JP2014027178A - 固体撮像素子および電子情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スミア特性を改善して表示品位を向上させる。
【解決手段】入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部3が2次元状でマトリクス状に配設され、複数のフォトダイオード部3にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズ17が複数のフォトダイオード部3の上方に配設された固体撮像素子1Aにおいて、複数のマイクロレンズ17のそれぞれと、マイクロレンズ17毎に対応するフォトダイオード部3との間に回折光学素子レンズ13がそれぞれ設けられ、回折光学素子レンズ13は、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して配設された反射防止膜12上に配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する半導体素子で構成された固体撮像素子および、この固体撮像素子を、画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置およびカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
この種の従来の固体撮像素子では、入射光を光電変換して撮像する複数の受光部が2次元状でマトリクス状に配設されている。この各受光部の上方に、入射光を各受光部にそれぞれ集光するために複数のマイクロレンズが配設されている。
各受光部への集光にマイクロレンズでのみ集光を行っているために、斜め光が存在し、各マイクロレンズに対応した各受光部(フォトダイオード)外の遮光領域下のCCD領域でも光電変換が行われてスミア特性が悪化していた。
これを解決するために、マイクロレンズを回析光学素子レンズで形成し、マイクロレンズの代わりに回析光学素子レンズを用いて集光効率を高めて、各回析光学素子レンズに対応した各受光部外の遮光CCD領域下での光電変換を抑制している。
この回析光学素子レンズについては特許文献1にその一例が開示されている。この回析光学素子レンズを従来の固体撮像素子のマイクロレンズに適用した場合については特許文献2〜3にその各一例が開示されている。
図11は、特許文献2に開示されている従来のCCD型固体撮像素子においてマイクロレンズの代わりに回析光学素子レンズを用いた要部構成例を示す縦断面図である。
図11において、従来のCCD型固体撮像素子100は、その画素サイズが2.25μm×2.25μmであり、回析光学素子レンズとしての分布屈折率レンズ101と、その下のカラーフィルタ102と、さらにその下のAl配線103と、さらにその下のSi基板104と、Si基板104の表面部に2次元状でマトリクス状に形成された光電変換部としての複数のSiフォトダイオードで構成された複数の受光素子105と、各受光素子105からの信号電荷を電荷転送するための信号伝送部106と、Si基板104の上方に設けられた平坦化層107とを有している。
このように、各画素(画素サイズ□2.25μm;2.25μm×2.25μm)はそれぞれ、分布屈折率レンズ101、G用カラーフィルタ102a、Al配線103、Si基板104、受光素子105、信号伝送部106および平坦化層107から構成されている。分布屈折率レンズ101の平面視同心円構造は、SiO2膜(n=2)によって構成されている。分布屈折率レンズ101は、その膜厚1.2μm(t0)、0.8μm(t2)、0μm(パターンなし:白)の2段同心円構造である。また、分布屈折率レンズ101の集光素子は、SiO2膜を同心円形状に掘り込んだ構造であり、周りの媒質は空気(n=1)である。これによって、入射光を受光素子105に集光する回析光学素子レンズを構成している。
特開2004−20957号公報 特開2006−351972号公報 特開2006−19627号公報 特開2010−141358号公報
特許文献2に開示されている上記従来のCCD型固体撮像素子100では、回析光学素子レンズとして分布屈折率レンズ101がマイクロレンズの代わりに用いられて集光効率を高めているものの、分布屈折率レンズ101とSi基板104の表面との間が離れていることから、斜めの入射光の一部が、分布屈折率レンズ101に対応した真下のフォトダイオードを構成する受光部105の領域外に回り込み、その外側の遮光CCD領域下で光電変換が行われてしまう。これによって、本来、光が入らない遮光CCD領域下に光が入ってスミア特性が悪化し、特に強い光が遮光CCD領域下に入ると表示画面上に筋状の白い線になって表示されてしまって表示品位が低下するという問題があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、スミア特性を改善して表示品位を向上させることができる固体撮像素子および、この固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像素子は、入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部が2次元状に配設され、該複数のフォトダイオード部にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズが該複数のフォトダイオード部の上方に配設された固体撮像素子において、
