JP2014035475A - 光学部材および光学部材の製造方法 - Google Patents

光学部材および光学部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低屈折率基材に対し可視領域を含む広い領域で高い反射防止性能を有する光学部材、及び、その光学部材の製造方法を提供する。
【解決手段】基材1と、基材1の上に反射防止層4とを有する光学部材であり、反射防止層4は、表面に微細な複数の突起5と突起を支持する支持層6を有し、支持層6は、ホウ素を7×1019atom/cm以上2.5×1020atom/cm以下含有している光学部材である。
【選択図】図3

Description

本発明は、低屈折率基材に対して可視領域を含む広い領域で高い反射防止性能を有する光学部材および光学部材の製造方法に関する。
可視光領域の波長以下の微細構造を有する反射防止構造体は、適切なピッチ、適切な高さの微細構造を形成することにより、広い波長領域で反射防止性能を示すことが知られている。微細構造を形成する方法としては、波長以下の粒径の微粒子を分散した膜が知られている。微細加工装置(電子線描画装置、レーザー干渉露光装置、半導体露光装置、エッチング装置など)によるパターン形成によって微細構造を形成する方法は、ピッチの制御、高さの制御が可能である。また、良好な反射防止性能を持つ微細構造を形成することが出来ることが知られている。
微細加工装置を用いる以外の方法として、アルミナ系化合物であるベーマイトを基材上に成長させて反射防止効果を得ることが知られている。この方法では、真空成膜法あるいは液相法(ゾルゲル法)により成膜した後、乾燥または焼成して酸化アルミニウムの膜を作製する。その後、作製した酸化アルミニウムの膜を水蒸気処理あるいは温水に浸漬処理することにより、表層をベーマイト化して微細構造を形成して反射防止膜を作製している(特許文献1参照)。
温水に浸漬処理することにより表層をベーマイト化して微細構造を形成する方法では、表面から酸化アルミニウムが溶出して微細構造が形成される。特許文献1は、基板が微細構造に影響を与えないように、基板と微細構造の間に微細構造を支持する層を形成して反射防止膜を作製している。アルミニウム化合物の微細構造を用いて反射防止膜を形成する方法では垂直入射および斜入射による反射率が低く、良好な反射防止性能が得られることができる。
また、特許文献2には、液相法(ゾルゲル法)で反射防止膜を作製する場合に、アルミニウム化合物を含むコート液に他の金属化合物を混合することで微細構造を支持する層の屈折率を制御することが記載されている(特許文献2参照)。
特開平9−202649号公報 特開2005−275372号公報
しかしながら、特許文献1で開示しているアルミニウム化合物の微細構造を用いた反射防止膜の反射防止性能は、微細構造のピッチや高さ等に起因する屈折率変化によって敏感に変化する。したがって、基材の屈折率に応じて微細構造のピッチや高さのみならず、微細構造を支持する層の屈折率を制御し、場合によっては無機材料もしくは有機材料からなる膜を基材と微細構造をもつ酸化アルミニウム膜との屈折率差を調整する目的で設ける必要がある。
また、特許文献2に記載された反射防止膜の製造方法では、混合する金属化合物が、ジルコニア、シリカ、チタニア、酸化亜鉛の化合物に限定されているため、微細構造を支持する層を低屈折率化し、微細構造のピッチや高さを適した構造に制御することが限定されている。特に、低屈折率の基材に対して良好な反射防止性能を得ることが要求されていた。
本発明は、このような背景技術に鑑みてなされたものであり、酸化アルミニウムを主成分とする突起と前記突起を支持する層として多孔質酸化アルミニウム膜を有することを特徴とする光学部材、及び、光学部材の製造方法を提供するものである。
本発明は、基材と、前記基材の上に反射防止層とを有する光学部材であり、前記反射防止層は、表面に微細な複数の突起と前記突起を支持する支持層を有し、前記支持層は、ホウ素を7×1019atom/cm以上2.5×1020atom/cm以下含有していることを特徴とする光学部材に関する。
また、本発明は、基材と、前記基材の上に突起と前記突起を支持する支持層とを有する反射防止層を有する光学部材の製造方法であって、前記基材の表面に、塗工液中のアルミニウム化合物をアルミニウムに換算した質量とホウ素化合物をホウ素に換算した質量との比が1:0.02〜1:0.20でアルミニウム化合物及びホウ素化合物を含有する塗工液を塗布して、酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程と、前記層を温度60℃以上乃至100℃以下の温水又は温度60℃以上乃至100℃以下の水系媒体で処理して、表面に微細な複数の突起と前記突起を支持する層とを有する前記反射防止層を生成する工程と、を有することを特徴とする光学部材の製造方法に関する。
本発明によれば、基材の上に、ホウ素を含有する支持層と複数の突起を有する反射防止層を有することにより、低屈折率基材に対し可視領域を含む広い領域で高い反射防止性能を有する光学部材、及び、その光学部材の製造方法を提供できる。
走査型電子顕微鏡(SEM)による本発明の光学部材の断面の写真(倍率2万倍)である。 本発明に係る塗工液から作製した非晶性酸化アルミニム膜のSEMによる断面の写真(倍率2万倍)である。 本発明の光学部材の製造方法を説明する図である。 本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 本発明の光学部材の一実施態様を示す概略図である。 実施例と比較例の反射率を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の光学部材は、基材と、表面に微細な複数の突起を有する反射防止層を有している。また、反射防止層は、ホウ素を含有している。本発明の光学部材は、低屈折率基材に対して可視領域を含む広い領域で高い反射防止性能を発揮することが可能である。
(基材)
