JP2014028949A - 精製ポリアニリン含有液の製造方法 - Google Patents

精製ポリアニリン含有液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な方法であって、ベンジジンを高度に除去した精製ポリアニリン含有液が得らえる方法を提供する。
【解決手段】下記(a)と、下記(b)及び下記(c)のうち少なくとも一方と、を含むポリアニリン含有液を、シリカゲル、活性炭、及び細孔径がベンジジンよりも大きいモレキュラーシーブから選択される少なくとも1つを含む吸着剤に接触させる工程を含む、精製ポリアニリン含有液の製造方法。
(a)溶媒
(b)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン
(c)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン複合体
【選択図】なし

Description

本発明は、精製ポリアニリン含有液の製造方法に関する。
導電性高分子は、電解コンデンサや電子機器のバックアップ用電池、携帯電話やノート型パソコンに使用されているリチウムイオン電池の電極等に使用されている。
導電性高分子の一種であるポリアニリンは、その電気的な特性に加え、安価なアニリンから比較的簡便に合成でき、かつ導電性を示す状態で酸素等に対して優れた安定性を示すという利点及び特性を有する。
例えば、特許文献1の方法によって、簡便に、かつ高導電のポリアニリンを得ることができる。
特許文献1に記載の導電性ポリアニリン組成物は、ポリアニリン成分が溶解しており、様々な用途に展開が可能である。しかしながら、一般的なポリアニリン及び/又はその複合体を含む液と同様、発がん性物質であるベンジジンを微量に含むことがある。ベンジジンを含むことは環境上好ましいことではない。
従来技術として、特許文献2にはポリアニリンを、ポリアニリンを溶解しない溶媒で洗浄することによって不純物を除去する方法が記載されている(特許文献2 2頁左上)。また、不純物を高度に除去するために多量の溶媒を要するという課題に対し、溶媒を吸着剤に流通させて循環させることにより、溶媒の使用量を低減する方法が記載されている(特許文献2 2頁右上)。
しかしながら、上記の方法では溶媒の循環機構を要するため、製造工程が複雑になるという課題がある。また、本方法による一定量の溶媒を使用した洗浄では、ベンジジンを十分に除去することはできなかった。
国際公開第WO2005/052058号 特開昭62−10108号公報
本発明の目的は、簡易な方法であって、ベンジジンを高度に除去した精製ポリアニリン含有液が得らえる方法を提供することである。
本発明によれば、以下の精製ポリアニリン含有液の製造方法等が提供される。
1.下記(a)と、下記(b)及び下記(c)のうち少なくとも一方と、を含むポリアニリン含有液を、シリカゲル、活性炭、酸性白土、活性白土、及び細孔径がベンジジンよりも大きいモレキュラーシーブから選択される少なくとも1つを含む吸着剤に接触させる工程を含む、精製ポリアニリン含有液の製造方法。
(a)溶媒
(b)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン
(c)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン複合体
2.前記吸着剤が、シリカゲルを含む1に記載の製造方法。
3.前記吸着剤が、シリカゲルのみからなる1又は2に記載の製造方法。
4.前記シリカゲルの細孔径(poresize)が50Å以上である1〜3いずれかに記載の製造方法。
5.前記ポリアニリン含有液に、前記吸着剤を、前記ポリアニリン含有液100重量%に対し、1重量%以上20重量%以下投入し撹拌することにより、吸着剤にポリアニリン含有液を接触させる、1〜4いずれかに記載の製造方法。
6.前記吸着剤が酸性白土又は活性白土である1に記載の精製ポリアニリン含有液の製造方法。
7.前記酸性白土又は活性白土の配合量が、前記ポリアニリン含有液100重量%に対し、1〜10重量%である6に記載の精製ポリアニリン含有液の製造方法。
8.前記ポリアニリン含有液が、前記(c)として溶媒に溶解しているポリアニリン複合体を含む、1〜7いずれかに記載の製造方法。
9.前記ポリアニリン複合体が、下記式(III)から生じる酸イオンによってドープされている1〜8いずれかに記載の製造方法。
Figure 2014028949
(式中、Mは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基であり、m’はMの価数である。
13及びR14は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R15O)r−R16で表わされる基である。
15はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−で表わされる基であり、rは1以上の整数である。
17はそれぞれ独立に炭化水素基である。)
10.前記ポリアニリン複合体が、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することによって製造されたものである、1〜9いずれかに記載の製造方法。
11.前記ポリアニリン複合体が、プロトン供与体、リン酸、及び前記プロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することによって製造された10に記載の製造方法。
12.前記精製ポリアニリン含有液のポリアニリン複合体の含有量が4重量%以上であり、ベンジジンの含有量が1ppb以下である、1〜11いずれかに記載の製造方法。
13.前記精製ポリアニリン含有液の、
(d)ポリアニリン複合体の含有量[重量%]と、
(e)ベンジジンの含有量[ppb]が、
下記式(IV)及び(V)を満たす1〜11いずれかに記載の製造方法。
(e)×{4/(d)}≦1.0(但し、(d)≦4) (IV)
(e)≦1.0(但し、(d)>4) (V)
14.1〜13のいずれかに記載の製造方法によって製造された、精製ポリアニリン含有液。
15.精製ポリアニリン含有液であって、
精製ポリアニリン含有液中に含まれるベンジジンの含有量が1ppb以下であり、
前記精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜の電導度が50S/cm以上である精製ポリアニリン含有液。
16.精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜であって、
含まれるベンジジンの含有量が1ppb以下であり、
その電導度が50S/cm以上であるポリアニリン含有塗膜。