該複数のマイクロレンズのそれぞれと、該マイクロレンズ毎に対応するフォトダイオード部との間に、当該フォトダイオード部上に入射光を集光させる回折光学素子レンズ手段がそれぞれ設けられたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段は、前記フォトダイオード部上にゲート絶縁膜を介して配設されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段と前記ゲート絶縁膜の間に反射防止膜が配設されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段は反射防止膜を加工してパターン形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段はSiN膜またはSiON膜で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるフォトダイオード部に隣接して、該フォトダイオード部からの信号電荷を所定方向に電荷転送するための電荷転送部および、この上に、該フォトダイオード部から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極およびその上方を覆うように遮光膜が配設されており、該フォトダイオード部の上方で該遮光膜の凹部内には該遮光膜に開口部が形成され、該遮光膜の凹部内および前記回折光学素子レンズ手段上を埋め込むように層間絶縁膜が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における層間絶縁膜上に、前記フォトダイオード部上に入射光を集光させる回折光学素子レンズ手段が別途配設されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における層間絶縁膜上に、前記フォトダイオード部上に入射光を集光させるインナーレンズ手段が配設されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるフォトダイオード部に隣接して、該フォトダイオード部からの信号電荷を所定方向に電荷転送するための電荷転送部および、この上に、該フォトダイオード部から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極およびその上方を覆うように遮光膜が配設されており、
該フォトダイオード部の上方で該遮光膜の凹部内には該遮光膜に開口部が形成され、該フォトダイオード部上にゲート絶縁膜を介して反射防止膜が形成され、該遮光膜の凹部内の該反射防止膜上を埋め込むように層間絶縁膜が設けられ、該層間絶縁膜上に、該フォトダイオード部上に入射光を集光させる前記回折光学素子レンズ手段が配設されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段は平面視で外形が円形、楕円形、長円形、正方形および長方形のいずれかの凹凸パターン形状に形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子における回折光学素子レンズ手段の回析格子の断面形状が、外側または内側に傾斜面を持つ断面三角形状であるかまたは、垂直面を持つ断面4角形状である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子において、前記遮光膜と前記インナーレンズ手段または前記層間絶縁膜上の回折光学素子レンズ手段を埋め込んで表面を平坦化するための平坦化膜が形成され、該平坦化膜上にカラーフィルタが所定の色配列で前記複数のフォトダイオード部のそれぞれに対応するように形成され、該カラーフィルタ上に平坦化膜を介して前記マイクロレンズが該複数のフォトダイオード部のそれぞれに対応するように形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるカラーフィルタの所定の配列色に応じて前記回折光学素子レンズ手段の最適な幅とスペースの凹凸パターンが形成されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像素子におけるCCD型固体撮像素子である。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部が2次元状に配設され、複数のフォトダイオード部にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズが複数のフォトダイオード部の上方に配設された固体撮像素子において、複数のマイクロレンズのそれぞれと、マイクロレンズ毎に対応するフォトダイオード部との間に回折光学素子レンズ手段がそれぞれ設けられている。
これによって、マイクロレンズとこれに対応するフォトダイオード部との間に回折光学素子レンズ手段を設けたので、従来のようにマイクロレンズに代えて回折光学素子レンズ手段を設けた場合に比べて回折光学素子レンズ手段からフォトダイオード部までの距離が短くなり、その分だけ斜め光がフォトダイオード部から外側に回り込んでスミア特性を悪化させることが抑制されて、表示品位を向上させることが可能となる。
以上により、本発明によれば、マイクロレンズとこれに対応するフォトダイオード部との間に回折光学素子レンズ手段を設けたので、従来のようにマイクロレンズに代えて回折光学素子レンズ手段を設けた場合に比べて回折光学素子レンズ手段からフォトダイオード部までの距離を短くすることができて、斜め光がフォトダイオード部から外側に回り込んで生じるスミア特性を改善することができて表示品位を向上させることができる。
本発明の実施形態1におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 (a)は、図1のCCD型固体撮像素子の一例を示す反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズの平面図、(b)は、図1のCCD型固体撮像素子の変形例を示す反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズの平面図である。 (a)は、図1のCCD型固体撮像素子の他の一例を示す反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズの平面図、(b)は、図1のCCD型固体撮像素子の他の変形例を示す反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズの平面図である。 図1のCCD型固体撮像素子の別の一例を示す反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズの平面図である。 図2の反射防止膜およびその上の回折光学素子レンズのXX’線と同様の位置で切った場合の回折光学素子レンズの拡大断面図であって、(a)はブレーズ形状を模式的に示す拡大断面図、(b)は、(a)の三角形の傾斜面方向とは逆方向の場合の拡大断面図である。 図6は、回析格子の断面形状が三角形の場合と四角形の場合とを比較した0次光とその周囲の1次光のレベルを示す図である。 本発明の実施形態2におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施形態3におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。 図1のCCD型固体撮像素子の要部構成例においてインナレンズと反射防止膜およびその上の折光学素子レンズとのそれぞれの寸法関係を示した縦断面図である。 本発明の実施形態4として、本発明の実施形態1〜3のいずれかの固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。 特許文献2に開示されている従来のCCD型固体撮像素子でマイクロレンズの代わりに回析光学素子レンズを用いた要部構成例を示す縦断面図である。
