JP2014033984A - 表面処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉された負圧空間の中で、鋼製構造板の端部の処理が可能な表面処理装置を提供する。
【解決手段】鋼製構造板と対向する側が開口した減圧容器と;減圧容器の開口の周囲に装着された吸着シールと;減圧容器と吸着シールと鋼製構造板により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;負圧領域の圧力を調整する負圧調整手段と;表面処理材料を噴射する手段と;慣性移動手段と;略U字形の切欠き部を具備し、吸着シールの開口している部分を覆う覆口板と;略U字形の切欠き部を覆うためのシール板;から構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えば、鋼製橋梁の鋼製構造板どうしの溶接接合部など、交差した2つの表面の隅部に負圧吸着し且つそれに沿って移動しながら、鋼製構造板の表面である端部表面および鋼製構造板の切断面である切断端面に対して、密閉された負圧空間の中で、研掃材などの表面処理材料を噴射し、よってサビや旧塗膜などの異物を除去して表面処理を行うことができ、あるいは溶射材料などの表面処理材料を噴射し、よって溶射コーティングなどの表面処理を行うことができる、軽量かつ簡便な表面処理装置に関する。
本発明は、また、例えば、鋼製橋梁の鋼製構造板の端部に負圧吸着し、且つそれに沿って移動しながら、鋼製構造板の表面である端部表面および鋼製構造板の切断面である切断端面に対して、密閉された負圧空間の中で、研掃材などの表面処理材料を噴射し、よってサビや旧塗膜などの異物を除去して表面処理を行うことができ、あるいは溶射材料などの表面処理材料を噴射し、よって溶射コーティングなどの表面処理を行うことができる、軽量かつ簡便な表面処理装置に関する。
船舶やビルディング等の構造物の表面に負圧吸着して移動することができる装置の第1例として、本発明者により提案された特公昭60−26752号公報(米国特許第4,095,378号明細書及び図面)に開示された装置を挙げることができる。
かかる装置は、自由端部が表面に接触せしめられる吸着シールを備えた減圧容器と、該減圧容器に装着された移動手段としての車輪と、該表面と該減圧容器及び該吸着シールによって規定された減圧領域内の流体を外部に抽出するための負圧生成手段とを備えている。
かかる装置においては、該負圧生成手段が付勢されると該減圧領域内の流体が外部に抽出され、該減圧領域の内外の流体圧力差に起因して該減圧容器に作用する流体圧力は該車輪を介して該表面に伝達され、かかる流体圧力によって装置が該表面に吸着する。
また、かかる吸着状態において電動モータの如き駆動手段によって該車輪を回転駆動すると、該車輪の作用によって装置は該表面に沿って移動する。
また、かかる装置には、表面に対して研掃材を噴射する研掃材噴射手段の如き作業装置が装着されている。
特公昭60−26752号
船舶やビルディング等の構造物の表面に負圧吸着して移動することができる装置の第2例として、本発明者により提案された日本特許第2696704号(米国特許第4,934,475号明細書及び図面)に開示された装置を挙げることができる。
かかる装置は、振動生成手段として、シリンダハウジングと該シリンダハウジング内に移動自在に装着されたピストンから成るシリンダ機構を備え、該シリンダ機構は該壁面に対して所定角度傾斜して該装置本体に装置されており、該シリンダ機構の伸縮によって該装置本体に該壁面から離れる方向の力及び該壁面に沿う該所定方向の力が付与され、かくして該装置本体は該振動生成手段の作用によって該壁面に沿って該所定方向に移動する。
また、該装置本体の該壁面と対向する部位には、該装置本体及び該壁面と協働して減圧空間を規定するシール体が装着され、該減圧空間は負圧生成手段に接続されており、該減圧空間内外の流体圧力差に起因して該装置本体に作用する流体圧力によって該装置本体が該壁面に吸着する。
日本特許第2696704号
船舶や橋梁等の鋼板から構成された鋼構造物の表面に負圧吸着して移動することができる装置の第3例として、本発明者により提案された日本特許公開平9−76958号に開示された装置を挙げることができる。
かかる装置は、交差した2つの表面の隅部に負圧吸着し且つそれに沿って移動可能な表面処理装置において、
