JP2014026875A - 透明導電膜、有機エレクトロルミネッセンス素子及び透明導電膜の製造方法 - Google Patents

透明導電膜、有機エレクトロルミネッセンス素子及び透明導電膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】乾燥時の膜中の水分揮発性を大きく向上させるとともに、膜の耐水性も大きく向上させ、長期間、高温、高湿度環境下にあっても透明性、導電性及び膜強度の劣化が少ない透明導電膜を提供する。
【解決手段】透明導電膜1は、透明な基材11と、基材11上に形成されており、π共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマー、及びバインダー樹脂を含有する透明な導電層13と、を備え、導電層13は、導電性ポリマーである導電性ポリマー粒子が有機溶媒中で分散され、かつ分散された導電性ポリマー粒子のアスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマーとバインダー樹脂を含有する分散液を用いて形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示素子、有機発光素子、無機電界発光素子、太陽電池、電磁波シールド、電子ペーパー、タッチパネル等の各種分野において好適に用いることができる透明導電膜、及び、当該透明導電膜を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子ともいう)、並びに、透明導電膜の製造方法に関する。
近年、薄型テレビ需要の高まりに伴い、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。これら表示方式の異なる何れのディスプレイにおいても、透明導電膜からなる透明電極は必須の構成技術となっている。また、テレビ以外のタッチパネル、携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等においても、透明導電膜からなる透明電極は欠くことのできない技術要素となっている。
従来、透明電極としては、透明なガラス、プラスチックフィルム等の透明基板上に、インジウム−スズの複合酸化物(ITO)膜を真空蒸着法やスパッタリング法で製膜したITO透明電極が主に使用されてきた。しかし、ITOに用いられているインジウムはレアメタルであり、かつ価格の高騰により、脱インジウムが望まれている。また、ディスプレイの大画面化、生産性向上に伴い、フレキシブル基板を用いたロール to ロールの生産技術が所望されている。
近年、このような大面積かつ低抵抗値が要求される製品にも対応できるよう、特許文献1には、導電性繊維上に導電性ポリマーと水系溶媒に均一分散可能なバインダー樹脂を用いる透明電極の技術が開示されている。
特開2010−244746号公報
しかし、特許文献1記載の技術では、吸湿性の解離性基の影響により、乾燥後の膜中の水分残留を抑えることが不十分となり、透明電極の長期間、高温、高湿度環境下の耐久性試験での透明性、導電性及び膜強度、並びに、透明電極を用いた素子性能にも悪影響を及ぼすことが判明した。本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、乾燥時の膜中の水分揮発性を大きく向上させるとともに、膜の耐水性も大きく向上させ、長期間、高温、高湿度環境下にあっても透明性、導電性及び膜強度の劣化が少ない透明導電膜、及び、導電性も大きく向上させることにより、透明性と導電性を両立させ、当該透明導電膜を用いた、発光均一性に優れ、長期間、高温、高湿度環境下にあっても発光均一性の劣化が少なく、発光寿命に優れる有機EL素子、並びに、前記した透明導電膜の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の前記課題解決には、アスペクト比が10以上1000以下の導電性ポリマー粒子分散体及びバインダー樹脂を用いること、かつ該導電性ポリマー粒子が有機溶媒に分散されていることが重要であり、より詳しくは、以下の構成により課題が解決される。
1.透明な基材と、前記透明な基材上に形成されており、π共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマー、及びバインダー樹脂を含有する透明な導電層と、を備える透明導電膜であって、前記導電層は、前記導電性ポリマーである導電性ポリマー粒子が有機溶媒中で分散され、かつ分散された前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマーと前記バインダー樹脂を含有する分散液を用いて形成されていることを特徴とする透明導電膜。
2.前記導電性ポリマーとバインダー樹脂との比率は、バインダー樹脂を100質量部としたとき、導電性ポリマーが5〜50質量部であることを特徴とする前記1に記載の透明導電膜。
3.前記π共役系導電性高分子は、ポリチオフェン類であることを特徴とする前記1又は2に記載の透明導電膜。
4.前記透明な基材上に形成されており、金属材料からなる第1導電層と、前記透明な導電層である第2導電層と、を備え、前記第1導電層及び前記第2導電層は、互いに電気的に接続されていることを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の透明導電膜。
5.前記1から4のいずれかに記載の透明導電膜を透明電極として備えることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.透明な基材上に金属からなる第1導電層を形成する第1ステップと、前記第1導電層が形成された前記透明な基材上に、透明な第2導電層を形成する第2ステップと、を備え、前記第2ステップにおいて、アスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する分散液を用いて前記第2導電層を形成することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
7.前記第2ステップは、前記導電性ポリマー粒子を有機溶媒に分散した第1分散液を調製するステップと、前記第1分散液と前記バインダ−樹脂とを用いて、前記導電性ポリマー粒子と前記バインダー樹脂とを含有する第2分散液を調製するステップと、前記第2分散液を用いて前記第2導電層を形成するステップと、を含むことを特徴とする前記6に記載の透明導電膜の製造方法。
本発明により、透明性、導電性及び膜強度に優れるとともに、長期間、高温、高湿度環境下にあっても透明性、導電性及び膜強度の劣化が少ない透明導電膜、及び、当該透明導電膜を用いた、発光均一性に優れ、長期間、高温、高湿度環境下にあっても発光均一性の劣化が少なく、発光寿命に優れる有機EL素子、並びに、前記した透明導電膜の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る透明電極の一例を示す概略図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のX矢視断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明は、透明導電膜として、導電性ポリマー及びバインダー樹脂を用いること、さらに導電性ポリマーがアスペクト比が10以上1000以下の導電性ポリマー粒子分散体であり、かつ有機溶媒中で分散された分散体を用いることを特徴とする導電性ポリマーを用いることより、乾燥時の水分揮発性を大きく向上させ、乾燥後の膜中の水分残留を極力抑えることができるとともに膜の耐水性及び膜強度も大きく向上させることができる。また、バインダー樹脂が混合された塗液(第2分散液)が基材上に塗布される工程においても、分散液中の導電性ポリマー粒子の特定形状により、乾燥過程において導電性ポリマー粒子同士の配向が容易に進行し、導電パスのネットワークを効率的に形成することにより、導電性も大きく向上させることができ、透明性と導電性が両立できる。したがって、本発明は、前記した構成によって、高温、高湿度環境下における環境試験後でも高い導電性、高い透明性及び良好な膜強度を併せ持つ、安定性の優れた透明導電膜を得ることができ、さらには、当該透明導電膜を透明電極として用いた高寿命の有機EL素子が得られることを見出したものである。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る透明導電膜の一例を示す概略図であり、(a)は上面図、(b)はX矢視断面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る透明導電膜1は、基材11と、第1導電層12と、第2導電層13と、を備えてもよく、第1導電層12を省略し、基材11と、第2導電層13のみの構成でもよい。第1導電層12は、パターン状に形成された金属材料からなることが好ましく、第2導電層13は、導電性ポリマー及びバインダー樹脂を含有する透明な導電層である。つまり、本発明の好ましい態様は、第1導電層12が、金属材料から形成される導電層、及び、第2導電層13が、導電性ポリマー及びバインダー樹脂を含有し、さらに導電性ポリマーが、アスペクト比が10以上1000以下の導電性ポリマー粒子分散体であり、かつ有機溶媒中で分散された分散体を用いて形成されていることである。
