JP2014035852A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性の向上を図りつつ、中心電極に対するチップの接合強度を格段に高める。
【解決手段】スパークプラグ1は、中心電極5に接合されるチップ31を備え、中心電極5の線膨張率は、チップ31の線膨張率よりも大きくされる。チップ31は、自身の最大幅が1.2mm以上とされ、接地電極27との間で火花放電間隙28を形成する間隙形成部31Xと、中心電極5に接合される被接合部31Yとを具備する。被接合部31Yは、溶融部33の外表面の先端から軸線CL1方向先端側に0.1mmの位置Aにおいて、軸線CL1を含む断面における自身の幅が、前記断面における間隙形成部31Xの幅よりも小さくされる。前記断面の前記位置Aにおける被接合部31Yの幅をDtw(mm)とし、前記断面における溶融部33の外表面の先端の部位の幅をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たす。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関等に使用されるスパークプラグに関する。
スパークプラグは、内燃機関(エンジン)等に取付けられ、燃焼室内の混合気等への着火のために用いられる。一般にスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、軸孔の先端側に挿通される中心電極と、絶縁体の外周に設けられる主体金具と、主体金具の先端部に固定される接地電極とを備える。そして、接地電極の先端部と中心電極の先端部との間に形成された間隙に高電圧が印加され、火花放電が生じることで、混合気等への着火がなされるようになっている。
ところで、火花放電等に伴う中心電極の消耗により、前記間隙の大きさが増大すると、火花放電を発生させるために必要な電圧(放電電圧)も増大する。そして、放電電圧が過度に大きくなってしまうと、火花放電を発生させることができなくなってしまう(いわゆる失火を招いてしまう)。
そこで、耐久性(耐消耗性)の向上を図るべく、中心電極の先端部に、イリジウムや白金等の耐消耗性に優れる金属からなる、外径の比較的大きなチップを接合する手法が考えられる。また、このようなチップに併せて、中心電極の先端部の外径を比較的大きなものとし、チップの外径と同一とすることが考えられる。しかしながら、中心電極をニッケル合金等により形成し、チップをイリジウム合金等により形成した場合など、中心電極の線膨張率がチップの線膨張率よりも大きい場合には、中心電極の先端部の外径を大きくしてしまうと、内燃機関の駆動時等の高温下において、中心電極及びチップの接合部分に加わる熱応力が非常に大きなものとなってしまう。その結果、接合部分にクラックが生じやすくなってしまい、中心電極からチップが脱落してしまうおそれがある。
これに対して、中心電極の先端部の外径をチップの外径よりも小さくする手法が考えられる(例えば、特許文献1等参照)。
特開2002−83662号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術においても、比較的大径のチップの影響により、チップ及び中心電極間における熱膨張差が大きくなり、結局のところ、両者の接合部分に大きな熱応力が加わってしまう。その結果、接合部分にクラックが発生しやすくなってしまい、チップの脱落が生じてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、チップのうち接地電極との間で間隙を形成する部位を比較的幅広(大径)とすることで、耐久性の向上を図りつつ、中心電極に対するチップの接合強度を格段に高めることができるスパークプラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記軸孔の先端側に挿通された中心電極と、
前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
前記主体金具の先端部に配置された接地電極と、
自身の基端部が前記中心電極の先端部に接合され、自身の先端部が前記接地電極の先端部との間で間隙を形成する金属製のチップとを備え、
前記チップは、自身と前記中心電極とが溶け合ってなり、自身の基端外周部と前記中心電極の先端外周部との間の全周に亘って形成された溶融部により前記中心電極に接合されたスパークプラグであって、
前記中心電極の線膨張率は、前記チップの線膨張率よりも大きくされ、
前記チップは、
前記軸線を含む断面における自身の最大幅が1.2mm以上とされるとともに、前記接地電極との間で前記間隙を形成する間隙形成部と、
前記間隙形成部よりも前記溶融部側に位置するとともに、前記溶融部に隣接し前記中心電極に接合される被接合部とを具備し、
前記被接合部は、