交差した2つの表面のそれぞれの表面と対向する側が開口した減圧容器と;該減圧容器の該開口の周囲に装着された吸着シールと;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域の負の圧力を調整する負圧調整手段と;該2つの表面の交差した隅部に対して研掃材などの表面処理材料を噴射する噴射手段と;錘を該隅部から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を該隅部に沿って移動させる慣性移動手段;から構成されている。
日本特許公開平9−76958号
而して、上述した従来の装置には、次の通りの解決すべき問題が存在する。
従来の、例えば上記の日本特許公開平9−76958号に記載の装置においても、
鋼製構造板の切断面である切断端面に対して、密閉された負圧空間の中で、研掃材などの表面処理材料を噴射し、よってサビや旧塗膜などの異物を除去して表面処理を行い、あるいは溶射材料などの表面処理材料を噴射し、よって溶射コーティングなどの表面処理を行うことは不可能であった。
上記の技術的解決課題を達成するために、本発明によれば、
交差した2枚の板の表面のそれぞれの表面と対向する側が開口した減圧容器と;該減圧容器の該開口の周囲に装着された吸着シールと;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域の負の圧力を調整する負圧調整手段と;該2つの表面の交差した隅部に対して研掃材などの表面処理材料を噴射する噴射手段と;錘を該隅部から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を該隅部に沿って移動させる慣性移動手段;から構成された表面処理装置において;
交差した2つの表面のうちのどちらか1つの表面、もしくは両方の表面に該隅部に平行な端部が在り、かつ該吸着シールのうち該隅部と平行な部分よりも該隅部に接近した部分に該端部が位置している時、該端部と該吸着シールにより囲まれた開口している部分を覆うための覆口板が該減圧容器に装着されており;
該覆口板の端部において、被処理表面の端部と接触している部分の中央部分は、略U字形に切り取られており;
被処理表面の端部と該覆口板の端部との間の略U字形の隙間を覆うためのシール板が配置されている;ことを特徴とする表面処理装置を提案するものである。
また、上記の技術的解決課題を達成するために、本発明によれば、
1枚の板の表面と対向する側が開口した減圧容器と;該減圧容器の該開口の周囲に装着された吸着シールと;該減圧容器と該吸着シールと該板表面により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;該減圧容器と該吸着シールと該板表面により包囲された領域の負の圧力を調整する負圧調整手段と;該板表面に対して研掃材などの表面処理材料を噴射する噴射手段と;錘を該板表面から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を該隅部に沿って移動させる慣性移動手段;から構成された表面処理装置において;
該板表面に直線状の端部が在り、かつ該吸着シールの端部が該直線端部よりはみ出した位置に在る時、該直線端部と該吸着シールにより囲まれた開口している部分を覆うための覆口板が該減圧容器に装着されており;
該覆口板の端部において、被処理表面の端部と接触している部分の中央部分は、略U字形に切り取られており;
被処理表面の端部と該覆口板の端部との間の略U字形の隙間を覆うためのシール部材が配置されており;
慣性移動手段の軸線が在る面であって且つ該板表面に鉛直な面は、該板の端部の面が在る面であって且つ該板表面に鉛直な面と交差しており、而して慣性移動手段の錘の運動に起因して装置を移動させる方向が、該板の端部の面が在る面よりも該板の内側の方向に向いている;ことを特徴とする表面処理装置を提案するものである。
本発明は、鋼製構造板の切断面である切断端面に対して、密閉された負圧空間の中で、研掃材などの表面処理材料を噴射し、よってサビや旧塗膜などの異物を除去して表面処理を行い、あるいは溶射材料などの表面処理材料を噴射し、よって溶射コーティングなどの表面処理を行う装置である。
而して、作業時に粉塵が発生することが無いため環境が汚染されることが無い、構造が簡単かつ軽量なため簡便に使用できる、といった優れた特長を具備した表面処理装置が提供される。
以下、本発明に従って構成された装置の好適実施例について、添付図を参照して詳細に説明する。
先ず第1の好適実施例の装置のベースとなる装置について図1乃至図4を参照して説明すると、