<導電性ポリマー>
本発明において、「導電性」とは、電気が流れる性質を指し、JIS K 7194の「導電電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法」に準拠した方法で測定したシート抵抗が1×10Ω/□よりも低いことをいう。
本発明において、導電性ポリマーとは、π共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマーである。こうした導電性ポリマーは、後記するπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後記するポリ陰イオンとの存在下で化学酸化重合することによって、容易に製造することができる。
(π共役系導電性高分子)
本発明において、π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、又は、ポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、導電性、透明性、安定性等の観点からポリチオフェン類又はポリアニリン類が好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェンが最も好ましい。
(π共役系導電性高分子前駆体モノマー)
本発明において、π共役系導電性高分子の形成に用いられる前駆体モノマーとは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。かかる前駆体モノマーとしては、例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
前駆体モノマーの具体例としては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
(ポリ陰イオン)
本発明において、導電性ポリマーに用いられるポリ陰イオンは、置換又は未置換のポリアルキレン、置換又は未置換のポリアルケニレン、置換又は未置換のポリイミド、置換又は未置換のポリアミド、置換又は未置換のポリエステル、及び、これらの共重合体のいずれかであって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリ陰イオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリ陰イオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性及び耐熱性を向上させる。
ポリ陰イオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよい。かかるアニオン基は、製造の容易さ及び安定性の観点から、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、かかるアニオン基は、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点から、スルホ基、一置換硫酸エステル基、又は、カルボキシ基がより好ましい。特にスルホン酸基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリ陰イオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。また、ポリ陰イオンは、これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、ポリ陰イオンは、化合物内にさらにF(フッ素原子)を有するものであってもよい。かかるポリ陰イオンとして、具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
これらのうち、ポリ陰イオンとしてスルホン酸を有する化合物を用いた場合には、塗布及び乾燥によって導電性ポリマー含有層を形成した後に、さらに100〜120℃で5分以上の加熱乾燥処理を施してからマイクロ波を照射してもよい。かかる加熱乾燥処理は、架橋反応が促進し、塗布膜の洗浄耐性や溶媒耐性が著しく向上するという観点から好ましい。
さらに、スルホン酸を有する化合物の中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、又は、ナフィオン(デュポン(株)社製)が好ましい。これらのポリ陰イオンは、バインダー樹脂として添加される非導電性ポリマーとの相溶性も高く、又、得られる導電性ポリマーの導電性をより高くすることができる。
ポリ陰イオンの重合度は、導電性ポリマーの分散性の観点からは、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の観点からは、モノマー単位が50〜10000個の範囲であることがより好ましい。
ポリ陰イオンの製造方法としては、例えば、酸を用いてアニオン基を有しないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有しないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法等が挙げられる。
ポリ陰イオンをアニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法は、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、酸化重合又はラジカル重合によって製造する方法が挙げられる。具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に所定量の酸化剤及び/又は重合触媒を溶解した溶液を添加し、所定時間で反応させる。その反応により得られたポリマーは溶媒によって一定の濃度に調整される。なお、この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤、酸化触媒及び溶媒は、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
得られたポリマーがポリ陰イオン塩である場合には、ポリ陰イオン酸に変質させることが好ましい。ポリ陰イオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、これらの中でも、作業が容易な点から限外ろ過法が好ましい。
導電性ポリマーに含まれるπ共役系導電性高分子とポリ陰イオンの比率、「π共役系導電性高分子」:「ポリ陰イオン」は、導電性及び分散性の観点から、好ましくは質量比で1:1〜20の範囲であり、より好ましくは質量比で1:2〜10の範囲である。
π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーをポリ陰イオンの存在下で化学酸化重合して、本発明に係る導電性ポリマーを得る際に使用される酸化剤は、例えばJ.Am.Soc.,85、454(1963)に記載されるピロールの酸化重合に適する、いずれかの酸化剤である。かかる酸化剤としては、実際的な理由のために、安価かつ取り扱い易い酸化剤、例えば鉄(III)塩(例えばFeCl、Fe(ClO、有機酸を含む無機酸の鉄(III)塩、有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩)、過酸化水素、重クロム酸カリウム、過硫酸アルカリ(例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム)、アンモニウム、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム、又は、銅塩(例えば四フッ化ホウ酸銅)を用いることが好ましい。加えて、酸化剤として、随時触媒量の金属イオン(例えば鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、モリブデンイオン、バナジウムイオン)の存在下における空気又は酸素も使用することができる。これらの中でも、過硫酸塩、有機酸を含む鉄(III)塩又は有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩の使用が腐食性でないために大きな応用上の利点を有する。
