JP2014034916A - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014034916A
JP2014034916A JP2012176128A JP2012176128A JP2014034916A JP 2014034916 A JP2014034916 A JP 2014034916A JP 2012176128 A JP2012176128 A JP 2012176128A JP 2012176128 A JP2012176128 A JP 2012176128A JP 2014034916 A JP2014034916 A JP 2014034916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power supply
starter
voltage
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012176128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5926648B2 (ja
Inventor
Kenji Mizushima
賢治 水島
Yoshihiko Akagi
好彦 赤城
Yuki Okuda
雄希 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2012176128A priority Critical patent/JP5926648B2/ja
Publication of JP2014034916A publication Critical patent/JP2014034916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5926648B2 publication Critical patent/JP5926648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】エンジン始動時の始動性とスタータ駆動時の電装部品の電圧保障を考慮した、スタータ駆動電力の省電力化を図る。
【解決手段】エンジン始動装置は、電源装置と、電源装置の端子電圧を検出する検出部と、電源装置から電力の供給を受けて駆動して、エンジンを始動させる電動機と、電動機の駆動直前に検出部によって検出された電源装置の端子電圧に基づいて、電動機を駆動させるための電動機駆動電力、または電動機の駆動に際して降下する電源装置の端子電圧の下限値を降下制限電圧として算出する算出部と、算出部によって算出された電動機駆動電力または降下制限電圧に基づいて、電源装置からの電力を電動機に供給する供給部とを備え、算出部は、電動機の駆動直前に検出された電源装置の端子電圧に対して電動機の駆動に際して降下する電源装置の端子電圧の降下量が所定の範囲内となるように、電動機駆動電力または降下制限電圧を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン始動装置に関する。
従来から、エンジン始動時に、スタータの最高トルクが得られるように電力を制御することにより、エンジン始動を短時間で行うエンジン始動制御装置が知られている(たとえば特許文献1)。
特開2005−188451号公報
しかしながら、燃料消費量や電力エネルギーの低減等の手法が取られていないので、特にアイドルストップ機能を備える車両において、エンジンの停止、再始動が繰り返されることによる環境への負荷が増大するという問題がある。
請求項1に記載のエンジン始動装置は、電源装置と、電源装置の端子電圧を検出する検出部と、電源装置から電力の供給を受けて駆動して、エンジンを始動させる電動機と、電動機の駆動直前に検出部によって検出された電源装置の端子電圧に基づいて、電動機を駆動させるための電動機駆動電力、または電動機の駆動に際して降下する電源装置の端子電圧の下限値を降下制限電圧として算出する算出部と、算出部によって算出された電動機駆動電力または降下制限電圧に基づいて、電源装置からの電力を電動機に供給する供給部とを備え、算出部は、電動機の駆動直前に検出された電源装置の端子電圧に対して電動機の駆動に際して降下する電源装置の端子電圧の降下量が所定の範囲内となるように、電動機駆動電力または降下制限電圧を算出することを特徴とする。
本発明によれば、電動機の駆動直前に検出された電源装置の端子電圧に対して電動機の駆動時に電源装置の端子電圧が降下する降下量が所定の範囲内とさせることができるので、電装部品の電源電圧を確保しつつ、電動機駆動電力の省電力化を図ることができる。
本発明の実施の形態によるエンジン始動装置のシステム構成図 スタータの特性を説明する図 スタータによる消費電力とエンジンの始動時間との関係を示すマトリクス 図3のマトリクスを模式的に説明する図 図4に省電力始動のための閾値を追加した図 図5に電源電圧降下許容閾値を追加した図 クランキングによる騒音とエンジンの始動時間との関係を示すマトリクス 電力供給割合について説明する図 図3と電力供給割合との関連を示す図 スタータ駆動制御装置による電力供給量と電力供給時間との関係を示す図 エンジン制御装置によるスタータ駆動制御処理を説明するフローチャート スタータ駆動時における電源装置の電源端子電圧とエンジン回転の挙動を説明する図
図面を参照しながら、本発明の実施の形態によるエンジン始動装置について説明する。図1のシステム構成図に示すように、車両に搭載されるエンジン始動装置100は、エンジン101を始動するスタータ102と、発電機103と、鉛バッテリ104およびキャパシタ105からなる電源装置120と、第1スイッチ106と、電源切替スイッチ107と、第2スイッチ108と、スタータ駆動電力制御装置109と、スタータ駆動用リレー110と、エンジン制御装置(ECU)111と、電装部品112と、バッテリ電圧センサ113と、キャパシタ電圧センサ114とを備える。
スタータ102は、鉛バッテリ104またはキャパシタ105の電力によって駆動されることにより、クランキング回転を発生してエンジン101を始動する。この場合、電源切替スイッチ107は、鉛バッテリ104とキャパシタ105のそれぞれの電圧等の条件に応じて、鉛バッテリ104およびキャパシタ105の一方とスタータ102とを接続する。
鉛バッテリ104およびキャパシタ105は、それぞれの端子電圧や推定による充電率(SOC;State of Charge)等に応じて、発電機103によって、車両の減速時またはその他の車両の所定の運転状況の際に充電される。鉛バッテリ104は車両の電装部品112、たとえばナビゲーションシステムや電動パワーステアリング等へ電力を供給する。また、鉛バッテリ104は、上記のように、切替スイッチ107によりスタータ102と接続された場合には、スタータ102の駆動用電源としても使用される。
キャパシタ105は、車両の減速時またはその他の車両の所定の運転状況の際に、第1スイッチ106によって発電機3と接続され、発電機3が生成した電力によって、たとえば15[V]程度まで充電される。キャパシタ105は、二重系電源として電圧保障用の構成に含まれ、主にエンジン101を始動する際のスタータ102の駆動用電源として使用される。このため、電装部品112には、主に、鉛バッテリ104から電力が供給される。
なお、電流受け入れ特性の良いキャパシタ105を用いる場合には、キャパシタ105と鉛バッテリ104とを並列に接続した構成としてもよい。この場合、フロー効果による電力融通が可能となるので、鉛バッテリ104の充電期間を延長して、鉛バッテリ104の充電量を稼ぐことができる。また、電流受け入れ特性の良いキャパシタ105は、車両の減速エネルギーを回生等することにより短時間でほぼ満充電することが可能なので、通常時のスタータ102の駆動用電源として独立系として構成することもできる。
