JP2014031185A - 缶蓋用取付表示体 - Google Patents
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Abstract
【課題】スムーズに装着でき、上蓋部から容易に落ちにくく、且つ、周縁部の浮きを最小限に抑えることが可能な缶蓋用取付表示体を提供する。
【解決手段】下側板材7と上側板材8とが積層されてなる缶蓋用取付表示体1は、下側板材7が中央部分より外側にプルリング通過孔2aを具備し、上側板材8が中央部分より外側にプルリング通過孔2bとプルリング通過孔2bより中央部分側に剥離部6とを具備し、剥離部6の先端側には、プルリング通過孔2bに突出するツマミ突部4が形成され、ツマミ突部4は接着部分を有さず、プルリング通過孔2aとプルリング通過孔2bとがそれぞれの形成範囲内で重なってプルリング通過部2が構成されるようにして上側板材7と下側板材8とが接着され、プルリング通過部2の板材外周方面から係止突部3が中心に向けて設けられて、構成される。
【選択図】図1
【解決手段】下側板材7と上側板材8とが積層されてなる缶蓋用取付表示体1は、下側板材7が中央部分より外側にプルリング通過孔2aを具備し、上側板材8が中央部分より外側にプルリング通過孔2bとプルリング通過孔2bより中央部分側に剥離部6とを具備し、剥離部6の先端側には、プルリング通過孔2bに突出するツマミ突部4が形成され、ツマミ突部4は接着部分を有さず、プルリング通過孔2aとプルリング通過孔2bとがそれぞれの形成範囲内で重なってプルリング通過部2が構成されるようにして上側板材7と下側板材8とが接着され、プルリング通過部2の板材外周方面から係止突部3が中心に向けて設けられて、構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、飲料缶等に取り付けて使用される缶蓋用取付表示体に係り、特に、ステイオンタブを取り付ける販促用の取付表示体に関する。
一般に、飲料缶等の蓋部に取り付けて使用される表示体としては、周辺部を接着して積層した2枚の紙製円板でカンズメ用蓋本体を形成し、上面の円蓋には広告、デザイン等の内容表示を施すと共に把手用切り込みを設け、下面の円蓋にはカンズメの開蓋用把手を差し込む切り込みを設けてカンズメに脱着可能にしたカンズメ用蓋が知られている。この種のカンズメ用蓋として包装体としては、例えば特許文献1に記載のものがある。
また、略三角形状で缶の上蓋より一回り大きなサイズの板紙からなり、上蓋を覆う領域より外側で且つ周方向の3箇所にそれぞれ折曲げ領域を形成するため3本の弓状の切込線が設けられた缶用ラベルが知られている。この種の缶用ラベルとしては、例えば特許文献2に記載のものがある。前記切込線の一部によって各折曲げ領域の中程に爪部分が区画されており、さらに、各切込線の両端を結ぶ直線状の押罫が設けられ、弓状の切込線と直線状の押罫によって円弧状部分が区画されている。缶の上部に載置するときに各円弧状部分をそれぞれ押罫のところで下側に折り返すと共に各折曲げ領域を下側に折り曲げてそれぞれ内側向きの爪部分を出し、円弧状部分を折り返した状態のままで、爪部分を上蓋における縁の外側に引っかけることにより、缶の上部に取り付けられ、缶への取付状態において缶の胴部の直径以内に納まるサイズになる構造である。
特許文献1に記載のカンズメ用蓋は、缶の上部に係止されて上蓋と下蓋との間にスプーン等を収納したり蓋部分が広告等の表示体の役割をする等の点で利便性を発揮している。しかし、当該カンズメ用蓋は、カンズメの開蓋用把手の軸支部が、缶上面の中央部分にではなく、外周方面に設けられている缶を前提とした構造であり、飲料缶の上蓋部に適用するのは困難である。また、隆起した大型缶の上蓋部に適用しようとした場合、隆起した上蓋部は当該カンズメ用蓋との間に浮きを生じ、運搬や配列時の破損を生むことが懸念される。
