JP2014024973A - 熱伝導シート及びこれを用いた電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着力を有する熱伝導シートで固定された配線板と筐体を剥離可能であって、剥離した後は、一方の被着体には残存せず、他方の被着体には密着し続けて接着を維持し、かつねじ等の固定具を不要とするほどの粘着力を有する熱伝導シート、及びそれを利用した電子部品を提供する。
【解決手段】熱伝導性フィラーを含むアクリル系粘着材からなる熱伝導層2と、熱伝導層2の片面に配置されたアクリル系粘着材からなる粘着材層1を有する熱伝導シート3であって、熱伝導層2の厚さが100〜600μmであり、熱伝導率が0.5W/mK以上である熱伝導シート3。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱伝導シート、及びこれを用いた電子部品に関する。
LED(発光ダイオード)を実装する配線板は液晶ディスプレイのバックライト等の用途で、広く用いられている。この配線板はLEDの発する熱を効率的に外部に逃がす必要があることから、配線板を筐体にねじで固定するほかに熱伝導シートを配線板と筐体の間に挟むことが多い。
熱伝導シートが配線板と筐体とを固定するものであるため、熱伝導シートの粘着力を向上させる検討が行われてきた。粘着性を与える方法としては、表層に粘着性を有する膜や層を形成する方法がある。特許文献1では、熱伝導性の支持体の両面にシリコーンゲル層を設け、発熱体や放熱体との密着性を高めている。このシリコーンゲル層によってシートの密着力が向上し、実装においても発熱体又は放熱体への仮固定は可能となる。特許文献2では、シリコーン系放熱シートの片面にアクリル系粘着材もしくはウレタン系粘着材を設け、発熱体と放熱体とを固定させている。特許文献3では、シート状黒鉛の両面にシート状エラストマー層が形成され、かつシート状黒鉛に貫通孔を設けてエラストマーを充填することで、熱伝導シート全体の強度を向上させている。
一方、この配線板を筐体に固定する際の配線板の位置ずれ修正、あるいは固定後の実装部品の修理等で、配線板を筐体からはずす必要が生じる。しかし、配線板が筐体から剥離しにくいこと、あるいは配線板と筐体に挟まれた熱伝導シートがきれいに配線板や筐体から剥離しにくいこと、等の問題があった。
特開平9−17923号公報 特開2001−348542号公報 特開2001−358264号公報
本発明の目的は、粘着力を有する熱伝導シートで固定された配線板と筐体を剥離可能であって、剥離した後は、一方の被着体には残存せず、他方の被着体には密着し続けて接着を維持し、かつねじ等の固定具を不要とするほどの粘着力を有する熱伝導シート、及びそれを利用した電子部品を提供することである。
本発明は以下の通りである。
(1)熱伝導性フィラーを含むアクリル系粘着材からなる熱伝導層と、熱伝導層の片面に配置されたアクリル系粘着材からなる粘着材層を有する熱伝導シートであって、熱伝導層の厚さが100〜600μmであり、粘着材層の厚さが10〜100μmであり、熱伝導率が0.5W/mK以上である熱伝導シート。
(2)熱伝導層の熱伝導率が0.6W/mK以上である(1)に記載の熱伝導シート。
(3)熱伝導層の厚さに対する粘着材層の厚さの比が3〜50%である(1)又は(2)に記載の熱伝導シート。
(4)接着後に剥離した時の剥離強度が0.01〜0.16N/mmである(1)〜(3)のいずれかに記載の熱伝導シート。
(5)熱伝導フィラーを熱伝導シートに30〜80質量%の範囲で含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の熱伝導シート。
(6)熱伝導性フィラーが窒化ホウ素粒子、酸化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム粒子、水酸化アルミニウム粒子のうちの一つ以上を含む(1)〜(5)のいずれかに記載の熱伝導シート。
(7)発熱体と放熱体との間に(1)〜(6)のいずれかに記載の熱伝導シートを介在させた構造を有する電子部品。
本発明によれば、粘着力を有する熱伝導シートで固定された配線板と筐体を剥離可能であって、剥離した後は、一方の被着体には残存せず、他方の被着体には密着し続けて接着を維持し、かつねじ等の固定具を不要とするほどの粘着力を有する熱伝導シート、及びそれを利用した電子部品を提供できる。
