JP2014035467A - 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構 - Google Patents

板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構 Download PDF

Info

Publication number
JP2014035467A
JP2014035467A JP2012176897A JP2012176897A JP2014035467A JP 2014035467 A JP2014035467 A JP 2014035467A JP 2012176897 A JP2012176897 A JP 2012176897A JP 2012176897 A JP2012176897 A JP 2012176897A JP 2014035467 A JP2014035467 A JP 2014035467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leaf spring
bent
spring material
outer frame
frame portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012176897A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikao Ikenaga
永 知加雄 池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2012176897A priority Critical patent/JP2014035467A/ja
Publication of JP2014035467A publication Critical patent/JP2014035467A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】板バネ材料を折り曲げ加工した際、折曲部にクラックが生じたり、折曲部が切断されたりする不具合を防止することが可能な板バネの製造方法を提供する。
【解決手段】まず、所定の圧延方向Dに沿って圧延処理が施された銅合金製の板バネ材料40を準備する。次に、板バネ材料40を所定の形状に加工し、板バネ材料40の折曲部11e、11dを折曲線F、Fを介して折り曲げる。板バネ材料40の折曲部11e、11dを折り曲げる際、折曲部11e、11dは、その折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構に関する。
携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCなど、カメラ付き小型電子機器などにおいて、オートフォーカスやズーム等を目的として、コイルに流れる電流と、ヨーク及びマグネットにより構成された磁気回路の磁界との相互作用によって、光軸方向にレンズユニットを変位させることができるカメラモジュールの駆動機構(ボイスコイルモーター(VCM))が知られている。
このようなカメラモジュールの駆動機構には、レンズユニットを保持しているホルダをレンズユニットの光軸方向に変位可能に支持するための板バネが使用されている。
特開2009−122360号公報
ところで一般にボイスコイルモーターは、磁石の中に配置されたコイルを有しており、コイルに電流が流れることにより、コイル全体が変移するようになっている。また、このコイルに対して電流供給側から電流を供給する手段としては、板バネを用いることが一般的である。その理由は、板バネ以外の供給手段を用いた場合、コイルと電流供給側との接点が度重なるオートフォーカス動作により疲労破壊を起こすおそれがあり、また、コイルと電流供給側とを接続するための十分なスペースを確保することが困難であるからである。
このため、板バネは、コイルに電流を供給する接続端子を有しており、その接続方法としては半田接合を用いることが一般的である。また、板バネの接続端子は、コイル側の端子と接合するために折り曲げ加工される場合がある。
また一般に、板バネ材料としては銅を含む高強度材が使用されている。しかしながら、例えば接続端子を形成するために、高強度材からなる板バネ材料を折り曲げ加工した際、折曲部からクラックが入り、場合によっては折曲部で切断されてしまうという問題が生じている。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、板バネ材料を折り曲げ加工した際にクラックが生じたり、切断されたりする不具合を防止することが可能な、板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構を提供することを目的とする。