前記溶融部の外表面の先端から前記軸線方向先端側に0.1mmの位置Aにおいて、前記軸線を含む断面における自身の幅が、前記断面における前記間隙形成部の幅よりも小さくされるとともに、
前記断面の前記位置Aにおける自身の幅をDtw(mm)とし、前記断面における前記溶融部の外表面の先端の部位の幅をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たすことを特徴とする。
上記構成1によれば、チップは、軸線を含む断面における最大幅が1.2mm以上とされた間隙形成部を備えており、当該間隙形成部と接地電極との間に間隙が形成されている。従って、失火に至るまでのチップの消耗体積を十分に大きなものとすることができ、耐久性の向上を図ることができる。
一方で、上記構成1のように、チップ(間隙形成部)の幅を大きくし、かつ、中心電極の線膨張率をチップの線膨張率よりも大きくした場合には、チップ及び中心電極の接合部分におけるクラックの発生、ひいてはチップの脱落が懸念される。
この点、上記構成1によれば、チップは、間隙形成部と中心電極(溶融部)との間に、溶融部の外表面の先端から先端側に0.1mmの位置Aにおいて、自身の幅が間隙形成部の幅よりも小さく、かつ、位置Aにおける自身の幅をDtw(mm)とし、溶融部の外表面の先端の幅(中心電極の先端部の幅に相当する)をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たす被接合部を備えている。すなわち、チップのうち溶融部の先端から当該先端よりも先端側に0.1mmまでの間に位置する部位、つまり、中心電極への接合部及びその近傍であり、熱膨張することにより中心電極との間で熱膨張差を生じさせる部位が、間隙形成部よりも幅狭で、かつ、中心電極の先端部の幅と同程度以下の幅を有するものとされている。従って、チップ(被接合部)及び中心電極間の熱膨張差を十分に小さくすることができ、チップ及び中心電極の接合部分に加わる熱応力を効果的に低減させることができる。その結果、中心電極に対するチップの接合強度を格段に高めることができ、チップの脱落をより確実に防止することができる。
構成2.本構成のスパークプラグは、上記構成1において、Dtw≦Dwを満たすことを特徴とする。
上記構成2によれば、Dtw≦Dwを満たすように構成されているため、チップ(被接合部)及び中心電極間の熱膨張差を一層小さくすることができる。従って、チップ及び中心電極の接合部分に加わる熱応力をより低減させることができ、接合強度の更なる向上を図ることができる。
構成3.本構成のスパークプラグは、上記構成1又は2において、前記チップ及び前記中心電極のうちの一方に設けられた突部が、前記チップ及び前記中心電極のうちの他方に設けられた凹部に嵌合された状態で、前記中心電極に前記チップが接合されることを特徴とする。
上記構成3によれば、チップ及び中心電極のうちの一方に設けられた突部が、チップ及び中心電極のうちの他方に設けられた凹部に嵌合された状態で、中心電極にチップが接合される。従って、接合時において、中心電極に対してチップが径方向に沿って移動してしまうことを防止でき、中心電極の中心軸とチップの中心軸との間にズレが生じてしまうことをより確実に防止できる。そのため、形成された溶融部は、その全周において、中心電極とチップとが十分に溶け込んだものとなり、溶融部の一部において、中心電極の溶け込み量とチップの溶け込み量とのバランスが崩れてしまうことをより確実に防止できる。その結果、接合強度をより一層向上させることができ、チップの脱落をより一層確実に防止することができる。
構成4.本構成のスパークプラグは、上記構成3において、前記凹部は、前記チップに設けられており、
前記断面における前記凹部の最大幅が、前記幅Dtwの1/3以下であることを特徴とする。
上記構成4によれば、凹部の最大幅が、幅Dtwの1/3以下とされている。従って、チップのうち凹部の外周側に位置する部位の肉厚を十分に確保することができ、凹部を設けることに伴うチップの強度低下を効果的に抑制することができる。その結果、チップに振動等が加えられた際に、チップに破断が生じてしまうことをより確実に防止でき、ひいてはチップの脱落を一層確実に防止することができる。
構成5.本構成のスパークプラグは、上記構成3又は4において、前記凹部は、前記チップに設けられており、
前記凹部の底面は、前記被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に位置することを特徴とする。
上記構成5によれば、凹部の底面は、被接合部のうち軸線を含む断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に位置するように構成されている。すなわち、被接合部のうち比較的幅狭とされた部位(強度が低くなりやすい部位)の軸線方向全域に亘って凹部が形成されることなく、前記比較的幅狭とされた部位の軸線方向に沿った一部のみに凹部が形成されている。従って、被接合部のうち比較的幅狭とされた部位の強度低下を効果的に抑制することができ、チップに振動等が加えられた際に、チップに破断が生じてしまうことを一層確実に防止できる。その結果、チップの脱落を極めて効果的に防止することができる。
