JP2014024702A - 炭化珪素基板の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭化珪素基板の結晶欠陥を高精度で評価可能な炭化珪素基板の評価方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素基板を準備する工程(S10)と、準備された炭化珪素基板の一方の主面をエッチングする工程(S20)と、炭化珪素基板の上記主面を検査する工程(S30)とを備えている。炭化珪素基板をエッチングする工程(S20)は、ハロゲン原子を含むガスにより、炭化珪素基板の上記主面を含む領域であるエッチング領域から炭化珪素を構成する珪素原子を除去する第1エッチング工程と、酸化性ガスにより、珪素原子が除素されたエッチング領域から炭化珪素を構成する炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程とを含んでいる。
【選択図】図1
【解決手段】炭化珪素基板を準備する工程(S10)と、準備された炭化珪素基板の一方の主面をエッチングする工程(S20)と、炭化珪素基板の上記主面を検査する工程(S30)とを備えている。炭化珪素基板をエッチングする工程(S20)は、ハロゲン原子を含むガスにより、炭化珪素基板の上記主面を含む領域であるエッチング領域から炭化珪素を構成する珪素原子を除去する第1エッチング工程と、酸化性ガスにより、珪素原子が除素されたエッチング領域から炭化珪素を構成する炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程とを含んでいる。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭化珪素基板の評価方法に関するものであり、より特定的には、炭化珪素基板の結晶性を高精度に評価可能な炭化珪素基板の評価方法に関するものである。
近年、半導体装置の高耐圧化、低損失化などを可能とするため、半導体装置を構成する材料としての炭化珪素の採用が進められている。炭化珪素は、従来より半導体装置を構成する材料として広く用いられている珪素に比べてバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体である。そのため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素を採用することにより、半導体装置の高耐圧化、オン抵抗の低減などを達成することができる。
炭化珪素を構成材料として採用する半導体装置には、炭化珪素からなる基板が用いられる。炭化珪素基板は、たとえば昇華再結晶法により炭化珪素基板上に炭化珪素単結晶を成長させることにより製造したインゴットを切断することにより得られる。昇華再結晶法においては、炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素基板の結晶成長面に研磨傷などのダメージ層が存在する場合、当該ダメージ層に起因して炭化珪素単結晶に結晶欠陥が発生するという問題がある。
これに対して、炭化珪素基板の結晶欠陥を評価する方法として、水酸化カリウム(KOH)を用いて炭化珪素基板をウエットエッチングすることにより結晶欠陥部分にエッチピットと呼ばれる凹部を形成し、該エッチピットを計測することで炭化珪素基板の欠陥密度や欠陥の炭化珪素類を評価する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
ただし、ウエットエッチングによる評価方法は、大口径の炭化珪素基板に対しては基板割れのリスクが高く不適である。また、炭化珪素基板の不純物濃度が高くなると、結晶欠陥の種類を判別するのが困難となる。さらにカリウムにより炭化珪素基板が金属汚染される懸念も生じる。
そこで、塩素(Cl2)と酸素(O2)との混合ガスを用いてドライエッチングすることによりエッチピットを表出させて炭化珪素基板の結晶欠陥を評価する方法も提案されている(例えば、非特許文献2)。
R.yakimova et al, 「Perferential etching of SiC crystals」, Diamond and Related Materials 6(1997)1456-1458
Tomoaki Hatayama et al, 「Thermal Etching of 4H-SiC(0001) Si Faces in the Mixed Gas of Chlorine and Oxygen」,Japanese Journal of Applied Physics 48(2009)066516
