JP2014021298A - 光ファイバ用接続具および光ファイバ用接続具の製造方法 - Google Patents

光ファイバ用接続具および光ファイバ用接続具の製造方法 Download PDF

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勝 小林
Terumasa Kamouchi
輝正 鴨打
Masayuki Murakami
雅之 村上
Takaomi Tanaka
孝臣 田中
Shigeru Hayashi
茂 林
Satomitsu Matsuo
聰満 松尾
Yoshito Hirata
義人 平田
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Abstract

【課題】光ファイバを両端部で直線状に延びる状態で保持する機能を有しているにかかわらず、簡単に組み立てられるようにするとともに製造コストの低減を図る。
【解決手段】一方の光ファイバ3が挿入される第1の光ファイバ挿入部1aを有する。他方の光ファイバ4が挿入される第2の光ファイバ挿入部1bを有する。両光ファイバの被覆除去部3b,4bがそれぞれ嵌合されるマイクロホール部1cを有する。第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bは、光ファイバが直線状に延びる状態で保持される形状に合成樹脂によって一体に形成される。マイクロホール部1cは、精密パイプ23によって形成され、第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bの間にインサート成型によって埋設されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ファイバの被覆が除去されたどうしを互いに対向させて当接させるために用いる光ファイバ用接続具およびこの光ファイバ用接続具の製造方法に関するものである。
従来、光ファイバどうしを接続するための光ファイバコネクタとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に開示された光ファイバコネクタは、3つの部品によって構成されている。第1の部品は、一方の光ファイバを保持する第1のプラグである。第2の部品は、他方の光ファイバを保持する第2のプラグである。第3の部品は、これらの光ファイバの被覆が除去された先端部が挿入される光ファイバ用接続具である。
前記第1、第2のプラグは、それぞれ光ファイバを所定の長さだけ突出する状態で長手方向に移動することができないように保持している。また、第1、第2のプラグは、互いに対向する状態で接続されるように形成されている。第1のプラグに保持された光ファイバと、第2のプラグに保持された光ファイバとは、それぞれ光ファイバ接続具に挿入され、光ファイバ接続具の中で互いに突き合わせられる。
前記光ファイバ用接続具は、両端部に設けられた第1、第2の光ファイバ挿入部と、これらの光ファイバ挿入部どうしの間に設けられたマイクロホール部とによって構成されている。第1の光ファイバ挿入部には、一方の光ファイバが挿入される。第2の光ファイバ挿入部には、他方の光ファイバが挿入される。これらの第1、第2の光ファイバ挿入部は、光ファイバを直線状に延びるように保持する機能を有している。
前記マイクロホール部は、前記両光ファイバの被覆が除去された先端部(以下、単に被覆除去部という)が挿入される。
このマイクロホール部は、被覆除去部どうしが突き合わせられる部分の軸ずれ量が可及的に少なくなるように、高い精度で形成しなければならない。光ファイバ用接続具の全体を合成樹脂材料で形成する場合は、超精密成型技術でマイクロホール部の内径を高い精度となるように形成する必要がある。
特許文献1には、第1、第2の光ファイバ挿入部が合成樹脂材料によって形成され、マイクロホール部がジルコニアによって形成されたファイバ用接続具が開示されている。このようにジルコニアによって形成されたマイクロホール部の内径を高い精度で形成するためには、内面にラッピングを施す必要がある。
従来の光ファイバコネクタは、2本の光ファイバを互いに突き合わせて接続するものの他に、長手方向とは直交する方向に並ぶ複数本の光ファイバを接続できるものもある。複数本の光ファイバを接続できるこの種の光ファイバコネクタの第1、第2のプラグには、それぞれ複数の光ファイバが長手方向とは直交する方向に並ぶ状態で保持される。このような複数の光ファイバを接続するコネクタの光ファイバ接続具には、マイクロホール部が光ファイバの本数分だけ並べて設けられている。
特許第4814122号公報