本発明は、カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法において、所定の圧延方向に沿って圧延処理が施された銅合金製の板バネ材料を準備する工程と、板バネ材料を所定の平面形状に加工する工程と、板バネ材料を折曲線を介して折り曲げる工程とを備え、板バネ材料を折り曲げる工程において、板バネ材料は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差することを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネ材料を折り曲げる工程において、板バネ材料は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して直交するように折り曲げられることを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネ材料は、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする板バネの製造方法である。
本発明は、板バネの製造方法によって作製されたことを特徴とする板バネである。
本発明は、カメラモジュールの駆動機構に用いられ、所定の圧延方向に沿って圧延された銅合金製の板バネ材料を用いて作製された板バネにおいて、外枠部と、外枠部の内側に配置された内枠部と、内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを備え、内枠部および外枠部の少なくとも一方に、折曲線を介して折り曲げられた折曲部が設けられ、折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられていることを特徴とする板バネである。
本発明は、折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して直交するように折り曲げられていることを特徴とする板バネである。
本発明は、板バネ材料は、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする板バネである。
本発明は、筐体と、光学系を構成するレンズユニットと、筐体内に配置され、レンズユニットを収納してレンズユニットの光軸方向に移動可能なホルダと、ホルダに設けられたコイルと、筐体に設けられコイルに磁界を提供するヨーク及びマグネット片と、筐体とホルダとの間に介在され、筐体側の外枠部と、ホルダ側の内枠部と、内枠部と外枠部との間のスプリング部とを有する板バネとを備え、板バネは、所定の圧延方向に沿って圧延された銅合金製の板バネ材料を用いて作製されたものであり、板バネは、外枠部と、外枠部の内側に配置された内枠部と、内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを有し、内枠部および外枠部の少なくとも一方に、折曲線を介して折り曲げられた折曲部が設けられ、折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられていることを特徴とするカメラモジュールの駆動機構である。
本発明によれば、板バネ材料は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられる。これにより、板バネ材料を折り曲げ加工した際に折曲部にクラックが生じたり、折曲部で切断されたりする不具合を防止することができる。
図1は、カメラモジュールの駆動機構を示す分解斜視図。 図2は、カメラモジュールを示す概略側面図。 図3は、カメラモジュールの駆動機構に組込まれる上部板バネを示す平面図。 図4は、カメラモジュールの駆動機構に組込まれる下部板バネを示す平面図。 図5(a)〜(g)は、下部板バネの製造方法を示す概略断面図。 図6(a)〜(b)は、板バネ材料を折り曲げる前と後との状態を示す概略斜視図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(カメラモジュールの駆動機構の構成)
図1および図2に示すように、本発明によるカメラモジュールの駆動機構1は、カバー2とベース13とからなる筐体2Aと、光学系を構成する複数のレンズ26からなるレンズユニット26Aと、筐体2A内に配置されレンズユニット26Aを収納してレンズユニット26Aの光軸方向へ移動可能なホルダ9と、ホルダ9の外周に設けられたコイル8と、筐体2Aのベース13に設けられコイル8に磁界を提供するヨーク6及びマグネット片7とを備えている。
また筐体2Aのカバー2と、ホルダ9の上部との間に上部板バネ5が介在され、筐体2Aのベース13とホルダ9の下部との間に下部板バネ11が介在されている。
そして下部板バネ11を介してコイル8に電流を流すことによりホルダ9に上方への力が作用し、レンズユニット26Aを上部板バネ5および下部板バネ11の力に抗して全体として上方へ持上げることができる(図2参照)。
また、入力する電流量を調整することにより、ホルダ9を上方へ移動させる力を変化させ、上部板バネ5および下部板バネ11の力とのバランスをとることで、ホルダ9の上下移動及びその位置調整を行うことができる。
なお、図2に示すように、筐体2Aは、中間支持体21を介して基体20上方に固定され、中間支持体21には赤外線カットガラス22を保持するガラス板24が支持され、基体20上には撮像素子25が配置されている。
このように筐体2Aを有するカメラモジュールの駆動機構1と、赤外線カットガラス22とガラス板24とを支持する中間支持体21と、撮像素子25が配置された基体20とによりカメラモジュール1Aが構成されている。