しかしながら、炭化珪素基板を塩素(Cl2)と酸素(O2)との混合ガスドライエッチングすると、まず炭化珪素基板を構成する珪素原子(Si)と塩素が反応して副生成物として四塩化珪素(SiCl4)が生成され(SiC+Cl2+O2→SiCl4+CO2)、さらに四塩化珪素(SiCl4)と酸素が反応することにより固体の二酸化珪素(SiO2)が生成される(SiCl4+Cl2+O2→SiO2(S)+CO2+O2)。
生成された二酸化珪素(SiO2)は、エッチング装置内部を汚染する。さらにこのとき、炭化珪素基板のエッチング面が鉛直方向上方に向いた状態でエッチング装置に設置され、エッチング処理される場合には、炭化珪素基板のエッチング面に二酸化珪素(SiO2)が堆積してしまい、エッチング不良を引き起こす。この場合、炭化珪素基板のエッチング面を含む領域に存在する個々の結晶欠陥の情報を適切に反映したエッチピットを形成することが困難であり、炭化珪素基板の結晶欠陥の評価精度は低下する。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、炭化珪素基板の結晶欠陥を高精度で評価可能な炭化珪素基板の評価方法を提供することである。
本発明の炭化珪素基板の評価方法は、炭化珪素基板を準備する工程と、準備された炭化珪素基板の一方の主面をエッチングする工程と、炭化珪素基板の上記主面を検査する工程とを備えている。炭化珪素基板をエッチングする工程は、ハロゲン原子を含むガスにより、炭化珪素基板の上記主面を含む領域であるエッチング領域から炭化珪素を構成する珪素原子を除去する第1エッチング工程と、酸化性ガスにより、珪素原子が除素されたエッチング領域から炭化珪素を構成する炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程とを含んでいる。
本発明の炭化珪素基板の評価方法では、炭化珪素基板の上記主面を含むエッチング領域からハロゲン原子を含むガスにより珪素原子を除去する第1エッチング工程と、珪素原子が除去されたエッチング領域から酸化性ガスにより炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程とを含む工程により炭化珪素基板の上記主面がエッチングされる。これにより、炭化珪素基板の上記主面を含むエッチング領域からハロゲン化珪素として珪素原子を除去した後、酸化性ガスにより炭素を除去するため、ハロゲン化珪素と酸化性ガスとの反応を抑制することができ、二酸化珪素の生成を抑制することができる。つまり、炭化珪素基板の上記主面に二酸化珪素が堆積することを抑制できる。その結果、従来の炭化珪素基板の結晶評価方法と比べて、炭化珪素基板のエッチング領域に存在する結晶欠陥の情報を適切に反映したエッチピットを形成することができる。したがって、本発明の炭化珪素基板の評価方法によれば、高精度で炭化珪素基板の結晶欠陥を評価することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法において、第1エッチング工程では、エッチング領域において炭化珪素を構成する炭素元素を残存させつつ炭化珪素を構成する珪素原子が除去されてもよい。これにより、二酸化珪素の生成を抑制しつつ、炭化珪素基板の上記主面からより深くまでエッチング領域を形成することができ、炭化珪素基板の上記主面から深い領域に対しても結晶欠陥を評価することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法において、第1エッチング工程では、塩素ガスまたは塩化水素ガスにより、エッチング領域から炭化珪素を構成する珪素原子が除去されてもよい。このように、上記工程では、炭化珪素基板のエッチングに適した塩素ガスまたは塩化水素ガスを好適に採用することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法は、第1エッチング工程の後であって第2エッチング工程の前に、ハロゲン原子を含むガスを不活性ガスにより置換する工程をさらに備えていてもよい。これにより、ハロゲン原子を含むガスと珪素原子との反応物と、酸素原子を含むガスとが反応して二酸化珪素を生成することをより確実に抑制することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法において、炭化珪素基板を準備する工程では、2インチ以上の直径を有する炭化珪素基板が得られてもよい。このように、上記炭化珪素基板の評価方法は、大口径の炭化珪素基板の製造において好適に採用することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法において、炭化珪素基板をエッチングする工程では、800℃以上1000℃以下の温度において炭化珪素基板の上記主面がエッチングされてもよい。このように、上記工程では、炭化珪素基板の上記主面を効果的にエッチングすることが可能な温度条件を採用することができる。