特許文献1に示す光ファイバコネクタでは、製造コストが高くなるという問題があった。この理由は、マイクロホール部を高い精度で形成するために、超精密成型技術を用いたり、ラッピングを施さなければならないからである。また、複数の光ファイバを接続可能な光ファイバコネクタにおいては、マイクロホール部の数が多いために歩留まりが著しく低くなる。このため、特許文献1に示すこの種の光ファイバコネクタにおいても製造コストが高くなってしまう。
特許文献1に示すような光ファイバの被覆が除去された先端部どうしを接続するこの種の光ファイバコネクタにおいてコスト低減を図るためには、コストアップになる部分を小さく形成することが有効である。これを実現するためには、光ファイバ用接続部を第1の光ファイバ挿入部と、第2の光ファイバ挿入部と、マイクロホール部とに3分割することによって実現可能である。しかし、この構造を採ると、組立時に3つの部材を並べて組み合わせて結合させなければならないから、組立工数が多くなってしまう。
マイクロホール部を小さく形成しながら組立工数を低減するためには、例えば図23に示すように、光ファイバ用接続具100をハウジング101とマイクロホール部102ととからなる2つの部材で構成することによって実現可能である。ハウジング101は、合成樹脂材料によって形成されており、その一端部に第1の光ファイバ挿入部103が形成されているとともに、他端部に第2の光ファイバ挿入部104が形成されている。図23は、第1の光ファイバ挿入部103のみに光ファイバ105が挿入された状態で描いてある。
しかし、この場合は、第1、第2の光ファイバ挿入部103,104のうち一方の光ファイバ挿入部(第1の光ファイバ挿入部104)をマイクロホール部102が挿入可能な大きさに形成しなければならない。このため、第1、第2の光ファイバ挿入部103,104の両方でそれぞれ光ファイバ105を直線状に延びるように保持することは出来なくなってしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、光ファイバを両端部で直線状に延びる状態で保持する機能を有しながら、簡単に組み立てられるとともに製造コストの低減を図ることが可能な光ファイバ用接続具およびこの光ファイバ用接続具の製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る光ファイバ用接続具は、先端どうしが互いに対向する状態で当接する一対の光ファイバのうち一方の光ファイバが挿入される第1の光ファイバ挿入部と、前記第1の光ファイバ挿入部とは光ファイバの長手方向の反対側に位置し、他方の光ファイバが挿入される第2の光ファイバ挿入部と、前記第1の光ファイバ挿入部と前記第2の光ファイバ挿入部との間に位置し、前記両光ファイバの被覆が除去された先端部がそれぞれ嵌合されるマイクロホール部とを備え、前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部とは、前記光ファイバが直線状に延びる状態で保持される形状に合成樹脂によって一体に形成され、前記マイクロホール部は、その内径と前記先端部の外径との差が予め定めた許容値より小さくなるパイプによって形成されているとともに、前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部との間にインサート成型によって埋設されているものである。
本発明は、前記発明において、前記第1の光ファイバ挿入部と前記第2の光ファイバ挿入部とは、それぞれ複数の光ファイバを前記長手方向とは直交する方向に並べて挿入できるように形成され、前記マイクロホール部を形成するパイプは、前記複数の光ファイバと対応する位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部とは、光ファイバの長手方向および前記複数の光ファイバが並ぶ方向の両方に対して直交する方向にも前記光ファイバを並べて挿入できるように形成され、前記マイクロホール部は、前記第1、第2の光ファイバ挿入部の挿入方向から見て縦横に格子状に位置するように設けられていることを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記マイクロホール部を形成するパイプは、電鋳によって形成された金属製のものであることを特徴とする。
本発明に係る光ファイバ用接続具の製造方法は、光ファイバにおける被覆が除去された先端部が嵌合可能なパイプを、このパイプの開口部を閉塞する蓋部を有しかつ光ファイバ挿入用のガイド孔を成型するための中子部を有する一対の支持部材によって挟んで保持する保持ステップと、光ファイバ用接続具を成型する金型に前記支持部材を装着し、前記パイプをインサート成型によって光ファイバ用接続具の中に埋設する成型ステップとを有する。