スタータ駆動電力制御装置109は、たとえばMOSFETを代表とする半導体スイッチにより構成される。スタータ駆動電力制御装置109は、後述するエンジン制御装置111による演算結果に基づいてスイッチング制御をすることにより、電源装置120からスタータ102へ電力(以後、スタータ駆動電力と呼ぶ)を所定時間だけ供給させる。スタータ駆動電力は、後述するように、電源電圧保障始動、省電力始動またはクランキング音低減始動の各始動方式に応じて、電源装置120の初期電圧に対してスタータ102が駆動する際の降下制限電圧に基づいて算出される。上記の各始動方式は、運転者の車両操作状況および車両の状態、または環境状況に応じて決定される。
スタータ駆動電力制御装置109によるスタータ駆動電力の供給が所定時間を超えた後もクランキングが継続される場合には、エンジン制御装置111からの制御に応じて、スタータ駆動電力制御装置109は、第2スイッチ108をONする。その結果、スタータ駆動電力が、電源装置120からスタータ駆動用リレー110を介してスタータ102へ供給される。
バッテリ電圧センサ113は、鉛バッテリ104の端子電圧を検出し、検出した端子電圧の値を示す信号をエンジン制御装置111へ出力する。キャパシタ電圧センサ114は、キャパシタ105の端子電圧を検出し、検出した端子電圧の値を示す信号をエンジン制御装置111へ出力する。
以下、エンジン制御装置111によるスタータ駆動電力の制御について説明する。本実施の形態では、エンジン制御装置111は、エンジン101が始動する際のスタータ駆動電力を制限することにより、電源装置120の電源端子電圧降下を抑制して電源端子電圧を保障するとともに、スタータ102の駆動時の省電力化を図っている。
図2を参照しながら、エンジン制御装置111によるスタータ駆動電力の制限と、電源装置120の電源端子電圧降下の抑制とについての概念を説明する。図2では、横軸がスタータ102への流入電流値、縦軸がスタータ102の特性(端子電圧、駆動トルク、回転数、出力、効率)を表している。グラフL1は、スタータ102への流入電流とスタータ102の駆動トルクとの関係を表す。グラフL1は、スタータ102への流入電流が大きい程、スタータ102の駆動トルクも大きくなることを表している。グラフL2は、スタータ102への流入電流と、電源装置120の電源端子電圧との関係を表している。グラフL2に示すように、スタータ102への流入電流が大きい程、電源装置120の電源端子電圧が小さくなる。換言すると、電源装置120の電源端子電圧の降下量が大きくなる。
グラフL3は、スタータ102への流入電流とスタータ102の回転数との関係を表している。グラフL3に示すように、スタータ102への流入電流が大きい程、スタータ102の回転数が少なくなる。グラフL4は、スタータ102への流入電流とスタータ102の出力との関係を表し、スタータ102への流入電流が増加するにつれて、スタータ102の出力はいったん上昇し、その後下降する。グラフL5は、スタータ102への流入電流とスタータ102の特性の効率との関係を示し、スタータ102への流入電流が増加するにつれて効率はいったん上昇し、その後下降する。
図2に示すように、エンジン101を始動する際に、スタータ102への流入電流を大きくする、すなわち流入電流に制限を設けなければ、スタータ102の駆動トルクを大きくできる。その結果、エンジン101のクランキング速度を高めてエンジン101の始動時間を短縮できる。電装部品112への電源電圧保障の観点からは、電源装置120の電源端子電圧低下許容限界を超えないように、スタータ102への流入電流を制限すればよい。省電力化の観点からは、公知のように、スタータ102の特性の効率が良くなる範囲、すなわち省電力化最適点付近の電流をスタータ102への流入電流とすればよい。しかし、省電力化最適点での流入電流は、スタータ102が最大駆動トルクを発生させる流入電流からは大きく外れるため、エンジン101の始動に長い時間が必要となり好ましくない。
上記のスタータ102の特性に基づいて、本実施の形態のエンジン制御装置111は、以下のようにして、スタータ102の駆動時の消費電力(スタータ駆動電力)を低減し、省電力化を図る。すなわち、エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前での電源装置120の電源端子電圧(以下、初期電圧と呼ぶ)が所定電圧より大きい場合に、初期電圧に応じてスタータ102の駆動効率が可能な限り高くなり、かつ、エンジン101の始動時間が許容時間内に収まるようにする。なお、本実施の形態では、エンジン101の始動時間の許容時間を1.0秒とする。
以下、エンジン101の始動時のスタータ駆動電力の制御の詳細を説明する。
エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前にバッテリ電圧センサ113およびキャパシタ電圧センサ114から入力した鉛バッテリ104およびキャパシタ105の電圧値に基づいて、電源装置120の初期電圧が、所定値(たとえば12[V])を超えるか否かを判定する。そして、電源装置120の初期電圧が12[V]を超える場合には、エンジン制御装置111は、以下の(1)〜(3)の場合に応じて、後述するように予め所定のメモリ(不図示)等に記録されているデータ等を参照して、スタータ駆動電力を算出する。なお、電源装置120の初期電圧が12[V]を超えない場合には、エンジン制御装置111は、スタータ102が全力で駆動可能となるように、すなわち、省電力始動や電源電圧保障始動等を考慮せず、スタータ駆動用リレー110を介してスタータ駆動電力を供給する。
(1)エンジン101を省電力始動させる場合(省電力始動)
(2)省電力始動および電装部品112の電源電圧を保障する場合(省電力始動+電源電圧保障始動)
(3)クランキング音を低減させる場合(クランキング音低減始動)
(1)省電力始動
省電力始動時には、エンジン101の始動時でのスタータ102での消費電力が抑制され、かつ、エンジン101の始動時間が上記の1.0秒以内となるように制御が行われる。エンジン制御装置111は、スタータ102が駆動した場合の電源装置120の電源端子電圧の最小値を設定する。このとき、エンジン制御装置111は、電源装置120の電源端子電圧の降下量が、4[V]未満〜2[V]超の範囲に収まるように、電源装置120の電源端子電圧の最小値(以後、降下最低電圧と呼ぶ)を設定する。そして、エンジン制御装置111は、設定した降下最低電圧に基づいて、スタータ102の駆動時の消費電力、すなわちスタータ駆動電力または電源装置120の電源端子電圧が降下最低電圧Vlowを下回らない値(以後、降下制限電圧Vlimと呼ぶ)を算出する。そして、エンジン制御装置111は、算出したスタータ駆動電力をスタータ102に供給する。その結果、エンジン101の始動性を損なうことなく、すなわち始動時間を許容時間内に収め、電源装置120の電源端子電圧の降下量を抑制しつつ、スタータ駆動電力の省電力化が可能となる。
