JP2014036459A - 車載制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】送信元のコントローラから送信相手側のコントローラに対して効率よく異常診断情報を送信し、ひいては送信相手側のコントローラにおいて異常診断の結果をいち早く把握する。
【解決手段】本制御システムは、相互の通信が可能に設けられた電池コントローラ23及びISコントローラ30を備えている。電池コントローラ23は、電池ユニット14に関して、あらかじめ定められた複数の診断実施項目X1を対象にして異常診断を実施するとともに、診断実施項目X1の診断結果を、その診断実施項目X1よりも数の少ないマージ診断項目X2にマージし、マージ診断項目X2ごとに診断結果を決定する。また、電池コントローラ23は、マージ診断項目X2ごとにその診断結果を所定順序でISコントローラ30に対して送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の制御装置を有する車載制御システムに関するものである。
車載制御システムとして、例えば、車載機器としての蓄電池の充放電を制御可能としたシステムがある。より具体的には、蓄電池の充放電の状態を切り替える開閉スイッチと、その開閉スイッチのオン/オフを制御する電池コントローラとを有し、その電池コントローラが、別のコントローラ(例えばエンジンECU)に通信可能に接続されているシステムがある(例えば特許文献1参照)。
かかる構成において、電池コントローラで蓄電池に関して異常診断を実施し、その診断結果を、別のコントローラに送信することが考えられる。つまり、当該別のコントローラが、電池コントローラから異常診断の結果を受信し、その受信した異常診断の結果と、それに加えて自身で実施した異常診断の結果とを、診断ツール等の外部装置にそれぞれ送信するようにした構成が考えられる。この場合、電池コントローラについては、外部装置との通信を想定しなくてもよく、比較的簡易な通信方式の採用が可能となる。
特開2012−130108号公報
ここで、電池コントローラで実施される異常診断の項目は、過充電診断、過放電診断、高温異常診断、劣化診断、断線診断、GND短絡診断等々、多数存在する。そのため、電池コントローラでの診断結果を、別のコントローラに対して個々に送信する場合において、その全てのデータを送信するには長い時間を要し、別のコントローラ側において蓄電池等での異常発生の把握が遅れるという不都合が生じる。この場合、電池コントローラ側で異常有りとの診断がなされていても、その異常診断済みの項目についての送信順序になるまでに無用な待ち時間を要してしまい、結果として、別のコントローラ側において、蓄電池等での異常発生に応じた処理の実施が遅れる等の不都合が生じると懸念される。
こうした問題は、電池コントローラを含む2コントローラの間で通信が行われる場合だけでなく、これとは異なるコントローラの組み合わせにおいて蓄電池以外の車載機器を診断対象とする場合にも同様に生じうると考えられる。
本発明は、送信元のコントローラ(制御装置)から送信相手側のコントローラ(制御装置)に対して効率よく異常診断情報を送信し、ひいては送信相手側のコントローラにおいて異常診断の結果をいち早く把握することができる車載制御システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明では、
相互の通信が可能に設けられた第1制御装置(23)及び第2制御装置(30)を備え、それら両制御装置の間で1回ずつの通信量が規定されたデータ通信が実施される車載制御システムであって、
前記第1制御装置は、
車載機器(14)に関して、あらかじめ定められた複数の診断実施項目(X1)を対象にして異常診断を実施する異常診断手段と、
前記診断実施項目の診断結果を、その診断実施項目よりも数の少ないマージ診断項目(X2)にマージし、マージ診断項目ごとに診断結果を決定するマージ手段と、
前記マージ手段によりマージされたマージ診断項目ごとにその診断結果を所定順序で前記第2制御装置に対して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第1制御装置において、車載機器に関して複数の診断実施項目の異常診断が順次実施され、その診断実施項目の診断結果が、診断実施項目よりも数の少ないマージ診断項目にマージ(併合、集約)される。この場合、診断実施項目の診断結果に基づいて、マージ診断項目ごとに診断結果が決定される。そして、マージ診断項目ごとに、その診断結果が所定順序で第2制御装置に対して送信される。
ここで、マージ診断項目は診断実施項目よりも数が少ないため、第1制御装置においていずれかの診断実施項目で異常有りとの診断がなされている場合に、その異常有りとの診断結果を第2制御装置側に伝えるまでの時間間隔(第1制御装置での異常把握からの待ち時間)を短縮することができる。つまり、制御装置間では1回ずつの通信量が規定されており、既に異常有りの診断がなされていてもその診断結果の送信順序になるまではデータ送信を待たなくてはならないが、マージによりデータ送信の項目が減っていることで、順番待ちの時間を短縮できる。したがって、車載機器について異常発生していることを第1制御装置側で把握できていても第2制御装置側で当該異常発生を長時間にわたって把握できない、といった不都合を抑制できる。この場合、マージ診断項目の診断結果は各診断実施項目の診断結果を反映して決定されるものであり、第2制御装置において車載機器の異常発生を把握する上で支障が生じるものではない。