本発明に使用される基材として、ガラス、プラスチックを用いることができる。基材を構成するプラスチックの代表的なものとしては、ポリエステル、トリアセチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ABS樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルの如き熱可塑性樹脂;不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、架橋型ポリウレタン、架橋型のアクリル樹脂、架橋型の飽和ポリエステル樹脂の如き熱硬化性樹脂が挙げられる。また、基材としては、レンズの如き成形品やフィルムも用いることができる。基材としては、透明性および成形性の点から、ガラスを用いることが好ましい。
本発明に係る反射防止層は、低屈折率基材に対しても優れた反射防止性能を発揮できるので、屈折率nが1.48以上1.71以下の基材を用いることが可能である。
(反射防止層)
本発明に係る反射防止層は、表面に微細な複数の突起を有し、ホウ素を含有している。
反射防止層は、見かけの屈折率が厚さ方向に変化していることが好ましい。すなわち、反射防止層の表面から基材方向に向かって、屈折率が変化していることが好ましい。また、反射防止層は、酸化アルミニウム固有の屈折率より低い見かけの屈折率を有することが好ましい。反射防止層がこのような構成を有することにより、より良好な反射防止性能を発揮できる。
反射防止層は、平均面粗さの値Ra’が、15nm以上100nm以下であることが好ましく、18nm以上25nm以下がより好ましい。平均面粗さの値Ra’が、15nm未満であると反射防止性能が低下する。平均面粗さの値Ra’が100nmより大きいと反射防止層における散乱が大きくなる傾向がある。また、反射防止層の表面積比Srは、1.2以上3.5以下であることが好ましい。
反射防止層の平均表面粗さの値Ra’は、走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて測定可能である。すなわち、平均表面粗さRa’値(nm)は、JIS B 0601で定義されている中心線平均粗さRaを、測定面に対し適用し、三次元に拡張したもので、「基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値」と表現し、下記式(3)で与えられる。
Ra’:平均表面粗さ(nm)、
:測定面が理想的にフラットであるとした時の面積、|X−X|×|Y−Y|、F(X,Y):測定点(X,Y)における高さ、XはX座標、YはY座標、
からX:測定面のX座標の範囲、
からY:測定面のY座標の範囲、
:測定面内の平均の高さ。
また、反射防止層の表面積比Srは、下記式(4)で求められる。
Sr=S/S (4)
〔S:測定面が理想的にフラットであるときの面積。S:実際の測定面の表面積。〕
なお、実際の測定面の表面積は次のようにして求める。先ず、最も近接した3つのデータ点(A,B,C)より成る微小三角形に分割し、次いで各微小三角形の面積△Sを、ベクトル積を用いて下記式(5)により求める。
△S(△ABC)=[s(s−AB)(s−BC)(s−AC)]×0.5 (5)
〔但し、AB、BCおよびACは各辺の長さである。sは、0.5×(AB+BC+AC)で定義される。〕
△Sの総和によって表面積Sが求まり、反射防止膜の表面積比Srが求められる。
(突起)
反射防止層の表面の突起は、酸化アルミニウムを主成分として形成されていることが好ましい。例えば、突起は、アルミニウムの酸化物又は水酸化物又はそれらの水和物の結晶から形成される。これらの中で、突起がベーマイトであることがより好ましい。本明細書では、アルミニウムの酸化物若しくは水酸化物又はそれらの水和物を『酸化アルミニウム』と記載する。
図4において、突起8を有する反射防止層7の層厚は、20nm以上1000nm以下であることが好ましく、50nm以上1000nm以下であることがより好ましい。突起8を有する反射防止層7の厚みが20nm未満の場合には機械的強度が低下し、1000nmより大きい場合には反射防止性能が低下する。
突起8は、太さが5nm以上50nm以下であることが好ましい。本発明において、突起の太さとは、突起の高さの半分の高さにおける幅の値を『突起の太さ』と定義する。突起の太さは、SEMによる光学部材の断面の写真で、100本の突起の太さの平均値から求める。
突起8の表面は、反射防止性を損なわない程度に処理を施すことができる。耐擦傷性や防汚性を付与するために、SiOで形成される薄膜、フッ素化アルキルシラン(FAS)で形成される極めて薄い層、フッ素樹脂で形成される極めて薄い層を突起8の表面に設けることができる。
(支持層)
本発明の光学部材は、基材と突起との間に、突起を支持する支持層を有することが好ましい。
支持層は、厚さが10nm以上100nm以下であることが好ましい。支持層は、多孔質であることが好ましい。また、支持層は、酸化アルミニウムを主成分としてホウ素を含有していることが好ましく、酸化アルミニウムとホウ素で形成されていることがより好ましい。
図2は、本発明の光学部材の製造方法において、温水に浸漬して突起を形成する前に基材表面に形成される非晶性酸化アルミニウム層のSEMによる断面の写真である。温水に浸漬して突起を形成する以前には、本発明の光学部材における突起を支持する支持層のような多孔質層は認められない。すなわち、温水に浸漬して突起を形成する際に、ホウ素化合物が温水に溶出することで多孔質層も同時に形成されると考えられる。本発明において、突起を支持する層の断面の空孔率は20%以上45%以下であることが好ましい。空孔率が45%を超えると、突起を支持する層の強度が弱くなり、膜が剥離したりすることがある。
支持層におけるホウ素の結合状態を調べるために、酸素の安定同位体17Oを含む水を用いてアルミニウム化合物の加水分解を行い、ホウ素化合物を混合して作製した酸化アルミニウムゾルを用いて光学部材を作製した。そして、17Oをラベル元素として用いて、核磁気共鳴法(17O−NMR)でホウ素とアルミニウムとの酸素を介した結合を17Oのケミカルシフトから分析した。その結果、支持層では、大部分がAl−O−Bの結合を形成せずに、ホウ素は未反応のまま存在することを確認した。これより、ホウ素は、温水に浸漬した際に酸化アルミニウム粒子の温水への溶解性を変化させたり、突起となるベーマイトの形成を阻害したりすることがないと考えられる。しかしながら、反射防止層中にホウ素を過剰に含むと、反射防止層と温水との界面での酸化アルミニウムの濃度が低下し、突起の成長が妨げられると考えられる。したがって、塗工液中に含まれるホウ素の量によって反射防止層中のホウ素の含有量を制御することが好ましい。