図3は、実験的検証に基づいた、スタータ102の駆動による消費電力量と、エンジン101の始動時間との関係の一例をマトリックス形式により示している。図3では、電源装置120の初期電圧Vのそれぞれに対して所定の降下最低電圧Vlowとなるようにスタータ駆動電力を制限した場合を示している。図3のマトリックスでは、縦軸を電源装置120の初期電圧V、横軸を降下最低電圧Vlowとしている。図3では、初期電圧Vが15[V]のときに、降下最低電圧Vlowを12[V]とした場合には、スタータ102の駆動による消費電力量が0.6[Wh]、エンジン101の始動時間が0.5[s]となることを示している。初期電圧Vが15[V]のときに、降下最低電圧Vlowを13[V]または14[V]とした場合には、消費電力量がそれぞれ0.9[Wh]または1.0[Wh]、始動時間がそれぞれ1.0[s]または1.5[s]となることを示している。
図3では、スタータ駆動電力を制限していない従来からのスタータ駆動方式では、初期電圧Vが15[V]のときに、降下最低電圧Vlowが10[V]と9[V]との境界に描かれた白丸が示す値となることを示している。さらに、従来からのスタータ駆動方式の場合、上記の初期電圧V、降下最低電圧Vlowのときに、消費電力量が1.0[Wh]、始動時間が1.0[s]であることを示している。
図3でドットを付した範囲R11は、従来からのスタータ駆動方式を用いた場合の消費電力量よりも大きな消費電力、もしくは始動時間が1.0秒を超える範囲を示している。さらに、図3で斜線を付した範囲R12は、スタータ駆動電力制御装置109を構成するMOSFET等の半導体スイッチが、通電電流により発熱して破損に至る可能性がある領域を示している。
スタータ駆動電力制御装置109の破損を避けつつ、スタータ102の駆動による消費電力量を抑制するスタータ駆動電力の省電力化を図るためには、図3の斜線およびドットを付した範囲R11、R12に含まれない範囲R13から降下最低電圧Vlowが決定されればよい。すなわち、降下最低電圧Vlowが、初期電圧Vから4[V]減算した値(V−4)[V]より高く、初期電圧Vから2[V]減算した値(V−2)[V]より低い値、換言すると、電源装置120の電源端子電圧の降下量が4[V]未満2[V]超の範囲であればよい。この場合、図3に示すように、範囲R13では、エンジン101の始動時間が1.0秒以内となる。以後、範囲R13を始動時間確保範囲と呼ぶ。
始動時間確保範囲R13のうち、破線で囲まれた範囲R14は、電源装置120の初期電圧Vが12[V]より高いときに、従来からのスタータ駆動方式による消費電力量よりも少ない消費電力量、すなわち省電力始動を達成できることを示す。初期電圧Vが15[V]の場合には、降下最低電圧Vlowを12[V]とすると、スタータ102の消費電力量が0.6[Wh]となり、従来からのスタータ駆動方式による消費電力量の1.0[Wh]よりも小さくなり、省電力始動が達成されている。初期電圧Vが14[V]の場合には、降下最低電圧Vlowを11[V]とすると、スタータ102の消費電力量が0.5[Wh]となり、従来からのスタータ駆動方式による消費電力量の0.6[Wh]よりも小さくなり、省電力始動が達成されている。初期電圧Vが13[V]の場合には、降下最低電圧Vlowを10[V]とすると、スタータ102の消費電力量が0.5[Wh]となり、従来からのスタータ駆動方式による消費電力量の0.6[Wh]よりも小さくなり、省電力始動が達成されている。以後、範囲R14を。省電力始動可能範囲と呼ぶ。なお、範囲R16は、スタータ102の駆動が不可能となる範囲を示している。
なお、本実施の形態では、始動時間が1.0秒以内であることを基準としているが、始動時間の基準については、車両のシステム構成や商品性等の観点から所望の基準が設けられるので、基準の設定によって上記の範囲は変動する。また、スタータ駆動電力制御装置109の許容通電電流、すなわち耐発熱特性の違いによっても上記の範囲は変動する。
図4〜図6は、図3に示すマトリックスを模式的に示した図である。図4では、初期電圧Vと降下最低電圧Vlow毎に始動時間の確保が可能な領域との関係、すなわち図3の始動時間確保範囲R13に対応する領域を破線で囲んだ領域R21(以後、始動時間確保領域と呼ぶ)で示している。従来からのスタータ駆動方式による降下最低電圧Vlowを斜線を付した領域R22で示す。また、始動時間が1.0秒を超える、すなわち始動時間の確保が不可能な領域をドットで示す領域R23で表している。この領域R23は、図4のマトリックスに示す範囲R11に対応する。
図4の始動時間確保領域R21に示すように、従来からのスタータ駆動方式での降下最低電圧の領域よりも降下最低電圧Vlowが高い場合でも、始動時間を確保できる。換言すると、スタータ102の駆動時の電源端子電圧の降下量、すなわちスタータ駆動電力をある程度制限しても始動時間が確保できる。また、図4に示すように、電源装置120の初期電圧Vが高くなるに従って、スタータ102の駆動時の降下最低電圧Vlowを高い電圧に設定しても始動時間が確保できる。
図5は、図4に対してエンジン101の省電力始動が達成できる場合を追記したものである。上述したように、電源装置120の初期電圧Vが12[V]を超える場合に省電力始動が達成できる。このため、図5では、12[V]を初期電圧Vの閾値(以後、始動許可電圧閾値Vth1と呼ぶ)として示す。図5では、省電力始動が達成可能な領域(以後、省電力始動可能領域と呼ぶ)を、領域R24として示す。省電力始動可能領域R24は、図3のマトリックスで示す省電力始動可能範囲R14に対応している。
エンジン制御装置111は、バッテリ電圧センサ113およびキャパシタ電圧センサ114によって検出された電源装置120の初期電圧Vに応じて、スタータ駆動力電力を図3のマトリックスに示す省電力始動範囲R14の中から選択する。または、エンジン制御装置111は、電源装置120の初期電圧Vに応じて、図3のマトリックスに示す省電力始動範囲R14の中から、降下最低電圧Vlowを降下制限電圧Vlimとして選択する。初期電圧Vが15[V]の場合は、エンジン制御装置111は、降下制限電圧Vlimを12[V]として選択し、12[V]に対応する消費電力0.6[Wh]をスタータ駆動電力として設定する。初期電圧Vが14[V]の場合は、エンジン制御装置111は、降下制限電圧Vlimを11[V]として選択し、11[V]に対応する消費電力0.5[Wh]をスタータ駆動電力として設定する。初期電圧Vが13[V]の場合は、エンジン制御装置111は、降下制限電圧Vlimを10[V]として選択し、10[V]に対応する消費電力0.5[Wh]をスタータ駆動電力として設定する。
上述したように、本実施の形態のキャパシタ105は、15[V]程度まで充電可能に構成されている。このため、キャパシタ105を電源としてスタータ102を駆動させる場合には、省電力始動可能な電源装置120の電源端子電圧の範囲を、鉛バッテリ104のみを電源としてスタータ102にスタータ駆動電力を供給させる場合よりも広く確保できる。
(2)省電力始動+電源電圧保障始動
省電力始動+電源電圧保障始動時には、上述した省電力始動に際して、電源装置120の電源端子電圧が降下した場合であっても、電装部品112の電源電圧が保障されるように制御が行われる。エンジン制御装置111は、上述したように、降下最低電圧Vlowを算出する。そして、エンジン制御装置111は、算出した降下最低電圧Vlowが閾値(以後、低下許容閾値Vth2と呼ぶ)を超える値を降下制限電圧Vlimとして算出する。エンジン制御装置111は、算出した降下制限電圧Vlimに対応するスタータ駆動電力を算出して、スタータ102へ供給する。なお、本実施の形態では、低下許容閾値Vth2を、たとえば10.5[V]とする。
