JP2014031547A - 蒸着装置及び蒸着方法 - Google Patents

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一弘 渡邊
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啓太 三澤
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Abstract

【課題】同じ蒸着室にある2枚の基板に交互に蒸着する構成を簡易且つコスト安に実現可能な蒸着装置の提供。
【解決手段】内部が第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に区分される蒸着室4と、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3内に搬入された基板1,1に対して相対移動することで夫々の基板1,1の被蒸着面に蒸着材料粒子を付着させる線形蒸着源5とを備えた蒸着装置であって、この線形蒸着源5を該線形蒸着源5の長手方向と直交する方向に移動させることで基板1,1に対する相対移動を行わせるスライド機構8,25を、第一蒸着領域2と第二蒸着領域3との間に配置すると共に、このスライド機構8,25に対して線形蒸着源5を移動可能に支承することによって、線形蒸着源5を第一蒸着領域2または第二蒸着領域3内に選択的に配置するように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸着装置及び蒸着方法に関するものである。
蒸発中の有機材料の変質をなくし、安定した膜質を維持するため、OLEDの製造ラインでは常に有機材料を加熱し蒸発させる。そのため、蒸着室に基板を搬入/搬出し、 基板の蒸着前工程(基板とメタルマスクのアライメント等を含む蒸着前段階の準備工程)を行う間にも材料は蒸発し続け、無駄に消費されてしまう。また、蒸着前工程を行う間に蒸着工程を進めることができず、タクトタイムが増大するという問題がある。
このような材料の無駄及びタクトタイムの増大を解消させるべく、例えば特許文献1,2に開示されるような技術が提案されている。
具体的には、特許文献1では、蒸発源が複数の蒸着室間を移動し、ある基板が搬入/搬出する間に別の蒸着室で別の基板の蒸着を行う構造が提案されている。特許文献2では、蒸着室は蒸着室内の第1基板蒸着領域と第2基板蒸着領域間を回転移動する蒸発源を備え、第1基板蒸着領域で基板に蒸着をする間に第2基板蒸着領域では基板の蒸着前工程を行う構造が提案されている。
また、特許文献1では蒸発源は1軸で直線的に動き、特許文献2では回転移動によって2つの蒸着領域間を往復する。上記方法では基板蒸着領域間または蒸着室間を蒸発源が移動するための移動機構として、リニアガイドや円弧状ガイドが必要になるので、基板サイズが大型化すると、上述したガイド機構も、長大なものとなってしまう。
特開2006−2226号公報 特開2011−68980号公報
本発明は、上述のような現状に鑑みなされたもので、蒸着室内のリニアガイドや円弧状ガイド等の摺動する機構をより少なくして、同じ蒸着室にある2枚の基板に交互に蒸着する構成を、簡易且つコスト安に提供するものである。また、摺動する機構を少なくすることで、真空内に舞うパーティクルの発生を抑えることができ、より清浄な環境で成膜を行うことが可能となる。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
内部が第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に区分される蒸着室4と、
前記第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3内に搬入された基板1,1に対して相対移動することで夫々の基板1,1の被蒸着面に蒸着材料粒子を付着させる線形蒸着源5とを備え、
この線形蒸着源5を該線形蒸着源5の長手方向と直交する方向に移動させることで前記基板1,1に対する相対移動を行わせるスライド機構8,25を、前記第一蒸着領域2と第二蒸着領域3との間に配置すると共に、
このスライド機構8,25に対して前記線形蒸着源5を移動可能に支承することによって、前記線形蒸着源5を前記第一蒸着領域2または第二蒸着領域3内に選択的に配置するように構成したことを特徴とする蒸着装置に係るものである。
