JP2014024454A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気経路を通過する排気ガスの熱によって、駆動装置を任意の温度に調整することができるハイブリッド車両を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両3は、内燃機関4と、内燃機関4の排気ガスが通過する排気通路80と、左右後輪LWr,RWrと動力伝達可能に接続される第1及び第2電動機2A、2Bと、第1及び第2電動機2A、2Bを収容するケース11と、を有し、車両3の前後方向において内燃機関4よりも後方で、内燃機関4と離間して配置される後輪駆動装置1と、ケース11内の潤滑油の温度を取得する温度センサ87と、車両の状況に応じて、内燃機関4を自動的に停止する自動停止手段を有する制御装置8と、を有する。排気通路80は、内燃機関4から車両3の後方に向かって前後方向に延出する。排気通路80と後輪駆動装置1とは、排気通路80の熱が後輪駆動装置1に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置される。制御装置8は、温度センサ87が取得した潤滑油の温度に基づいて自動停止手段を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両に関し、特に、内燃機関と、電動機を有して内燃機関と離間して配置された駆動装置と、を備えるハイブリッド車両に関する。
前輪を内燃機関で駆動し、後輪を電動モータで駆動するハイブリッド車両において、内燃機関から車両の前後方向に延びる排気管を、燃料タンクを間にして、蓄電装置及びパワードライブユニットと反対側に配置して、蓄電装置、パワードライブユニットや冷却系などへの排気管の熱による悪影響を抑制するものが考案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、排気浄化触媒をエンジンの排気系に備え、エンジンまたはモータで適宜駆動されるハイブリッド車両において、エンジンが一時停止されて、排気浄化触媒の温度が浄化機能維持のために必要な所定の下限しきい値まで下がったときに、エンジンを触媒加熱用に作動させるようにしたものが考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−144888号公報(第2図) 特開2002−285878号公報(第1図)
一般的に、駆動装置は駆動による摩擦や駆動源からの発熱により、温度が上昇するものの、早期に定常運転状態にするには、特に極低温状態などにおいては暖機を行なったほうがよい。特許文献1に記載のハイブリッド車両では、上記配置により、電動モータと差動ディファレンシャルとに対して、排気管が近接して配置されているが、排気管の熱による昇温効果については考慮されておらず、十分な昇温効果を得るにはさらなる改善が望まれる。特許文献2においては、排気通路内の触媒の温度に応じて、内燃機関の停止を制御しているが、排気通路外の駆動装置の温度、及び排気管の熱による該駆動装置の昇温効果については考慮されていない。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気経路を通過する排気ガスの熱によって、駆動装置を任意の温度に調整することができるハイブリッド車両を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、
内燃機関(例えば、後述の実施形態における内燃機関4)と、
該内燃機関の排気ガスが通過する排気通路(例えば、後述の実施形態における排気通路80)と、
車両の車輪(例えば、後述の実施形態における左右後輪LWr,RWr)と動力伝達可能に接続される電動機(例えば、後述の実施形態における第1及び第2電動機2A、2B)と、前記電動機を収容する筐体(例えば、後述の実施形態におけるケース11)と、を有し、前記車両の前後方向において前記内燃機関よりも後方で、前記内燃機関と離間して配置される駆動装置(例えば、後述の実施形態における後輪駆動装置1)と、
前記電動機の温度を取得する駆動装置温度取得手段(例えば、後述の実施形態における温度センサ87)と、
前記車両の状況に応じて、前記内燃機関を自動的に停止する自動停止手段を有する内燃機関制御装置(例えば、後述の実施形態におけるECU90)と、
を有するハイブリッド車両(例えば、後述の実施形態における車両3)であって、
前記排気通路は、前記内燃機関から前記車両の後方に向かって前後方向に延出し、
前記排気通路と前記駆動装置とは、前記排気通路の熱が前記駆動装置に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置され、
前記内燃機関制御装置は、前記駆動装置温度取得手段が取得した前記駆動装置温度に基づいて前記自動停止手段を制御することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記筐体の温度に基づいて取得することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記電動機の温度に基づいて取得することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
請求項4に係る発明は、請求項1の構成に加えて、
前記駆動装置は、前記筐体内の冷却潤滑を行う冷却潤滑媒体(例えば、後述の実施形態における潤滑油)を備え、
前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記冷却潤滑媒体の温度に基づいて取得することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかの構成に加えて、