一方、支持層におけるホウ素の含有量が異なる反射防止層を比較すると、ホウ素の含有量が多くなるに従って非晶性酸化アルミニウム層の屈折率は下がる傾向になっており、多孔質でなくとも支持層がホウ素を含有することで層の屈折率が下がることが解った。したがって、突起を支持する支持層がホウ素を含有することで、さらに低屈折率にする効果があると考えられる。支持層は、ホウ素を7.0×1019atom/cm以上2.5×1020atom/cm以下含有することが好ましい。支持層中のホウ素の含有量によって多孔質層の空孔率を変化させることで、突起を支持する層の屈折率を変化させることが可能である。
(光学部材)
図1は、本発明の光学部材のSEMによる断面の写真である。図1で、突起の部分aと、突起を支持する支持層bが存在することが解る。さらに、図1から、突起を支持する支持層bは、多孔質であることがわかる。
本発明の光学部材は、任意の屈折率を有する透明な基材に対応でき、可視光に対して優れた反射防止効果を示すとともに、長期的な耐候性を有する。したがって、ワープロ、コンピュータ、テレビ、プラズマディスプレイパネルの如き各種ディスプレイにおける光学部材に利用することが可能である。また、液晶表示装置に用いる偏光板、各種光学硝材及び透明プラスチック類で形成されるサングラスレンズ、度付メガネレンズ、カメラ用ファインダーレンズ、プリズム、フライアイレンズ、トーリックレンズ、各種光学フィルター、センサーの如き光学部材に利用することが可能である。さらに、それらを用いた撮影光学系、双眼鏡の如き観察光学系、液晶プロジェクタの如き投射光学系:レーザービームプリンターおける走査光学系の如き各種光学レンズ:各種計器のカバー、自動車、電車の窓ガラスの如き光学部材に利用することが可能である。
本発明の光学部材は、図4に示す如く、支持層9に多孔質酸化アルミニウム膜を用いることで、基材の屈折率に応じて酸化アルミニウムの突起8と支持層9を有する反射防止層7の屈折率構造を変化させることが可能である。また、基材1と突起8と支持層7を有する反射防止層7との間に酸化アルミニウム以外を主成分とする層を設けることができる。図7は、基材1上に酸化アルミニウム以外の成分を主成分とする層12、さらに、その上に酸化アルミニウムの突起5と支持層6を有する反射防止層4が形成された光学部材の例を示している。
酸化アルミニウム以外を主成分とする層12は、主に基材1と酸化アルミニウムの突起5と支持層6を有する反射防止層4との屈折率差を調整する目的で設けられる。そのため酸化アルミニウム以外を主成分とする層12は、無機化合物もしくは有機化合物で形成れる透明層であることが好ましい。
酸化アルミニウム以外を主成分とする層12に用いられる無機化合物の例としては、SiO、TiO、ZrO、ZnO、Taの如き金属酸化物が挙げられる。酸化アルミニウム以外の無機材料を主成分とする層12を形成する方法は、蒸着やスパッタの如き真空製膜法、金属酸化物前駆体ゾルの塗布によるゾルゲル法を用いることができる。
酸化アルミニウム以外を主成分とする層12に用いられる有機化合物の例としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、レゾール樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエーテル、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリケトン、ポリスルホン、ポリフェニレン、ポリキシリレン、ポリシクロオレフィンの如き有機ポリマーが挙げられる。有機材料から形成される層12を形成する方法は、主にその溶液を塗布により形成するウェットコート法を用いることができる。
(光学部材の製造方法)
本発明の光学部材の製造方法は、基材及び反射防止層を有する光学部材の製造方法に関する。本発明の光学部材の製造方法は、基材表面に、ホウ素を含有して酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程と、作製した前記酸化アルミニウムを主成分とする層を温度60℃乃至100℃の温水又は温度60℃乃至100℃の水系媒体で処理して、表面に微細な複数の突起を有する反射防止層を生成する工程と、を有することを特徴とする。
(酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程)
酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程は、基材の表面に、ホウ素を含有し酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する。
具体的には、溶媒とアルミニウム化合物を混合して第1の液体を調製する。得られた第1の液体と水系媒体を混合してアルミニウム化合物を加水分解して第2の液体を調製する。次に、得られた第2の液体とホウ素化合物とを混合して反射防止層を形成するための塗工液を調製する。基材の表面に、得られた塗工液を塗布して層(塗膜)を基材の表面に形成する。
