JP2014024280A - 射出成形装置及びそれを用いる射出成形方法 - Google Patents

射出成形装置及びそれを用いる射出成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ウェルドマークを形成することなく、表面に凹部を備える樹脂成形体を得ることができる射出成形装置及びそれを用いる射出成形方法を提供する。
【解決手段】射出成形装置11は、樹脂成形体1の外形の凹部3を除く部分に沿う形状のキャビティ21を形成する金型13と、キャビティ21内に配設され凹部3の外形に沿う形状の凸部とを備える。金型13と別体に構成され金型13より比透磁率の高い材料からなり凸部を形成する凸部形成部材24と、凸部形成部材24を加熱する誘導加熱手段25とを備える。射出成形方法は、射出成形装置11による溶融樹脂の射出時に、誘導加熱手段25により凸部形成部材24を、樹脂成形体1を形成する樹脂の軟化温度以上であって熱分解温度未満の範囲の温度に加熱する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、射出成形装置及びそれを用いる射出成形方法に関する。
従来、表面に凹部を備える樹脂成形体を射出成形により形成する方法が知られている。前記樹脂成形体は、キャビティ内に前記凹部の外形に沿う形状の凸部を備える金型に、該樹脂成形体を形成する溶融樹脂を射出し、該溶融樹脂を該金型内で冷却固化させた後、脱型することにより得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−9482号公報
しかしながら、前記従来の射出成形方法では、得られた樹脂成形体にウェルドマークと呼ばれるラインが形成され、外観品質が損なわれると共に、該ウェルドマークに沿って亀裂が生じやすくなる等の不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、ウェルドマークを形成することなく、表面に凹部を備える樹脂成形体を得ることができる射出成形装置及びそれを用いる射出成形方法を提供することを目的とする。
前記従来の射出成形方法において、前記ウェルドマークが形成される理由は、次のように考えられる。まず、前記溶融樹脂が前記キャビティに射出されると、その流れが前記凸部に接触することにより分流されて2つの流れを形成する。前記2つの流れは、前記凸部を回り込んだ後に再び合流するが、このとき前記溶融樹脂はその表面が前記金型と接触することにより冷却され、半固化状態の被膜が形成されている。
この結果、合流した前記溶融樹脂の流れは、前記半固化状態の被膜のために、その流頭で互いに混合することが妨げられる。前記溶融樹脂は、前記キャビティ内で冷却固化することにより前記樹脂成形体を形成するが、前記合流位置では該溶融樹脂が互いに混合しないまま冷却固化するので、前記2つの流れの境界に、ウェルドマークが形成される。
そこで、本発明の射出成形装置は、前記目的を達成するために、表面に凹部を備える樹脂成形体の外形の該凹部を除く部分に沿う形状のキャビティを形成する金型と、該キャビティ内に配設され該凹部の外形に沿う形状の凸部とを備える射出成形装置において、該金型と別体に構成され該金型より比透磁率の高い材料からなり該凸部を形成する凸部形成部材と、該凸部形成部材を加熱する誘導加熱手段とを備えることを特徴とする。
本発明の射出成形装置によれば、前記凸部形成部材は前記金型と別体に構成されており、前記誘導加熱手段により加熱されるようになっている。ここで、前記凸部形成部材は、前記金型より比透磁率の高い材料からなるので、前記誘導加熱手段により加熱されたときに、該金型より加熱されやすく、より高温にすることができる。
従って、前記キャビティに射出された前記溶融樹脂の流れが、前記凸部形成部材に接触して2つの流れに分流され、該凸部形成部材を回り込むときに、それぞれの流れの流頭が冷却されにくく、半固化状態の前記被膜の形成が抑制される。この結果、前記凸部形成部材を回り込んだ2つの流れが再び合流するときに、両方の流れを形成する溶融樹脂が互いに混合することができ、ウェルドマークが形成されることを防止することができる。
また、本発明の射出成形方法は、前記射出成形装置に溶融樹脂を射出して前記樹脂成形体の射出成形を行うとき、該溶融樹脂の射出時に、該誘導加熱手段により該凸部形成部材を、該樹脂成形体を形成する樹脂の軟化温度以上であって熱分解温度未満の範囲の温度に加熱することを特徴とする。
本発明の射出成形方法によれば、前記溶融樹脂の射出時に、前記誘導加熱手段により前記凸部形成部材を前記範囲の温度に加熱することにより、ウェルドマークが形成されることなく、表面に凹部を備える前記樹脂成形体を得ることができる。前記凸部形成部材の温度が前記樹脂成形体を形成する樹脂の軟化温度未満であるときには、前記2つの流れの流頭において半固化状態の前記被膜の形成を抑制することができず、ウェルドマークの形成を阻止することができない。また、前記凸部形成部材の温度が前記樹脂成形体を形成する樹脂の熱分解温度以上であるときには、該凸部形成部材に接触した前記溶融樹脂が熱分解し、所望の形状を備える前記樹脂成形体を得ることができない。