前記排気通路は、前記筐体の前端を通り前記車両の前後方向に直交する第1平面(例えば、後述の実施形態における第1平面S1)と、前記筐体の後端を通り前記車両の前後方向に直交する第2平面(例えば、後述の実施形態における第2平面S2)と、前記筐体の左端を通り前記車両の左右方向に直交する第3平面(例えば、後述の実施形態における第3平面S3)と、前記筐体の右端を通り前記車両の左右方向に直交する第4平面(例えば、後述の実施形態における第4平面S4)と、を囲繞するように配置されることを特徴とする。
なお、本発明において、排気通路が第1平面乃至第4平面を囲繞するとは、各平面の少なくとも一部を囲うように形成されるものであればよく、即ち、排気通路が各平面の少なくとも一部と対向する部分を有するものであればよい。
請求項6に係る発明は、請求項1から5のいずれかの構成に加えて、
前記排気通路は一端側が前記内燃機関に接続され、且つ、
前記第1及び第2電動機の並び方向で、前記第1電動機の前記第2電動機に対して遠位側を通る第1排気通路(例えば、後述の実施形態における第1排気通路81A)と、
該並び方向で、前記第2電動機の前記第1電動機に対して遠位側を通る第2排気通路(例えば、後述の実施形態における第2排気通路81B)と、を含むことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項6の構成に加えて、
前記第1排気通路と前記第2排気通路とは前記第1平面よりも前記内燃機関に近位側に
前記第1及び第2排気通路が共通の流路を形成する共通部(例えば、後述の実施形態における共通部82)を備え、
前記共通部は、前記第1及び第2電動機の並び方向と直交し、前記第1及び第2電動機から等距離に位置する仮想平面(例えば、後述の実施形態における仮想平面P)と交差する位置に配置されることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれかの構成に加えて、
前記内燃機関制御装置は、前記駆動装置温度取得手段が取得した前記駆動装置温度が所定値以下または所定値未満のとき、前記内燃機関の自動停止を禁止することを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8の構成に加えて、
前記駆動装置は、前記筐体内の冷却潤滑を行う冷却潤滑媒体を備え、
前記所定値は、前記冷却潤滑媒体の粘度に基づいて定められることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項1から9のいずれかの構成に加えて、
前記内燃機関は、前記車両の車輪と動力伝達可能に接続されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、排気通路と駆動装置とが、排気通路の熱が駆動装置に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置されるので、駆動装置の過熱を抑制しつつ、排気ガスの熱によって駆動装置を昇温することができる。また、駆動装置温度に基づいて内燃機関を制御するので、駆動装置の温度を任意に調整することができる。さらに、駆動装置は内燃機関と離間し、且つ、排気通路と間隙を存して配置されるため、駆動装置温度は、内燃機関温度と排気通路温度と、に対して相関が小さくなる。このため、内燃機関や排気通路の温度ではなく、駆動装置温度に基づいて内燃機関を制御するので、駆動装置の温度をより正確に調整することができる。
請求項2の発明によれば、駆動装置の温度を電動機を収容する筐体の温度に基づいて取得するので、駆動装置の全周に亘って形成される筐体の全体平均温度に近い温度を取得することが可能で、駆動装置全体の温度に基づいた内燃機関の制御が可能となる。
請求項3の発明によれば、駆動装置の温度を電動機の温度に基づいて取得するので、筐体内に収容され、排気通路の熱が伝わりにくい部分の温度に基づいて内燃機関を制御することが可能で、駆動装置内部の温度をより考慮した内燃機関の制御が可能となる。
請求項4の発明によれば、駆動装置の温度を筐体内で流動可能な冷却潤滑媒体の温度に基づいて取得するので、駆動装置内の一点で温度を取得する場合に比べて、駆動装置全体の温度に基づいた内燃機関の制御が可能となる。
請求項5の発明によれば、筐体の周囲4面を囲繞するように排気通路が配置される。これにより、排気通路の熱によって筐体を四方から加温し、筐体内に収容される第1及び第2電動機を効率的に昇温することが可能である。
請求項6の発明によれば、第1排気通路と第2排気通路とが、並列的に駆動装置の第1電動機側と第2電動機側とに配置される。これにより、第1排気通路と第2排気通路とを直列的に駆動装置の第1電動機側と第2電動機側とに配置する場合に比べて、筐体を、第1電動機と第2電動機との並び方向の受熱量差を少なくしながら加温することができる。
請求項7の発明によれば、第1及び第2電動機から等距離で、第1及び第2電動機よりも内燃機関に近位側に共通部が配置されるので、第1及び第2電動機の受熱量を均一にすることができる。
請求項8の発明によれば、車両の状態に応じて内燃機関を停止しつつ、駆動装置温度が低いときのみ、該停止が禁止されるので、内燃機関での燃料消費を抑えながら、駆動装置の昇温が可能となる。
請求項9の発明によれば、所定値は冷却潤滑媒体の粘度に基づいて定められるので、冷却潤滑媒体の粘度に合わせて内燃機関の自動停止を禁止して駆動装置の昇温を行うことができ、冷却潤滑媒体による抵抗を早期に減らすことが可能となる。
請求項10の発明によれば、筐体を温める排気通路に接続される内燃機関は、車両の駆動源をなす。これにより、車両の駆動力を発生する際の内燃機関の熱によって、駆動装置の昇温が可能で、ヒーター等別部材を配置する必要がない。