また、特許文献2に記載の缶用ラベルは、上蓋を覆う領域より外側で且つ周方向の3箇所にそれぞれ折曲げ領域が形成されているため、缶の胴部の直径より外側に突出する部分が存在することとなり、運搬時や店頭への配列時にラベルが破損したり、引っ掛かりによってどこかに紛失するといったことも招きかねない。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、スムーズに装着でき、上蓋部から容易に落ちにくく、且つ、周縁部の浮きを最小限に抑えることが可能な缶蓋用取付表示体を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の缶蓋用取付表示体は、下側板材と上側板材とが積層されてなり、前記下側板材は、中央部分より外側にプルリング通過孔を具備し、前記上側板材は、中央部分より外側にプルリング通過孔と、当該プルリング通過孔より中央部分側に剥離部とを具備し、前記剥離部の先端側には、当該プルリング通過孔に突出するツマミ突部が形成され、前記ツマミ突部は接着部分を有さず、前記下側板材のプルリング通過孔と前記上側板材のプルリング通過孔とがそれぞれの形成範囲内で重なってプルリング通過部が構成されるようにして前記上側板材と前記下側板材とが接着され、前記プルリング通過部の板材外周方面から係止突部が中心に向けて設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、完成された缶蓋用取付表示体において、中央部分より外側に設けられたプルリング通過部に、飲料缶のステイオンタブ先端側のプルリング部を通すことができ、プルリング通過部の板材外周方面から中心に向けて設けられた係止突部をプルリング部の下側に差し入れることができる。これにより、缶蓋用取付表示体を上蓋部にスムーズに装着でき、且つ、缶蓋用取付表示体を上蓋部から容易に落ちにくくするという効果を奏する。
また、剥離部が設けられているので、剥離部の内側やその接する下側板材部分の一方又は両方に販促用の情報を印刷することができる。こうすれば、缶蓋用取付表示体は、剥離部を剥がしたときに印刷内容を確認できる広告やくじの役割を果たすことができる。
本発明では、前記係止突部は、前記下側板材に設けられていることがのぞましい。この構成によれば、上側板材におけるツマミ突部の設計の自由度が増し、ツマミ突部を、プルリング部のある領域にまで延伸させることも可能になる。こうすれば、まず、ツマミ突部がプルリング部の上に乗り、指でつまみやすくなる。また、ステイオンタブを指で起こして開缶するのと同時にツマミ突部が一緒に起こされるというプロセスによっても、ツマミ突部をつまむきっかけとなり、剥離部の剥離作業が容易になる。また、剥離部の基部からツマミ突部の先端までの長さを大きくできるので、剥離部の割合を大きく確保することも可能となり、くじや広告などの情報を印字するスペースが広くなるという効果を奏する。
ツマミ突部の設計の自由度が増すことによって、ツマミ突部を、プルリング部の指を掛ける位置にまで延伸させれば、ツマミ突部の先端を当該縁部の下に差し込むことも可能になる。こうすれば、缶蓋用取付表示体は飲料缶に対してより強固に係止される一方で、飲料缶を開缶したときに剥離部が剥がされる構造にもなり、いたずらに剥離部が剥がされる事態を防ぐことができる。
また、別の発明として、下側板材と上側板材とが積層されてなり、前記下側板材は、略中央部分から外周方向に、飲料缶ステイオンタブの軸支部分周囲を通すことが可能な形状とステイオンタブの幅より広い幅とを有するタブ通過孔を具備し、前記上側板材は、略中央部分から外周方向に、ステイオンタブの幅より広い幅を有するタブ通過孔を具備し、当該タブ通過孔が設けられている外周方向とは反対側の領域に剥離部を具備し、前記剥離部の先端側には、当該タブ通過孔に突出するツマミ突部が形成されており、前記ツマミ突部は接着部分を有さず、前記下側板材のタブ通過孔と前記上側板材のタブ通過孔とがそれぞれの形成範囲内で重なってタブ通過部が構成されるようにして前記上側板材と前記下側板材とが接着され、前記タブ通過部の板材外周方面から係止突部が中心に向けて設けられている缶蓋用取付表示体を構成することもできる。
この発明によれば、缶蓋用取付表示体は、タブ通過部に、ステイオンタブの周囲を通すことができる形状、及び、ステイオンタブの幅よりわずかに広い幅を有し、係止突部がプルリング部の下側に差し入れられるようになっている。これにより、缶蓋用取付表示体は、まず、下側板材の厚み分で下側(上蓋部側)に沈み込むことができる。次に、上側板材のタブ通過孔に突出したツマミ突部は、ステイオンタブと接触して圧力を受けて少し上側に曲がる。これにより、缶蓋用取付表示体は、上側板材の厚み分でさらに下側に沈み込む。以上により、缶蓋用取付表示体は、下側板材及び上側板材の両方の厚み分で下側に沈み込むことができるので、飲料缶の上蓋部から上側に出っ張る部分が無く、運搬時や配列時の破損等が少なくなるという効果を奏する。