本発明の射出成形装置により形成される樹脂成形体の構成例を示す斜視図。 図1のII−II線断面図。 本発明の射出成形装置の構成を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第1の実施形態を示す説明的断面図。 図4のV−V線断面により本発明の射出成形装置の作動を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第2の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第3の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第4の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第5の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第6の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第7の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第8の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第9の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第10の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第11の実施形態を示す説明的断面図。 図3に示す射出成形装置に用いられる金型の第12の実施形態を示す説明的断面図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1(a)、図2(a)に示すように、本実施形態の樹脂成形体1は、板状の本体2の表面に、凹部3として盲穴部3aを備えている。盲穴部3aは、例えば、他の部材との接合のための嵌合部として用いることができる。
また、凹部3は、図1(b)、図2(b)に示すように、貫通孔部3bであってもよい。貫通孔部3bは、例えば、他の部材との接合のためのネジ孔として用いることができる。
本実施形態の樹脂成形体1は、例えば、図3に示す射出成形装置11を用いて製造することができる。
射出成形装置11は、シリンダー12と、シリンダー12により溶融樹脂が射出される金型13とを備えている。シリンダー12は、モーター14により回転駆動される回転軸部15を内部に備えると共に、熱可塑性樹脂材料をシリンダー12に供給するホッパー16を外周面に備えている。回転軸部15は、金型13と反対側の端部でモーター14に接続されると共に、外周面に螺旋状のスクリュー17を備えている。
金型13は、固定型18と、凹部19を備える可動型20とを備えており、型を閉じて凹部19の開口部を固定型18で閉蓋することにより、凹部3を除く樹脂成形体1の外形に沿う形状を備えるキャビティ21が形成される。固定型18は、シリンダー12に連通するスプルー22を備えている。スプルー22は、ゲート23を介してキャビティ21に接続される。
一方、可動型20は、別体に構成された凸部形成部材24を備えている。凸部形成部材24は、基端部が可動型20内部に配設されると共に、先端部がキャビティ21内に突出するように配設されており、該先端部により凹部3の外形に沿う形状の凸部を形成する。
また、凸部形成部材24は、図4に示す第1の形態の金型13において、基端部から先端部まで同一の断面形状を備える柱状体であって、可動型20を貫通しており、可動型20から露出する部分が誘導加熱装置25により加熱されるようになっている。誘導加熱装置25はコイル26を備え、例えば、可動型20の後背部に近接して、コイル26により凸部形成部材24を誘導加熱することができる位置に配設されている。尚、図4では、金型13として可動型20のみを示し、固定型18は省略して示している。
誘導加熱装置25は、図示しない外部電源からコイル26に電力を供給することにより、凸部形成部材24を加熱することができる。このようにするときには、可動型20も同時に誘導加熱されることになるが、凸部形成部材24は可動型20より比透磁率の高い材料からなることにより、可動型20よりも誘導加熱されやすくなっており、可動型20よりも高温になる。可動型20が一般的な金型材料である炭素鋼からなる場合、凸部形成部材24を形成する可動型20より比透磁率の高い材料としては、例えば、ケイ素鋼、FeNiCo系合金等を挙げることができる。
次に、図3,4に示す射出成形装置11を用いて、図1,2に示す樹脂成形体1の射出成形を行う際の作動について説明する。
射出成形装置11では、まず、モーター14を作動させて回転軸部15を回転駆動すると共に、ホッパー16から所定量の熱可塑性樹脂材料を例えばペレットの形態でシリンダー12に供給する。シリンダー12は図示しない加熱装置により加熱されており、前記熱可塑性樹脂材料は、回転軸部15に設けられたスクリュー17により金型13方向に搬送される間に溶融し、溶融樹脂が形成される。