第1の液体で用いる溶媒としては、アルミニウム化合物などの原料が均一に溶解して、かつ粒子が凝集しない有機溶媒であれば良い。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチルプロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、シクロペンタノール、2−メチルブタノール、3−メチルブタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルブタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、3−エチルブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、1−オクタノール、2−オクタノールの如き1価のアルコール類:エチレングリコール、トリエチレングリコールの如き2価以上のアルコール類:メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1―エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノールの如きエーテルアルコール類:ジメトキシエタン、ジグライム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルの如きエーテル類:ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの如きエステル類:n−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロオクタンの如き脂肪族系ないしは脂環族系の炭化水素類:トルエン、キシレン、エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素類:アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン類:クロロホルム、メチレンクロライド、四塩化炭素、テトラクロロエタンの如き塩素化炭化水素類:N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、エチレンカーボネートの如き非プロトン性極性溶媒が挙げられる。これらの溶媒の中で、アルミニウム化合物の溶解性が高く、吸湿し難い点で炭素数5以上8以下の一価のアルコールが好ましい。炭素数5以上8以下の一価のアルコールは、疎水性が高く、加水分解に必要な水を均一に混合できず粒径を一定にすることが困難である。そのため炭素数5以上8以下の一価のアルコールを第1の液体で用いる溶媒に用いる場合には、水溶性溶媒を併用することが好ましい。水溶性溶媒とは、温度23℃の溶媒に対する水の溶解度が80質量%以上である溶媒を指す。
第1の液体で用いるアルミニウム化合物は、アルミニウムアルコキシドまたはアルミニウム塩化合物が好ましい。アルミニウム化合物は、より具合的には、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−sec−ブトキシド、アルミニウム−tert−ブトキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、またこれらのオリゴマー、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、及び、水酸化アルミニウムからなるグループから選択される化合物であることが好ましい。これらのアルミニウム化合物の中で、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−sec−ブトキシドの如き金属アルコキシドを原材料に用いることがより好ましい。アルミニウムアルコキシドは水に対する反応性が高く、空気中の水分や水の添加により急激に加水分解され溶液の白濁、沈殿を生じる。また、アルミニウム塩化合物は有機溶媒のみでは溶解が困難で、溶液の安定性が低い。これらを防止するために安定化剤を添加し、溶液の安定化を図ることが好ましい。
第1の溶液で用いる安定化剤は、β−ジケトン化合物もしくはβ−ケトエステル化合物を用いることが好ましい。これらの中で、α位に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、パーフルオロアルキル基、アリル基、または、アリール基を持つβ−ジケトン化合物が、より好ましい。また、さらに、γ位に、炭素数1以上6以下のアルキル基、パーフルオロアルキル基、またはアリル基もつβ−ジケトン化合物を用いることがより好ましい。このような安定化剤としては、ジピロバイルメタン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタンの如きβ−ジケトン化合物類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸アリル、アセト酢酸ベンジル、アセト酢酸−iso−プロピル、アセト酢酸−tert−ブチル、アセト酢酸−iso−ブチル、アセト酢酸−2−メトキシエチル、3−ケト−n−バレリック酸メチルの如きβ−ケトエステル化合物類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの如きアルカノールアミン類を挙げることができる。安定化剤として、さらに具体的には、アセチルアセトン、3−メチル−2,4−ペンタンジオン、3−エチル−2,4−ペンタンジオン、3−ブチル−2,4−ペンタンジオン、3−ペンチル−2,4−ペンタンジオン、3−ヘキシル−2,4−ペンタンジオン、3−イソプロピル−2,4−ペンタンジオン、3−イソブチル−2,4−ペンタンジオン、3−イソペンチル−2,4−ペンタンジオン、3−イソヘキシル−2,4−ペンタンジオン、3−フェニル−2,4−ペンタンジオン、3−クロロアセチルアセトン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオン、2,6−ジメチル−3,5−ヘプタンジオンを挙げることができる。
第2の液体の調製では、第1の液体と水系媒体を混合してアルミニウム化合物を加水分解して、第2の液体を得る。
水系媒体とは、水が0.5質量%以上20%質量%以下含有されたものであり、好ましくは1質量%以上10質量%以下含有されている。また、加水分解反応の一部を促進する目的で水に触媒を加えることができる。触媒は、塩酸、リン酸などの酸または塩基触媒を0.1mol/L以下の濃度で用いることが好ましい。
酸または塩基触媒を加えることでアルミニウム化合物を加水分解して得られる粒子の形状を制御することができる。また、第2溶液中のアルミニウム化合物の安定性がより向上するので、第2の液体中に酸または塩基を0.001質量%以上0.06質量%未満含むことが好ましい。
