JP2014027274A - エッチング液組成物、及び多重金属膜のエッチング方法{etchantcomposition、andmethodforetchingamulti−layeredmetalfilm} - Google Patents

エッチング液組成物、及び多重金属膜のエッチング方法{etchantcomposition、andmethodforetchingamulti−layeredmetalfilm} Download PDF

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Abstract

【課題】多重金属膜をエッチングするために使用されるエッチング液組成物を提供する。
【解決手段】多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含むエッチング液組成物、及びこれを利用して多重金属膜をエッチングする方法に関する。
【選択図】図4

Description

本願は、エッチング液組成物、及びこれを利用して多重金属膜をエッチングする方法に関する。
低い抵抗値を有する金属電極としては、銅(Cu)を利用することが好ましく、銅膜の下部に拡散防止膜として、モリブデン(Mo)膜を形成してCu/Mo二重膜形態の電極を製造し、使用することができる。
前記Cu/Mo二重膜をエッチングすることで、所望のパターンを形成して使用することができ、前記エッチングを行うためのエッチング液組成物として、過酸化水素系列のエッチング液組成物を使用することができる。例えば、大韓民国公開特許第10−2006−0099089号『金属配線エッチング溶液及びこれを利用した金属配線エッチング方法と前記エッチング溶液を利用した液晶表示装置の製造方法』では、過酸化水素系列のエッチング液組成物を使用してCu/Mo二重膜をエッチングする方法を提供する。
しかし、前記エッチングを行うためのエッチング液組成物として、前記過酸化水素系列のエッチング液組成物を使用する場合、その寿命が比較的短いという短所があり、エッチング液組成物の純水の使用量が過多に要求され、これによって廃液の量も多くなり、前記過酸化水素系列のエッチング液組成物に金属が含まれる場合、金属による過酸化水素の分解反応が進行されるため、エッチング液組成物を安定に維持し難く、これによる爆発の危険性が存在するという問題点がある。
一方、ガルバニック現象(Galvanic reaction)とは、溶液や大気中で互いに異なる種類の金属を接触させた時に発生する現象であって、異種金属間の電解質内の電気化学的起電力差によってエッチング速度が顕著に変化する現象を意味する。異種金属間の酸化/還元反応の速度は、前記異種金属の溶液内の相対的な電位差によって決まる。一般的に、溶液内の前記異種金属のうち電気化学的電位の高い金属が陰極(cathode)として作用して還元反応が優勢となり、エッチング速度が遅くなり、電位の低い金属は陽極(anode)として作用して酸化反応の方が優勢となり、エッチング速度が速くなる。
前記ガルバニック現象のため、前記Cu/Mo二重膜のように異種金属を含む多重金属膜をエッチングするにあたっては、膜の一部がオーバエッチングされるという問題点が発生し得る。このような問題点を補完するために、異種金属のそれぞれに対して異なる種類のエッチング液組成物を処理することもできるが、この場合、全体エッチング工程が複雑になって製造単価及び時間が増大され、製品の生産性及び経済性が低下するという問題点がある。
これによって、過酸化水素系列のエッチング液組成物が誘発する問題点を解決する一方、前記Cu/Mo二重膜などの銅とモリブデンとを含む多重金属膜に対して、1回の湿式エッチング工程のみでも優れたエッチング特性が期待できる新しいエッチング液組成物の開発が要求されている。
本発明者は、リン酸、硝酸、酢酸、塩素含有化合物、及び水を含むエッチング液組成物を利用してエッチングを行う場合、従来の過酸化水素系列のエッチング液組成物が誘発する問題点を解決することができ、従来のリン酸系列のエッチング液組成物を利用する場合、速過ぎる銅のエッチング速度によって発生した銅のオーバエッチング現象、急激な傾斜角、下部膜との段差幅の形成などの問題点も解決することができることを見出した。また、本願のエッチング液組成物を利用する場合、Cu/Mo二重膜などの銅とモリブデンとを含む多重金属膜に対して、1回の湿式エッチング工程のみでも優れたエッチング特性が期待できることを見出し、本願を完成した。
そこで、本願は、多重金属膜をエッチングするために使用されるエッチング液組成物として、前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含むエッチング液組成物、及びこれを利用して多重金属膜をエッチングする方法を提供する。
しかし、本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限らず、言及されなかった別の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
本願の第1側面は、多重金属膜をエッチングするために使用されるエッチング液組成物として、前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含む、エッチング液組成物を提供する。
既存のリン酸系列の銅エッチング液では、主な酸化剤であった硝酸によって銅部分のエッチング速度が非常に速く、これを制御し難かった。また、銅のエッチング速度を制御するために、リン酸に有機無機添加剤を入れた場合にも、大きい効果が得られなかった。そこで、本願では、従来の腐食抑制剤として使用された前記有機無機添加剤を添加する代わりに、別の酸化剤である塩素イオンが銅のエッチング速度を低下させる現象を利用することで、効果的に銅のエッチング速度を制御し、Cu/Mo二重膜などの多重金属膜を均一にエッチングすることができるようにした。
本願の第2側面は、下記ステップを含む、多重金属膜のエッチング方法を提供する。
基板上に蒸着された多重金属膜に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成するステップ、
前記フォトレジスト膜をマスクとして使用し、エッチング液組成物を使用して前記多重金属膜をエッチングすることで金属配線パターンを形成するステップ、及び、
前記フォトレジスト膜を取り除くステップ。
ここで、前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含む。
本願のエッチング液組成物を利用してエッチング工程を行う場合、従来の過酸化水素系列のエッチング液が誘発した問題点を効果的に解決することができる。具体的に、従来の過酸化水素系列のエッチング液は、エッチング液の寿命が比較的短いという短所があり、エッチング液の純水の使用量が過多に要求され、これによって廃液の量も多くなり、前記過酸化水素系列のエッチング液に金属が含まれる場合、金属による過酸化水素の分解反応が進行されるため、エッチング液を安定に維持し難く、これによる爆発の危険性が存在するという問題点を保有していたが、本願のエッチング液組成物は、このような問題点が現れない。
また、本願のエッチング液組成物を利用する場合、Cu/Mo二重膜などの銅とモリブデンとを含む多重膜に対して、1回の湿式エッチング工程のみでも優れたエッチング特性が期待できる。具体的に、本願によるエッチング液組成物を利用して前記多重膜のエッチング工程を行う場合、エッチング終了時間(EPD、End Point Detection)、エッチング速度(Etch rate)、エッチング損失(CD skew)、段差幅(Step length)、及び傾斜角(Taper angle)などのエッチング特性が同時に改善されることができる。従来のエッチング液組成物の問題点のうち一つは、エッチング速度が速過ぎて商用化及び大量生産に困難があるという点であったが、本願のエッチング液組成物を利用してエッチング工程を行う場合、塩素含有化合物がエッチング速度を適切に調節する役割を行うため、エッチング速度が約100Å/sec内外に適切になり、商用化及び大量生産に有利であるという利点がある。また、本願によるエッチング液組成物は、その寿命(life−time)が比較的長く、経済性が高くて商業的に利用されるのに有利である。
本願のエッチング液組成物は、前記Cu/Mo二重膜のエッチングのためにのみ使用されることができるわけではなく、多様な多重金属膜のエッチングのために使用されることができる。前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含んでもよいが、これに限らず、この他にも、多様な多重金属膜に本願のエッチング液組成物が適用されることができる。例えば、本願のエッチング液組成物は、Cu/Mo/GIZO(Ga+InZnO)酸化物半導体三重膜、またはCu/Mo/HIZO(Hf+InZnO)酸化物半導体三重膜を一括エッチングするために使用されることができるが、これに限らない。前記Cu/Mo二重膜の場合、GIZOベースでは使用が不可能なCu/Ti二重膜とは異なって、GIZOベースでも使用が可能であり、Cu/Mo/GIZO酸化物半導体三重膜の形態に変形されることができるが、これに限らない。本願のエッチング液組成物を使用することで、前記多重金属膜が約5,000Å以上の厚さを有する厚膜の場合にも、一括的なエッチングを行うことができ、前記多重金属膜に含まれた異種金属を同時に均一にエッチングすることができ、前記多重金属膜に含まれた異種金属のうちいずれか一つに発生する残渣を減少させることができる。
本願のエッチング液組成物、及びこれを利用するエッチング方法は、例えば、平板ディスプレイのTFT(Thin Film Transistor)、アクティブマトリックスOLED、またはタッチセンサーパネルに使用される導電膜をパターニングする過程で有用に使用されることができるが、これに限らず、エッチングが要求される多様な産業分野で幅広く利用されることができる。