次に、前記溶融樹脂は、シリンダー12の先端部から、固定型18に設けられたスプルー22、ゲート23を介してキャビティ21に射出される。このとき、キャビティ21内では、図5(a)に示すように、射出された溶融樹脂Rが凸部形成部材24に接触することにより、溶融樹脂流R,Rの2つの流れに分流される。
溶融樹脂流R,Rは、図5(b)に示すように、凸部形成部材24を回り込んで、再び合流するが、このとき凸部形成部材24は誘導加熱装置25により前記熱可塑性材料の軟化温度以上で熱分解温度未満の範囲の温度に加熱されている。従って、溶融樹脂流R,Rの流頭は凸部形成部材24に加熱されることにより、半固化状態となることも被膜を形成することもなく、前記のように再び合流したときに、合流位置において、両方の流れを形成する溶融樹脂Rが互いに混合し合うことができる。
射出成形装置11では、キャビティ21内に溶融樹脂Rが充填され、所定時間保圧した後、溶融樹脂Rを冷却固化させる。その後、可動型20を固定型18から離間する方向に移動させることにより型開きし、固化した溶融樹脂Rを脱型することにより、表面に凹部3を備える樹脂成形体1を得ることができる。
樹脂成形体1は、キャビティ21内で溶融樹脂流R,Rの両方の流れを形成する溶融樹脂が互いに混合し合っているので、ウェルドマークの形成が阻止されている。
次に、射出成形装置11の変形例について説明する。
射出成形装置11は、図6〜16に示す第2〜12の形態の金型13を備えていてもよい。
まず、図6に示す第2の形態の金型13は、凸部形成部材24がその基端部に一体的に設けられた箱状部24aを備えることを除いて、第1の形態の金型13と全く同一の構成を備えている。箱状部24aは、凸部形成部材24と同一の材料により形成されており、可動型20の外部に設けられ、内部に空洞部24bを備えると共に、空洞部24b内にコイル26を備える誘導加熱装置25が収容されている。尚、図6〜11では、金型13として可動型20のみを示し、固定型18は省略して示している。
図6に示す金型13では、誘導加熱装置25が凸部形成部材24と同一の材料からなる箱状部24aにより囲繞されているので、コイル26による加熱効率を向上させることができる。
また、金型13は、図7に示す第3の形態のように、凸部形成部材24がその内部に空洞部24bを備え、空洞部24b内にコイル26を備える誘導加熱装置25が収容されていてもよく、コイル26による加熱効率をより向上させることができる。また、第3の形態の金型13によれば、空洞部24bを備える凸部形成部材24がキャビティ21内に配設されているため、凸部形成部材24と溶融樹脂Rとの接触部近傍にコイル26を配置でき、加熱効率をさらに向上させることができる。
また、金型13は、凸部形成部材24が箱状部24aを備える際に、図8に示す第4の形態のように、箱状部24aが可動型20に設けられた凹部20aに収容されていてもよい。この場合には、箱状部24aがその周囲で可動型20に接しているので、コイル26による加熱終了後、可動型20により容易に冷却され、射出成形のサイクルタイムを短縮させることができる。
また、金型13は、凸部形成部材24が箱状部24aを備える際に、図9に示す第5の形態のように、箱状部24aが可動型20の内部に埋設されていてもよい。この場合には、箱状部24aの可動型20に対する接触面が増加するので、コイル26による加熱終了後、可動型20によりさらに容易に冷却されることとなり、射出成形のサイクルタイムをさらに短縮させることができる。
また、金型13は、図10に示す第6の形態のように、凸部形成部材24にアンダーカット部24cを設け、アンダーカット部24cがキャビティ21を形成する可動型20の表面に係合するようにしてもよい。この場合には、前記係合により凸部形成部材24が可動型20に支持されるので、溶融樹脂Rの圧力により凸部形成部材24が可動型20内に押し込まれることを防止することができ、バリの発生も低減させることができる。
また、金型13は、凸部形成部材24が箱状部24aを備える際に、図11に示す第7の形態のように、箱状部24a内において凸部形成部材24の後方に位置する部分に柱状部24dを形成するようにしてもよい。この場合には、柱状部24dをコイル26の芯として柱状部24dにコイルを巻くことにより、凸部形成部材24を形成する材料内の磁束密度をさらに高くすることができるので、コイル26による加熱効率をさらに向上させることができる。また、柱状部24dにより箱状部24aの構造強度が増加されるので、箱状部24aの変形、凹み等を防止することができる。このとき、柱状部24dは、凸部形成部材24の後方の同軸線上に位置するように設けられていてもよい。
また、図8,9,11に示す第4,5,7の形態において、箱状部24aはキャビティ21内に露出されていてもよい。前述のように、箱状部24aは凸部形成部材24と同一の材料により形成されているので、このようにするときには、キャビティ21内で凸部形成部材24の周囲に可動型20より比透磁率の高い材料を配置することができる。この結果、ウェルドマークが形成されることをさらに効果的に防止することができる。
また、金型13は、図12に示す第8の形態のように、固定型18の凸部形成部材24に対向する位置に、凸部形成部材24に当接して加熱する加熱部材27を設けるようにしてもよい。このようにすることにより、加熱部材27は型締めした際に凸部形成部材24に当接する。また、加熱部材27は、凸部形成部材24と同一の材料により形成されており、その基端部に一体的に設けられた箱状部27aを備えている。箱状部27aは、内部に空洞部27bを備えると共に、空洞部27b内にコイル26を備える誘導加熱装置25が収容されている。