以上により、送信元の第1制御装置から送信相手側の第2制御装置に対して効率よく異常診断情報を送信し、ひいては送信相手側の第2制御装置において異常診断の結果をいち早く把握することができる。
発明の実施の形態における車載電源システムの概要を示す構成図。 ISコントローラと電池コントローラとの通信の概要を示す図。 電池コントローラの機能を説明するための機能ブロック図。 診断実施項目、SAレベル、マージ診断項目の具体例を示す図。 異常診断データのLIN通信におけるビット割りを示す図。 マージ処理の手順を示すフローチャート。 データ送信処理の手順を示すフローチャート。 エンジン始動後における異常診断及び通信処理の様子を示すタイムチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の電源システムは、エンジン(内燃機関)を備える車両に適用され、鉛蓄電池及びリチウムイオン蓄電池からなる2つの蓄電池と、これらを充電する発電機とを備えるものとなっている。まずは本システムの概要を図1を用いて説明する。
図1において、本電源システムはその主要な構成として、オルタネータ11(発電機)と、鉛蓄電池12と、リチウムイオン蓄電池13を有する電池ユニット14とを備えている。鉛蓄電池12とリチウムイオン蓄電池13とはオルタネータ11に対して並列に接続されている。オルタネータ11は、エンジンのクランク軸(出力軸)に連結されており、そのクランク軸の回転エネルギにより発電する。つまり、オルタネータ11のロータがクランク軸により回転すると、ロータコイルに流れる励磁電流に応じてステータコイルに交流電流が誘起され、整流器により直流電流に変換される。そして、ロータコイルに流れる励磁電流がレギュレータにより調整されることで、発電された直流電流の電圧が設定電圧Vregとなるよう調整される。オルタネータ11のレギュレータに対する制御は、アイドルストップ制御用のコントローラであるISコントローラ30により実施される。なお、ISコントローラ30以外の、エンジン制御用のコントローラがオルタネータ11の制御を行う構成であってもよい。
鉛蓄電池12は周知の汎用蓄電池である。鉛蓄電池12には、電気負荷としてスタータ15aが接続されている。鉛蓄電池12からの電力供給によりスタータ15aが駆動されることで、エンジンが始動される。また、鉛蓄電池12には、ヘッドライトやパワーウィンドウモータ等の各種の電気負荷15bが接続されている。
また、電池ユニット14において、リチウムイオン蓄電池13は、鉛蓄電池12に比べて出力密度、及びエネルギ密度の高い高密度蓄電池である。リチウムイオン蓄電池13は、複数の単電池を直列に接続してなる組電池により構成されている。ちなみに、鉛蓄電池12の蓄電容量は、リチウムイオン蓄電池13の蓄電容量よりも大きいものとなっている。
電池ユニット14には入力側端子16と出力側端子17とが設けられており、それら両端子を接続するようにして給電線18が設けられている。入力側端子16にはオルタネータ11と鉛蓄電池12とが接続されている。また、出力側端子17には、リチウムイオン蓄電池13からの電力供給先である各種の電気負荷19が接続されている。電気負荷19には、ナビゲーション装置やオーディオ装置など一定電流で駆動される定電流負荷が含まれる。
電池ユニット14は、上記のリチウムイオン蓄電池13以外に、MOSスイッチ21と、SMRスイッチ22と、これらの各スイッチのオン/オフ(導通/遮断)の切替を制御する電池コントローラ23とを備えている。電池コントローラ23は、CPUや各種メモリを有するマイクロコンピュータからなる周知の電子制御装置である。
MOSスイッチ21は、MOSFETからなる半導体スイッチであり、入力側端子16と出力側端子17との間に設けられている。MOSスイッチ21は、オルタネータ11及び鉛蓄電池12に対するリチウムイオン蓄電池13の導通(オン)と遮断(オフ)とを切り替えるスイッチとして機能する。
また、SMRスイッチ22は、MOSスイッチ21と同様に、MOSFETからなる半導体スイッチにより構成されており、MOSスイッチ21及び出力側端子17の接続点(図のX1)とリチウムイオン蓄電池13との間に設けられている。SMRスイッチ22は、入力側端子16と出力側端子17とを接続する電力経路に対するリチウムイオン蓄電池13の導通(オン)と遮断(オフ)とを切り替えるスイッチとして機能する。
SMRスイッチ22は非常時用の開閉手段でもあり、非常時でない通常時には、電池コントローラ23からのオン信号によりオン状態に保持される。そして、以下に例示する非常時に、オン信号の出力が停止されてSMRスイッチ22がオフ作動される。このSMRスイッチ22のオフ作動により、リチウムイオン蓄電池13の過充電及び過放電の回避が図られている。例えば、オルタネータ11に設けられたレギュレータが故障して設定電圧Vregが異常に高くなる場合には、リチウムイオン蓄電池13が過充電の状態になることが懸念される。かかる場合にSMRスイッチ22がオフ作動される。また、オルタネータ11の故障やMOSスイッチ21の故障によりリチウムイオン蓄電池13への充電ができなくなる場合には、リチウムイオン蓄電池13が過放電になることが懸念される。かかる場合にもSMRスイッチ22がオフ作動される。