また、第2の液体中で、アルミニウム化合物の加水分解が進み、アルミニウム化合物間の結合を作りやすい状態にするために、第二の液体を50℃以上120℃以下で1時間以上3時間以下加熱してもよい。
得られた第2の液体とホウ素化合物とを混合して反射防止層を形成するための塗工液を得る。ホウ素化合物は、アルコキシホウ素化合物であることが好ましい。また、アルコキシホウ素化合物は、下記式(1)又は下記式(2)で示される化合物であることが好ましい。
B(OR) (1)
[式(1)において、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。]
(OR) (2)
[式(2)において、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。]
で示される化合物である。
一般式(1)及び(2)で示されるアルコキシホウ素化合物の中で、ホウ酸、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸−n−オクチル、ホウ酸トリデシル、ホウ酸トリテトラデシル、ホウ酸トリイソプロピル、ホウ酸トリス(ヘキサフルオロイソプロピル)、トリメトキシシクロトリボロキサン、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリ−o−トリル、及び、トリス(トリメチルシリル)ボラートからなるグループから選択される化合物を用いることが好ましい。
塗工液は、アルミニウム化合物をアルミニウムに換算した質量とホウ素化合物をホウ素に換算した質量との比が1:0.02〜1:0.20でアルミニウム化合物及びホウ素化合物を含有していることが好ましい。
基材の表面に、得られた塗工液を塗布して層(塗膜)を基材の表面に形成する。図3を用いて説明する。図3(a)において、塗工液2を塗布する場合には、基材1上に塗工液を付与した後に、基材上に塗工液を広げても良い。基材上に塗工液を付与する方法としては、細管又は一個若しくは複数の細孔から塗工液を滴下する方法がある。また、スリットを介して基材上に塗工液を付着させる方法、又は、版に一旦塗工液を付着させてから基材1に転写させる方法が挙げられる。また、基材1を塗工液2に浸漬することで、基材1に塗工液を付与することができる。基材上に塗工液を広げる方法としは、基材1を回転することによって付与した塗工液2を広げるスピンコート法、基材1上をブレードやロールを移動させて滴下した塗工液2を広げるブレードコート法やロールコート法が挙げられる。また、塗工液2を付与しながら広げることも可能である。スリットから塗工液2を供給しながらスリットまたは基材1を移動させて塗工液2を広げるスリットコート法や、一旦版に付着させた塗工液2を版または基材1を移動させながら転写する印刷法を用いることができる。さらに、基材1を塗工液2に一旦浸漬してから基材1を等速で引き上げるディップコート法も用いることができる。凹面のような立体的に複雑な形状を有する光学用部材を製造する場合、塗工液2の供給源を接近することが困難であるためスピンコート法を用いることが好ましい。基材は、ガラスであることが好ましい。また、基材は、屈折率nが1.48以上1.71以下であることが好ましい。
図3(b)において、塗膜を乾燥して、基材上にホウ素と酸化アルミニウムとを主成分とする層3を形成する。塗膜を加熱すると、塗膜中の溶媒が揮発する。さらに加熱すると未反応のアルコキシドや水酸基の縮合反応が進行する。加熱温度は、120℃以上200℃以下が好ましい。加熱温度が120℃未満では溶媒が揮発し難くなり、200℃を超えると基材への影響が大きくなる。加熱方法としては、熱風循環オーブン、マッフル炉、IH炉中で加熱する方法、IRランプで加熱する方法が用いることができる。
(反射防止層を生成する工程)
反射防止層を生成する工程は、生成した層を温度60℃以上乃至100℃以下の温水又は温度60℃以上乃至100℃以下の水系媒体で処理して、表面に微細な複数の突起を有する前記反射防止層を生成する。
図3(c)において、酸化アルミニウムを主成分とする層3を水系媒体で処理する方法としては、基材1を温水に浸漬する方法、温水を流水もしくは霧状にして酸化アルミニウムを主成分とする層3に接触させる方法が挙げられる。突起4は、酸化アルミニウムを主成分とする結晶から形成されている結晶層と多孔質酸化アルミニウムの支持層6から形成されていることが好ましい。
本発明の光学部材の製造方法で作成された光学部材について、一実施形態の模式的な断面図を図4に示す。図4において、光学部材は、基材1上に、反射防止層7が形成されている。反射防止層7は、突起8と突起を支持する支持層9で形成されている。
反射防止層7には、大小様々な結晶がランダムに配置され、その上端部が突起8を形成する。突起8の高さや大きさ、角度、突起同士の間隔は、結晶の析出、成長を制御することによって変更可能である。
基材1の表面が平板、フィルム及びシートの如き平面の実施形態を図5に示す。突起8は、突起8の傾斜方向10と基材の表面との間の角度θ1の角度(平均値)が、45°以上90°以下となるように配置されることが好ましく、60°以上90°以下となるように配置されることがより好ましい。
また、基材1の表面が二次元の曲面又は三次元の曲面を有する場合を図6に示す。突起8は、傾斜方向10と基材の表面の接線11との間の角度θ2の角度が45°以上90°以下となるように配置されていることが好ましく、60°以上90°以下となるように配置されることがより好ましい。なお、上記の角度θ1およびθ2の値は、突起8の傾きにより90°を超える場合があるが、この場合は鋭角側を測定した値とする。
突起5は、アルミニウムの酸化物または水酸化物またはそれらの水和物の結晶から形成される。突起5は、ベーマイトの結晶であることが好ましい。支持層6は、酸化アルミニウムを主成分とし、ホウ素を含有していることが好ましい。
反射防止層を有する光学部材は、上記の光学部材で記載した条件を満たすことが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。各実施例、比較例で得られた、表面に突起を有する光学膜について、下記の方法で評価を行った。