本発明の熱伝導シートの一例である熱伝導シートの断面図である。 本発明の熱伝導シートの粘着材層を部品実装配線板側に配置して部品実装配線板を筐体に固定した図である。 本発明の熱伝導シートの粘着材層を筐体側に配置して部品実装配線板を筐体に固定した図である。 熱伝導シートの粘着材層をアルミ板側に配置して筐体に固定した後にアルミ板を剥離した場合に、熱伝導シートがアルミ板と筐体につながっている状態を示した図である。 熱伝導シートの粘着材層をアルミ板側に配置して筐体に固定した後にアルミ板を剥離した場合に、熱伝導シートが筐体には密着しないが、一部がアルミ板から剥がれている状態を示した図である。 本発明の熱伝導シートの粘着材層をアルミ板側に配置して筐体に固定した後にアルミ板を剥離した場合に、熱伝導シートが筐体には密着せず、アルミ板からも剥がれていない状態を示した図である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。更に本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<熱伝導シート>
本発明の熱伝導シートは、熱伝導性フィラーを含むアクリル系粘着材からなる熱伝導層と、アクリル系粘着材からなる粘着材層の複層構造の熱伝導シートであり、図1に示すように、粘着材層1を熱伝導層2の片面に積層した熱伝導シート3である。
本発明の熱伝導シートの熱伝導率は特に限定されないが、熱を効率的に外部に逃がす観点から、0.5W/mK以上であることが好ましく、0.6W/mK以上であることがより好ましく、0.7W/mK以上であることが更に好ましく、0.8W/mK以上であることが特に好ましい。
本発明の熱伝導シートは図2や図3に例示されるように、部品実装配線板90を、粘着材層1を片面に積層した熱伝導シート3によって筐体50に固定するために使用される。本発明の熱伝導シート3の粘着材層1側の剥離強度は熱伝導層2の剥離強度よりも高いため、熱伝導シート3を強固に接着したい被着体側に粘着材層1を配置して使用される。例えば、図2に示されるように、熱伝導シート3の粘着材層1を部品実装配線板90側に配置することで、熱伝導シート3は部品実装配線板90に接着される。そのため、部品実装配線板90を筐体50から剥離する際に、熱伝導シート3は筐体50から剥離し、部品実装配線板90に接着したままとなる。あるいは、図3に示されるように、熱伝導シート3の粘着材層1を筐体50側に配置することで、熱伝導シート3は筐体50に接着される。そのため、部品実装配線板90を筐体50から剥離する際に、熱伝導シート3は部品実装配線板90から剥離し、筐体50に接着したままとなる。
本発明の熱伝導シートは、部品実装配線板と筐体とを固定した後に剥離しても、熱伝導層側の被着体には残存せず、粘着材層側の被着体に接着している熱伝導シートは再利用可能である。熱伝導層側の被着体には熱伝導シートが残存しないため、従来のような熱伝導シートの除去、洗浄や熱伝導シートの張り替え等の作業が不要となる。そのため、熱伝導シートが残存した場合には困難な処理を容易に行うことができる。例えば、部品実装配線板を筐体に熱伝導シートを介して固定した後に、部品に通電して動作確認を行って、部品に不具合があった場合には、部品交換等を行うために部品実装配線板にはリフロー等の高温処理が施される。本発明の熱伝導シートの熱伝導層側を部品実装配線基板と接着させて使用すれば、部品実装配線板からきれいに剥離できるために、高温処理の妨げにならない。更に、部品交換等の後に部品実装配線板が再び筐体に固定される時に、熱伝導シートを設置する工程を省略することができる。
粘着材層はアクリル系粘着材からなるために剥離強度が高く、粘着材層側の被着体と強固に接着するために熱伝導シートをその被着体に固定できる。更に、粘着材層はアクリル系樹脂をマトリクスとする熱伝導層とも強固に接着するために、剥離時に熱伝導シートの熱伝導層と粘着材層が剥離することがない。また、熱伝導層は熱伝導性フィラーを含有するために粘着材層よりも剥離強度が低下する。つまり各界面の剥離強度は、被着体A/熱伝導層の剥離強度<被着体B/粘着材層の剥離強度であり、被着体A/熱伝導層の剥離強度<熱伝導層/粘着材層の剥離強度である。そのため、剥離時には最も剥離強度の低い被着体A/熱伝導層の界面が剥離する。尚、簡単のために、熱伝導層に接触する被着体を被着体A、粘着材層の接触する被着体を被着体Bとした。
粘着材層のアクリル系粘着材は高分子量体を含んでおり、十分な強度をもつために剥離時に粘着材層の凝集破壊が起きない。また、熱伝導層のマトリクスであるアクリル系樹脂も高分子量体を含んでおり、かつ熱伝導性フィラーも含有するために十分な強度をもち、剥離時に熱伝導層の凝集破壊が起きない。その結果、剥離時に熱伝導シートは凝集破壊することなく、被着体Aから熱伝導層がきれいに界面剥離する。
一方、熱伝導層の粘着力も十分に高く、熱伝導層と被着体Aとは強い剥離力を加えない限りは接着し続ける。そのため、例えば、本発明の熱伝導シートを介して部品実装配線板を筐体に固定すれば、ねじ等の固定具は必ずしも必要としない、あるいは、ねじの本数を低減させることができる。
熱伝導シートの熱伝導層の剥離強度は、従来の熱伝導シートと同等の剥離強度である0.01〜0.16N/mmであることが好ましい。0.02〜0.15N/mmであることがより好ましく、0.03〜0.14N/mmであることが更に好ましく、0.04〜0.13N/mmであることが特に好ましい。