図12に示す金型13によれば、誘導加熱装置25と、誘導加熱装置25により凸部形成部材24を加熱する加熱部材27とを固定型18に設けているので、可動型20の構成を単純化することができる。この結果、例えば、凸部形成部材24を交換容易として、凸部の形状を容易に変更することができる。
また、金型13は、誘導加熱装置25と、誘導加熱装置25により凸部形成部材24を加熱する加熱部材27とを固定型18に設ける際に、図13に示す第9の形態のように、箱状部27a内において加熱部材27が凸部形成部材24と接触する部分の後方の同軸線上に位置する部分に柱状部27cを形成するようにしてもよい。この場合には、柱状部27cをコイル26の芯として柱状部27cにコイルを巻くことにより、加熱部材27(特に凸部形成部材24との接触部)を形成する材料内の磁束密度をさらに高くすることができるので、コイル26による加熱効率をさらに向上させることができる。また、柱状部27cにより箱状部27aの構造強度が増加されるので、箱状部27aの変形、凹み等を防止することができる。
また、金型13は、図14に示す第10の形態のように、凸部形成部材24がキャビティ21に対して出没自在とされていてもよい。尚、図14,15では、金型13として可動型20のみを示し、固定型18は省略して示している。
図14に示す金型13において、凸部形成部材24は、エジェクタプレート28a,28bに取着されたエジェクタピン29,29によりキャビティ21に対して出没自在とすることができ、例えば、その内部に空洞部24bを備え、空洞部24b内にコイル26を備える誘導加熱装置25が収容されるようにしてもよい。図14に示す金型13によれば、凸部形成部材24のキャビティ21に対する突出量を調整することにより、樹脂成形体1に形成される凹部3の深さを調整することができる。また、必要に応じ、凸部形成部材24を完全に可動型20内に埋没させ、凹部3を全く形成しないようにすることもできる。
また、金型13は、凸部形成部材24がキャビティ21に対して出没自在とされている際に、図15に示す第11の形態のように、凸部形成部材24がその基端部に一体的に設けられた箱状部24aを備え、箱状部24aと共に進退するようにされていてもよい。この場合、箱状部24aが可動型20のアンダーカット部20bに当接することにより、凸部形成部材24のキャビティ21に対する突出量が制限されるようになっていることが好ましい。このようにすることにより、凸部形成部材24がキャビティ21に不用意に突出して固定型18を損傷することを防止することができる。
またこの場合にも、必要に応じ、凸部形成部材24を完全に可動型20内に埋没させ、凹部3を全く形成しないようにすることもできる。
また、箱状部24aは、その内部において凸部形成部材24の後方の同軸線上に位置する部分に柱状部24dを形成するようにしてもよい。この場合には、柱状部24dをコイル26の芯として柱状部24dにコイルを巻くことにより、凸部形成部材24を形成する材料内の磁束密度をさらに高くすることができる。また、箱状部24aは、その内部に柱状部24dを備えることにより構造強度を増加させることができ、箱状部24aの進退に伴う変形、凹み等を防止することができる。また、柱状部24dをコイル26の芯として、凸部形成部材24を形成する材料内の磁束密度をさらに高くすることができるので、コイル26による加熱効率をさらに向上させることができる。
また、金型13は、図16に示す第12の形態のように、固定型18と可動型20との間に、コイル26を備える誘導加熱装置25を進退自在とし、誘導加熱装置25を凸部形成部材24の先端に接触させることにより、凸部形成部材24をキャビティ21内に突出しているその先端側から加熱するようにしてもよい。誘導加熱装置25を進退させる機構は、エアシリンダー等、公知の機構を用いることができる。このようにするときには、誘導加熱装置25が金型13と独立に設けられているので、その汎用化が可能であり、例えば他の金型と共有化することができる。また、この場合、凸部形成部材24は前記先端側から加熱されるので、基端側を可動型20に貫通させる必要がない。
また、比透磁率の高い材料は一般に機械的強度が低いので、凸部形成部材24は十分な耐久性が得られない虞がある。そこで、凸部形成部材24の加熱効率を損なわない範囲で、凸部形成部材24の表面を比透磁率の低い材料で被覆してもよい。このようにすることにより、凸部形成部材24の耐久性を向上させることができる。
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
〔実施例1〕
本実施例では、図4に示す金型13を用いて、ポリエチレン樹脂の射出成形により、図1(b)、図2(b)に示す貫通孔部3bを備える樹脂成形体1を製造した。金型13に比透磁率4000の炭素鋼からなるものを用い、凸部形成部材24に比透磁率6500のケイ素鋼からなるものを用いた。また、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、ポリエチレン樹脂の軟化温度(80℃)より高く熱分解温度(390℃)より低い156℃の温度に加熱した。
