JP2014024070A - 螺旋体とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高剛性かつ杭とした場合に十分な地中支持力を有する螺旋体を容易かつ低コストで得る。
【解決手段】同一断面形状の複数本の形鋼を背中合わせに組み合わせることで回転対称断面の組み合わせ形鋼を構成する。この組み合わせ形鋼をねじり加工して例えば十字形断面の螺旋体P1とする。螺旋体P1を製造するには、組み合わせ形鋼P2の一端部を固定側チャック13で回転拘束状態で支持する。当該組み合わせ形鋼P2の他端部を回転側チャック14を介して回転駆動手段としてのモータ15に連結する。モータ15によって組み合わせ形鋼P2にねじりを付与し、当該ねじりの付与によって組み合わせ形鋼P2に発生する軸線方向の張力を所定の大きさに維持した状態で固定側チャック13と回転側チャック14を互いに漸次接近させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、螺旋体とその製造方法に関する。
例えば各種支柱、小型建造物、仮設建物、塀などの、比較的小型物件の地盤補強材として、螺旋杭が使用されている。この種の螺旋杭は、通常、圧延平鋼にねじり加工を施して螺旋体に加工した後、用途に応じた必要長(通常約1〜5m)に切断し、この螺旋体の地中に入る一端に杭としての先端加工を施す。また、地上に出る螺旋体の他端に建設物等と連結するための定着金具を取付ける。このようにして螺旋杭を製造する。
螺旋体のねじり加工の程度は、通常ピッチの大きさで表す。この「ピッチ」は「ねじり間隔」とも呼ばれ、平鋼を180°ねじった場合の隣接する二つの山と山の間の距離が「ピッチ」である。螺旋杭に適したピッチの大きさは、平鋼の板幅をwとすると、概ね1.3w〜1.7wである。ねじりの程度が弱くピッチが1.7wよりも大きくなると、杭の地中支持力が減少して螺旋杭としての耐荷重が不足する。この反対にねじりの程度が強くピッチが1.3wより小さくなると、杭の地中支持力は増大するがスムーズな地中圧入が困難となる。このため、螺旋体のピッチは約1.3w〜1.7wとするのが望ましいとされている。このピッチの大きさを、螺旋杭の軸線に垂直な平面と螺旋羽根とが成す角(ピッチ角θ)で表すと、θ=約40°〜48°となる。
平鋼をねじり加工する装置は、例えば特許文献1(特開平11−309515号公報)や特許文献2(特開平7−80556号公報)に開示されており、この装置では平鋼の一端を固定側チャックで掴んで固定し、反対側の端部を回転側チャックで掴んだ状態でねじり回転することで平鋼を螺旋体に加工する。
特開平11−309515号公報 特開平7−80556号公報
ところで、螺旋杭としては平鋼のねじり杭が製造容易で低コストなことから広く使用されているが、この平鋼のねじり杭は軟弱地盤等では地中支持力が不足する傾向がある。地中支持力を増大させるためにはピッチを小さく(単位長さ当りの螺旋体の羽根数を増大)すればよいが、平鋼のねじり杭は最低ピッチが約1.3wで限界である。このピッチよりも小さくすると前述したようにスムーズな地中圧入が困難になるし、場合によってはねじりが強過ぎて平鋼が破断したり局部ねじりが発生して正常な形の螺旋体が得られない。
また、平鋼のねじり杭は断面係数が小さいために曲げ剛性が小さく、比較的曲がりやすいという性質がある。このため、地盤が固かったり地盤内部に石などの障害物があったりすると圧入不能になることも希ではなく、圧入できたとしても杭が曲がって斜め圧入になったり、場合によっては地盤を乱したりして、地盤補強材としての品質が十分に補償できないという施工管理上の問題があった。
また、平鋼ねじり杭は断面係数が小さいために横荷重に弱いという欠点があり、地上側に出る杭上端は横荷重の大きさと方向によっては容易に曲がることがある。このため杭上端に数十センチの鋼管を被せる等の様々な補強の工夫がされているが、そうすると二次加工の費用が嵩むことから経済的にも問題があった。
平鋼の断面係数を大きくするにはその厚さを厚くして断面積を増大させればよいが、このように断面積を増大させても重量が大きくなる割には効果が少ない。また、螺旋杭の断面を例えばY字形や十字形にすれば曲げ剛性を効果的に増大させることが可能であるが、そのためには特殊形状の形鋼が必要となりコスト的に非常に高くつくという課題がある。