尚、部品実装配線板90としては、図2と図3に示すように、金属基板13、絶縁層12、金属回路層11をこの順に積層させた配線板の金属回路層11に導電性接続材料42を介して部品40を実装したものが例として挙げられる。配線板は金属回路層11と絶縁層12だけから構成されても良く、構成は限定されない。導電性接続材料42としては、はんだのような導電性を有する材料が例として挙げられる。部品40としては、抵抗、コンデンサ、インダクタンス、半導体素子等の表面実装電子部品が例として挙げられ、半導体部品としては、トランジスタ、CPU(中央演算処理装置)、MPU(マイクロプロセッサ)、LED(発光ダイオード)等が例として挙げられる。
筐体50は、電子部品40からの熱が伝わり、放熱させる役割がある。筐体50としては、熱を伝えやすい材料であれば、特に限定しない。例えば金属筐体、セラミック製筐体、ガラスやプラスチック等が挙げられるが、熱を効率よく逃がす点から金属筐体が好ましい。
<熱伝導層>
本発明の熱伝導層は、熱伝導性を向上させるために熱伝導性フィラーを含む。また、熱伝導性フィラーを分散させるマトリクスには、アクリル系粘着材を用いている。これにより、粘着材層に用いられているアクリル系高分子量体との相溶性が高まるため、熱伝導層と粘着材層との接着強度を高めることができ、特別な接着工程を必要とせずに、例えば、貼合するだけで高い接着力を示す。
熱伝導層の厚さは、剛直な部品実装配線板と剛直な筐体の隙間を十分に埋めて、いずれにも十分に密着させるために100〜600μmとする。密着性を向上させるために150〜550μm以下であることがより好ましく、熱抵抗を抑制するために200〜500μmであることが更に好ましく、密着性向上と熱抵抗抑制のために200〜400μmであることが特に好ましい。尚、平均厚さは5箇所測定したときの平均値であり、厚さはマイクロメーター(例えば、新潟精機株式会社製)によって測定する。
熱伝導層の熱伝導率は特に限定されないが0.6W/mK以上であることが好ましく、粘着材層と積層した後も高い熱伝導率を示すために0.7W/mK以上であることがより好ましく、0.8W/mK以上であることが更に好ましく、0.9W/mK以上であることが特に好ましい。
本発明の熱伝導シートに含まれる熱伝導性フィラーは、絶縁性の熱伝導性フィラーであれば特に制限されない。具体的には、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、フッ化アルミニウム、又はフッ化カルシウムから選択される。これらのうち、一種又は二種以上を混合して用いてもよい。特にコストと熱伝導性のバランスの観点から熱伝導性フィラーとしては、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム又は窒化ホウ素が挙げられ、コストの観点から酸化アルミニウム又は水酸化アルミニウムを用いることが好ましい。
熱伝導性フィラーの平均粒子径は特に限定されず、膜厚均一性の観点からは、0.05〜100μmであることが好ましく、0.1〜70μmであることがより好ましく、0.2〜50μmであることが更に好ましく、0.3〜40μmであることが特に好ましい。
熱伝導性フィラーの平均粒子径は、質量累積粒度分布が50%となる粒子径(D50)を意味し、レーザー回折法を用いて測定される。レーザー回折法を用いた粒度分布測定は、レーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製、商品名:LS13)を用いて、行うことができる。D50は質量累積粒度分布曲線を小粒径側から描いた場合に、質量累積が50%となる粒子径に対応する。
熱伝導シートに含まれる熱伝導性フィラーの総質量は、30〜80質量%であることが好ましく、熱伝導率向上の観点から、35〜80質量%であることがより好ましく、熱伝導率向上と粘着力向上の観点から40〜75質量%であることが更に好ましく、40〜75質量%であることが特に好ましい。熱伝導性フィラーの総質量が少な過ぎる場合は熱伝導率が低くなり、多過ぎる場合はシート状物の形成が困難になる。
尚、熱伝導シート中の固形分とは、熱伝導シートを構成する成分から揮発性の成分を除去した残分を意味する。
本発明の熱伝導シートは前記熱伝導性フィラーに加えて、必要に応じて熱伝導性フィラー以外の無機充填材を更に含んでいてもよい。無機充填材としては例えば、非導電性のものとして、硫酸バリウム等を挙げることができる。また導電性のものとして、金、銀、ニッケル、銅等を挙げることができる。これらの無機充填材は、1種単独で用いても、又は2種以上を併用してもよい。
熱伝導シート中の熱伝導性フィラー含有量は、以下の方法によって測定したときの値とする。
熱伝導シートの質量を測定し、その熱伝導シートを400℃、2時間、次いで700℃、3時間焼成し、樹脂分を蒸発させ、残存した熱伝導性フィラーの質量を測定することで、熱伝導シート中の熱伝導性フィラーの質量比を求める。