図3のマトリックス中の省電力始動可能範囲R14のうち、一点鎖線で囲む範囲R15を電圧保障範囲とする。電圧保障範囲R15は、省電力始動可能範囲R14のうち、降下最低電圧Vlowの値が低下許容閾値Vth2である10.5[V]を超える場合、すなわち降下最低電圧Vlowが11[V]および12[V]の場合を示している。図6は、図5に対して電装部品112の電源電圧保障を考慮した場合を追記したものである。図6では、図3の電圧保障範囲R15に対応する領域を電圧保障領域R26として表す。
エンジン制御装置111は、バッテリ電圧センサ113およびキャパシタ電圧センサ114によって検出された電源装置120の初期電圧Vに応じて、スタータ駆動力電力を図3のマトリックスに示す範囲R15の中から選択する。図3の例では、初期電圧Vが15[V]の場合は、エンジン制御装置111は、降下制限電圧Vlimを12[V]として選択し、12[V]に対応する消費電力0.6[Wh]をスタータ駆動電力として設定する。初期電圧Vが14[V]の場合は、エンジン制御装置111は、降下制限電圧Vlimを11[V]として選択し、11[V]に対応する消費電力0.5[Wh]をスタータ駆動電力として設定する。
(3)クランキング音低減始動
運転者の車両操作状況、車両の状態もしくは環境状況に応じて、エンジン制御装置111は、クランキングによる騒音が低減されるように、スタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出する。この場合、エンジン制御装置111は、電源装置120の電源端子電圧の降下量が、3[V]未満〜1[V]超の範囲に収まるように、電源装置120の降下最低電圧Vlowを設定する。そして、エンジン制御装置111は、設定した降下最低電圧Vlowに基づいて、スタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出する。すなわち、スタータ駆動時の電源装置120の電源端子電圧の最小値を、上述した省電力始動または省電力始動+電源保障始動を行うためのスタータ駆動電力もしくは降下制限電圧Vlimよりも高くする。この結果、エンジン101の始動時間は省電力始動時よりも長くなるものの、エンジン101の始動性を大きく損ねることなくクランキングによる騒音の低減が可能となる。なお、電源装置120の電源端子電圧の降下の影響が少ないエンジン101の初始動(1ドライビングサイクル内)でクランキング音低減始動が行われてもよい。
図7は、実験的検証に基づいた、スタータ102の駆動時のクランキングによる騒音と、エンジン101の始動時間との関係の一例をマトリックス形式により示している。図7では、電源装置120の初期電圧Vごとに所定の降下最低電圧Vlowとなるように、スタータ駆動電力を制限した場合を示している。図7のマトリックスでは、縦軸を電源装置120の初期電圧V、横軸を降下最低電圧Vlowとしている。図7では、初期電圧Vが15[V]のときに、降下最低電圧Vlowを12[V]とした場合には、スタータ102の駆動時の騒音が77[dB]、エンジン101の始動時間が0.5[s]となることを示している。初期電圧Vが15[V]のときに、降下最低電圧Vlowを13[V]または14[V]とした場合には、騒音がそれぞれ72[dB]または76[dB]、始動時間がそれぞれ1.0[s]または1.5[s]となることを示している。なお、図7の範囲R11〜R13は、図3のマトリックスに示す範囲R11〜R13と同一である。
図7に示すように、始動時間確保範囲R13のうち、破線で示す範囲R34(以後、クランキング音低減範囲と呼ぶ)では、従来からのスタータ駆動方式と比べて、クランキングによる騒音が低減している。クランキング音低減範囲R34は、スタータ駆動時の電源装置120の降下最低電圧Vlowが、初期電圧Vから3[V]減算した値(V−3)[V]より高く、初期電圧Vから1[V]減算した値(V−1)[V]より低い値の範囲である。ただし、図3に示す省電力始動可能範囲R14と比較すると、クランキング音低減範囲R34では、消費電力量が大きくなり、始動時間が長くなる。なお、本実施の形態では、始動時間が1.0秒以内であることを基準としているが、始動時間の基準については、車両のシステム構成や商品性等の観点から所望の基準が設けられるので、基準の設定によって上記の領域は変動する。また、スタータ駆動電力制御装置109の許容通電電流、すなわち耐発熱特性の違いによっても上記の領域は変動する。
図7に示すクランキング音低減範囲R34は、図5に示す図では領域R25として表される。さらに、クランキング音低減範囲R34は、図6に示す図では領域R27として表される。エンジン制御装置111は、運転者の車両操作状況および車両の状態、また環境状況により、エンジン101の始動形態の一つとして、スタータ駆動電力の省電力化を行う際に、クランキングによる騒音を低減する。この場合、エンジン制御装置111は、例えば、ヘッドライト点灯時、すなわちヘッドライトスイッチ(不図示)のON状態を検出した時には、環境状況が夜間であると判断する。そして、エンジン制御装置111は、クランキング音低減始動をするために、図7のクランキング音低減範囲R34から、電源装置120の初期電圧Vに応じた降下最低電圧Vlowを降下制限電圧Vlimとして選択する。
図3および図7に示すマトリックスは、予めメモリ(不図示)に格納されている。エンジン制御装置部111は、(1)〜(3)の場合に応じて、上述のように図3または図7に示すマトリックスを参照する。そして、エンジン制御装置111は、定数検索により初期電圧Vに対応する降下制限電圧Vlimを算出して、降下制限電圧Vlimに対応する消費電力をスタータ駆動電力として選択する。スタータ駆動電力を選択すると、エンジン制御装置111は、後述のようにして、スタータ駆動電力制御装置109によりスタータ駆動電力をスタータ102に供給するための時間(以後、電力供給時間と呼ぶ)を設定する。
エンジン制御装置111は、選択したスタータ駆動電力と設定した電力供給時間とに基づいて、スタータ駆動電力制御装置109とスタータ駆動用リレー110とによる電力供給割合を決定する。これは、上述したように、MOSFET等の半導体スイッチにより構成されるスタータ駆動電力制御装置109が、スタータ駆動電力をスタータ102に供給することに伴って発生する熱量により破損することを避けるためである。したがって、スタータ駆動電力制御装置109によるスタータ駆動電力の供給が電力供給時間行われた後もクランキングが継続されている場合には、エンジン制御装置111は、スタータ駆動電力制御装置109によるスタータ駆動電力の供給を終了させる。そして、エンジン制御装置111は、スタータ駆動用リレー110により、スタータ102へスタータ駆動電力を供給させる。
図8を用いて、エンジン制御装置111が実行する、スタータ駆動電力制御装置109とスタータ駆動用リレー110とによる電力供給割合の決定処理について説明する。図8は、電源装置120の初期電圧Vと、スタータ駆動電力制御装置109およびスタータ駆動用リレー110による電力供給割合との関係を示す図である。図8に示すように、エンジン制御装置111は、電源装置120の初期電圧Vが高い程、スタータ駆動用リレー110による電力供給割合を大きくし、電源装置120の初期電圧Vが低い程、スタータ駆動電力制御装置109による電力供給割合を大きくする。これは、電源装置120の初期電圧Vが高い程スタータ駆動電力を大きく設定できるので、スタータ駆動電力制御装置109を通流する電流や印加される電圧が大きくなり、スタータ駆動電力制御装置109を構成する半導体スイッチの発熱量が上昇して、破損することを防止するためである。この結果、スタータ駆動電力制御装置109の発熱による破損を防ぎつつ、電源電圧保障、省電力始動、クランキング音低減始動を可能となる。