(1)塗工液1乃至12の調製
アルミニウム−sec−ブトキシド(ASBD、川研ファインケミカル製)24gとアルミニウム−sec−ブトキシドに対して0.5当量の3−メチル−2,4−ペンタンジオン(安定化剤)と2−エチルブタノールとを均一になるまで混合攪拌した。アルミニウム−sec−ブトキシドに対して1.5当量の0.01M希塩酸を2−エチルブタノール/1−エトキシ−2−プロパノールの混合溶媒に溶解してから、アルミニウム−sec−ブトキシドの溶液にゆっくり加え、60分間攪拌した。溶媒は最終的に2−エチルブタノールと1−エトキシ−2−プロパノールの混合比が質量比で7:3の混合溶媒になるように調整した。さらに、温度110℃に加熱したオイルバス中で2時間攪拌した。その後、添加剤として、表1に記載のホウ素化合物を混合することによって塗工液1乃至塗工液11を調製した。ホウ素化合物の代わりにシリカアルコキシドを用いて、塗工液中のアルミニウム化合物をアルミニウムに換算した物質量とテトラエトキシシランをケイ素に換算した物質量との比(モル比)で1:0.29の混合することによって塗工液12を調製した。調製に用いた安定化剤、添加剤および塗工液中のアルミニウムとホウ素の物質量比を表1に示した。表1で、アルミニウムとホウ素の質量比は、塗工液中のアルミニウム化合物をアルミニウムに換算した質量とホウ素化合物をホウ素に換算した質量との比を示す。表1のアルミニウムとホウ素の質量比で、『−』はホウ素を含有しないことを示す。
(2)基材の洗浄
片面だけ研磨され、もう一方の面がスリガラス状の大きさ約直径(φ)30mm、厚さ約1mmの円盤状ガラス基板をアルカリ洗剤中で超音波洗浄した後、オーブン中で乾燥して用いた。
(3)反射率測定
顕微分光測定機(USPM−RU、オリンパス製)を用い、400nmから700nmの範囲の入射角0°時の反射率測定を行った。測定範囲の反射率の平均値と、比視感度が高い領域である530nmから570nmにおける反射率の平均値と、測定範囲の最低反射率を求めた。
(4)支持層中のホウ素の含有量の測定
二次イオン質量分析法(ATOMIKA4500)を用い、反射防止層を大きさ約φ30mm、厚さ約0.5mmの円盤状Si基板上に形成し、表面の突起構造の影響を避けるために裏面からスパッタし、支持層中のホウ素の含有量を測定した。検出領域は30μm×60μmであり、一次イオン種 はO を用い、 一次加速電圧 は5.0kVとした。
(5)断面の空孔率
画像処理ソフト(ImageJ)を用いて、SEMによる断面の観察写真から突起を支持する支持層の酸化アルミニウム部と空孔部とを二値化し、任意の箇所の面積における空孔部分のピクセル数の割合から空孔率を求めた。
(6)屈折率測定
分光エリプソメトリー(J.A.Woollam EC−400)を用い、非晶性酸化アルミニウム膜を被膜した基材を測定し、解析ソフトW−VASEを用いたシミュレーションによって光の波長550nmにおける屈折率を求めた。
(7)突起形状評価
SEMによる断面観察から突起の太さを測定し、5nm以上50nm以下である場合は○とし、そうでない場合は×とした。
(8)平均面粗さRa’の測定
原子力間顕微鏡を(SPA−400、SII製)を用い、突起構造の平均表面粗さRa’を求めた。
(実施例1)
前記の方法で洗浄したオハラ社製L−BAL42(n=1.583)円盤状ガラス基板に塗工液1を適量滴下し、スピンコートによって反射率を下げるのに適した膜厚になるように塗布を行った後、温度140℃の熱風循環オーブンで30分間熱処理し、非晶性酸化アルミニウム層で円盤状ガラス基板を被膜した。その後、非晶性酸化アルミニウム層を温度75℃の温水に浸漬することにより、円盤状ガラス基板上に酸化アルミニウムの突起とホウ素を含む支持層とを有する反射防止層を形成し、光学部材を製造した。
(実施例2乃至5)、(実施例12乃至14)
塗工液1の代わりに塗工液2から8を用いて、非晶性酸化アルミニウムの層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例6)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、成膜温度を120℃にし、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例7)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、成膜温度を200℃にし、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例8)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、基材にオハラ社製S−LAL8(n=1.713)円盤状ガラス基板を用い、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例9)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、基材にオハラ社製S−TIM25(n=1.673)円盤状ガラス基板を用い、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例10)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、基材にオハラ社製S−TIM3(n=1.613)円盤状ガラス基板を用い、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例11)
塗工液1の代わりに塗工液2を用いて、基材にオハラ社製S−FSL5(n=1.488)円盤状ガラス基板を用い、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(実施例15)
光学ガラス(オハラ社製、L−BAL42)を用いて、ガラス製の光学レンズ(直径34mm、中心深さ11.7mm、開角72°、n=1.583)を作製した。作製したレンズの表面に、実施例1で使用した塗工液1を使用して、実施例1と同様にしてレンズの表面に反射防止膜を形成した。
(比較例1から4)