本発明によれば、簡易な方法により、ベンジジンを高度に除去したポリアニリン含有液を製造できる。
インジウム錫酸化物(ITO)電極が表面に形成されたガラス基板の上面を示す図である。 ポリアニリン複合体薄膜を削り、ITO電極を表面に露出させたガラス基板の上面を示す図である。
本発明の精製ポリアニリン含有液の製造方法は、溶媒と、この溶媒に溶解又は分散する、ポリアニリン及びポリアニリン複合体の少なくとも一方と、を含むポリアニリン含有液(組成物)を、シリカゲル、活性炭、酸性白土、活性白土、及び細孔径がベンジジンよりも大きいモレキュラーシーブから選択される少なくとも1つを含む吸着剤に接触させる工程を含むことを特徴とする。
本発明の精製対象であるポリアニリン含有液は、(a)溶媒と、(b)ポリアニリン及び(c)ポリアニリン複合体のうち少なくとも一方を含み、これらは溶媒に溶解又は分散している。
尚、本願において「溶解している」とは、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体が、溶媒中に分子単位で均一に溶けることを意味する。例えば、ポリアニリン複合体を溶媒に溶解し、遠心分離機にて遠心力(1000G、30分)をかけても、溶液中にポリアニリン複合体の濃度勾配が生じないことから確認できる。
溶解しているポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体を含む含有液は、成膜した際に、粒界がない均一な膜を得ることができるので好ましい。
(a)溶媒としては、有機溶剤でも水等の無機溶剤でもよく、また1種単独でも2種以上の混合溶媒でもよい。好ましくは有機溶剤である。
また、有機溶剤は、水溶性有機溶剤でも、実質的に水に混和しない有機溶剤(水不混和性有機溶剤)でもよい。
上記水溶性有機溶剤は、プロトン性極性溶媒でも非プロトン性極性溶媒でもよく、例えば、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類、;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;Nメチルピロリドン等の非プロトン性極性溶剤等が挙げられる。
上記水不混和性有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類溶剤、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類溶剤等が挙げられる。これらの中では溶解性に優れる点でトルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、クロロホルム、トリクロロエタン及び酢酸エチルが好ましい。
水溶性有機溶剤と水不混和性有機溶剤を組み合わせて、2種以上の混合溶媒としてもよい。例えば、粘度を下げるためトルエンにイソプロパノールを加えてもよい。本発明に適した粘度は1.0〜3.0mPa・sであり、例えば、ポリアニリン複合体の濃度が6.6重量%であるときにこの粘度を得るためには、トルエンとイソプロパノールの割合を90[g]:10[g]〜99[g]:1[g]とする。
上記(b)のポリアニリンは、ドーパントによってドープされていない置換又は無置換のポリアニリン分子である。
また、上記(c)のポリアニリン複合体は、置換又は無置換のポリアニリン分子がドーパントによってドープされているものである。
尚、以下のポリアニリン分子に関する記載は、特に指定しない場合には、(b)のポリアニリン分子及び(c)のポリアニリン複合体に含まれるポリアニリン分子のいずれにも該当する記載である。
ポリアニリン分子の重量平均分子量(以下、分子量という)は好ましくは20,000以上である。分子量が20,000未満であると、含有液から得られる導電性物品の強度や延伸性が低下するおそれがある。分子量は、好ましくは20,000〜500,000であり、より好ましくは20,000〜300,000であり、さらに好ましくは20,000〜200,000である。分子量は、例えば50,000〜200,000、53,000〜200,000である。ここで、上記の重量平均分子量はポリアニリン複合体の分子量ではなく、ポリアニリン分子の分子量である。
ポリアニリン分子の分子量分布は、好ましくは1.5以上20.0以下であり、より好ましくは1.5以上5.0以下であり、さらに好ましくは1.5以上4.5以下であり、特に好ましくは1.5以上4.0以下であり、最も好ましくは1.5以上3.6以下である。ここで、上記の分子量分布は、上記と同様に、ポリアニリン複合体の分子量分布ではなく、ポリアニリン分子の分子量分布である。
分子量分布は重量平均分子量/数平均分子量で表わされる値であり、導電率の観点から、分子量分布は小さい方が好ましい。また、上記重量平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定できるポリスチレン換算値として得られる。
置換ポリアニリンの置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメチル基(−CF基)等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
ポリアニリン分子は、汎用性及び経済性の観点から無置換のポリアニリン分子が好ましい。
ポリアニリン複合体のドーパントとしては、例えばブレンステッド酸又はブレンステッド酸の塩から生じるブレンステッド酸イオンが挙げられ、好ましくは有機酸又は有機酸の塩から生じる有機酸イオンであり、さらに好ましくは下記式(I)で示される化合物(プロトン供与体)から生じる有機酸イオンである。
尚、本発明において、ドーパントが特定の酸であると表現する場合、及びドーパントが特定の塩であると表現する場合も有るが、いずれも特定の酸又は特定の塩から生じる特定の酸イオンが、上述したポリアニリン分子にドープするものとする。
M(XARn)m (I)
式(I)のMは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基である。
上記有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基が挙げられる。また、上記無機遊離基としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄が挙げられる。
式(I)のXは、アニオン基であり、例えば−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基が挙げられ、好ましくは−SO 基である。
式(I)のAは、置換又は無置換の炭化水素基である。
上記炭化水素基は、鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基である。