本発明は、前記発明において、前記パイプは、線材料によって形成された芯材を電鋳用処理槽に浸漬させ、前記芯材に電鋳によって金属を析出させて被覆金属付き芯材を形成する電鋳ステップと、前記被覆金属付き芯材を所定の長さに切断して芯入り金属パイプを形成する切断ステップと、前記芯入り金属パイプから前記芯材を除去して金属パイプを形成する金属パイプ形成ステップと、前記金属パイプの両端にパイプ内へ向かうにしたがって開口径が次第に小さくなるテーパ面を形成するテーパ面形成ステップとによって形成されることを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記電鋳ステップと切断ステップとの間に、前記電鋳ステップで形成された複数の被覆金属付き芯材を長手方向とは直交する方向に並ぶ状態で結合材によって互いに結合させて複数の被覆金属付き芯材からなる第1の帯状体を形成する結合ステップとを有し、前記切断ステップにおいて、前記第1の帯状体が前記結合材の両側で切断されて複数の芯入り金属パイプからなる第2の帯状体が形成され、前記金属パイプ形成ステップにおいて、前記第2の帯状体から全ての芯材が除去されて複数の金属パイプからなる第3の帯状体が形成され、前記テーパ面形成ステップにおいて、前記第3の帯状体の全ての金属パイプの両端に前記テーパ面が形成され、前記保持ステップにおいて、前記第3の帯状体の複数の金属パイプを個々に閉塞する複数の蓋部を有しかつ複数の光ファイバ挿入部を成型するための複数の中子部を有する一対の支持部材を使用することを特徴とする。
本発明は、前記発明において、前記保持ステップと前記成形ステップとの間に、前記第3の帯状体を一対の支持部材で保持してなる帯状組立体を、光ファイバの長手方向および前記複数の光ファイバが並ぶ方向の両方に対して直交する方向に重ねて複数の帯状組立体からなる柱状組立体を形成する組立体形成ステップとを有し、前記成形ステップにおいて、前記柱状組立体が前記金型に装填されることを特徴とする。
本発明に係る光ファイバ用接続具においては、両端部に位置する第1、第2の光ファイバ挿入部によって光ファイバを直線状に延びる状態で保持することができる。
マイクロホール部を形成するパイプは、大量生産によって形成された高精度のものを使用することができる。この種のパイプは、安価に製造することができる。本発明に係る光ファイバ用接続具は、合成樹脂材料によって成型された第1、第2の光ファイバ挿入部にパイプを組み付ける作業は不要であるから、組立を簡単に行うことができるものである。
したがって、本発明によれば、光ファイバを両端部において直線状に延びる状態で保持する機能を有しているにもかかわらず、簡単に組み立てられるとともに製造コストの低減を図ることが可能な光ファイバ用接続具を提供することができる。
本発明に係る光ファイバ用接続具を有する光ファイバコネクタの斜視図である。 光ファイバコネクタの断面図である。 ジャックの先端部を拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態による光ファイバ用接続具の製造方法を説明するためのフローチャートである。 保持ステップと成型ステップとを説明するための断面図で、同図(A)はパイプに支持部材を対向させた状態を示す斜視図、同図(B)はパイプを支持部材で挟んで保持した状態を示す断面図、同図(C)は成形用金型内にパイプと支持部材とを装填した状態を示す断面図である。 金属パイプを製造する方法を説明するためのフローチャートである。 光ファイバ用接続具の製造方法を説明するための図で、同図(A)は、鋳造ステップを説明するための断面図、同図(B)は、被覆金属付き芯材の側面図、同図(C)は、芯入り金属パイプを拡大して示す断面図、同図(D)は、金属パイプと芯材を拡大して示す断面図、同図(E)は、テーパ面が形成された金属パイプの断面図である。 第2の実施の形態による光ファイバ用接続具を有する光ファイバコネクタの斜視図である。 第2の実施の形態による光ファイバ用接続具を有するジャックの断面図である。 第2の実施の形態による光ファイバ用接続具の断面図である。 第2の実施の形態による光ファイバ用接続具の正面図である。 第2の実施の形態による光ファイバ用接続具の製造方法を説明するためのフローチャートである。 複数の被覆金属付き芯材を示す斜視図である。 第1の帯状体を示す斜視図である。 第2の帯状体を示す斜視図である。 第3の帯状体と芯材とを示す斜視図である。 テーパ面が形成された第3の帯状体を示す斜視図である。 第3の帯状体と一対の支持部材とを示す斜視図である。 第3の帯状体と一対の支持部材とからなる帯状組立体を示す斜視図である。 第3の実施の形態による光ファイバ用接続具を示す斜視図である。 柱状組立体の斜視図である。 第3の実施の形態による光ファイバ用接続具の製造方法を説明するためのフローチャートである。 従来の光ファイバ用接続具を示す断面図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る光ファイバ用接続具および光ファイバ用接続具の製造方法の一実施の形態を図1〜図7によって詳細に説明する。