構成6.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記チップは、イリジウム(Ir)又はこれを主成分とする金属から形成されることを特徴とする。
上記構成6によれば、チップは、Ir又はこれを主成分とする金属から形成されている。従って、比較的幅広の間隙形成部を設けることと相俟って、極めて優れた耐久性を実現することができる。
一方で、Ir又はこれを主成分とする金属は比較的脆く、チップをIr又はこれを主成分とする金属により形成した場合には、チップ及び中心電極の接合部分に熱応力が加わった際に、チップに割れが生じてしまいやすい。しかしながら、上記構成1を採用することで、熱応力を効果的に低減することができるため、上記構成6のように、チップをIr等から形成した場合であっても、チップの割れをより確実に防止することができる。換言すれば、上記構成1等は、チップがIr又はこれを主成分とする金属により形成され、熱応力によるチップの割れが特に懸念される場合において、非常に有効である。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 接地電極の構成を示す底面図である。 中心電極及びチップの構成を示す部分拡大断面図である。 チップの別例を示す部分拡大断面図である。 チップの別例を示す部分拡大断面図である。 中心電極及びチップの別例を示す部分拡大断面図である。 電圧印加部の概略構成等を示す概略図である。 サンプル1の構成を示す部分拡大断面図である。 サンプル2の構成を示す部分拡大断面図である。 サンプル3の構成を示す部分拡大断面図である。 サンプル4の構成を示す部分拡大断面図である。 サンプル11の構成を示す部分拡大断面図である。 サンプル12の構成を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における、中心電極及びチップの構成を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す一部破断拡大正面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す底面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って延びる軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、ニッケル(Ni)を主成分とする金属により形成されており、全体として棒状(円柱状)をなしている。また、中心電極5は、その先端部分が絶縁碍子2の先端から突出している。さらに、中心電極5の先端部には、所定の金属〔本実施形態では、イリジウム(Ir)又はIrを主成分とする金属〕からなるチップ31の基端部が接合されている。尚、本実施形態では、中心電極5を構成する金属の線膨張率が、チップ31を構成する金属の線膨張率よりも大きなものとされている。
加えて、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1を内燃機関や燃料電池改質器等の燃焼装置に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側には座部16が外周側に向けて突出形成されており、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19と、径方向内側に向けて屈曲する加締め部20とが設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間には滑石(タルク)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及び滑石25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、所定の金属(例えば、Niを主成分とする金属等)により形成され、図2に示すように、チップ31の外周に配置される部位が軸線CL1を中心とする環状をなす接地電極27が配置されている。接地電極27は、その先端面(前記環状部位の内周面全域)がチップ31の後述する間隙形成部31Xの外周面と対向している。そして、間隙形成部31Xの外周面と接地電極27の先端面との間には、間隙としての火花放電間隙28が形成されており、当該火花放電間隙28において、軸線CL1と直交する方向にほぼ沿って火花放電が行われるようになっている。
次いで、本発明の特徴部分である中心電極5及びこれに接合されるチップ31の構成について説明する。