上記炭化珪素基板の評価方法において、炭化珪素基板をエッチングする工程では、1Pa以上100kPa以下の圧力において炭化珪素基板の上記主面がエッチングされてもよい。このように、上記工程では、炭化珪素基板の上記主面を効果的にエッチングすることが可能な圧力条件を採用することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の炭化珪素基板の評価方法によれば、炭化珪素基板の結晶欠陥を高精度に評価することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態の炭化珪素基板の評価方法について説明する。図1を参照して、まず、工程(S10)として、炭化珪素基板を準備する工程が実施される。この工程(S10)では、まず、炭化珪素単結晶からなるインゴットを切断することにより、主面を有し、炭化珪素からなる炭化珪素基板が得られる。炭化珪素基板は、たとえば円板形状を有し、直径が2インチ以上である。そして、炭化珪素基板の主面を研削することにより主面に存在するダメージ層が除去される。また、炭化珪素基板の主面は、機械研磨によりさらに研磨されてもよいし、CMP(Chemical Mechanical Polishing)によりさらに研磨されてもよい。
本発明の一実施の形態の炭化珪素基板の評価方法について説明する。図1を参照して、まず、工程(S10)として、炭化珪素基板を準備する工程が実施される。この工程(S10)では、まず、炭化珪素単結晶からなるインゴットを切断することにより、主面を有し、炭化珪素からなる炭化珪素基板が得られる。炭化珪素基板は、たとえば円板形状を有し、直径が2インチ以上である。そして、炭化珪素基板の主面を研削することにより主面に存在するダメージ層が除去される。また、炭化珪素基板の主面は、機械研磨によりさらに研磨されてもよいし、CMP(Chemical Mechanical Polishing)によりさらに研磨されてもよい。
次に、工程(S20)として、エッチング工程が実施される。この工程(S20)では、以下に説明する工程(S21)〜(S23)が実施されることにより、上記工程(S10)において準備された炭化珪素基板の一方の主面がエッチングされる。
図2を参照して、まず、工程(S21)として、第1エッチング工程が実施される。この工程(S21)では、まず、炭化珪素基板がエッチングされるべき主面を上方に向けた状態で反応管のエッチング室内に設置される。次に、エッチング室内が所定の圧力にまで真空排気される。次に、エッチング室内の真空状態を維持しつつ、反応管の外部に配置されたヒータによりエッチング室内を800℃以上1000℃以下の温度にまで昇温する。
次に、ハロゲン原子を含むガスである塩素(Cl2)ガスを、反応管のガス導入口からエッチング室内に導入しつつ、ガス排出口より排出する。エッチング室内の圧力は、1Pa以上100kPa以下とされる。このように塩素ガスをエッチング室内に所定流量で所定時間流すことにより、炭化珪素基板の主面において、SiC+Cl2→SiCl4、の反応が起こる。これにより、炭化珪素基板の主面を含むエッチング領域から炭化珪素基板の炭化珪素を構成する珪素(Si)原子が選択的に除去され、炭化珪素基板を構成する炭素(C)原子が残存する。
次に、工程(S22)として、窒素置換工程が実施される。この工程(S22)では、エッチング室内が真空排気された後、不活性ガスである窒素(N2)ガスをガス排出口からエッチング室内に導入しつつ、ガス排出口より排出する。これにより、上記工程(S21)後にエッチング室内に残存した塩素ガスおよび四塩化珪素(SiCl4)ガスが窒素ガスにより置換される。なお、エッチング室内に導入する不活性ガスは、窒素(N2)ガスに限定されるものではなく、たとえばアルゴン(Ar)などの希ガスであってもよい。