塗工液1の代わりに塗工液9から12を用いて、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(比較例5)
塗工液1の代わりに塗工液10を用いて、成膜温度を200℃にし、非晶性酸化アルミニウム層を形成した以外は実施例1と同様に行った。
(結果)
実施例1乃至14、比較例1乃至5で製造した光学膜(光学部材)の性能を評価した。評価結果を、表2に示す。表2において、平均反射率1(%)は、光の波長400nmから700nmの範囲の入射角0°時における絶対反射率の平均値を示す。表2において、平均反射率2(%)は、光の波長530nmから570nmの範囲の入射角0°時における反射率の平均値絶対反射率の平均値を示す。表2において、最低反射率(%)は、光の波長400nmから700nmの範囲の入射角0°時における反射率の最低反射率を示す。
実施例1、実施例5、実施例13、比較例3について、二次イオン質量分析法による酸化アルミニウムで形成されている突起を支持する支持層のホウ素含有量の測定を行なった。その結果を表3に示す。また、実施例1、実施例5、実施例13、比較例1、比較例3について、空孔率と非晶性酸化アルミニウム膜(層)の光の波長550nmにおける屈折率を表3に示す。表3において、膜屈折率(n550nm)は、非晶性酸化アルミニウム膜の光の波長550nmにおける屈折率を示す。
また、作製した光学部材について、円盤状ガラス基板上の支持層の上部に存在する突起を除去し、支持層を露出させ、支持層のホウ素の含有量を測定したところ、Si基板側から支持層のホウ素の含有量を測定した場合と同様な含有量の値が得られた。
実施例15で作製された反射防止膜を有するレンズは、実施例1と同様に優れた反射率特性を示し、反射防止の性能が優れていることが確認された。
また、実施例3と比較例1の反射率の比較を図8に示す。
(評価)
実施例1乃至5と比較例1乃至3、5の平均反射率1、平均反射率2、最低反射率の結果を比較すると、実施例に係る光学用部材はすべての項目において優れた反射率特性を示すことが確認された。特に、比視感度が高い領域である530nmから570nmにおける反射率の平均値と、測定範囲の最低反射率の特性に優れていた。実施例の光学部材の反射率は光の波長530nmから570nmまでの間に極小値をもつ下に凸の形状となっているが、比較例1乃至2、5の光学部材の光の波長530nmから570nmまでの間に極大値をもつ上に凸の形状となっている。例えば、可視域400nmから700nmまでの平均反射率が同じであっても、下に凸の反射率形状は比視感度の高い光の波長530nmから570nmの領域において反射率が低くなるため、上に凸の反射率形状より好ましい。
また、比較例3からホウ素の含有量が過剰であると突起を有する層が十分な反射防止性能を得ることが出来る構造にならないことが確認された。
実施例6及び7の結果から成膜温度に大きく依存することなくて良好な反射率特性を発揮することが確認された。
実施例8乃至11の結果から、屈折率(n)が1.488から1.713までの基材に対して良好な反射率特性を発揮することが確認された。
実施例3と比較例3の結果から低屈折率化合物を含むのみの膜よりも多孔質膜を形成する本件に係る光学用部材はより反射率特性が優れていることが確認された。
実施例1、実施例5、実施例13、比較例3の酸化アルミニウムからなる突起を支持する支持層のホウ素含有量の結果から、混合するホウ素化合物の種類によって支持層のホウ素含有量は異なるものの、酸化アルミニウムゾル中のホウ素含有量に比例した支持層のホウ素含有量が確認された。
実施例1、実施例5、実施例13、比較例1の非晶性酸化アルミニム膜の屈折率の結果からホウ素含有量が増えることで屈折率が下がることが確認された。比較例3は単層膜のモデルでフィッティングすることができず、屈折率を求めることができなかった。
本発明により製造される光学部材は、液晶表示装置に用いる偏光板、各種光学硝材、メガネレンズ、プリズムの如き光学部材に利用することができる。
1 基材
2 塗膜
3 酸化アルミニウムを主成分とする膜(層)
4 反射防止層
5 突起
6 支持層
7 酸化アルミニウムの突起を有する層
8 突起9 酸化アルミニウムの突起を支持する支持層
10 傾斜方向
11 基材の表面の接線
12 酸化アルミニウム以外を主成分とする層

Claims (23)

  1. 基材と、前記基材の上に反射防止層とを有する光学部材であり、
    前記反射防止層は、表面に微細な複数の突起と前記突起を支持する支持層を有し、
    前記支持層は、ホウ素を7×1019atom/cm以上2.5×1020atom/cm以下含有していることを特徴とする光学部材。
  2. 前記支持層は、多孔質であることを特徴とする請求項1に記載の光学部材。
  3. 前記突起は、酸化アルミニウムを主成分とし、
    前記支持層は、酸化アルミニウムとホウ素で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学部材。
  4. 前記反射防止層は、見かけの屈折率が厚さ方向に変化しており、
    前記反射防止層は、酸化アルミニウム固有の屈折率より低い見かけの屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学部材。
  5. 前記支持層は、厚さが10nm以上100nm以下であり、前記支持層の断面における空孔率が20%以上45%以下であり、前記突起は、太さが5nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4にいずれか一項に記載の光学部材。
  6. 前記基材は、屈折率nが1.48以上1.71以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学部材。
  7. 反射防止層は、平均面粗さの値Ra’が、18nm以上25nm以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学部材。
  8. 前記基材は、ガラスで形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光学部材。