本発明は以上の課題に鑑み、曲げ剛性が大きく杭として使用した場合に十分な地中支持力が得られる螺旋体を低コストで提供することを目的とする。
本発明者らは前記目的を達成するために様々な試行錯誤を行った結果、同一断面形状の複数本の形鋼を背中合わせに組み合わせることで回転対称断面にした組み合わせ形鋼を、当該回転対称断面を保ったままでねじり加工することにより、地中支持力と曲げ剛性が大きい螺旋体を低コストで得ることに成功した。
形鋼としては等辺山形鋼や断面ヘ字形にした形鋼を使用することができる。これら形鋼を等辺山形鋼の場合は4本、断面ヘ字形の形鋼の場合は3本、それぞれ背中合わせに組み合わせることで回転対称の十字形断面又はY字形断面の組み合わせ形鋼に構成することができる。この組み合わせ形鋼をねじり加工することで十字形断面又はY字形断面の螺旋体が得られる。
当該螺旋体を製造する装置は、例えば、螺旋体の材料となる十字形断面又はY字形断面の組み合わせ形鋼の一端部を固定側チャックによって回転拘束状態で支持すると共に、他端部を回転側チャックを介して回転駆動手段に連結する。そして回転駆動手段によって組み合わせ形鋼にねじりを付与し、当該ねじりの付与によって組み合わせ形鋼に発生する軸線方向の張力を所定の大きさに維持した状態で固定側チャックと回転側チャックを互いに漸次接近させる。このようにして、組み合わせ形鋼を螺旋体に加工することができる。
十字形断面又はY字形断面の螺旋体はねじりを加える回数が多いほど形鋼が強固に一体化される。しかし、ねじりの回数が多すぎると形鋼が破断したり局部ねじりが発生して正常な形の螺旋体が得られない。ねじりの回数は、十字形断面の螺旋体の場合は望ましくはピッチ角が約45°になるねじり回数がよく、このようなねじり回数で4本の等辺山形鋼の十分な結合強度が得られる。
ただし、4本の山形鋼の一体化を保持するには、前記ピッチ角の大小に関わらず、螺旋体としての軸線方向の最低限の長さが必要である。この最低限の長さが足りない場合はいくらピッチ角を最適化しても山形鋼がばらけてしまう。螺旋体にした後に各山形鋼がばらばらにならないためには、螺旋体の直径をDとした場合(図2参照)、螺旋体の長さLが3.5Dよりも長くなければならない。3.5Dよりも短いとピッチをいくら短くしても山形鋼がばらけてしまう。3.5Dよりも長いとピッチを通常設定する範囲でかなり長くても山形鋼がばらけない。
十字形断面の螺旋体を杭として使用する場合、ピッチをPとすると最適ピッチはP=3Dであり、この時のピッチ角は約45度である。3DよりもピッチPが小さくなると地中支持力は増大するが、杭の打設のために大きな力が必要となり圧入速度も遅くなる。またピッチPが3Dよりも大きくなると地中支持力が低下する。このため、PとDは2.6D<P<3.4Dの範囲となるように選定するのが望ましい。
本発明は、複数本の形鋼を背中合わせに組み合わせた組み合わせ形鋼をねじり加工することで、高剛性かつ杭として十分な地中支持力がある十字形断面の螺旋体を容易かつ低コストで得ることができる。
(a)は本発明の実施形態に係る十字形断面の螺旋体の側面図、(b)、(c)はその左右端面図である。 前記十字形断面の螺旋体の横断面図である。 (a)(b)は等辺山形鋼を4本組み合わせる前と後の斜視図である。 (a)は螺旋体製造装置の側面図、(b)は同装置の平面図である。 (a)は螺旋体製造装置のチャックの縦断面図、(b)は同チャックの横断面図である。 螺旋体製造装置の油圧制御回路図である。 螺旋杭の側面図と左右端面図である。 別の螺旋杭の側面図と左右端面図である。 (a)は十字形断面の螺旋杭と従来の螺旋杭の撓み量と負荷荷重を比較した表である。(b)は同表をグラフ化した図である。 十字形断面の螺旋杭と従来の螺旋杭の粘性地盤での地中支持力を比較した表である。 (a)はY字形断面の螺旋体の断面図である。(b)は平鋼を曲げ加工してへ字形断面の形鋼を作る工程の斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る十字形断面の螺旋体とその製造方法について図面を参照して説明する。図1(a)は螺旋体P1の側面図を示したものであり、(b)(c)は同螺旋体P1の左右両端の端面図を示したものである。また、螺旋体P1のII−II線矢視断面図を図2に示す。同図に示すように螺旋体P1は十字形断面であり、4本の等辺山形鋼P1a〜P4dを図3(a)(b)のように背中合わせで組み合わせることにより回転対称の十字形断面の組み合わせ形鋼P2を構成し、この組み合わせ形鋼P2にその十字形断面を保った状態でねじり加工を施し、これにより4本の山形鋼を一体化して十字形断面の螺旋体P1を得ることができる。