<粘着材層>
本発明の粘着材層には、粘着力を向上させるためにアクリル系粘着材が用いられる。本発明の熱伝導シートは高温になる部品実装配線板に接触するため、粘着力には高温耐久性が望まれる。アクリル系粘着材は高温での耐久性に優れ、かつ安価な粘着材である。更に、熱伝導層がアクリル系粘着材をマトリクスにしているため、粘着材層も相溶性の高いアクリル系粘着材を用いることで、熱伝導層と粘着材層との界面の接着強度を高めることができ、特別な接着工程を必要とせずに、例えば、貼合するだけで高い接着力を示す。そのため、粘着材層側の被着体には強固に接着するため、剥離時にはその被着体には密着を維持する一方で、熱伝導層側の被着体からはきれいに剥離することができる。
粘着材層の厚さは、粘着材層側の被着体に熱伝導シートを十分に密着させるために10〜100μmとする。密着性を向上させるために15〜100μmであることがより好ましく、20〜100μmであることが更に好ましく、密着性向上と熱抵抗抑制のために25〜50μmであることが特に好ましい。尚、平均厚さは5箇所測定したときの平均値であり、厚さはマイクロメーター(例えば、新潟精機株式会社製)によって測定する。
熱伝導層の厚さに対する粘着材層の厚さは特に限定されないが、粘着材層側の被着体に熱伝導シートを十分に密着させ、かつ熱伝導率の低下を抑制するために、3〜50%であることが好ましく、4〜45%であることがより好ましく、5〜40%であることが更に好ましく、10〜40%であることが特に好ましい。
粘着材層の熱伝導率は特に限定されず、一般的な樹脂材料の熱伝導率0.2W/mK程度であれば良い。
本発明における粘着材層は、例えば、高分子量成分、タッキファイヤ及び必要に応じてその他添加物を含んで構成される。前記高分子量成分として具体的には、ポリイミド、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ブタジエンゴム、アクリルゴム、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノキシ樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート及びそれらの混合物等が挙げられる。粘着力の観点から、(メタ)アクリル樹脂、アクリルゴム、ブタジエンゴム、ウレタン樹脂であることが好ましく、(メタ)アクリル樹脂やアクリルゴムであることがより好ましい。
これらの中でも、耐熱性やコストの観点から、前記高分子成分としてアクリル樹脂を主に含む(つまり50体積%以上含む)粘着材が好ましい。この中でも、前記高分子成分として(メタ)アクリル酸エステル共重合体を50体積%以上含むことが好ましく、70体積%以上含むことがより好ましく、80体積%以上含むことが更に好ましく、90体積%以上含むことが特に好ましい。前記高分子成分として(メタ)アクリル酸エステル共重合体を70体積%以上含有することで十分な粘着性をも付与することができる。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルの少なくとも1種とこれらと共重合可能な不飽和モノマーを材料として構成される。(メタ)アクリル酸エステルの例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、及びメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル及びそれらの混合物を意味する。
(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、及びスチレン等を挙げることができる。
本発明に好適に用いられる(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(以下、「Mw」と表記することもある。)は、特に制限されるものではないが、好ましくは20万〜150万であり、粘着力の観点からより好ましくは30万〜120万であり、耐熱性の観点から更に好ましくは40万〜100万である。(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量を20万〜150万とすることで、粘着材の凝集力を高めることによりセパレータ18の剥離を容易とすることができる。
尚、アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得た値である。
アクリル酸エステル共重合体の官能基は、粘着力の向上に有効な官能基であれば制限はなく、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、ニトリル基等が挙げられる。中でも、粘着力の耐熱性が高いことから、カルボキシル基、水酸基又はエポキシ基を有することが好ましく、カルボキシル基及び水酸基の少なくとも一種を有することがより好ましく、カルボキシル基を少なくとも有することが更に好ましい。カルボキシル基、水酸基又はエポキシ基を有することは部品実装時等の高温加熱におけるアクリル酸エステル共重合体の粘着力の低下を抑制できる点で好ましい。