  9. 基材と、前記基材の上に突起と前記突起を支持する支持層とを有する反射防止層を有する光学部材の製造方法であって、
    前記基材の表面に、アルミニウム化合物をアルミニウムに換算した質量とホウ素化合物をホウ素に換算した質量との比が1:0.02〜1:0.20で前記アルミニウム化合物及び前記ホウ素化合物を含有する塗工液を塗布して、酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程と、
    前記層を温度60℃以上乃至100℃以下の温水又は温度60℃以上乃至100℃以下の水系媒体で処理して、表面に微細な複数の突起と前記突起を支持する層とを有する前記反射防止層を生成する工程と、を有することを特徴とする光学部材の製造方法。
  10. 前記酸化アルミニウムを主成分とする層を形成する工程は、溶媒とアルミニウム化合物を混合して第1の液体を調製し、
    前記第1の液体と水系媒体を混合して前記アルミニウム化合物を加水分解して第2の液体を調製し、
    前記第2の液体とホウ素化合物とを混合して、前記反射防止層を形成するため、前記アルミニウム化合物をアルミニウムに換算した質量と前記ホウ素化合物をホウ素に換算した質量との比が1:0.02〜1:0.20で前記アルミニウム化合物及び前記ホウ素化合物を含有する塗工液を調製し、
    前記基材の表面に前記塗工液を塗布して塗膜を前記基材の表面に形成し、
    前記塗膜を乾燥して前記基材上にホウ素を含有し酸化アルミニウムを主成分とする層を形成することを特徴とする請求項9に記載の光学部材の製造方法。
  11. 前記アルミニウム化合物は、アルミニウムアルコキシドまたはアルミニウム塩化合物であることを特徴とする請求項10に記載の光学部材の製造方法。
  12. 前記ホウ素化合物は、アルコキシホウ素化合物であることを特徴とする請求項10又は11に記載の光学部材の製造方法。
  13. 前記アルコキシホウ素化合物は、下記式(1)又は下記式(2)
    B(OR) (1)
    [式(1)において、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。]
    (OR) (2)
    [式(2)において、Rは炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。]
    で示される化合物であることを特徴とする請求項12に記載の光学部材の製造方法。
  14. 前記アルコキシホウ素化合物は、ホウ酸、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸−n−オクチル、ホウ酸トリデシル、ホウ酸トリテトラデシル、ホウ酸トリイソプロピル、ホウ酸トリス(ヘキサフルオロイソプロピル)、トリメトキシシクロトリボロキサン、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリ−o−トリル、及び、トリス(トリメチルシリル)ボラートからなるグループから選択される化合物であることを特徴とする請求項12又は13に記載の光学部材の製造方法。
  15. 前記アルミニウム化合物は、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウム−n−ブトキシド、アルミニウム−sec−ブトキシド、アルミニウム−tert−ブトキシド、アルミニウムアセチルアセトナート、またこれらのオリゴマー、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、及び、水酸化アルミニウムからなるグループから選択される化合物であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  16. 前記反射防止層は、前記突起を支持する支持層を有し、前記支持層は、多孔質であることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  17. 前記突起は、酸化アルミニウムで形成され、前記支持層は、酸化アルミニウムとホウ素で形成されていることを特徴とする請求項9乃至16のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  18. 前記支持層は、ホウ素を7×1019atom/cm以上2.5×1020atom/cm以下含有していることを特徴とする請求項9乃至17のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  19. 前記突起は酸化アルミニウムを主成分とし、前記反射防止層は見かけの屈折率が厚さ方向に変化しており、前記反射防止層は酸化アルミニウム固有の屈折率より低い見かけの屈折率を有することを特徴とする請求項9乃至18のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  20. 前記支持層は、厚さが10nm以上100nm以下であり、前記支持層の断面における空孔率が20%以上45%以下であり、前記突起は、太さが5nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項9乃至19のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  21. 前記基材は、屈折率nが1.48以上1.71以下であることを特徴とする請求項9乃至20のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  22. 反射防止層は、平均面粗さの値Ra’が、18nm以上25nm以下であることを特徴とする請求項9乃至21のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
  23. 前記基材は、ガラスで形成されていることを特徴とする請求項9乃至22のいずれか一項に記載の光学部材の製造方法。
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