JP2014024101A - 回転ツールおよび接合方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転ツール1は、回転駆動される回転ツール1であって、回転駆動の回転軸と交差する表面に、環状の凸部3が形成されている。このようにすれば、従来の小径突起部が形成された回転ツールにおける被接合材との接触面積と本発明に従った回転ツール1における被接合材との接触面積(凸部3の面積)とが同等であっても、回転ツール1を回転させたときの凸部3の周速は小径突起部の周速より早くなる。この結果、回転ツール1の回転速度が同じであっても被接合材との接触部(凸部3)において発生する摩擦熱の熱量を多くできる。したがって、同じ摩擦熱の熱量を得るために必要な回転速度を、本発明による回転ツール1では従来より低くできるので、結果的に回転ツール1に過剰な負荷がかかることを抑制できる。
【選択図】図1
Description
この発明に従った回転ツール1は、回転駆動される回転ツール1であって、回転駆動の回転軸と交差する表面に、環状の凸部3が形成されている。このようにすれば、従来の小径突起部が形成された回転ツールにおける被接合材との接触面積(たとえば小径突起部の先端部の面積)と本発明に従った回転ツール1における被接合材22(図10参照)との接触面積(凸部3の面積)とが同等であっても、回転ツール1を回転させたときの凸部3の周速は小径突起部の周速より早くなる。この結果、回転ツール1の回転速度が同じであっても被接合材との接触部(凸部3)において発生する摩擦熱の熱量を多くできる。したがって、同じ摩擦熱の熱量を得るために必要な回転速度を、本発明による回転ツール1では従来より低くできるので、結果的に回転ツール1に過剰な負荷がかかることを抑制できる。この結果、回転ツール1の寿命を延ばすことができる。
<試料の作成>
超硬合金からなり、サイズが11mm×11mm×17mmの基材を準備した。そして、これらの基材を加工することにより、実施例1〜実施例6の回転ツール、および比較例の回転ツールを準備した。なお、実施例1の回転ツールの形状は図1および図2に示した形状(以下、形状Aとも呼ぶ)であり、実施例2の回転ツールの形状は図3に示した形状(以下、形状Bとも呼ぶ)である。また、実施例3の回転ツールの形状は図4に示した形状(以下、形状Cとも呼ぶ)であり、実施例4の回転ツールの形状は図5に示した形状(以下、形状Dとも呼ぶ)である。また、実施例5の回転ツールの形状は図6および図7に示した形状(以下、形状Eとも呼ぶ)であり、実施例6の回転ツールの形状は図8に示した形状(以下、形状Fとも呼ぶ)である。また、比較例の回転ツールの形状は、従来の形状(以下、凸型とも呼ぶ)であって、回転ツールの端面の中央部に、円柱状の凸部が形成されたものである。
摩擦攪拌点接合用ロボットを用いて接合条件(回転ツールの回転数、荷重、接合時間)を設定し、実施例1〜6および比較例の回転ツールを用いて接合試験を実施した。被接合材としては2種類の材料(被接合材1:亜鉛メッキ鋼板(縦30mm×横100mm×厚さ0.6mmの鋼板)を2枚重ねしたもの、および被接合材2:亜鉛メッキ鋼板(縦30mm×横500mm×厚さ0.6mmの鋼板)を2枚重ねしたもの)を準備した。そして、これらの被接合材を実施例および比較例の回転ツールを用いて接合した。
評価結果を表1に示す。
比較例について:
表1から回転ツールの回転数を2000rpm、回転ツールに加える荷重を400kgf、接合時間を3sとした接合条件で、凸型の従来形状ツールである比較例の回転ツールを用い接合を実施した。その結果、接合後の被接合材(ワーク)の変形がひどく、接合不良となった。よって、引張り試験と寿命評価は未実施である。
回転数を1500rpm、荷重を400kgf、接合時間を3sとした接合条件で、形状Aである実施例1の回転ツールを用い接合を実施した。比較例よりも低回転数および低荷重だが、接合温度は比較例と同等であった。また、接合後のワークの変形は見られなかった。
実施例2について:
実施例2および後述する実施例3〜実施例6については、上記実施例1と同様の接合条件を用いて接合試験を実施した。