有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩の例としては、炭素数1〜20のアルカノールの硫酸半エステルの鉄(III)塩(例えばラウリル硫酸)、炭素数1〜20のアルキルスルホン酸(例えばメタン、ドデカンスルホン酸)、脂肪族炭素数1〜20のカルボン酸(例えば2−エチルヘキシルカルボン酸)、脂肪族パーフルオロカルボン酸(例えばトリフルオロ酢酸、パーフルオロオクタノン酸)、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸)、殊に芳香族の、随時炭素数1〜20のアルキル置換されたスルホン酸(例えばベンゼセンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸のFe(III)塩)が挙げられる。
こうした導電性ポリマーとしては、市販の材料も好ましく利用することができる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸とからなる導電性ポリマー(PEDOT−PSSと略す)が、H.C.Starck社からCleviosシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSSの483095、560596として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。又、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。本発明において、こうした剤も好ましく用いることができる。
導電性ポリマーは、第2ドーパントとして有機化合物を含有してもよい。本発明で用いることができる有機化合物には特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸素含有化合物が好適に挙げられる。前記酸素含有化合物としては、酸素を含有する限り特に制限はなく、例えば、ヒドロキシ基含有化合物、カルボニル基含有化合物、エーテル基含有化合物、スルホキシド基含有化合物等が挙げられる。前記ヒドロキシ基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられ、これらの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。前記カルボニル基含有化合物としては、例えば、イソホロン、プロピレンカーボネート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。前記エーテル基含有化合物としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、等が挙げられる。前記スルホキシド基含有化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよいが、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種が用いられることが好ましい。
上記化学酸化重合により得られた導電性ポリマー及び上記市販品は、いずれもπ共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマーの水分散液である。このような導電性ポリマーの水分散体から本発明の有機溶剤分散型の導電性ポリマー分散液を得る方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)上記導電性ポリマーの水分散体を濃縮し、有機溶媒を添加することを繰り返すこにより有機溶媒に置換し、分散処理する方法。
(2)上記導電性ポリマーの水分散体を噴霧乾燥し、得られた乾燥固体を、有機溶媒と混合し、分散処理する方法。適宜、分散剤を添加してもよい。
(3)上記導電性ポリマーの水分散体を凍結乾燥し、有機溶媒を加えて分散処理する方法。
(4)上記導電性ポリマーの水分散体に沈殿剤を添加し、得られたゲル状膨潤体から水を取り除き、有機溶媒を加えて分散処理する方法。
本発明のアスペクト比が10以上1000以下の導電性ポリマー粒子分散体を得るには上記(3)の凍結乾燥法を用いるのが好ましい。
分散処理の方法については特に制限はないが、例えば、高速撹拌機、超音波ホモジナイザー、振とう機等の装置を使用して行うことができる。なお、高度な処理が必要な場合には、高圧ホモジナイザー、ビーズミル、砥石回転型解砕機等の処理を追加してもよい。
高圧ホモジナイザーとは、加速された高流速によるせん断力、急激な圧力降下(キャビテーション)および高流速の粒子同士が微細オリフィス内で対面衝突することによる衝撃力によって磨砕を行う装置であり、市販されている装置としては、ナノマイザー(ナノマイザー株式会社製)、マイクロフルイダイザー(Microfluidics社製)等を用いることができる。高圧ホモジナイザーによる分散の程度は、高圧ホモジナイザーへ圧送する圧力と高圧ホモジナイザーに通過させる回数(パス回数)に依存する。
ビーズミルには湿式振動ミル、湿式遊星振動ミル、湿式ボールミル、湿式ロールミル、湿式コボールミル、湿式ビーズミル、湿式ペイントシェーカー等がある。これらの中で例えば湿式ビーズミルとは、金属製、セラミック製等の媒体を容器に内蔵し、これを強制撹拌することによって湿式磨砕する装置であるが、例えば市販されている装置としては、アペックスミル(コトブキ技研工業株式会社製)、パールミル(アシザワ株式会社製)、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製)等を用いることができる。
砥石回転型解砕機とは、コロイドミル或いは石臼型解砕機の一種であり、例えば、粒度が16〜120番の砥粒からなる砥石をすりあわせ、そのすりあわせ部に分散液を通すことで、解砕処理される装置のことである。必要に応じて、複数回処理を行ってもよい。砥石を適宜変更するのは好ましい実施態様の一つである。砥石回転型解砕機は、「短繊維化」と「微細化」の両作用を有するが、その作用は砥粒の粒度に影響を受ける。短繊維化を目的とする場合は46番以下の砥石が有効であり、微細化を目的とする場合は46番以上の砥石が有効である。46番はいずれの作用も有する。具体的な装置としては、ピュアファインミル(グラインダーミル)(株式会社栗田機械製作所)、セレンディピター、スーパーマスコロイダー、スーパーグラインデル(以上、増幸産業株式会社)などが挙げられる。
上記分散処理においては適宜、界面活性剤及び分散剤の少なくとも一方を添加してもよい。
(有機溶剤)
本発明において導電性ポリマーは、有機溶媒中で分散された分散体を用いることを特徴とするが、好ましい有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホニウムトリアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶剤との混合物としてもよい。
(アスペクト比)
本発明において、導電性ポリマー粒子分散体のアスペクト比は、10以上1000以下であることを特徴としており、前記アスペクト比は、導電性ポリマー粒子の長辺と短辺との比(長さ/直径の比率)である。前記アスペクト比の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子顕微鏡等により測定する方法などが挙げられる。前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比を電子顕微鏡で測定する場合、前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比が高い場合には、前記導電性ポリマー粒子の1つ1つのアスペクト比について正確に測定することは難しいが、前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比が10以上1000以下であるかどうかは、電子顕微鏡の1視野で確認できればよい。また、前記導電性ポリマー粒子の長さと直径とを各々別に測定する事によって、前記導電性ポリマー粒子全体のアスペクト比を見積もることができる。
前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比としては、10以上1000以下であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10以上500以下がより好ましい。前記アスペクト比が10未満であると、前記導電性ポリマー粒子同士によるネットワーク形成が十分になされず導電性の向上が図れない点で好ましくない。また、前記アスペクト比が1000を超えると、導電性ポリマー粒子形成時やその後の取り扱いにおいて、成膜前に導電性ポリマー粒子が絡まり凝集するため、安定な液が得られないため好ましくない。なお、前記アスペクト比を500以下とした場合には、凝集体の形成がさらに抑制され、より安定的な液が得られる。