また、柔軟性を損なわない範囲で架橋構造を含ませることが、長期間の密着保持性と膜強度の点で好ましい。アクリル酸エステル共重合体の前記官能基と結合する官能基を2個以上有する架橋剤をアクリル酸エステル共重合体と反応させてもよい。例えば、−OH基等の極性基を有するアクリル酸エステル共重合体に、複数のイソシアネート基やエポキシ基等の前記極性基と結合する官能基を持つ化合物を反応させることで、アクリル酸エステル共重合体に架橋構造を含ませることができる。架橋剤としては特に制限されないが、例えば、イソシアネート化合物、エポキシ樹脂、金属キレート等が挙げられる。
前記架橋剤の含有量としては例えば、(メタ)アクリル酸エステル共重合体に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、0.02〜5質量%であることがより好ましい。前記架橋剤の含有量が0.01質量%以上の場合は、長期間の密着保持性に優れる。また、架橋剤量が10質量%以下の場合は、粘着材の凝集力が高くなり過ぎるのが抑えられ、粘着特性が損なわれにくくなる。
本発明の熱伝導シートは、難燃剤を含有することができる。難燃剤としては特に限定されず、例えば、赤リン系難燃剤やリン酸エステル系難燃剤を含有することができる。
赤リン系難燃剤としては、純粋な赤リン粉末の他に、安全性や安定性を高める目的で種々のコーティングを施したもの、マスターバッチになっているもの等が挙げられ、具体的には、例えば、燐化学工業株式会社製、商品名:ノーバレッド、ノーバエクセル、ノーバクエル、ノーバペレット(「ノーバレッド」、「ノーバエクセル」、「ノーバクエル」は登録商標)等が挙げられる。
リン酸エステル系難燃剤としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等の脂肪族リン酸エステル;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジル−2,6−キシレニルホスフェート、トリス(t−ブチル化フェニル)ホスフェート、トリス(イソプロピル化フェニル)ホスフェート、リン酸トリアリールイソプロピル化物等の芳香族リン酸エステル;レゾルシノールビスジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビスジキシレニルホスフェート等の芳香族縮合リン酸エステル;等が挙げられる。
これらは一種類を用いても、二種類以上を併用してもよい。また、難燃剤がリン酸エステル系化合物であり、かつ凝固点が15℃以下、沸点が120℃以上の液状物であると、難燃性と柔軟性やタック性を両立するのが容易となり、好ましい。凝固点が15℃以下、沸点が120℃以上の液状物のリン酸エステル系難燃剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジル−2,6−キシレニルホスフェート、レゾルシノールビスジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等が挙げられる。
本発明の熱伝導シートは、更に必要に応じてウレタンアクリレート等の靭性改良剤;酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の吸湿剤;シランカップリング剤、チタンカップリング剤、酸無水物等の接着力向上剤;ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の濡れ向上剤;シリコーン油等の消泡剤;無機イオン交換体等のイオントラップ剤;等を適宜添加することができる。
<熱伝導シートの作製方法>
熱伝導層は、アクリル系粘着材と熱伝導性フィラーを含有する樹脂組成物を支持基材(塗工基材)上に付与してシート状の塗工物を形成して作製される。
前記樹脂組成物の付与方法は特に制限されないが、大面積で形成する場合には塗布が好ましい。塗布は、公知の方法により実施することができる。塗布方法として、具体的には、コンマコート、ダイコート、リップコート、グラビアコート等の方法が挙げられる。所定の厚みに樹脂層を形成するための塗布方法としては、ギャップ間に被塗工物を通過させるコンマコート法、ノズルから流量を調整した樹脂ワニスを塗布するダイコート法等を適用することができる。その他、リップコートやグラビアコート等が挙げられる。
塗布する際に粘度調整のために前記樹脂組成物に溶剤を加えてもよい。樹脂組成物が含む溶剤としては、特に限定されるものではなく、メチルエチルケトンやアセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、ジメチルアセトアミド、イソプロパノール、メタノール、エタノール等を用いることができる。