減圧容器1は、略90度に交差した2つの鋼製構造板01の表面のそれぞれの表面と対向する側がそれぞれ略長方形に開口した函体11と;
外形が略長方形を成しかつ内側が略長方形にくり抜かれた板が略90度に折り曲げられた形状の吸着シール取付板12において、該略長方形にくり抜かれた部分には、函体11の該開口した部分が溶着されている吸着シール取付板12と;
函体11に溶着された、サクションホース(図示せず)の接続管13と;
函体11に溶着された、慣性移動手段3の取付け部14と;
函体11に溶着された、負圧調整手段4の取付け管15と;
函体11に溶着された、ノズル揺動板51の取付けヒンジ板16と;
函体11に溶着された、ノズル揺動エアシリンダ7のピストンロッド72のクレビス形先端金具75の取付けヒンジ板17と;
函体11に溶着された、ゴム製ベローズ54の取付け円筒部18;から構成されている。
吸着シール取付板12には、例えばポリウレタン、超高分子ポリエチレン等の比較的柔軟な板状の材料から形成された、全体の形状が略環状の吸着シール2がボルト、ナット21にて固定されている。
吸着シール2は、鋼製構造板01の表面と接触するリップ部と、吸着シール取付板12の外周縁部にボルト、ナット21にて固定された固定部と、該リップ部と該固定部を接続する中間部により構成されている。
吸着シール2の各構成要素の形状について、該リップ部は、鋼製構造板01の表面に密着したまま略90度折れ曲がって配置された柔軟な平板を環状にくり抜いたような形状を成し、該固定部は、吸着シール取付板12に密着したまま略90度折れ曲がって配置された柔軟な平板を環状にくり抜いたような形状を成し、該中間部は、環状をした該リップ部の内側部分の全周部分と、環状をした該固定部の内側部分の全周部分に連結された膜状を成している。
サクションホース接続管13には、サクションホース(図示せず)を介して負圧ポンプの如き負圧生成手段(図示せず)に接続されており、減圧容器1は、吸着シール2及び鋼製構造板01の表面と協働して減圧領域を規定する。
従って、負圧生成手段(図示せず)が付勢されると、減圧領域内の流体はサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出され、かくして減圧領域は所要の通り減圧される。
慣性移動手段3の取付け部14には、略90度に交差する2つの鋼製構造板01の表面が交差する隅部02から離れる方向かつ装置の移動方向、すなわち図4において、装置が隅部02から離れる方向である上方向かつ装置の移動方向である左方向の両方を満足する左上斜め方向に、錘であるシリンダケース31を圧縮空気を利用して往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を隅部02に沿って移動させる慣性移動手段3のピストンロッド32が固定されている。
負圧調整手段4の取付け管15には、円筒形の弁板収納ケース41が固定されている。
弁板収納ケース41の内部においては、円板状の弁板43が取付け管15の方向に出入りできるように、端部に弁板43が固定されたロッド44がボス42に軸支され、ロッド44のもう一方の端部にはバネ受け45がネジ込まれてナット46により固定され、弁板収納ケース41とバネ受け45の間には圧縮コイルバネ47が装着されている。
ノズル揺動板51の取付けヒンジ板16には、圧縮空気を利用して研掃材を鋼製構造板01の表面及び隅部02に向け噴射するブラストノズル61が、研掃材の噴射幅を広くする目的のため隅部02と直交する面上において揺動可能なように、ノズル揺動板51が2組のロッドエンド52とボルト、ナット53により装着されている。
ノズル揺動エアシリンダ7のピストンロッド72のクレビス形先端金具75の取付けヒンジ板17には、該クレビス形先端金具75がピン76にて装着されている。
ノズル揺動板51には、ノズル揺動エアシリンダ7のセンタトラニオン形支持金具73がピン74にて装着されている。
ノズル揺動板51には、端部にブラストノズル61がネジ込まれたノズルホルダ62が固定され、ノズルホルダ62にはブラストホース63が挿入されて固定されている。
ゴム製ベローズ54の取付け円筒部18には、円筒部18とブラストノズル61との間の空隙を塞ぐため、ゴム製ベローズ54が装着されている。
次に、上述した通りの装置の作用を要約して説明する。