なお、電源装置120の初期電圧Vが12[V]以下の場合、すなわちスタータ102駆動時における電装部品112の電源電圧を保障する降下最低電圧Vlowが低下許容閾値Vth2(10.5[V])以上とならない場合には、エンジン制御装置111は、スタータ駆動用リレー110のみを用いて電力供給させる。換言すると、電源装置120の初期電圧Vが12[V]以下の場合には、エンジン制御装置111は、電源電圧保障については考慮せず、スタータ102を確実に駆動させるようにする。
図9は、図4に示す始動時間確保領域R21、すなわちエンジン101の始動時間が1.0秒以内に確保された領域にて、上記のように電力供給割合が決定された場合を模式的に示している。図9の領域R5、R7は、スタータ駆動用リレー110により電力供給が行われる領域を示している。領域R6は、スタータ駆動電力制御装置109により電力供給が行われる領域を示している。
図10は、電源装置120の初期電圧Vと、スタータ駆動制御装置109により行われる電力供給量および供給時間との関係を示す。スタータ駆動制御装置109による電力供給量を実線で示すL10で表し、供給時間を破線で示すL11で表す。上述したように、初期電圧Vが高い程、スタータ駆動用リレー110による電力供給割合を大きくし、電源装置120の初期電圧Vが低い程、スタータ駆動電力制御装置109による電力供給割合を大きくする。したがって、エンジン制御装置111は、初期電圧Vが高い程、実線L10で示すようにスタータ駆動制御装置109によるスタータ駆動電力の電力供給量を多くして、破線L11で示すようにスタータ駆動制御装置109によるスタータ駆動電力の供給時間を短くする。なお、初期電圧Vが12[V]を超えない場合には、スタータ駆動用リレー110のみによってスタータ駆動電力の供給が行われる。
図11に示すフローチャートを用いて、本実施の形態によるエンジン制御装置111の動作について説明する。図11のフローチャートに示す各処理は、エンジン制御装置111でプログラムを実行して行われる。このプログラムは、メモリ(不図示)に格納されており、イグニションスイッチがONされるとエンジン制御装置111により起動され、実行される。
ステップS1では、イグニッションスイッチのONに応じてスタータ102の駆動を要求する信号(スタータ駆動要求信号)が入力されたことを検出してステップS2へ進む。ステップS2では、キャパシタ電圧検出センサ114によって検出されたキャパシタ105の電圧値を入力してステップS3へ進む。
ステップS3では、検出されたキャパシタ105の電圧値が所定値、たとえば10[V]を超えるか否かを判定する。キャパシタ105の電圧値が10[V]以下の場合には、ステップS3が否定判定されてステップS4へ進む。ステップS4では、電源切替スイッチ107を切替えて、キャパシタ105のみによる電力供給から、鉛バッテリ104もしくは鉛バッテリ104およびキャパシタ105の並列接続による電力供給に切替えてステップS5へ進む。キャパシタ105の電圧値が10[V]を超える場合には、ステップS3が肯定判定されてステップS5へ進む。なお、上記の所定値10[V]は、キャパシタ105の放電下限電圧特性に基づいて、キャパシタ105の性能劣化を防止することを目的として設定された値である。
ステップS5では、バッテリ電圧センサ113およびキャパシタ電圧センサ114により検出された電源装置120の電源端子電圧の値を入力してステップS6へ進む。ステップS6では、電源端子電圧が所定値である12[V]を超えるか否かを判定する。電源端子電圧が12[V]を超える場合には、ステップS6が肯定判定されてステップS7へ進む。電源端子電圧が12[V]を超えない場合には、ステップS6が否定判定されて、後述するステップS16へ進む。
ステップS7では、クランキングによる騒音低減条件が成立したか否かを判定する。たとえば、ヘッドライトスイッチからON信号を入力した場合、すなわちヘッドライト点灯状態の場合には、クランキングによる騒音低減条件が成立したと判定して、後述するステップS11へ進む。クランキングによる騒音低減条件が成立しないと判定した場合には、ステップS7が否定判定されて、ステップS8へ進む。
ステップS8では、降下最低電圧Vlowが低下許容閾値Vth2、すなわち10.5[V]を超えるか否かを判定する。降下最低電圧Vlowが10.5[V]を超えない場合には、ステップS8が否定判定されてステップS9へ進む。ステップS9では、電源端子電圧に応じた省電力始動が可能となるスタータ駆動電力と、スタータ駆動電力制御装置109による電力供給時間とを算出する。すなわち、図3の省電力始動可能範囲R14から、初期電圧Vに応じた降下最低電圧Vlowが選択され、選択された降下最低電圧Vlowに対応する消費電力がスタータ駆動電力として選択される。さらに、初期電圧Vに応じた電力供給時間が選択されて後述するステップS12へ進む。
降下最低電圧Vlowが10.5[V]を超える場合には、ステップS8が肯定判定されてステップS10へ進む。ステップS10では、電装部品112の電源電圧保障することができる電源端子電圧の降下最低電圧Vlowおよびスタータ駆動電力制御装置109による電力供給時間を算出する。すなわち、図3の電圧保障範囲R15のうち、初期電圧Vに応じて降下最低電圧Vlowが選択され、選択された降下最低電圧Vlowに対応する消費電力がスタータ駆動電力として選択される。さらに、初期電圧Vに応じた電力供給時間が選択されて後述するステップS12へ進む。
ステップS7が肯定判定されるとステップS11へ進み、クランキング音低減始動が可能となる電源端子電圧の降下最低電圧Vlowおよびスタータ駆動電力制御装置109による電力供給時間を算出する。すなわち、図7のクランキング音低減範囲R34から初期電圧Vに応じて降下最低電圧Vlowが選択され、選択された降下最低電圧Vlowに対応する消費電力がスタータ駆動電力として選択される。さらに、初期電圧Vに応じた電力供給時間が選択されて後述するステップS12へ進む。ステップS12では、ステップS9またはS10またはS11で算出された電源端子電圧の降下最低電圧Vlowおよびスタータ駆動電力制御装置109による電力供給時間に従って、スタータ駆動電力制御装置109を作動させ、スタータ102にスタータ駆動電力を供給させてステップS13へ進む。
ステップS13では、スタータ102の駆動停止か否かを判定する。エンジン制御装置111は、エンジン101が燃焼によって回転数が上昇したことによりエンジン101の始動完了と判定した場合、他の条件によるスタータ停止要求信号が出力されたことを検出した場合に、スタータ102を駆動停止すると判定する。駆動停止を判定した場合には、ステップS13が肯定判定されて、後述するステップS18へ進む。駆動停止を判定しない場合には、ステップS13が否定判定されてステップS14へ進む。ステップS14では、スタータ駆動電力制御装置109によるスタータ駆動電力の供給が開始されてから電力供給時間が経過したか否かを判定する。電力供給時間が経過した場合には、ステップS14が肯定判定されてステップS15へ進む。電力供給時間が経過していない場合には、ステップS14が否定判定されてステップS12へ戻る。
ステップS15では、第2スイッチ108を切替えて、スタータ駆動電力制御装置109によるスタータ駆動電力の供給からスタータ駆動用リレー110によるスタータ駆動電力の供給へ切替えて、ステップS16へ進む。ステップS16では、スタータ駆動用リレー110によりスタータ102へスタータ駆動電力を供給させるステップS17へ進む。ステップS17では、ステップS13と同様に、スタータ102の駆動停止か否かを判定する。駆動停止を判定した場合には、ステップS17が肯定判定されてステップS18へ進む。駆動停止を判定しない場合には、ステップS17が否定判定されてステップS15へ戻る。ステップS18では、スタータ102へのスタータ駆動電力の供給を停止させて処理を終了する。