本願の実施例1によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の実施例2によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の実施例4によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の実施例7によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の一実施例によってCu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物をそれぞれ処理した場合、銅の電気化学的挙動を示す分極曲線である。 本願の一実施例によってCu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物を処理した場合、銅のエッチング速度を示すグラフである。 本願の実施例14によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の実施例18によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。 本願の実施例21によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。
以下では、添付した図面を参照して、本願が属する技術分野で通常の知識を持った者が容易に実施することができるように本願の実施例を詳しく説明する。しかし、本願は、様々な異なる形態で具現されることができ、ここで説明する実施例に限らない。そして、図面で本願を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分に対しては、類似した図面符号を付けた。
本願の明細書全体において、ある部分が他の部分と『連結』されているというと、これは、『直接的に連結』されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間に挟んで『電気的に連結』されている場合も含む。
本願の明細書全体において、ある部材が他の部材『上に』位置しているというと、これは、ある部材が他の部材に隣接している場合だけでなく、二つの部材の間に別の部材が存在する場合も含む。
本願の明細書全体において、ある部分がある構成要素を『含む』というと、これは、特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。本願の明細書全体で使用される程度の用語『約』、『実質的に』などは、言及された意味に固有の製造及び物質許容誤差が提示される時、その数値でまたはその数値に近接した意味として使用され、本願の理解を助けるために、正確であるか絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に利用することを防止するために使用される。本願の明細書全体で使用される程度の用語『〜(する)ステップ』または『〜のステップ』は、『〜のためのステップ』を意味しない。
本願の明細書全体において、マーカッシュ形式の表現に含まれた『これらの組合』の用語は、マーカッシュ形式の表現に記載された構成要素からなる群より選択される一つ以上の混合または組合を意味するものであり、前記構成要素からなる群より選択される一つ以上を含むことを意味する。
以下、添付した図面を参照して、本願の具現例及び実施例を詳しく説明する。
本願の第1側面は、多重金属膜をエッチングするために使用されるエッチング液組成物であって、前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含む、エッチング液組成物を提供する。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約60重量%〜約70重量%、硝酸約0.5重量%〜約4重量%、酢酸約4重量%〜約20重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約2重量%、及び残量の水を含んでもよいが、これに限らない。
前記エッチング液組成物の重量比を参照すると、本願の第1側面によるエッチング液組成物は、リン酸、硝酸及び酢酸などの無機酸をベース(base)とするエッチング液組成物とみることができ、これは、前記無機酸を少量含むことで単純な補助酸化剤の役割を担当するエッチング液組成物とは区別される。また、前記エッチング液組成物は、必要に応じて前記リン酸、硝酸、酢酸、塩素含有化合物、及び水以外の物質も含むことができる。
前記エッチング液組成物において、リン酸(HPO)は、基本的な酸化剤の役割、及び前記多重金属膜に含まれた銅及びモリブデンの表面に不動態膜を形成する役割を担当し、組成物の総重量に対して、約50重量%〜約80重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約55重量%、約50重量%〜約60重量%、約50重量%〜約65重量%、約50重量%〜約70重量%、約50重量%〜約75重量%、約50重量%〜約80重量%、約55重量%〜約60重量%、約55重量%〜約65重量%、約55重量%〜約70重量%、約55重量%〜約75重量%、約55重量%〜約80重量%、約60重量%〜約65重量%、約60重量%〜約70重量%、約60重量%〜約75重量%、約60重量%〜約80重量%、約65重量%〜約70重量%、約65重量%〜約75重量%、約65重量%〜約80重量%、約70重量%〜約75重量%、約70重量%〜約80重量%、または約75重量%〜約80重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、リン酸が前記エッチング液組成物に約50重量%未満で含まれている場合には、銅エッチングが起こらないか、または相対的に水の含量が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得るが、これに限らない。また、この場合、銅またはモリブデンのいずれか一方のエッチング速度のみが低下して不均一なエッチングが起こり得るが、これに限らない。一方、リン酸が前記エッチング液組成物に約80重量%超過で含まれている場合には、銅のエッチング速度が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得、エッチング液の粘度(viscosity)の上昇によってスプレー噴射が難しくなるという問題点が発生し得、不均一なエッチングの問題も発生し得るが、これに限らない。一方、総リン酸のうち純(pure)リン酸の割合は高いほど好ましい。
これと関連して、図1Aは、本願の実施例1によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。また、図1Bは、本願の実施例2によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。本願の実施例1及び2は、本願のエッチング液組成物でリン酸の含量を調節したものであり、これに関するものである本願の図1A及び図1Bを通じて、本願のエッチング液組成物でリン酸の含量による影響を確認することができる。
前記エッチング液組成物において、硝酸(HNO)は、銅酸化剤またはモリブデン酸化剤の役割を担当し、組成物の総重量に対して、約0.5重量%〜約10重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して硝酸約0.5重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約8重量%、約0.5重量%〜約10重量%、約2重量%〜約5重量%、約2重量%〜約8重量%、約2重量%〜約10重量%、約5重量%〜約8重量%、約5重量%〜約10重量%、または約8重量%〜約10重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、硝酸が前記エッチング液組成物に約0.5重量%未満で含まれている場合には、銅のエッチング速度を低下させて不均一なエッチングが行われ、その結果、ムラが発生するという問題が発生し得るが、これに限らない。一方、硝酸が前記エッチング液組成物に約10重量%超過で含まれている場合には、銅のエッチング速度が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得、また、銅及びモリブデンのガルバニック現象が促進され、段差幅(Step length)の値が急激に増加するという問題点があり得るが、これに限らない。
これと関連して、図2Aは、本願の実施例4によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。また、図2Bは、本願の実施例7によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。本願の実施例3〜7は、本願のエッチング液組成物で硝酸の含量を調節したものであり、これに関するものである本願の図2A及び図2Bを通じて、本願のエッチング液組成物で硝酸の含量による影響を確認することができる。