本発明の一実施形態であるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。 後輪駆動装置の縦断面図である。 図2に示す後輪駆動装置の上部部分拡大断面図である。 支持装置で支持された後輪駆動装置を前方斜め下方から見た斜視図である。 後輪駆動装置周囲のハイブリッド車両の下面図である。 (a)及び(b)は、本発明の変形例に係るハイブリッド車両の概略図である。 本発明の他の変形例に係るハイブリッド車両の概略図である。
以下、本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両として、車両前部に配置される内燃機関と、電動機を有して内燃機関と離間して車両後部に配置される後輪駆動装置と、を有するものについて説明する。
図1に示すハイブリッド車両3は、内燃機関4と電動機5が直列に接続された駆動装置6(以下、前輪駆動装置と呼ぶ。)を車両前部に有し、この前輪駆動装置6の動力がトランスミッション7を介して前輪Wfに伝達される一方で、この前輪駆動装置6と別に、車両後部に設けられた駆動装置1(以下、後輪駆動装置と呼ぶ。)の動力が後輪Wr(RWr、LWr)に伝達されるようになっている。後輪駆動装置1は、第1及び第2電動機2A、2Bを備え、第1電動機2Aの動力が左後輪LWrに伝達され、第2電動機2Bの動力が右後輪RWrに伝達される。前輪駆動装置6の電動機5と後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bは、PDU(パワードライブユニット)8を介してバッテリ9に接続され、バッテリ9からの電力供給と、バッテリ9へのエネルギー回生がPDU8を介して行われるようになっている。PDU8は後述するECU90に接続されている。
図2は、後輪駆動装置1の全体の縦断面図を示すものであり、図3は、図2の上部部分拡大断面図である。後輪駆動装置1の筺体であるケース11は、車幅方向(以下、車両の左右方向とも称す)略中央部に配置される中央ケース11Mと、中央ケース11Mを挟むように中央ケース11Mの左右に配置される左側方ケース11A、及び右側方ケース11Bと、から構成され、全体が略円筒状に形成される。ケース11の内部には、後輪Wr用の車軸10A、10Bと、車軸駆動用の第1及び第2電動機2A、2Bと、この電動機2A、2Bの駆動回転を減速する第1及び第2変速機としての第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとが収容されている。第1遊星歯車式減速機12Aは第1電動機2Aと左後輪LWrとの動力伝達経路上に配置され、第2遊星歯車式減速機12Bは第2電動機2Bと右後輪RWrとの動力伝達経路上に配置される。車軸10A、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aは、左後輪LWrと動力伝達可能に接続され、左後輪LWrを駆動制御する。また、車軸10B、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは、右後輪RWrと動力伝達可能に接続され、右後輪RWrを駆動制御する。
第1電動機2A、第1遊星歯車式減速機12A、第2電動機2B、及び第2遊星歯車式減速機12Bの各回転軸線は、同一軸線x上にそれぞれ並んで配置されている。第1電動機2Aと第1遊星歯車式減速機12Aとは車両3の左右方向外側からこの順序で配置される。また、第2電動機2Bと第2遊星歯車式減速機12Bとは車両3の左右方向外側からこの順序で配置される。従って、第1及び第2電動機2A、2Bは第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bの外側に配置される。そして、車軸10A、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aと、車軸10B、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bは、ケース11内で車幅方向に左右対称に配置されている。
側方ケース11A、11Bの中央ケース11M側には、それぞれ径方向内側に延びる隔壁18A、18Bが設けられ、側方ケース11A、11Bと隔壁18A、18Bとの間には、それぞれ第1及び第2電動機2A、2Bが配置される。また、中央ケース11Mと隔壁18A、18Bとに囲まれた空間には、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bが配置されている。なお、図2に示すように、本実施形態では、左側方ケース11Aと中央ケース11Mは、第1電動機2A及び第1遊星歯車式減速機12Aを収容する第1ケース11Lを構成し、また、右側方ケース11Bと中央ケース11Mは、第2電動機2B及び第2遊星歯車式減速機12Bを収容する第2ケース11Rを構成している。そして、第1ケース11Lは、第1電動機2Aと動力伝達経路の少なくとも一方の潤滑及び/又は冷却に供されるオイル(以下、「潤滑油」とも称す。)を貯留する左貯留部RLを有し、第2ケース11Rは、第2電動機2Bと動力伝達経路の少なくとも一方の潤滑及び/又は冷却に供されるオイルを貯留する右貯留部RRを有する。
後輪駆動装置1には、ケース11の内部と外部を連通するブリーザ装置40が設けられ、内部の空気が過度に高温・高圧とならないように内部の空気をブリーザ室41を介して外部に逃がすように構成される。ブリーザ室41は、ケース11の鉛直方向上部に配置され、中央ケース11Mの外壁と、中央ケース11M内に左側方ケース11A側に略水平に延設された第1円筒壁43と、右側方ケース11B側に略水平に延設された第2円筒壁44と、第1及び第2円筒壁43、44の内側端部同士をつなぐ左右分割壁45と、第1円筒壁43の左側方ケース11A側先端部に当接するように取り付けられたバッフルプレート47Aと、第2円筒壁44の右側方ケース11B側先端部に当接するように取り付けられたバッフルプレート47Bと、により形成された空間により構成される。
