あるいはランダムな増加量で現在地点の値が増加し、エリア毎に設定されている最終地点(ここでは、1100m)まで達するとエリア15の探索が終了する。メニューm5が選択操作される度に、ユーザKNMの体力ポイントが所定量だけ消費され、ユーザKNMの経験値が所定量だけ増加するが、それによって、表示領域103に表示される体力ポイントと経験値の値が変動する。なお、例えば、表示領域103において、体力ポイントが「113/150」と表示されているのは、ユーザKNMの現在の体力ポイントが113であり、体力ポイントの最大値が150であることを意味している。また、表示領域103において、経験値が「190/1000」と表示されているのは、ユーザKNMの現在の経験値が190であり、経験値が1000に達するとユーザの進行レベルが1つ増加することを意味している。体力ポイントが上記所定量未満になった場合にはクエスト処理を実行することはできない。その場合には、体力ポイントが回復するまでユーザKNMは待機する必要がある。
図8の例では、ユーザKNMの探索対象のエリアはエリア15であるが、このエリア15の最終地点に達すると次のエリアであるエリア16を進むことができるように構成されている。
(5−2)1番目のユーザによるリレーアイテムの取得
ウェブページP1においてメニューm5(「探索する」)に対する選択操作を1又は複数回繰り返すことで、P2に示すようにウェブページが更新され、ユーザKNMがリレーアイテムQ1を手に入れた場合が想定される。この場合、ユーザKNMは、リレーアイテムの取得ユーザであるとともに、リレーにおける1番目のユーザとなる。リレーアイテムQ1を取得してから所定時間(例えば、10分間)の発動期間中、ユーザKNMは、クエストを実行する上で有利な効果を得ることができる。
ウェブページP2においてメニューm5(「探索する」)に対する選択操作が行われると、P3に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP3は、P1と同様の表示態様であるが、リレーアイテムQ1を保持したことによる有利な効果の例として、体力ポイントの消費量が低下すること(5→2)、経験値の増加量が大きくなること(8→16)、現在地点の値の増加の度合いが一定比率(例えば、25%)上昇したことが示されている。なお、上述した有利な効果は例示に過ぎず、これらのうち少なくともいずれかの効果が実現されてもよい。また、有利な効果は、アイテムを取得する確率が増大することであってもよい。
なお、ユーザKNMがリレーアイテムQ1を取得してから所定時間(例えば、10分間)の間、つまり、発動期間中は、例えばテキストボックス1021に示すように、リレーアイテムQ1が発動していることを示すテキストと、発動期間の残り時間とを表示させることが好ましい。
リレーアイテムQ1の発動期間が終了すると、P4に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP4に示すように、保持しているリレーアイテムQ1をユーザKNMの仲間に譲渡することを促すテキストと、リレーアイテムを他のユーザに譲渡可能となる譲渡可能期間の終了時刻までの残り時間(図9に示す例では、23時間54分;期限切れまでの時間)とが表示領域102内に表示される。表示領域102には、メニューm5(「探索する」)に加え、メニューm6(「仲間に渡す」)が表示される。
また、ウェブページ4の表示領域104には、リレーアイテムQ1の発動期間中のクエストの進行距離の記録を閲覧するためのメニューm10(「現在の記録」)とメニューm(「過去の最高記録」)が表示される。
「現在の記録」は、現在進行中のリレーにおいて、リレーアイテムQ1のリレーを行った各ユーザと、その進行距離のデータとを含む記録である。
「過去の最高記録」は、処理対象のユーザ(この場合、ユーザKNM)が過去に関与したリレーのうち、リレーに関与した各ユーザの進行距離の総和(以下、適宜「総進行距離」という。)が最大であったときの、各ユーザとその進行距離のデータとを含む記録である。
(5−3)1番目のユーザによるリレーアイテムの譲渡
ウェブページP4において、メニューm6(「仲間に渡す」)が選択操作されると、例えばP5に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP5では、ユーザKNMの仲間のうち、無作為に選択された所定数(この例では、5)のユーザが、進行レベル、及び現在実行中のエリアと対応付けて表示される。選択された各ユーザは、メニューm20(「渡す」)が対応付けられて表示され、いずれかのユーザを譲受ユーザとして選択できるようになっている。このゲームでは、リレーに関与した各ユーザがリレーアイテムを保持していたときのクエストの総進行距離の大小を競うように構成されているため、譲受ユーザを選択するに当たって、ユーザKNMは、例えば既知のユーザについての情報や、進行レベル、あるいは現在実行中のエリアを参考にして、進行距離を大きく伸ばしてくれそうなユーザを譲受ユーザとして選択することができる。
なお、ウェブページP5には、例えば、リレーに関与したユーザのクエストの総進行距離(図9の例では、1200m;この例では、ユーザKNMのみの進行距離)と、リレーアイテムQ1を譲受した人数(図9の例では、0人)とが表示されてもよい。
ウェブページP4において、メニューm10(「現在の記録」)が選択操作されると、例えば図10のP6に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP6には、譲渡可能期間の終了時刻までの残り時間とともに、現在進行中のリレーにおいて、リレーアイテムQ1のリレーを行った各ユーザと、その進行距離のデータの一覧が表示される。
ウェブページP4において、メニューm11(「過去の最高記録」)が選択操作されると、例えば図10のP7に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP7には、ユーザKNMが過去に関与したリレーのうち、リレーに関与した各ユーザの総進行距離(図10の例では、11600m)が最大であったときの、各ユーザとその進行距離のデータの一覧が表示される。
(5−4)2番目のユーザによるリレーアイテムの譲受
例えば、図9のウェブページP5においてユーザABCに対応するメニューm20(「渡す」)が選択操作された場合を想定する。つまり、リレーアイテムQ1のユーザKNMからの譲受ユーザ(2番目のユーザ)がユーザABCである場合を想定する。なお、ユーザABCが譲受ユーザとして選択された時点が、ユーザABCの譲受基準時刻となる。譲受基準時刻は、譲受ユーザであるユーザABCがさらに次のユーザへリレーアイテムQ1を譲渡するための譲渡可能期間の開始時刻である。
ユーザKNMによりユーザABCが譲受ユーザとして選択された後に、ユーザABCがクエストページにアクセスした場合(つまり、図11のP10においてメニューm1を選択操作した場合)、P11に示すようにウェブページが更新され、ユーザKNMからリレーアイテムQ1を譲受したことが表示される。リレーアイテムQ1を取得してから所定時間(例えば、メニューm1の選択操作、又は、メニューm5の選択操作から10分間)の発動期間中、ユーザABCは、クエストを実行する上で有利な効果を得ることができる。
ウェブページP11においてメニューm5(「探索する」)に対する選択操作が行われると、P12に示すようにウェブページが更新される。このとき、ウェブページP3(図8)と同様に、ユーザABCがリレーアイテムQ1を取得してから所定時間(例えば、10分間)の間、つまり、発動期間中は、例えばテキストボックス1021に示すように、リレーアイテムQ1が発動していることを示すテキストと、発動期間の残り時間とを表示させることが好ましい。
リレーアイテムQ1の発動期間が終了すると、P13に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP13に示すように、保持しているリレーアイテムQ1をユーザABCの仲間に譲渡することを促すテキストと、譲渡可能期間の終了時刻までの残り時間(図12に示す例では、3時間24分;期限切れまでの時間)とが表示領域102内に表示される。メニュー群の表示形態は、ウェブページP4(図9)に示したものと同じである。
(5−5)2番目のユーザによるリレーアイテムの譲渡
ウェブページP13において、メニューm6(「仲間に渡す」)が選択操作されると、例えばP14に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP14では、ユーザABCの仲間のうち、無作為に選択された所定数(この例では、5)のユーザが、進行レベル、及び現在実行中のエリアと対応付けて表示される。ウェブページP14の表示形態は、ウェブページP5(図9)に示したものと同様である。