なお、上記構成のうち、上部板バネ5は図3に示すように、筐体2A側の外枠部5aと、ホルダ9側の内枠部5bと、外枠部5aと内枠部5bとの間に設けられたバネ性をもつスプリング部5cとを有している。また下部板バネ11は図4に示すように、筐体2A側の外枠部11aと、ホルダ9側の内枠部11bと、外枠部11aと内枠部11bとの間に設けられたバネ性をもつスプリング部11cとを有している。
次にカメラモジュールの駆動機構1の各構成部分について、更に説明する。
上述のようにカバー2とベース13とからなる筐体2A内の空間には、レンズユニット26Aを保持しているホルダ9がレンズユニット26Aの光軸方向へ変位可能に収容されている。
ホルダ9の上下の各円筒縁部には、それぞれ上部板バネ5の内枠部5bと下部板バネ11の内枠部11bが取付けられており、上部板バネ5の外枠部5a(図3参照)は筐体2Aのベース13に固定されているヨーク6の上面に取付けられ、下部板バネ11の外枠部11a(図4参照)は筐体2Aのベース13に取付けられている。
上記ヨーク6には複数のマグネット片7が接着されており、カメラモジュールの駆動機構1の磁気回路を構成している。そしてこの磁気回路により形成された磁界内にコイル8が配置されている。このコイル8はホルダ9の外周に巻回されており、コイル8に電流を供給することによりホルダ9をレンズユニット26Aの光軸方向へ変位させることができる。なお、図2において、符号12により示す部材は外部電源からコイル8へ電流を供給するための導体(フレキシブルプリント基板等)であり、符号4により示す部材は上部板バネ5の上面に装着される調整板である。
(板バネの構成)
次に図3および図4により、上部板バネ5および下部板バネ11について更に述べる。
上部板バネ5および下部板バネ11は、後述するようにそれぞれ所定の圧延方向Dに沿って圧延された銅合金製の板バネ材料40(図5(a)〜(g))を用いて作製されたものである。
上部板バネ5は図3に示すように四角形状の外枠部5aと、ホルダ9側であって外枠部5aの内側に配置されたリング状の内枠部5bと、外枠部5aと内枠部5bとの間に設けられ、外枠部5aと内枠部5bとを上部板バネ5の法線方向へ伸縮させるバネ性をもつスプリング部5cとを有している。
また外枠部5aの4隅のうち3つに、それぞれ上部板バネ5を筐体2Aのベース13に固定されているヨーク6の上面に取付ける際の位置決め孔17が設けられている。位置決め孔17はヨーク6の上面側に設けられた位置決め突起(図示せず)に係合して、上部板バネ5をヨーク6の上面側に精度良く位置決めするものである。
さらに、外枠部5aには、上部板バネ5を筐体2Aに取付けるための接着部30Aが設けられている。この接着部30Aは外枠部5aの4隅であって外枠部5aと各スプリング部5cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Aは、外枠部5aの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
一方、内枠部5bには、上部板バネ5をホルダ9に取付けるための接着部30Bが設けられている。この接着部30Bは内枠部5bの4隅であって内枠部5bと各スプリング部5cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Bは、内枠部5bの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
次に下部板バネ11について、図4により説明する。なお、図4に示す下部板バネ11において、図3に示す上部板バネ5の構成と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
下部板バネ11は、図4に示すように四角形状の外枠部11aと、ホルダ9側であって外枠部11aの内側に配置されたリング状内枠部11bと、外枠部11aと内枠部11bとの間に設けられ、外枠部11aと内枠部11bとを下部板バネ11の法線方向へ伸縮させるバネ性をもつスプリング部11cとを有している。
このうち外枠部11aには、下部板バネ11を筐体2Aのベース13に取付けるための接着部30Aが設けられている。この接着部30Aは外枠部11aの4隅であって外枠部11aとスプリング部11cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Aは、外枠部11aの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
一方、内枠部11bには、下部板バネ11をホルダ9に取付けるための接着部30Bが設けられている。この接着部30Bは内枠部11bのうちスプリング部11cとの連結部近傍に設けられている。また、接着部30Bは、内枠部11bの周方向に所定間隔をおいて複数(4個)設けられている。
また、下部板バネ11の外枠部11aには外部電源に接続される一対の接続端子11e、11e(折曲部)が設けられている。接続端子11e、11eは、それぞれ折曲線Fを介して紙面に対して略垂直に折り曲げられる(図4では折り曲げる前の状態を示している)。この折り曲げられた接続端子11e、11eと外部のフレキシブルプリント基板(図2)とが例えば半田接合されることにより、接続端子11e、11eと外部電源とが電気接続されるようになっている。