図3に示すように、チップ31は、自身と中心電極5とが溶け合ってなる環状の溶融部33により中心電極5に接合されている。溶融部33は、中心電極5の先端面上にチップ31を配置した上で、中心電極5及びチップ31の接触部の外周全域に対してレーザービームや電子ビームを照射することにより形成されている。そのため、本実施形態における溶融部33は、チップ31の基端外周部と中心電極5の先端外周部との間の全周に亘って形成されている。さらに、本実施形態において、チップ31は、自身の中心軸が中心電極5の中心軸と同軸上に配置されている。尚、「チップ31の中心軸が中心電極5の中心軸と同軸上に配置される」とあるのは、両中心軸が厳密に一致する場合のみならず、両中心軸の間に若干の軸ずれがある場合も含む。
また、本実施形態において、チップ31は、間隙形成部31Xを備えている。間隙形成部31Xは、チップ31の最先端部に位置するとともに、円柱状をなしている。また、間隙形成部31Xは、自身の外径が中心電極5の先端部の外径よりも大きなものとされており、その外径(軸線CL1を含む断面におけるその幅)は1.2mm以上とされている。これにより、火花放電に伴い失火に至るまでのチップ31の消耗体積を十分に増大させることができ、良好な耐久性を確保できるようになっている。特に本実施形態では、間隙形成部31Xの外周面全域と接地電極27の先端面との間に環状の火花放電間隙28が形成されているため、間隙形成部31Xの外周面全域において火花放電を生じさせることができ、チップ31をより有効的に利用することができる。その結果、失火に至るまでのチップ31の消耗体積を飛躍的に増大させることができ、優れた耐久性を実現することができる。
上述のように、チップ31に比較的大径の間隙形成部31Xを設けることで、消耗体積の増大を図ることができるものの、チップ31のうち比較的大径の部分(間隙形成部31Xに相当する部分)を中心電極5に直接接合した場合には、内燃機関等の動作時において、中心電極5及びチップ31間の熱膨張差が非常に大きなものとなってしまう。その結果、中心電極5及びチップ31の接合部分にクラックが発生してしまい、中心電極5からチップ31が脱落してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、チップ31に、溶融部33の外表面の先端から軸線CL1方向先端側に0.1mmの位置Aにおいて、軸線CL1を含む断面における自身の幅(軸線CL1と直交する方向に沿った長さ)が、前記断面における間隙形成部31Xの幅よりも小さくされた(本実施形態では、自身の外径が間隙形成部31Xの外径よりも小さくされた)被接合部31Yが設けられており、当該被接合部31Yは、溶融部33に隣接し中心電極5に接合されている。また、軸線CL1を含む断面において、前記位置Aにおける被接合部31Yの幅をDtw(mm)とし、前記断面における溶融部33の外表面の先端の部位の幅をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たすように(より好ましくは、Dtw≦Dwを満たすように)構成されている。すなわち、被接合部31Yのうち中心電極5に接合される部位の近傍における幅Dtwが、幅Dw(中心電極5のうち被接合部31Yが接合される部位の幅に相当する)の1.1倍以下(より好ましくは、1.0倍以下)とされている。これにより、中心電極5及びチップ31間の熱膨張差を低減することができ、クラックの発生抑制が図られるようになっている。特に本実施形態では、溶融部33の外表面の先端から少なくとも当該先端よりも軸線CL1方向先端側に0.1mmまでの間において、前記断面における被接合部31Yの幅Dtwは、溶融部33の外表面の先端の部位の幅Dwの1.1倍以下とされている。その結果、上述した熱膨張差の低減効果がより確実に発揮させるようになっている。尚、本実施形態において、幅Dwは所定値(例えば、1.0mm)以下とされている。
また、本実施形態において、被接合部31Yの基端部は、軸線CL1方向に沿って一定の外径を有する円柱状をなしているが、被接合部31Yの形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、図4に示すように、被接合部31Yの基端部を、軸線CL1方向先端側に向けて徐々に縮径する形状としてもよい。また、例えば、図5に示すように、被接合部31Yの基端部を、軸線CL1方向先端側に向けて徐々に拡径する形状としてもよい。但し、この場合であっても、Dtw/Dw≦1.1を満たすものとされる。