ウェブページP13において、メニューm10(「現在の記録」)が選択操作されると、例えば図13のP15に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP15には、譲渡可能期間の終了時刻までの残り時間とともに、現在進行中のリレーにおいて、リレーアイテムQ1のリレーを行った各ユーザと、その進行距離のデータの一覧が表示される。この例では、ユーザABCは2番目のユーザであるため、一覧には、1番目のユーザであるユーザKNMと、2番目のユーザであるユーザABCとについての進行距離のデータが表示される。
ウェブページP13において、メニューm11(「過去の最高記録」)が選択操作されると、例えば図13のP16に示すようにウェブページが更新される。ウェブページP16には、ユーザABCが過去に関与したリレーのうち、リレーに関与した各ユーザの総進行距離(図13の例では、13200m)が最大であったときの、各ユーザとその進行距離のデータの一覧が表示される。
(5−6)所定数のユーザ間におけるリレーアイテムQ1のリレー
(5−1)〜(5−2)では、取得ユーザ(1番目のユーザ)であるユーザKNMがリレーアイテムQ1を手に入れ、その後、2番目のユーザであるユーザABCにリレーアイテムQ1を譲渡した場合について詳述したが、リレーアイテムQ1のリレーは、例えば、最大で所定数M(例えば、M=20)のユーザ間で行われた後に終了する。図14は、1番目のユーザからM番目のユーザまでのリレーアイテムQ1のリレーの態様を時間の経過に沿って示している。
例えば、N−1番目のユーザ(N:2以上の任意の整数)の譲受基準時刻は、リレーアイテムQ1を入手した時刻(N=2の場合)、又は譲渡ユーザであるN−2番目のユーザによって譲受ユーザとしてN−1番目のユーザが選択された時刻(N≧3の場合)である。N−1番目のユーザは、リレーアイテムQ1を譲受基準時刻から所定期間(例えば、24時間)以内に、他のユーザに譲渡しない場合にはリレーが途切れ、リレーが終了する。
N−1番目のユーザがリレーアイテムQ1を入手した時刻(N=2の場合)、又は譲渡ユーザであるN−2番目のユーザによってN−1番目のユーザが譲受ユーザとして選択された時刻(N≧3の場合)の後にクエストページにアクセスした時刻から、N−1番目のユーザに対するリレーアイテムQ1の発動期間が開始する。発動期間は例えば10分間であり、この10分間では、クエストを進行する上でN−1番目のユーザは有利な効果を得ることができる。発動期間が終了すると有利な効果は消失する。N−1番目のユーザは、リレーアイテムQ1のリレーを継続させるために、自身に設定された譲受基準時刻から所定期間(例えば、24時間)以内に、N番目のユーザに対してリレーアイテムQ1を譲渡する。N−1番目のユーザによって譲受ユーザとしてN番目のユーザが選択された時刻が、N番目のユーザの譲受基準時刻となる。
リレーアイテムQ1がM番目のユーザに譲渡され、M番目のユーザに対するリレーアイテムQ1の発動期間が終了すると、1番目のユーザからM番目のユーザまでのすべてのユーザがリレーアイテムQ1を使用したことになり、リレーが終了する。
(5−7)ランキング表示、及び特典付与
本実施形態のゲームでは、所定の日時までにリレーに関与する複数のユーザ(一組のユーザ)がリレーアイテムの発動期間中にクエストの総進行距離の大小を、複数の組の間で競う仕組みとなっている。例えば所定の日時になると、各ユーザのトップページのメニュー表示領域には、例えば図15のP17に例示するように、メニューm30(「ランキング発表」)が表示される。このメニューm30が選択操作されると、P18に示すようにウェブページが更新される。
ウェブページP18には、各組の総進行距離が大きい順にランキング表示され、各順位にメニューm31(「パーティを見る」)が対応付けられる。いずれかの順位のメニューm31が選択操作されると、例えばウェブページP7(図10)に示したように、対象となるリレーに関与した複数のユーザの一覧が表示される(図示せず)。なお、ランキング結果を含むウェブページは、上記所定の日時以降に限られず、いつでも閲覧することができるようにしてもよい。
ウェブページP18は、例えばユーザKNM向けのウェブページであるが、処理対象となるユーザに対して特典が与えられる場合には、その順位と特典を表示するようにしてもよい。ウェブページP18に示す例では、ユーザKNMが関与したいずれかの組が156位であり、それによってユーザKNMに対して100pt(ポイント)が付与されたことが表示されている。
(6)ゲーム制御装置における各処理の概要
次に、上述した本実施形態のゲームを実現するためゲーム制御装置における各処理について説明する。
本実施形態では、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によってゲーム制御装置が構成されている。以下では、上述したゲームが適用される場合を例として、本実施形態のゲーム制御装置で実現される機能について、図16を参照して説明する。図16は、本実施形態のゲーム制御装置で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。なお、この機能ブロック図において、関係付け手段51、ゲーム実行手段52、及び提示手段57は、本発明に必ずしも必須の要素ではない。
関係付け手段51は、ユーザ間を関係付ける機能を備える。例えば、関係付け手段51は、ユーザIDに基づく申請を契機として、当該ユーザIDと他のユーザIDとを仲間として関係付ける機能を備える。
関係付け手段51の機能は例えば、以下のとおり実現される。ゲームサーバ20のCPU21は、無線通信インタフェース部25を介して、あるユーザIDに対応するユーザの通信端末10から、仲間になりたいユーザID(あるいは、対応するユーザ名)を指定した申請メッセージ(申請)を受け付ける。この申請メッセージの送信は、ユーザの通信端末10に提供されるウェブページの機能として予め設定されている。CPU21は、申請メッセージを受け付けると、申請メッセージに含まれるユーザIDに基づくアクセスがあったタイミングで、そのユーザIDに対応する通信端末10宛に、他のユーザIDに基づく申請を承認するか否かを返信することを要求するためのウェブページを表示させるHTMLデータを送信する。その申請を承認することが返信されれば、CPU21は、両者を仲間として登録する。具体的には、CPU21は、ユーザデータベース31内の対応する2つのユーザIDのユーザデータの「仲間のユーザID」の箇所(図6参照)にデータを書き込む。
なお、ユーザ同士を関係付ける条件は、上記のような申請と承認を必要とする形式に限らず、ゲーム上の同一のエリアのクエストを実行するユーザ同士を、ゲーム内で関係付けられたユーザ同士と位置付け、仲間として登録してもよい。あるいは、所定回数の挨拶メッセージを送信するユーザ同士を自動的に仲間として登録してもよいし、ユーザ間でバトルを行うゲーム上のモードが存在する場合には、所定回数以上バトルを行ったユーザ同士を自動的に仲間として登録してもよい。
ゲーム実行手段52は、ユーザによるゲームを実行する機能を備える。
ゲーム実行手段52の機能は、例えば、通信端末10に表示するウェブページを、通信端末10からの要求に応じて逐次更新させることによって、ゲームを進行させるようにしてもよい。この場合、ゲーム実行手段52の機能を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、通信端末10からHTTPリクエストを受信し、そのHTTPリクエストに応じてゲーム上の所定の処理を行い、ゲームの実行結果としてのHTMLデータを含むHTTPレスポンスを通信端末10へ返信する。
実行対象のゲームの内容が例えば図8に関連付けて説明したクエストである場合、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザによるメニューm5(「探索する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを受信すると、処理対象のユーザの現在地点、体力ポイント、及び経験値を更新する処理を行う。CPU21は、ユーザの現在地点、体力ポイント、及び経験値のデータを、クエストの実行開始時(メニューm1の選択時)にデータベースサーバ30からRAM23に転送し、クエスト中はRAM23内のデータに対して更新処理を行い、クエスト終了時に、RAM23内の更新後のデータをデータベースサーバ30内のデータに上書きするようにしてもよい。
メニューm5の選択操作に応じて所定の、若しくはランダムな確率で、あるいは、所定数のエリアのクエストが完了すると、CPU21は、アイテムをユーザに付与することを決定する。CPU21は、複数のアイテムが記述されているアイテムデータベース(図示せず)にアクセスして付与対象のアイテムを選択してもよい。複数のアイテムの中には、上述したリレーアイテムが含まれている。