また、本発明にいて、前記下側板材のタブ通過孔と前記上側板材のタブ通過孔には、それぞれの板材外周方面から係止突片が各々中心に向けて設けられ、それぞれの前記係止突片が相互に接着されて前記係止突部が形成されている構成をとることもできる。
この構成によれば、係止突部の厚みが増幅され、係止突部がプルリング部の下側に差し入れられたときに、缶蓋用取付表示体の上蓋部への係止をより強固にする。そして、係止突部の厚みが増幅付されたことによって弾性が強くなり、缶蓋用取付表示体がより強く下側(上蓋部側)に押し付けられる。これにより、缶蓋用取付表示体の周縁部の浮きを最小限に抑えることができる。また、隆起した飲料缶の上蓋部上面に係止する場合でも、厚みが増幅された係止突部は、ステイオンタブと隆起した飲料缶の上面との間に生じた隙間を埋めることができる。
本発明において、前記係止突部が、前記下側板材に設けられている構成を採ることもできる。
この構成によれば、上側板材におけるツマミ突部の設計の自由度が増し、特に、ツマミ突部を、プルリング部のある領域にまで延伸させることも可能になる。こうすれば、まず、ツマミ突部がプルリング部の上に乗り、指でつまみやすくなる。また、ステイオンタブを指で起こして開缶するのと同時にツマミ突部が一緒に起こされるというプロセスによっても、ツマミ突部をつまむきっかけとなり、剥離部の剥離作業が容易になる。また、剥離部の基部からツマミ突部の先端までの長さを大きくできるので、剥離部の割合を大きく確保することも可能となり、くじや広告などの情報を印字するスペースが広くなるという効果を奏する。
ツマミ突部の設計の自由度が増すことによって、ツマミ突部を、プルリング部の指を掛ける位置にまで延伸させれば、ツマミ突部の先端を当該縁部の下に差し込むことも可能になる。こうすれば、缶蓋用取付表示体は飲料缶に対してより強固に係止される一方で、飲料缶を開缶したときに剥離部が剥がされる構造にもなり、いたずらに剥離部が剥がされる事態を防ぐことができる。
本発明において、前記係止突部が、前記上側板材に設けられている構成を採ることもできる。
この構成によれば、下側板材にはタブ通過孔として略円形や略楕円形の孔のみを設け、上側板材のタブ通過孔にのみ係止突部やツマミ突部を設ければよいので、構成が簡略化されながらも、ツマミ突部によって剥離部を剥がしやすくなっており、缶蓋用取付表示体を上蓋部から容易に落ちにくくするという効果を発揮することができる。
本発明によれば、缶蓋用取付表示体は、スムーズに装着でき、上蓋部から容易に落ちにくく、周縁部の浮きを最小限に抑えることが可能であり、販促用としても利用できるという優れた効果を奏し得る。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、第一実施形態に係る缶蓋用取付表示体1の分解斜視図、図5は、第二実施形態の分解斜視図である。通常、飲料缶10は円筒形であり、缶胴面の上方への延在部分で形成された円枠10aを有する上蓋部10bが備わっている。缶蓋用取付表示体1は、上蓋部10bに着脱可能に被せられて使用される。したがって、缶蓋用取付表示体1は、略円形の円枠10aに収まる形状であればよいが、本実施形態においては、缶蓋用取付表示体1は、円枠10aにちょうど収まる略円形に形成される。
第一実施形態について、以下に説明する。缶蓋用取付表示体1は、下側板材7と上側板材8とが積層されたものである。下側及び上側の板材は、薄い紙や樹脂等の部材で構成することができる。下側板材7には、図1に示すように、プルリング通過孔2aが設けられている。プルリング通過孔2aは、完成された缶蓋用取付表示体1が飲料缶10の上蓋部10bに着脱可能に被せられるときに、ステイオンタブ11の先端側にある11aを通すことができるよう、下側板材7の中央部分から外側にずれた縁に近い位置に設けられている。本実施形態において、プルリング通過孔2aにおける板材中心方向の縁は、弧状となっているが、プルリング部11aを通すことができれば寸法及び形状は問わない。