前記エッチング液組成物において、酢酸(CHCOOH)は、銅酸化膜を酸化させる役割、及び銅とモリブデンとのガルバニック現象の調節液の役割を担当し、組成物の総重量に対して、約4重量%〜約30重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、酢酸約4重量〜約7重量%、約4重量%〜約10重量%、約4重量%〜約15重量%、約4重量%〜約20重量%、約4重量%〜約25重量%、約4重量%〜約30重量%、約7重量%〜約10重量%、約7重量%〜約15重量%、約7重量%〜約20重量%、約7重量%〜約25重量%、約7重量%〜約30重量%、約10重量%〜約15重量%、約10重量%〜約20重量%、約10重量%〜約25重量%、約10重量%〜約30重量%、約15重量%〜約20重量%、約15重量%〜約25重量%、約15重量%〜約30重量%、約20重量%〜約25重量%、約20重量%〜約30重量%、または約25重量%〜約30重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、酢酸が前記エッチング液組成物に約4重量%未満で含まれる場合には、銅のエッチング速度が速過ぎて銅のオーバエッチングが発生し、銅とモリブデンとのガルバニック現象が激しくなり、段差幅の値が大きくなるという問題点があり得るが、これに限らない。一方、酢酸が前記エッチング液組成物に約30重量%超過で含まれている場合には、銅部分のオーバエッチングが行われて均一なエッチング特性を得難く、パターンの直進性が落ちるという問題点があり得るが、これに限らない。これと関連して、前記エッチング液組成物に酢酸が含有される場合、リン酸処理によって銅の表面に形成された酸化銅の被膜(CuO)が溶けることで、銅のエッチング速度が増加することができる。一方、前記エッチング液組成物に酢酸が含有される場合、リン酸処理によってモリブデンの表面に形成されたモリブデン酸化膜が成長することで、モリブデン部分のエッチング速度は減少することができる。前記エッチング液組成物に含まれた酢酸の含有量が一定水準まで増加するほど、前記言及した作用によって全体のガルバニック現象が変化するようになり、段差幅(Step length)及びエッチング損失(CD skew)の値が減少する効果を得ることができる。
一方、前記エッチング液組成物において、塩素含有化合物は、エッチングの結果発生してガラス基板或いは下部膜に残存することで、ピクセル不良の誘発原因となり得る小さな粒子状の残渣(residue)を取り除くために使用されることができ、また、銅のエッチング速度を調節するために使用されることができるが、これに限らない。例えば、前記塩素含有化合物は、エッチング液組成物の総重量に対して、約0.5重量%〜約6重量%含まれてもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、塩素含有化合物約0.5重量%〜約1重量%、約0.5重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約4重量%、約0.5重量%〜約6重量%、約1重量%〜約2重量%、約1重量%〜約4重量%、約1重量%〜約6重量%、約2重量%〜約4重量%、約2重量%〜約6重量%、または約4重量%〜約6重量%を含んでもよいが、これに限らない。前記塩素含有化合物が前記エッチング液組成物に約0.5重量%未満で含まれている場合には、銅のエッチング速度の調節剤としての役割をきちんと行うことができず、前記塩素含有化合物が前記エッチング液組成物に約6重量%超過で含まれている場合には、銅とモリブデンとのエッチング速度が減少して残渣が発生するという問題があり得るが、これに限らない。
例えば、リン酸系列などの非過水(Non-peroxide)系列のエッチング液組成物は、銅のエッチング速度の調節剤として塩素含有化合物の外に他の化合物を含有してもよいが、この場合、ガラス基板の損傷によって再作業(rework)が不可能になるおそれがあるという問題点がある。これに対し、本願のように、エッチング液組成物に銅のエッチング速度の調節剤として塩素含有化合物を含ませる場合にはガラス基板の損傷によって再作業が不可能になる問題を防止することができるという利点がある。
本願の一具現例によると、前記塩素含有化合物は、HCl、LiCl、NaCl、KCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、CrCl、及びHPtClのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、2以上の異なる種類の前記塩素含有化合物を含んでもよいが、これに限らない。
本願のエッチング液組成物が塩素含有化合物を含むことと関連して、本願の図3〜図6は、その効果を示している。
先ず、図3は、本願の一実施例によってCu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物をそれぞれ処理した場合、銅の電気化学的挙動を示す分極曲線である。図3を参照すると、分極曲線上で塩素含有化合物が添加された場合、銅のエッチング速度が遅くなることを確認することができ、特に塩素含有化合物が約2重量%以上含有されたエッチング液組成物を使用してエッチングした場合には、不動態化(passivation)現象が発生することを確認することができる。
一方、エッチング液組成物中に塩素含有化合物が含まれているか否かによるモリブデンのエッチング挙動変化は、銅とモリブデンとを接合した時に発生するガルバニック現象にも大きな影響を及ぼす。塩素含有化合物を含まないエッチング液組成物を処理した場合には、モリブデンがカソードの役割を担当して、銅がアノードの役割を担当し、モリブデンが銅の腐食を促進するようになる。これによって、モリブデンは、溶けずに残渣として残っている一方、銅は過度にエッチングされることがある。これに対し、塩素含有化合物を含むエッチング液組成物を処理した場合には、塩素イオンがモリブデンの酸化被膜を破壊することによって、モリブデンがよく溶けることができるようになる。これによって、モリブデンは、より一層よく溶けることができるようになり、エッチングの後、適切な傾斜角を有するCu/Mo膜を収得することができる。銅がカソードである場合、ガルバニック電流値が大きいほど銅がモリブデンとのガルバニック現象によって激しくオーバエッチングされていることを意味するが、エッチング液組成物に塩素含有化合物が添加されることによってガルバニック電流値が減少し、これは、銅のオーバエッチングが塩素含有化合物の添加によって効果的に抑制されることを意味する。即ち、塩素含有化合物を含ませれば、本願のエッチング液組成物のようなリン酸系列のエッチング液組成物を利用してCu/Mo二重膜も効果的にエッチングすることができる。
次に、図4は、本願の一実施例によってCu/Mo二重膜にエッチング液組成物を処理した場合、銅のエッチング速度を示すグラフであって、前記エッチング液に含まれる塩素含有化合物の含有量によって前記エッチング速度がどのように変化するかを示すグラフである。
塩素イオンは、一般的に金属の腐食速度を向上させるものと知られているが、本願で行った実験の結果、硝酸が含有されたリン酸系列のエッチング液組成物では、塩素イオンの濃度の増加がかえって銅のエッチング速度を減少させるものと確認された。銅のエッチング速度は、エッチング時に銅の表面に発生するエッチング副産物である水和フィルムによって影響を受けるものと知られている。一般的に、硝酸が含有されたリン酸系列のエッチング液組成物を処理する場合、銅は急速にエッチングされるが、これは、表面に生成されるCu(OH)形態のフィルムが多孔性構造を有し、エッチング液組成物に露出した銅を全て覆うことができないことから起因する。しかし、塩素イオンが添加される場合、多孔性構造である前記Cu(OH)フィルムの代わりに、緻密な構造であるCuCl・nHOフィルムが生成され、前記CuCl・nHOフィルムが物質移動現象を抑制することによって、銅のエッチング速度が低下する。
即ち、従来、リン酸系列のエッチング液組成物の大きな問題点であった銅のオーバエッチング現象は、本願によってエッチング液組成物に塩素含有化合物を添加することで、塩素イオンを供給することによって効果的に解決されることができる。より詳しくは、リン酸系列のエッチング液組成物に塩素イオンが含まれる場合、モリブデンのエッチング速度は向上し、銅のエッチング速度は低下するので、前記塩素イオンは、銅のオーバエッチングを抑制する腐食抑制剤の役割を担当するものとみることができる。
一方、図5A、図5B、及び図6は、本願の一実施例によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真であって、図5A、図5B、及び図6を通じて、本願のエッチング液組成物で塩素含有化合物の含量による影響を確認することができる。
即ち、上記図3〜図6を参照して、本願のエッチング液組成物が塩素含有化合物を含むことで、3が改善したことを確認することができる。
前記エッチング液組成物において、水は銅酸化剤として作用するので、水の含量も銅エッチングに重要な役割を担当し、エッチング液組成物にリン酸、硝酸、酢酸、塩素含有化合物などが含まれた後、残余量として含まれる。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して水を約25重量%以下、約22重量%以下、約20重量%以下、約18重量%以下、約16重量%以下、約14重量%以下、約12重量%以下、約10重量%以下、約8重量%以下、約6重量%以下、または約4重量%以下の含量で含んでもよいが、これに限らない。エッチング液組成物に過量の水が含まれる場合、銅のエッチング速度が増加し、銅膜及びモリブデン膜のガルバニック現象を促進させて段差幅(Step length)の値が大きくなることがあるが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、エッチング特性を改善するために通常の添加剤を追加で含んでもよいが、これに限らない。前記通常の添加剤としては、例えば、酸化膜安定剤、界面活性剤、またはエッチング調節剤などがあり得るが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、酸化膜安定剤の役割を行う添加剤として、HEDP(1−hydroxy ethylidiene−1、1−diphosphonic acid、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホニックアシッド、C)またはアミノテトラゾール(aminotetrazole、ATZ、CH)をさらに含んでもよいが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDP(1−hydroxy ethylidiene−1、1−diphosphonic acid、C)を約0.01重量%〜約3重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDPを約0.02重量%〜約0.05重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDPを約0.02重量%〜約0.03重量%、約0.02重量%〜約0.04重量%、約0.02重量%〜約0.05重量%、約0.03重量%〜約0.04重量%、約0.03重量%〜約0.05重量%、または約0.04重量%〜約0.05重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。