以下の説明では、1回のメニューm5の選択操作によるユーザの現在地点の増加量、体力ポイントの消費量、及び経験値の増加量を適宜、「クエスト用パラメータ」という。CPU21は、処理対象のユーザがリレーアイテムを保持しており、かつリレーアイテムの発動期間中である場合には、予め設定された有利な効果に基づき、現在地点の増加量の増大、体力ポイントの消費量の減少、又は経験値の増加量の増大のうち少なくともいずれかをもって、クエスト用パラメータを更新する。
なお、「処理対象のユーザがリレーアイテムを保持しており、かつリレーアイテムの発動期間中である場合」という条件は、リレー管理データにおいて、リレー管理フラグが「0」(リレーが進行中)であり、かつユーザ履歴に処理対象のユーザが含まれ、かつ保持フラグが「1」(保持している)であり、かつ発動開始時刻から所定時間(例えば10分間)内である場合に満たすと判断される。
なお、CPU21は、1番目のユーザがリレーアイテムを取得した時刻、又はリレーアイテムの譲受ユーザがリレーアイテムを譲受してから初めてクエストページにアクセスした時刻を、発動開始時刻としてリレー管理データに書き込む。
対応付け手段53は、リレーアイテム(アイテム情報)をユーザに対応付ける機能を備える。本実施形態のゲームでは、リレーアイテムのユーザへの対応付けは、例えば、クエスト中においてユーザがリレーアイテムを取得することに相当する。
対応付け手段53の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、クエスト中においてユーザにリレーアイテムを付与することを決定すると、リレー管理データにアクセスして、新たなリレーIDを発行し、ユーザ履歴の欄に、付与対象のユーザのユーザIDと保持フラグ(「1」)を書き込む。これによって、リレーアイテムが取得ユーザ(1番目のユーザ)に対応付けられ、取得ユーザが、発行されたリレーIDに対応付けられる。
移転手段54は、ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対するリレーアイテム(アイテム情報)の対応付けを解除し、かつリレーアイテムを当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間でリレーアイテムを移転(リレー)する機能を備える。本実施形態のゲームでは、リレーアイテムのユーザ間の移転は、譲渡ユーザが他のユーザを譲受ユーザとして選択したことに相当する。
移転手段54の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、リレーアイテムを譲渡する要求を含むHTTPリクエストを受信すると、譲渡ユーザに関係付けられた仲間のユーザの中からランダムに所定数のユーザを選択して、譲渡ユーザに提示するためのHTMLデータを生成する。譲渡ユーザが仲間のユーザの中からいずれかのユーザを譲受ユーザとして選択したことを認識すると、リレー管理データにアクセスして、対象となるリレーIDにおけるユーザ履歴の欄において、譲渡ユーザのユーザIDに対応する保持フラグを「1」から「0」に変更する。CPU21はさらに、そのユーザ履歴の欄において、譲渡ユーザに選択された譲受ユーザのユーザIDを書き込み、保持フラグとして「1」を書き込む。これによって、譲渡ユーザに対するリレーアイテム(アイテム情報)の対応付けが解除され、かつリレーアイテムが当該ユーザとは異なる譲受ユーザに対応付けられたことになる。また、新たな譲受ユーザが、対象となるリレーIDに対応付けられることになる。
取得手段55は、リレーアイテム(アイテム情報)がリレーの1番目のユーザに対応付けられた後、又はリレーアイテムがリレーのN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのクエストの進行距離(ゲームの進行度)を取得する機能を備える。本実施形態のゲームでは、取得対象となる進行距離は、ユーザがリレーアイテムを保持し、かつリレーアイテムの発動期間中の、クエストの実行による進行距離(現在地点の変化;進行度)である。
取得手段55の機能は、以下のようにして実現することができる。ゲームサーバ20のCPU21は、発動期間の開始時刻におけるクエストの対象エリアと現在地点のデータをRAM23に記憶させる。CPU21は、発動期間の終了時刻に達した場合に、その時点のクエストの対象エリアと現在地点のデータと、RAM23に記憶させておいた発動期間の開始時刻での対象エリアと現在地点のデータとに基づいて、現在地点の変化として進行距離を算出する。CPU21は、算出した進行距離を、処理対象となるユーザの進行距離としてリレー管理データに書き込む。
なお、ゲームサーバ20のCPU21が自ら進行距離を算出する場合に限られない。通信端末10のCPU11が進行距離を算出してもよい。その場合、CPU21は、通信端末10のCPU11によって算出された進行距離のデータを、通信インタフェース部25を介して通信端末10から取得するようにしてもよい。
付与手段56は、リレーの1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得手段55によって取得されたクエストの進行距離(ゲームの進行度)の総和(総進行距離)に基づいて、その一部又はすべてのユーザに特典を付与する機能を備える。なお、この場合、Nの値は、所定数に限定されるものではない。
付与手段56の機能は、以下のようにして実現することができる。リレー管理データには、特定のリレーIDにおいて、リレーに関与した複数のユーザ(1番目のユーザ、2番目のユーザ、…、N番目の一組のユーザ)の各々に対応付けて進行距離のデータが書き込まれている。ゲームサーバ20のCPU21は、例えば所定の日時に達すると、リレー管理データにアクセスして、それまでに行われたすべてのリレーについて(つまり、リレーID毎に)、リレーIDに対応付けられているすべてのユーザ(一組のユーザ)の進行距離のデータから総進行距離を算出し、その算出結果に基づいてリレーIDに対応付けて(つまり、組単位で)付与すべき特典ポイントを決定する。
例えば、特定のリレーIDに対して特典ポイントを1000pt(ポイント)付与することを決定したときには、CPU21は、そのリレーIDに対応付けられているユーザが10人である場合、各ユーザに100ptずつ付与してもよい。CPU21は、総進行距離と特典ポイントの関係を記述するテーブルを参照して付与すべき特典ポイントを決定してもよいし、総進行距離に対して所定の演算式を適用することによって特典ポイントを算出してもよい。
本実施形態のゲームでは、図15に示したように、リレーID毎の総進行距離のランキングの結果に基づいて、リレーIDに対応付けられているユーザ(一組のユーザ)に対して特典ポイントが付与されてもよい。その場合、リレーに関与するユーザ数(所定数M)が一定である。特定のリレーIDに対応付けられている1番目のユーザからM番目のユーザ(特定のリレーIDに対応付けられている所定数のユーザ)を一組(例えば、図15のウェブページP18の「KNMさんのパーティ」が一組に相当する。)とした場合に、付与手段56は、リレーアイテム(アイテム情報)がM番目のユーザまで移転された後に、複数の組の各々に含まれるすべてのユーザについて取得された総進行距離(ゲームの進行度の総和)を組ごとに比較し、その比較結果に基づいて、複数の組のうち少なくともいずれかの組に含まれるユーザに特典を付与する機能を備える。比較対象となる複数の組は、本実施形態において限定するものではないが、ランキングを決定するときの基礎となる期間(例えば、所定の日時までの期間)までに、リレーのM番目のユーザまでのリレーアイテムの移転が完了したすべての組であってもよい。
なお、特典の付与対象の組に含まれるすべてのユーザに特典を付与してもよいし、一部のユーザに特典を付与してもよい。後者の場合には、例えば、特典の付与対象の組に含まれるユーザの中で進行距離が所定量以上のユーザに特典を付与してもよいし、特典の付与対象の組に含まれるユーザの中で最も進行距離の高いユーザに特典を付与してもよい。また、特典の付与対象の組に含まれるユーザの中で進行距離の大きい順で所定の順位以上のユーザに特典を付与するようにすると、同一の組の中での競争も図ることができる。 上述した構成では、リレーアイテムの移転に関与したユーザ数の上限値(上述した所定数M)が設けられており、それぞれ独立してリレーアイテムの移転に関与する複数の組(各組についてM人のユーザ)の各々の総進行距離(ゲームの進行度の総和)が比較される。つまり、組単位で総進行距離の大小を競うように構成されている。このとき、総進行距離が大きい組に含まれるすべてのユーザに対して特典ポイントが付与される。この構成では、同数のユーザがリレーアイテムの移転に関与するという共通の条件の下で、組単位で総進行距離が競われることになるため、ランキングの結果を良好にすべく各ユーザが同じ組の他のユーザ、あるいは同じ組となる可能性のある他のユーザに高い関心を持つようになり、ソーシャル性を高めることができる。