プルリング通過孔2aの外周方面からは係止突部3が中心方向に設けられている。係止突部3は、完成した缶蓋用取付表示体1が飲料缶10の上蓋部10bに被せられるときに、図3[a]又は図4に示すように、飲料缶10のプルリング部11aの下側に差し入れられる部分である。プルリング部11aは、指先が掛かりやすいように、中央が上方に湾曲した形状となっていることが多い(図1中の11a参照)。したがって、係止突部3は、図1や図2[b]に示すような舌型形状とされると、プルリング部11aの中央の上方湾曲部分に容易に嵌まり込むことができ、好適である。
上側板材8にも、完成された缶蓋用取付表示体1が飲料缶10の上蓋部10bに被せられるときに、プルリング部11aを通すことができるよう、図1に示すように、上側板材8の中央部分から外側にずれた縁に近い位置にプルリング通過孔2bが設けられている。プルリング通過孔2bの外周方向の縁は、本実施形態においては弧状になっている。プルリング通過孔2bの板材中心方面からはツマミ突部4が外周に向けて設けられている。
図2[a]に示すように、ツマミ突部4の左右外縁線がプルリング通過孔2bにおける板材中心方面の縁部で交わる部分から、ミシン目5によるスリットが上側板材8の領域内に左右に延伸する。左右のミシン目5は、上側板材8の領域内でともに外周方向に拡がる部分と外周に並行して湾曲した部分とからなる曲線であり、両方の先端同士が向き合い、且つ、交わらない程度で延伸する。左右のミシン目5の内側の部分は、剥離部6となる。つまり、上側板材8においてプルリング通過孔2bよりも中央部分側且つミシン目5の内側に剥離部6があり、剥離部6の先端側は、プルリング通過孔2bの内部に突出するツマミ突部4となっている。左右のミシン目5は、両方の先端同士が向き合い、且つ、交わらないので、剥離部6は、缶蓋用取付表示体1から完全に分離されることはない。
缶蓋用取付表示体1は、以上のように構成された下側板材7と上側板材8とが、係止突部3やツマミ突部4以外の部分で、相互に糊や接着材で接着され、積層されてなる(図1参照)。このとき、下側板材7のプルリング通過孔2aと上側板材8のプルリング通過孔2bとがそれぞれの形成範囲内で重なることでプルリング部11aを通すことが可能な範囲が確保され、そこにプルリング通過部2が形成される。両板材7,8同士は強固に接着されてもよいが、薄く塗付された糊で接着されていれば、剥離部6を剥がす(図4参照)ときに弱い力でも剥離部6とその接する下側板材7との接着部分を離間できる。
下側板材7と上側板材8とが接着される際に、剥離部6とその接する下側板材7の部分とは、以下のような態様であってもよい。まず、剥離部6、つまりミシン目5よりも内側には糊や接着剤による接着を施さない態様である。剥離部6は、この場合であっても、ミシン目5を破らない限り、下側板材7とは接触した状態に保たれている。もう一つ挙げられるのが、剥離部6とその接する下側板材7の部分とを、糊付けとは別に、剥離可能な圧着状態に加工する態様である。このようにすれば、剥離部6とその接する部分とはより強固に固定され、当然、必要時に剥がすことが可能となる。
剥離部6と下側板材7との圧着面のどちらか一方又は両方に情報を印刷しておけば、缶蓋用取付表示体1は、くじや広告の役割を果たすことができる。つまり、図4に示すように、ツマミ突部4が上方向に引かれるとミシン目5が破断されて剥離部6が剥がれ、その後に初めて剥離部6と下側板材7との圧着面に印刷された情報を確認できる仕組みとなる。
完成された缶蓋用取付表示体1おいて、係止突部3は、下側板材7又は上側板材8のどちらからであっても、プルリング通過部2の板材外周方面から中心方向に設けられていればよい。第一実施形態では、係止突部3は、下側板材7に設けられて上側板材8には設けられていないので、上側板材8におけるツマミ突部4の設計の自由度が増している。ここで、ツマミ突部4が、図3[a]に示すように、プルリング部11aのある領域にまで延伸されるのが望ましい。こうすることによって、以下の効果を奏する。
まず、ツマミ突部4がプルリング部11aの上に乗ることで指でつまみやすい形状となる。また、ステイオンタブ11を指で起こして開缶するのと同時にツマミ突部4が一緒に起こされるというプロセスによっても、ツマミ突部4をつまむきっかけとなり、剥離部6の剥離作業が容易になる。さらに、ツマミ突部4がプルリング部11aの指が掛かる縁部にまで形成された場合、図3[b]に示すように、ツマミ突部4の先端を当該縁部の下に差し込むことも可能になる。こうすれば、缶蓋用取付表示体1は飲料缶10に対してより強固に係止され、飲料缶10を開缶したときに剥離部6が剥がされる構造になり、いたずらに剥離部6が剥がされる事態を防ぐことができる。また、剥離部6の基部からツマミ突部4の先端までの長さを大きくできるので、剥離部6の割合を大きく確保することも可能となり、くじや広告などの情報を印字するスペースが広くなる。