また、前記線形蒸着源5が、前記スライド機構8,25に対して回動可能に支承されたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記線形蒸着源5が、前記スライド機構8,25に対して線形蒸着源5の長手方向に移動可能に支承されたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記相対移動させる方向と直交する方向に前記線形蒸着源5をスライド移動させる第二スライド機構10を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記線形蒸着源5を回動して該線形蒸着源5の長手方向と前記相対移動させる方向とを合致させ、前記第二スライド機構10により前記相対移動させる方向と直交する方向に前記線形蒸着源5をスライド移動させて前記基板1に蒸着し得るように構成したことを特徴とする請求項4記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記蒸着室4に前記基板1を搬送する基板搬送機構を有する基板搬送室13に、前記第一蒸着領域2及び前記第二蒸着領域3を有する蒸着室4を複数接続し、前記基板搬送室13に搬入された前記基板1を前記基板搬送機構が前記各蒸着室4の各蒸着領域2,3へ適宜振り分けるように構成し、1つの基板搬送室13を複数の蒸着室4で共有するように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蒸着装置に係るものである。
また、内部が第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に区分される蒸着室4と、
前記第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3内に夫々搬入された基板1,1に対して相対移動することで夫々の基板1,1の被蒸着面に蒸着材料粒子を付着させる線形蒸着源5とを備え、
この線形蒸着源5を該線形蒸着源5の長手方向と直交する方向に移動させることで前記基板1,1に対して相対移動させるスライド機構8,25を、前記第一蒸着領域2と第二蒸着領域3との間に配置すると共に、
このスライド機構8,25に対して前記線形蒸着源5を移動可能に支承することによって、前記線形蒸着源5を前記第一蒸着領域2または第二蒸着領域3内に選択的に配置するようにし、
前記第一蒸着領域2内に搬入された基板1に対する蒸着を行っている間に、前記第二蒸着領域3内に搬入された基板1に対して蒸着前工程を行い、
前記第一蒸着領域2内における前記基板1に対する蒸着が完了した後、前記線形蒸着源5を前記第二蒸着領域3内に移動して前記蒸着前工程が完了した前記基板1に対する蒸着を行う一方、この基板1に対する蒸着を行っている間に、前記第一蒸着領域2から蒸着が完了した前記基板1を搬出した後、この第一蒸着領域2内に搬入された新たな基板1に対して蒸着前工程を行うことを繰り返すことで、前記第一蒸着領域2または前記第二蒸着領域3のいずれかにおいて前記基板1を蒸着可能にすることを特徴とする蒸着方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、同じ蒸着室にある2枚の基板に交互に蒸着する構成を簡易且つコスト安に実現できる優れた蒸着装置を提供する。また、摺動する機構を少なくすることで、真空内に舞うパーティクルの発生を抑えることができ、より清浄な環境で成膜を行うことが可能となる。
実施例1の線形蒸発源及び第一スライド機構の概略説明斜視図である。 実施例1の要部の概略説明平面図である。 実施例1の蒸着工程説明図である。 実施例1の蒸着工程説明図である。 実施例1の蒸着工程説明図である。 実施例1の蒸着工程説明図である。 実施例1の蒸着工程説明図である。 線形蒸発源の説明図である。 真空室の配置構成図である。 真空室の配置構成図である。 真空室の配置構成図である。 真空室の配置構成図である。 実施例2の要部の概略説明斜視図である。 実施例2の作動説明図である。 実施例2の作動説明図である。 実施例2の作動説明図である。 別例の第二スライド機構の概略説明斜視図である。 実施例3の要部の概略説明斜視図である。 実施例3の要部の概略説明平面図である。 実施例3の蒸着工程説明図である。 実施例3の蒸着工程説明図である。 実施例3の蒸着工程説明図である。 実施例3の蒸着工程説明図である。 実施例3の蒸着工程説明図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
線形蒸発源5をスライド機構8,25に対して移動させて第一蒸着領域2若しくは第二蒸着領域3に配置し、この線形蒸発源5をスライド機構8,25により線形蒸着源5の長手方向と直交する方向に移動させて基板1に蒸着材料を蒸着する。
この際、第一蒸着領域2若しくは第二蒸着領域3での蒸着を終えた線形蒸発源5を反対側の蒸着領域に移動させることで、第二蒸着領域3若しくは第一蒸着領域2で蒸着を続行することができる。