上述した実施の形態によるエンジン始動装置によれば、次の作用効果が得られる。
(1)エンジン始動装置100は、スタータ102と、スタータ102へ電力を供給する電源装置120と、鉛バッテリ104の電圧を検出するバッテリ電圧センサ113と、キャパシタ105の電圧を検出するキャパシタ電圧センサ114と、エンジン制御装置111と、スタータ駆動電力制御装置109と、スタータ駆動用リレー110とを備える。エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の端子電圧に基づいて、スタータ102を駆動するためのスタータ駆動電力、またはスタータ102の駆動時に電源装置102の電源端子電圧が降下した場合の下限値を降下制限電圧Vlimとして算出する。スタータ駆動電力制御装置109およびスタータ駆動用リレー110は、エンジン制御装置111によって算出されたスタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimに基づいて、電源装置120からスタータ120に電力を供給する。そして、エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧に対してスタータ102の駆動時に電源装置120の電源端子電圧が降下する降下量が所定の範囲内となるように、スタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出するようにした。したがって、スタータ102の駆動効率を可能な限り高くしつつ、エンジン101の始動時間が許容できる範囲内で、スタータ102の駆動時での流入電流を減らすことにより、スタータ102での消費電力を低減することができる。さらに、電源装置120の電源端子電圧が降下する降下量を所定の範囲内としているので、スタータ102の駆動時に電源装置120の電源端子電圧が降下しても、電装部品112の動作を保障させることができる。
図12は、エンジン101が始動する際の電源装置120の電源端子電圧およびエンジン101の回転数の時間変化の様子を示したものであり、図12(a)はスタータ102へのスタータ駆動電力の供給を制限しない場合(従来のスタータ駆動方式)、図12(b)は本実施の形態によるスタータ102へのスタータ駆動電力の供給を制限する場合を示している。図12では、時刻t1においてクランキングが開始され、時刻t1〜t2の間でエンジン101が始動した場合を示している。
図12(a)、(b)に示すように、時刻t1でクランキングが開始されると、トルクを発生させるためにスタータ102への供給電力が増加し、電源装置120の電源端子電圧Vが低下する。図12(a)に示す、スタータ102への供給電力、すなわちスタータ駆動電力を制限していない場合では、スタータ102への流入電流が増加する。その結果、電源装置120の電源端子電圧Vが、電装部品112の低下許容閾値Vth2を超えて低下する。そして、エンジン101が始動する時刻t1〜t2の間で、電源装置120の電源端子電圧Vは再び増加する。
図12(b)に示すようにスタータ駆動電力を制限している場合には、電源装置120の電源端子電圧Vは低下許容閾値Vth2を超えて低下することはない。換言すると、スタータ102の駆動時の電源装置120の降下最低電圧Vlowが低下許容閾値Vth2より低くならない。したがって、電装部品112への電源電圧が保障されつつ、スタータ102の駆動時における省電力化を図ることが可能になる。この結果、燃費低減を目的としたアイドルストップ機能のように、エンジン101の停止、再始動を頻繁に行う場合であっても、DC−DCコンバータの採用や、電源装置の多重系統化、電源装置の高電圧化等の措置を採らなくても、ナビゲーションシステムや電動パワーステアリング等の動作を保障できる。
(2)エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動時の電源装置120の端子電圧の降下量が、電源装置120の初期電圧Vに関わらず所定の範囲内、すなわち4[V]未満となるように、スタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出するようにした。したがって、スタータ102の駆動時に電源装置120の電源端子電圧が降下しても、電装部品112の動作を保障させることができる。
(3)エンジン制御装置111は、運転者の車両操作の状況および車両の状態、または環境状況に基づいて、省電力始動または省電力始動+電圧保障始動と、クランキング音低減始動と、上記の始動方式以外の方式に応じたスタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出するようにした。エンジン制御装置111は、省電力始動または省電力始動+電圧保障始動の場合には、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧に対してスタータ102の駆動時での電源装置120の電源端子電圧の降下量が4V未満から2V超の範囲内となるように、スタータ駆動電力または降下制限電圧Vlimを算出する。また、エンジン制御装置111は、クランキング音低減始動時には、省電力始動または省電力始動+電圧保障始動の場合よりもスタータ駆動電力が小さくなり、降下制限電圧Vlimが高くなるように、降下制限電圧Vlimを算出するようにした。具体的には、エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧に対するスタータ102の駆動時での電源装置120の電源端子電圧の降下量が3V未満から1V超の範囲内となるようにした。したがって、夜間等にスタータ102を駆動させる等のクランキングによる騒音の発生を抑制したい場合であっても、スタータ102の駆動効率を可能な限り高くしつつ、エンジン101の始動時間が許容できる範囲内で、スタータ102の駆動時での流入電流を減らすことができる。その結果、クランキングによる騒音の発生を抑制しつつ、スタータ102での消費電力を低減し、電装部品112の動作を保障させることができる。
(4)エンジン制御装置111は、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧が所定値、すなわち12[V]よりも高い場合に、スタータ駆動力または降下制限電圧Vlimを算出するようにした。したがって、電源装置120の初期電圧Vが低い場合には、省電力始動や電源電圧保障等は無視して、スタータ102を確実に駆動させることを優先できる。
(5)エンジン制御装置111は、スタータ駆動電力制御装置109よってスタータ102へ供給されるスタータ駆動力または降下制限電圧Vlimを算出するようにした。この結果、スタータ駆動電力制御装置109に通流される電流や印加される電圧により、スタータ駆動電力制御装置109を構成するMOSFETを代表する半導体スイッチが発熱等により破損することを防止できる。
(6)スタータ102の駆動時には、スタータ駆動電力制御装置109によりスタータ102への電力の供給が終了した後、スタータ駆動用リレー110がスタータ102へ電力を供給するようにした。したがって、スタータ駆動電力の供給時間が長時間の場合であっても、スタータ駆動電力制御装置109の破損を防止しつつ、スタータ102への電力供給を継続することができる。