このような十字形断面の螺旋体P1は平鋼に比べて断面積の増分以上に断面係数が大きくなり曲げ剛性が増大する。また、汎用鋼材である山形鋼を使用するので螺旋体P1を低コストで製造することができる。前記ねじり加工は、4本の等辺山形鋼を互いに溶接することなく行う。等辺山形鋼を互いに溶接してねじり加工を施すと、4本の等辺山形鋼に均等にねじりがかからないだけでなく、溶接部分を起点とした破断が発生したりする。
図1の螺旋体P1は図4(a)(b)の螺旋体製造装置10で製造する。この螺旋体製造装置10は、同図(a)(b)のように横長のフレーム11を有する。図4の(a)が正面図で(b)が平面図である。このフレーム11は、水平方向に延びる上下左右の4本のビーム11aを主要構成材とする。これら4本のビーム11aによって断面が矩形の枠体が構成される。そして当該枠体の内側に材料となる組み合わせ形鋼P2を搬入し、この組み合わせ形鋼P2をねじり加工して螺旋体P1を製造する。フレーム11の両端2箇所と中間2箇所には、4本のビーム11aを上下左右に連結する連結材11bが配設されている。
図4のフレーム11の右端外側に、組み合わせ形鋼P2ないし螺旋体P1に所定の張力を付与するための油圧シリンダ12が配設されている。この油圧シリンダ12のピストンロッド12aに、組み合わせ形鋼P2の端部を連結する固定側チャック13の後部が連結されている。この固定側チャック13はフレーム11の右端内側に位置し、後述するようにフレーム11の長手方向に移動可能とされている。また、フレーム11の左端上面に、回転側チャック14に連結されるモータ15と減速機16が配設されている。
回転側と固定側の各チャック14(13)を図5(a)(b)に示す。チャックの向きは回転側チャック14で示しているが、同じ構成のチャックを左右反転して固定側チャック13として使用する。このチャック14(13)は、フランジ26によって回転駆動軸43又はピストンロッド12aに連結されるチャック本体14a(13a)と、このチャック本体14a(13a)の中のテーパ空間に収容された矩形断面の4つのチャックブロック14b(13b)で構成される。これら4つのチャックブロック14b(13b)で十字形断面の各羽根を上下左右から挟み付けるようにしている。チャック14(13)に張力がかかるとチャックブロック14b(13b)がテーパ面14c(13c)に沿って差し込み口側に移動して互いに接近し、十字形断面の材料をますます強く挟みつける。
組み合わせ形鋼P2を螺旋体P1に加工した後に、チャック14(13)から取り外す場合は、螺旋体P1の端部を一旦チャックブロック14b(13b)の側に押し込む。これにより一対のチャックブロック14b(13b)が後退して螺旋体P1の端部を挟み付ける力が低下して螺旋体P1の端部に隙間が空くので、以後、チャックブロック14b(13b)を接近しないように保持した状態で、螺旋体P1の端部を引き抜く。
固定側チャック13の後部のフランジ26は、油圧シリンダ12のピストンロッド12aの先端に連結されている。油圧シリンダ12は、図6のように、ピストン12bの片側にピストンロッド12aが取付けられた形式であり、ピストン12bの後ろ側の油室12cが電磁弁30を介して油槽31に連結されている。また、ピストン12bの前側の油室12dが、電磁弁32と電磁弁30を介して、電動機付油圧ポンプ33に接続されている。そして電動機付油圧ポンプ33によって油槽31から吸い上げた作動油を電磁弁30、32を通して所定圧で油室12dに供給するようにしている。また油圧ポンプ33の吐出圧は圧力計33aで確認することができるようになっている。