例えば、前記HEDPは、エッチング液組成物中に含まれて銅の酸化膜を安定化させる役割、または銅の腐食防止制として作用して銅膜のエッチング速度を調節することで円満な傾斜角を得ることができるように手伝う役割を行うものであってもよいが、これに限らない。例えば、前記HEDPがエッチング液組成物に約0.01重量%未満で含まれた場合には、銅の酸化膜安定化の効果を発揮することができないことがあり、約3重量%超過で含まれた場合には、銅とモリブデンとの残渣が増加するという問題点が発生し得るが、これに限らない。
一方、例えば、ガルバニック現象を減少させるための目的の添加剤として、ヘテロサイクリックアミン化合物、例えば、イミダゾール(Imidazole、C)、アミノテトラゾール(Aminotetrazole、CH)、アスコルビン酸(Ascorbic acid、C)、リン酸二水素ナトリウム(Sodium dihydrogen phosphate、NaHPO)、アミノ二酢酸(Aminodiacetic acid、CNO)、リン酸水素二ナトリウム(Disodium hydrogen phosphate、NaHPO)などを使用することができるが、これに限らない。例えば、前記イミダゾールを添加剤として使用する場合、エッチング速度にも影響を及ぼしながら、エッチング損失(CD skew)及び段差幅(Step length)などのエッチング特性を改善することができるが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物を適用するエッチング対象である多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記Mo合金は、モリブデンとTa、V、Nb、Mg、Fe、Cr、Co、Ni、Cu、Si、Al、Ga、Ge、C、O、及びNのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。また、例えば、前記Cu合金は、銅とMg、Mo、Zn、Sn、Fe、Al、Be、Co、Ni、Ti、及びMnのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。
例えば、前記多重金属膜は、基板上に蒸着されて形成されるものであり、前記多重金属膜上にフォトレジスト膜が形成されるものであってもよいが、これに限らない。例えば、前記基板、前記多重金属膜及び前記フォトレジスト膜は、前記基板上にMoまたはMo合金層が形成され、前記MoまたはMo合金層にCuまたはCu合金層が形成され、前記CuまたはCu合金層上にフォトレジスト膜が形成されることで形成されたものであってもよいが、これに限らない。この場合、前記基板は、例えばTFT(Thin Film Transistor)LCD用のガラス基板、フレキシブルディスプレイ用の金属薄膜基板、またはプラスチック基板であってもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約600:1であることを含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約10:1、約5:1〜約50:1、約5:1〜約100:1、約5:1〜約150:1、約5:1〜約200:1、約5:1〜約250:1、約5:1〜約600:1、約10:1〜約50:1、約10:1〜約100:1、約10:1〜約150:1、約10:1〜約200:1、約10:1〜約250:1、約10:1〜約600:1、約50:1〜約100:1、約50:1〜約150:1、約50:1〜約200:1、約50:1〜約250:1、約50:1〜約600:1、約100:1〜約150:1、約100:1〜約200:1、約100:1〜約250:1、約100:1〜約600:1、約150:1〜約200:1、約150:1〜約250:1、約150:1〜約600:1、約200:1〜約250:1、約200:1〜約600:1、または約250:1〜約600:1であることを含んでもよいが、これに限らない。前記厚さ比が約5:1未満である場合には、ガルバニック現象が促進されて段差幅(Step length)の値が増加することがあるが、これに限らない。例えば、前記CuまたはCu合金の1以上の層は、約2,500Å〜約30,000Åの厚さであってもよいが、これに限らない。また、例えば、前記MoまたはMo合金の1以上の層は、約50Å〜約500Åの厚さであってもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物の温度は、約35℃〜約70℃であることを含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物の温度は、約35℃〜約40℃、約35℃〜約50℃、約35℃〜約60℃、約35℃〜約70℃、約40℃〜約50℃、約40℃〜約60℃、約40℃〜約70℃、約50℃〜約60℃、約50℃〜約70℃、または約60℃〜約70℃であることを含んでもよいが、これに限らない。前記エッチング液組成物が約35℃未満である場合には、エッチング損失(CD skew)の値及び段差幅(Step length)の値が不均一に現われることがあり、前記エッチング液組成物が約70℃超過である場合には、オーバエッチング現象が発生し得るが、これに限らない。
例えば、本願の第1側面のエッチング液組成物は、平板ディスプレイのTFT(Thin Film Transistor)、アクティブマトリックスOLED、またはタッチセンサーパネルに使用される導電膜をパターニングする過程で有用に使用されることができるが、これに限らない。
本願の第2側面は、下記ステップを含む、多重金属膜のエッチング方法を提供する。
基板上に蒸着された多重金属膜に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成するステップ、
前記フォトレジスト膜をマスクとして使用し、エッチング液組成物を使用して前記多重金属膜をエッチングすることで金属配線パターンを形成するステップ、及び、
前記フォトレジスト膜を取り除くステップ。
ここで、前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約80重量%、硝酸約0.5重量%〜約10重量%、酢酸約4重量%〜約30重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び残量の水を含む。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約60重量%〜約70重量%、硝酸約0.5重量%〜約4重量%、酢酸約4重量%〜約20重量%、塩素含有化合物約0.5重量%〜約2重量%、及び残量の水を含んでもよいが、これに限らない。
前記エッチング液組成物の重量比を参照すると、本願の第2側面のエッチング方法で使用されるエッチング液組成物は、リン酸、硝酸及び酢酸などの無機酸をベース(base)とするエッチング液組成物とみることができ、これは、前記無機酸を少量含むことで単純な補助酸化剤の役割を担当するエッチング液組成物とは区別される。また、前記エッチング液組成物は、必要に応じて前記リン酸、硝酸、酢酸、塩素含有化合物及び水以外の物質も含むことができる。
前記エッチング液組成物において、リン酸(HPO)は、基本的な酸化剤の役割、及び前記多重金属膜に含まれた銅及びモリブデンの表面に不動態膜を形成する役割を担当し、組成物の総重量に対して、約50重量%〜約80重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、リン酸約50重量%〜約55重量%、約50重量%〜約60重量%、約50重量%〜約65重量%、約50重量%〜約70重量%、約50重量%〜約75重量%、約50重量%〜約80重量%、約55重量%〜約60重量%、約55重量%〜約65重量%、約55重量%〜約70重量%、約55重量%〜約75重量%、約55重量%〜約80重量%、約60重量%〜約65重量%、約60重量%〜約70重量%、約60重量%〜約75重量%、約60重量%〜約80重量%、約65重量%〜約70重量%、約65重量%〜約75重量%、約65重量%〜約80重量%、約70重量%〜約75重量%、約70重量%〜約80重量%、または約75重量%〜約80重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、リン酸が前記エッチング液組成物に約50重量%未満で含まれている場合には、銅エッチングが起こらないか、または相対的に水の含量が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得るが、これに限らない。また、この場合、銅またはモリブデンのいずれか一方のエッチング速度のみが低下して不均一なエッチングが起こり得るが、これに限らない。一方、リン酸が前記エッチング液組成物に約80重量%超過で含まれている場合には、銅のエッチング速度が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得、エッチング液の粘度(viscosity)の上昇によってスプレー噴射が難しくなるという問題点が発生し得、不均一なエッチングの問題も発生し得るが、これに限らない。一方、総リン酸のうち純(pure)リン酸の割合は高いほど好ましい。