負圧生成手段(図示せず)を付勢すると、減圧領域内の流体はサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出され、かくして減圧領域は所要の通り減圧される。
かく減圧領域が減圧されると、減圧領域の内外の流体圧力差に起因して減圧容器1に作用する流体の圧力が減圧容器1を鋼製構造板01の表面及び隅部02に押し付け、すなわち吸着する。
また、かかる吸着状態において、錘であるシリンダケース31を隅部02から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させると、錘であるシリンダケース31の慣性力の作用により装置は隅部02に沿って移動する。
さらに、かかる吸着移動状態において、ブラストノズル61より鋼製構造板01の表面に向け研掃材が圧縮空気と共に高速度にて噴射されると、研掃材が衝突する衝撃により、サビや旧塗膜などの異物が除去される。
また噴射された後の研掃材は、負圧生成手段(図示せず)の作用により、減圧領域内の大気と共にサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出される。
研掃材の噴射は減圧領域内において行われるため、研掃材や研掃材の衝突時に発生するダストが減圧領域の外へ飛散することは無い。
負圧調整手段4の作用について以下に述べる。
負圧調整手段4が無い場合においては、ブラストノズル61から圧縮空気が噴射されていない時には減圧領域の負の圧力が増大し、よって装置の吸着力が増大するので装置の移動が困難となる。
負圧調整手段4が有る場合においては、ブラストノズル61から圧縮空気が噴射されていない時には減圧領域の負の圧力が増大しようとするが、該負の圧力の増大に起因して、装置を包囲する流体が圧縮コイルバネ47の力に打ち勝って弁板43を管15の方向に押し開け、よって装置を包囲する流体が穴48を通って負圧調整手段4の内部に流入し、而して負の圧力の増大が阻止されるので装置の吸着力は一定に維持されて装置の移動は容易となる。
以上に、第1の好適実施例の装置のベースとなる装置について説明したが、第1の好適実施例の装置のベースとなる装置には、更に、以下に記述の装置が付帯されている。
図5乃至図9を参照して詳細に説明すると、表面処理の対象となる物体は、鋼製構造板どうしの溶接接合部すなわち隅部03において交差する2つの表面がT字形の断面形状を成している。
図5乃至図8においては、吸着シール2の一部が、交差した2つの表面のうちの片方の表面からはみ出し、このままでは減圧領域が形成されない。
すなわち、交差した2つの表面には隅部3に平行な端部が在り、かつ吸着シール2の一部が該端部よりはみ出し、このままでは減圧領域が形成されない。
そこで、該端部と吸着シール2により囲まれた開口している部分を覆うための覆口板81が減圧容器1に装着されたことにより減圧領域が形成されない不都合が解消されると共に、鋼製構造板の端部の切断端面までも表面処理を可能とするものである。
函体11の側面には、2組の覆口板保持金具19が溶着されており、覆口板保持金具19にはクローム・モリブデン鋳鉄などの耐磨耗材料を素材とする覆口板81がボルト、ナット82により固定されている。
なお、覆口板81は、図9に図示するように、鋼製構造板の端部と接触している側の中央部分が、略U字形に切り取られている。
また、覆口板81には、覆口板81の略U字形の隙間812を塞ぎ、且つ、覆口板81の端面と鋼製構造板の切断端面との間の僅かな隙間を塞ぐためのシール板83がボルト84により固定されている。
かくして、鋼製構造板の切断端面のうち略U字形の隙間に面した部分は、負圧空間の内部において暴露された状態になり、而して、該切断端面の表面処理も可能となるものである。
なお、シール板83は、クローム・モリブデン鋳鉄などの耐磨耗材料を素材とすることができる。
また、鋼製構造板の板厚について、種々の寸法のものが存在するので、覆口板81の板厚も鋼製構造板の板厚に合わせて種々の厚さのものを用意すると良い。
次に、上述した通りの装置の作用を要約して説明する。
負圧生成手段(図示せず)を付勢すると、鋼製構造板01の表面と減圧容器1と吸着シール2と覆口板81により囲まれた領域の流体はサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出され、かくして減圧領域は所要の通り減圧される。
かく減圧領域が減圧されると、減圧領域の内外の流体圧力差に起因して減圧容器1に作用する流体の圧力が減圧容器1を鋼製構造板01の表面及び隅部03に押し付け、すなわち吸着する。