油室12dに近い方の電磁弁32にはリリーフ弁34が付設され、油室12d内の圧力が所定圧以上に上昇すると、リリーフ弁34を通して余分な作動油が油槽31に戻されるようになっている。これにより、固定側チャック13で組み合わせ形鋼P2の一端を回転拘束し、油圧シリンダ12によって組み合わせ形鋼P2に一定の張力を付与した状態で、後述する回転側チャック14で組み合わせ形鋼P2にねじりをかけていくと、ねじり加工の進行に伴って、固定側チャック13が図4で左方向、すなわち回転側チャック14に近づく方向に漸次移動するようになっている。
モータ15と減速機16は、モータ15の回転軸に取付けられたスプロケット40と、減速機16の入力軸に取付けられたスプロケット41と、両スプロケット間に左右方向に張られた無端チェーン42で連結されている。一方、フレーム11の左端内側に、モータ15と減速機16の下方に位置するように位置回転駆動軸43が配設されている。この回転駆動軸43は、二つの軸受45、46と、一つのスラスト軸受47で支持されている。二つの軸受45、46はビーム11aに固定され、スラスト軸受47は連結材11bに固定されている。
回転駆動軸43は、前記スラスト軸受47に支持された第1軸部43aと、この第1軸部43aの後方にカップリング44を介して連結された第2軸部43bで構成されている。第2軸部43bは前記二つの軸受45、46で支持され、第2軸部43bの後端部に取付けられたスプロケット48が、上下方向に張られた無端チェーン50を介して、減速機16の出力側スプロケット49と連結されている。また、スラスト軸受47から図4(a)で右側に延びた回転駆動軸43の端部に、回転側チャック14のフランジ26が取付けられている。
螺旋体製造装置10は以上のように構成され、この製造装置10による螺旋体P1の製造は以下のように行われる。まず、材料となる組み合わせ形鋼P2をフレーム11の中に搬入して組み合わせ形鋼P2の一端を固定側チャック13に連結する。この連結の際、油圧シリンダ12のピストンロッド12aを最も短くするように、油圧ポンプ33と電磁弁30、32を作動させて、油圧シリンダ12の油室12dに対し作動油を供給する。組み合わせ形鋼P2の一端を固定側チャック13に連結したら、次に組み合わせ形鋼P2の反対側の端部を回転側チャック14に連結する。この連結の際、必要に応じて油圧シリンダ12のピストンロッド12aの突出長さを調節し、回転側チャック14に対する組み合わせ形鋼P2の端部の位置調整を行う。
このようにして組み合わせ形鋼P2の両端を固定側と回転側の二つのチャック13、14に連結した後、油圧ポンプ33を駆動して油圧シリンダ12の油室12dに所定の大きさの油圧をかける。これにより、固定側チャック13に図6で矢印A方向の引張力が作用し、組み合わせ形鋼P2に対して最低限の引張力yを満足する張力が負荷される。そしてこのような最低限の負荷張力状態でモータ15を回転駆動する。モータ15が回転駆動すると回転側チャック14が回転し、組み合わせ形鋼P2にねじりがかけられる。組み合わせ形鋼P2にねじりがかかっていくに従って組み合わせ形鋼P2の全長は徐々に短くなる。この組み合わせ形鋼P2の長さの短縮によって組み合わせ形鋼P2の長さ方向で引張力が増大し、この引張力の増大によって油圧シリンダ12のピストンロッド12aが図6で矢印B方向に引っ張られる。
これにより油圧シリンダ12の油室12d内の圧力が高まり、当該圧力が所定値を超えるとリリーフ弁34が作動し、油室12d内の作動油の一部が油槽31に排出される。なお、前記圧力増大を圧力計32aで検知し、当該検知結果に基づいてリリーフ弁34を電磁制御で断続的に放することも可能である。このようなリリーフ弁34の作動によりピストンロッド12aが伸張し、固定側チャック13が図6で矢印B方向に移動する。また、油室12d内の圧力が所定圧に維持され、ピストンロッド12aによって螺旋体P1に負荷される張力が所定の大きさに維持される。従って、組み合わせ形鋼P2は全長にわたって等しい張力のもとでねじりがかけられるので、所期のピッチが螺旋体P1の全長にわたって均等に形成され、所期形状の正常な形の螺旋体P1が得られる。