さらに内枠部11bにはコイル8側に接続される一対の電気接続用の接続端子11d、11d(折曲部)が設けられている。接続端子11d、11dは、それぞれ折曲線Fを介して紙面に対して略垂直に折り曲げられる(図4では折り曲げる前の状態を示している)。この折り曲げられた接続端子11d、11dとコイル8(図2)とが例えば半田接合されることにより、接続端子11d、11dとコイル8とが電気接続されるようになっている。このようにして、外部電源から下部板バネ11を介してコイル8側へ電流を流すことができる。
この場合、外枠部11aの接続端子11e、11eを折り曲げる折曲線Fは、板バネ材料40の圧延方向Dに対して平面視70°以上90°以下の角度で交差するようになっている。同様に、内枠部11bの接続端子11d、11dを折り曲げる折曲線Fは、板バネ材料40の圧延方向Dに対して平面視70°以上90°以下の角度で交差するようになっている。また、折曲線Fおよび折曲線Fは、それぞれ板バネ材料40の圧延方向Dに対して直交する(90°の角度で交差する)ことが更に好ましい。なお、本明細書において、折曲線F、Fと圧延方向Dとの角度とは、折曲線F、Fと圧延方向Dとがなす角度のうち、小さい方の角度(鋭角または直角)をいう。
また、図4に示すように、外枠部11aは、互いに離間した一対の外枠部材11a、11aからなっており、これにより接続端子11e、11e同士が短絡しないようになっている。また、内枠部11bは、互いに離間した一対の内枠部材11b、11bからなっており、これにより接続端子11d、11d同士が短絡しないようになっている。
次に上部板バネ5および下部板バネ11の材料について述べる。上部板バネ5および下部板バネ11はいずれも銅合金からなる金属板をエッチング加工もしくは打抜き加工して作製される。このような銅合金としては、例えばベリリウム銅(Cu−Be)、ニッケル錫銅(Cu−Ni−Sn)、チタニウム銅(Cu−Ti)などを挙げることができる。
なお、折曲線を介して折り曲げられる折曲部は、下部板バネ11に代えて、あるいは下部板バネ11に加えて、上部板バネ5に設けられていても良い。また、折曲部としては、上述した電気接続用の接続端子11e、11dのほか、例えば、上部板バネ5または下部板バネ11を所定位置に位置決めするための位置決め部からなっていてもよい。
(板バネの製造方法)
次に図5(a)〜(g)および図6(a)〜(b)により、下部板バネ11の製造方法について述べる。なお、以下では下部板バネ11の製造方法について説明するが、上部板バネ5についても略同様の方法で作製することができる。
下部板バネ11は、銅合金(ベリリウム銅、ニッケル錫銅、チタニウム銅など)を含む板バネ材料40を加工することにより作製される。
具体的には、まず図5(a)に示すように、板バネ材料40を準備する。
次に図5(b)に示すように、板バネ材料40として、所定の圧延方向Dに沿って圧延されたものを用いる。この場合、板バネ材料40は、予め一対のローラー45、45間に通され、所定の厚みとなるように圧延されている。圧延方法としては、熱間圧延であってもよく、冷間圧延であっても良く、あるいはこの両者を実行しても良い。
次に図5(c)に示すように、板バネ材料40上にカゼインレジスト(レジスト)41を塗布し乾燥させる。
次にガラスパターンをレジスト41上に載せ、超高圧水銀灯で所定時間露光する。次にレジスト41を現像した後、ポストベークを施して、板バネ材料40上に所定パターンをもつレジスト41が形成される(図5(d)参照)。
その後、レジスト41が塗布された板バネ材料40に対して塩化第二鉄水溶液のようなエッチング液を用いてエッチングを施し、板バネ材料40が所定の平面形状をもつよう加工される(図5(e)参照)。このようにして、板バネ材料40に外枠部11a、内枠部11bおよびスプリング部11cが形成される。
次に、例えば水酸化ナトリウム溶液等のレジスト剥離液を用いて、板バネ材料40からレジスト41を剥離し、次いで板バネ材料40を水洗及び乾燥させる(図5(f)参照)。
なお、本実施の形態では、エッチングにより板バネ材料40を所定の形状に加工しているが、これに限られるものではなく、打抜き加工により板バネ材料40を所定の形状に加工しても良い。
続いて、板バネ材料40のうち、接続端子11e、11e(折曲部)および接続端子11d、11d(折曲部)を、それぞれ折曲線F、Fを介して略垂直に折り曲げる(図6(a)〜(b)参照)。この際、接続端子11e、11eおよび接続端子11d、11dは、その折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられる。
なお、接続端子11e、11eおよび接続端子11d、11dを折り曲げる方法としては、金型等で押さえながら曲げる方法、すなわち、胴突曲げ法、カム曲げ法、ローラー曲げ法を挙げることができる。
その後、板バネ材料40が断裁され、バネ形状に個片化され、このようにして板バネ材料40から下部板バネ11が得られる(図5(g)参照)。
なお、上記において、板バネ材料40を所定の形状に加工した後(図5(e))、接続端子11e、11d(折曲部)を折り曲げているが、これに限られるものではなく、板バネ材料40の折曲部を折り曲げた後に、板バネ材料40を所定の平面形状に加工しても良い。