実施例3の回転ツール(形状Cの回転ツール)を用いて接合した被接合材1について引張り試験を実施した結果、接合部の強度(接合強度)は1.8kNであった。また、被接合材2に対して接合を繰り返し寿命を測定したが、実施例3の回転ツールでは凸部にテーパ角度θが60°であるテーパをつけたことで、凸部での欠損発生が抑制され、回転ツールの寿命が800スポットに伸びた。800スポットの接合完了後、凸部の高さが0.3mm低くなっていたので試験を中止した。
実施例4の回転ツール(形状Dの回転ツール)を用いて接合した被接合材1について引張り試験を実施した結果、接合部の強度(接合強度)は2.2kNであった。これは、回転ツールに図5に示す内周凸部15が形成されているため、実施例3と同じ接合条件であっても当該内周凸部でも摩擦熱が発生し、結果的に接合温度が高くなったことに起因して接合強度が向上したものと考えられる。また、被接合材2に対して接合を繰り返し寿命を測定したが、回転ツールの寿命が1000スポットに伸びた。
実施例5の回転ツール(形状Eの回転ツール)を用いて接合した被接合材1について引張り試験を実施した結果、接合部の強度(接合強度)は2.4kNであった。これは、回転ツールに図6および図7に示すような溝18を形成したことで、回転ツールと直接的に接触する被接合材(上板)内の塑性流動性が向上し接合強度が向上したものと考えられる。また、被接合材2に対して接合を繰り返し寿命を測定したが、回転ツールの寿命は1000スポットであった。
実施例6の回転ツール(形状Fの回転ツール)を用いて接合した被接合材1について引張り試験を実施した結果、接合部の強度(接合強度)は3.1kNであった。これは、回転ツールに図8に示すような内周凸部15および溝18を形成したことで、回転ツールと直接的に接触する被接合材(上板)内の塑性流動性がより向上し接合強度が向上したものと考えられる。また、被接合材2に対して接合を繰り返し寿命を測定したが、回転ツールの寿命は1000スポットであった。
Claims (11)
- 回転駆動される回転ツールであって、
回転駆動の回転軸と交差する表面に、環状の凸部が形成されている、回転ツール。 - 前記凸部において、前記回転軸に沿った方向に面する表面部分は曲面状の形状を有する、請求項1に記載の回転ツール。
- 前記凸部における内周側側面は、前記回転軸に対して傾斜している、請求項1または2に記載の回転ツール。
- 前記凸部に囲まれた前記表面の領域は、外側に突出した内周凸部を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転ツール。
- 前記表面において、前記凸部に囲まれた部分には複数の溝が形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転ツール。
- 被接合材の点接合に用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転ツール。
- 複数の被接合材を準備する工程と、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転ツールを回転駆動させながら、前記回転ツールの前記凸部を、複数の前記被接合材を重ねた部分に押圧することにより複数の前記被接合材を接合する工程とを備える、接合方法。 - 前記接合する工程では、複数の前記被接合材を重ねた部分において複数の前記被接合材の間での材料撹拌を起こすことなく、複数の前記被接合材間で前記被接合材を構成する材料を拡散させることにより前記被接合材を接合する、請求項7に記載の接合方法。
- 前記被接合材を準備する工程において準備される複数の前記被接合材のうちの少なくとも1つは、表面に亜鉛メッキ層を有する、請求項7または8に記載の接合方法。
- 前記被接合材を準備する工程において準備される複数の前記被接合材の厚みは、0.8mm以下である、請求項7〜9のいずれか1項に記載の接合方法。
- 前記接合する工程では、前記回転ツールにおける前記凸部に囲まれた前記表面の領域が前記被接合材に接触する、請求項7〜10のいずれか1項に記載の接合方法。
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