MOSスイッチ21及びSMRスイッチ22のオン状態・オフ状態は、電池コントローラ23にて常時監視され、その監視結果は電池コントローラ23から他のコントローラ30等に対して所定時間周期で送信される。
オルタネータ11での発電により生じた電力は、各種の車載電気負荷に供給されるとともに、鉛蓄電池12及びリチウムイオン蓄電池13に供給される。エンジンの駆動が停止してオルタネータ11で発電が実施されていない場合には、鉛蓄電池12及びリチウムイオン蓄電池13から車載電気負荷に電力が供給される。鉛蓄電池12及びリチウムイオン蓄電池13から車載電気負荷への放電量、及びオルタネータ11から各蓄電池12,13への充電量は、各蓄電池12,13のSOC(State of charge:満充電時の充電量に対する実際の充電量の割合)が過充放電とならない範囲(適正範囲)となるよう制御される。つまり、上記のとおり過剰な充放電とならないように、ISコントローラ30により設定電圧Vregが調整されるとともに、電池コントローラ23によりMOSスイッチ21の作動が制御されるようになっている。
また、給電線18には、MOSスイッチ21をバイパスするようにしてバイパス給電線25が接続されている。バイパス給電線25は、一方の端部が給電線18においてMOSスイッチ21よりも鉛蓄電池12の側に接続され、他方の端部が給電線18においてMOSスイッチ21よりも電気負荷19の側(リチウムイオン蓄電池13の側)に接続されている。そして、バイパス給電線25を介して、オルタネータ11及び鉛蓄電池12の少なくともいずれかから電気負荷19への電力供給が可能となっている。
バイパス給電線25には、常閉式の電磁リレーであるバイパスリレー26(バイパス切替手段)が設けられている。バイパスリレー26の作動は電池コントローラ23により制御される。バイパスリレー26は、MOSスイッチ21や電池コントローラ23に異常(故障)が発生した場合に使用される非常時通電手段であり、通常時(非故障時)は、電池コントローラ23から励磁電流が常時出力されることで開放状態となっている。そして、例えば電池コントローラ23に異常が発生してMOSスイッチ21をオンできなくなると、電池コントローラ23からの励磁電流の出力が停止され、常閉式であるバイパスリレー26が導通状態にされて、バイパス給電線25が導通されるようになっている。これにより、バイパス給電線25を介して、オルタネータ11及び鉛蓄電池12の少なくともいずれかから電気負荷19への電力供給が実施される。
ISコントローラ30は、車両走行中において所定の自動停止条件を満たした場合にエンジンを自動停止させ、エンジンの自動停止が実施された状態で所定の再始動条件を満たした場合にエンジンを自動で再始動させる、アイドルストップ機能を有するものとなっている。なお、自動停止条件としては、例えば車速が所定以下であること、アクセル操作量がゼロであること(又はブレーキオンであること)、電池ユニット14で異常(正常なアイドルストップ機能を実施できない異常)が生じていないこと等が含まれる。また、エンジン再始動条件としては、例えばアクセル操作が行われたこと、ブレーキ操作が解除されたこと等が含まれる。
上記のアイドルストップ制御においてエンジンの自動停止が行われる際には、エンジン回転速度の減少過程でリチウムイオン蓄電池13の充電(回生充電)を行うべく、電池コントローラ23によりMOSスイッチ21及びSMRスイッチ22が共にオン状態に操作される。また、エンジンの再始動時には、鉛蓄電池12とリチウムイオン蓄電池13とを電気的に切り離した状態で、鉛蓄電池12の電力供給によりスタータ15aを駆動させるべく、電池コントローラ23によりMOSスイッチ21がオンからオフに操作される。
ここで、電池コントローラ23とISコントローラ30とは車両通信ネットワークにより相互に情報通信可能に接続されている。本実施形態では、電池コントローラ23とISコントローラ30とはLIN(Local Interconnect Network)よりなる通信ネットワークにより接続されており、これら両者間でLIN通信が行われる。LIN通信は、アクセス方式としてマスタスレーブ方式を採用した通信手段であり、本実施形態では、ISコントローラ30をマスタ、電池コントローラ23をスレーブとしてこれら両コントローラ間で通信が実施される。なお、図示は省略するが、車両には、エンジンや、変速機、車両ボディ、空調装置等をそれぞれ制御対象とする複数のECU(電子制御装置)が搭載されており、これらのECU間(ISコントローラ30を含む)では、アクセス方式としてCSMA/CA方式を採用したCAN通信が行われる。本実施形態では、電池コントローラ23が第1制御装置に相当し、ISコントローラ30が第2制御装置に相当する。
電池コントローラ23は、その制御機能として、リチウムイオン蓄電池13のSOC、端子電圧、温度等を監視する機能や、各スイッチ21,22のオン/オフ切替を実施する機能、電池ユニット14について異常の有無を監視する機能(電池異常診断機能)を有している。これに対し、ISコントローラ30は、アイドルストップ制御機能や、アイドルストップ制御に関して異常の有無を監視する機能(アイドルストップ異常診断機能)、電池コントローラ23に対して各スイッチ21,22のオン/オフ切替を指令する機能、異常発生時にフェイルセーフの処理を実施するフェイルセーフ機能を有している。なお、ISコントローラ30は、アイドルストップ制御を実施するアイドルストップECUであるとも言える。