ブリーザ室41の下面を形成する第1及び第2円筒壁43、44と左右分割壁45は、第1円筒壁43が第2円筒壁44より径方向内側に位置し、左右分割壁45が、第2円筒壁44の内側端部から縮径しつつ屈曲しながら第1円筒壁43の内側端部まで延設され、さらに径方向内側に延設されて略水平に延設された第3円筒壁46に達する。第3円筒壁46は、第1円筒壁43と第2円筒壁44の両外側端部より内側に且つその略中央に位置している。
中央ケース11Mには、バッフルプレート47A、47Bが、第1円筒壁43と中央ケース11Mの外壁との間の空間又は第2円筒壁44と中央ケース11Mの外壁との間の空間を遊星歯車式減速機12A又は遊星歯車式減速機12Bからそれぞれ区画するように固定されている。
また、中央ケース11Mには、ブリーザ室41と外部とを連通する外部連通路49がブリーザ室41の鉛直方向上面に接続される。外部連通路49のブリーザ室側端部49aは、鉛直方向下方を指向して配置されている。従って、オイルが外部連通路49を通って外部に排出されるのが抑制される。
第1及び第2電動機2A、2Bは、ステータ14A、14Bがそれぞれ側方ケース11A、11Bに固定され、このステータ14A、14Bの内周側に環状のロータ15A、15Bがステータ14A、14Bに対して相対回転可能に配置されている。ロータ15A、15Bの内周部には車軸10A、10Bの外周を囲繞する円筒軸16A、16Bが結合され、この円筒軸16A、16Bが車軸10A、10Bと同軸上に相対回転可能となるように側方ケース11A、11Bの端部壁17A、17Bと隔壁18A、18Bに軸受19A、19Bを介して支持されている。即ち、本実施形態では、第1電動機2Aと第1遊星歯車式減速機12Aとの動力伝達経路は、円筒軸16Aによって中空構造を有し、第1遊星歯車式減速機12Aと左後輪LWrとの動力伝達経路を構成する車軸10Aは、この中空構造の内部を挿通する。同様に、第2電動機2Bと第2遊星歯車式減速機12Bとの動力伝達経路は円筒軸16Bによって他の中空構造を有し、第2遊星歯車式減速機12Bと右後輪RWrとの動力伝達経路を構成する車軸10Bは、他の中空構造の内部を挿通する。また、円筒軸16A、16Bの一端側の外周であって端部壁17A、17Bには、ロータ15A、15Bの回転位置情報を電動機2A、2Bの制御コントローラ(図示せず)にフィードバックするためのレゾルバ20A、20Bが設けられている。
また、第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bは、サンギヤ21A、21Bと、このサンギヤ21に噛合される複数のプラネタリギヤ22A、22Bと、これらのプラネタリギヤ22A、22Bを支持するプラネタリキャリア23A、23Bと、プラネタリギヤ22A、22Bの外周側に噛合されるリングギヤ24A、24Bと、を備え、サンギヤ21A、21Bから電動機2A、2Bの駆動力が入力され、減速された駆動力がプラネタリキャリア23A、23Bを通して車軸10A、10Bに出力されるようになっている。
サンギヤ21A、21Bは円筒軸16A、16Bに一体に形成されている。また、プラネタリギヤ22A、22Bは、サンギヤ21A、21Bに直接噛合される大径の第1ピニオン26A、26Bと、この第1ピニオン26A、26Bよりも小径の第2ピニオン27A、27Bを有する2連ピニオンであり、これらの第1ピニオン26A、26Bと第2ピニオン27A、27Bが同軸にかつ軸方向にオフセットした状態で一体に形成されている。このプラネタリギヤ22A、22Bはニードルベアリング31A、31Bを介してプラネタリキャリア23A、23Bのピニオンシャフト32A、32Bに支持され、プラネタリキャリア23A、23Bは、軸方向内側端部が径方向内側に伸びて車軸10A、10Bにスプライン嵌合され一体回転可能に支持されるとともに、軸受33A、33Bを介して隔壁18A、18Bに支持されている。
リングギヤ24A、24Bは、その内周面が小径の第2ピニオン27A、27Bに噛合されるギヤ部28A、28Bと、ギヤ部28A、28Bより小径でケース11の中間位置で互いに対向配置される小径部29A、29Bと、ギヤ部28A、28Bの軸方向内側端部と小径部29A、29Bの軸方向外側端部を径方向に連結する連結部30A、30Bとを備えて構成されている。
ギヤ部28A、28Bは、中央ケース11Mの左右分割壁45の内径側端部に形成された第3円筒壁46を挟んで軸方向に対向している。小径部29A、29Bは、その外周面がそれぞれ後述する一方向クラッチ50のインナーレース51とスプライン嵌合し、リングギヤ24A、24Bは一方向クラッチ50のインナーレース51と一体回転するように互いに連結されて構成されている。
遊星歯車式減速機12B側であって、ケース11を構成する中央ケース11Mの第2円筒壁44とリングギヤ24Bのギヤ部28Bとの間には、リングギヤ24Bに対する制動手段を構成する油圧ブレーキ60が第1ピニオン26Bと径方向でオーバーラップし、第2ピニオン27Bと軸方向でオーバーラップするように配置されている。油圧ブレーキ60は、第2円筒壁44の内周面にスプライン嵌合された複数の固定プレート35と、リングギヤ24Bのギヤ部28Bの外周面にスプライン嵌合された複数の回転プレート36が軸方向に交互に配置され、これらのプレート35,36が環状のピストン37によって締結及び解放操作されるようになっている。ピストン37は、中央ケース11Mの左右分割壁45と第3円筒壁46間に形成された環状のシリンダ室に進退自在に収容されており、さらに第3円筒壁46の外周面に設けられた受け座38に支持される弾性部材39によって、常時、固定プレート35と回転プレート36とを解放する方向に付勢される。