塗工基材は特に限定されないが、安価なプラスチック基材が好ましい。プラスチック基材に用いられる樹脂としては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の熱可塑性ポリエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリウレタン樹脂、フタル酸ジアリル樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。プラスチック基材の厚みは、0.01〜5mmが取扱い性の観点から好ましい。樹脂組成物シートの剥離性を向上させるためにプラスチック基材の表面に離型層が形成されていてもよい。
粘着層の形成方法も、熱伝導層の形成方法と同様に、アクリル系粘着材を含有する樹脂組成物を支持基材(塗工基材)上に付与してシート状の塗工物を形成して作製される。
熱伝導シートは、熱伝導層と粘着層を積層して作製される。積層は特に限定されず、公知の方法を用いて実施してよい。例えば、支持基材上の熱伝導層と支持基材上の粘着層を互いに貼り合わせて積層しても良い。積層の方法も特に限定されず、公知の方法を用いて実施してよい。例えば、ロールラミネータ法にて行っても良く、ラミネート条件は10〜100℃、0.1〜1MPa等が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
[実施例1]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:DA−3025)を用いた。粘着性放熱シートと両面粘着シートの片面のセパレータをそれぞれ剥離し、露出した面を互いに貼り合わせて積層し、熱伝導シートを作製した。積層は、30℃、0.3MPa、0.3m/minの条件にてロールラミネート法にて行った。
<熱伝導層と粘着材層の厚さ評価>
積層する前に、熱伝導層の厚さを5点無作為にマイクロメータによって測定し、その算術平均値を熱伝導層の平均厚とした。得られた結果を表1に示した。積層する前に、粘着材層の厚さを5点無作為にマイクロメータによって測定し、その算術平均値を熱伝導層の平均厚とした。得られた結果を表1に示した。粘着材層の平均厚の熱伝導層の平均厚に対する比を求め、結果を表1に示した。
<熱伝導シートの熱伝導率評価>
熱伝導シートをサンプルとして、その熱伝導率をレーザーフラッシュ法にて評価した。キセノンフラッシュアナライザー(NETZSCH社製、商品名:NanoflashLFA447)を用いて、サンプルを0.6MPaで挟んだ2枚の銅板(厚さ:1mm)にキセノンフラッシュ光を照射し、裏面銅板の温度の時間依存性を測定し、3層モデルを解析することでサンプルの熱伝導率[W/mK]を評価した。ここでサンプルの厚みは、前記のサンプルを0.6MPaで挟んだ2枚の銅板の厚みから、銅板の厚みを差し引いた値とした。得られた結果を表1に示した。
<熱伝導層の熱伝導率の評価>
熱伝導層である粘着性放熱シートの熱伝導率を熱伝導シートの熱伝導率評価と同様に評価した。得られた結果を表1に示した。
<粘着材層の熱伝導率の評価>
粘着材層である両面粘着シートの熱伝導率を熱伝導シートの熱伝導率評価と同様に評価した。ただし、サンプルは100μm厚になるように積層されたものを用いた。得られた結果を表1に示した。
<剥離強度の評価>
アルミ長尺板(A1015、長さ:70mm、幅:10mm、厚さ:2mm)に長さ:70mm、幅:10mmの熱伝導シートの粘着層側を積層した。積層は、30℃、0.3MPa、0.3m/minの条件にてロールラミネート法にて行った。アルミ長尺板に積層した熱伝導シートの熱伝導層を、アノダイジング処理したアルミ製ヒートシンク(長さ:50mm、幅:50mm、高さ:15mm)に積層した。積層はアルミ長尺板をゴムローラによって1MPa加圧して行った。尚、アルミ長尺板の長さ:50mm、幅:10mmの面積がアルミ製ヒートシンクに積層され、残りの長さ:20mm、幅:10mmのアルミ長尺板はヒートシンクから外側に飛び出すように積層した。
積層から室温で48時間経過した後、アルミ長尺板をアルミ製ヒートシンクから剥離した。剥離は、引張試験機(テンシロン万能試験機、商品名:RTA−100、株式会社オリエンテック製)を用い、ポリイミドテープでヒートシンクから飛び出した長さ:20mmのアルミ長尺板を包むように吊るし、水平にしたアルミ長尺板を剥離速度:200mm/minにて垂直に持ち上げることで90°方向の剥離強度を測定した。
剥離した後に、熱伝導シートの外観を目視で観察した結果を表1に示した。なお、熱伝導シートがアルミ長尺板とヒートシンクの両方に密着しており、図4に示されるように剥離後も熱伝導シートを介してアルミ長尺板とヒートシンクがつながっている状態を不可として、表1中には“×”と記載した。また、図5に示されるように剥離後にヒートシンクには密着しないが、一部の熱伝導シートがアルミ長尺板から剥がれている状態を不可として、表1中には“△”と記載した。また、図6に示されるように剥離後にヒートシンクに密着せず、熱伝導シートがアルミ長尺板から剥がれていない状態を可として、表1中には“○”と記載した。