次に、工程(S23)として、第2エッチング工程が実施される。この工程(S23)では、まず、エッチング室内の温度が800℃以上1000℃以下に維持された状態において、酸化性ガスとしての酸素原子を含むガスである酸素(O2)ガスをガス排出口からエッチング室内に導入しつつ、ガス排出口より排気する。エッチング室内の圧力は1Pa以上100kPa以下とされる。このように酸素ガスをエッチング室内に所定流量で所定時間流すことにより、炭化珪素基板のエッチング領域において、SiC+O2→SiC+CO2、の反応が起こる。これにより、珪素原子が除去されたエッチング領域から炭化珪素基板の炭化珪素を構成する炭素原子がさらに除去される。その結果、炭化珪素基板からエッチング領域が除去され、結晶欠陥部にエッチピットが形成された主面(観察面)が形成される。このようにして、上記工程(S21)〜(S23)が実施されることにより、炭化珪素基板の主面がエッチングされ、結晶欠陥部にエッチピットが形成された主面(観察面)が形成され、工程(S20)が完了する。
次に、工程(S30)として、炭化珪素基板の主面を検査する工程が実施される。この工程(S30)では、先の工程(S20)によって主面(観察面)上に形成されたエッチピットの形状、サイズ、分布等を検査して、炭化珪素基板が有する結晶欠陥の種類、形状、分布等を評価する。エッチピットの検査には、例えば、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡またはSEMなどを用いればよい。以上の工程(S10)〜(S30)が実施されることにより、本実施の形態の炭化珪素基板の評価方法が完了する。
以上のように、本実施の形態の炭化珪素基板の評価方法では、炭化珪素基板の主面を含むエッチング領域から珪素原子を除去する第1エッチング工程(S21)と、珪素原子が除去されたエッチング領域から炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程(S23)とを含む工程により炭化珪素基板の主面がエッチングされる。これにより、二酸化珪素の生成を抑制することができるため、炭化珪素基板の上記主面に二酸化珪素が堆積することを抑制できる。その結果、従来の炭化珪素基板の結晶評価方法と比べて、炭化珪素基板のエッチング領域に存在する結晶欠陥の情報を適切に反映したエッチピットを形成することができる。したがって、本発明の炭化珪素基板の評価方法によれば、高精度で炭化珪素基板の結晶欠陥を評価することができる。
また、本実施の形態において、工程(S21)では、塩素ガスによりエッチング領域から珪素原子が除去されてもよいが、これに限られるものではない。ハロゲン原子として塩素(Cl)原子およびフッ素原子(F)の少なくともいずれかを含む反応性ガスを用いてもよく、たとえば、塩化水素(HCl)ガスやフッ素(F)ガスを用いてエッチング領域から珪素原子が除去されてもよい。このように、工程(S21)では、塩素ガスもしくは塩化水素ガス、またはフッ素ガスをエッチングガスとして好適に採用することができる。
また、本実施の形態において、工程(S23)では、酸素原子を含むガスによりエッチング領域から炭素原子が除去されてもよいが、これに限られるものではない。酸化性ガスとして、酸素(O2)ガスもしくはオゾン(O3)ガス、または水素原子を含むアンモニア(NH3)を用いてエッチング領域から炭素原子が除去されてもよい。エッチングレートの観点から、工程(S23)では、酸素ガスもしくはオゾンガスをエッチングガスとして好適に採用することができる。
また、上述のように、本実施の形態では、工程(S21)の後であって工程(S23)の前に、塩素ガスを窒素ガスにより置換する工程(S22)が実施されてもよい。これにより、工程(S21)において生成した四塩化珪素ガスと塩素ガスを工程(S23)の開始前に窒素ガスに置換することができるため、四塩化珪素ガスと酸素ガスとが反応して二酸化珪素(SiO2)を生成することをより確実に抑制することができる。
また、本実施の形態において、工程(S10)では、2インチ以上の直径を有する炭化珪素基板を準備してもよい。このように、本実施の形態の炭化珪素基板の評価方法は、大口径の炭化珪素基板の製造において好適に採用することができる。
また、上述のように、本実施の形態において、工程(S20)では、800℃以上1000℃以下の温度において炭化珪素基板の主面がエッチングされてもよい。このように、工程(S20)では、炭化珪素基板の主面を効果的にエッチングすることが可能な温度条件を採用することができる。
また、上述のように、本実施の形態において、工程(S20)では、1Pa以上100kPa以下の圧力において炭化珪素基板の主面がエッチングされてもよい。このように、工程(S20)では、炭化珪素基板の主面を効果的にエッチングすることが可能な圧力条件を採用することができる。