本発明において導電性ポリマー粒子の大きさは、透明性の観点からは小さいことが好ましく、一方で、導電性の観点からは大きい方が好ましい。したがって、本発明において導電性ポリマー粒子の大きさは、平均長さが100nm以上10μm以下であることが好ましく、500nm以上5μm以下がより好ましい。また、平均直径は10nm以上500nm以下が好ましく、10nm以上100nm以下であることがより好ましい。
本発明における導電性ポリマー粒子は、透明導電層内において導電性ポリマー粒子が互いに接触し合うことにより3次元的な導電ネットワークを形成して機能すると考えられる。したがって、導電性ポリマー粒子が長い方が導電ネットワーク形成に有利である。しかし一方で、導電性ポリマー粒子が長くなると導電性ポリマー粒子が絡み合って凝集体を生じ、光学特性を劣化させる場合がある。
<バインダー樹脂>
本発明において、バインダー樹脂とは、、導電性ポリマーと相溶又は混合分散可能であれば特に制限されず、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエーテル、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
これらバインダー樹脂は、有機溶剤に溶解されていてもよいし、有機溶剤に分散されていてもよい。又前記導電性ポリマー分散液に固体添加して分散処理してもよい。
バインダー樹脂の中でも、導電性ポリマーとの相溶性や透明性からポリウレタン、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ樹脂のいずれか1種以上が好ましい。特にポリエステル、アクリル樹脂がより好ましい。
(導電性ポリマーとバインダー樹脂との比率)
本発明において、前記導電性ポリマーとバインダー樹脂との比率は、バインダー樹脂を100質量部としたとき、導電性ポリマーが5〜50質量部であることが好ましく、より好ましくはバインダー樹脂を100質量部としたとき、導電性ポリマーが10〜20質量部である。ここで、導電性ポリマーの使用量がバインダー樹脂100質量部に対して5〜50質量部であることが好ましい理由は、導電性ポリマーの使用量がバインダー樹脂100質量部に対して5質量部以上とすることによって、導電性ポリマーの比率が小さくなりすぎずに導電性のネットワークが十分に形成されて導電性が向上し、さらに50質量部以下とすることによって、可視光領域の光を吸収する導電性ポリマーの影響が小さくなって可視光透過率が増加するためである。透過率の向上をできるだけ得るとともに導電性の低下を防ぐためには、導電性ポリマーとバインダー樹脂との比率は前記の範囲であることが好ましい。
<基材>
本発明における基材11は、導電性ポリマー及びバインダー樹脂を担持しうる透明な板状体であり、基板とも呼ばれる。透明導電膜1を得るためには、JIS K 7361−1:1997(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が80%以上のものが基材11として好ましく用いられる。
基材11としては、フレキシブル性に優れており、誘電損失係数が十分小さくて、マイクロ波の吸収が導電層12,13よりも小さい材質であるものが好ましく用いられる。
基材11としては、例えば、樹脂基板、樹脂フィルム等が好適に挙げられるが、生産性の観点並びに軽量性及び柔軟性といった性能の観点から、透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。透明樹脂フィルムとは、JIS K 7361−1:1997(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が50%以上のものをいう。
好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。かかる透明樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができる。
前記した全光線透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る基材11としてより好ましく用いられる。かかる基材11としては、中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの観点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム又はポリカーボネートフィルムが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム又は二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムがより好ましい。
本発明に係る基材11には、塗布液の濡れ性及び接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理及び易接着層については、従来公知の技術を使用することができる。
例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。
また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるために2層以上の構成にしてもよい。
また、フィルム状の基材11の表面又は裏面には、無機物の被膜、有機物の被膜、又は、無機物及び有機物のハイブリッド被膜が形成されていてもよく、かかる被膜が形成された基材11は、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定した水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、1×10−3g/(m・24h)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定した酸素透過度が、1×10−3ml/m・24h・atm以下、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、1×10−3g/(m・24h)以下の高バリア性フィルムであることが好ましい。
高バリア性フィルムとするためにフィルム状の基材11の表面又は裏面に形成されるバリア膜を形成する材料としては、水分、酸素等といった素子の劣化をもたらすものの侵入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに当該バリア膜の脆弱性を改良するためにこれら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層との積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
<金属材料からなる第1導電層>
本発明は、前記した基材11上に、導電性ポリマー及びバインダー樹脂を含有する導電層13が形成されたものに、さらに金属材料からなる導電層12を設けることで透明導電膜1を構成することがより好ましい。本発明に係る金属材料からなる導電層12は、パターン状に形成された金属材料からなることが好ましい。
図1に示すように、本発明に係る透明導電膜1は、基材11上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層12(以下、金属パターン導電層12とも記載する)を有することが好ましい。特に、パターン形成のしやすさ、経時安定性、金属パターンの緻密化に有利であることから、第1導電層12が金属粒子を用いて形成されることが好ましい。
(金属粒子)
金属粒子の金属としては、導電性に優れていれば特に制限はなく、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム等の金属の他に合金などを挙げることができる。導電性の観点から銀又は銅が好ましく、銀又は銅単独でもよいし、それぞれの組み合わせでもよく、銀と銅との合金、銀又は銅が他方の金属でめっきされていてもよい。
金属粒子の平均粒径としては、原子スケールから1000nmの範囲のものが好ましく適用できる。金属粒子の平均粒径が小さいほど金属細線の緻密化(導電性向上)及び表面平滑性に有利であるが、平均粒径が極端に小さい場合には、製造上の制限があり、高コストにもなる。かかる観点から、本発明においては、特に平均粒径が3〜300nmであるものが好ましく、5〜100nmであるものがより好ましく用いられる。前記した中でも特に、平均粒径3〜100nmの銀ナノ粒子が好ましい。
金属粒子のアスペクト比(長径長/短径長)は、表面平滑性向上や金属パターンの緻密化の観点から、2.0以下の球状に近い金属粒子が好ましい。本発明において、平均粒径とは、光散乱方式を用いた市販の測定装置を使用して簡便に計測することが可能である。具体的にはゼータサイザー1000(マルバーン社製)を用いて、レーザドップラー法によりS25℃、サンプル希釈液量1mlにて測定した値をいう。
(金属パターン導電層)