加えて、本実施形態では、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1を挟んで一方側に位置する溶融部33の外表面の先端と、軸線CL1を挟んで他方側に位置する溶融部33の外表面の先端とが軸線CL1方向に沿った同一の位置に設けられているが、一方側に位置する溶融部33の外表面の先端と、他方側に位置する溶融部33の外表面の先端とが軸線CL1方向にずれていてもよい。この場合に、「溶融部33の外表面の先端の部位の幅Dw」とあるのは、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1を挟んで一方側、及び、他方側の双方に溶融部33が位置する範囲の先端における溶融部33の外表面の幅をいう。
図3に戻り、本実施形態では、中心電極5の先端面の中心に、軸線CL1に沿って一定の外径を有する円柱状の突部5Pが設けられており、チップ31(被接合部31Y)の基端面(中心電極5側に位置する面)の中心に、軸線CL1方向に沿って一定の内径を有する窪み状の凹部31Hが設けられている。そして、突部5Pが凹部31Hに嵌合された状態で、中心電極5にチップ31が接合されている。
また、軸線CL1を含む断面において、軸線CL1と直交する方向に沿った凹部31Hの最大幅が、前記幅Dtwの1/3以下とされている。すなわち、被接合部31Yのうち凹部31Hの外周側に位置する部位の肉厚が十分に大きなものとなるように構成されている。
加えて、凹部31Hの底面31Bは、被接合部31Yのうち、軸線CL1を含む断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端31Eよりも後端側に位置するように構成されている。
尚、必ずしも突部5Pや凹部31Hを設ける必要はなく、図6に示すように、突部や凹部を設けなくてもよい。
さらに、本実施形態では、図7に示すように、点火コイル92や電源93、イグナイタ94を有する電圧印加部91により、火花放電を発生させる際には、端子電極6ひいては中心電極5に対して正極性の高電圧が印加される(換言すれば、接地電極27が負極性とされる)。火花放電時には、正極性側が負極性側よりも消耗しにくいため、上述の構成とすることで、火花放電間隙28を形成する接地電極27の先端面、及び、間隙形成部31Xの外周面のうち、より面積が小さい間隙形成部31Xの外周面の消耗を抑制することができる。その結果、火花放電間隙28の大きさが急激に増大してしまうことをより確実に防止でき、一層良好な耐久性を実現することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、チップ31は、軸線CL1を含む断面における最大幅が1.2mm以上とされた間隙形成部31Xを備えており、当該間隙形成部31Xと接地電極27との間に火花放電間隙28が形成されている。従って、失火に至るまでのチップ31の消耗体積を十分に大きなものとすることができ、耐久性の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、チップ31は、前記位置Aにおいて自身の幅が間隙形成部31Xの幅よりも小さく、かつ、位置Aにおける自身の幅をDtw(mm)とし、溶融部33の外表面の先端の幅(中心電極5の先端部の幅に相当する)をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たす被接合部31Yを備えている。すなわち、チップ31のうち溶融部33の先端から当該先端よりも先端側に0.1mmまでの間に位置する部位、つまり、中心電極5への接合部及びその近傍であり、熱膨張することにより中心電極5との間で熱膨張差を生じさせる部位が、間隙形成部31Xよりも幅狭で、かつ、中心電極5の先端部の幅と同程度以下の幅を有するものとされている。従って、チップ31(被接合部31Y)及び中心電極5間の熱膨張差を十分に小さくすることができ、チップ31及び中心電極5の接合部分に加わる熱応力を効果的に低減させることができる。その結果、中心電極5に対するチップ31の接合強度を格段に高めることができ、チップ31の脱落をより確実に防止することができる。
さらに、中心電極5に設けられた突部5Pが、チップ31に設けられた凹部31Hに嵌合された状態で、中心電極5にチップ31が接合されるように構成されている。従って、接合時において、中心電極5の中心軸とチップ31の中心軸との間にズレが生じてしまうことをより確実に防止できる。そのため、形成された溶融部33は、その全周において、中心電極5とチップ31とが十分に溶け込んだものとなり、溶融部33の一部において、中心電極5の溶け込み量とチップ31の溶け込み量とのバランスが崩れてしまうことをより確実に防止できる。その結果、接合強度をより一層向上させることができ、チップ31の脱落をより一層確実に防止することができる。
加えて、軸線CL1を含む断面における凹部31Hの最大幅が、幅Dtwの1/3以下とされている。従って、チップ31のうち凹部31Hの外周側に位置する部位の肉厚を十分に確保することができ、凹部31Hを設けることに伴うチップ31の強度低下を効果的に抑制することができる。その結果、チップ31に振動等が加えられた際に、チップ31に破断が生じてしまうことをより確実に防止でき、ひいてはチップ31の脱落を一層確実に防止することができる。