これと関連して、図1Aは、本願の実施例1によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。また、図1Bは、本願の実施例2によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。本願の実施例1及び2は、本願のエッチング液組成物でリン酸の含量を調節したものであり、これに関するものである本願の図1A及び図1Bを通じて、本願のエッチング液組成物でリン酸の含量による影響を確認することができる。
前記エッチング液組成物において、硝酸(HNO)は、銅酸化剤またはモリブデン酸化剤の役割を担当し、組成物の総重量に対して、約0.5重量%〜約10重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、硝酸約0.5重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約8重量%、約0.5重量%〜約10重量%、約2重量%〜約5重量%、約2重量%〜約8重量%、約2重量%〜約10重量%、約5重量%〜約8重量%、約5重量%〜約10重量%、または約8重量%〜約10重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、硝酸が前記エッチング液組成物に約0.5重量%未満で含まれている場合には、銅のエッチング速度を低下して不均一なエッチングが行われ、その結果、ムラが発生するという問題が発生し得るが、これに限らない。一方、硝酸が前記エッチング液組成物に約10重量%超過で含まれている場合には、銅のエッチング速度が増加し過ぎて銅のオーバエッチングの問題が発生し得、また、銅及びモリブデンのガルバニック現象が促進されて段差幅(Step length)の値が急激に増加するという問題点があり得るが、これに限らない。
これと関連して、図2Aは、本願の実施例4によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。また、図2Bは、本願の実施例7によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。本願の実施例3〜7は、本願のエッチング液組成物で硝酸の含量を調節したものであり、これに関するものである本願の図2A及び図2Bを通じて、本願のエッチング液組成物で硝酸の含量による影響を確認することができる。
前記エッチング液組成物において、酢酸(CHCOOH)は、銅酸化膜を酸化させる役割、及び銅とモリブデンとのガルバニック現象の調節液の役割を担当し、組成物の総重量に対して、約4重量%〜約30重量%で含まれることが好ましいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、酢酸約4重量〜約7重量%、約4重量%〜約10重量%、約4重量%〜約15重量%、約4重量%〜約20重量%、約4重量%〜約25重量%、約4重量%〜約30重量%、約7重量%〜約10重量%、約7重量%〜約15重量%、約7重量%〜約20重量%、約7重量%〜約25重量%、約7重量%〜約30重量%、約10重量%〜約15重量%、約10重量%〜約20重量%、約10重量%〜約25重量%、約10重量%〜約30重量%、約15重量%〜約20重量%、約15重量%〜約25重量%、約15重量%〜約30重量%、約20重量%〜約25重量%、約20重量%〜約30重量%、または約25重量%〜約30重量%を含んでもよいが、これに限らない。例えば、酢酸が前記エッチング液組成物に約4重量%未満で含まれる場合には、銅のエッチング速度が速過ぎて銅のオーバエッチングが発生し、銅とモリブデンとのガルバニック現象が激しくなり、段差幅の値が大きくなるという問題点があり得るが、これに限らない。一方、酢酸が前記エッチング液組成物に約30重量%超過で含まれている場合には、銅部分のオーバエッチングが行われて均一なエッチング特性を得難く、パターンの直進性が落ちるという問題点があり得るが、これに限らない。これと関連して、前記エッチング液組成物に酢酸が含有される場合、リン酸処理によって銅の表面に形成された酸化銅の被膜(CuO)が溶けることで銅のエッチング速度が増加することができる。一方、前記エッチング液組成物に酢酸が含有される場合、リン酸処理によってモリブデンの表面に形成されたモリブデン酸化膜が成長することで、モリブデン部分のエッチング速度は減少することができる。前記エッチング液組成物に含まれた酢酸の含有量が一定の水準まで増加するほど、前記言及した作用によって全体ガルバニック現象が変化するようになり、段差幅(Step length)及びエッチング損失(CD skew)の値が減少する効果を得ることができる。
一方、前記エッチング液組成物において、塩素含有化合物は、エッチングの結果発生し、ガラス基板或いは下部膜に残存することでピクセル不良の誘発原因となり得る小さな粒子状の残渣(residue)を取り除くために使用されることができ、また、銅のエッチング速度を調節するために使用されることができるが、これに限らない。例えば、前記塩素含有化合物は、エッチング液組成物の総重量に対して、約0.5重量%〜約6重量%含まれてもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、塩素含有化合物約0.5重量%〜約1重量%、約0.5重量%〜約2重量%、約0.5重量%〜約4重量%、約0.5重量%〜約6重量%、約1重量%〜約2重量%、約1重量%〜約4重量%、約1重量%〜約6重量%、約2重量%〜約4重量%、約2重量%〜約6重量%、または約4重量%〜約6重量%を含んでもよいが、これに限らない。前記塩素含有化合物が前記エッチング液組成物に約0.5重量%未満で含まれている場合には、銅のエッチング速度の調節剤としての役割をきちんと行うことができなくなり、前記塩素含有化合物が前記エッチング液組成物に約6重量%超過で含まれている場合には、銅とモリブデンとのエッチング速度が減少して残渣が発生する問題があり得るが、これに限らない。
例えば、リン酸系列などの非過水(Non-peroxide)系列のエッチング液組成物は、銅のエッチング速度の調節剤としてフッ素含有化合物も含有することができるが、この場合、ガラス基板の損傷によって再作業(rework)が不可能になるおそれがあるという問題点がある。これに対し、本願のように、エッチング液組成物に銅のエッチング速度の調節剤として塩素含有化合物を含ませる場合には、ガラス基板の損傷によって再作業が不可能になる問題を防止することができるという利点がある。
本願の一具現例によると、前記塩素含有化合物は、HCl、LiCl、NaCl、KCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、CrCl、及びHPtClのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、2以上の異なる種類の前記塩素含有化合物を含んでもよいが、これに限らない。
本願のエッチング液組成物が塩素含有化合物を含むことと関連して、本願の図3〜図6は、その効果を示している。
先ず、図3は、本願の一実施例によって、Cu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物をそれぞれ処理した場合、銅の電気化学的挙動を示す分極曲線である。図3を参照すると、分極曲線上で塩素含有化合物が添加された場合、銅のエッチング速度が遅くなったことを確認することができ、特に、塩素含有化合物が約2重量%以上含有されたエッチング液組成物を使用してエッチングした場合には、不動態化(passivation)現象が発生することを確認することができる。
一方、エッチング液組成物中に塩素含有化合物が含まれているか否かによるモリブデンのエッチング挙動変化は、銅とモリブデンとを接合した時に発生するガルバニック現象にも大きな影響を及ぼす。塩素含有化合物を含まないエッチング液組成物を処理した場合には、モリブデンがカソードの役割を担当して、銅がアノード役割を担当し、モリブデンが銅の腐食を促進するようになる。これによって、モリブデンは、溶けずに残渣として残っている一方、銅は過度にエッチングされることがある。一方、塩素含有化合物を含むエッチング液組成物を処理した場合には、塩素イオンがモリブデンの酸化被膜を破壊することによってモリブデンがよく溶けることができるようになる。これによって、モリブデンは、より一層よく溶けることができるようになり、エッチングの後、適切な傾斜角を有するCu/Mo膜を収得することができる。銅がカソードである場合、ガルバニック電流値の大きいほど銅がモリブデンとのガルバニック現象によって激しくオーバエッチングされていることを意味するが、エッチング液組成物に塩素含有化合物が添加されることによってガルバニック電流値が減少し、これは、銅のオーバエッチングが塩素含有化合物の添加によって効果的に抑制されることを意味する。即ち、塩素含有化合物を含ませれば、本願のエッチング液組成物のようなリン酸系列のエッチング液組成物を利用してCu/Mo二重膜も効果的にエッチングすることができる。
次に、図4は、本願の一実施例によってCu/Mo二重膜にエッチング液組成物を処理した場合、銅のエッチング速度を示すグラフであって、前記エッチング液に含まれる塩素含有化合物の含有量によって前記エッチング速度がどのように変化するかを示すグラフである。
塩素イオンは、一般的に金属の腐食速度を向上させるものと知られているが、本願で行った実験の結果、硝酸が含有されたリン酸系列のエッチング液組成物では、塩素イオンの濃度の増加がかえって銅のエッチング速度を減少させるものと確認された。銅のエッチング速度は、エッチング時に銅の表面に発生するエッチング副産物である水和フィルムによって影響を受けるものと知られている。一般的に硝酸が含有されたリン酸系列のエッチング液組成物を処理する場合、銅は急速にエッチングされるが、これは、表面に生成されるCu(OH)形態のフィルムが多孔性構造を有し、エッチング液組成物に露出した銅を全て覆うことができないことから起因する。しかし、塩素イオンが添加される場合、多孔性構造である前記Cu(OH)フィルムの代わりに、緻密な構造であるCuCl・nHOフィルムが生成され、前記CuCl・nHOフィルムが物質移動現象を抑制することによって、銅のエッチング速度が低下する。