また、かかる吸着状態において、錘であるシリンダケース31を、隅部03から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させると、シリンダケース31の慣性力の作用により、装置は覆口板81とシール板84と共に隅部03に沿って移動する。
さらに、かかる吸着移動状態において、ブラストノズル61より鋼製構造板の表面01に向け研掃材が圧縮空気と共に高速度にて噴射されると、研掃材が衝突する衝撃により、サビや旧塗膜などの異物が除去される。
また噴射された後の研掃材は、負圧生成手段(図示せず)の作用により、減圧領域内の大気と共にサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出される。
研掃材の噴射は減圧領域内において行われるため、研掃材や研掃材の衝突時に発生するダストが減圧領域の外へ飛散することは無い。
次に、本発明の第2の好適実施例の装置について、図10乃至図11を参照して説明する。
第2の好適実施例の装置は、隅部が無く平坦な鋼製構造板の端部と切断端面の表面処理を目的とするものである。
減圧容器1は、鋼製構造板01の表面に対向する側が略長方形に開口した函体11と;
外形が略長方形を成しかつ内側が略長方形にくり抜かれた形状の吸着シール取付板12において、該略長方形にくり抜かれた部分には、函体11の該開口した部分が溶着されている吸着シール取付板12と;
函体11に溶着された、サクションホース(図示せず)の接続管13と;
函体11に溶着された、慣性移動手段3の取付け部14と;
函体11に溶着された、負圧調整手段4の取付け管15と;
函体11に溶着された、ノズル揺動板51の取付けヒンジ板16と;
函体11に溶着された、ノズル揺動エアシリンダ7のピストンロッド72のクレビス形先端金具75の取付けヒンジ板17と;
函体11に溶着された、ゴム製ベローズ54の取付け円筒部18;から構成されている。
吸着シール取付板12には、例えばポリウレタン、超高分子ポリエチレン等の比較的柔軟な板状の材料から形成された、全体の形状が略環状の吸着シール2がボルト、ナット21にて固定されている。
吸着シール2は、鋼製構造板01の表面と接触するリップ部と、吸着シール取付板12の外周縁部にボルト、ナット21にて固定された固定部と、該リップ部と該固定部を接続する中間部により構成されている。
吸着シール2の各構成要素の形状について、該リップ部は、鋼製構造板01の表面に密着するように配置された、柔軟な平板を環状にくり抜いたような形状を成し、該固定部は、吸着シール取付板12に密着するように配置された柔軟な平板を環状にくり抜いたような形状を成し、該中間部は、環状をした該リップ部の内側部分の全周部分と、環状をした該固定部の内側部分の全周部分に連結された膜状を成している。
サクションホース接続管13には、サクションホース(図示せず)を介して負圧ポンプの如き負圧生成手段(図示せず)に接続されており、減圧容器1は、吸着シール2及び鋼製構造板01の表面と協働して減圧領域を規定する。
従って、負圧生成手段(図示せず)が付勢されると、減圧領域内の流体はサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出され、かくして減圧領域は所要の通り減圧される。
負圧調整手段4の取付け管15には、円筒形の弁板収納ケース41が固定されている。
弁板収納ケース41の内部においては、円板状の弁板43が取付け管15の方向に出入りできるように、端部に弁板43が固定されたロッド44がボス42に軸支され、ロッド44のもう一方の端部にはバネ受け45がネジ込まれてナット46により固定され、弁板収納ケース41とバネ受け45の間には圧縮コイルバネ47が装着されている。
ノズル揺動板51の取付けヒンジ板16には、圧縮空気を利用して研掃材を鋼製構造板01の表面及び隅部02に向け噴射するブラストノズル61が、研掃材の噴射幅を広くする目的のため隅部02と直交する面上において揺動可能なように、ノズル揺動板51が2組のロッドエンド52とボルト、ナット53により装着されている。
ノズル揺動エアシリンダ7のピストンロッド72のクレビス形先端金具75の取付けヒンジ板17には、該クレビス形先端金具75がピン76にて装着されている。
ノズル揺動板51には、ノズル揺動エアシリンダ7のセンタトラニオン形支持金具73がピン74にて装着されている。
ノズル揺動板51には、端部にブラストノズル61がネジ込まれたノズルホルダ62が固定され、ノズルホルダ62にはブラストホース63が挿入されて固定されている。