併せて、凹部31Hの底面31Bは、被接合部31Yのうち軸線CL1を含む断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端31Eよりも後端側に位置するように構成されている。従って、被接合部31Yのうち比較的幅狭とされた部位の強度低下を効果的に抑制することができ、チップ31に振動等が加えられた際に、チップ31に破断が生じてしまうことを一層確実に防止できる。その結果、チップ31の脱落を極めて効果的に防止することができる
次いで、上記実施形態により奏される作用効果を確認すべく、比較例に相当するスパークプラグのサンプル1〜3、及び、実施例に相当するスパークプラグのサンプル4,5を作製し、各サンプルについて机上冷熱試験を行った。机上冷熱試験の概要は、次の通りである。すなわち、サンプルに対して、所定のバーナーにより、大気雰囲気下にてチップの温度を900℃とした後、チップの温度を200℃とすることを所定回数繰り返し行った。その後、チップと中心電極との接合部分にクラックが発生しているか否かを確認した。また、サンプル5については、チップの温度を900℃から1000℃に変更した(すなわち、より厳しい条件とした)机上冷熱試験を合わせて行い、クラックの有無を確認した。表1に、当該試験の試験結果を示す。
尚、サンプル1(比較例)は、図8に示すように、チップに被接合部を設けることなく、チップのうち間隙形成部に相当する比較的大径の部位を、当該部位と同一の外径を有する中心電極に接合したものであり、軸線を含む断面において、チップの幅を3.0mmとし、幅Dtwを3.0mmとし、幅Dwを3.0mmとした。
また、サンプル2(比較例)は、図9に示すように、チップに被接合部を設けることなく、チップのうち間隙形成部に相当する比較的大径の部位を、当該部位よりも小径の中心電極に接合したものであり、軸線を含む断面において、チップの幅を3.0mmとし、幅Dtwを3.0mmとし、幅Dwを2.5mmとした。
加えて、サンプル3(比較例)は、図10に示すように、チップに間隙形成部及び被接合部を設け、被接合部を中心電極に接合した一方で、Dtw/Dt=1.2を満たすものとした。
サンプル4(実施例)は、図11に示すように、チップに間隙形成部及び被接合部を設け、被接合部を中心電極に接合するとともに、Dtw/Dt=1.1を満たすものとした。
また、サンプル5(実施例)は、図6に示すように、チップに間隙形成部及び被接合部を設け、被接合部を中心電極に接合するとともに、Dtw=Dtを満たすものとした。尚、軸線を含む断面において、間隙形成部の幅を3.0mmとし、幅Dtwを2.0mmとし、幅Dtを2.0mmとした。
Figure 2014035852
表1に示すように、被接合部を設けることなく、比較的大径の間隙形成部を中心電極に接合したサンプル(サンプル1,2)や、Dtw/Dt>1.1としたサンプル(サンプル3)は、チップ及び中心電極の接合部分に、クラックが生じてしまい、接合強度に劣ることが分かった。これは、チップ及び中心電極間の熱膨張差が大きくなってしまい、接合部分に大きな負荷が加わったためであると考えられる。
これに対して、被接合部を中心電極に接合し、かつ、Dtw/Dw≦1.1を満たすサンプル(サンプル4,5)は、接合部分にクラックが発生することなく、優れた接合強度を有することが明らかとなった。これは、被接合部のうち中心電極に接合される部位及びその近傍(すなわち、熱膨張することで、中心電極との間で熱膨張差を生じさせる部位)の熱膨張量を十分に小さくすることができ、チップ及び中心電極間の熱膨張差を効果的に小さくできたことによると考えられる。
また特に、Dtw=Dwとしたサンプル(サンプル5)は、試験時におけるチップの温度を1000℃とし、非常に厳しい条件とした場合においても、クラックが発生することなく、接合強度に極めて優れることが確認された。
上記試験の結果より、耐久性の向上を図るべく、チップの最大外径(最大幅)を比較的大きなものとした場合において、中心電極に対するチップの接合強度を良好なものとするためには、チップのうち比較的小径(比較的幅狭)の被接合部を中心電極に接合するとともに、Dtw/Dw≦1.1を満たすように構成することが好ましいといえる。
また、接合強度の更なる向上を図るべく、Dtw=Dwを満たすように構成することがより好ましいといえる。