鎖状の飽和脂肪族炭化水素基としては、直鎖若しくは分岐状の飽和脂肪族炭化水素基が挙げられる。炭素数は、例えば1以上24以下、2以上8以下である。
環状の飽和脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。環状の飽和脂肪族炭化水素基は、複数の環状の飽和脂肪族炭化水素基が縮合していてもよい。例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、縮合したアダマンチル基が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。鎖状の不飽和脂肪族炭化水素としては、直鎖若しくは分岐状のアルケニル基が挙げられる。
ここで、Aが置換の炭化水素基である場合の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基、シリル基又はエステル基である。
式(I)のRは、Aと結合しており、それぞれ独立して、−H、−R、−OR、−COR、−COOR、−(C=O)−(COR)、又は−(C=O)−(COOR)で表わされる置換基あり、Rは、置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、−(RO)x−R基、又は−(OSiR )x−OR(Rはそれぞれ独立にアルキレン基、Rはそれぞれ独立に炭化水素基であり、xは1以上の整数である)である。
の炭化水素基としては、例えば鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基が挙げられる。具体例として、メチル基、エチル基、直鎖若しくは分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基が挙げられる。また、上記炭化水素基の置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、イミノ基、ニトロ基又はエステル基である。Rの炭化水素基もRと同様である。
のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられる。
式(I)のnは1以上の整数であり、式(I)のmは、Mの価数/Xの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、又はエステル結合を2以上含有する化合物が好ましい。
上記エステル結合を2以上含有する化合物は、スルホフタール酸エステル、又は下記式(II)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2014028949
(式中、M及びXは、式(I)と同様である。Xは、−SO 基が好ましい。)
式(II)のR、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭化水素基又はR Si−基(ここで、Rは炭化水素基であり、3つのRは同一又は異なっていてもよい)である。
、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様である。
式(II)のR及びRは、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R10O)−R11基[ここで、R10は炭化水素基又はシリレン基であり、R11は水素原子、炭化水素基又はR12 Si−(R12は、炭化水素基であり、3つのR12は同一又は異なっていてもよい)であり、qは1以上の整数である]である。
及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、鎖状若しくは環状の飽和脂肪族炭化水素基、鎖状若しくは環状の不飽和脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基等が挙げられる。例えば、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上24以下の直鎖若しくは分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基が挙げられる。R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基が挙げられる。好ましくは、直鎖又は分岐状のオクチル基である。さらに好ましくは、2−エチルヘキシル基である。
及びRにおける、R10が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基である。また、R及びRにおける、R11及びR12が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R、R及びRの場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
及びRが−(R10O)−R11基である場合の式(II)で表わされる化合物の具体例としては、下記式で表わされる2つの化合物である。
Figure 2014028949
(式中、Xは式(I)と同様である。)
上記式(II)で表わされる化合物は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体であることがさらに好ましい。
Figure 2014028949
(式中、Mは、式(I)と同様である。m’は、Mの価数である。)
式(III)のR13及びR14は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R15O)−R16基[ここで、R15はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−基(ここで、R17はそれぞれ独立に炭化水素基である)であり、rは1以上の整数である]である。
13及びR14が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様である。例えば、鎖状の飽和脂肪族炭化水素基、炭素数4以上24以下の直鎖若しくは分岐状のアルキル基である。具体的には、直鎖若しくは分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基が挙げられる。好ましくは、直鎖又は分岐状のオクチル基である。さらに好ましくは、2−エチルヘキシル基である。
13及びR14において、R15が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R10と同様である。また、R13及びR14において、R16及びR17が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R、R及びRと同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