[実施例2]
<熱伝導シートの準備>
アクリル系粘着材をマトリクスとした熱伝導層と、アクリル系粘着材層を積層した片面粘着層付放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8016)を熱伝導シートとして用いた。尚、粘着材層と熱伝導層の熱伝導率の評価は、片面粘着層付放熱シートの製造過程において、積層する前の粘着材層と熱伝導層を取り出して実施した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例3]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:TE−3000)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例4]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:DA−3050)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例5]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:DA−3025)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例6]
<粘着材層の作製>
アクリル酸エステル共重合樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−280DR、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル系共重合体、ニトリル基及びカルボキシル基含有、Mw:90万、ガラス転移点(以下、「Tg」と表記する。):−29℃)をトルエンで希釈した溶液を離型PETフィルムに塗布し、100℃で30分乾燥させ、アクリル系両面粘着シートを得た。
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層として前記のアクリル系両面粘着シートを用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例7]
<熱伝導シートの準備>
アクリル系粘着材をマトリクスとした熱伝導層と、アクリル系粘着材層を積層した片面粘着層付放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8015)を熱伝導シートとして用いた。尚、粘着材層と熱伝導層の熱伝導率の評価は、片面粘着層付放熱シートの製造過程において、積層する前の粘着材層と熱伝導層を取り出して実施した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[実施例8]
<粘着材層の作製>
アクリル酸エステル共重合樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−280DR、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル系共重合体、ニトリル基及びカルボキシル基含有、Mw:90万、Tg:−29℃)をトルエンで希釈した溶液を離型PETフィルムに塗布し、100℃で30分乾燥させ、アクリル系両面粘着シートを得た。
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(マクセルスリオンテック株式会社製、商品名:No.5046)を用い、粘着材層として前記のアクリル系両面粘着シートを用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例1]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(住友スリーエム株式会社製、商品名:No.9882)を用い、粘着材層を積層させずに熱伝導シートとして用いた。
熱伝導層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例2]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(マクセルスリオンテック株式会社製、商品名:No.5046)を用い、粘着材層を積層させずに熱伝導シートとして用いた。
熱伝導層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例3]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層を積層させずに熱伝導シートとして用いた。