また、さらに詳細には、左右分割壁45とピストン37の間はオイルが直接導入される作動室Sとされ、作動室Sに導入されるオイルの圧力が弾性部材39の付勢力に勝ると、ピストン37が前進(右動)し、固定プレート35と回転プレート36とが相互に押し付けられて締結することとなる。また、弾性部材39の付勢力が作動室Sに導入されるオイルの圧力に勝ると、ピストン37が後進(左動)し、固定プレート35と回転プレート36とが離間して解放することとなる。なお、油圧ブレーキ60は後述のオイルポンプ70(図4参照)に接続されている。
この油圧ブレーキ60の場合、固定プレート35がケース11を構成する中央ケース11Mの左右分割壁45から伸びる第2円筒壁44に支持される一方で、回転プレート36がリングギヤ24Bのギヤ部28Bに支持されているため、両プレート35、36がピストン37によって押し付けられると、両プレート35、36間の摩擦締結によってリングギヤ24Bに制動力が作用し固定される。その状態からピストン37による締結が解放されると、リングギヤ24Bの自由な回転が許容される。なお、上述したように、リングギヤ24A、24Bは互いに連結されているため、油圧ブレーキ60が締結することによりリングギヤ24Aにも制動力が作用し固定され、油圧ブレーキ60が解放することによりリングギヤ24Aも自由な回転が許容される。
また、軸方向で対向するリングギヤ24A、24Bの連結部30A、30B間にも空間部が確保され、その空間部内に、リングギヤ24A、24Bに対し一方向の動力のみを伝達し他方向の動力を遮断する一方向クラッチ50が配置されている。一方向クラッチ50は、インナーレース51とアウターレース52との間に多数のスプラグ53を介在させたものであって、そのインナーレース51がスプライン嵌合によりリングギヤ24A、24Bの小径部29A、29Bと一体回転するように構成されている。またアウターレース52は、第3円筒壁46により位置決めされるとともに、回り止めされている。
一方向クラッチ50は、車両3が電動機2A、2Bの動力で前進する際に係合してリングギヤ24A、24Bの回転をロックするように構成されている。より具体的に説明すると、一方向クラッチ50は、電動機2A、2B側の順方向(車両3を前進させる際の回転方向)の回転動力が車輪Wr側に入力されるときに係合状態となるとともに電動機2A、2B側の逆方向の回転動力が車輪Wr側に入力されるときに非係合状態となり、車輪Wr側の順方向の回転動力が電動機2A、2B側に入力されるときに非係合状態となるとともに車輪Wr側の逆方向の回転動力が電動機2A、2B側に入力されるときに係合状態となる。
また、中央ケース11Mの前方側面11fには、図4に示すように、補機であるオイルポンプ70が固定されている。オイルポンプ70は、例えば、トロコイドポンプであり、位置センサレス・ブラシレス直流モータなどの不図示の電動機によって駆動されて左右貯留部RL、RRに貯留するオイルを吸引し、ケース11及び車軸10A、10Bなどの各機構部品に設けられた潤滑流路71A、71Bを介して各部を潤滑及び冷却する。
このように本実施形態の後輪駆動装置1では、電動機2A、2Bと車輪Wrとの動力伝達経路上に一方向クラッチ50と油圧ブレーキ60とが並列に設けられている。なお、油圧ブレーキ60は、車両の走行状態や一方向クラッチ50の係合・非係合状態に応じて、オイルポンプ70から供給されるオイルの圧力により、解放状態、弱締結状態、締結状態に制御される。例えば、車両3が電動機2A、2Bの力行駆動により前進する時(低車速時、中車速時)は、一方向クラッチ50が締結するため動力伝達可能な状態となるが油圧ブレーキ60が弱締結状態に制御されることで、電動機2A、2B側からの順方向の回転動力の入力が一時的に低下して一方向クラッチ50が非係合状態となった場合にも、電動機2A、2B側と車輪Wr側とで動力伝達不能になることが抑制される。また、車両3が内燃機関4及び/又は電動機5の力行駆動により前進する時(高車速時)は、一方向クラッチ50が非係合となりさらに油圧ブレーキ60が解放状態に制御されることで、電動機2A、2Bの過回転が防止される。一方、車両3の後進時や回生時には、一方向クラッチ50が非係合となるため油圧ブレーキ60が締結状態に制御されることで、電動機2A、2B側からの逆方向の回転動力が車輪Wr側に出力され、又は車輪Wr側の順方向の回転動力が電動機2A、2B側に入力される。
図4に示すように、後輪駆動装置1は、マウント部材13a、13bによってサブフレーム13に支持され、該サブフレーム13を介して車両3のフロアパネル72(図5参照)の下方に固定される。また、左側方ケース11A及び右側方ケース11Bの前方側面11fには、ステータ14A、14Bに巻回されたステータコイルの3相線を、不図示の外部機器から延設される導電ケーブル103A、103Bと電気的に接続するための第1及び第2コネクタ101A、101Bがそれぞれ設けられている。
図1に示すように、後輪駆動装置1は、車両3の前後方向で、内燃機関4よりも後方に配置される。また、車両の前輪Wfと動力伝達可能に接続される内燃機関4は、第1及び第2電動機2A、2Bの並び方向と直交し、第1及び第2電動機2A、2Bから等距離に位置する仮想平面P(図2参照)と交差する位置に配置される。
また、図1及び図5に示すように、内燃機関4に一端側が接続され、内燃機関4の排気ガスが通過する排気通路80は、内燃機関4から車両3の後方に延出し、第1及び第2電動機2A、2Bの並び方向で、第1電動機2Aの第2電動機2Bに対して遠位側を通る第1排気通路81Aと、該並び方向で、第2電動機2Bの第1電動機2Aに対して遠位側を通る第2排気通路81Bと、を含む。第1排気通路81Aと第2排気通路81Bとは、並列的に後輪駆動装置1の第1電動機側と第2電動機側とに配置される。