13及びR14が−(R15O)−R16基である場合の具体例としては、R及びRにおける−(R10O)−R11と同様である。
13及びR14の炭化水素基としては、R及びRと同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基が好ましい。
上記ドーパントはその構造を変えることにより、ポリアニリン複合体の導電性や、溶剤への溶解性をコントロールできることが知られている(特許第3384566号)。本発明においては、用途毎の要求特性によって最適なドーパントを選択できる。
式(I)で示される化合物としては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウムが好ましい。本発明のドーパントとしては、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸イオンが好ましい。
ポリアニリン複合体のドーパントが、置換又は無置換のポリアニリンにドープしていることは、紫外・可視・近赤外分光法やX線光電子分光法によって確認することができ、当該ドーパントは、ポリアニリンにキャリアを発生させるに十分な酸性を有していれば、特に化学構造上の制限なく使用できる。
ポリアニリン複合体は、周知の製造方法で製造することができるが、例えば、プロトン供与体、リン酸、及びプロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することにより製造できる。また、置換又は無置換のアニリン、プロトン供与体、リン酸、及びプロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中に、酸化重合剤を加えることにより製造できる。
尚、乳化剤は、後述する転相を防ぐ役割を担っていると考えられる。プロトン供与体及びリン酸を含み2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合してポリアニリン複合体を製造すると、リン酸ではなく塩酸を用いていた場合に比べて、低分子量成分が増えてしまう。ここでリン酸を用いた際の重合中の様子から、上記2つの液相は重合中に転相を起こしていると考えられる。そして、この転相が低分子量成分を増やす理由と考えられる。この転相という現象は、連続相であった液相が分散相へ、分散相であった他方の液相が連続相へ変化する現象である。
ここで「2つの液相を有する溶液」とは、溶液中に相溶しない2つの液相が存在する状態を意味する。例えば、溶液中に「高極性溶媒の相」と「低極性溶媒の相」が存在する状態、を意味する。
また、「2つの液相を有する溶液」は、片方の液相が連続相であり、他方の液相が分散相である状態も含む。例えば「高極性溶媒の相」が連続相であり「低極性溶媒の相」が分散相である状態、及び「低極性溶媒の相」が連続相であり「高極性溶媒の相」が分散相である状態が含まれる。
ポリアニリン複合体の製造方法に用いる高極性溶媒としては、水が好ましく、低極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
上記プロトン供与体は、好ましくは上記式(I)で表わされる化合物であり、より好ましくは上記式(II)で表わされる化合物であり、さらに好ましくは上記式(III)で表わされる化合物である。
上記乳化剤は、親水性部分がイオン性であるイオン性乳化剤、及び親水性部分が非イオン性である非イオン性乳化剤のどちらでも使用でき、また、1種又は2種以上の乳化剤を混合して使用してもよい。
イオン性乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤及び双性乳化剤が挙げられる。
アニオン性乳化剤(陰イオン乳化剤)の具体例としては、脂肪酸、不均化ロジン石けん、高級アルコールエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、アルケニルコハク酸、ザルコシネート、及びそれらの塩が挙げられる。
カチオン性乳化剤(陽イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
双性乳化剤(両イオン乳化剤)の具体例としては、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミノ酸型、アミンオキサイド型が挙げられる。
非イオン乳化剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレングリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
上記乳化剤のうち、アニオン性乳化剤及び非イオン乳化剤が好ましい。
アニオン性乳化剤としては、リン酸エステル構造を有するアニオン性乳化剤がさらに好ましい。また、非イオン乳化剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル構造を有する非イオン乳化剤がさらに好ましい。
プロトン供与体の使用量は、アニリン単量体1molに対して、好ましくは0.1〜0.5molであり、より好ましくは0.3〜0.45molであり、さらに好ましくは0.35〜0.4molである。
プロトン供与体の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に例えば「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
リン酸の使用濃度は、高極性溶媒に対して0.3〜6mol/Lであり、より好ましくは1〜4mol/Lであり、さらに好ましくは1〜2mol/Lである。
乳化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.001〜0.1molであり、より好ましくは0.002〜0.02molであり、さらに好ましくは0.003〜0.01molである。
乳化剤の使用量が当該範囲より多い場合、重合終了後に「高極性溶剤の相」と「低極性溶剤の相」を分離することができないおそれがある。
化学酸化重合に用いる酸化剤(以下、酸化重合剤という場合がある)としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素のような過酸化物;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム、あるいはパラトルエンスルホン酸鉄等が使用でき、好ましくは過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩である。