上述した構成の付与手段56の機能を実現するためには、ゲームサーバ20のCPU21は先ず、リレーアイテムのM番目のユーザまでの移転が完了したすべてのリレーIDを対象として総進行距離を算出し、算出した総進行距離を降順にソートする。CPU21は、ソート結果に基づいてリレーID毎の順位を決定し、その順位に基づいて各リレーIDに対する特典ポイントを決定する。このとき、CPU21は、順位と特典ポイントの関係を記述するテーブルを参照して付与すべき特典ポイントを決定してもよいし、順位に対して所定の演算式を適用することによって特典ポイントを算出してもよい。
提示手段57は、リレーのN番目のユーザの入力情報に基づいて、N番目のユーザに対して、リレーの1番目からN−1番目までのユーザに対して取得手段55によって取得された進行距離(進行度)に関する情報を提示する機能を備える。
提示手段57の機能は、以下のようにして実現することができる。例えば、ゲームサーバ20のCPU21は、処理対象のユーザの通信端末10から例えばメニューm10(「現在の記録」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエスト(N番目のユーザの入力情報)を取得した場合、リレー管理データにアクセスして、リレー管理フラグが「0」(リレーが進行中)であって、処理対象のユーザがユーザ履歴の欄に含まれるリレーIDを検索する。次いでCPU21は、検索によって得られたリレーIDに対応付けられたユーザの一覧を含むHTMLデータを生成して、処理対象となるユーザの通信端末10へ送信する。このとき、CPU21は、1番目のユーザから、N番目までのユーザ(処理対象のユーザ)までのユーザの各々の進行距離のデータをリレー管理フラグから読み出し、ユーザ名と対応付けてHTMLデータに含ませるようにする。
なお、図10のウェブページP6、図13のウェブページP15では、N番目のユーザの入力情報に基づいて、1番目からN−1番目までのユーザの進行距離のデータに加えて、N番目のユーザの進行距離のデータを含むようにしてウェブページが構成される例が示されている。
(7)本実施形態のゲーム制御装置の主要な処理のフロー
次に、本実施形態のゲーム制御装置により行われる主要な処理のフローの一例について、図17〜23のフローチャートを参照して説明する。図17は、本実施形態のゲームにおいて、リレーアイテムに関連して行われる全体処理のフローチャートである。図18は、図17のフローチャート中のリレーアイテム付与処理についてのフローチャートである。図19は、図17のフローチャート中のリレーアイテム譲渡処理についてのフローチャートである。図20は、図17のフローチャート中のリレーアイテム発動開始処理についてのフローチャートである。図21は、図17のフローチャート中のリレーアイテム発動終了処理についてのフローチャートである。図22は、図17のフローチャート中の記録表示処理についてのフローチャートである。図23は、特典付与処理についてのフローチャートである。
(7−1)リレーアイテムに関連して行われる全体処理(図17)
図17に示すフローチャートの処理は、ユーザ単位及び/又はリレーID単位で行われる。先ず、ゲームサーバ20のCPU21は、任意のユーザによるクエストページにおいてメニューm5(「探索する」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得すると、例えば、所定の、若しくはランダムな確率で、アイテムをユーザに付与することを決定する。このとき、ユーザに付与することを決定したアイテムがリレーアイテムである場合には(ステップS5:YES)、ステップS10のリレーアイテム付与処理(図18)を実行して終了する。ユーザに付与することを決定したアイテムがリレーアイテムでない場合には(ステップS5:NO)、ステップS15へ進む。
ステップS15において、リレーアイテムの譲渡要求が行われた場合(ステップS15:YES)、つまりCPU21が、ユーザの通信端末10から例えばメニューm6(「仲間に渡す」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得した場合には、ステップS20のリレーアイテム譲渡処理(図19)を実行して終了する。リレーアイテムの譲渡要求が行われない場合(ステップS15:NO)、ステップS25へ進む。
ステップS25において、譲受ユーザに対するリレーアイテムの発動期間が開始された場合(ステップS25:YES)、CPU21は、ステップS30のリレーアイテム発動開始処理(図20)を実行して終了する。なお、CPU21は、リレーアイテムの譲受ユーザがリレーアイテムを譲受してから初めてクエストページにアクセスした時刻をもって、発動期間が開始されたと判断する。譲受ユーザに対するリレーアイテムの発動期間が開始されない場合(ステップS25:NO)、ステップS35へ進む。
ステップS35において、リレーアイテムの発動期間が終了した場合(ステップS35:YES)、つまり発動開始時刻から所定時間(例えば、10分間)経過した場合、CPU21は、ステップS40のリレーアイテム発動終了処理(図21)を実行して終了する。リレーアイテムの発動期間が終了しない場合(ステップS35:NO)、ステップS45へ進む。
ステップS45において、CPU21は、リレーが終了したか否かを判断する。リレーに関与するユーザ数の上限が決まっている場合(例えば、上限値を示す所定数M=20)、CPU21は、リレーID毎に、リレーIDに対応付けられているユーザ数(ユーザ履歴の欄に書き込まれているユーザIDの数)をカウントし、そのカウント値が所定数(例えば、20)である場合に、そのリレーIDについてのリレーが終了したと判断する。また、CPU21は、ユーザがリレーアイテムを保有したまま譲渡可能期間を経過した場合、リレーが終了したと判断する。リレーが終了したと判断した場合(ステップS45:YES)、CPU21は、リレー管理フラグを「0」(リレーが進行中)から「1」(リレーが終了済み)に変更することで、リレー管理データを更新して終了する(ステップS50)。リレーが終了していないと判断した場合(ステップS45:NO)、ステップS55へ進む。
ステップS55において、ユーザによる記録表示要求がある場合(ステップS55:YES)、つまりユーザの通信端末10から記録表示要求を含むHTTPリクエストを取得した場合、CPU21は、ステップS60の記録表示処理(図22)を実行して終了する。ユーザによる記録表示要求がない場合(ステップS55:NO)、何もせずに終了する。
(7−2)リレーアイテム付与処理(ステップS10;図18)
CPU21は、リレーアイテムを特定のユーザに付与することを決定すると、新たなリレーが開始されることになるため、新たなリレーIDを発行する(ステップS100)。次にCPU21は、リレー管理データにおいて、ステップS100で発行したリレーIDに対応付けて、リレーアイテムの付与対象のユーザ(取得ユーザ;1番目のユーザ)のデータを書き込む(ステップS110)。具体的には、CPU21は、付与対象のユーザのユーザIDと保持フラグ(「1」)をユーザ履歴の欄に書き込む。1番目のユーザにリレーアイテムが付与されるタイミングはそのユーザがクエストを実行中であるため、直ちに発動期間が開始する。そこで、CPU21は、リレーアイテムが付与された時刻を1番目のユーザに対応する発動開始時刻に書き込む。さらにCPU21は、リレーアイテムが付与された時刻を1番目のユーザに対応する譲受基準時刻として書き込む。
CPU21は、リレーアイテムの付与対象のユーザ向けのクエスト用パラメータを当該ユーザに有利となるように更新する(ステップS120)。例えば、CPU21は、リレーアイテムの発動期間が開始されると、ユーザがクエストを実行するときの現在地点の増加量の増大、体力ポイントの消費量の減少、又は経験値の増加量の増大のうち少なくともいずれかを行う。また、CPU21は、リレーアイテムの発動期間が開始されると、付与対象のユーザの現在地点のデータを、例えばRAM23に記憶させる(ステップS130)。
(7−3)リレーアイテム譲渡処理(ステップS20;図19)
CPU21は、ユーザの通信端末10から譲受ユーザの選択結果(いずれかのメニューm20(「渡す」)の選択操作結果;図9参照)を含むHTTPリクエストを取得した場合には(ステップS200:YES)、リレー管理データにおいて、対象となるリレーIDに対応付けて、譲渡ユーザと譲受ユーザのデータを更新、又は書き込む(ステップS210)。具体的には、CPU21は、対象となるリレーIDの譲渡ユーザのユーザIDに対応する保持フラグを「1」(保持している)から「0」(保持していない)に変更する。CPU21は、ステップS200において選択された譲受ユーザのユーザIDと保持フラグ(「1」)をユーザ履歴の欄に書き込み、譲受ユーザのユーザIDに対応する譲受基準時刻として、ステップS200によるHTTPリクエストを取得した時刻を書き込む。