ISコントローラ30には、外部装置である診断ツール40が接続可能となっており、診断ツール40からの要求に応じて、ISコントローラ30から診断ツール40へ各種情報が送信されるようになっている。この場合、ISコントローラ30は、診断ツール40に対して、異常診断情報(故障コード)、故障ランプ情報、スタータ駆動回数などの情報を送信する。
本実施形態では、診断ツール40は、ISコントローラ30に対しては接続可能であるが、電池コントローラ23(電池ユニット14)に対しては接続不可となっている。これは、電池コントローラ23への通信線としてLINを用いたことにも起因する。そのため、電池コントローラ23にて実施された異常診断の結果は、一旦ISコントローラ30に送信され、そのISコントローラ30内のバックアップ用のメモリ(EEPROM等)に記憶される。そして、それが診断ツール40からの要求に応じて、ISコントローラ30から診断ツール40に送信されるようになっている。診断ツール40では、故障コードを取得して、異常の発生箇所や内容の特定を実施する。
マスタ側のISコントローラ30とスレーブ側の電池コントローラ23との間の通信について説明する。これら両コントロール間では、所定時間ごとに1つのメッセージフレームのデータ送信が行われるようになっており、このデータ送信が時系列で連続して実施される。より具体的には、図2に示すように、まずはISコントローラ30から1バイトのヘッダデータが送信され、それに応答して電池コントローラ23から8バイト+8バイトのレスポンスデータが返信される。この場合、2回に分けて送信されるレスポンスデータの一方(例えば2回目)に、異常診断データが割り当てられて送信される。図示のとおり1つのメッセージフレームは、送信に45msecを要するものとなっている。
ここで、電池コントローラ23において実施される異常診断の項目は、多種にわたり多数存在する。また、その診断項目は、電池ユニット14についてより詳細に異常診断を行おうとするほど多数となる。そのため、電池コントローラ23での診断結果を、ISコントローラ30側に個々に全て送信しようとすると、そのデータ送信に要する時間が長くなり、ISコントローラ30側において電池ユニット14での異常発生の把握が遅れるという不都合が生じる。つまり、電池コントローラ23での異常診断結果は、異常診断の項目ごとに所定の順序で1つずつ送信される。この場合、異常有りとの診断がなされていても、その異常診断済みの項目についての送信順序になるまでは診断結果をISコントローラ30側に送信できず、結果として、電池ユニット14での異常発生に対処するべきフェイルセーフ処理の実施が遅れることが懸念される。
そこで本実施形態では、電池コントローラ23で実施される複数の異常診断処理の結果についてそれらを全て個別にISコントローラ30に対して送信するのではなく、それら各診断結果を、あらかじめ定めた数分の診断データにマージ(併合、集約)し、そのマージの診断データをISコントローラ30に送信することとしている。
図3は、電池コントローラ23の機能を説明するための機能ブロック図である。
図3において、異常診断部M1では、電池ユニット14について各種の異常診断を個々に実施する。具体的には、図4(a)に示すように異常診断の実施項目(診断実施項目X1)があらかじめ定められており、異常診断部M1では、これらの各診断実施項目X1について、個々に定められた実施条件に応じて異常診断を実施する。このとき、診断実施項目X1ごとに、正常/異常/未診断(初期状態=未診断)のいずれかの診断結果が付与される。なお、各異常診断の実施条件としては、前回の実施時から所定時間が経過したこと、電池ユニット14でのスイッチ状態が、異常診断可能な所定の状態(オン/オフ状態)であること、リチウムイオン蓄電池13が充電状態(又は放電状態)であることなどが挙げられる。
また、マージ処理部M2では、異常診断部M1で実施した異常診断結果を、所定数で規定されている異常診断項目にてマージする。なお、マージ後の異常診断項目を、「マージ診断項目X2」と言う。具体的には、図4(c)に示すようにマージ診断項目X2が異常診断部M1の診断実施項目X1よりも少ない数で規定されており、マージ処理部M2では、これら各マージ診断項目X2について、異常診断部M1での異常診断結果に基づいて正常/異常/未診断のいずれかの診断結果を付与する。本実施形態では、診断実施項目X1の数が40であるのに対し、マージ診断項目X2の数が16となっている。すなわち、異常診断結果が40個から16個にマージされるようになっている。
マージ処理部M2では、異常診断部M1での診断実施項目X1とマージ診断項目X2との対応付けがなされており、基本として「複数:1」でそれら両項目の対応付けがなされている。なお、「1:1」の対応付けが否定されているわけではなく、「1:1」で診断実施項目X1とマージ診断項目X2とが対応付けられていてもよい。また、1つの診断実施項目X1が、複数のマージ診断項目X2に対応付けられていてもよい。
マージ処理の具体例を説明する。マージ診断項目X2には、電池ユニット14に設けられた温度センサに関する「温度センサ系診断」が含まれている。なお、温度センサとしては、リチウムイオン蓄電池13の温度を検出するセル温度センサ、電池ユニット14のケース内温度を検出するケース内温度センサ等が想定される。