熱伝導層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例4]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(マクセルスリオンテック株式会社製、商品名:No.5046)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:DA−3025)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例5]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(マクセルスリオンテック株式会社製、商品名:No.5046)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:TE−3000)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例6]
<粘着材層の作製>
アクリル酸エステル共重合樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、商品名:HTR−280DR、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル系共重合体、ニトリル基及びカルボキシル基含有、Mw:90万、Tg:−29℃)をトルエンで希釈した溶液を離型PETフィルムに塗布し、100℃で30分乾燥させ、アクリル系両面粘着シートを得た。
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層として前記のアクリル系両面粘着シートを用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例7]
<熱伝導シートの準備>
熱伝導層としてアクリル系粘着材をマトリクスとした粘着性放熱シート(日立化成工業株式会社製、商品名:HT−8008)を用い、粘着材層としてアクリル系両面粘着シート(日立化成工業株式会社製、商品名:TE−3000)を用いて、実施例1と同様に熱伝導シートを作製した。
熱伝導層と粘着材層の厚さを実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。熱伝導シート、熱伝導層及び粘着材層の熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
[比較例8]
<熱伝導シートの準備>
アクリル系粘着材をマトリクスとした熱伝導層と、アクリル系粘着材層を積層した片面粘着層付放熱シート(3M社製、商品名:TM−670SA)を熱伝導シートとして用いた。
熱伝導シートの断面を光学顕微鏡により観察し、熱伝導層と粘着材層のそれぞれの厚さを測定した。得られた結果を表1に示した。熱伝導シートの熱伝導率を実施例1と同様に評価し、結果を表1に示した。剥離強度の評価を実施例1と同様に行い、結果を表1に示した。
Figure 2014024973
1 粘着材層
2 熱伝導層
3 熱伝導シート
11 金属回路層
12 絶縁層
13 金属基板
40 部品
42 導電性接続材料
50 筐体
90 部品実装配線板

Claims (7)

  1. 熱伝導性フィラーを含むアクリル系粘着材からなる熱伝導層と、熱伝導層の片面に配置されたアクリル系粘着材からなる粘着材層を有する熱伝導シートであって、熱伝導層の厚さが100〜600μmであり、粘着材層の厚さが10〜100μmであり、熱伝導率が0.5W/mK以上である熱伝導シート。
  2. 熱伝導層の熱伝導率が0.6W/mK以上である請求項1に記載の熱伝導シート。
  3. 熱伝導層の厚さに対する粘着材層の厚さの比が3〜50%である請求項1又は2に記載の熱伝導シート。
  4. 接着後に剥離した時の剥離強度が0.01〜0.16N/mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導シート。
  5. 熱伝導フィラーを熱伝導シートに30〜80質量%の範囲で含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導シート。
  6. 熱伝導性フィラーが窒化ホウ素粒子、酸化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム粒子、水酸化アルミニウム粒子のうちの一つ以上を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱伝導シート。
  7. 発熱体と放熱体との間に請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導シートを介在させた構造を有する電子部品。
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