即ち、例えば、前記第一蒸着領域2内に搬入された基板1に対する蒸着を行っている間に、前記第二蒸着領域3内に搬入された基板1に対して蒸着前工程を行い、前記第一蒸着領域2内における前記基板1に対する蒸着が完了した後、前記線形蒸着源5を前記第二蒸着領域3内に移動して前記蒸着前工程が完了した前記基板1に対する蒸着を行う一方、この基板1に対する蒸着を行っている間に、前記第一蒸着領域2から蒸着が完了した前記基板1を搬出した後、この第一蒸着領域2内に搬入された新たな基板1に対して蒸着前工程を行うことを繰り返すことで、常時、前記第一蒸着領域2または前記第二蒸着領域3のいずれかにおいて前記基板1を蒸着し得ることになる。
従って、蒸着室4への基板1の搬入搬出時間中や、基板1の蒸着前工程時間中にも他の基板1に蒸着することができ、材料の使用効率を増大させることができる。
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
実施例1は、一の基板1を蒸着する第一蒸着領域2及び他の基板1を蒸着する第二蒸着領域3が並設された蒸着室4に、前記基板1の被蒸着面に蒸着材料を付着させる線形蒸発源5と、この線形蒸発源5を前記基板1の一端側から他端側に向かうX方向にスライド移動させる第一スライド機構8とを設けた蒸着装置である。前記第一スライド機構8を前記第一蒸着領域2と前記第二蒸着領域3との間の境界部に設け、前記線形蒸発源5の基端部を前記第一スライド機構8に180°水平回動自在に取り付けて、この線形蒸発源5を180°水平回動しこの線形蒸発源5の前記X方向と水平方向に直交するY方向の向きを反転することで、前記第一蒸着領域2において前記一の基板1と対向する第一の蒸着位置と前記第二蒸着領域3において前記他の基板1と対向する第二の蒸着位置とに切り替えられるように構成し、前記第一の蒸着位置若しくは前記第二の蒸着位置に位置した前記線形蒸発源5を前記第一スライド機構8により前記X方向にスライド移動させて前記第一蒸着領域2の前記一の基板1若しくは前記第二蒸着領域3の前記他の基板1に蒸着し得るように構成したものである。
具体的には、実施例1は、図1〜7に図示したように、線形蒸発源5が、回転軸6を介して第一スライド機構8(一般的な直線スライドユニット)のスライダ7上に水平回動自在に連結(軸着)されたもので、この線形蒸発源5の向きを変えることで第一及び第二蒸着領域2,3間を往復移動する機構を持つものである。
即ち、線形蒸発源5を180°回転させることで、同じ蒸着室にある2枚の基板1に交互に蒸着できるようにしたものである。図中符号11はゲートバルブである。
各部を具体的に説明する。
蒸着室4は真空ポンプ等の適宜な排気機構を備えた真空室であり、基板搬送機構としてのロボットハンド14を備えた基板搬送室13とは、開閉機構であるゲートバルブ11を介して接続されている(図9〜12参照)。実施例1においては、ゲートバルブ11は第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3への搬入出に対応して第一蒸着領域2側と第二蒸着領域3側に夫々1つずつ設けられている。
第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3は明確に物理的に分離してはいないが、蒸着室4内の左側寄りに一の基板1が配設される第一蒸着領域2、右側寄りに他の基板1が配設される第二蒸着領域3が設けられる(例えば、図2参照)。
具体的には、一の基板1と他の基板1とが、他方の領域において蒸着を行う際に影響を受けない程度に所定間隔をおいて並設状態に配設されるように、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3を設定する。
この第一蒸着領域2と第二蒸着領域3との間の境界部に第一スライド機構8が配設される。なお、基板1は蒸着室4の天面側に、第一スライド機構8及び線形蒸発源5は蒸着室4の底面側に夫々配設される。
具体的には、図3〜7に図示したように、第一スライド機構8が基板1の長辺部と平行になるように基板1を各領域に配設するように構成し、線形蒸発源5を基板1の長辺方向と平行なX方向にスライド移動し得るように構成している。また、第一スライド機構8の長さは、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に配設される基板1の長辺部より前後に長くなるように設定している。
なお、実施例1においては上述のようにしているが、基板1の短辺部が第一スライド機構8と平行になるようになるように基板1を各領域に配設する構成、即ち、基板1の短辺方向をX方向としても良い。