以下に、本発明のCCD型固体撮像素子の実施形態1〜3および、このCCD型固体撮像素子の実施形態1〜3のいずれかを画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の実施形態4について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。
図1において、本実施形態1のCCD型固体撮像素子1Aの各画素部にはそれぞれ、半導体基板2の表面部に、受光素子として入射光を光電変換して信号電荷を生成する複数のフォトダイオード部3が設けられ、各フォトダイオード部3に隣接してフォトダイオード部3からの信号電荷を所定方向(例えば垂直方向)に電荷転送するための電荷転送部4およびこの上にこれを電荷転送制御するための電荷転送電極としてのゲート電極5がゲート絶縁膜6を介して配置されている。
このゲート電極5は、電荷転送機能の他にフォトダイオード部3から電荷転送部4に信号電荷を読み出す機能をも兼用している。電荷転送部4の反対側のフォトダイオード部3との間には、互いに対応しないフォトダイオード部3と電荷転送部4が電気的に絶縁されるようにストッパ層7が配置されている。
このゲート電極5上には絶縁膜を介して配線層8が形成されている。さらに、配線層8上には別の絶縁膜を介して、ゲート電極5およびその上方の配線層8を覆うように、入射光がゲート電極5や配線層8で反射してノイズが発生するのを防ぐために遮光膜9が形成されている。
これらのゲート電極5およびその上方の配線層8によって遮光膜9には段差部が生じている。フォトダイオード部3の上方は凹部になっており、その凹部の底に、光取り入れ窓を構成する遮光膜9の開口部9aが形成されている。
そのフォトダイオード部3の上方の凹部には層間絶縁膜10が埋め込まれており、層間絶縁膜10上に、フォトダイオード部3に光を集光させるためのインナーレンズ手段としてのインナーレンズ11(層内レンズ)が配置されている。
遮光膜9の開口部9a内において、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介してSiN膜またはSiON膜などで構成された反射防止膜12が形成されている。反射防止膜12上に、フォトダイオード部3上に入射光を集光させるための回析光学素子レンズ手段としての回析光学素子レンズ13が所定の凹凸パターンで形成されている。これらの反射防止膜12およびその上の回析光学素子レンズ13上に、遮光膜9の段差部を埋め込むようにSiO膜などの透明な層間絶縁膜10が設けられている。
このように、反射防止膜12上に回折光学素子レンズ13として機能するレンズパターンを形成してフォトダイオード部3の受光領域内部へのインナーレンズ11からの集光を回折光学素子レンズ13により更に改善できて斜め光が隣の遮光CCD領域下に回り込んで光電変換されることを防止または抑制することがができる。
間にゲート絶縁膜6と反射防止膜12が存在するだけで、フォトダイオード部3と回折光学素子レンズ13との距離が近いため、回折光学素子レンズ13に対応するフォトダイオード部3外の遮光CCD領域下に斜め光が回り込むのを減少させることができて、スミア特性の改善が見込める。回折光学素子レンズ13の頂点(上面)と基板表面との距離は1000オングストローム以下である。
ここでは、反射防止膜12上に更に反射防止膜を形成し、形成した上側の反射防止膜を回折光学素子レンズ13として所定の凹凸パターンに加工した膜厚分が増加しても、デバイス高さを維持できる。即ち、基板表面からマイクロレンズ17までの距離を増やすことなくデバイス高さを維持することができる。つまり、遮光膜9の段差部内(凹部内)に、反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13を形成した後に層間絶縁膜10により埋め込んでいるために、回折光学素子レンズ13の膜厚分が増加しても、全体としてデバイス高さとしては影響がなく、基板表面からマイクロレンズ17までの距離を増やすことなくデバイス高さを維持することができる。
このように、上側の反射防止膜を回折光学素子レンズ13として所定の凹凸パターンに加工しているため、回折光学素子レンズ13のパターン開口部にも下側の反射防止膜12が存在することから、反射防止効果を維持することができる。
屈折率については、反射防止膜12のSiN膜(屈折率2.0)またはSiON膜(屈折率1.8)、層間絶縁膜10のSiO膜(屈折率1.6)であり、半導体基板2のSi基板(屈折率4.0)であることから、反射防止膜12としてはSiN膜の方がSiON膜に比べて反射防止効果がある。
反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13の全膜厚は、20nm〜100nmである。ここでは、反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13の全膜厚は50nm程度である。
次に、遮光膜9とインナーレンズ11上を平坦化するために平坦化膜14が形成されている。平坦化膜14上にはカラーフィルタ15がベイヤ配列で各画素毎の色配列で設けられている。さらに、カラーフィルタ15上に平坦化膜16を介してマイクロレンズ17が各画素毎に配設されている。
したがって、画素毎のフォトダイオード部3にそれぞれ、マイクロレンズ17、カラーフィルタ15、インナーレンズ11および回折光学素子レンズ13がそれぞれ対応して配設されている。