本発明に好ましく用いられる金属パターン導電層12は、金属を含有する層であり、透明な基材11上に開口部12aを有するようにパターン状に形成された層である。
開口部12aとは、透明な基材11のうち、金属パターン導電層12を有さない部分であり金属パターンの透光性部分である。パターンの形状には特に制限はないが、例えば、ストライプ状、格子状、ハニカム状等であることが好ましい。透明導電膜1全体の面に対して開口部12aが占める割合、すなわち、開口率は、透明性の観点から、80%以上であることが好ましい。
例えば、金属パターン導電層12がストライプ状であるとき、線幅100μm、線間隔1mmのストライプ状パターンの開口率は、およそ90%である。パターンの線幅は、透明性及び導電性の観点から、10〜200μmが好ましい。ストライプ状又は格子状のパターンにおいて、金属パターン導電層12の細線の間隔は、透明性及び導電性の観点から、0.5〜4mmが好ましい。又、ハニカム状のパターンにおいては、金属パターン導電層12の一辺の長さは、透明性及び導電性の観点から、0.5〜4mmが好ましい。また、金属パターン導電層12において、細線の高さは、導電性及び電流リンク防止の面から、0.1〜3.0μmが好ましい。
(金属パターン導電層の製造方法)
本発明に係る金属パターン導電層12は、基材11上に、金属粒子を含有する金属パターン導電層用塗布液を印刷によってパターン形成することで得られる。金属粒子を含有する金属パターン導電層用塗布液は、後記する金属粒子を含有する金属粒子分散液である。金属粒子分散液は、水、アルコール等の溶媒中に金属粒子を含有するが、必要に応じバインダー、金属を分散させるための分散剤等を含んでもよい。金属粒子分散液を用い、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等の印刷方式により金属パターン導電層12を基材11上に形成することができる。
各印刷方式は、一般的に電極パターン形成に使われる手法が本発明に関しても適用可能である。具体的な例として、グラビア印刷法については特開2009−295980号公報、特開2009−259826号公報、特開2009−96189号公報、特開2009−90662号公報等に記載の方法が、フレキソ印刷法については特開2004−268319号公報、特開2003−168560号公報等に記載の方法が、スクリーン印刷法については特開2010−34161号公報、特開2010−10245号公報、特開2009−302345号公報等に記載の方法が例として挙げられる。
また、金属パターン導電層12は、フィルム状の基板11にダメージを与えない範囲で加熱処理が施されることが好ましい。これにより、金属粒子の融着及び緻密化が進み、金属パターン導電層12が高導電化する。
(金属パターン導電層の表面比抵抗)
金属パターン導電層12の細線部の表面比抵抗は、100Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましく、さらには大面積化の観点から、5Ω/□以下であることがより好ましい。表面比抵抗は、例えば、JIS K6911、ASTM D257、等に準拠して測定することができ、又、市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することができる。
(金属パターン導電層の表面の粗さRa)
本発明において、金属パターン導電層12の表面の粗さRaは、20nm以下が好ましい。Raの値は、例えばJIS、B601(1994)、等に準拠して測定することができ、又、下記のように市販の原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)を用いて、以下の方法で測定できる。AFMとして、セイコーインスツル社製SPI3800Nプローブステーション及びSPA400多機能型ユニットを使用し、ピエゾスキャナー上の水平な試料台上にセットし、カンチレバーを試料表面にアプローチし、原子間力が働く領域に達したところで、XY方向にスキャンし、その際の試料の凹凸をZ方向のピエゾの変位で捉える。ピエゾスキャナーとしては、XY20150μm、Z25μmが走査可能なものを使用される。カンチレバーとしては、セイコーインスツル社製シリコンカンチレバーSI−DF20で、共振周波数120〜150kHz、バネ定数12〜30nmのものが用いられ、Raを、DFMモード(Dynamic Force Mode)で測定する。測定は、CCDカメラを用いて、金属パターンの細線と測定エリアとが平行又は垂直になるように、探針の先が細線の幅手方向の中心部にくるように調整し、細線の中心部10×10μmを走査周波数0.1Hzで行った。測定後、細線に平行に0.9μmおきに10ヵ所、長さ10μmの線を引き、その線上のRaを算出し、その平均値をRaの値とする。
<第2導電層>
本発明に用いられる第2導電層13は、金属パターン導電層12が形成された基材11上に、前記の導電性ポリマー、及びバインダー樹脂を含有する塗布液を、基材11及び金属パターン導電層12上に塗布し、加熱、乾燥することによって形成される。ここで、第2導電層13は、金属パターン導電層12と電気的に接続されていればよく、金属パターン導電層12を完全に被覆してもよいし、金属パターン導電層12の一部を被覆してもよいし、金属パターン導電層12に接触してもよい。
導電性ポリマー、及び、バインダー樹脂からなる塗布液の塗布は、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の印刷方法に加えて、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、インクジェット法等の塗布法のいずれかを用いることができる。
また、金属パターン導電層(第1導電層)12の一部を、導電性ポリマーとバインダー樹脂とを含有する第2導電性層13が被覆又は接触している透明導電膜1を製造する方法としては、転写フィルムに第1導電層12を前記した方法で形成し、さらに導電性ポリマーとバインダー樹脂を含有する第2導電層13を前記した方法で転写フィルムに積層したしたものを、フィルム状の基材11に転写する方法、金属パターン導電層(第1導電層)12が形成された基材11の非導電部にインクジェット法等で公知の方法で、導電性ポリマーとバインダー樹脂を含有する第2導電層13を形成する方法等が挙げられる。
本発明の透明導電膜1は、第1導電層12及び第2導電層13を有することで、金属細線又は導電性ポリマー層単独では得ることのできない高い導電性を、透明導電膜1の面内において均一に得ることができる。
第2導電層13の乾燥膜厚は、表面平滑性及び透明性の観点から、30〜2000nmであることが好ましく、導電性の観点から、100nm以上であることがより好ましく、透明電極1の表面平滑性の点から、200nm以上であることがさらに好ましい。又、第2導電層13の乾燥膜厚は、透明性の観点から、1000nm以下であることがより好ましい。
導電性ポリマーとバインダー樹脂を含有する塗布液を塗布した後、適宜乾燥処理を施すことができる。乾燥処理の条件として特に制限はないが、基材11及び導電層12,13が損傷しない範囲の温度で乾燥処理することが好ましい。例えば、80〜150℃で10秒から15分の乾燥処理をすることができる。これにより透明導電膜1の洗浄耐性及び溶媒耐性が著しく向上し、さらに素子性能が向上する。特に、当該透明導電膜1を備える有機EL素子においては、駆動電圧の低減及び寿命の向上といった効果が得られる。
さらに、前記した塗布液は、塗布性等の作業性を高める観点から、溶媒(例えば、水、有機溶媒(アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等))を含んでいてもよい。
本発明において、透明導電層である第2導電層13の表面の平滑性を表すRyの値は、導電性の向上という観点から、50nm以下であることがより好ましく、40nm以下であることがさらに好ましい。同様に、透明導電層である第2導電層13のRaの値は10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることがさらに好ましい。
本発明において、第2導電層13の表面の平滑性を表すRyとRaは、Ry=最大高さ(表面の山頂部と谷底部との高低差)とRa=算術平均粗さを意味し、JIS B601(1994)に規定される表面粗さに準ずる値である。本発明に係る透明電極1は、透明導電層である第2導電層13の表面の平滑性がRy≦50nm、かつ、透明導電層である第2導電層13の表面の平滑性がRa≦10nmであることが好ましい。本発明において、Ry及びRaの測定には、前記記載と同様に市販の原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)を用いることができる。