次に、中心電極の先端面、及び、被接合部の基端面(中心電極への被接合面)を平坦状とし、中心電極の中心軸とチップの中心軸とを合わせた状態で、中心電極の先端面上に被接合部の基端面を載置し、次いで、レーザー溶接によりチップ及び中心電極を接合したスパークプラグのサンプル(突部なし)と、中心電極の先端面に突部を設けるとともに、被接合部の基端面に凹部を設け、凹部に突部を嵌合し、中心電極の中心軸とチップの中心軸とを合わせた状態で、レーザー溶接によりチップ及び中心電極を接合したスパークプラグのサンプル(突部あり)とをそれぞれ100個ずつ作製した。そして、接合後に、各サンプルにおいて、軸線と直交する方向に沿った中心電極の中心軸に対するチップの中心軸の軸ずれ量を計測した。次いで、0.02mmごとに軸ずれ量の範囲を区分し、突部なしのサンプルと突部ありのサンプルとのそれぞれについて、各範囲に該当するサンプルの本数をそれぞれ求めた。表2に、当該試験の結果を示す。
Figure 2014035852
表2に示すように、突部を凹部に嵌合した上で、チップ及び中心電極を接合したサンプル(突部あり)は、軸ずれ量を著しく小さくすることができ、中心電極とチップとを精度よく軸合わせできることが分かった。これは、溶接時において、中心電極に対するチップの径方向に沿った移動が抑制されたためであると考えられる。尚、チップに突部を設け、中心電極に凹部を設けた場合においても、同様の結果が得られた。
上記試験の結果より、中心電極及びチップの軸合わせ精度を高めるという観点から、チップ及び中心電極のうちの一方に設けられた突部を、チップ及び中心電極のうちの他方に設けられた凹部に嵌合した状態で、中心電極にチップを接合することが好ましいといえる。尚、中心電極及びチップを精度よく軸合わせすることで、接合時に、周方向全域において、中心電極及びチップを十分に溶け込ませることができ、接合強度の更なる向上を図ることができる。
次いで、凹部(突部)の幅や軸線に沿った凹部(突部)の長さを種々変更したスパークプラグのサンプル11〜13を作製し、各サンプルについて、JIS B8031に規定される耐衝撃性試験(サンプルに対して、毎分400回の割合で10分間衝撃を与える試験)を行った。そして、試験後に、チップに破断が生じているか否かを確認した。表3に、当該試験の結果を示す。
尚、サンプル11は、図12に示すように、チップに凹部を設けるとともに、中心電極に突部を設け、軸線を含む断面における凹部の最大幅を幅Dtwの1/2とした。また、サンプル12は、図13に示すように、チップに凹部を設けるとともに、中心電極に突部を設け、凹部の底面を、被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも先端側に設けた。加えて、サンプル13は、図3に示すように、チップに凹部を設けるとともに、中心電極に突部を設け、軸線を含む断面における凹部の最大幅を幅Dwの1/3とし、かつ、凹部の底面を、被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に設けた。
尚、各サンプルともに、チップの外表面形状(例えば、間隙形成部の幅等)は同一とした。
Figure 2014035852
表3に示すように、軸線を含む断面における凹部の最大幅を幅Dtwの1/3超としたサンプル(サンプル11)は、チップの破断が生じてしまい、振動等が加わった際に、チップの脱落が生じやすいことが分かった。これは、径方向に沿った被接合部の肉厚が小さくなり、チップの強度が低下したことに起因すると考えられる。
また、凹部の底面を、被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも先端側に設けたサンプル(サンプル12)においても、チップに破断が生じてしまうことが確認された。これは、被係合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以下となる部位(強度が不十分となりやすい部位)の全域において凹部が形成されたことで、前記部位の強度が低下したためであると考えらえる。
これに対して、軸線を含む断面における凹部の最大幅を幅Dtwの1/3以上とし、かつ、凹部の底面を、被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に設けたサンプル(サンプル13)は、チップに破断が生じることなく、優れた耐衝撃性を有することが明らかとなった。これは、被接合部のうち凹部の外周側に位置する部位の肉厚が十分に確保されたこと、及び、被係合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以下となる部位の一部のみに凹部が形成され、前記部位の強度低下が十分に抑制されたことによると考えらえる。
上記試験の結果より、耐衝撃性の向上を図り、振動等によるチップの脱落をより確実に防止すべく、軸線を含む断面における凹部の最大幅を幅Dtwの1/3以上としたり、凹部の底面を、被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に設けたりすることが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、中心電極5は、単一の金属により形成されているが、中心電極5を、熱伝導性に優れる金属(例えば、銅や銅合金、純Ni等)からなる内層と、Niを主成分とする金属からなる外層とを備えた多層構造としてもよい。この場合、中心電極5の線膨張率とあるのは、中心電極5のうちチップ31が接合される部位の線膨張率をいう。