線形蒸発源5は、基板1の被蒸着面に蒸着材料を付着させる一般的なラインソースである。実施例1においては、線形蒸発源5は細長い枢形状で、その上面に枢形の長手方向に延設される直線状でスリット状の蒸着口12が設けられるものとしている。この蒸着口12から蒸着材料が基板1の被蒸着面に向かって放出される。なお、蒸着口12の形状は、スリット状に限定されるものではなく、円形や角形の蒸着口が複数個直線状に並んでいる構成としても良い。
この線形蒸発源5の蒸着口12は、前記X方向と水平方向に直交するY方向において、前記第一蒸着領域2の所定の蒸着位置に配設される一の基板1若しくは前記第二蒸着領域3の所定の蒸着位置に配設される他の基板1の短辺方向の略全域に蒸着材料を付着し得る長さに設定している。
従って、線形蒸発源5を水平回動させてスライド移動方向であるX方向と水平方向に直交するY方向に向けることで第一の蒸着位置若しくは第二の蒸着位置に位置せしめ、第一蒸着領域2若しくは第二蒸着領域3において線形蒸発源5を第一スライド機構8によりX方向にスライド移動させながら基板1に蒸着材料を蒸着することで、基板1の略全面に成膜し得ることになる。
よって、実施例1は、以下のように蒸着を行うことが可能となる。
即ち、第一蒸着領域2において、第一の基板1と対向する第一の蒸着位置に線形蒸発源5を回動配設して、第一スライド機構8により前記X方向に往復移動させながら第一の基板1に蒸着している間、前記第二蒸着領域3に第二の基板1を搬入する(図3)。搬入後は直ちに第二の基板1の蒸着前工程を行う(図4)。第一蒸着領域2で第一の基板1への蒸着が終了すると線形蒸発源5を180°水平回動させ、第二蒸着領域3において第二の基板1と対向する第二の蒸着位置に線形蒸発源5を回動配設し(図5)、線形蒸発源5を第一スライド機構8により前記X方向に往復移動させて第二の基板1への蒸着を開始する。前記第二蒸着領域3において第二の基板1に蒸着を行っている間、第一蒸着領域2において第一の基板1を搬出し(図6)、この第一蒸着領域2に第三の基板1を搬入して蒸着前工程を行う(図7)。以上の一連の工程を繰り返すことで、常時、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3のいずれかで基板1に蒸着し得ることになる。
実施例1においては、蒸着材料が無駄に消費されるのは線形蒸発源5が回動する時間のみであり、極めて効率的に蒸着材料を使用可能となる。
なお、基板1に対する蒸着前工程とは、例えば、メタルマスクと基板1とのアライメント工程等、基板1を蒸着室4に搬入してから蒸着を開始するまでに行う準備工程である。
また、図8に図示したように、1元蒸発源では特に問題はないが、ホスト材料用の蒸着口12aとゲスト材料用の蒸着口12bとを有する2元蒸発源では蒸着方向によってホスト材料及びゲスト材料の基板への付着順序が変わってしまう。そこで、付着順序を考慮する場合には、ホスト材料用の蒸着口12aでゲスト材料用の蒸着口12bを挟んだ3元蒸発源とする。この場合、図8における上方向へ蒸発源が移動する場合も、180°回動して同図下方向へ蒸発源が移動する場合も有機材料の付着順序を変えることなく蒸着可能となる。なお、図8の下段に示したようにゲスト材料用の蒸着口12bでホスト材料用の蒸着口12aを挟むように設ける構成としても良い。
また、実施例1は、前記基板1を前記蒸着室4へ搬送する基板搬送機構としてのロボットハンド14を有する基板搬送室13に、前記第一蒸着領域2及び前記第二蒸着領域3を有する蒸着室4を複数(例えば、2つ)接続し、前記基板搬送室13に搬入された前記基板1を前記基板搬送機構が前記蒸着室4の各蒸着領域へ適宜振り分けるように構成し、1つの基板搬送室13を複数の蒸着室4で共有するように構成している。なお、基板搬送室13にも適宜な排気機構が設けられる。
基板搬送室13の周囲には、蒸着室4に限らず他の真空室を接続しても良く、例えば図9〜12に示すように構成することができる。図中、基板が搬送される軌跡をAライン、Bラインとして矢印で示した。Aライン、Bラインは夫々独立した基板の搬送ラインである。また、接続する真空室の数等に応じて、基板搬送室13の平面視形状は、多角形状を適宜設定し得る。図中、15は搬入室、16は搬出室、17,18,19,20は新しいメタルマスク21、あるいは、使用済みのメタルマスク21が保管されるマスクストック室である。なお、蒸着室4内のマスクとマスクストック室のマスクはロボットハンド14により適宜交換される。また、搬入室15や搬出室16には適宜基板の向きを回転させる基板回転機構を設ける構成としても良い。更に、マスクストック室に限らず、他の成膜室・処理室を設ける構成としても良い。