また、排気通路80は、第1排気通路81Aと第2排気通路81Bよりも一端側で、仮想平面Pと交差する位置に配置され、第1及び第2排気通路81A、81Bの共通の流路を形成する共通部82を備える。
このように構成された排気通路80のうち、第1排気通路81A、第2排気通路81Bは、排気通路80内を通過する排気ガスの熱が電動機2A、2Bに伝達可能な程度に、ケース11に対し間隙を存して近接配置されている。また、排気通路80は、ケース11の周囲4面を囲繞するように配置される。即ち、排気通路80は、ケース11の前端を通り車両3の前後方向に直交する第1平面S1と、ケース11の後端を通り車両3の前後方向に直交する第2平面S2と、ケース11の左端を通り車両3の左右方向に直交する第3平面S3と、ケース11の右端を通り車両3の左右方向に直交する第4平面S4と、を囲繞するように配置される。
具体的に、第1排気通路81Aは、共通部82から分岐して左右方向外側に延び、第1平面S1と対向する分岐部83aと、この分岐部83aから後方に延出して、第3平面S3と対向する軸方向延出部84aと、軸方向延出部84aから後方に向かうにつれて左右方向内側に延び、第2平面S2と対向する内向き延出部85aと、この内向き延出部85aからさらに左右方向外側に湾曲される湾曲部86aと、を有する。また、第2排気通路81Bも、共通部82から分岐して左右方向外側に延び、第1平面S1と対向する分岐部83bと、この分岐部83bから後方に延出して、第4平面S4と対向する軸方向延出部84bと、軸方向延出部84bから後方に向かうにつれて左右方向内側に延び、第2平面S2と対向する内向き延出部85bと、この内向き延出部85bからさらに左右方向外側に湾曲される湾曲部86bと、を有する。
これにより、排気通路80の熱によってケース11を四方から加温することができ、ケース11内に収容される第1及び第2電動機2A、2Bを昇温することができる。
図1に戻って、後輪駆動装置1のケース11内には、後輪駆動装置1の温度を取得する駆動装置温度取得手段として、ケース11内の冷却潤滑を行なう冷却潤滑媒体である潤滑油の温度を測定する温度センサ87が設けられている。なお、温度センサ87は、常時、潤滑油の温度を測定可能な位置であれば、ケース11内の任意の位置に設置可能である。
また、ECU90は、車両全体の各種制御をするための制御装置である。ECU90には、レゾルバ20A、20Bから取得される第1及び第2電動機2A、2Bの回転数、操舵角、アクセルペダル開度AP、シフトポジション、バッテリ9における充電状態SOC、温度センサ87から取得される潤滑油の温度などが入力される。一方、ECU90からは、内燃機関4を自動的に停止するアイドリングストップ制御を含め、内燃機関4を制御する信号や、PDU8を制御する信号、即ち、前輪駆動装置6の電動機5と後輪駆動装置1の第1及び第2電動機2A、2Bを制御する信号などが出力される。従って、ECU90は、車両の状況に応じて、内燃機関4を自動的に停止する自動停止手段を有する内燃機関制御装置を構成する。
さらに、ECU90は、例えば、車両3の停止に応じて、内燃機関4を自動的に停止するアイドリングストップ機能を行なうように制御するが、後輪駆動装置1が極低温状態で使用されている場合には、内燃機関4の自動停止を禁止して、排気通路80を通過する排気ガスの熱を利用した後輪駆動装置1の昇温を優先する。
即ち、温度センサ87によって取得された、駆動装置温度としての潤滑油の温度が所定値未満のときには、内燃機関4の自動停止が禁止され、内燃機関4が作動し続けるので、排気通路80の熱が排気通路80と間隙を存して近接配置された後輪駆動装置1に伝達される。これにより、通常時は、アイドリングストップ機能によって、内燃機関4での燃料消費を抑えながら、後輪駆動装置1の極低温状態には、後輪駆動装置1の昇温が可能となる。
なお、ECU90は、潤滑油の温度が所定値以下のときに、内燃機関4の自動停止が禁止されるように制御してもよい。
なお、所定値とは、潤滑油の粘度に基づいて定められることが好ましく、潤滑油の温度が後輪駆動装置1の温度とほぼ等しいと判断することができる、潤滑油の流動性が確保されている温度に定められることが好ましい。これにより、所定値を粘度に基づいて潤滑油の流動性が確保できているときの温度に定めることで、より正確に駆動装置温度に基づいて内燃機関4を制御することができる。
また、潤滑油の温度が所定値以上になった際には、ECU90は、自動停止手段による内燃機関4の自動停止の禁止を解除し、アイドリングストップ機能を行なうように内燃機関4を制御する。
以上説明したように、本実施形態に係るハイブリッド車両3によれば、内燃機関4と、内燃機関4の排気ガスが通過する排気通路80と、車両3の左右後輪LWr,RWrと動力伝達可能に接続される第1及び第2電動機2A、2Bと、第1及び第2電動機2A、2Bを収容するケース11と、を有し、車両3の前後方向において内燃機関4よりも後方で、内燃機関4と離間して配置される後輪駆動装置1と、後輪駆動装置1の温度を取得する温度センサ87と、車両3の状況に応じて、内燃機関4を自動的に停止する自動停止手段を有するECU90と、を有する。そして、排気通路80は、内燃機関4から車両3の後方に向かって前後方向に延出し、排気通路80と後輪駆動装置1とは、排気通路80の熱が後輪駆動装置1に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置されるので、後輪駆動装置1の過熱を抑制しつつ、排気ガスの熱によって後輪駆動装置1を昇温することができる。また、ECU90は、潤滑油の温度に基づいて自動停止手段を制御するので、後輪駆動装置1の温度を任意に調整することができる。さらに、後輪駆動装置1は内燃機関4と離間し、且つ、排気通路80と間隙を存して配置されるため、潤滑油の温度は、内燃機関温度と排気通路温度と、に対して相関が小さくなる。このため、内燃機関4や排気通路80の温度ではなく、駆動装置温度に基づいて内燃機関4を制御するので、後輪駆動装置1の温度をより正確に調整することができる。