これら酸化剤は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
酸化剤の使用量は、アニリン単量体1molに対して好ましくは0.05〜1.8molであり、より好ましくは0.8〜1.6molであり、さらに好ましくは1.2〜1.4molである。酸化剤の使用量を当該範囲とすることで、十分な重合度が得られる。また、アニリンが十分に重合しているので、分液回収が容易であり、また重合体の溶解性が低下するおそれもない。
重合温度は通常−5〜60℃で、好ましくは−5〜40℃である。また、重合温度は重合反応の途中に変えてもよい。重合温度が当該範囲であることで、副反応を回避することができる。
ポリアニリン複合体は、具体的には以下の方法で製造することができる。
プロトン供与体及び乳化剤をトルエンに溶解した溶液を、窒素等の不活性雰囲気の気流下においたセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、置換又は無置換のアニリンを加える。その後、塩素を含まないリン酸を溶液に添加し、溶液温度を冷却する。
溶液内温を冷却した後、攪拌を行う。過硫酸アンモニウムをリン酸に溶解した溶液を、滴下ロートを用いて滴下し、反応させる。その後、溶液温度を上昇させ、反応を継続する。反応終了後、静置することで二相に分離した水相側を分液する。有機相側にトルエンを追加し、リン酸及びイオン交換水で洗浄を行うことでポリアニリン複合体(プロトネーションされたポリアニリン)トルエン溶液が得られる。
得られた複合体溶液に含まれる若干の不溶物を除去し、ポリアニリン複合体のトルエン溶液を回収する。この溶液をエバポレーターに移し、加温及び減圧することにより、揮発分を蒸発留去し、ポリアニリン複合体が得られる。
ポリアニリン複合体ではないポリアニリン分子は、周知の方法で製造することができる。具体例として、特開平3−28229に記載の製造方法が挙げられる。プロトン酸の存在下、溶剤中にてアニリンに温度を例えば5℃以下の温度に保持しつつ、酸化剤の水溶液をアニリン1モル当りに、酸化剤の1モルを、酸化剤1分子を還元するのに必要な電子数で割った量として定義される当量で、例えば2当量以上、徐々に加えて、上記プロトン酸にてドーピングされたアニリンの酸化重合体を生威させ、次いで、この重合体を塩基性物質によって脱ドーピングすることによって製造することができる。
また、先に述べたポリアニリン複合体を1M水酸化ナトリウム水溶液と混合して脱ドープしたポリアニリン粉末を作り、NMP(N−メチルピロリドン)に溶解させることにより、ポリアニリン分子の溶液を製造することができる。
ポリアニリン含有液は、上述した溶媒と、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体を含む液である。含有液は、例えば、上述したポリアニリン複合体の製造方法で回収する低極性溶媒(トルエン、キシレン等)の溶液であってもよく、また、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体を、溶媒に分散及び/又は溶解させたものでもよい。
溶媒中のポリアニリン複合体の割合は、特に限定はないが、通常、900g/kg以下であり、好ましくは0.01g/kg以上300g/kg以下であり、より好ましくは10g/kg以上300g/kg以下であり、さらに好ましくは30g/kg以上300g/kg以下の範囲である。
ポリアニリン含有液には、溶媒、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体の他に、第2ドーパントとしてフェノール性化合物(4−メトキシフェノール等)や耐熱安定化剤(ナフタレンスルホン酸等)等の添加剤が添加されていてもよい。但し、本発明ではベンジジン除去工程後、即ち、含有液を吸着剤に接触させた後に、上記の添加剤を添加することが好ましい。
本発明では、上述したポリアニリン含有液を、シリカゲル、酸性白土、活性白土、特定のモレキュラーシーブ及び活性炭から選択される少なくとも1つを含む吸着剤に接触させる。これにより、ベンジジンを高度に除去できる。特に、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体の濃度が4重量%以上であるポリアニリン含有液中のベンジジンを1ppb(重量)以下まで除去できる。
また、本発明により得られる精製ポリアニリン含有液は、下記式(IV)及び(V)を満たすことが好ましい。
(e)×{4/(d)}≦1.0(ただし、(d)≦4) (IV)
(e)≦1.0(ただし、(d)>4) (V)
ここで、(d)は精製ポリアニリン含有液のポリアニリン複合体の含有量[重量%]であり、(e)は精製ポリアニリン含有液のベンジジンの含有量[ppb]である。
シリカゲルは、コロイド状シリカ微粒子の高い密度の三次元凝集体の一般的な名称であり、二酸化ケイ素の無定形の多孔体である。市販品としては粒子径数mm〜数μm、細孔径およそ2〜50nmの破砕状や球状のものがある。
シリカゲル表面は、シロキサン構造部分やシラノール基で覆われており、水素結合や極性により極性分子を吸着することができる。また、シラノール基は弱い酸であるため、シリカゲルは弱い固体酸となる。
シリカゲルは表面に弱酸性のOH基を所有し、ベンジジンのアミノ基と反応し、吸着するためと考えられる。
シリカゲルは、細孔径(poresize)が20Å以上であることが好ましく、50Å以上であるものが好ましい。
また、細孔径は窒素吸着法で測定した値であり、市販されているシリカゲルのカタログ値である。
シリカゲルの使用量は、ポリアニリン含有液に対して1〜20重量%が好ましい、5〜15重量%がさらに好ましい。
活性炭は、特定の物質を選択的に分離、除去、精製するなどの目的で吸着効率を高めるために、化学的又は物理的な処理(活性化、賦活)を施した多孔質の炭素を主な成分とする物質である。活性炭には、粉末状、粒状、繊維状のもの等がある。
活性炭は大部分が炭素で構成されているため、表面の化学的な性質は疎水性である。しかし、表面にカルボキシル基、フェノール性ヒドロキシル基、キノン形カルボニル基等が存在し、若干の親水性を兼ね備えている。カルボキシル基やフェノール性ヒドロキシル基は水溶液中で弱酸性を、キノン形カルボニル基は弱塩基性を示すため、これらのサイトは酸性、塩基性化合物を吸着する。
活性炭は、疎水性の強いものや芳香環を有した分子を吸着しやすい性質があり、ベンジジンは芳香環を有するため吸着しやすいと考えられる。
活性炭の使用量は、ポリアニリン含有液に対して1〜15重量%が好ましく、特に3〜8重量%が好ましい。