(7−4)リレーアイテム発動開始処理(ステップS30;図20)
リレーアイテムが譲受ユーザに譲渡された後に、譲受ユーザが初めてクエストページにアクセスすると、CPU21は、リレー管理データにおいて、対象となるリレーIDに対応付けて、譲受ユーザに対応する発動開始時刻のデータを書き込む(ステップS300)。次いでCPU21は、リレーアイテムの譲受ユーザ向けのクエスト用パラメータを当該ユーザに有利となるように更新する(ステップS310)。例えば、CPU21は、リレーアイテムの発動期間が開始されると、ユーザがクエストを実行するときの現在地点の増加量の増大、体力ポイントの消費量の減少、又は経験値の増加量の増大のうち少なくともいずれかを行う。また、CPU21は、リレーアイテムの発動期間が開始されると、譲受ユーザの現在地点のデータを、例えばRAM23に記憶させる(ステップS320)。
(7−5)リレーアイテム発動終了処理(ステップS40;図21)
リレーアイテムの発動期間が終了すると、CPU21は、当該発動期間の終了の対象となるユーザ向けのクエスト用パラメータを、発動期間の開始前の状態に更新する(ステップS400)。これによって、ユーザがクエストを実行するときの有利な効果が消失する。次いでCPU21は、リレーアイテムを保持しているユーザについて、発動期間における進行距離を算出し、算出した進行距離を、リレー管理データ内において処理対象となるユーザに対応する進行距離として書き込む。進行距離を算出するに当たって、CPU21は、ステップS130(図13;対象となるユーザが取得ユーザである場合)、又はステップS320(図20;対象となるユーザが譲受ユーザである場合)においてRAM23に記憶させておいた現在地点のデータ(発動期間の開始時刻におけるデータ)を読み出す。
(7−6)記録表示処理(ステップS60;図22)
CPU21は、記録表示要求があった場合には、その記録表示要求に内容を判別し(ステップS600)、現在の記録の要求、又は過去の最高記録の要求のいずれかの要求に応じた処理を行う。
例えば、CPU21は、ユーザの通信端末10から例えばメニューm10(「現在の記録」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得した場合には、リレー管理データにアクセスして、リレー管理フラグが「0」(リレーが進行中)であって、処理対象のユーザがユーザ履歴の欄に含まれるリレーIDを検索する(ステップS610)。一方、CPU21は、ユーザの通信端末10から例えばメニューm11(「過去の最高記録」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得した場合には、リレー管理データにアクセスして、リレー管理フラグが「1」(リレーが終了済み)であって、処理対象のユーザがユーザ履歴の欄に含まれるリレーIDの中で、各リレーIDに対応付けられたすべてのユーザの進行距離の総和が最大となるリレーIDを検索する(ステップS620)。
次いでCPU21は、ステップS610又はS620の検索によって得られたリレーIDに対応付けられたユーザの一覧を含むHTMLデータを生成して、処理対象となるユーザの通信端末10へ送信する(ステップS630)。これにより、例えば図10のウェブページP6又はP7に例示したウェブページが通信端末10に表示される。
(7−7)特典付与処理(図23)
CPU21は、所定の日時になったと判断すると(ステップS700:YES)、ステップS710〜S740の処理を行う。先ずCPU21は、リレー管理データにアクセスして、リレーID毎に、リレーIDに対応付けられているすべてのユーザの総進行距離を算出する(ステップS710)。次いでCPU21は、リレーID毎の総進行距離を降順にソートし(ステップS720)、ソートに基づく順位によって特典付与対象のリレーIDと特典ポイントを決定する(ステップS730)。リレーID毎に特典ポイントの有無及びその量が決定されると、CPU21は、特典付与対象のリレーIDに対応付けられている各ユーザに特典ポイントを分配して付与する。リレーID毎に付与される特典ポイントの各ユーザへの分配方法は、限定されるものではないが、例えば各ユーザに等分に分配する方法でもよいし、各ユーザの進行距離に応じた特典ポイント(つまり、貢献度に応じた特典ポイント)を各ユーザに分配する方法でもよい。
以上詳述したように、本実施形態のゲーム制御装置によって実現されるゲームでは、リレーの1番目のユーザ(取得ユーザ)に対応付けられたリレーアイテム(アイテム情報)が、1番目のユーザ(譲渡ユーザ)から2番目のユーザ(譲受ユーザ)へ、2番目のユーザ(譲渡ユーザ)から3番目のユーザ(譲受ユーザ)へ、といった具合に順次移転(つまり、リレー)される。このとき、譲渡ユーザは、譲渡ユーザの複数の仲間の中からいずれかのユーザを譲受ユーザとして選択する。そして、リレーアイテムのリレーに関与した複数のユーザによるクエストの進行距離(ゲームの進行度)の総和(つまり、総進行距離)に基づいて、その複数のユーザに特典ポイントが付与される。
そのため、このゲームでは、リレーアイテムのリレーに関与する一組のユーザの各ユーザは、総進行距離を大きくして多くの特典を得ることを目的として、いずれのユーザをリレーアイテムの譲受ユーザとして選択するかについてより高い関心を持つようになる。すなわち、このゲーム制御装置によれば、複数のユーザが互いに関与する形式でのゲームにおいて、ユーザが他のユーザに対してより高い関心を持つことができるようになる。
上述した実施形態において、ゲーム制御装置がユーザ間を仲間として関係付ける関係付け手段51を備え、移転手段54が関係付けられたユーザ間(つまり、仲間の間)でリレーアイテム(アイテム情報)を移転する場合について説明した。この場合には、互いに関係付けられた仲間のユーザ間でリレーアイテムの移転が行われるため、仲間と協力してゲームを進行させている実感を得ることができる。なお、リレーアイテムの移転は、仲間のユーザ間で行われる場合に限られない。その場合には、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザの通信端末10からメニューm6(「仲間に渡す」)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得すると、譲受ユーザの選択を促すウェブページ(例えば、図9のP5)を表示するためのHTMLデータを生成するために、ランダムに所定数のユーザを譲受ユーザの候補として選択する。このとき、譲受ユーザの候補として、処理対象のユーザと同程度の進行レベルの所定数のユーザを選択してもよいし、HTTPリクエストを取得した時刻を基準として過去の所定時間以内にクエストページにアクセスを行った所定数のユーザを選択してもよい。後者の場合には、譲受ユーザがクエストを実行中の可能性が高いため、早期に譲受ユーザのリレーアイテムの発動期間が開始され、リレーが円滑に促進されやすいという利点がある。
上述した実施形態では、取得手段55は、取得対象とする進行距離(進行度)を、リレーアイテム(アイテム情報)が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間内の入力による進行距離、又はN−1番目のユーザ(譲渡ユーザ)からN番目のユーザ(譲受ユーザ)へ移転された後の所定期間内の入力による進行距離に制限した場合について説明した。つまり、取得対象とする進行距離は、リレーアイテムの所定時間(例えば、10分間)の発動期間内の現在地点の変化とした場合について説明した。取得対象とする進行距離は、上述した実施形態の場合に限定されるものではないが、上述した実施形態の場合には、取得対象とする進行距離が、所定の機会に得られる進行距離に限定され、それによってユーザ間の公平性を担保することができる点で好ましい。すなわち、クエストの実行に時間を掛けるほど進行距離を伸ばすことができるため、クエストを長時間実行したユーザは、クエストを短時間実行したユーザよりも、進行距離を大きくする上で有利であるが、取得対象の進行距離を算出、あるいは測定するに当たって、時間的あるいは操作上の制限を設けないとしたならば、ユーザ間で不公平が生ずる虞がある。そこで上述した実施形態のように、取得対象の進行距離を、リレーアイテムの所定時間の発動期間内の進行距離に限定することで、ユーザ間の公平性が担保される。
なお、取得対象の進行距離は、リレーアイテムの所定時間の発動期間内の進行距離の代わりに、リレーアイテムを保持中の所定回数の操作入力による進行距離であってもよい。