この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、ポリエチレン樹脂の軟化温度(80℃)より低い70℃の温度に加熱した以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、凸部形成部材24に、金型13と同一の比透磁率4000の炭素鋼からなるものを用い、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、ポリエチレン樹脂の軟化温度(80℃)より低い65℃の温度に加熱した以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
本実施例では、凸部形成部材24に比透磁率900000のFeNiCo系合金からなるものを用い、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、ポリエチレン樹脂の軟化温度(80℃)より高く熱分解温度(390℃)より低い152℃の温度に加熱した以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
本比較例では、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、ポリエチレン樹脂の軟化温度(80℃)より低い67℃の温度に加熱した以外は、実施例2と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
本実施例では、ポリエチレン樹脂に代えてポリアミドとポリフェニレンオキシドとを50:50の質量比で混合した混合樹脂を用い、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、該混合樹脂の軟化温度(180℃)より高く熱分解温度(350℃)より低い226℃の温度に加熱した以外は、実施例1と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
本比較例では、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、前記混合樹脂の軟化温度(180℃)より低い165℃の温度に加熱した以外は、実施例3と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
〔比較例5〕
本比較例では、凸部形成部材24に、金型13と同一の比透磁率4000の炭素鋼からなるものを用い、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、前記混合樹脂の軟化温度(180℃)より低い162℃の温度に加熱した以外は、実施例3と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
本実施例では、凸部形成部材24に比透磁率900000のFeNiCo系合金からなるものを用い、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、前記混合樹脂の軟化温度(180℃)より高く熱分解温度(350℃)より低い223℃の温度に加熱した以外は、実施例3と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていなかった。結果を表1に示す。
〔比較例6〕
本比較例では、溶融樹脂の射出時に、凸部形成部材24を誘導加熱装置25により、前記混合樹脂の軟化温度(180℃)より低い173℃の温度に加熱した以外は、実施例4と全く同一にして、樹脂成形体1を製造した。この結果、得られた樹脂成形体1は、ウェルドマークが形成されていた。結果を表1に示す。
Figure 2014024280
1…樹脂成形体、 3…凹部、 13…金型、 21…キャビティ、 24…凸部形成部材、 25…誘導加熱装置。

Claims (2)

  1. 表面に凹部を備える樹脂成形体の外形の該凹部を除く部分に沿う形状のキャビティを形成する金型と、該キャビティ内に配設され該凹部の外形に沿う形状の凸部とを備える射出成形装置において、
    該金型と別体に構成され該金型より比透磁率の高い材料からなり該凸部を形成する凸部形成部材と、該凸部形成部材を加熱する誘導加熱手段とを備えることを特徴とする射出成形装置。
  2. 表面に凹部を備える樹脂成形体の外形の該凹部を除く部分に沿う形状のキャビティを備える金型と、該金型と別体に構成され該金型より比透磁率の高い材料からなり該金型内に該凹部の外形に沿う形状の凸部を形成する凸部形成部材と、該凸部形成部材を加熱する誘導加熱手段とを備える射出成形装置に溶融樹脂を射出して該樹脂成形体の射出成形を行うときに、
    該溶融樹脂の射出時に、該誘導加熱手段により該凸部形成部材を、該樹脂成形体を形成する樹脂の軟化温度以上であって熱分解温度未満の範囲の温度に加熱することを特徴とする射出成形方法。
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