本発明において、透明導電膜1は、全光線透過率が60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることが特に好ましい。全光透過率は、分光光度計等を用いた公知の方法に従って測定することができる。又、本発明の透明導電膜1における透明導電層である第2導電層13の電気抵抗値としては、電流駆動型オプトエレクトロニクスデバイスに適用した際の性能向上という観点から、表面抵抗率として1000Ω/□以下であることが好ましく、100Ω/□以下であることがより好ましい。さらには、透明導電膜1を電流駆動型オプトエレクトロニクスデバイスに適用するためには、透明導電層である第2導電層13の電気抵抗値としては、電流駆動型オプトエレクトロニクスデバイスに適用した際の性能向上という観点から、表面抵抗率として50Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましい。特に、1000Ω/□以下であると各種オプトエレクトロニクスデバイスにおいて、透明電極として機能することができて好ましい。前記した表面抵抗率は、例えば、JIS K 7194:1994(導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法)等に準拠して測定することができ、又、市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することができる。
本発明の透明導電膜1の厚みには特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一般的に10μm以下であることが好ましく、厚みが薄くなるほど透明性及び柔軟性が向上するためより好ましい。
<製造方法>
透明導電膜1は、透明な基材11上に金属からなる第1導電層12を形成する第1ステップと、第1導電層12が形成された基材11上に、透明な第2導電層13を形成する第2ステップと、を経て製造される。ここで、第2ステップでは、アスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する分散液を用いて第2導電層13が形成される。
また、第2ステップは、導電性ポリマー粒子を有機溶媒に分散した第1分散液を調製するステップと、第1分散液とバインダ−樹脂とを用いて、導電性ポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する第2分散液を調製するステップと、第2分散液を用いて第2導電層13を形成するステップと、を含む構成であってもよい。
<有機EL素子>
本発明の実施形態に係る有機EL素子は、透明導電膜1を電極として備えることを特徴とするものであり、有機発光層を含む有機層と、透明導電膜1と、を備える。本発明の実施形態に係る有機EL素子は、透明導電膜1を陽極として備えることが好ましく、有機発光層及び陰極については、有機EL素子に一般的に使われている材料、構成等の任意のものを用いることができる。
有機EL素子の素子構成としては、陽極/有機発光層/陰極、陽極/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極、陽極/ホール注入層/ホール輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、陽極/ホール注入層/有機発光層/電子注入層/陰極、等の各種の構成のものを挙げることができる。
また、本発明において、有機発光層に使用できる発光材料又はドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン誘導体、各種蛍光色素、希土類金属錯体、燐光発光材料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、これらの化合物のうちから選択された発光材料を90〜99.5質量部、ドーピング材料を0.5〜10質量部含むようにすることも好ましい。有機発光層は、前記した材料等を用いて、蒸着、塗布、転写等の公知の方法によって製造される。この有機発光層の厚みは、発光効率の観点から、0.5〜500nmが好ましく、0.5〜200nmがより好ましい。
本発明に係る透明導電膜1は、高い導電性と透明性とを併せ持ち、液晶表示素子、有機発光素子、無機電界発光素子、電子ペーパー、有機太陽電池、無機太陽電池等の各種オプトエレクトロニクスデバイスに加え、電磁波シールド、タッチパネル等の分野において好適に用いることができる。その中でも、透明電極表面の平滑性が厳しく求められる有機EL素子や有機薄膜太陽電池素子の電極として特に好ましく用いることができる。
また、本発明に係る有機EL素子は、均一にムラなく発光させることができるため、照明用途で用いることが好ましいものであり、自発光型ディスプレイ、液晶用バックライト、照明等に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」及び「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」及び「質量%」を表す。
<導電性ポリマー粒子の有機溶媒分散体の製造>
(分散体E−1)
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分濃度1.89%、H.C.Starck社製)の水分散体を凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機社製)で凍結乾燥してPEDOT−PSSの固体を得た。この固体にエタノールを添加して、グラインダー(栗田機械製作所製「KM1−10」)にて、このエタノール分散液を、ほぼ接触させた状態の1200rpmで回転するディスク間を、中央から外に向かって通過させる操作を12回(12pass)行い、固形分1%の導電性ポリマー粒子のエタノール分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ330nm、平均直径30nm、アスペクト比11であった。
(分散体E−2)
分散体E−1の製造においてグラインダーのpass数を8回に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子のエタノール分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ24μm、平均直径50nm、アスペクト比480であった。
(分散体E−3)
分散体E−1の製造においてグラインダーのpass数を2回に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子のエタノール分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ79μm、平均直径80nm、アスペクト比988であった。
(分散体E−4)
分散体E−1の製造においてPEDOT−PSSをポリアニリンM(固形分濃度6.0%、ティーエーケミカル)に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子のエタノール分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ20μm、平均直径50nm、アスペクト比400であった。
(分散体E−5)
分散体E−1の製造においてグラインダーのpass数を15回に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子の有機溶媒分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ270nm、平均直径30nm、アスペクト比9であった。
(分散体E−6)
分散体E−1の製造においてグラインダーのpass回数を1回に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子のエタノール分散体を製造した。粒子は電子顕微鏡による観察の結果、平均長さ88μm、平均直径80nm、アスペクト比1100であった。
(分散体E−7)
分散体E−1の製造において分散媒を水に変更した以外は分散体E−1の製造と同様にして、固形分1%の導電性ポリマー粒子の水分散体を製造した。平均長さ20μm、平均直径50nm、アスペクト比400であった。
<基板の作製>
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、東洋紡績株式会社製)の下引き加工していない面に、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材:OPSTAR Z7501を塗布、乾燥後の平均膜厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプ使用して硬化条件1.0J/cmで硬化を行い、平滑層を形成した。
続いて、前記平滑層を設けた試料上にガスバリア層を、以下に示す条件で形成した。