この場合、マージ処理部M2では、異常診断部M1での診断実施項目X1のうち、
(1)セル温度センサの断線診断
(2)セル温度センサのGNDショート診断
(3)セル温度センサの偏差異常診断
(4)セル以外温度センサの異常診断
の各診断実施項目X1について、その診断結果が正常/異常/未診断のいずれであるかに基づいて、温度センサ系診断の診断結果を決定する。例えば、上記(1)〜(4)のうち少なくとも1つの診断結果が「異常」であれば、温度センサ系診断の結果を「異常」とする。また、上記(1)〜(4)の診断結果が全て「正常」であれば、温度センサ系診断の結果を「正常」とする。上記以外の場合には、温度センサ系診断の結果を「未診断」とする。
また、SAレベル判定部M3では、異常診断部M1での診断結果に関し、どの診断実施項目X1について「異常」との判定がなされたかに応じて、システムアクションレベル(以下、SAレベルという)を設定する。このSAレベルは、電池ユニット14に関して異常発生時の対応を複数段階で定めたものであり、診断実施項目X1ごとに対応レベルが定められている。SAレベルは、異常の程度を示す異常レベルデータ(ダイアグレベルデータ)でもある。具体的には、診断実施項目X1ごとにSAレベルがあらかじめ定められており(図4(b)参照)、いずれかの診断実施項目X1について異常有りとの診断がなされた場合に、それに対応するSAレベル(1〜4のいずれか)が現状のSAレベルとして設定されるようになっている。SAレベルとして「1〜4」のいずれかが設定された場合、ISコントローラ30は、その各レベルに応じたフェイルセーフ処理を実施する。なお、初期状態ではSAレベル=0である。
各レベルに対する対処(フェイルセーフ処理)の内容は以下のとおりである。
・SAレベル=1が設定された場合、他システムの判断を待ってエンジンを再始動する。その後、MOSスイッチ21=オン、SMRスイッチ22=オフして、リチウムイオン蓄電池13に関する電源制御を禁止する。
・SAレベル=2が設定された場合、他システムの判断を無視してエンジンを再始動する。その後、MOSスイッチ21=オン、SMRスイッチ22=オフして、リチウムイオン蓄電池13に関する電源制御を禁止する。
・SAレベル=3が設定された場合、そのレベル3の設定時が車両減速中であったらエンジンの自動停止・再始動を禁止し、MOSスイッチ21とSMRスイッチ22とを両方共にオフするとともに、バイパスリレー26をオンする。そして、停車したらエンジンを即時再始動する。車両停車中に発生したら、MOSスイッチ21とSMRスイッチ22とを両方共にオフするとともに、バイパスリレー26をオンした後、エンジンを即時再始動する。なお、このレベル3の設定時には、各スイッチ21,22のオフ操作とバイパスリレー26のオン操作とを、ISコントローラ30からの指示を待たずに電池コントローラ23で実施するようにしてもよい。
・SAレベル=4は、通信異常時にのみ設定され、通信異常が生じているため、異常の通知自体が不可能であることが考えられる。ただし、電池コントローラ23では一応エンジン再始動、電源制御禁止を通知する。
また、通信制御部M4は、マージ処理部M2でマージしたマージ診断項目X2についての診断結果と、SAレベル判定部M3で判定したSAレベルとを、ISコントローラ30からの送信要求に応じて送信する。このとき、通信制御部M4では、上述のメッセージフレームに則したメッセージを作成し、1回の送信ごとに1つの診断結果を送信する。
図5は、異常診断データのLIN通信におけるビット割りを示す図である。本実施形態では、b0〜b3を診断番号用に割り振り、b4〜b6をSAレベル用に割り振り、b7〜b8を診断結果用に割り振っている。診断番号は「00〜15」のいずれかであり、SAレベルは「0〜4」のいずれかであり、診断結果は0(未診断)、1(正常)、2(異常)のいずれかである。
図6は、電池コントローラ23におけるマージ処理の手順を示すフローチャートであり、本処理は例えば所定の時間周期で繰り返し実施される。
図6において、ステップS11では、診断番号00のマージ診断項目X2(以下、「X2(00)」とする)について診断の実施条件が成立しているか否かを判定する。この実施条件としては、マージ診断項目X2(00)に対応する1又は複数の診断実施項目X1について診断が実施済みであることを含む。
そして、実施条件が成立すれば、ステップS12に進み、マージ診断項目X2(00)に対応付けられた診断実施項目X1の診断結果を取得し、続くステップS13では、その取得した診断実施項目X1の診断結果をマージすることで、マージ診断項目X2(00)としての診断結果を決定する。このとき、診断実施項目X1の診断結果は「正常/異常/未診断」のいずれかであり、その診断結果に応じて、マージ診断項目X2(00)として「正常/異常/未診断」のいずれかが診断結果が決定される。
ステップS11で診断条件が不成立となる場合は、ステップS12,S13が読み飛ばされる。これにより、マージ診断項目X2(00)の診断結果は現状維持とされる。例えば、エンジン始動直後であって診断結果が「未診断」である場合には、そのまま「未診断」とされる。
その後、ステップS14〜S16では、マージ診断項目X2(01)について診断結果を決定する。これは、ステップS11〜S13と同様の処理であり、説明は割愛する。さらにその後、図示は初略するが、X2(02)→X2(03)→・・・→X2(15)の順に、残りのマージ診断項目X2についても診断結果を決定する。