即ち、従来、リン酸系列のエッチング液組成物の大きな問題点であった銅のオーバエッチング現象は、本願によってエッチング液組成物に塩素含有化合物を添加することで、塩素イオンを供給することによって効果的に解決されることができる。より詳しくは、リン酸系列のエッチング液組成物に塩素イオンが含まれる場合、モリブデンのエッチング速度は向上し、銅のエッチング速度は低下するので、前記塩素イオンは、銅のオーバエッチングを抑制する腐食抑制剤の役割を担当するものとみることができる。
一方、図5A、図5B、及び図6は、本願の一実施例によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真であって、図5A、図5B、及び図6を通じて、本願のエッチング液組成物で塩素含有化合物の含量による影響を確認することができる。
即ち、上記図3〜図6を参照して、本願のエッチング液組成物が塩素含有化合物を含むことで、エッチング特性が改善したことを確認することができる。
前記エッチング液組成物において、水は銅酸化剤として作用するので、水の含量も銅エッチングに重要な役割を担当し、エッチング液組成物にリン酸、硝酸、酢酸、塩素含有化合物などが含まれた後、残余量として含まれる。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して水を約25重量%以下、約22重量%以下、約20重量%以下、約18重量%以下、約16重量%以下、約14重量%以下、約12重量%以下、約10重量%以下、約8重量%以下、約6重量%以下、または約4重量%以下の含量で含んでもよいが、これに限らない。エッチング液組成物に過量の水が含まれる場合、銅のエッチング速度が増加し、銅膜及びモリブデン膜のガルバニック現象を促進させて段差幅(Step length)の値が大きくなることがあるが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、エッチング特性を改善するために通常の添加剤を追加で含んでもよいが、これに限らない。前記通常の添加剤としては、例えば、酸化膜安定剤、界面活性剤、またはエッチング調節剤などがあり得るが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、酸化膜安定剤の役割を行う添加剤として、HEDP(1−hydroxy ethylidiene−1、1−diphosphonic acid、C)またはアミノテトラゾール(aminotetrazole、ATZ、CH)をさらに含んでもよいが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDP(1−hydroxyethylidiene−1、1−diphosphonic acid、C)を約0.01重量%〜約3重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDPを約0.02重量%〜約0.05重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、HEDPを約0.02重量%〜約0.03重量%、約0.02重量%〜約0.04重量%、約0.02重量%〜約0.05重量%、約0.03重量%〜約0.04重量%、約0.03重量%〜約0.05重量%、または約0.04重量%〜約0.05重量%さらに含んでもよいが、これに限らない。
例えば、前記HEDPは、エッチング液組成物中に含まれて銅の酸化膜を安定化させる役割、または銅の腐食防止制として作用して銅膜のエッチング速度を調節することで円満な傾斜角を得ることができるように手伝う役割を行うものであってもよいが、これに限らない。例えば、前記HEDPがエッチング液組成物に約0.01重量%未満で含まれた場合には、銅の酸化膜安定化の効果を発揮することができないことがあり、約3重量%超過で含まれた場合には、銅とモリブデンとの残渣が増加するという問題点が発生し得るが、これに限らない。
一方、例えば、ガルバニック現象を減少させるための目的の添加剤として、ヘテロサイクリックアミン化合物、例えば、イミダゾール(Imidazole、C)、アミノテトラゾール(Aminotetrazole、CH)、アスコルビン酸(Ascorbic acid、C)、リン酸二水素ナトリウム(Sodium dihydrogen phosphate、NaHPO)、アミノ二酢酸(Aminodiacetic acid、CNO)、リン酸水素二ナトリウム(Disodium hydrogenphosphate、NaHPO)などを使用することができるが、これに限らない。例えば、前記イミダゾールを添加剤として使用する場合、エッチング速度にも影響を及ぼしながら、エッチング損失(CD skew)及び段差幅(Step length)などのエッチング特性を改善することができるが、これに限らない。
例えば、本願のエッチング液組成物を適用するエッチング対象である多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記Mo合金は、モリブデンとTa、V、Nb、Mg、Fe、Cr、Co、Ni、Cu、Si、Al、Ga、Ge、C、O、及びNのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。また、例えば、前記Cu合金は、銅とMg、Mo、Zn、Sn、Fe、Al、Be、Co、Ni、Ti、及びMnのうち少なくとも一つを含んでもよいが、これに限らない。
例えば、前記多重金属膜は、基板上に蒸着されて形成されるものであり、前記多重金属膜上にフォトレジスト膜が形成されるものであってもよいが、これに限らない。例えば、前記基板、前記多重金属膜及び前記フォトレジスト膜は、前記基板上にMoまたはMo合金層が形成され、前記MoまたはMo合金層にCuまたはCu合金層が形成され、前記CuまたはCu合金層上にフォトレジスト膜が形成されることで形成されたものであってもよいが、これに限らない。この場合、前記基板は、例えばTFT(Thin Film Transistor)LCD用のガラス基板、フレキシブルディスプレイ用の金属薄膜基板、またはプラスチック基板であってもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約600:1であることを含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約10:1、約5:1〜約50:1、約5:1〜約100:1、約5:1〜約150:1、約5:1〜約200:1、約5:1〜約250:1、約5:1〜約600:1、約10:1〜約50:1、約10:1〜約100:1、約10:1〜約150:1、約10:1〜約200:1、約10:1〜約250:1、約10:1〜約600:1、約50:1〜約100:1、約50:1〜約150:1、約50:1〜約200:1、約50:1〜約250:1、約50:1〜約600:1、約100:1〜約150:1、約100:1〜約200:1、約100:1〜約250:1、約100:1〜約600:1、約150:1〜約200:1、約150:1〜約250:1、約150:1〜約600:1、約200:1〜約250:1、約200:1〜約600:1、または約250:1〜約600:1であることを含んでもよいが、これに限らない。前記厚さ比が約5:1未満である場合には、ガルバニック現象が促進されて段差幅(Step length)の値が増加することがあるが、これに限らない。例えば、前記CuまたはCu合金の1以上の層は、約2,500Å〜約30,000Åの厚さであってもよいが、これに限らない。また、例えば、前記MoまたはMo合金の1以上の層は、約50Å〜約500Åの厚さであってもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記CuまたはCu合金の1以上の層は、ゲート電極またはソース/ドレイン電極であることを含んでもよいが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記多重金属膜をエッチングすることは、約35℃〜約70℃の温度で行われることを含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物の温度は、約35℃〜約40℃、約35℃〜約50℃、約35℃〜約60℃、約35℃〜約70℃、約40℃〜約50℃、約40℃〜約60℃、約40℃〜約70℃、約50℃〜約60℃、約50℃〜約70℃、または約60℃〜約70℃であることを含んでもよいが、これに限らない。前記エッチング液組成物が約35℃未満である場合には、エッチング損失(CD skew)の値及び段差幅(Step length)の値が不均一に現われることがあり、前記エッチング液組成物が約70℃超過である場合には、オーバエッチング現象が発生し得るが、これに限らない。
本願の一具現例によると、前記エッチング液組成物は、約30秒〜約300秒間スプレーされることを含んでもよいが、これに限らない。例えば、前記エッチング液組成物は、約30秒〜約50秒、約30秒〜約70秒、約30秒〜約100秒、約30秒〜約150秒、約30秒〜約200秒、約30秒〜約250秒、約30秒〜約300秒、約50秒〜約70秒、約50秒〜約100秒、約50秒〜約150秒、約50秒〜約200秒、約50秒〜約250秒、約50秒〜約300秒、約70秒〜約100秒、約70秒〜約150秒、約70秒〜約200秒、約70秒〜約250秒、約70秒〜約300秒、約100秒〜約150秒、約100秒〜約200秒、約100秒〜約250秒、約100秒〜約300秒、約150秒〜約200秒、約150秒〜約250秒、約150秒〜約300秒、約200秒〜約250秒、約200秒〜約300秒、または約250秒〜約300秒間スプレーされることを含んでもよいが、これに限らない。