上記構成により、複数の画素部が2次元状に配置された撮像領域に入射した光は、まず、マイクロレンズ17により集光された後に、所定色のカラーフィルタ15を通してインナーレンズ11によりフォトダイオード部3に向けて集光され、さらに回折光学素子レンズ13に入射して集光されてフォトダイオード部3に入射される。これによって、フォトダイオード部3の外部領域に至る斜め光が回折光学素子レンズ13によりフォトダイオード部3の内部に集光されるため、斜め光がフォトダイオード部3の隣の遮光CCD領域に入射することを防止または抑制することができる。
次に、フォトダイオード部3に入射された光は、フォトダイオード部3で光電変換されて信号電荷となる。この信号電荷は電荷転送部4に読み出されて所定方向に順次電荷転送されて画素毎の撮像信号として増幅されて順次読み出される。
図2(a)は、図1のCCD型固体撮像素子1Aの一例を示す反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13の平面図、図2(b)は、図1のCCD型固体撮像素子1Aの変形例を示す反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13Aの平面図である。
図2(a)に示すように、本実施形態1のCCD型固体撮像素子1Aにおける遮光膜9の開口部9aおよびフォトダイオード部3が平面視正方形の場合に反射防止膜12も平面視で一回り小さい正方形でその上の回折光学素子レンズ13が平面視円形状である。フォトダイオード部3に対して、反射防止膜をパターン材料として、平面視同心円状の回折光学素子レンズ13のパターンが形成されている。これらの反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13の左右近傍位置にはCCDを構成するゲート電極5がそれぞれ配設されている。回折光学素子レンズ13の同心円パターンにより、その外側の遮光領域下でゲート電極5およびその下領域に斜め光が入らないようになっている。この同心円パターンの黒部分が膜厚部分であり外側ほど細い幅の円になっている。
図2(a)の反射防止膜12の4角部には平面視円形の回折光学素子レンズ13は存在しないが、図2(b)では、この反射防止膜12の4角部にも回折光学素子レンズ13Aの一部(円弧状部)が存在している。この回折光学素子レンズ13Aによって、反射防止膜12の4角部に至る斜め光をも内側に曲げてフォトダイオード部3内に集光させることができる。
図3(a)は、図1のCCD型固体撮像素子1Aの他の一例を示す反射防止膜12Bおよびその上の回折光学素子レンズ13Bの平面図、図3(b)は、図1のCCD型固体撮像素子1Aの他の変形例を示す反射防止膜12Bおよびその上の回折光学素子レンズ13Cの平面図である。
図3(a)に示すように、本実施形態1のCCD型固体撮像素子1Aにおける遮光膜9の開口部9aおよびフォトダイオード部3Bが平面視長方形の場合に反射防止膜12Bも平面視で一回り小さい長方形でその上の回折光学素子レンズ13Bが平面視楕円形状(または長円形状)である。フォトダイオード部3Bに対して、反射防止膜をパターン材料として、楕円状に回折光学素子レンズ13Bが順次大きい複数の環状の楕円形状でパターン形成されている。これらの反射防止膜12Bおよびその上の回折光学素子レンズ13Bの左右近傍位置にはゲート電極5がそれぞれ配設されている。この場合、平面視長方形の反射防止膜12Bはその短辺方向が両ゲート電極5間に配置されている。
図3(a)の反射防止膜12Bの4角部には平面視楕円形の回折光学素子レンズ13Bは存在しないが、図3(b)では、この反射防止膜12Bの4角部にも回折光学素子レンズ13Cの一部の円弧状部が存在している。この回折光学素子レンズ13Cによって、反射防止膜12Bの4角部に至る斜め光をも内側に曲げられてフォトダイオード部3内に集光させることができる。
図4は、図1のCCD型固体撮像素子1Aの別の一例を示す反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13Dの平面図である。
図4に示すように、本実施形態1のCCD型固体撮像素子1Aにおける遮光膜9の開口部9aおよびフォトダイオード部3が平面視4角形(平面視正方形および平面視長方形のうち、ここでは平面視正方形)の場合に反射防止膜12も平面視で一回り小さい正方形でその上の回折光学素子レンズ13Dが平面視正方形である。この場合、回折光学素子レンズ13Dは左右方向(横方向)にのみ集光させるように構成されている。これらの反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13Dの左右近傍位置にはCCDを構成するゲート電極5がそれぞれ配設されている。回折光学素子レンズ13Dの平面視複数縦筋状の凹凸パターンにより、その外側の遮光CCD領域下でゲート電極5およびその下に斜め光が入らないようになっている。スミア特性に影響を及ぼす方向(図4ではゲート電極5がある横方向)に対してのみ、集光するように回折格子を形成している。回折格子は所定形状で周囲との屈折率差を有していればよい。
マイクロレンズ17からカラーフィルタ15に光入射し、カラーフィルタ15により分光された色光(波長の限定された光)に対して、回折光学素子レンズ13(または13A〜13E)のパターンをそれぞれの色の波長に対して最適な幅とスペースの凹凸パターンとして形成することができる。色光の波長に応じて回折光学素子パターンが異なる。光の周波数が小さいほど回折光学素子パターンのピッチが小さくなる。これによって、赤、緑および青毎の集光が得られることになる。
以上により、回折光学素子レンズ13、13A〜13D(後述の回折光学素子レンズ手段13Eおよび13E’を含む)などの回折光学素子レンズ手段としては、平面視で外形が円形、楕円形、長円形、正方形および長方形のいずれかの凹凸パターンに形成されて、入射光がフォトダイオード部3上に集光するようになっていればよい。
図5は、図2の反射防止膜12およびその上の回折光学素子レンズ13のXX’線と同様の位置で切った場合の回折光学素子レンズ13Eの拡大断面図であって、図5(a)はブレーズ形状を模式的に示す拡大断面図、図5(b)は、図5(a)の三角形の傾斜面方向とは逆方向の場合の拡大断面図である。
図5(a)に示すように、ブレーズ形状の回折光学素子レンズ13は、回析格子の断面形状が外側に傾斜を持った断面三角形(直角三角形)の場合を示している。実際にはもっと多数の凹凸パターンがある。
図5(b)に示すように、回折光学素子レンズ13E’は、図5(a)の回折光学素子レンズ13の断面形状が断面三角形(直角三角形)の傾斜面方向とは逆の場合で、内側に傾斜を持った断面三角形(直角三角形)の場合を示している。