図7は、電池コントローラ23におけるデータ送信処理の手順を示すフローチャートであり、本処理はISコントローラ30からの送信要求に応じて実施される。なお、ISコントローラ30では、データ送信周期に応じて定められた所定時間ごとに電池コントローラ23に対してデータ送信を要求する。
ステップS21では、今回送信するマージ診断項目X2の番号(診断番号)を決定する。本実施形態では、診断番号を、送信処理ごとに降順で番号変更し、00〜15で循環するようにして決定する。すなわち、00→01→02→…→15→00の順でデータ送信されるようにして診断番号を決定する。
その後、ステップS22では、今回決定された診断番号のマージ診断項目X2について、図6のマージ処理で決定された診断結果を取得する。
その後、ステップS23では、現時点で異常診断が実施済みである診断実施項目X1の診断結果に「異常」が含まれるか否かを判定し、含まれていればステップS24に進み、含まれていなければステップS25に進む。
ステップS24では、今回「異常」となっている診断実施項目X1について個々にSAレベルを読み出し、そのうちSAレベルが最も高い診断実施項目X1(最も重度な対応を要するSAレベルの診断実施項目X1)を選んで、そのSAレベルを今回のSAレベルとする。例えば、SAレベルに「3」と「2」とが含まれている場合は、高レベルの「3」を今回のSAレベルとする。また、ステップS25では、SAレベルを「0」にする。
最後に、ステップS26では、ステップS22で決定したマージ診断項目X2の診断結果と、ステップS24,S25で決定したSAレベルとを組み込んでメッセージを作成し、それをISコントローラ30側に送信する。
図8は、車両への電源投入に伴うエンジン始動後において異常診断及び通信処理の様子を示すタイムチャートである。
図8において、タイミングt1では、イグニッションスイッチがオンされ、車両に電源が投入される。そして、電池コントローラ23は、診断実施項目X1の各々について各自の実施条件の成否に応じて異常診断を実施するとともに、実施済みとなった診断実施項目X1の診断結果をマージすることで、マージ診断項目X2の診断結果を決定する。
ここで、エンジン始動直後には、マージ診断項目X2(00)に対応する診断実施項目X1が実施されるようになっており、タイミングt1では、診断実施項目X1の診断結果に応じて、マージ診断項目X2(00)の診断結果が「未診断」から「正常」に切り替わっている。この時点では、どの診断実施項目X1についても異常有りとの診断はなされておらず、SAレベルは「0」である。したがって、タイミングt1では、診断番号=00、診断結果=正常(1)、SAレベル=0の診断情報が電池コントローラ23からISコントローラ30へ送信される。
なお、診断番号00のデータ送信時には、診断番号01以降のデータは未送信であり、ISコントローラ30では、診断番号01以降のデータを「データ無し」として認識している。
その後は、電池コントローラ23が、所定の通信周期(本実施形態では45msec)ごとに、診断番号01→02→03…の順で各マージ診断項目X2の診断結果と、SAレベルとをISコントローラ30に対して送信する。
例えば、タイミングt2,t3は、マージ診断項目X2(01),X2(02)の送信タイミングであるが、この時点ではまだこれらX2(01),X2(02)の診断条件が成立していないため、マージ診断項目X2(01),X2(02)が「未診断」となっている。ただし、マージ診断項目X2(02)について言えば、タイミングt3で、電池コントローラ23からISコントローラ30に「未診断」のデータが送信されるため、ISコントローラ30の認識が「データ無し」から「未診断」に切り替わっている。
その後、タイミングt4では、マージ診断項目X2(02)の診断条件が成立することで、このX2(02)に関する診断実施項目X1のマージが実施され、診断結果が決定される。このとき、マージ診断項目X2(02)の診断結果が「異常」となっている。なお、図示の事例において、タイミングt4では、マージ診断項目X2(02)の診断条件が成立することに伴い、SMRスイッチ22がオンされている。
SAレベルは、タイミングt5以前は「0」であり、タイミングt5で「2」に切り替わっている。これは、例えばタイミングt4で実施された診断実施項目X1で異常有りとの診断がなされ、その異常有りと診断された診断実施項目X1に対応するSAレベルが「2」であったことを意味する。
したがって、タイミングt4直後の送信タイミングであるタイミングt5では、診断番号=06、診断結果=未診断(0)の情報と共に、SAレベル=2の情報が電池コントローラ23からISコントローラ30へ送信される。なお補足しておくと、今回SAレベル=2となったのは、全診断実施項目X1のうち、異常時にSAレベル=2にすると規定された診断実施項目X1について「異常有り」と診断されたためであり、タイミングt5で送信対象となる診断番号06のマージ診断項目X2とは、偶然一致する場合を除いて何ら関係は無い。
タイミングt5では、ISコントローラ30でSAレベル=2が認識されるため、そのレベル2に対応するフェイルセーフ処理の実施が指示される。