例えば、本願の第2側面のエッチング方法は、平板ディスプレイのTFT(Thin Film Transistor)、アクティブマトリックスOLED、またはタッチセンサーパネルに使用される導電膜をパターニングする過程で有用に使用されることができるが、これに限らない。
本願の第1側面のエッチング液、及び本願の第2側面のエッチング方法と関連して、本願の図面は、以下で記述した本願の実施例と関連したより具体的なデータを提供する。
以下、本願のエッチング液組成物について、実施例を通じてより具体的に説明するが、本願がこれに限られるものではない。
本願の実施例では、実施例1〜21のエッチング液組成物を利用してエッチングを行い、それぞれの場合によるエッチング特性を分析した。
本願の全ての実施例において、共通的に下記[実験例]によってエッチングを行い、それぞれの実施例によるエッチング液組成物に含まれた具体的な化合物及びその組成比については、[実験例]に引き続き、詳細に記載した。
[実験例]
約0.7mm厚さのガラス基板上にCu/Mo二重膜が蒸着されたサンプルを用意し、スプレー方式のエッチング実験装置(FNS Tech社製造)内にそれぞれの実施例によるエッチング液組成物を入れた後、温度を約40℃に設定して加温し、温度が約40±0.5℃に到逹した時に前記サンプルのエッチングを行った。エッチングを行う時、エッチング液組成物は、サンプルに向かって約0.1MPaでスプレーされるようにした。
総エッチング時間は、エッチングの終了時間(EPD、End Point Detection)を基準としてオーバエッチ(Over Etch)を100%付加して実施し、最終的なデータをまとめる際には、前記エッチングの終了時間(EPD;Sec単位)値をエッチング速度(Etch rate;Å/sec単位)値で換算して記録した。
エッチング工程を行った後、前記サンプルを前記エッチング実験装置から取り出して脱イオン水を利用して洗浄し、熱風乾燥装置を利用して乾燥し、フォトレジスト剥離機(PR stripper)を利用してフォトレジストを取り除いた。
以後、走査電子顕微鏡(SEM;TESCAN社製造)を利用して片側のエッチング損失(CD skew;Critical Dimension skew)の値、片側の段差幅(Step length;エッチング後の銅膜とモリブデン膜との配線幅の差;銅膜幅−モリブデン膜幅)の値、及びエッチング後に残渣が発生したか否かなどを分析した。
前記エッチング損失(CD skew)の値及び段差幅(Step length)の値は、小さいほど好ましいが、一般的にエッチング損失(CD skew)の値が約0.5μm以下で、段差幅(Step length)の値が約0.2μm以下である場合には、理想的なエッチングが行われたとみることができる。また、残渣は発生しないことが好ましい。
以下、それぞれの実施例によるエッチング液組成物に含まれた具体的な化合物及びその組成比、及びエッチング特性の実験結果について記載した。ここで、実施例1及び2は、エッチング液組成物中のリン酸含量による影響を確認するためのものであり、実施例3〜7は、エッチング液組成物中の硝酸含量による影響を確認するためのものであり、実施例8〜13は、酢酸含量による影響を確認するためのものであり、実施例14〜21は、塩素含有化合物含量による影響を確認するためのものであった。従って、以下では、実施例1〜21を4つに小分類して説明した。
(1.エッチング液組成物中のリン酸含量による影響(実施例1及び2))
エッチング液組成物中のリン酸含量による影響を確認するために、リン酸の含量を総重量に対して、約60重量%または約70重量%と異ならせて実施例1及び2のエッチング液組成物を製造し、これを利用して前記[実験例]によってエッチングを行った。
その結果、エッチング液組成物でリン酸は、基本酸化剤の役割を行い、リン酸の含量が減少し、それによって水の含量が増加する場合、銅のエッチング速度が増加することによって銅のオーバエッチングが起こり、段差幅(step length)が増加する問題が発生することを確認した。
実施例1及び2のエッチング液組成物の具体的な組成比は、下記の通りであった。
[実施例1]のエッチング液組成比
[HPO(60wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(23.5wt%)]
[実施例2]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(13.5wt%)]
一方、実施例1及び2のエッチング液組成物を利用してエッチングを行った結果は、下記[表1]にまとめた通りであった。
一方、本願の図1A及び図1Bは、それぞれ実施例1及び2によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。
(2.エッチング液組成物中の硝酸含量による影響(実施例3〜7))
エッチング液組成物中の硝酸含量による影響を確認するために、硝酸の含量を総重量に対して、約0重量%〜約4重量%と異ならせて実施例3〜7のエッチング液組成物を製造し、これを利用して前記[実験例]によってエッチングを行った。
その結果、エッチング液組成物で硝酸は、銅酸化剤の役割を行い、硝酸の含量が総重量に対して約0.2重量%未満と低い場合には、モリブデンのエッチングは起こらず、銅のエッチングは始まるもののエッチング速度が非常に遅く、約4重量%超過と高い場合には、銅とモリブデンとのオーバエッチングでパターンが遺失される問題が発生することを確認した。
実施例3〜7のエッチング液組成物の具体的な組成比は、下記の通りであった。
[実施例3]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14.5wt%)]
[実施例4]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+HNO(0.2wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14.3wt%)]
[実施例5]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+HNO(0.5wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例6]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(13.5wt%)]
[実施例7]のエッチング液組成比
[HPO(67wt%)+HNO(4wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(13.5wt%)]
一方、実施例3〜7のエッチング液組成物を利用してエッチングを行った結果は、下記[表2]にまとめた通りであった。
一方、本願の図2A及び図2Bは、それぞれ実施例4及び7によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。
(3.エッチング液組成物中の酢酸含量による影響(実施例8〜13))
エッチング液組成物中の酢酸含量による影響を確認するために、酢酸の含量を総重量に対して、約0重量%〜約30重量%と異ならせて実施例8〜13のエッチング液組成物を製造し、これを利用して前記[実験例]によってエッチングを行った。
その結果、エッチング液組成物で酢酸は、銅とモリブデンとの酸化膜の形成を手伝うことで、ガルバニック現象を調節する役割を行い、酢酸の含量が低過ぎるか高過ぎる場合には、段差幅が増加する問題が発生することを確認した。
実施例8〜13のエッチング液組成物の具体的な組成比は、下記の通りであった。
[実施例8]のエッチング液組成比
[HPO(84wt%)+HNO(1wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例9]のエッチング液組成比
[HPO(80wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(4wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例10]のエッチング液組成比
[HPO(77wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(7wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例11]のエッチング液組成比
[HPO(74wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(10wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例12]のエッチング液組成比
[HPO(69wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(15wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
[実施例13]のエッチング液組成比
[HPO(54wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(30wt%)+FeCl(1wt%)+HO(14wt%)]
一方、実施例8〜13のエッチング液組成物を利用してエッチングを行った結果は、下記[表3]にまとめた通りであった。
(4.エッチング液組成物中の塩素含有化合物含量による影響(実施例14〜21))
エッチング液組成物中の塩素含有化合物含量による影響を確認するために、塩素含有化合物の含量を総重量に対して、約0重量%〜約6重量%と異ならせて実施例14〜21のエッチング液組成物を製造し、これを利用して前記[実験例]によってエッチングを行った。
その結果、エッチング液組成物の塩素含有化合物は、銅のエッチング速度を調節する役割を行い、塩素含有化合物の含量が総重量に対して約0.5重量%未満と低い場合には、銅のエッチング速度の調節剤としての役割をきちんと行うことができず、約6重量%超過と高い場合には、銅とモリブデンとのエッチング速度が減少して残渣が発生する問題点が発生することを確認した。