第一実施形態に係る缶蓋用取付表示体1は、コーヒー飲料などにも採用される小型飲料缶10に適している。小型飲料缶10の上蓋部10bにおいて、ステイオンタブ11を含めそれ以外の上面もほぼ水平な面となっている。缶蓋用取付表示体1が小型飲料缶10に係止されると、プルリング通過部2はプルリング部11aを通過させるのみであって、缶蓋用取付表示体1のプルリング通過部2以外の部分はステイオンタブ11に乗っている状態である。しかし、係止突部3が、舌型形状に形成されて、プルリング部11aの中央の上方湾曲部分に容易に嵌まり込むことができる。したがって、缶蓋用取付表示体1は、上蓋部10bから容易に落ちない程度に係止され、上蓋部10bで水平方向に回転したり、ずれたりするのが防止され、係止突部3とは反対側の端部を含む周縁部の浮きが最小限に抑えられる。
第二実施形態として、ステイオンタブ11の形状に合わせたタブ通過部9(図6[b]参照)を有する缶蓋用取付表示体1を形成することもできる。この実施形態においても、缶蓋用取付表示体1は、下側板材7と上側板材8とが積層されてなる。下側板材7には、図5に示すように、略中央部分から外周方向にタブ通過孔9aが設けられる。
タブ通過孔9aは、完成された缶蓋用取付表示体1が飲料缶10の上蓋部10bに着脱可能に被せられるときに、ステイオンタブ11の軸支部分の周囲を通すことができる弧状部分を有する。弧状であるほかに、ステイオンタブ11軸支部分の周囲を通すのに支障がなければ形状は問わない。タブ通過孔9aの幅は、ステイオンタブ11の幅よりわずかに広く設定される。また、タブ通過孔9aの外周方面から中心に向けて係止突片3aが設けられている。
上側板材8にも、タブ通過孔9bが設けられる。タブ通過孔9bの形状は、幅がステイオンタブ11の幅よりわずかに広く確保され、外周方面から中心に向けて係止突片3bが設けられる点は下側板材7のタブ通過孔9aと共通する。タブ通過孔9aの形状との相違部分として、係止突片3bと対向するツマミ突部4が、上側板材8のタブ通過孔9bには含まれている。タブ通過孔9bは、図5に示すように、一枚の上側板材8に対して係止突部3及びツマミ突部4を残す抜き加工がなされることで形成されるので、係止突部3及びツマミ突部4は、タブ通過孔9bの内部において相互に重ならない。
ツマミ突部4の左右外縁線がタブ通過孔9bにおける板材中心方面の縁部で交わる部分から、ミシン目5によるスリットが上側板材8の領域内に左右に延伸する。左右のミシン目5は、上側板材8の領域内でともに外周方向に拡がる部分と外周に並行して湾曲した部分とからなる曲線であり、両方の先端同士が向き合い、且つ、交わらない程度で延伸する。左右のミシン目5の内側の部分は、剥離部6となる。これらの態様は、第一実施形態におけるものと同様である。
第二実施系に係る缶蓋用取付表示体1は、以上のように構成された下側板材7と上側板材8とが、ツマミ突部4以外の部分で、相互に糊や接着材で接着され、積層されてなる。このとき、下側板材7のタブ通過孔9aと上側板材8のタブ通過孔9bとがそれぞれの形成範囲内で重なることでプルオンタブを通すことが可能な範囲が確保され、そこにタブ通過部9が形成される。下側板材7の係止突片3aと上側板材8の係止突片3bとは相互に接着されて、缶蓋用取付表示体1における係止突部3が形成される。係止突部3は、図5や図6に示すような舌型形状とされると、プルリング部11aの中央の上方湾曲部分に容易に嵌まり込むことができる。これにより、缶蓋用取付表示体1は上蓋部10bから容易に落ちない程度に係止され、上蓋部10bで水平方向に回転したり、ずれたりするのが防止される。
両板材7,8同士は、薄く塗付された糊で接着されていれば、剥離部6を剥がす(図8参照)ときに弱い力でも剥離部6とその接する下側板材7との接着部分を離間できる。また、ミシン目5よりも内側の剥離部6に、糊や接着剤による接着を施さない態様、又は、剥離部6とその接する下側板材7の部分とを剥離可能な圧着状態に加工する態様、及び、図8に示すような、くじや広告等の情報を印刷することができる態様等は、第一実施形態において示したものをそのまま採用することができる。