上述した実施形態において、移転手段54は、リレーアイテム(アイテム情報)が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間(例えば、24時間の期間)を経過した後の、又はN番目のユーザへ移転された後の所定期間(例えば、24時間の期間)を経過した後の、リレーアイテムの他のユーザへの移転(譲渡)を禁止する場合について説明した。つまり、本実施形態では、ユーザによるリレーアイテムの譲渡可能期間が、そのユーザに対して設定される譲受基準時刻から起算して所定時間(例えば24時間)内に制限される場合について説明した。譲渡可能期間は必ずしも制限されなくてもよいが、上述した実施形態のように譲渡可能期間を所定時間に制限した場合、他のユーザからリレーアイテムを譲渡されたユーザ(つまり、譲受ユーザ)は、所定時間内にさらに他のユーザへリレーアイテムを譲渡するように動機付けられるため、特定のユーザが長時間リレーアイテムを譲渡せずに保持してリレーアイテムのリレーが円滑に行われないという状況が回避される。
なお、譲渡可能期間の長さは、ユーザの進行レベル(ゲームのレベル)、又は実行対象のエリア(ゲーム上の位置)に基づいて変動させてもよい。譲渡可能期間が経過してしまうと、ユーザはリレーアイテムを他のユーザに譲渡することができなくなるが、進行レベルの高いユーザは、比較的頻繁にクエストページにアクセスする傾向にあるため、譲渡可能期間を進行レベルに応じて短縮する(つまり、進行レベルが高いユーザであるほど譲渡可能期間を短くする)ことで、譲渡可能期間に関してユーザ間のバランスを図ることができる。ゲームサーバ20のCPU21は、進行レベル又は実行対象のエリアと、譲渡可能期間の長さ(上記所定時間)との関係を記述するテーブルを参照して、設定すべき譲渡可能期間の長さを決定してもよいし、進行レベル又は実行対象のエリアに対して所定の演算式を適用することによって、設定すべき譲渡可能期間の長さを算出してもよい。
上述した実施形態では、提示手段57を備える場合について説明したが、それに限られない。提示手段57を必ずしも備えていなくてもよいが、提示手段57を備えた場合、リレーアイテム(アイテム情報)が移転されたユーザは、それまでにリレーアイテムのリレーに関与した各ユーザの進行距離(進行度)に関する情報(つまり、リレーアイテムの移転の履歴)を知ることができるため、同じリレーアイテムをリレーしている仲間として移転に関与した他のユーザに対して親近感を抱くようになり、ユーザ間のコミュニケーションの活性化が期待できる。
(8)変形例
上述した実施形態において、譲受基準時刻を譲受ユーザのログインの有無とは無関係に、譲渡ユーザが譲受ユーザを選択する操作が行われる時点に設定される場合について説明したが、このような場合に限られない。譲受基準時刻を、譲受ユーザがクエストページにアクセスした時刻としてもよい。その場合、譲受基準時刻と発動開始時刻は同一となるが、譲渡可能期間と発動期間の長さは同一としてもよい。
上述した実施形態では、メニューm11(「過去の最高記録」;例えば図9のP4参照)を設け、当該メニューの選択操作に応じて、処理対象のユーザが過去に関与したリレーのうち、リレーに関与したユーザの総進行距離が最大であったときの、各ユーザとその進行距離のデータとを含む記録を表示する場合について説明したが、このような表示に限られない。処理対象のユーザが過去に関与したリレーに限らず、すべてのリレーの中から総進行距離の大きい順に、例えば所定数のリレーの結果をランキング形式で表示するメニューを設けてもよい。
上述した実施形態において、メニューm6(「仲間に渡す」:例えば図9のP4参照)が選択操作されたときに、譲受ユーザの候補として選択された所定数のユーザの各々と対応付けて、各ユーザの過去の発動期間中における進行距離の平均値を表示するようにしてもよい。このような表示方法を採ることで、譲渡ユーザが譲受ユーザを決定するときに、進行距離を大きく伸ばしてくれそうなユーザを選択しやすくなる。この場合には、CPU21は、譲受ユーザの候補として選択された所定数のユーザの各々について、リレー管理データに記録された過去の進行距離の平均値を算出し、各ユーザと対応付けて構成するHTMLデータを生成する。
さらに以下において、上述した実施形態のいくつかの変形例について説明する。
(8−1)変形例1
上述した実施形態では、リレーアイテムの移転に関与したユーザ数の上限値(上述した所定数M)が設けられており、それぞれ独立してリレーアイテムの移転に関与する複数の組(各組についてM人のユーザ)の各々の総進行距離(ゲームの進行度の総和)が比較され、組単位で総進行距離のランキング結果に応じて特典ポイントが付与される場合について説明したが、これに限られない。つまり、特定のリレーIDに対応付けられるユーザ数(つまり、1組のユーザ数)に上限値を設けず、リレーの1番目のユーザにリレーアイテムが付与されてから所定時間(例えば、3日)以内に所定の総進行距離(例えば、15000m)以上となったすべての組に対して、リレーの組に含まれるユーザ数とは無関係に特典ポイントが付与されるようにしてもよい。この場合、所定時間以内に所定の総進行距離を達成するためにリレーに関与したユーザ数(1組に含まれるユーザ数)が少ないほど特典ポイントが大きくなるようにしてもよい。
上述した特典付与の形態を実現するためには、ゲームサーバ20のCPU21は、1番目のユーザの譲受基準時刻から所定時間(例えば、3日)が経過すると、対象となるリレーIDに対応付けられているすべてのユーザの進行距離のデータを読み出して、総進行距離を算出する。CPU21は、算出された総進行距離が所定の総進行距離(例えば、15000m)以上である場合に、対象となるリレーIDの組に対して特典ポイントを付与することを決定する。このとき、CPU21は、対象となるリレーIDに対応付けられているユーザ数をカウントし、そのカウント値が少ないほど特典ポイントが大きくなるように設定してもよい。このような設定が実装されている場合には、リレーアイテムを保持しているユーザは、現在の記録(例えば、図10のウェブページP6)においてそれまでにリレーに関与した各ユーザの進行距離のデータに基づいて、リレーアイテムを譲渡すべきか否かを判断することができる。
(8−2)変形例2
上述した実施形態では、取得手段55は、取得対象とする進行距離を、リレーアイテムが1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間内の入力による進行距離、又はN−1番目のユーザ(譲渡ユーザ)からN番目のユーザ(譲受ユーザ)へ移転された後の所定期間内の入力による進行距離に制限した場合について説明した。つまり、取得対象とする進行距離は、リレーアイテムの所定時間(例えば、10分間)の発動期間内の現在地点の変化とした場合について説明した。これに対し、取得対象の進行距離は、リレーアイテムの所定時間の発動期間内の進行距離の代わりに、リレーアイテムを保持中の所定回数の操作入力による進行距離であってもよい。このよう所定回数の入力による進行距離を取得することで、ユーザ毎の通信環境の違いやユーザの通信端末10の処理能力の違いに応じて、所定時間内に操作可能な回数が異なる場合であっても、ユーザ間の公平性を担保できる。
なお、本変形例では、取得手段55は、リレーの1番目のユーザ、及びN番目のユーザの進行レベル(ゲーム上のレベル)、又はクエストの実行対象のエリア(ゲーム上の位置)に基づいて、上記所定期間又は上記所定回数を変動させる機能を備える。上記構成において、所定期間又は所定回数の変動方法は様々な観点から設定されてよい。
ここで、ユーザの進行レベルは本発明の「ゲーム上のレベル」の一例であるが、ゲーム上のレベルはゲームの内容に応じて適宜設定されてよく、例えばユーザのゲーム上の技能レベルあるいはランク等であってもよい。
クエストの実行対象のエリアは、本発明の「ゲーム上の位置」の一例であるが、ゲーム上の位置はゲームの内容に応じて適宜設定されてよく、例えばゲームが複数のエリア、複数のステージ、あるいは複数のミッションなどで構成されている場合に、特定のエリア、特定のステージ、あるいは特定のミッションであってもよい。また、ゲーム上の位置は、特定のエリア、特定のステージ、あるいは特定のミッションよりも、さらに細分化された位置を示すものであってよい。例えば、各エリアが複数のサブエリアに分割されている場合には、特定のサブエリアをゲーム上の位置としてもよい。
上述した実施形態において、所定期間又は所定回数の変動方法は、以下の観点から設定することができる。
例えば1つの観点では、クエストの実行対象のエリアの番号が小さい(ゲーム上の位置が進んでいない)ほど(例えば、ゲームを開始してから間もない場合であるほど)一定期間あるいは一定回数の操作による進行距離(ゲームの進行度)が大きくなるように設定されている場合には、進行レベル(ゲームのレベル)が低いほど上記所定期間を短く、又は上記所定回数を少なくする変動方法を採ってもよい。これによって、クエストの実行対象のエリアとは無関係に、取得手段55により取得される進行距離(進行度)の観点でユーザ間の公平を図ることができる。