従って、ある蒸着室4がメンテナンスや不具合のためにやむを得ず停止する場合でも、蒸着室4と基板搬送室13との間に設けたゲートバルブ11を閉じることで、同一の基板搬送室13に接続された別の蒸着室4は稼働を続けることができ、メンテナンス時や不具合時の蒸着装置ラインの稼働率の低下を抑制することが可能となる。
実施例1は上述のように構成したから、同じ蒸着室にある2枚の基板に交互に蒸着する構成を簡易且つコスト安に実現可能な蒸着装置となる。
実施例2は、実施例1の第一スライド機構8に加えて、前記X方向と水平方向に直交するY方向へ線形蒸発源5をスライド移動させる第二スライド機構10を設けた構成である。
この第二スライド機構10もスライダ9とガイドレールとから成る一般的な直線スライドユニットである。実施例2においては、図13〜16に図示したように、前記X方向を向く第一スライド機構8が架設されるように前記Y方向を向く第二スライド機構10を一対設けた構成としている。
なお、上述のように第二スライド機構10を一対設ける構成でなく、例えば図17に図示した別例のように、第二スライド機構10を一つ設ける構成としても良い。この場合、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に設置される基板1の長辺方向の略中央位置に前記Y方向を向く第二スライド機構10を設ける。
この一対の第二スライド機構10は、線形蒸発源5を第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3に配設される基板1に対して漏れなく蒸着し得るように、第一蒸着領域2及び第二蒸着領域3の前後端部に夫々配設している。また、第二スライド機構10の長さは、第一蒸着領域2に配設される一の基板1の左端から第二蒸着領域3に配設される他の基板1の右端までの長さより長くなるように設定している。
従って、線形蒸発源5を前記X方向を向くように水平回動させ(図15)、第二スライド機構により(第一蒸着領域2若しくは第二蒸着領域3に移動させた後)前記Y方向にスライド移動させて基板1に蒸着することが可能となる(図16)。
即ち、例えば、線形蒸発源5が前記Y方向を向き第一スライド機構8により前記X方向にスライド移動させることで蒸着する状態から、90°水平回動させて前記X方向を向かせ、第二スライド機構10により前記Y方向にスライド移動させることで蒸着する状態に切り替えることが可能となり、線形蒸発源5のスキャン方向(基板1の長辺方向若しくは短辺方向)を適宜選択して蒸着することが可能となる。
線形蒸発源5のスキャン方向を基板1の長辺方向とするか短辺方向とするかは、マスクのパターンの開口形状と開口の向きに応じて設定する(最もパターンぼけの少ない移動方向を適宜選択する。)。このようにスキャン方向が適宜変更できることで、マスクのパターン仕様の変更に柔軟に対応することが可能となる。
その余は実施例1と同様である。
実施例3は、スライド機構25に対して線形蒸発源5を水平移動可能に支承することによって、線形蒸着源5を第一蒸着領域2または第二蒸着領域3内に選択的に配置するように構成したものである。
具体的には、図18,19に図示したように、第一リニアガイド22と第二リニアガイド23との間に、スライド機構25としてのボールネジ25を、第一リニアガイド22及び第二リニアガイド23と平行に設けている。
また、ボールネジ25が螺合する移動体28上に取り付けられる板体29の上面には、線形蒸発源5がガイドされる第三リニアガイド24を設けている。また、板体29の上面には、第三リニアガイド24と平行に、線形蒸発源5に設けられるピニオン26と噛合するラック27を設けている。また、板体29は、第一リニアガイド22及び第二リニアガイド23にガイドされ、ボールネジ25により円滑にスライド移動する。
従って、ボールネジ25により、線形蒸発源5は第一方向Xに往復移動可能である。この第一方向Xは、ボールネジ25による線形蒸発源5の移動方向である。
また、ピニオン26及びラック27により、線形蒸発源5は第一方向Xと直交する第二方向Yにも往復移動可能である。この第二方向Yは、第一蒸着領域2と第二蒸着領域3の間を線形蒸発源5が往復移動する方向である。
以下、図20〜24に基づいて蒸着工程を説明する。
第一蒸着領域2で、線形蒸発源5が第一リニアガイド22、第二リニアガイド23、ボールネジ25によって第一方向Xに移動しながら、基板101に蒸着している間、第二蒸着領域3に、基板102を外部から搬入する(図20参照)。
続いて、第二蒸着領域3に搬入された基板102に対し、蒸着前工程を行う。その間、第一蒸着領域2では基板101に対して蒸着中である(図21参照)。