実施例14〜21のエッチング液組成物の具体的な組成比は、下記の通りであった。
[実施例14]のエッチング液組成比
[HPO(71wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+HO(13.5wt%)]
[実施例15]のエッチング液組成比
[HPO(71wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(0.1wt%)+HO(13.4wt%)]
[実施例16]のエッチング液組成比
[HPO(71wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(0.2wt%)+HO(13.3wt%)]
[実施例17]のエッチング液組成比
[HPO(71wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(0.5wt%)+HO(13wt%)]
[実施例18]のエッチング液組成比
[HPO(70wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(1wt%)+HO(13.5wt%)]
[実施例19]のエッチング液組成比
[HPO(69wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(2wt%)+HO(13.5wt%)]
[実施例20]のエッチング液組成比
[HPO(67wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(4wt%)+HO(13.5wt%)]
[実施例21]のエッチング液組成比
[HPO(65wt%)+HNO(1wt%)+CHCOOH(14.5wt%)+FeCl(6wt%)+HO(13.5wt%)]
一方、実施例14〜21のエッチング液組成物を利用してエッチングを行った結果は、下記[表4]にまとめた通りであった。
一方、本願の図3は、本実施例によってCu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物を処理した場合、銅の電気化学的挙動を示す分極曲線であって、塩素含有化合物の含量が高くなることにつれ、銅のエッチング速度が遅くなることを確認することができる。また、塩素含有化合物がエッチング液組成物の総重量に対して約2重量%以上含まれたエッチング液組成物を処理した場合には、不動態化(passivation)現象が発生した。
また、本願の図4は、本実施例によってCu/Mo二重膜に塩素含有化合物の含量が異なるエッチング液組成物を処理した場合、銅のエッチング速度を示すグラフであって、前記エッチング液に含まれる塩素含有化合物の含有量によって前記エッチング速度がどのように変化するかを示すグラフである。図4を参照すると、エッチング液組成物に塩素含有化合物が約1.5重量%以上含有される場合、銅のエッチング速度が約100Å/sec以下に落ちるが、ここで硝酸による銅のオーバエッチング現象が塩素含有化合物によって表面に形成される銅塩化物によって、ある程度制御可能であることを確認することができる。
また、本願の図5A及び図5Bは、それぞれ実施例14及び18にあたるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真であり、本願の図6は、実施例21によるエッチング液組成物を使用してエッチングしたCu/Mo二重膜のSEM写真である。図5A及び図5Bを参照すると、オーバエッチ(OverEtch)を50%付加してCu/Mo二重膜をエッチングするが、塩素含有化合物を含まないエッチング液組成物を使用した図5Aと、塩素含有化合物を含むエッチング液組成物を使用した図5Bとを対照することで、塩素含有化合物を含むエッチング液組成物を使用する場合、銅のオーバエッチングが抑制されて段差幅が減少する利点があることを確認することができた。
前述した本願の説明は例示のためのものであり、本願が属する技術分野の通常の知識を持った者は、本願の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形が可能であるということが理解できるであろう。従って、以上で記述した実施例は全ての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解するべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は、分散して実施されることもでき、同様に分散したもので説明されている構成要素も、結合した形態で実施されることができる。
本願の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本願の範囲に含まれることと解釈されなければならない。

Claims (14)

  1. 多重金属膜をエッチングするために使用されるエッチング液組成物であって、
    前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、
    前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、
    リン酸約50重量%〜約80重量%、
    硝酸約0.5重量%〜約10重量%、
    酢酸約4重量%〜約30重量%、
    塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び、
    残量の水を含む、
    エッチング液組成物。
  2. 前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、
    リン酸約60重量%〜約70重量%、
    硝酸約0.5重量%〜約4重量%、
    酢酸約4重量%〜約20重量%、
    塩素含有化合物約0.5重量%〜約2重量%、及び、
    残量の水を含む、
    請求項1記載のエッチング液組成物。
  3. 前記塩素含有化合物は、HCl、LiCl、NaCl、KCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、CrCl、及びHPtClのうち少なくとも一つを含む、
    請求項1または2記載のエッチング液組成物。
  4. 前記エッチング液組成物は、2以上の異なる種類の前記塩素含有化合物を含む、
    請求項1〜3の何れか1項記載のエッチング液組成物。
  5. 前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約600:1であることを含む、
    請求項1〜4の何れか1項に記載のエッチング液組成物。
  6. 前記エッチング液組成物の温度は、約35℃〜約70℃であることを含む、
    請求項1〜5の何れか1項に記載のエッチング液組成物。
  7. 基板上に蒸着された多重金属膜に所定のパターンを有するフォトレジスト膜を形成するステップ、
    前記フォトレジスト膜をマスクとして使用し、エッチング液組成物を使用して前記多重金属膜をエッチングすることで金属配線パターンを形成するステップ、及び、
    前記フォトレジスト膜を取り除くステップ
    を含み、
    前記多重金属膜は、CuまたはCu合金の1以上の層、及びMoまたはMo合金の1以上の層を含み、
    前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、
    リン酸約50重量%〜約80重量%、
    硝酸約0.5重量%〜約10重量%、
    酢酸約4重量%〜約30重量%、
    塩素含有化合物約0.5重量%〜約6重量%、及び、
    残量の水を含む、
    多重金属膜のエッチング方法。
  8. 前記エッチング液組成物は、その総重量に対して、
    リン酸約60重量%〜約70重量%、
    硝酸約0.5重量%〜約4重量%、
    酢酸約4重量%〜約20重量%、
    塩素含有化合物約0.5重量%〜約2重量%、及び、
    残量の水を含む、
    請求項7に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  9. 前記塩素含有化合物は、HCl、LiCl、NaCl、KCl、NHCl、CuCl、FeCl、FeCl、CaCl、CoCl、NiCl、ZnCl、AlCl、BaCl、BeCl、BiCl、CdCl、CeCl、CsCl、CrCl、及びHPtClのうち少なくとも一つを含む、
    請求項7または8に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  10. 前記エッチング液組成物は、2以上の異なる種類の前記塩素含有化合物を含む、
    請求項7〜9の何れか1項に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  11. 前記CuまたはCu合金の1以上の層、及び前記MoまたはMo合金の1以上の層の厚さ比は、約5:1〜約600:1であることを含む、
    請求項7〜10の何れか1項に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  12. 前記CuまたはCu合金の1以上の層は、ゲート電極またはソース/ドレイン電極であることを含む、
    請求項7〜11の何れか1項に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  13. 前記多重金属膜をエッチングすることは、約35℃〜約70℃の温度で行われることを含む、
    請求項7〜12の何れか1項に記載の多重金属膜のエッチング方法。
  14. 前記エッチング液組成物は、約30秒〜約300秒間スプレーされることを含む、
    請求項7〜13の何れか1項に記載の多重金属膜のエッチング方法。
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