モレキュラーシーブはゼオライトの一種であり、原料としてはシリカ、アルミナ及びアルカリ、アルカリ土類金属の水酸化物が主成分である。
多孔質体であり、空孔内部に分子を吸着する。種類により細孔径が異なり、表面は極性であり極性分子との水素結合性、双極子性等により、分子の大きさと極性の違うもの混合気体又は液体から希望の分子を選択的に分離することができる。
本発明では、細孔径がベンジジンよりも大きいモレキュラーシーブを使用する。ベンジジン分子の大きさは、縦約4.4Å、横約10.8Å程度であるため、これよりも大きい細孔径のモレキュラーシーブ、具体的には、モレキュラーシーブ13X以上の細孔径を有するものを使用する。
モレキュラーシーブは細孔の中にベンジジンを捕捉し、除去することができる。しかし、モレキュラーシーブの中でも細孔径がベンジジンよりも小さい場合、ベンジジンを細孔の中に取り込むことができないため、除去性能が低下する。
モレキュラーシーブの使用量は、ポリアニリン含有液に対して1〜20重量%が好ましく、特に5〜15重量%が好ましい。
酸性白土は、モンモリロナイトを主とする粘土類である。酸性白土は吸着能をもち、極性分子を吸着することができる。ベントナイトの硫酸処理等により製造される場合もある。
酸性白土の使用量は、ポリアニリン含有液100重量%に対し、1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、特に1.5〜5重量%が好ましい。
活性白土は、粘土の一種であり、酸性白土を硫酸や塩酸で熱処理して得ることができる。活性白土は吸着能をもち、極性分子を吸着することができる。
活性白土の使用量は、ポリアニリン含有液100重量%に対し、1〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、特に5〜10重量%が好ましい。
本発明の一態様では、吸着剤としてシリカゲルを含むもの、又はシリカゲルのみからなるものを使用することが好ましい。シリカゲルを用いることにより、含有液から得られる塗膜の導電性が維持される。これは、シリカゲルは弱酸性であるため、ポリアニリンの脱ドープを引き起こさないためと考えられる。
本発明の別の態様では、吸着剤が酸性白土又は活性白土であることが好ましい。酸性白土又は活性白土を用いることにより、含有液に含まれるベンジジンを1ppb以下まで除去した上で、含有液から得られる塗膜の導電性が、より高度に維持される。
尚、モレキュラーシーブは塩基性のため、脱ドープを引き起こす可能性がある。活性炭は吸着力が強いため、ドーパントを吸着してしまい、脱ドープを引き起こしたり、塩基性キノン形カルボニル基等の塩基性サイトによる脱ドープが起こる可能性がある。
ポリアニリン含有液を吸着剤に接触させる方法としては、例えば、吸着剤をカラム等の容器に充填し、これに含有液を流通させる方法や、ポリアニリン含有液に吸着剤を投入して撹拌する方法等が挙げられる。
ポリアニリン含有液に分散状態のポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体がある場合は、吸着剤を添加して撹拌する方法が好ましい。
接触時間は特に限定はなく、要求されるベンジジン濃度に合わせて適宜設定することができる。通常、10分以上、例えば1〜48時間程度であり、ベンジジン濃度を1ppb以下にするためには、6時間以上32時間以下が好ましい。
接触温度も特に限定はないが、通常、10℃〜30℃程度が好ましい。
本発明の一態様で得られる精製ポリアニリン含有液では、ポリアニリン及び/又はポリアニリン複合体の濃度が4重量%(wt%)以上であることが好ましく、また、ベンジジン濃度が1ppb(重量)以下であることが好ましい。ベンジジン濃度は、液体クロマトグラフ/タンデム質量分析装置(LC/MS/MS)で測定できる。
本発明の別の態様で得られる精製ポリアニリン含有液では、精製ポリアニリン含有液中に含まれるベンジジンの含有量が1.0ppb以下であり、かつ、前記精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜の電導度が50S/cm以上であることが好ましい。
上記発明の別の態様で得られる精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜を、ポリアニリン含有塗膜といい、本発明のポリアニリン含有塗膜は、含まれるベンジジンの含有量が1.0ppb以下であり、かつ、その電導度が50S/cm以上であることが好ましい。
前記本発明の別の態様で得られる精製ポリアニリン含有液中に含まれるベンジジンの含有量は、1.0ppb未満であることが好ましく、0.7ppb以下であることがより好ましく、0.55ppb以下であることがより好ましい。
前記ポリアニリン含有塗膜に含まれるベンジジンの含有量は、1.0ppb未満であることが好ましく、0.7ppb以下であることがより好ましく、0.55ppb以下であることがより好ましい。
前記ポリアニリン含有塗膜の電導度は、60S/cm以上であることが好ましく、80S/cm以上であることが好ましく、90S/cm以上であることが好ましい。また、その電導度の上限は限定されないが、通常、700S/cm以下である。
本発明では、上記の接触工程の前に、予備洗浄してもよい。例えば、ポリアニリン含有液にリン酸やイオン交換水を投入し、有機相と水相を分離することにより洗浄することが好ましい。これにより、ベンジジン濃度を予め低下することができ、接触工程で吸着剤に吸着されるベンジジン量を減らすことができる。
本発明の精製ポリアニリン含有液には、適宜、フェノール性化合物や耐熱安定化剤等の添加剤を添加できる。
例えば、耐熱安定化剤とは、酸性物質又は酸性物質の塩であり、酸性物質は有機酸(有機化合物の酸)、無機酸(無機化合物の酸)のいずれでもよく、複数の耐熱安定化剤を含んでいてもよい。具体例として、ナフタレンスルホン酸が挙げられる。
また、フェノール性化合物は、フェノール性水酸基を有する化合物である。具体例として、4−メトキシフェノール、4−イソプロピルフェノール、t−アミルフェノールが挙げられる。
本発明の精製ポリアニリン含有液の製造方法では、上述した所定の吸着剤を使用することにより、効率よくベンジジンを除去できる。従って、多量の溶媒を必要とせず、かつ溶媒の循環機構も必要としない。
また、溶媒に溶解するポリアニリン複合体を含む含有液から、ベンジジンを高度に除去できる。
さらに、特にシリカゲルを使用した場合、ベンジジンを高度に除去しても含有液から得られる膜の導電性が低下しない。
製造例1[ポリアニリン複合体の製造]