以上により、回折光学素子レンズ13、13A〜13Eおよび13E’の回析格子の断面形状は、外側または内側に傾斜面を持った断面三角形状かまたは、垂直面を持った断面4角形状である。
図6は、回析格子の断面形状が三角形の場合と四角形の場合とを比較した0次光とその周囲の1次光の集光レベルを示す図である。
図6に示すように、回析格子の断面形状が四角形の場合、つまり、図2(a)および図2(b)、図3(a)、図3(b)および図4の回折光学素子レンズ13、13A〜13Dの場合には、0次光の周囲の1次光にも集光レベルが現れるが、回析格子の断面形状が三角形の場合、つまり、図5(a)および図5(b)の回折光学素子レンズ13Eまたは13E’の場合には、0次光の周囲の1次光の集光レベルが下がって0次光が増える。つまり、回析格子の断面形状が三角形の方が、回析格子の断面形状が四角形の場合8よりもより集光することを示している。
したがって、回折光学素子レンズ13、13A〜13Dの回折光学素子の断面凹凸パターンを断面四角形から、回折光学素子の断面凹凸パターンを三角形状に形成することにより、回折光を特定の回折次数に集中させることができる。図6の場合は1次光の集光レベルを0次光に集中させることができてより集光させることができる。
以上により、本実施形態1によれば、入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部3が2次元状でマトリクス状に配設され、複数のフォトダイオード部3にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズ17が複数のフォトダイオード部3の上方に配設された固体撮像素子1Aにおいて、複数のマイクロレンズ17のそれぞれと、マイクロレンズ17毎に対応するフォトダイオード部3との間に回折光学素子レンズ13がそれぞれ設けられ、回折光学素子レンズ13は、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して配設された反射防止膜12上に配設されている。
このように、回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’を、反射防止膜12を介してフォトダイオード部3の直上に配設したため、斜めの入射光の一部が、フォトダイオード部3の外側に回り込んで遮光膜下でゲート電極5およびその下のCCD領域での反射や光電変換を防止または抑制することができる。このように、反射防止膜12上の反射防止膜を回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’として機能させ、入射光をフォトダイオード部3または3Bにより集光させることができる。したがって、フォトダイオード部3または3Bの外側に回りこむ光が減少させて、スミア特性を改善することができる。
即ち、反射防止膜12上の反射防止膜に回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’として機能する回折光学素子パターンの断面凹凸形状を形成したため、フォトダイオード部3または3Bの内部への集光を改善して、従来のようにフォトダイオード部3または3Bの外側領域に光が回り込むようなことはない。これによって、スミア特性を改善して表示品位を向上させることができる。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図7では、図1の構成部材と同一の作用効果を奏する構成部材には同一の部材番号を付してその説明を省略する。
図7において、本実施形態2のCCD型固体撮像素子1Bは、遮光膜9の光取り入れ窓の開口部9a内において、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して、反射防止膜材料のSiN膜またはSiON膜などで構成された回析光学素子レンズ13がパターン形成されている。この回析光学素子レンズ13はゲート絶縁膜6上に直に設けられることから、回析光学素子レンズ13のパターンの開口部では反射防止機能がないが全体としては反射防止機能を有している。遮光膜9の段差部内(凹部内)の回析光学素子レンズ13上を埋め込むように透明の層間絶縁膜10が設けられ、その上に、フォトダイオード部3上に入射光を集光させるためのインナーレンズ11が形成されている。
要するに、本実施形態2の固体撮像素子1Bが上記実施形態1の固体撮像素子1Aの場合と異なるのは、回析光学素子レンズ13の直下に、SiN膜またはSiON膜などで構成された反射防止膜12を配置しない点である。
このように、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して回折光学素子レンズ13として機能する回折光学素子パターンを形成してフォトダイオード部3の領域内部へのインナーレンズ11からの集光を回折光学素子レンズ13により更に改善できて斜め光が隣の遮光領域下のゲート電極5およびその下に回り込んで入射することを防止または抑制することがができる。
フォトダイオード部3と回折光学素子レンズ13との上下の距離が上記実施形態1の場合に比べても反射防止膜12の厚さの分だけ更に近いため、回折光学素子レンズ13に対応するフォトダイオード部3外の遮光領域下に斜め光が回り込む光をさらに減少させることができ、スミア特性の改善が更に見込める。
ここでは、反射防止膜を回折光学素子レンズ13として所定の凹凸パターンに加工した膜厚分が増加しても、デバイス高さ、即ち、基板表面からマイクロレンズ17までの距離を増やすことなく維持することができる。つまり、遮光膜9の段差部内(凹部内)に、回折光学素子レンズ13を形成した後に層間絶縁膜10により埋め込んでいるために、回折光学素子レンズ13の膜厚分が増加しても、全体として、基板表面からマイクロレンズ17までの距離を増やすことなくデバイス高さを維持することができる。
このように、反射防止膜自体を回折光学素子レンズ13として所定の凹凸パターンに加工しているため、回折光学素子レンズ13のパターン開口部にはその下側に反射防止膜12がなくゲート絶縁膜6が存在する。したがって、上記実施形態1の方が本実施形態2よりも反射防止機能は優れている。