電池コントローラ23の送信情報として「SAレベル=2」が設定された後は、そのSAレベルが維持される。つまり、データ送信の都度、「SAレベル=2」が送信される。なお、図8には示されていないが、タイミングt5以降、SAレベル=2よりも高レベルのSAレベル(3又は4)が設定された場合には、その高レベルのSAレベルによって、SAレベルの更新が行われる。
その後、マージ診断項目X2の診断番号が00〜15で一巡すると、タイミングt6以降、診断番号が15から00に戻る。なお、タイミングt6では既に全てのマージ診断項目X2が送信済みとなっているが、本実施形態では、2回の送信結果によりISコントローラ30で診断内容が確定されるようにしており、タイミングt6以前に「正常」又は「異常」の診断結果が送信されていたとしても、全て「未診断」として認識されている。
また、タイミングt7では、マージ診断項目X2(02)の診断結果として「異常」が電池コントローラ23から送信される。ただし1回目の情報送信では、診断内容が確定されないため、ISコントローラ30の認識は「未診断」のままである。
そして、再びマージ診断項目X2(02)の送信順序となるタイミングt8で、マージ診断項目X2(02)の診断結果として「異常」が電池コントローラ23から送信されると、ISコントローラ30においてマージ診断項目X2(02)の診断内容が「異常」に変更される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
マージ診断項目X2は診断実施項目X1よりも数が少ないため、電池コントローラ23においていずれかの診断実施項目X1で異常有りとの診断がなされている場合に、その異常有りとの診断結果をISコントローラ30側に伝えるまでの時間間隔(電池コントローラ23での異常把握からの待ち時間)を短縮することができる。つまり、両コントローラ23,30間では1回ずつの通信量が規定されており、既に異常有りの診断がなされていてもその診断結果の送信順序になるまではデータ送信を待たなくてはならないが、マージによりデータ送信の項目が減っていることで、順番待ちの時間を短縮できる。したがって、電池ユニット14(車載機器)について異常発生していることを電池コントローラ23側で把握できていても、ISコントローラ30側で当該異常発生を長時間にわたって把握できない、といった不都合を抑制できる。この場合、マージ診断項目X2の診断結果は各診断実施項目X1の診断結果を反映して決定されるものであり、ISコントローラ30において電池ユニット14の異常発生を把握する上で支障が生じるものではない。
以上により、電池コントローラ23からISコントローラ30に対して効率よく異常診断情報を送信し、ひいてはISコントローラ30において異常診断の結果をいち早く把握することができることとなる。
アイドルストップ機能を有するシステムでは、エンジン始動後においてISコントローラ30側で電池ユニット14の異常発生の状況を把握し、その上でアイドルストップの実施を許可又は禁止することが望ましい。この点、上記のとおりマージ後の診断結果(マージ診断項目X2の診断結果)をISコントローラ30に送信する構成としているため、ISコントローラ30側での異常状況の把握が早くなり、アイドルストップを適正に実施できるようになる。
マスタスレーブ方式の通信手段を採用した構成では、通信手段の簡易化によりシステムの簡素化やコスト低減等といった効果を見込むことが可能であるものの、スレーブ側の電池コントローラ23において診断実施項目X1のいずれかで異常発生の旨が診断された場合に、その異常発生した診断実施項目X1の情報を直ぐさまISコントローラ30に送信できないことが考えられる。本実施形態では、診断実施項目X1をマージしたマージ診断項目X2を直ぐさま送信できないことが考えられる。この点、マスタ側のISコントローラ30により送信順序が指示されるとしても上記のとおりスレーブ側の電池コントローラ23でマージ処理が実施されることで、電池ユニット14の異常発生の旨を電池コントローラ23からISコントローラ30に送信する場合に、診断からデータ送信までの遅れの時間を短縮できる。
電池コントローラ23において、各診断実施項目X1の異常診断が実施される場合に、異常有りと診断される都度、SAレベル(対応レベル)の設定が行われる。この場合、電池コントローラ23からISコントローラ30への通信回ごとにSAレベルが送信されるため、ISコントローラ30において、電池ユニット14に関する異常発生をいち早く把握できる。ここで、SAレベルは、マージ診断項目X2との関連付けがなく、単に異常対応の段階を示すデータ(本実施形態では、0〜4のいずれかのデータ)であるため、1回ごとの通信量が規定された通信条件にあっても、その通信の制約は小さい。このとき、ISコントローラ30では、「異常」となっているマージ診断項目X2の通信順序が来る前でも、SAレベルの送信によって、電池ユニット14で何らかの異常が生じておりその対応が必要であることを把握でき、フェイルセーフ処理を適正かつ迅速に実施できるようになる。
いずれかの診断実施項目X1で異常有りとの診断がなされると、それ以降は、SAレベルを維持してデータ送信が行われる。これにより、所定のフェイルセーフの状態を好適に維持できる。また、2以上の診断実施項目X1で異常有りと診断された場合には、そのうち最も重度な対応を要するSAレベル(高レベルのSAレベル)が、次回の通信時に送信するSAレベルとして再設定されるため、複数の異常が併発された状態下でもフェイルセーフの実施状態を好適なまま維持できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を例えば次のように変更してもよい。