(7)スタータ駆動電力制御装置109は、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧が高いほどスタータ102へ供給する電力の割合を小さくし、スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧が低いほどスタータ102へ供給する電力の割合を大きくするようにした。電源装置120の初期電圧Vが高い程スタータ駆動電力を大きく設定できるので、スタータ駆動電力制御装置109を通流する電流や印加される電圧が大きくなり、スタータ駆動電力制御装置109を構成する半導体スイッチの発熱量が上昇して、破損することを防止するためである。この結果、スタータ駆動電力制御装置109の発熱による破損を防ぎつつ、電源電圧保障、省電力始動、クランキング音低減始動を可能となる。
(8)スタータ駆動電力制御装置109は、電力供給時間に基づいてスタータ102へ供給する電力の割合を決定するようにした。エンジン制御装置111は、電源装置120の初期電圧Vが高い程、スタータ駆動用リレー110による電力供給割合を大きくし、電源装置120の初期電圧Vが低い程、スタータ駆動電力制御装置109による電力供給割合を大きくするように、電力供給時間を設定する。この結果、スタータ駆動電力制御装置109の発熱による破損を防ぎつつ、電源電圧保障、省電力始動、クランキング音低減始動を可能となる。
(9)スタータ102の駆動直前に検出された電源装置120の電源端子電圧が12[V]以下の場合に、スタータ駆動用リレー110がスタータ102へ電力を供給するようにした。したがって、電源装置120の初期電圧Vが低い場合には、省電力始動や電源電圧保障等は無視して、スタータ102を確実に駆動させることを優先できる。
以上で説明した実施の形態を、以下のように変形できる。
(1)エンジン始動装置100は、スタータ駆動電力制御装置109およびスタータ駆動用リレー110を備えるものに代えて、スタータ駆動電力制御装置109またはスタータ駆動用リレー110の一方を備えるものでもよい。
(2)図3、図7に示すマトリックスを予め記録するものに代えて、電源装置120の初期電圧Vとスタータ駆動電力および降下最低電圧Vlowとの関係を表す所定の関数を記録するものでもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
100…エンジン始動装置、 102…スタータ、
104…鉛バッテリ、 105…キャパシタ、
109…スタータ駆動電力制御装置、 110…スタータ駆動用リレー、
111…エンジン制御装置、 113…バッテリ電圧センサ、
114…キャパシタ電圧センサ、 120…電源装置

Claims (15)

  1. 電源装置と、
    前記電源装置の端子電圧を検出する検出部と、
    前記電源装置から電力の供給を受けて駆動して、エンジンを始動させる電動機と、
    前記電動機の駆動直前に前記検出部によって検出された前記電源装置の端子電圧に基づいて、前記電動機を駆動させるための電動機駆動電力、または前記電動機の駆動に際して降下する前記電源装置の端子電圧の下限値を降下制限電圧として算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された前記電動機駆動電力または前記降下制限電圧に基づいて、前記電源装置からの前記電力を前記電動機に供給する供給部とを備え、
    前記算出部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧に対して前記電動機の駆動に際して降下する前記電源装置の端子電圧の降下量が所定の範囲内となるように、前記電動機駆動電力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記電源装置の端子電圧の前記降下量が、前記電動機の駆動直前の前記電源装置の端子電圧に関わらず所定の範囲内となるように、前記電動機駆動電力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  3. 請求項1に記載のエンジン制御装置において、
    前記算出部は、前記電源装置の端子電圧の前記降下量が前記電動機の駆動直前の前記電源装置の端子電圧に関わらず4V未満となるように、前記電動機駆動電力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  4. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、運転者の車両操作の状況および車両の状態、または環境状況に基づいて、第1駆動方式と、第2駆動方式と、前記第1および第2駆動方式以外の駆動方式とに応じた前記電動機駆動電力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  5. 請求項4に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧に対して前記電動機の駆動に際して前記電源装置の端子電圧の前記降下量が4V未満から2V超の範囲内となるように、前記第1駆動方式に応じた前記電動機駆動力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  6. 請求項4に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記第1駆動方式に応じた前記電動機駆動電力よりも小さくなるように前記第2駆動方式に応じた前記電動機駆動電力を算出し、または前記第1駆動方式に応じた前記降下制限電圧よりも高くなるように前記第2駆動方式に応じた前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  7. 請求項4に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧に対する前記電動機の駆動に際して前記電源装置の端子電圧の前記降下量が3V未満から1V超の範囲内となるように、前記第2駆動方式に応じた前記電動機駆動力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  8. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧が所定値よりも高い場合に、前記電動機駆動力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  9. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記算出部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧に基づいた関数または定数検索を用いて、前記電動機駆動力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  10. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記供給部は、少なくとも第1供給部と第2供給部とを含み、
    前記算出部は、前記第1供給部によって供給される前記電動機駆動力または前記降下制限電圧を算出することを特徴とするエンジン始動装置。
  11. 請求項10に記載のエンジン始動装置において、
    前記電動機の駆動時には、前記第1供給部により前記電動機への電力の供給が終了した後、前記第2供給部が前記電動機へ電力を供給することを特徴とするエンジン始動装置。
  12. 請求項10に記載のエンジン始動装置において、