(b)上記実施形態では、中心電極5に設けられた突部5Pが、チップ31に設けられた凹部31Hに嵌合される構成とされているが、図14に示すように、チップ31に設けられた突部31Pを、中心電極5に設けられた凹部5Hに嵌合する構成としてもよい。
(c)上記実施形態において、接地電極27は、チップ31の外周に配置される部位が環状とされているが、接地電極27の形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、図15に示すように、接地電極37の形状を、中心部分にて屈曲する棒状とし、接地電極37の先端部側面とチップ31(間隙形成部31X)の先端面との間に、火花放電間隙38を形成してもよい。また、図16に示すように、周方向に沿って等間隔に複数の接地電極47A,47B,47C,47Dを設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、工具係合部19を、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等としてもよい。
(f)上記実施形態において、チップ31は円柱状とされているが、チップ31の形状はこれに限定されるものではない。従って、チップを多角柱状(例えば、四角柱状)としてもよい。
1…スパークプラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
5P…突部
27…接地電極
28…火花放電間隙(間隙)
31…チップ
31B…(凹部の)底面
31H…凹部
31X…間隙形成部
31Y…被接合部
33…溶融部
CL1…軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に挿通された中心電極と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部に配置された接地電極と、
    自身の基端部が前記中心電極の先端部に接合され、自身の先端部が前記接地電極の先端部との間で間隙を形成する金属製のチップとを備え、
    前記チップは、自身と前記中心電極とが溶け合ってなり、自身の基端外周部と前記中心電極の先端外周部との間の全周に亘って形成された溶融部により前記中心電極に接合されたスパークプラグであって、
    前記中心電極の線膨張率は、前記チップの線膨張率よりも大きくされ、
    前記チップは、
    前記軸線を含む断面における自身の最大幅が1.2mm以上とされるとともに、前記接地電極との間で前記間隙を形成する間隙形成部と、
    前記間隙形成部よりも前記溶融部側に位置するとともに、前記溶融部に隣接し前記中心電極に接合される被接合部とを具備し、
    前記被接合部は、
    前記溶融部の外表面の先端から前記軸線方向先端側に0.1mmの位置Aにおいて、前記軸線を含む断面における自身の幅が、前記断面における前記間隙形成部の幅よりも小さくされるとともに、
    前記断面の前記位置Aにおける自身の幅をDtw(mm)とし、前記断面における前記溶融部の外表面の先端の部位の幅をDw(mm)としたとき、Dtw/Dw≦1.1を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  2. Dtw≦Dwを満たすことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記チップ及び前記中心電極のうちの一方に設けられた突部が、前記チップ及び前記中心電極のうちの他方に設けられた凹部に嵌合された状態で、前記中心電極に前記チップが接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記凹部は、前記チップに設けられており、
    前記断面における前記凹部の最大幅が、前記幅Dtwの1/3以下であることを特徴とする請求項3に記載のスパークプラグ。
  5. 前記凹部は、前記チップに設けられており、
    前記凹部の底面は、前記被接合部のうち前記断面における幅が1.1Dw以上となる部位の後端よりも後端側に位置することを特徴とする請求項3又は4に記載のスパークプラグ。
  6. 前記チップは、イリジウム又はこれを主成分とする金属から形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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