ゴム製ベローズ54の取付け円筒部18には、円筒部18とブラストノズル61との間の空隙を塞ぐため、ゴム製ベローズ54が装着されている。
図10乃至図11において、吸着シール2の一部が、鋼製構造板01の端部からはみ出し、このままでは減圧領域が形成されない。
そこで、該端部と吸着シール2により囲まれた開口している部分を覆うための覆口板81が減圧容器1に装着されたことにより減圧領域が形成されない不都合が解消されると共に、鋼製構造板の端部の切断端面までも表面処理を可能とするものである。
函体11の側面には、2組の覆口板保持金具19が溶着されており、覆口板保持金具19にはクローム・モリブデン鋳鉄などの耐磨耗材料を素材とする覆口板81がボルト、ナット82により固定されている。
なお、覆口板81は、図9に図示するように、鋼製構造板の端部と接触している側の中央部分が、略U字形に切り取られている。
また、覆口板81には、覆口板81の略U字形の隙間812を塞ぎ、且つ、覆口板81の端面と鋼製構造板の切断端面との間の僅かな隙間を塞ぐためのシール板83がボルト84により固定されている。
かくして、鋼製構造板の切断端面のうち略U字形の隙間に面した部分は、負圧空間の内部において暴露された状態になり、而して、該切断端面の表面処理も可能となるものである。
なお、シール板83は、クローム・モリブデン鋳鉄などの耐磨耗材料を素材とすることができる。
また、鋼製構造板の板厚について、種々の寸法のものが存在するので、覆口板81の板厚も鋼製構造板の板厚に合わせて種々の厚さのものを用意すると良い。
図11において、慣性移動手段3の配置方法について、錘であるシリンダケース31の先端部が左上方かつ鋼製構造板01の表面から離れる方向へ動くことにより慣性力を発生させるように、配置されている。而して、慣性移動手段3により発生する慣性力において、鋼製構造板01の端部に沿って装置を移動させる分力とともに、鋼製構造板01の端部から左鉛直方向に装置を移動させようとする分力も発生するので、覆口板81は鋼製構造板01の端部から離反することなく密着した状態のまま、装置は鋼製構造板01の端部に沿って移動することができる。
次に、上述した通りの装置の作用を要約して説明する。
負圧生成手段(図示せず)を付勢すると、鋼製構造板01の表面と減圧容器1と吸着シール2と覆口板81により囲まれた領域の流体はサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出され、かくして減圧領域は所要の通り減圧される。
かく減圧領域が減圧されると、減圧領域の内外の流体圧力差に起因して減圧容器1に作用する流体の圧力が減圧容器1を鋼製構造板01の表面に押し付け、すなわち吸着する。
また、かかる吸着状態において、錘であるシリンダケース31を往復運動させると、シリンダケース31の慣性力の作用により、装置は、覆口板81とシール板84と共に、鋼製構造板の端部に沿って移動する。
さらに、かかる吸着移動状態において、ブラストノズル61より鋼製構造板の表面01に向け研掃材が圧縮空気と共に高速度にて噴射されると、研掃材が衝突する衝撃により、サビや旧塗膜などの異物が除去される。
また噴射された後の研掃材は、負圧生成手段(図示せず)の作用により、減圧領域内の大気と共にサクションホース(図示せず)を通って外部に抽出される。
研掃材の噴射は減圧領域内において行われるため、研掃材や研掃材の衝突時に発生するダストが減圧領域の外へ飛散することは無い。
以上に本発明の好適実施例について説明したが、本発明は該好適実施例の他にも特許請求の範囲に従って種々実施例を考えることができる。
例えば、以上の本発明の好適実施例においては、2つの表面が90度で交差している隅部に吸着し且つそれに沿って移動可能な装置について説明したが、例えば貯油タンクの外壁面と屋根面とが270度で交差している折れ曲がった部分に吸着し且つそれに沿って移動可能な装置についても、本発明を利用して実現することができるものである。
なお、以上の本発明の好適実施例についての説明は、本発明の装置が大気中の表面上に在るものとして説明を行ったが、本発明は水中においても適用されることができる。かかる場合の負圧生成手段については、水ポンプや水駆動エゼクタを用いることができる。
本発明においては、2つの表面が交差する部分など表面が折れ曲がった部分に負圧吸着しかつ該折れ曲がった部分に沿って移動可能な、構造が簡単かつ軽量なため簡便に使用可能で、表面の端部までも処理可能な表面処理装置を実現できるものである。