屈折率については、反射防止膜材料を加工した回折光学素子レンズ13のSiN膜(屈折率2.0)またはSiON膜(屈折率1.8)、層間絶縁膜10のSiO膜(屈折率1.6)であり、半導体基板2のSi基板(屈折率4.0)であることから、回折光学素子レンズ13としてSiN膜の方がSiON膜に比べて反射防止効果がある。要するに、回折光学素子レンズ13はレンズ効果の他に反射防止機能を兼ねている。この場合の回折光学素子レンズ13の膜厚は50nm程度である。
以上により、本実施形態2によれば、回折光学素子レンズ13を形成する際に、回折光学素子パターン間のスペース部(断面凹凸パターンの凹部)下の反射防止膜12を取った形状であるため、反射防止膜12の膜厚分だけ回折光学素子レンズ13がフォトダイオード部3側に近づくため、斜め光がフォトダイオード部3外の遮光領域下に回りこむことがより抑制される。
したがって、回折光学素子レンズ13に限らず、回折光学素子レンズ13A〜13D、13Eおよび13E’を、反射防止膜12がない状態でフォトダイオード部3上のゲート酸化膜6の直上に配設することができる。このため、斜めの入射光の一部が、フォトダイオード部3の外側に回り込んで遮光膜下でゲート電極5の反射や、その下の領域での光電変換を防止または抑制することができる。
このように、反射防止膜を加工して回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’として機能させ、入射光をフォトダイオード部3または3Bに集光させることができる。したがって、フォトダイオード部3または3Bの外側の遮光膜下に回りこむ光を減少させて、スミア特性を改善することができる。
即ち、反射防止膜を加工して反射防止機能を持たせた状態で回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’として集光機能を有する回折光学素子パターンを形成して、反射防止膜12を取り去ってその膜厚分だけフォトダイオード部3または3Bに接近させたため、フォトダイオード部3または3Bの内部への集光を改善して、フォトダイオード部3または3Bの外側領域に光が回り込み難くして、スミア特性を向上することができる。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3におけるCCD型固体撮像素子の要部構成例を模式的に示す縦断面図である。なお、図8では、図1および図7の構成部材と同一の作用効果を奏する構成部材には同一の部材番号を付してその説明を省略する。
図8において、本実施形態3のCCD型固体撮像装置1Cには、ゲート電極5上に絶縁膜を介して配線層8が設けられ、配線層8上に別の絶縁膜が設けられ、絶縁膜上を覆うように入射光がゲート電極5や配線層8で反射してノイズが発生するのを防ぐために遮光膜9が設けられている。また、フォトダイオード部3の上方には、光取り入れ窓としての遮光膜9の開口部9aが設けられている。遮光膜9の開口部9aにおいて、フォトダイオード部3上にはゲート絶縁膜6を介して回析光学素子レンズ13が設けられ、回析光学素子レンズ13上には、遮光膜9の段差部(凹部)を埋め込むように透明な層間絶縁膜10が設けられている。層間絶縁膜10上のフォトダイオード部3に対応する位置に、フォトダイオード部3に入射光を集光させるための回析光学素子レンズ13Fの凹凸パターンが配置されている。
このように、遮光膜9の光取り入れ窓の開口部9a内において、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して、反射防止膜材料のSiN膜またはSiON膜などで構成された回析光学素子レンズ13が断面凹凸形状にパターン形成されている。この回析光学素子レンズ13はゲート絶縁膜6上に直に設けられることから、回析光学素子レンズ13のパターンの開口部では反射防止機能がないが全体としては反射防止機能を有している。遮光膜9の段差部(凹部)内の回析光学素子レンズ13上を埋め込むように層間絶縁膜10が設けられ、その上にインナーレンズ11の代わりに回析光学素子レンズ13Fがパターン形成されている。
要するに、本実施形態3のCCD型固体撮像素子1Cが上記実施形態2のCCD型固体撮像素子1Bの場合と異なるのは、埋め込み用の層間絶縁膜10上にインナーレンズ11の代わりに回析光学素子レンズ13Fがパターン形成されている点である。
図9に示すようにインナーレンズ11の厚さは400nm〜1000nm(ここでは600nm)で、回析光学素子レンズ13の厚さが10nm〜50nm(ここでは30nm;図9では反射防止膜12を含めた膜厚として20nm〜100nmで、ここでは50nm)として、インナーレンズ11の代わりに回析光学素子レンズ13Fを設けると、差し引き570nm分だけ基板を含むマイクロレンズ17までのデバイス高さを低く構成することができる。
また、フォトダイオード部3と回折光学素子レンズ13との距離が上記実施形態1の場合に比べても更に近いため、回折光学素子レンズ13に対応するフォトダイオード部3外の遮光領域下に斜め光が回り込む光をさらに減少させることができ、スミア特性の改善が更に見込める。
以上により、本実施形態3によれば、インナーレンズ11の厚さが回析光学素子レンズ13Fの厚さに比べて圧倒的に厚いため、インナーレンズ11に代えて回析光学素子レンズ13Fを設けることによりデバイス高さを大幅に低くすることができる。
また、回折光学素子レンズ13を形成する際に、回折光学素子パターン間のスペース部下の反射防止膜12を取った形状であるため、反射防止膜12の膜厚分だけ回折光学素子レンズ13がフォトダイオード部3に近づくため、斜め光がフォトダイオード部3外の領域に回り込むことをより抑制することができる。
したがって、回折光学素子レンズ13の代わりに回折光学素子レンズ13A〜13D、13Eおよび13E’を、反射防止膜12がない状態でフォトダイオード部3の直上に配設することができる。また、回折光学素子レンズ13Fの代わりに回折光学素子レンズ13A〜13D、13Eおよび13E’を、インナーレンズ11の代わりに配設することもできる。このため、斜めの入射光の一部が、フォトダイオード部3の外に回り込んで遮光膜下でゲート電極5の反射やその下の領域での光電変換を防止または抑制することができる。
このように、反射防止膜を加工して反射防止機能を有した状態で回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’、13Fとして機能させて、入射光をフォトダイオード部3または3Bに集光させることができる。したがって、フォトダイオード部3または3Bの外側に回りこむ光を減少させて、スミア特性を改善することができる。