このように本実施の形態によれば、接続端子11d、11d(折曲部)および接続端子11e、11e(折曲部)は、その折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して70°以上90°以下の角度となるように折り曲げられる。このことにより、折曲線F、Fにクラックが発生したり、折曲線F、Fで接続端子11e、11dが切断されたりする不具合を防止することができる。
とりわけ折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して直交している場合、折曲線F、Fにクラックが発生したり、折曲線F、Fで接続端子11e、11dが切断されたりする不具合をより確実に防止することができる。
(カメラモジュールの駆動機構の作用)
次にカメラモジュールの駆動機構の作用について図2により述べる。
まず下部板バネ11を介してコイル8に電流を流す。このことにより電流とマグネット片7の磁界とで相互作用が起こり、ホルダ9に上方への力が作用し、レンズユニット26Aを上部板バネ5および下部板バネ11の力に抗して全体として上方へ持上げることができる(図2参照)。
また、コイル8に流す電流量を調整することにより、ホルダ9を上方へ移動させる力を変化させ、上部板バネ5および下部板バネ11の力とのバランスをとることで、ホルダ9の上下移動及びその位置調整を行うことができる。
この場合、上部板バネ5および下部板バネ11の外枠部5a、11aのうちスプリング部5c、11cとの連結部近傍に接着部30Aを設け、内枠部5b、11bのうちスプリング部5c、11cとの連結部近傍に接着部30Bを設けている。
このように上部板バネ5および下部板バネ11のスプリング部5c、11cの両端部を筐体2Aのベース13に固定されるヨーク6、ベース13およびホルダ9の各々に堅固に固定することにより、スプリング部5c、11cのバネ定数を安定化させることができる。
このことにより安定したバネ特性をもつカメラモジュールの駆動機構を得ることができる。
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例1)
図4に示す構成からなる、下部板バネ11(実施例1)を作製した。この場合、ニッケル錫銅(15%ニッケル、8%錫および77%銅を含む)の板バネ材料40を所定の圧延方向Dに沿って圧延し、この板バネ材料40をエッチング加工した。その後、折曲部を金型で押さえることにより、板バネ材料40の接続端子11e、11dを折曲線F、Fを介して折り曲げ、下部板バネ11を得た。この場合、下部板バネ11(実施例1)の折曲線F、Fは板バネ材料40の圧延方向Dに対して90°の角度で交差するようにした。また、下部板バネ11の厚みは30μmであった。このような下部板バネ11(実施例1)を300個作製した。
(実施例2)
折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して70°の角度で交差するようにしたこと、以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ形状を有する下部板バネ11(実施例2)を作製した。このような下部板バネ11(実施例2)を300個作製した。
(比較例1)
折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して60°の角度で交差するようにしたこと、以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ形状を有する下部板バネ(比較例1)を作製した。このような下部板バネ(比較例1)を300個作製した。
(比較例2)
折曲線F、Fが板バネ材料40の圧延方向Dに対して平行となる(すなわち0°の角度で交差する)ようにしたこと、以外は、実施例1と同様にして、実施例1と同じ形状を有する下部板バネ(比較例2)を作製した。このような下部板バネ(比較例2)を300個作製した。
上記4種類の下部板バネ(実施例1〜2および比較例1〜2)について、それぞれ折曲線F、Fにクラックまたは切断が生じたか個数を調査した(表1)。
Figure 2014035467
この結果、実施例1〜2の下部板バネ11については、その折曲線F、Fにクラックや切断は一切発生しなかった。これに対して比較例1〜2の下部板バネについては、その折曲線F、Fにクラックや切断が発生するものが生じた。
1 カメラモジュールの駆動機構
1A カメラモジュール
2 カバー
2A 筐体
4 調整板
5 上部板バネ
5a 外枠部
5b 内枠部
5c スプリング部
6 ヨーク
7 マグネット片
8 コイル
9 ホルダ
11 下部板バネ
11a 外枠部
11b 内枠部
11c スプリング部
11d 接続端子
11e 接続端子
12 フレキシブルプリント基板
13 ベース
17 位置決め孔
20 基体
21 中間支持体
22 赤外線カットガラス
24 ガラス板
25 撮像素子
26 レンズ
26A レンズユニット
30A、30B 接着部
40 板バネ材料

Claims (8)

  1. カメラモジュールの駆動機構に用いられる板バネの製造方法において、
    所定の圧延方向に沿って圧延処理が施された銅合金製の板バネ材料を準備する工程と、