図7Aと図7Bは、螺旋体を端部加工して螺旋杭P1'、 P1''としたものである。図7Aの螺旋杭P1'は地上構造物と連結するための方形フランジ部35を有し、この方形フランジ部35の四隅にボルト挿通穴36を形成している。また螺旋杭P1'の先端にはカッタ37が溶接付けされている。図7Bの螺旋杭P1' 'は地上側端部に方形の台板38が溶接付けされ、この台板38の中央に地上構造物と連結するためのボルト39が垂直に固定されている。また螺旋杭P1' 'の先端にはカッタ40が溶接付けされている。
図8は、十字形断面の螺旋体P1が強度的に優れていることを剛性試験で確認した結果である。3種類の螺旋体(十字形断面)(1)(3)(5)と、3種類の従来品(平鋼)の螺旋体(2)(4)(6)をそれぞれ1.7m切り出した試料で比較した(各材質:SS400)。剛性試験はスパン1m、その中心位置(片端から50cm)に荷重を負荷することにより行い、その撓み量で剛性を評価した。図8(a)の試験結果をまとめたのが図8(b)である。同じ負荷荷重で本発明の螺旋杭と従来の螺旋杭を比較すると、本発明の螺旋杭の方が撓み量が約1/3〜1/5と少ない。このことから、十字形断面の螺旋杭は同程度の外形寸法及びピッチで従来品(平鋼)の三倍程度の強度を有することがわかる。なお、図8(b)中の数式は、各螺旋体の撓みと負荷荷重のデータから、撓みをy(mm)、負荷荷重をx(kN)として最小二乗法で導き出した関係式である。
図9は、十字形断面の螺旋体と平鋼の螺旋体を使用した螺旋杭の地盤支持力を粘性地盤で試験した結果である。この試験で十字形断面の螺旋体は地盤圧入時に特に撓みがなく、順調に杭打ち作業を行うことができた。一週間後に螺旋杭の引き抜き試験を行い、その結果を図9に示している。この支持力(螺旋杭の先端面積を無視すれば、引抜力と等しい)の比較結果から見て、十字形断面の螺旋杭は、一部例外(螺旋体(4))はあるものの、羽根の数が多い分だけ平鋼の螺旋体よりも地盤支持力が高いことがわかる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記実施形態では4本の山形鋼を使用して十字形断面の組み合わせ形鋼を構成したが、それぞれの山形鋼の内側に補強用に一回り小さい山形鋼をさらに追加してもよい。
また、図10(a)のように等辺で断面ヘ字形の形鋼P3a、P3b、P3cを3本背中合わせに組み合わせることで回転対称のY字形断面の組み合わせ形鋼を構成し、この組み合わせ形鋼をねじり加工することでY字形断面の螺旋体P3を得ることも可能である。断面ヘ字形の形鋼P3a〜P3cは、例えば図10(b)に示すように平鋼の幅方向中央の線に沿って60°で曲げ加工することで容易に製造することができる。
10:螺旋体製造装置
11:フレーム
12:油圧シリンダ
12a:ピストンロッド
12b:ピストン
13:固定側チャック
14:回転側チャック
15:モータ
16:減速機
43:回転駆動軸
44:カップリング
47:スラスト軸受
P1: 螺旋体
P1a〜P1d:山形鋼
P2: 組み合わせ形鋼

Claims (4)

  1. 同一断面形状の複数本の形鋼を背中合わせに組み合わせることで回転対称断面にした組み合わせ形鋼をねじり加工して得られた螺旋体。
  2. 等辺山形鋼を4本背中合わせに組み合わせることで回転対称の十字形断面にした組み合わせ形鋼をねじり加工して得られた十字形断面の螺旋体。
  3. 断面ヘ字形の形鋼を3本背中合わせに組み合わせることで回転対称のY字形断面にした組み合わせ形鋼をねじり加工して得られたY字形断面の螺旋体。
  4. 螺旋体の材料となる前記十字形断面又はY字形断面の組み合わせ形鋼の一端部を固定側チャックによって回転拘束状態で支持すると共に、他端部を回転側チャックを介して回転駆動手段に連結し、前記回転駆動手段によって前記組み合わせ形鋼にねじりを付与し、当該ねじりの付与によって前記組み合わせ形鋼に発生する軸線方向の張力を所定の大きさに維持した状態で前記固定側チャックと回転側チャックを互いに漸次接近させることで前記組み合わせ形鋼を螺旋体に加工するようにした十字形断面又はY字形断面の螺旋体の製造方法。
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