また、本実施の形態において、工程(S20)では、炭化珪素基板から除去されるエッチング領域の厚みは、ガス流量、処理時間、温度および圧力などのエッチング条件により調整することができる。そのため、工程(S20)では、炭化珪素基板における結晶欠陥の深さ情報を得るために、エッチング条件を適宜選択してもよい。
炭化珪素基板の品質に関して本発明の効果を確認する実験を行った。まず、2インチの直径を有する、炭化珪素基板を準備した。次に、準備した炭化珪素基板をエッチングすべき主面が上方を向いた状態で反応管のエッチング室内に設置した。エッチング室の容積は14Lであった。次に、エッチング室内を真空引きして50Paまで減圧した。次に、エッチング室内の真空状態を維持しつつ、1000℃まで昇温した。次に、塩素ガスをエッチング室内に導入した。塩素ガスは0.3L/minの流量で30分間導入した。次に、エッチング室内を真空排気した後に窒素ガスにより置換した。次に、酸素ガスをエッチング室内に導入した。酸素ガスは、2L/minの流量で5分間導入した。そして、エッチングにより露出した主面(観察面)を有する炭化珪素基板を得た。得られた炭化珪素基板の主面(観察面)を外観検査して、主面(観察面)上に形成されたエッチピットの明瞭さを確認した。
比較例として、上記実施例と同様に準備した炭化珪素基板を、従来の炭化珪素基板の評価方法のように塩素ガスと酸素ガスの混合ガスによりエッチングした。具体的には、炭化珪素基板を設置したエッチング室内を実施例と同様の圧力条件および温度条件とした後、塩素ガスおよび酸素ガスをそれぞれ0.3L/min、2L/minの流量で30分間導入した。得られた炭化珪素基板を実施例と同様に評価した。
上記実験の結果について説明する。実施例においては、主面(観察面)上に形成されたエッチピットは明瞭な形状を有しており、結晶欠陥の種類の同定を容易に行うことができた。一方、比較例においては、主面(観察面)上にはSiO2が300nm程度堆積し、エッチピットが形成されていない領域が散見された。つまり、SiO2によりエッチング不良が引き起こされた結果、エッチピットが結晶欠陥の情報を正確に反映したものではなくなっていた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の炭化珪素基板の評価方法は、高精度な結晶欠陥評価が要求される炭化珪素基板の評価方法において、特に有利に適用され得る。
Claims (7)
- 炭化珪素基板を準備する工程と、
準備された前記炭化珪素基板の一方の主面をエッチングする工程と、
前記炭化珪素基板の前記主面を検査する工程とを備え、
前記炭化珪素基板をエッチングする工程は、
ハロゲン原子を含むガスにより、前記炭化珪素基板の前記主面を含む領域であるエッチング領域から炭化珪素を構成する珪素原子を除去する第1エッチング工程と、
酸化性ガスにより、珪素原子が除素された前記エッチング領域から前記炭化珪素を構成する炭素原子をさらに除去する第2エッチング工程とを含む、炭化珪素基板の評価方法。 - 前記第1エッチング工程では、前記エッチング領域において前記炭化珪素を構成する炭素原子を残存させつつ前記炭化珪素を構成する珪素原子が除去される、請求項1に記載の炭化珪素基板の評価方法。
- 前記第1エッチング工程の後であって前記第2エッチング工程の前に、前記ハロゲン原子を含むガスを不活性ガスにより置換する工程をさらに備える、請求項1または2に記載の炭化珪素基板の評価方法。
- 前記第1エッチング工程では、塩素ガスまたは塩化水素ガスにより、前記エッチング領域から前記炭化珪素を構成する珪素原子が除去される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の評価方法。
- 前記炭化珪素基板を準備する工程では、2インチ以上の直径を有する前記炭化珪素基板が準備される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の評価方法。
- 前記炭化珪素基板をエッチングする工程では、800℃以上1000℃以下の温度において前記炭化珪素基板の前記主面がエッチングされる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の評価方法。
- 前記炭化珪素基板をエッチングする工程では、1Pa以上100kPa以下の圧力において前記炭化珪素基板の前記主面がエッチングされる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の炭化珪素基板の評価方法。
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