さらに、後輪駆動装置1は、ケース11内を冷却潤滑する潤滑油を備え、電動機2A、2B内で流動可能な潤滑油の温度によって後輪駆動装置1の温度を取得するようにしたので、後輪駆動装置1内の一点で温度を取得する場合に比べて、後輪駆動装置1全体の温度に近い値を取得することができる。
また、排気通路80は、内燃機関4から車両3の後方に向かって延出し、且つ、ケース11の前端を通り車両3の前後方向に直交する第1平面S1と、ケース11の後端を通り車両3の前後方向に直交する第2平面S2と、ケース11の左端を通り車両3の左右方向に直交する第3平面S3と、ケース11の右端を通り車両3の左右方向に直交する第4平面S4と、を囲繞するように配置される。これにより、排気通路80の熱によってケース11を四方から加温し、ケース11内に収容される第1及び第2電動機2A、2Bを効率的に昇温可能である。
また、排気通路80は一端側が内燃機関4に接続され、且つ、第1及び第2電動機2A、2Bの並び方向で、第1電動機2Aの第2電動機2Bに対して遠位側を通る第1排気通路81Aと、該並び方向で、第2電動機2Bの第1電動機2Aに対して遠位側を通る第2排気通路81Bと、を含む。従って、第1排気通路81Aと第2排気通路81Bとが、並列的に後輪駆動装置1の第1電動機側と第2電動機側とに配置されるので、第1排気通路81Aと第2排気通路81Bとを直列的に後輪駆動装置1の第1電動機側と第2電動機側とに配置する場合に比べて、ケース11を、該並び方向の受熱量差を少なくしながら加温することができる。
さらに、第1排気通路81Aと第2排気通路81Bとは第1平面S1よりも内燃機関4に近位側に第1及び第2排気通路が共通の流路を形成する共通部82を備え、共通部82は、該並び方向と直交し、第1及び第2電動機2A、2Bから等距離に位置する仮想平面Pと交差する位置に配置される。従って、第1及び第2電動機2A、2Bから等距離で、第1及び第2電動機2A、2Bよりも内燃機関4に近位側に共通部82が配置されるので、第1及び第2電動機2A、2Bの受熱量を均一にすることができる。
また、ECU90は、後輪駆動装置1の温度に相関のある潤滑油の温度が所定値未満のとき、内燃機関4の自動停止を禁止するので、車両の状態に応じて内燃機関4を停止しつつ、後輪駆動装置1の温度が低いときのみ、該停止が禁止されるので、内燃機関4での燃料消費を抑えながら、後輪駆動装置1の昇温が可能となる。
また、所定値は潤滑油の粘度に基づいて定められるので、潤滑油の粘度に合わせて内燃機関4の自動停止を禁止して後輪駆動装置1の昇温を行うことができ、潤滑油による抵抗を早期に減らすことが可能となる。
また、内燃機関4は、車両3の前輪Wfと動力伝達可能に接続され、ケース11を温める排気通路80に接続される内燃機関4は、車両3の駆動源をなす。これにより、車両3の駆動力を発生する際の内燃機関4の熱によって、後輪駆動装置1の昇温が可能で、ヒーター等別部材を配置する必要がない。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本実施形態では、後輪駆動装置1の温度を取得する駆動装置温度取得手段として、潤滑油の温度を測定する温度センサが用いられているが、これに限らず、ケース11の温度を測定する温度センサが使用されてもよく、第1及び第2電動機2A、2Bのステータ、ロータのいずれかの温度を測定する温度センサが使用されてもよいし、電動機を冷却する冷媒の温度を測定する温度センサが使用されてもよい。後輪駆動装置1の温度をケース11の温度に基づいて取得する場合には、後輪駆動装置1の全周に亘って形成されるケース11の全体平均温度に近い温度を取得することが可能で、後輪駆動装置1全体の温度に基づいた内燃機関4の制御が可能となる。また、後輪駆動装置1の温度を第1及び第2電動機2A、2Bの温度に基づいて取得する場合には、ケース11内に収容され、排気通路80の熱が伝わりにくい部分の温度に基づいて内燃機関4を制御することが可能で、後輪駆動装置1内部の温度をより考慮した内燃機関4の制御が可能となる。
また、駆動装置温度は、温度センサによって検出された温度をそのまま用いてもよいし、温度センサによって検出された温度から推定される温度を用いてもよい。
上記実施形態では、車両前部に内燃機関4と電動機5とを備えた前輪駆動装置6と、内燃機関4と離間した車両後部に、第1及び第2電動機2A、2Bと第1及び第2遊星歯車式減速機12A、12Bとを備えた後輪駆動装置1と、を有するハイブリッド車両について説明したが、本発明は、排気通路80が接続される内燃機関4と、内燃機関4と離間して、第1及び第2電動機2A、2Bとケース11を備えた駆動装置とを有するものであれば、これに限定されない。
例えば、図6(a)に示すように、車両後部に配置される駆動装置1が、第1及び第2変速機を介さずに、第1及び第2電動機2A、2Bと左右後輪LWr、RWrとが動力伝達可能に接続される構成であってもよい。また、図6(b)に示すように、第1及び第2電動機2A、2Bと第1及び第2変速機12A、12Bを有する前輪駆動装置1aが、該駆動装置1aより前方の内燃機関4と離間して車両前部に配置され、左右前輪LWf、RWfを駆動する構成であってもよい。