エーロゾルOT(ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)37.8g及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル構造を有する非イオン乳化剤であるソルボンT−20(東邦化学工業株式会社製)1.47gをトルエン600mLに溶解した溶液を、窒素気流下においた6Lのセパラブルフラスコに入れ、さらにこの溶液に、22.2gのアニリンを加えた。その後、1Mリン酸1800mLを溶液に添加し、トルエンと水の2つの液相を有する溶液の温度を5℃に冷却した。
溶液内温が5℃に到達した時点で、毎分390回転で攪拌を行った。65.7gの過硫酸アンモニウムを1Mリン酸600mLに溶解した溶液を、滴下ロートを用いて2時間かけて滴下した。滴下開始から18時間、溶液内温を5℃に保ったまま反応を実施した。その後、反応温度を40℃まで上昇させ、1時間反応を継続した。その後、静置し、トルエン相を分離した。トルエン相におけるポリアニリン複合体の濃度は9.4重量%、ベンジジン濃度は600ppb(重量)であった。
製造例2
製造例1で得られたトルエン相にトルエンを1500ml添加し、1Mリン酸500mLで1回、イオン交換水500mLで3回洗浄し、トルエン相を静置分離し、濃度調整のための濃縮を行い、ポリアニリン複合体トルエン溶液900gを得た。このポリアニリン複合体トルエン溶液のポリアニリン複合体濃度は5.7重量%、ベンジジン濃度は8.5ppbであった。
このことから、洗浄だけでは、ポリアニリン複合体濃度が一定量以上のポリアニリン組成物のベンジジン濃度を1ppb以下にすることはできず、高度の除去ができていないことがわかった。
尚、製造例2で得たポリアニリン複合体の重量平均分子量は68700、分子量分布は2.9であった。また、ドープ率は0.47であった。
重量平均分子量及び分子量分布はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定した。測定は、昭和電工株式会社製GPCカラム(Shodex KF−806Mを2本、Shodex KF−803を1本)を用いて行い、測定条件は溶媒を0.01M LiBr含有NMP、流量を0.40ml/min、カラム温度を60℃、注入量を100μL、UV検出波長を270nmとした。また、分子量分布はポリスチレン換算で行った。
[精製ポリアニリン塗液]
実施例1
製造例2で得られたポリアニリン複合体トルエン溶液900gにイソプロピルアルコール(IPA)45gを添加した。シリカゲル(Aldrich製、high purity grade, poresize 60Å, 70〜230mesh for column chromatography)を90g添加し、24時間撹拌した。
その後、No.5Aのろ紙を用いてろ過し、精製ポリアニリンのトルエン溶液(精製ポリアニリン塗液)を得た。
実施例2
シリカゲルの代わりに活性炭(Aldrich製、untreated powder,100−400mesh)を45g添加した以外は、実施例1と同様にて、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例3
シリカゲルの代わりにモレキュラーシーブ13X(Aldrich製、beads,8−12mesh)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例4
シリカゲルの代わりに酸性白土♯20(水澤化学社製)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例5
シリカゲルの代わりに酸性白土♯20(水澤化学社製)を45g添加した以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例6
シリカゲルの代わりに酸性白土♯20(水澤化学社製)を18g添加した以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例7
シリカゲルの代わりに活性白土V2(水澤化学社製)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
比較例1
シリカゲルとIPAを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
比較例2
シリカゲルの代わりにイオン交換樹脂(Amberlyst 15H、Aldrich製)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
比較例3
シリカゲルの代わりにセライトNo.545(和光純薬工業株式会社製)を45g添加した以外は、実施例1と同様にして精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
比較例4
シリカゲルの代わりにモレキュラーシーブ3A(Aldrich製、beads,8−12mesh)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
比較例5
シリカゲルの代わりにアルミナ(Aldrich製、activated、acidic、Brockmann1)を90g添加した以外は、実施例1と同様にして精製ポリアニリンのトルエン溶液を得た。
実施例1〜7、比較例1〜5で得られたポリアニリンのトルエン溶液について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
[ベンジジンの定量]
ベンジジン標準原液(5000μg/ml、Aldrich製)0.2mlを採取し、メタノールで100mlとしたものをベンジジン標準溶液とした。(10000ng/mL)。その後、順次メタノールで希釈し、ベンジジン標準溶液(1.0、5.0、10、50ng/mL)を調製し、LC/MS/MSにより検量線を作成した。
得られた精製されたポリアニリンのトルエン溶液を4ml採取し、窒素気流下で濃縮乾固した。得られた濃縮物にアセトンを10ml添加し、30分超音波抽出を行った。その後、遠心分離(3000rpm、15min)し、上澄液を採取し、窒素気流下で濃縮乾固を行った。濃縮残渣にアセトン1mlを添加後、5分間超音波処理を行った。調製した溶液を遠心分離(3000rpm、15min)を行い、得られた上澄み液をPTFEディスクフィルター(0.45μm)でろ過した。得られたろ液を試料溶液としてLC/MS/MS分析を行い、検量線からベンジジンの定量結果を得た。
[電導度の測定]
精製されたポリアニリンのトルエン溶液1g採取し、0.2gの4−メトキシフェノール(和光純薬工業株式会社製)と2−ナフタレンスルホン酸水和物(東京化成工業株式会社製)を0.0047g添加し、30℃で30min撹拌して、電導度測定用溶液とした。