(ガスバリア層塗布液)
パーヒドロポリシラザン(PHPS、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ NN320)の20質量%ジブチルエーテル溶液をワイヤレスバーにて、乾燥後の(平均)膜厚が、0.30μmとなるように塗布し、塗布試料を得た。
(第一工程;乾燥処理)
得られた塗布試料を温度85℃、湿度55%RHの雰囲気下で1分処理し、乾燥試料を得た。
(第二工程;除湿処理)
乾燥試料をさらに温度25℃、湿度10%RH(露点温度−8℃)の雰囲気下に10分間保持し、除湿処理を行った。
(改質処理A)
除湿処理を行った試料を下記の条件で改質処理を行い、ガスバリア層を形成した。改質処理時の露点温度は−8℃で実施した。
(改質処理装置)
株式会社エム・ディ・コム製エキシマ照射装置MODEL:MECL−M−1−200、波長172nm、ランプ封入ガス Xe 稼動ステージ上に固定した試料を以下の条件で改質処理を行った。
(改質処理条件)
エキシマ光強度 60mW/cm(172nm)
試料と光源の距離 1mm
ステージ加熱温度 70℃
照射装置内の酸素濃度 1%
エキシマ照射時間 3秒
前記のようにしてガスバリア性を有する透明電極(透明導電膜)用のフィルム基板(基材)を作製した。
<実施例1>
(透明電極TC−101の作製)
まず、前記したように得られたガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板上のバリアの面に、下記塗布液Aを、押し出し法を用いて、乾燥膜厚300nmになるように押し出しヘッドのスリット間隙を調整して塗布し、110℃、5分で加熱乾燥し、導電性ポリマーとバインダー樹脂からなる導電層(図1の第2導電層のみ)を形成し、得られた電極を8×8cmに切り出した。さらに得られた電極を、オーブンを用いて110℃、30分加熱処理することで透明電極TC−101を作製した。
(塗布液A)
下記処方の塗布液を撹拌混合して使用した。
E−1分散体(固形分濃度1.0%) 2.0g
ポリエステル樹脂の有機溶媒溶解液(ポリエスターTP-220S30M、日本合成化学工業社製、固形分濃度30%) 0.38g
ジメチルスルホキシド(DMSO) 0.2g
(透明電極TC−102〜TC−110の作製)
透明電極TC−101の作製において、塗布液Aの分散体E−1を表1記載の分散体種類と量比(バインダー樹脂100質量部に対する導電性ポリマー質量部)に変更した以外は透明電極TC−101の作製と同様にして、透明電極TC−102〜TC−110を作製した。
(比較透明電極TC−111〜TC−113の作製)
透明電極TC−101の作製において、塗布液Aの分散体であるE−1を表1記載の分散体種類と量比に変更した以外は透明電極TC−101の作製と同様にして、透明電極TC−111〜TC−113を作製した。
(透明電極TC−114,TC−115の作製)
透明電極TC−101の作製において、塗布液Aのバインダー樹脂溶解液(ポリエステル樹脂の有機溶媒溶解液)をアクリル樹脂の有機溶媒溶解液(アクリディックA−165、DIC社製)(TC−114の場合)又はポリアミドイミド樹脂(バイロマックスHR-15ET)(TC−115の場合)に変更した以外は透明電極TC−101の作製と同様にして、透明電極TC−114,TC−115を作製した。
<透明電極の評価>
得られた透明電極の透明性、表面抵抗(導電性)、膜強度を下記に記載のように評価した。又、透明電極の安定性を評価するため、80℃、90%RHの環境下で6日間置く強制劣化試験後の透明電極試料の、透明性、表面抵抗、膜強度の評価を行った。
(透明性)
JIS K 7361−1:1997に準拠して、東京電色社製 HAZE METER NDH5000を用いて、全光線透過率を測定し、下記基準で評価した。
○:80%以上
△:75%以上80%未満
×:75%未満
評価基準:強制劣化試験後、○,△と評価された試料が本発明として合格
(表面抵抗)
JIS K 7194:1994に準拠して、抵抗率計(ロレスタGP(MCP−T610型):(株)ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて表面抵抗を測定した。
(膜強度)
導電層の膜の強度を、テープ剥離法により評価した。
導電層の上に住友スリーエム社製スコッチテープを用いて圧着/剥離を10回繰り返し、導電層の脱落を目視観察し、下記基準で評価した。
○:影響を受けている部分が5%以下
△:影響を受けている部分が5%を超えるが30%以下
×:影響を受けている部分が30%を超える
評価基準:強制劣化試験後、○,△と評価された試料が本発明として合格
評価の結果を表1に示す。表1において、備考における「本発明」は本発明の実施例に該当することを表し、「比較」は比較例であることを表す。
Figure 2014026875
表1から、比較例の透明電極TC−111〜TC−113と比べて、本発明の透明電極TC−101〜TC−110,TC−114,TC−115は、高温、高湿度環境下においても導電性、光透過性及び膜強度の劣化が少なく、安定性に優れることが分かる。
<実施例2>
(透明電極TE−101の作製)
まず、前記したように得られたガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板上のバリアの面に、以下に示すグラビア印刷によりパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層を形成した。
銀ナノ粒子ペースト(M−Dot SLP:三ツ星ベルト製、平均粒径20nm、粒子50個観察した時のアスペクト比は1.5以下であった。)をRK Print Coat Instruments Ltd製グラビア印刷試験機K303MULTICOATERを用いて線幅50μm、高さ1.5μm、間隔1.0mmの細線格子を印刷した後、110℃、5分の乾燥処理を行い第1導電層(図1参照)を形成した。
次に第1導電層を形成した透明電極上に、下記塗布液Aを、押し出し法を用いて、乾燥膜厚300nmになるように押し出しヘッドのスリット間隙を調整して塗布し、110℃、5分で加熱乾燥し、導電性ポリマーとバインダー樹脂からなる第2導電層(図1参照)を形成し、得られた電極を8×8cmに切り出した。さらに得られた電極を、オーブンを用いて110℃、30分加熱処理することで透明電極TE−101を作製した。
(塗布液A)
E−1分散液(固形分濃度1.0%) 2.0g
ポリエステル樹脂の有機溶媒溶解液(ポリエスターTP-220S30M、日本合成化学工業社製、固形分濃度30%) 0.38g
ジメチルスルホキシド(DMSO) 0.2g
(透明電極TE−102〜TE−110の作製)
透明電極TE−101の作製において、塗布液Aの分散体であるE−1を表2記載の分散体種類と量比(導電性ポリマー100質量部に対するバインダー樹脂質量部)に変更した以外は透明電極TE−101の作製と同様にして、透明電極TE−102〜TE−110を作製した。
(透明電極TE−111の作製)
透明電極TE−101の作製において、銀ナノ粒子ペーストに代えて銅ナノ粒子ペーストを用いてパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層(図1参照)を形成した以外は、TE−101の作製と同様にして、透明電極TE−116を作製した。(前記、銅ナノ粒子ペーストは平均分子量10000のポリビニルピロリドン(東京化成社製)0.28gを0.72gのエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、2,3−ブタンジオールに溶解させ、平均粒径50nmの銅ナノ粒子(シグマアルドリッチ社製)4.0gと3本ロール及びミキサーを用いて混練し作製した。粒子50個を電子顕微鏡で観察した時のアスペクト比は2.0以下であった。)
(透明電極TE−112の作製)
透明電極TE−101の作製において、銀ナノ粒子ペーストに代えて銀ナノワイヤ分散液を用いてパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層(図1参照)を形成した以外は、TE−101の作製と同様にして、透明電極TE−117を作製した。(前記、銀ナノワイヤ分散液は、Adv.Mater.,2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、PVP K30(分子量5万;ISP社製)を利用して、平均短径75nm、平均長さ35μmの銀ナノワイヤを作製し、限外濾過膜を用いて銀ナノワイヤを濾別、洗浄処理した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH−50(信越化学工業社製)を銀に対し25質量%加えた水溶液に再分散し、銀ナノワイヤ分散液を調製した。)
(比較透明電極TE−113〜TC−115の作製)