    板バネ材料を所定の平面形状に加工する工程と、
    板バネ材料を折曲線を介して折り曲げる工程とを備え、
    板バネ材料を折り曲げる工程において、板バネ材料は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられることを特徴とする板バネの製造方法。
  2. 板バネ材料を折り曲げる工程において、板バネ材料は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して直交するように折り曲げられることを特徴とする請求項1記載の板バネの製造方法。
  3. 板バネ材料は、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする請求項1または2記載の板バネの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の板バネの製造方法によって作製されたことを特徴とする板バネ。
  5. カメラモジュールの駆動機構に用いられ、所定の圧延方向に沿って圧延された銅合金製の板バネ材料を用いて作製された板バネにおいて、
    外枠部と、
    外枠部の内側に配置された内枠部と、
    内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを備え、
    内枠部および外枠部の少なくとも一方に、折曲線を介して折り曲げられた折曲部が設けられ、
    折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられていることを特徴とする板バネ。
  6. 折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して直交するように折り曲げられていることを特徴とする請求項5記載の板バネ。
  7. 板バネ材料は、ベリリウム銅、ニッケル錫銅またはチタニウム銅を含むことを特徴とする請求項5または6記載の板バネ。
  8. 筐体と、
    光学系を構成するレンズユニットと、
    筐体内に配置され、レンズユニットを収納してレンズユニットの光軸方向に移動可能なホルダと、
    ホルダに設けられたコイルと、
    筐体に設けられコイルに磁界を提供するヨーク及びマグネット片と、
    筐体とホルダとの間に介在され、筐体側の外枠部と、ホルダ側の内枠部と、内枠部と外枠部との間のスプリング部とを有する板バネとを備え、
    板バネは、所定の圧延方向に沿って圧延された銅合金製の板バネ材料を用いて作製されたものであり、
    板バネは、
    外枠部と、
    外枠部の内側に配置された内枠部と、
    内枠部と外枠部との間に設けられ、外枠部と内枠部とを板バネの法線方向へ伸縮させるスプリング部とを有し、
    内枠部および外枠部の少なくとも一方に、折曲線を介して折り曲げられた折曲部が設けられ、
    折曲部は、その折曲線が板バネ材料の圧延方向に対して70°以上90°以下の角度で交差するように折り曲げられていることを特徴とするカメラモジュールの駆動機構。
JP2012176897A 2012-08-09 2012-08-09 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構 Pending JP2014035467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012176897A JP2014035467A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012176897A JP2014035467A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014035467A true JP2014035467A (ja) 2014-02-24

Family

ID=50284479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012176897A Pending JP2014035467A (ja) 2012-08-09 2012-08-09 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014035467A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5072615A (ja) * 1973-10-26 1975-06-16
JP2002243293A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sumitomo Heavy Ind Ltd 冷凍機における板バネおよびその製作方法
JP2005258355A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Sharp Corp 板バネ及びそれを備えたレンズアクチュエータ
JP2007108596A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Sony Corp レンズユニット及び撮像装置