完成された缶蓋用取付表示体1おいて、係止突部3は、下側板材7又は上側板材8のどちらからであっても、タブ通過部9の外周方面から中心方向に設けられていればよい。第二実施形態において、係止突部3は、下側板材7に設けられた係止突片3a及び上側板材8に設けられた係止突片3bが相互に接着されたものとなっている。したがって、第一実施形態における係止突部3よりも、第二実施形態における係止突部3の方が、厚みが増幅されている。
また、厚みが増幅された係止突部3がプルリング部11aの下側に差し入れられるときの弾力で、缶蓋用取付表示体1は下側(上蓋部10b側)に押し付けられる。これにより、缶蓋用取付表示体1の周縁部の浮きを最小限に抑えることができる。また、厚みが増幅された係止突部3は、ステイオンタブ11と隆起した飲料缶10の上面との間に生じた隙間を埋めることができる。
第二実施形態では、図6[a]に示すように、係止突片3bとツマミ突部4とがタブ通過孔9bの内部で対向して設けられている。したがって、図7に示すように、ツマミ突部4は、ステイオンタブ11の軸支部分付近にかかる程度の寸法となり、剥離部6を剥がすときは、主に、ツマミ突部4を指でつまんで起こすという手順になる。
第二実施形態に係る缶蓋用取付表示体1は、主に350ml用や500ml用等といった大型飲料缶10に適している。大型飲料缶10の上蓋部10bにおいて、ステイオンタブ11は水平であっても、それ以外の上面部分が隆起していることが多い。この場合、缶蓋用取付表示体1のタブ通過部9が、ステイオンタブ11の先端側のプルリング部11aが通過できる形状(第一実施形態)のままでは、缶蓋用取付表示体1は、上蓋部10bに係止されたとき、プルリング部11aを通過できた部分以外の部分が、ステイオンタブ11に乗る状態となる。つまり、缶蓋用取付表示体1の周囲部分が、隆起して丸みを帯びている大型飲料缶10の上面から浮いた状態となる。浮いたままの缶蓋用取付表示体1は、プルリング部11aからずれたりして上蓋部10bで安定せず、破損や紛失のリスクも大きくなる。
ここで、第二実施形態に係る缶蓋用取付表示体1は、図5及び図8に示すように、タブ通過部9に、ステイオンタブ11の周囲を通すことができる形状、及び、ステイオンタブ11の幅よりわずかに広い幅を有し、係止突部3が、図7及び図8に示すように、プルリング部11aの下側に差し入れられるようになっている。これにより、缶蓋用取付表示体1は、まず、下側板材7の少なくとも厚み分で下側(上蓋部10b側)に沈み込むことができる。次に、上側板材8のタブ通過孔9bに突出したツマミ突部4は、ステイオンタブ11と接触して圧力を受けてわずかに上方に持ち上がる。これにより、缶蓋用取付表示体1は、ツマミ突部4以外の部分が、上側板材8の厚み分で下側に沈み込む。以上により、缶蓋用取付表示体1は下側板材7及び上側板材8の両方の厚み分で下側に沈み込むことができ、上蓋部10bの上側に出っ張る部分が無く、運搬時や配列時の破損や紛失を防ぐことができる。
尚、本発明の缶蓋用取付表示体1は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、第一実施形態において、係止突部3は下側板材7に設けられているが、下側板材7及び上側板材8にそれぞれ係止突片3a,3bが設けられ、両係止突片3a,3bが相互に接着されて係止突部3が構成されてもよい。つまり、係止突部3に関しては第二実施形態における係止突部3と同じ構成である。
また、第一実施形態における、下側板材7に設けられている係止突部3が、上側板材8にのみ設けられる構成でもよい。こうすると、下側板材7にはプルリング通過孔2aとして略円形や略楕円形の孔のみを設け、上側板材8のプルリング通過孔2bにのみ係止突部3やツマミ突部4を設ければよいので、構成が簡略化される。
これらの第一実施形態に係る二つの変形例の場合、係止突部3及びツマミ突部4の両者は、対向して相互に重ならない長さとなる。
また、第二実施形態における係止突部3は、下側板材7の係止突片3aと上側板材8の係止突片3bとが相互に接着されて、缶蓋用取付表示体1における係止突部3が形成されたものである。ここで、下側板材7の係止突片3aが設けられず、上側板材8の係止突片3bのみが設けられて係止突部3とされる構成でもよい。この場合、下側板材7にはタブ通過孔9aとして略円形や略楕円形の孔のみが設けられ、上側板材8にのみ係止突部3やツマミ突部4が設けられるので、構成が簡略化される。