透明電極TE−101の作製において、塗布液Aの分散体であるE−1を表2記載の分散体種類と量比(導電性ポリマー100質量部に対するバインダー樹脂質量部)に変更した以外は透明電極TE−101の作製と同様にして、透明電極TC−113〜TC−115を作製した。
(透明電極TE−116,TC−117の作製)
透明電極TE−101の作製において、塗布液Aのバインダー樹脂溶解液(ポリエステル樹脂の有機溶媒溶解液)をアクリル樹脂の有機溶媒溶解液(アクリディックA−165、DIC社製)(TE−116の場合)又はポリアミドイミド樹脂(バイロマックスHR-15ET)(TE−117の場合)に変更した以外は透明電極TE−101の作製と同様にして、透明電極TE−116,TC−117を作製した。
<透明電極の評価>
得られた透明電極は実施例1と同様に評価した。
評価の結果を表2に示す。表2において、備考における「本発明」は本発明の実施例に該当することを表し、「比較」は比較例であることを表す。
Figure 2014026875
表2から、金属材料からなる導電層を有することで導電性が格段に向上し、かつ比較例の透明電極TE−113〜TE−115と比べて、本発明の透明電極TE−101〜TE−112,TE−116,TE−117は、高温、高湿度環境下においても導電性、光透過性及び膜強度の劣化が少なく、安定性に優れることが分かる。
<実施例3>
(有機ELデバイスの作製)
実施例2で作製した透明電極基板を超純水で洗浄後、パターン辺長20mmの正方形タイル状透明パターン一個が中央に配置されるように30mm角に切り出し、アノード電極に用いて、以下の手順でそれぞれ有機ELデバイスを作製した。正孔輸送層以降は蒸着により形成した。透明電極TE−101〜TE−117を用い、それぞれ有機EL素子OEL−101〜OEL−117を作製した。
市販の真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々に、各層の構成材料を各々素子作製に必要量を充填した。蒸着用るつぼはモリブデン製又はタングステン製の抵抗加熱用材料で作製されたものを用いた。
まず、正孔輸送層、有機発光層、正孔阻止層、電子輸送層からなる有機EL層を順次形成した。
(正孔輸送層の形成)
真空度1×10−4Paまで減圧した後、化合物1の入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、厚さ30nmの正孔輸送層を設けた。
(有機発光層の形成)
次に、以下の手順で各発光層を設けた。
形成した正孔輸送層上に、化合物2が13.0質量%、化合物3が3.7質量%、化合物5が83.3質量%になるように、化合物2、化合物3及び化合物5を蒸着速度0.1nm/秒で正孔輸送層と同じ領域に共蒸着し、発光極大波長が622nm、厚さ10nmの緑赤色燐光発光の有機発光層を形成した。
続いて、化合物4が10.0質量%、化合物5が90.0質量%になるように、化合物4及び化合物5を蒸着速度0.1nm/秒で緑赤色燐光発光の有機発光層と同じ領域に共蒸着し、発光極大波長が471nm、厚さ15nmの青色燐光発光の有機発光層を形成した。
(正孔阻止層の形成)
さらに、形成した有機発光層と同じ領域に、化合物6を膜厚5nmに蒸着して正孔阻止層を形成した。
(電子輸送層の形成)
引き続き、形成した正孔阻止層と同じ領域に、CsFを膜厚比で10%になるように化合物6と共蒸着し、厚さ45nmの電子輸送層を形成した。
Figure 2014026875
(カソード電極の形成)
形成した電子輸送層の上に、透明電極を陽極として陽極外部取り出し端子及び15mm×15mmの陰極形成用材料としてAlを5×10−4Paの真空下にてマスク蒸着し、厚さ100nmの陽極を形成した。
さらに、陰極及び陽極の外部取り出し端子が形成できるように、端部を除き陽極の周囲に接着剤を塗り、ポリエチレンテレフタレートを基板としAlを厚さ300nmで蒸着した可撓性封止部材を貼合した後、熱処理で接着剤を硬化させ封止膜を形成し、発光エリア15mm×15mmの有機EL素子を作製した。
<有機EL素子の評価>
得られた有機EL素子について発光ムラ及び寿命を下記のように評価した。
(発光均一性)
発光均一性は、KEITHLEY製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させた。1000cd/mで発光させた有機EL素子OEL−101〜OEL−117について、50倍の顕微鏡で各々の発光輝度ムラを観察した。又、有機EL素子をオーブンにて80℃、60%RHの環境下で3時間加熱したのち、再び前記23±3℃、55±3%RHの環境下で1時間以上調湿した後、同様に発光均一性を観察した。
○:完全に均一発光している
△:部分的に発光ムラが見られる
×:全面にわたって発光ムラが見られる
評価基準:強制劣化試験後、○,△と評価された試料が本発明として合格
(寿命)
得られた有機EL素子の、初期の輝度を5000cd/mで連続発光させて、電圧を固定して、輝度が半減するまでの時間を求めた。アノード電極をITOとした有機EL素子を前記した方法と同様の方法で作製し、これに対する比率を求め、以下の基準で評価した。
◎:150%以上
○:100以上150%未満
△:80以上100%未満
×:80%未満
評価基準:強制劣化試験後、◎,○,△と評価された試料が本発明として合格
評価の結果を表3に示す。表3において、備考における「本発明」は本発明の実施例に該当することを表し、「比較」は比較例であることを表す。
Figure 2014026875
表3から、比較例の有機EL素子OEL−113〜OEL−115は80℃、60%RHの環境下で3時間の加熱後、発光均一性、寿命が劣化するのに対し、本発明の有機EL素子OEL−101〜OEL−112,OEL−116,OEL117の発光均一性、寿命は加熱後でも安定しており耐久性に優れることが分かる。
1 透明導電膜
11 基材
12 第1導電層
13 第2導電層

Claims (7)

  1. 透明な基材と、
    前記透明な基材上に形成されており、π共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマー、及びバインダー樹脂を含有する透明な導電層と、
    を備える透明導電膜であって、
    前記導電層は、前記導電性ポリマーである導電性ポリマー粒子が有機溶媒中で分散され、かつ分散された前記導電性ポリマー粒子のアスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマーと前記バインダー樹脂を含有する分散液を用いて形成されている
    ことを特徴とする透明導電膜。
  2. 前記導電性ポリマーとバインダー樹脂との比率は、バインダー樹脂を100質量部としたとき、導電性ポリマーが5〜50質量部である
    ことを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 前記π共役系導電性高分子は、ポリチオフェン類である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の透明導電膜。
  4. 前記透明な基材上に形成されており、金属材料からなる第1導電層と、
    前記透明な導電層である第2導電層と、
    を備え、
    前記第1導電層及び前記第2導電層は、互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の透明導電膜。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の透明導電膜を透明電極として備える
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 透明な基材上に金属からなる第1導電層を形成する第1ステップと、
    前記第1導電層が形成された前記透明な基材上に、透明な第2導電層を形成する第2ステップと、
    を備え、
    前記第2ステップにおいて、
    アスペクト比が10以上1000以下である導電性ポリマー粒子とバインダー樹脂とを含有する分散液を用いて前記第2導電層を形成する
    ことを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  7. 前記第2ステップは、
    前記導電性ポリマー粒子を有機溶媒に分散した第1分散液を調製するステップと、
    前記第1分散液と前記バインダ−樹脂とを用いて、前記導電性ポリマー粒子と前記バインダー樹脂とを含有する第2分散液を調製するステップと、
    前記第2分散液を用いて前記第2導電層を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の透明導電膜の製造方法。
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