さらに、上記実施形態では、内燃機関4は、車両3の前輪Wfと動力伝達可能に接続されているが、図7に示すように、内燃機関4は、発電のために用いられるように構成されてもよい。この場合、内燃機関4の動力によってジェネレータ91で発電された電力がバッテリ9に充電されるか、電動機2に供給され、また、電動機2を含む駆動装置1bの動力がトランスミッション7を介して前輪Wfに伝達される。この場合にも、排気通路80と筐体11とは、排気通路80の熱が電動機2に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置されており、本発明を適用することができる。
排気通路80は、内燃機関4から車両の後方に向かって前後方向に延出するものであればよく、内燃機関4から一旦、車両の前方に延びた後に、車両の後方に向かって前後方向に延出するものであってもよい。
さらに、本発明の排気通路80は、排気管によって構成されているが、排気管と接続される触媒装置や消音器を含んだ構成であってもよく、触媒装置や消音器が第1乃至第4平面を部分的に囲繞する構成であってもよい。
また、排気通路80は、第1乃至第4平面を囲繞するように形成されるものであれば、上記実施形態のものに限定されるものでなく、筐体の形状や、フロアパネルの下方の形状などに応じて設計されればよい。
例えば、第1及び第2排気通路81A、81Bでは、軸方向延出部84a、84bが、車両の前後方向において、車軸10A、10B、即ち、軸線xと交差する位置付近で最も膨出するように形成されているが、前後方向に沿って直線状に形成されてもよい。
1 後輪駆動装置(駆動装置)
1a 前輪駆動装置(駆動装置)
1b 駆動装置
2 電動機
2A 第1電動機
2B 第2電動機
3 ハイブリッド車両
4 内燃機関
11 ケース(筐体)
12A 第1遊星歯車式減速機(第1変速機)
12B 第2遊星歯車式減速機(第2変速機)
80 排気通路
81A 第1排気通路
81B 第2排気通路
82 共通部
P 仮想平面
S1 第1平面
S2 第2平面
S3 第3平面
S4 第4平面

Claims (10)

  1. 内燃機関と、
    該内燃機関の排気ガスが通過する排気通路と、
    車両の車輪と動力伝達可能に接続される電動機と、前記電動機を収容する筐体と、を有し、前記車両の前後方向において前記内燃機関よりも後方で、前記内燃機関と離間して配置される駆動装置と、
    前記駆動装置の温度を取得する駆動装置温度取得手段と、
    前記車両の状況に応じて、前記内燃機関を自動的に停止する自動停止手段を有する内燃機関制御装置と、
    を有するハイブリッド車両であって、
    前記排気通路は、前記内燃機関から前記車両の後方に向かって前後方向に延出し、
    前記排気通路と前記駆動装置とは、前記排気通路の熱が前記駆動装置に伝達可能な程度に間隙を存して近接配置され、
    前記内燃機関制御装置は、前記駆動装置温度取得手段が取得した前記駆動装置温度に基づいて前記自動停止手段を制御することを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記筐体の温度に基づいて取得することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記電動機の温度に基づいて取得することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  4. 前記駆動装置は、前記筐体内の冷却潤滑を行う冷却潤滑媒体を備え、
    前記駆動装置温度取得手段は、前記駆動装置温度を前記冷却潤滑媒体の温度に基づいて取得することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  5. 前記排気通路は、前記筐体の前端を通り前記車両の前後方向に直交する第1平面と、前記筐体の後端を通り前記車両の前後方向に直交する第2平面と、前記筐体の左端を通り前記車両の左右方向に直交する第3平面と、前記筐体の右端を通り前記車両の左右方向に直交する第4平面と、を囲繞するように配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
  6. 前記電動機は、第1及び第2電動機を含み、
    前記排気通路は一端側が前記内燃機関に接続され、且つ、
    前記第1及び第2電動機の並び方向で、前記第1電動機の前記第2電動機に対して遠位側を通る第1排気通路と、
    該並び方向で、前記第2電動機の前記第1電動機に対して遠位側を通る第2排気通路と、を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
  7. 前記第1排気通路と前記第2排気通路とは前記第1平面よりも前記内燃機関に近位側に
    前記第1及び第2排気通路が共通の流路を形成する共通部を備え、
    前記共通部は、前記第1及び第2電動機の並び方向と直交し、前記第1及び第2電動機から等距離に位置する仮想平面と交差する位置に配置されることを特徴とする請求項6に
    記載のハイブリッド車両。
  8. 前記内燃機関制御装置は、前記駆動装置温度取得手段が取得した前記駆動装置温度が所定値以下または所定値未満のとき、前記内燃機関の自動停止を禁止することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
  9. 前記駆動装置は、前記筐体内の冷却潤滑を行う冷却潤滑媒体を備え、
    前記所定値は、前記冷却潤滑媒体の粘度に基づいて定められることを特徴とする請求項8に記載のハイブリッド車両。
  10. 前記内燃機関は、前記車両の車輪と動力伝達可能に接続されることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のハイブリッド車両。
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