逆に、上側板材8の係止突片3bが設けられず、下側板材7の係止突片3aのみが設けられて係止突部3とされる構成でもよい。この場合、上側板材8におけるツマミ突部4の設計の自由度が増し、ツマミ突部4をプルリング部11aにかかる位置にまで延伸させる構成も可能になる。
これらの二つの変形例を含む第二実施形態に係る缶蓋用取付表示体1は、隆起した上蓋部10bにも適していることは既述の通りであるが、隆起していない小型飲料缶10にも用いることもできる。
1…缶蓋用取付表示体、2…プルリング通過部、2a…(下側板材)プルリング通過孔、2b…(上側板材)プルリング通過孔、3…係止突部、3a…(下側板材)係止突片、3b…(上側板材)係止突片、4…ツマミ突部、5…ミシン目、6…剥離部、7…下側板材、8…上側板材、9…タブ通過部、9a…(下側板材)タブ通過孔、9b…(上側板材)タブ通過孔、10…飲料缶、10a…円枠、10b…上蓋部、11…ステイオンタブ、11a…プルリング部
Claims (6)
- 下側板材と上側板材とが積層されてなる缶蓋用取付表示体であって、
前記下側板材は、中央部分より外側にプルリング通過孔を具備し、
前記上側板材は、中央部分より外側にプルリング通過孔と、当該プルリング通過孔より中央部分側に剥離部とを具備し、前記剥離部の先端側には、当該プルリング通過孔に突出するツマミ突部が形成され、
前記ツマミ突部は接着部分を有さず、前記下側板材のプルリング通過孔と前記上側板材のプルリング通過孔とがそれぞれの形成範囲内で重なってプルリング通過部が構成されるようにして前記上側板材と前記下側板材とが接着され、
前記プルリング通過部の板材外周方面から係止突部が中心に向けて設けられている、
ことを特徴とする缶蓋用取付表示体。 - 前記係止突部は、前記下側板材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋用取付表示体。
- 下側板材と上側板材とが積層されてなる缶蓋用取付表示体であって、
前記下側板材は、略中央部分から外周方向に、飲料缶ステイオンタブの軸支部分周囲を通すことが可能な形状とステイオンタブの幅より広い幅とを有するタブ通過孔を具備し、
前記上側板材は、略中央部分から外周方向に、ステイオンタブの幅より広い幅を有するタブ通過孔を具備し、当該タブ通過孔が設けられている外周方向とは反対側の領域に剥離部を具備し、前記剥離部の先端側には、当該タブ通過孔に突出するツマミ突部が形成されており、
前記ツマミ突部は接着部分を有さず、前記下側板材のタブ通過孔と前記上側板材のタブ通過孔とがそれぞれの形成範囲内で重なってタブ通過部が構成されるようにして前記上側板材と前記下側板材とが接着され、
前記タブ通過部の板材外周方面から係止突部が中心に向けて設けられている、
ことを特徴とする缶蓋用取付表示体。 - 前記下側板材のタブ通過孔と前記上側板材のタブ通過孔には、それぞれの板材外周方面から係止突片が各々中心に向けて設けられ、前記各々の係止突片が接着されて前記係止突部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の缶蓋用取付表示体。
- 前記係止突部が、前記下側板材に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の缶蓋用取付表示体。
- 前記係止突部が、前記上側板材に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の缶蓋用取付表示体。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022030843A (ja) * | 2020-08-07 | 2022-02-18 | 均 市村 | 保護カバー及び缶 |
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2012
- 2012-08-02 JP JP2012171943A patent/JP2014031185A/ja active Pending
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