なお、本実施形態3では、上記実施形態2のインナーレンズ11の代わりに回折光学素子レンズ13Fとして反射防止膜を加工して反射防止機能を有した状態で回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’のいずれかを設けた場合について説明したが、これに限らず、図9に示すように、上記実施形態1のインナーレンズ11の代わりに回折光学素子レンズ13Fとして、反射防止膜12上に、反射防止膜を加工した回折光学素子レンズ13、13A〜13D、13Eおよび13E’のいずれかを設けてもよい。この場合、インナーレンズ11の厚さは600nmで、反射防止膜12およびその上の回析光学素子レンズ13の合計厚さが50nmとして、インナーレンズ11の代わりに反射防止膜12およびその上の回析光学素子レンズ13Fを設けると、差し引き550nm分だけ基板を含むマイクロレンズ17までのデバイス高さを低くすることができるようになる。
(実施形態4)
図10は、本発明の実施形態4として、本発明の実施形態1〜3のいずれかの固体撮像装置を撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
図10において、本実施形態4の電子情報機器90は、上記実施形態1、2の固体撮像装置91と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を記録用に所定の信号処理した後にデータ記録可能とする記録メディアなどのメモリ部92と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示可能とする液晶表示装置などの表示部93と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を通信用に所定の信号処理をした後に通信処理可能とする送受信装置などの通信部94と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を印刷用に所定の印刷信号処理をした後に印刷処理可能とするプリンタなどの画像出力部95とを有している。なお、この電子情報機器90として、これに限らず、固体撮像装置91の他に、メモリ部92と、表示部93と、通信部94と、プリンタなどの画像出力部95とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
この電子情報機器90としては、前述したように例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用後方監視カメラなどの車載用カメラおよびテレビジョン電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、カメラ付き携帯電話装置および携帯端末装置(PDA)などの画像入力デバイスを有した電子機器が考えられる。
したがって、本実施形態4によれば、この固体撮像装置91からのカラー画像信号に基づいて、これを表示画面上に良好に表示したり、これを紙面にて画像出力部95により良好にプリントアウト(印刷)したり、これを通信データとして有線または無線にて良好に通信したり、これをメモリ部92に所定のデータ圧縮処理を行って良好に記憶したり、各種データ処理を良好に行うことができる。
なお、上記実施形態1〜3では、入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部3が2次元状でマトリクス状に配設され、複数のフォトダイオード部3にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズ17が複数のフォトダイオード部3の上方に配設された固体撮像素子1A、1Bまたは1Bのいずれかにおいて、回折光学素子レンズ手段13、13A〜13D、13Eおよび13E’のいずれかが、フォトダイオード部3上にゲート絶縁膜6を介して配設されているかまたは、回折光学素子レンズ手段13、13A〜13D、13Eおよび13E’のいずれかとゲート絶縁膜6との間に反射防止膜12が配設されている場合について説明したが、これに限らず、複数のマイクロレンズ17のそれぞれと、マイクロレンズ17毎に対応するフォトダイオード部3との間に回折光学素子レンズ手段としての回折光学素子レンズ13、13A〜13Eまたは13E’のいずれかがそれぞれ設けられていてもよい。
複数のマイクロレンズ17のそれぞれと、マイクロレンズ17毎に対応するフォトダイオード部3との間に、フォトダイオード部3上に入射光を集光させる回折光学素子レンズ手段として、上記実施形態3では、回折光学素子レンズ13Fを設けている。
なお、上記実施形態3では、フォトダイオード部3に隣接して、フォトダイオード部3からの信号電荷を所定方向に電荷転送するための電荷転送部4および、この上に、フォトダイオード部3から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極5およびその上方を覆うように遮光膜9が配置されており、フォトダイオード部3の上方で遮光膜9の凹部内には開口部9が形成され、遮光膜9の凹部内および、回折光学素子レンズ13上を埋め込むように層間絶縁膜10が設けられている。この層間絶縁膜10上に、フォトダイオード部3上に入射光が集光させる回折光学素子レンズ13Fが回折光学素子レンズ13とは別に配設されている場合について説明したが、これに限らず、回折光学素子レンズ13を設けず、フォトダイオード部3上に入射光が集光させる回折光学素子レンズ13Fだけが層間絶縁膜10上に設けられていてもよい。