続いて、第一蒸着領域2で基板101の蒸着が完了し、線形蒸発源5がピニオン26、ラック27、第三リニアガイド24によって、第一蒸着領域2から第二蒸着領域3に移動する。そして、第二蒸着領域に移動した線形蒸発源5により基板102に蒸着を行う。なお、第一蒸着領域2での蒸着時と同様に、線形蒸発源5を第一リニアガイド22、第二リニアガイド23、ボールネジ25によって第一方向Xに移動させながら蒸着を行う(図22参照)。
続いて、第一蒸着領域2で蒸着が完了した基板101が蒸着室4の外部に搬出される。その間、第二蒸着領域3では基板102に対して蒸着中である(図23参照)。
続いて、第一蒸着領域2に新しい基板103を搬入し、蒸着前工程を行う。その間、第二蒸着領域3では基板102に対して蒸着中である(図24参照)。
その余は実施例1と同様である。
なお、本発明は、実施例1〜3に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 基板
2 第一蒸着領域
3 第二蒸着領域
4 蒸着室
5 線形蒸発源
8・25 スライド機構
10 第二スライド機構
13 基板搬送室

Claims (7)

  1. 内部が第一蒸着領域及び第二蒸着領域に区分される蒸着室と、
    前記第一蒸着領域及び第二蒸着領域内に搬入された基板に対して相対移動することで夫々の基板の被蒸着面に蒸着材料粒子を付着させる線形蒸着源とを備え、
    この線形蒸着源を該線形蒸着源の長手方向と直交する方向に移動させることで前記基板に対する相対移動を行わせるスライド機構を、前記第一蒸着領域と第二蒸着領域との間に配置すると共に、
    このスライド機構に対して前記線形蒸着源を移動可能に支承することによって、前記線形蒸着源を前記第一蒸着領域または第二蒸着領域内に選択的に配置するように構成したことを特徴とする蒸着装置。
  2. 前記線形蒸着源が、前記スライド機構に対して回動可能に支承されたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  3. 前記線形蒸着源が、前記スライド機構に対して線形蒸着源の長手方向に移動可能に支承されたことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  4. 前記相対移動させる方向と直交する方向に前記線形蒸着源をスライド移動させる第二スライド機構を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着装置。
  5. 前記線形蒸着源を回動して該線形蒸着源の長手方向と前記相対移動させる方向とを合致させ、前記第二スライド機構により前記相対移動させる方向と直交する方向に前記線形蒸着源をスライド移動させて前記基板に蒸着し得るように構成したことを特徴とする請求項4記載の蒸着装置。
  6. 前記蒸着室に前記基板を搬送する基板搬送機構を有する基板搬送室に、前記第一蒸着領域及び前記第二蒸着領域を有する蒸着室を複数接続し、前記基板搬送室に搬入された前記基板を前記基板搬送機構が前記各蒸着室の各蒸着領域へ適宜振り分けるように構成し、1つの基板搬送室を複数の蒸着室で共有するように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蒸着装置。
  7. 内部が第一蒸着領域及び第二蒸着領域に区分される蒸着室と、
    前記第一蒸着領域及び第二蒸着領域内に夫々搬入された基板に対して相対移動することで夫々の基板の被蒸着面に蒸着材料粒子を付着させる線形蒸着源とを備え、
    この線形蒸着源を該線形蒸着源の長手方向と直交する方向に移動させることで前記基板に対して相対移動させるスライド機構を、前記第一蒸着領域と第二蒸着領域との間に配置すると共に、
    このスライド機構に対して前記線形蒸着源を移動可能に支承することによって、前記線形蒸着源を前記第一蒸着領域または第二蒸着領域内に選択的に配置するようにし、
    前記第一蒸着領域内に搬入された基板に対する蒸着を行っている間に、前記第二蒸着領域内に搬入された基板に対して蒸着前工程を行い、
    前記第一蒸着領域内における前記基板に対する蒸着が完了した後、前記線形蒸着源を前記第二蒸着領域内に移動して前記蒸着前工程が完了した前記基板に対する蒸着を行う一方、この基板に対する蒸着を行っている間に、前記第一蒸着領域から蒸着が完了した前記基板を搬出した後、この第一蒸着領域内に搬入された新たな基板に対して蒸着前工程を行うことを繰り返すことで、前記第一蒸着領域または前記第二蒸着領域のいずれかにおいて前記基板を蒸着可能にすることを特徴とする蒸着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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