JP2008058733A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Mitsumi Electric Co Ltd カメラモジュール
JP2009020169A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Suzuki Contact Point Industry Co Ltd カメラレンズ支持用のフォーカススプリングの製造方法
JP2011169446A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Mitsumi Electric Co Ltd 板バネおよびレンズ駆動装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5072615A (ja) * 1973-10-26 1975-06-16
JP2002243293A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sumitomo Heavy Ind Ltd 冷凍機における板バネおよびその製作方法
JP2005258355A (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Sharp Corp 板バネ及びそれを備えたレンズアクチュエータ
JP2007108596A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Sony Corp レンズユニット及び撮像装置
JP2008058733A (ja) * 2006-08-31 2008-03-13 Mitsumi Electric Co Ltd カメラモジュール
JP2009020169A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Suzuki Contact Point Industry Co Ltd カメラレンズ支持用のフォーカススプリングの製造方法
JP2011169446A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Mitsumi Electric Co Ltd 板バネおよびレンズ駆動装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
國井 良昌: "機械材料の定尺を知らないで設計できるのか!(3/3)", MONOIST, JPN6017018831, 16 December 2011 (2011-12-16), JP, ISSN: 0003570106 *

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6074402B2 (ja) 3d立体回路構造の端子脚に板バネが結合された構造
KR20180012265A (ko) 형상기억합금 액추에이터 장치를 위한 조립 방법
US8218062B2 (en) Photographing module
JP5996672B2 (ja) レンズ駆動装置
WO2014175318A1 (ja) 板バネカメラモジュールの駆動機構、電子端末機器および板バネの製造方法
US9341809B2 (en) Lens focusing device
CN104797976A (zh) 拍摄用光学装置
JP6099910B2 (ja) 板バネの製造方法
JP6238236B2 (ja) レンズ駆動装置
WO2014200055A1 (ja) 板バネフレーム部材
JP5928882B2 (ja) カメラモジュールの駆動機構および板バネ
JP2016024429A (ja) レンズ駆動装置
JP2014035467A (ja) 板バネの製造方法、板バネおよびカメラモジュールの駆動機構
JP6011922B2 (ja) カメラモジュールの駆動機構用板バネおよびその製造方法
JP2013222053A (ja) カメラモジュールの駆動機構
JP6289804B2 (ja) 板バネの製造方法
JP6255727B2 (ja) 板バネフレーム部材
JP6086290B2 (ja) 板バネ、カメラモジュールの駆動機構および電子機器端末
JP5483223B1 (ja) 板バネ、カメラモジュール、電子端末機器および板バネの製造方法
US8476792B2 (en) Voice coil motor employing elastic electrode member having two elastic sheets separated from each other
JP6157269B2 (ja) 板バネフレーム部材
JP6051708B2 (ja) 板バネ、カメラモジュールの駆動機構および電子機器端末
JP6115847B2 (ja) カメラモジュールの駆動機構および板バネ
JP5968669B2 (ja) カメラモジュールの駆動機構およびカメラモジュールの駆動機構用板バネ
JP2014062976A (ja) カメラモジュールの駆動機構およびカメラモジュールの駆動機構用板バネ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170602