要するに、フォトダイオード部3に隣接して、フォトダイオード部3からの信号電荷を所定方向の垂直方向に電荷転送するための電荷転送部4および、この上に、フォトダイオード部3から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極5およびその上方を覆うように遮光膜9が配設れており、フォトダイオード部3の上方で遮光膜9の凹部内には開口部9aが形成され、フォトダイオード部3上のゲート絶縁膜6を介して反射防止膜12が形成され、遮光膜9の凹部内の反射防止膜12上を埋め込むように層間絶縁膜10が配設され、層間絶縁膜10上に、フォトダイオード部3上に入射光が集光させる回折光学素子レンズ3Fのみが配設されていてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜4を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜4に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜4の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、被写体からの画像光を光電変換して撮像する半導体素子で構成された固体撮像素子および、この固体撮像素子を、画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、テレビジョン電話装置、カメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、マイクロレンズとこれに対応するフォトダイオード部との間に回折光学素子レンズ手段を設けたので、従来のようにマイクロレンズに代えて回折光学素子レンズ手段を設けた場合に比べて回折光学素子レンズ手段からフォトダイオード部までの距離を短くすることができて、斜め光がフォトダイオード部から外側に回り込んで生じるスミア特性を改善することができて表示品位を向上させることができる。
1A〜1C CCD型固体撮像素子
2 半導体基板
3、3B フォトダイオード部
4 電荷転送部
5 ゲート電極
6 ゲート絶縁膜
7 ストッパ層
8 配線層
9 遮光膜
9a 開口部
10 層間絶縁膜
11 インナーレンズ(インナーレンズ手段)
12 反射防止膜
13、13A〜13E、13E’、13F 回折光学素子レンズ(回折光学素子レンズ手段)
14 平坦化膜
15 カラーフィルタ
16 平坦化膜
17 マイクロレンズ
90 電子情報機器
91 固体撮像装置
92 メモリ部
93 表示部
94 通信部
95 画像出力部

Claims (15)

  1. 入射光を光電変換して撮像する複数のフォトダイオード部が2次元状に配設され、該複数のフォトダイオード部にそれぞれ集光する複数のマイクロレンズが該複数のフォトダイオード部の上方に配設された固体撮像素子において、
    該複数のマイクロレンズのそれぞれと、該マイクロレンズ毎に対応するフォトダイオード部との間に、当該フォトダイオード部上に入射光を集光させる回折光学素子レンズ手段がそれぞれ設けられた固体撮像素子。
  2. 前記回折光学素子レンズ手段は、前記フォトダイオード部上にゲート絶縁膜を介して配設されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記回折光学素子レンズ手段と前記ゲート絶縁膜の間に反射防止膜が配設されている請求項2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記回折光学素子レンズ手段は反射防止膜を加工してパターン形成されている請求項1から3のいずれかに記載の固体撮像素子。
  5. 前記回折光学素子レンズ手段はSiN膜またはSiON膜で構成されている請求項4に記載の固体撮像素子。
  6. 前記フォトダイオード部に隣接して、該フォトダイオード部からの信号電荷を所定方向に電荷転送するための電荷転送部および、この上に、該フォトダイオード部から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極およびその上方を覆うように遮光膜が配設されており、
    該フォトダイオード部の上方で該遮光膜の凹部内には該遮光膜に開口部が形成され、該遮光膜の凹部内および前記回折光学素子レンズ手段上を埋め込むように層間絶縁膜が設けられている請求項2または3に記載の固体撮像素子。
  7. 前記層間絶縁膜上に、前記フォトダイオード部上に入射光を集光させる回折光学素子レンズ手段が別途配設されている請求項6に記載の固体撮像素子。
  8. 前記層間絶縁膜上に、前記フォトダイオード部上に入射光を集光させるインナーレンズ手段が配設されている請求項6に記載の固体撮像素子。
  9. 前記フォトダイオード部に隣接して、該フォトダイオード部からの信号電荷を所定方向に電荷転送するための電荷転送部および、この上に、該フォトダイオード部から読み出された信号電荷を電荷転送制御するためのゲート電極およびその上方を覆うように遮光膜が配設されており、
    該フォトダイオード部の上方で該遮光膜の凹部内には該遮光膜に開口部が形成され、該フォトダイオード部上にゲート絶縁膜を介して反射防止膜が形成され、該遮光膜の凹部内の該反射防止膜上を埋め込むように層間絶縁膜が設けられ、該層間絶縁膜上に、該フォトダイオード部上に入射光を集光させる前記回折光学素子レンズ手段が配設されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  10. 前記回折光学素子レンズ手段は平面視で外形が円形、楕円形、長円形、正方形および長方形のいずれかの凹凸パターン形状に形成されている請求項1に記載の固体撮像素子。
  11. 前記回折光学素子レンズ手段の回析格子の断面形状が、外側または内側に傾斜面を持つ断面三角形状であるかまたは、垂直面を持つ断面4角形状である請求項1に記載の固体撮像素子。
  12. 前記遮光膜と前記インナーレンズ手段または前記層間絶縁膜上の回折光学素子レンズ手段を埋め込んで表面を平坦化するための平坦化膜が形成され、該平坦化膜上にカラーフィルタが所定の色配列で前記複数のフォトダイオード部のそれぞれに対応するように形成され、該カラーフィルタ上に平坦化膜を介して前記マイクロレンズが該複数のフォトダイオード部のそれぞれに対応するように形成されている請求項7から9のいずれかに記載の固体撮像素子。
  13. 前記カラーフィルタの所定の配列色に応じて前記回折光学素子レンズ手段の最適な幅とスペースの凹凸パターンが形成されている請求項12に記載の固体撮像素子。
  14. CCD型固体撮像素子である請求項1に記載の固体撮像素子。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の固体撮像素子を画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器。
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