別の観点では、進行レベル(ゲームのレベル)が高いほど、又はクエストの実行対象のエリアの番号が大きい(ゲーム上の位置が進んでいる)ほど、上記所定期間を短くするか、又は上記所定回数を少なくする変動方法を採ってもよい。この変動方法を採る場合の趣旨は、以下のとおりである。すなわち、一般に、進行レベル(ゲームのレベル)が高いユーザや、クエストの実行対象のエリアの番号が大きい(ゲーム上の位置が進んでいる)ユーザは、ゲームにより習熟しており、ゲームの進行距離(進行度)を大きくする上で有利であると考えられる。そのため、ユーザは、同一の組の総進行距離が大きくなるように、リレーアイテムの譲受ユーザ(アイテム情報の移転先)を進行レベルが高いユーザや、クエストの実行対象のエリアの番号が大きいユーザとする可能性が高い。このような状況では、リレーアイテムの移転が進行レベルが高いユーザ等に限定され、広範囲の進行レベルのユーザにリレーアイテムが移転されないという事態を招来する虞がある。そこで、この変動方法では、進行レベル(ゲームのレベル)が高いユーザや、クエストの実行対象のエリアの番号が大きい(ゲーム上の位置が進んでいる)ユーザであるほど、取得手段55により取得対象となる進行距離(進行度)を大きくする上で不利とすることで、リレーアイテムが広範囲のレベルのユーザにリレーされていくようにする。
ユーザの進行レベル(ゲーム上のレベル)、又はクエストの実行対象のエリア(ゲーム上の位置)に基づいて、上記所定期間又は上記所定回数を変動させる場合に、ゲームサーバ20のCPU21は、進行レベル又は実行対象のエリアと、所定期間又は所定回数との関係を記述するテーブルを参照して、設定すべき所定期間又は所定回数を決定してもよいし、進行レベル又は実行対象のエリアに対して所定の演算式を適用することによって、設定すべき所定期間又は所定回数を算出してもよい。なお、CPU21は、設定すべき所定期間又は所定回数は、リレーアイテムの発動開始時刻において決定、あるいは算出することが好ましい。
(8−3)変形例3
上述した実施形態において、移転手段54は、リレーアイテム(アイテム情報)がリレーのN−1番目のユーザ(例えば取得ユーザ)に対応付けられ、又は移転された後のN−1番目のユーザの進行距離(進行度)が所定値以上である場合に、N−1番目のユーザ(譲渡ユーザ)からN番目のユーザ(譲受ユーザ)へのリレーアイテムの移転を許可する機能を備えてもよい。
この構成では、リレーアイテムを移転し、又は移転される一組のユーザの各々は、所定値以上の進行距離をもってゲームを進行させることが動機付けられる。そのため、1人又は少数のユーザのよる進行距離が極めて小さいために、リレーアイテムの移転に関与するユーザの総進行距離を大きくすることができないという状況が回避される。
本変形例を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザがリレーアイテムの譲渡を要求することを認識した場合(例えばメニューm6(「仲間に渡す」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得した場合)には、リレー管理データにアクセスして当該ユーザの進行距離のデータを読み出し、読み出した進行距離が所定値以上であるか否かを判定する。CPU21は、進行距離が所定値未満である場合には、リレーアイテムの譲渡が禁止されることを通知するHTMLデータを生成してユーザの通信端末10へ送信する。CPU21は、進行距離が所定値以上である場合には、リレーアイテムの譲渡を許可し、譲受ユーザの選択の手続きに移行する。
(8−4)変形例4
上述した実施形態において、移転手段54は、リレーのN番目のユーザの進行レベル(ゲーム上のレベル)がN−1番目のユーザより低く、又はN番目のユーザのクエストの実行対象のエリア(ゲーム上の位置)がN−1番目のユーザほど進んでいない場合に、N−1番目のユーザ(譲渡ユーザ)からN番目のユーザ(譲受ユーザ)へのリレーアイテム(アイテム情報)の移転を許可する機能を備えてもよい。
この構成では、例えば、リレーアイテムの譲渡ユーザよりも譲受ユーザの進行レベルが低くなるようにして、リレーアイテムの移転が行われるようになる。そのため、リレーアイテムの譲渡ユーザが、より進行レベルの低いユーザに対して、例えばリレーアイテムの譲渡の際に、クエストをより上手に進行させるコツや技等を伝授すること等が行われやすくなる。つまり、ユーザ間のコミュニケーションを促進させる状況を作り上げることができるようになる。
本変形例を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、ユーザがリレーアイテムの譲渡を要求することを認識した場合(例えばメニューm6(「仲間に渡す」;図9参照)の選択操作結果を含むHTTPリクエストを取得した場合)には、当該ユーザよりも進行レベルが低い所定数の他のユーザをランダムに選択し、選択した所定数のユーザを譲受ユーザの候補として含むHTMLデータを生成して、HTTPリクエストの送信元のユーザの通信端末10へ送信する。
(8−5)変形例5
上述した実施形態において、付与手段56は、1番目のユーザからN番目のユーザのうち、つまり、リレーに関与した1組のユーザのうち、進行距離(進行度)が所定値以上であるユーザを特典の付与対象としてもよい。
上述した実施形態のゲームでは、1番目のユーザからN番目のユーザの総進行距離が大きい場合には特典ポイントが付与されるが、この構成では、進行距離が小さ過ぎるユーザについては貢献度が低いと考えて特典ポイントを付与することが制限される。これによって、ユーザ単位で適切に特典ポイントを付与することができるようになる。
本変形例を実現するために、ゲームサーバ20のCPU21は、例えば所定の日時に達すると、リレー管理データにアクセスして、それまでに行われたすべてのリレーについて(つまり、リレーID毎に)、リレーIDに対応付けられているすべてのユーザの進行距離のデータから総進行距離を算出し、その算出結果に基づいてリレーIDに対応付けて付与すべき特典ポイントを決定する。次いでCPU21は、特典ポイントの付与対象となるリレーIDに対応付けられている各ユーザの進行距離が所定値以上であるか否かを判断し、進行距離が所定値以上であるユーザを、リレーIDに対応付けて付与される特典ポイントの分配対象とする。分配方法は適宜行ってよいが、分配対象となったユーザに対して等分に分配してもよいし、貢献度を考慮して進行距離に応じた量の特典ポイントを各ユーザに分配してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。また、上記実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのは勿論である。例えば、上記実施形態及び各変形例に記載された特徴は適宜組み合せて適用してもよい。
上述した実施形態では、本発明の実行対象のゲームがエリアを擬似的に探索するクエストを実行するゲームである場合の例について説明したが、本発明のゲームはこれに限られず、任意のゲームに適用することができる。例えば、ロールプレイングゲームやレースゲームのようにゲーム内のエリアを進行させていくゲームでは、複数のユーザの各々のゲームの進行度の総和に応じた特典が各ユーザに付与されるようにすることができ、好適に本発明を適用することができる。
上述した実施形態では、本発明の「アイテム情報」の一例としてリレーアイテムを採り上げたが、アイテム情報はこれに限られず、ゲームにおいてユーザと対応付けることが可能な情報であれば如何なる情報であってもよい。アイテム情報は、例えば、ゲーム上のオブジェクトや、ゲーム上の道具や効果を示す情報であってもよく、その情報の形式は、画像情報、音声情報、あるいはテキスト情報であってもよい。
上述した実施形態では、本発明の「ユーザの入力」の一例として、ユーザの通信端末に対する所定の操作釦の押下操作の入力や、タッチパネル機能を備えた通信端末に対する表示画面上のタッチ操作の入力の場合を採り上げたが、ユーザの入力はこれらの入力方法に限られない。ユーザの入力は、加速度センサを備えた通信端末を振ることによる操作入力、あるいはジェスチャによる操作入力(ジェスチャ入力)であってもよい。ジェスチャ入力では、撮像機能を備えた通信端末に対する所定のジェスチャを行うことで通信端末がそのジェスチャを画像認識し、予めジェスチャに対応付けられた操作入力を認識する。
上述した実施形態では、本発明の「ゲームの進行度」の一例として、クエストにおけるエリア内の進行距離を採り上げたが、ゲームの進行度はこれに限られない。ゲームの進行度は、ゲームの性質によって任意に設定可能であり、例えば、ゲーム内でクリアしたエリア若しくはステージの数、エリア若しくはステージ内のポイント消費量などであってもよい。ゲームの進行度は、ゲーム内で取得したアイテムの数、あるいはゲーム内で与えられた特定のミッションを達成した回数等、ミッションを所定回数達成する毎に上昇するレベル等のパラメータ、ゲーム画面上の特定のメニュー(例えば、メニューm5(「探索する」))の選択回数に応じて決定してもよい。本発明をFPS(First Person shooter)、TPS(Third Person shooter)等のシューティングゲームに適用する場合には、ユーザの敵オブジェクトの撃破数が多いほど、ゲームの進行度が大きいと判断してもよい。