    前記第1供給部は、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧が高いほど前記電動機へ供給する電力の割合を小さくし、前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧が低いほど前記電動機へ供給する電力の割合を大きくすることを特徴とするエンジン始動装置。
  13. 請求項10に記載のエンジン始動装置において、
    前記第1供給部は、電力供給時間に基づいて前記電動機へ供給する電力の割合を決定することを特徴とするエンジン始動装置。
  14. 請求項10に記載のエンジン始動装置において、
    前記電動機の駆動直前に検出された前記電源装置の端子電圧が所定値以下の場合に、前記第2供給部が前記電動機へ電力を供給することを特徴とするエンジン始動装置。
  15. 請求項10に記載のエンジン始動装置において、
    前記第1供給部は半導体スイッチにより構成され、前記第2供給部はスタータ駆動用リレーにより構成されることを特徴とするエンジン始動装置。
JP2012176128A 2012-08-08 2012-08-08 エンジン始動装置 Active JP5926648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012176128A JP5926648B2 (ja) 2012-08-08 2012-08-08 エンジン始動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012176128A JP5926648B2 (ja) 2012-08-08 2012-08-08 エンジン始動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014034916A true JP2014034916A (ja) 2014-02-24
JP5926648B2 JP5926648B2 (ja) 2016-05-25

Family

ID=50284058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012176128A Active JP5926648B2 (ja) 2012-08-08 2012-08-08 エンジン始動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5926648B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020157861A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社Subaru 制御装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068426A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Toyota Motor Corp エンジン始動制御装置
JP5170347B1 (ja) * 2011-09-29 2013-03-27 トヨタ自動車株式会社 エンジンの始動装置および制御方法
WO2013080746A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン始動装置および始動方法
WO2013145897A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン始動装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009068426A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Toyota Motor Corp エンジン始動制御装置
JP5170347B1 (ja) * 2011-09-29 2013-03-27 トヨタ自動車株式会社 エンジンの始動装置および制御方法
WO2013080746A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン始動装置および始動方法
JP5761717B2 (ja) * 2011-11-29 2015-08-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン始動装置および始動方法
WO2013145897A1 (ja) * 2012-03-30 2013-10-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン始動装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020157861A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社Subaru 制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5926648B2 (ja) 2016-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6465907B2 (ja) 車両用電源システム
JP5677362B2 (ja) 電源劣化判定装置
JP6015171B2 (ja) アイドルストップ付きエンジン搭載車の電源装置
JP5040707B2 (ja) アイドルストップ車両の始動制御装置及び始動制御方法
JP2016009657A (ja) 車両用制御装置
US9742218B2 (en) Charging control device, charging control method, computer program, and recording medium
JP2003031267A (ja) リフレッシュ充電制御装置
JP5928177B2 (ja) トルクアシスト制御装置
JP2007064209A (ja) エンジン制御装置、制御方法、及び制御システム
JP2010110192A (ja) 車両用電源装置
WO2016125852A1 (ja) 自動車用電源装置及び自動車用電源装置の制御方法
US10498154B2 (en) Electric power system
JP2012070581A (ja) 車両用電源装置
JP2007152983A (ja) 車両用電源制御装置
JP5926648B2 (ja) エンジン始動装置
JP5887493B2 (ja) 電源装置
JP6719353B2 (ja) 給電制御装置および給電制御システム
JP2010125956A (ja) 電動車両の制御システム
JP6617653B2 (ja) 電源装置
JP2018165080A (ja) 車両電源装置
JP6098461B2 (ja) 充電制御装置、充電制御装置を備える車両、及び、充電制御方法
JP2010025055A (ja) オルタネータ制御装置
JP2010124581A (ja) 車両用電源装置
JP6965608B2 (ja) 電力変換装置
JP2009221891A (ja) 車載用電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151030

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5926648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250