本発明に従って構成された第1の好適実施例の装置のベースとなる装置の平面図。 図1に示す装置をBから見た側面図。 図1に示す装置をCから見た底面図。 図1に示す装置のA−Aの断面図。 本発明に従って構成された第1の好適実施例の装置の平面図。 図5に示す装置をDから見た上面図。 図5に示す装置をEから見た底面図。 図6に示す装置のF−Fの断面図。 図6に示す装置を構成する覆口板81の上面図。 本発明に従って構成された第2の好適実施例の装置の断面図。 図10に示す装置の上面図。
鋼製構造板01
減圧容器1
函体11
吸着シール取付板12
サクションホース接続管13
慣性移動手段3
慣性移動手段取付け部14
負圧調整手段4
負圧調整手段取付け管15
ノズル揺動板51
ノズル揺動板取付けヒンジ板16
ノズル揺動エアシリンダ7
ピストンロッド72
クレビス形先端金具75
クレビス形先端金具取付けヒンジ板17
ゴム製ベローズ54
ゴム製ベローズ取付け円筒部18
吸着シール2
ボルト、ナット21
隅部02
シリンダケース31
ピストンロッド32
弁板収納ケース41
弁板43
ロッド44
ボス42
バネ受け45
ナット46
圧縮コイルバネ47
ブラストノズル61
ノズル揺動板51
ロッドエンド52
ボルト、ナット53
ピン76
センタトラニオン形支持金具73
ピン74
ノズルホルダ62
ブラストホース63
覆口板81
覆口板保持金具19
ボルト、ナット82
シール板83
ボルト84
略U字形の切欠き部812




Claims (2)

  1. 交差した2枚の構造板の表面のそれぞれの表面と対向する側が開口した減圧容器と;該減圧容器の該開口の周囲に装着された吸着シールと;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;該減圧容器と該吸着シールと該交差した2つの表面により包囲された領域の負の圧力を調整する負圧調整手段と;該2つの表面の交差した隅部に対して研掃材などの表面処理材料を噴射する噴射手段と;錘を該隅部から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を該隅部に沿って移動させる慣性移動手段;から構成された表面処理装置において;
    交差した2つの表面のうちのどちらか1つの表面、もしくは両方の表面に該隅部に平行な端部が在り、かつ該吸着シールのうち該隅部と平行な部分よりも該隅部に接近した部分に該端部が位置している時、該端部と該吸着シールにより囲まれた開口している部分を覆うための覆口板が該減圧容器に装着されており;
    該覆口板において、構造板の端部と接触している部分の中央部分は、略U字形に切り取られており;
    構造板の端部と覆口板の端部との間の隙間および略U字形の切欠き部を覆うためのシール板が配置されている;
    ことを特徴とする、表面処理装置。
  2. 構造板の表面と対向する側が開口した減圧容器と;該減圧容器の該開口の周囲に装着された吸着シールと;該減圧容器と該吸着シールと該構造板により包囲された領域より流体を抽出する負圧生成手段と;該減圧容器と該吸着シールと該構造板により包囲された領域の負の圧力を調整する負圧調整手段と;該構造板に対して研掃材などの表面処理材料を噴射する噴射手段と;錘を該構造板から離れる方向かつ装置の移動方向に往復運動させることにより発生する慣性力を利用して、装置を該隅部に沿って移動させる慣性移動手段;から構成された表面処理装置において;
    該構造板に直線状の端部が在り、かつ該吸着シールの端部が該直線端部よりはみ出した位置に在る時、該直線端部と該吸着シールにより囲まれた開口している部分を覆うための覆口板が該減圧容器に装着されており;
    該覆口板において、構造板の端部と接触している部分の中央部分は、略U字形に切り取られており;
    構造板の端部と覆口板の端部との間の隙間および略U字形の切欠き部を覆うためのシール部材が配置されており;
    慣性移動手段の軸線が在る面であって且つ該構造板に鉛直な面は、該構造板の切断端面が在る面であって且つ該構造板に鉛直な面と交差しており、而して慣性移動手段の錘の運動に起因して装置を移動させる方向が、該構造板の切断端面が在る面よりも該構造板の内側の方向に向いている;ことを特徴とする、表面処理装置。


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