・上記実施形態では、電池コントローラ23において、各マージ診断項目X2のマージ処理と送信処理とを同期させずに各々個別に実施していたが(図6,図7参照)、これを変更してもよい。例えば、電池コントローラ23において、ISコントローラ30からの送信要求を受信することをトリガとして、送信対象となるマージ診断項目X2に対応する診断実施項目X1の診断結果をマージし、そのマージ診断項目X2の診断結果を決定する構成としてもよい。つまり、各マージ診断項目X2のマージ処理のタイミングを変更し、各マージ診断項目X2のマージ処理と送信処理とを同期させる。
・上記実施形態では、電池コントローラ23からISコントローラ30へのデータ送信時において、今回送信するマージ診断項目X2を、あらかじめ定められた順序、すなわち診断番号の降順(又は昇順)で決定する構成としたが(図7のステップS21)、これを変更する。例えば、異常診断を実施済みの診断実施項目X1の診断結果を考慮して、今回送信するマージ診断項目X2を決定するようにしてもよい。この場合、上記ステップS21において、診断実施済みの診断実施項目X1に、「異常」の診断実施項目X1が含まれているか否かを判定する。そして、「異常」が含まれていなければ、今回送信するマージ診断項目X2を、診断番号の降順(又は昇順)で決定し、「異常」が含まれていれば、今回送信するマージ診断項目X2を、その「異常」の診断実施項目X1に対応するマージ診断項目X2を優先して決定する。
・マージ診断項目X2の数を変更できる構成としてもよい。例えば、電池コントローラ23において、40個の診断実施項目X1を10個のマージ診断項目X2aにマージする処理(第1マージ処理)と、同じく40個の診断実施項目X1を16個のマージ診断項目X2bにマージする処理(第2マージ処理)とを設定しておき、それら各マージ処理の使い分けを実施できる構成とする。具体的には、エンジン始動後において先の第1期間では、項目数の小さいマージ診断項目X2aのマージ処理を実施し、後の第2期間では、項目数の大きいマージ診断項目X2bのマージ処理を実施する構成とする。この場合、ISコントローラ30では、マージ診断項目X2a,X2bのいずれかを指定して送信要求を行うとよい。
・上記実施形態では、車両の電源システムについて具体化したが、電源システム以外への適用も可能である。例えば、車両のシートユニットに設けられたサブコントローラを第1制御装置(スレーブ)、そのサブコントローラに通信可能に接続されるメインコントローラを第2制御装置(マスタ)とする構成や、パワーウィンドウユニットに設けられたサブコントローラを第1制御装置(スレーブ)、そのサブコントローラに通信可能に接続されるメインコントローラを第2制御装置(マスタ)とする構成が考えられる。
14…電池ユニット(車載機器)、23…電池コントローラ(第1制御装置)、30…ISコントローラ(第2制御装置)。

Claims (4)

  1. 相互の通信が可能に設けられた第1制御装置(23)及び第2制御装置(30)を備え、それら両制御装置の間で1回ずつの通信量が規定されたデータ通信が実施される車載制御システムであって、
    前記第1制御装置は、
    車載機器(14)に関して、あらかじめ定められた複数の診断実施項目(X1)を対象にして異常診断を実施する異常診断手段と、
    前記診断実施項目の診断結果を、その診断実施項目よりも数の少ないマージ診断項目(X2)にマージし、マージ診断項目ごとに診断結果を決定するマージ手段と、
    前記マージ手段によりマージされたマージ診断項目ごとにその診断結果を所定順序で前記第2制御装置に対して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする車載制御システム。
  2. 前記両制御装置は、前記第2制御装置をマスタ、前記第1制御装置をスレーブとするマスタスレーブ方式の通信手段により接続されており、
    前記第1制御装置は、前記第2制御装置からの送信要求に基づいて前記マージ診断項目の診断結果を所定順序で送信する請求項1に記載の車載制御システム。
  3. 前記車載機器について異常発生時の対応が複数段階で定められ、その複数段階の異常対応が対応レベルとして規定されており、
    前記診断実施項目ごとに前記対応レベルが定められており、
    前記第1制御装置は、各診断実施項目の異常診断時において異常有りと診断される場合に前記対応レベルの設定を行うレベル設定手段を備え、
    前記送信手段は、前記マージ診断項目の診断結果を送信する際に、そのマージ診断項目の診断結果に加えて、前記レベル設定手段により設定された前記対応レベルに相当するデータを前記第2制御装置に対して送信する請求項1又は2に記載の車載制御システム。
  4. 前記第1制御装置は、前記複数の診断実施項目のいずれかで異常有りとの診断がなされると、前記対応レベルを維持して、それ以降の通信回ごとに前記対応レベルのデータを毎回送信するとともに、2以上の診断実施項目で異常有りと診断された場合に、そのうち最も重度な対応を要する対応レベルを、次回の通信時に送信する対応レベルとして再設定する請求項3に記載の車載制御システム。
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