上述した実施形態では、本発明の「特典」の一例として特典ポイントを採り上げたが、本発明の特典は任意の形式で設定することができる。例えば、本発明の特典の他の例として、ゲーム上の進行を有利にするゲーム上の設定、調整、あるいはゲーム上の進行を有利にするアイテムの付与であってもよく、ゲームの進行とは直接関係のないアイテムが付与されることであってもよい。
上述した実施形態では、ソーシャルゲームに適用される場合を例として説明したが、これに限られない。例えば、ネットワーク上に置かれたサーバ装置と家庭用オンラインゲーム機とを接続した、いわゆるオンラインゲームシステムにおいても、上述した実施形態と同様に、ユーザ間のアイテム情報の移転を実現できることは言うまでもない。
上述した実施形態では、ネットワーク上のゲームサーバ20及びデータベースサーバ30によって、図16に示した各手段の機能を実現する構成としたが、この構成に限られない。これらのすべての手段を通信端末10によって実現する構成としてもよいし、少なくとも一部の手段を通信端末10によって実現する構成としてもよい。通信端末10とゲームサーバ20とでは実質的に同一のハードウエア構成を採るため、上記実施形態に記載したようにして通信端末10によっても各機能を実現できる。図24(a),(b)には、本実施形態のゲーム制御装置の各機能(図16に示す各機能)について、通信端末10と、ゲームサーバ20及びデータベースサーバ30との間の分担例を示す。
10…通信端末
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…画像処理部
15…指示入力部
16…表示部
17…無線通信インタフェース部
18…バス
20…ゲームサーバ
21…CPU
22…ROM
23…RAM
24…データベースアクセス部
25…通信インタフェース部
26…バス
30…データベースサーバ
31…ユーザデータベース
32…ゲームデータベース
51…関係付け手段
52…ゲーム実行手段
53…対応付け手段
54…移転手段
55…取得手段
56…付与手段
57…提示手段

Claims (14)

  1. 所定のアイテム情報をユーザに対応付ける対応付け手段と、
    ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する移転手段と、
    前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する取得手段と、
    1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する付与手段と、
    を備えた、ゲーム制御装置。
  2. 前記Nの上限値として所定数Mが設定されており、
    前記付与手段は、前記アイテム情報がM番目のユーザまで移転された後に、1番目のユーザからM番目のユーザを組として、複数の組の各々に含まれるすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和を組ごとに比較し、その比較結果に基づいて、前記複数の組のうち少なくともいずれかの組に含まれるユーザに特典を付与することを特徴とする、
    請求項1に記載されたゲーム制御装置。
  3. ユーザ間を関係付ける関係付け手段、を備え、
    前記移転手段は、関係付けられたユーザ間で前記アイテム情報を移転することを特徴とする、
    請求項1又は2に記載されたゲーム制御装置。
  4. 前記取得手段は、取得対象とする進行度を、前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間内若しくは所定回数の入力によるゲームの進行度、又はN−1番目のユーザからN番目のユーザへ移転された後の所定期間内若しくは所定回数の入力によるゲームの進行度に制限することを特徴とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  5. 前記取得手段は、1番目のユーザ、及びN番目のユーザのゲーム上のレベル又はゲーム上の位置に基づいて、前記所定期間又は前記所定回数を変動させることを特徴とする、
    請求項4に記載されたゲーム制御装置。
  6. 前記取得手段は、1番目のユーザ、及びN番目のユーザのゲーム上のレベルが高いほど、又はゲーム上の位置が進んでいるほど、前記所定期間を短くするか、又は前記所定回数を少なくすることを特徴とする、
    請求項4に記載されたゲーム制御装置。
  7. 前記移転手段は、前記アイテム情報がN−1番目のユーザに対応付けられ、又は移転された後のN−1番目のユーザの進行度が所定値以上である場合に、N−1番目のユーザからN番目のユーザへの前記アイテム情報の移転を許可することを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  8. 前記移転手段は、N番目のユーザのゲーム上のレベルがN−1番目のユーザより低く、又はN番目のユーザのゲーム上の位置がN−1番目のユーザほど進んでいない場合に、N−1番目のユーザからN番目のユーザへの前記アイテム情報の移転を許可することを特徴とする、
    請求項1〜6のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  9. 前記移転手段は、前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後の所定期間を経過した後の、又はN番目のユーザへ移転された後の所定期間を経過した後の、前記アイテム情報の他のユーザへの移転を禁止することを特徴とする、
    請求項1〜8のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  10. 前記付与手段は、1番目のユーザからN番目のユーザのうち、前記進行度が所定値以上であるユーザを前記特典の付与対象とすることを特徴とする、
    請求項1〜9のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  11. N番目のユーザの入力情報に基づいて、N番目のユーザに対して、1番目からN−1番目までのユーザの進行度に関する情報を提示する提示手段、を備えたことを特徴とする、
    請求項1〜10のいずれかに記載されたゲーム制御装置。
  12. 所定のアイテム情報をユーザに対応付けるステップと、
    ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転するステップと、
    前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得するステップと、
    1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与するステップと、
    を備えた、ゲーム制御方法。
  13. コンピュータに、
    所定のアイテム情報をユーザに対応付ける機能、
    ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する機能、
    前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する機能、及び、
    1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する機能、
    を実現させるためのプログラム。
  14. 通信端末と、当該通信端末からアクセスされるサーバとを含むゲームシステムであって、
    所定のアイテム情報をユーザに対応付ける対応付け手段、
    ユーザの入力情報に基づいて、当該ユーザに対する前記アイテム情報の対応付けを解除し、かつ前記アイテム情報を当該ユーザとは異なるユーザへ対応付けることで、ユーザ間で前記アイテム情報を移転する移転手段、
    前記アイテム情報が1番目のユーザに対応付けられた後、又は前記アイテム情報がN−1番目(N:2以上の任意の整数)のユーザからN番目のユーザへ移転された後、1番目又はN番目のユーザのゲームの進行度を取得する取得手段、及び、
    1番目のユーザからN番目のユーザのうち、一部又はすべてのユーザについて取得されたゲームの進行度の総和に基づいて、前記一部又はすべてのユーザに特典を付与する付与手段、
    の各手段を、前記通信端末又は前記サーバのいずれか一方が備えた、
    ゲームシステム。
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