図1に示すように、並列する4本の帯状にパターニングされたITO電極2を表面に有するガラス基板1の上面に、電導度測定用溶液1mlを、スピンコート法により窒素雰囲気下で塗布した。この際、ガラス基板に電導度測定用溶液を滴下した後のガラス基板回転時間は15秒間とし、ガラス基板回転速度は、2000rpmとした。その後、ガラス基板を窒素雰囲気下で乾燥して(乾燥時間:5分間、乾燥温度:80℃)、ポリアニリン複合体薄膜を形成した。
乾燥して得られたポリアニリン複合体薄膜について、窒素雰囲気下で削り取り、図2に示すようにITO電極2に直交する帯状(ポリアニリン複合体薄膜3)とした。表面に露出したITO電極の端子を用いて、ロレスターGP(三菱化学社製;四端子法による抵抗率計)を用いて4端子法で電導度を測定した。
Figure 2014028949
上記結果から、アルミナ、セライト及びイオン交換樹脂を使用した場合は、ベンジジン濃度を1ppb以下まで除去することはできなかった。アルミナは、シリカゲルとは異なり、表面に弱塩基性のOH基を有するためベンジジンに対する吸着能が弱いと考えられる。セライトはベンジジンと反応するようなOH基等を有しておらず分子間力等の弱い力のみで吸着するだけであるため、除去性が低いと考えられる。イオン交換樹脂は樹脂が膨潤せず、細孔内部まで捕捉分子を取り込むことができず、効果が薄かったと考えられる。
ポリアニリン複合体が溶解しているポリアニリン含有液から不純物を除去することは、複合体が分散している状態のポリアニリン含有液から不純物を除去するよりも難しいとも予想される。本発明では、溶解型のポリアニリン含有液からもベンジジンを除去できる。
また、酸性白土又は活性白土を使用した場合、高い導電性を維持したまま、ベンジジンが安定的に除去され、ベンジジン濃度を0.51ppb未満にすることができた。
本発明では、高い導電性を維持したまま、ベンジジンを高度に除去することができる。
本発明の精製ポリアニリン含有液の製造方法は、ポリアニリン含有液の精製に好適である。本発明のポリアニリン含有液から得られる導電膜は、パワーエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス分野において、静電及び帯電防止、透明電極及び導電性フィルム、エレクトロルミネッセンス素子、回路、電磁波遮蔽、電磁波吸収、ノイズ抑制、コンデンサの誘電体及び電解質、太陽電池及び二次電池の極材、燃料電池セパレータ等に、又はメッキ下地、防錆等に利用できる。
1 ガラス基板
2 ITO電極
3 ポリアニリン複合体薄膜

Claims (16)

  1. 下記(a)と、下記(b)及び下記(c)のうち少なくとも一方と、を含むポリアニリン含有液を、シリカゲル、活性炭、酸性白土、活性白土、及び細孔径がベンジジンよりも大きいモレキュラーシーブから選択される少なくとも1つを含む吸着剤に接触させる工程を含む、精製ポリアニリン含有液の製造方法。
    (a)溶媒
    (b)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン
    (c)前記溶媒に溶解又は分散しているポリアニリン複合体
  2. 前記吸着剤が、シリカゲルを含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記吸着剤が、シリカゲルのみからなる請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記シリカゲルの細孔径(poresize)が50Å以上である請求項1〜3いずれかに記載の製造方法。
  5. 前記ポリアニリン含有液に、前記吸着剤を、前記ポリアニリン含有液100重量%に対し、1重量%以上20重量%以下投入し撹拌することにより、吸着剤にポリアニリン含有液を接触させる、請求項1〜4いずれかに記載の製造方法。
  6. 前記吸着剤が酸性白土又は活性白土である請求項1に記載の精製ポリアニリン含有液の製造方法。
  7. 前記酸性白土又は活性白土の配合量が、前記ポリアニリン含有液100重量%に対し、1〜10重量%である請求項6に記載の精製ポリアニリン含有液の製造方法。
  8. 前記ポリアニリン含有液が、前記(c)として溶媒に溶解しているポリアニリン複合体を含む、請求項1〜7いずれかに記載の製造方法。
  9. 前記ポリアニリン複合体が、下記式(III)から生じる酸イオンによってドープされている請求項1〜8いずれかに記載の製造方法。
    Figure 2014028949
    (式中、Mは、水素原子、有機遊離基又は無機遊離基であり、m’はMの価数である。
    13及びR14は、それぞれ独立に、炭化水素基又は−(R15O)r−R16で表わされる基である。
    15はそれぞれ独立に炭化水素基又はシリレン基であり、R16は水素原子、炭化水素基又はR17 Si−で表わされる基であり、rは1以上の整数である。
    17はそれぞれ独立に炭化水素基である。)
  10. 前記ポリアニリン複合体が、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することによって製造されたものである、請求項1〜9いずれかに記載の製造方法。
  11. 前記ポリアニリン複合体が、プロトン供与体、リン酸、及び前記プロトン供与体とは異なる乳化剤を含み、2つの液相を有する溶液中で、置換又は無置換のアニリンを化学酸化重合することによって製造された請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記精製ポリアニリン含有液のポリアニリン複合体の含有量が4重量%以上であり、ベンジジンの含有量が1ppb以下である、請求項1〜11いずれかに記載の製造方法。
  13. 前記精製ポリアニリン含有液の、
    (d)ポリアニリン複合体の含有量[重量%]と、
    (e)ベンジジンの含有量[ppb]が、
    下記式(IV)及び(V)を満たす請求項1〜11いずれかに記載の製造方法。
    (e)×{4/(d)}≦1.0(但し、(d)≦4) (IV)
    (e)≦1.0(但し、(d)>4) (V)
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法によって製造された、精製ポリアニリン含有液。
  15. 精製ポリアニリン含有液であって、
    精製ポリアニリン含有液中に含まれるベンジジンの含有量が1ppb以下であり、
    前記精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜の電導度が50S/cm以上である精製ポリアニリン含有液。
  16. 精製ポリアニリン含有液から得られる塗膜であって、
    含まれるベンジジンの含有量が1ppb以下であり、
    その電導度が50S/cm以上であるポリアニリン含有塗膜。
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