図1に示す光ファイバ用接続具1は、光ファイバコネクタ2の接続部分を構成するものである。この実施の形態に示す光ファイバコネクタ2は、一対の光ファイバ3,4どうしを互いに突き合わせて接続するためのものである。この光ファイバコネクタ2は、一般にSFコネクタと呼称されている。
この光ファイバコネクタ2は、本発明に係る光ファイバ用接続具1を備えたジャック5と、このジャック5と対向するプラグ6と、これらの部材を互いに接近するように付勢するクリップ(図示せず)などによって構成されている。
前記ジャック5は、図1および図2に示すように、光ファイバ用接続具1が一端部に固定されたジャック本体11と、このジャック本体11の他端部と協働して一方の光ファイバ3を固定する固定部材12とによって構成されている。固定部材12は、ジャック本体11との間に光ファイバ3が挟まれる状態でジャック本体11に例えば接着剤によって固着されている。
前記一方の光ファイバ3は、先端部が後述する光ファイバ用接続具1に挿入されるように、ジャック本体11と固定部材11とによる固定部分からプラグ6側に突出している。光ファイバ用接続具1は、詳細は後述するが、両側から光ファイバ3,4を挿入できるように形成されている。
ジャック本体11の両側部には、図1に示すように、前記クリップに押圧される突起13が設けられている。クリップは、この突起13を後述するプラグ6に向けて押圧する。
前記プラグ6は、図1および図2に示すように、光ファイバ用接続具1が挿入される開口部14が一端部に形成されたプラグ本体15と、このプラグ本体15の他端部と協働して他方の光ファイバ4を固定する固定部材16とによって構成されている。この他方の光ファイバ4は、プラグ本体15と固定部材16とによる固定部分から所定の長さだけジャック5側へ突出している。プラグ本体15の両側部には、図1に示すように、前記クリップに押圧される突起17が設けられている。クリップは、この突起17を前記ジャック5に向けて押圧する。
他方の光ファイバ4が前記固定部分からジャック5側へ突出する長さは、前記一方の光ファイバ3が前記固定部分からプラグ6側へ突出する長さより長い。他方の光ファイバ4が突出する前記所定の長さとは、図2に示すように、両光ファイバ3,4をそれぞれ光ファイバ用接続具1に挿入し、ジャック5の先端にプラグ6の先端を当接させた状態において、光ファイバ3,4どうしが互いに突き合わせられてプラグ6側の光ファイバ4が座屈により弾性変形する長さに設定されている。すなわち、座屈により変形させられた前記他方の光ファイバ4の弾発力によって、両光ファイバ3,4の先端どうしが押し付け合って接続される。前記クリップは、このように他方の光ファイバ4が弾性変形する押圧力でジャック5とプラグ6とを付勢する。
この実施の形態による光ファイバ用接続具1は、図1に示すように、角柱状に形成されている。この実施の形態による光ファイバ用接続具1は、図3に示すように、一端部(図3においては右側の端部)に位置する第1の光ファイバ挿入部1aと、この第1の光ファイバ挿入部1aとは光ファイバ3,4の長手方向(図3においては左右方向)の反対側に位置する第2の光ファイバ挿入部1bと、前記第1の光ファイバ挿入部1aと前記第2の光ファイバ挿入部1bとの間に位置するマイクロホール部1cとを備えている。
前記第1の光ファイバ挿入部1aには、前記一方の光ファイバ3が挿入される第1のガイド孔21が形成されている。この第1のガイド孔21は、第1の光ファイバ挿入部1aの端面に開口し、この開口から後述するマイクロホール部1cまで延びている。第1のガイド孔21の開口部分には、マイクロホール部1cに向かうにしたがって内径が次第に小さくなるテーパ面21aが形成されている。このテーパ面21aは、一方の光ファイバ3を第1のガイド孔21内に挿入するときのガイドとして機能する。
第1のガイド孔21における前記テーパ面21aと前記マイクロホール部1cとの間に位置する第1の孔部21bは、光ファイバ3の長手方向に直線状に延びるように形成されている。この第1の孔部21bの内径は、前記一方の光ファイバ3の被覆3aが嵌合し、第1の光ファイバ挿入部1aに保持されるように形成されている。
前記第2の光ファイバ挿入部1bには、前記他方の光ファイバ4が挿入される第2のガイド孔22が形成されている。この第2のガイド孔22は、第2の光ファイバ挿入部1bの端面に開口し、この開口から後述するマイクロホール部1cまで延びている。この第2のガイド孔22は、前記第1のガイド孔21と同一軸線上に位置付けられている。
第2のガイド孔22の開口部分には、マイクロホール部1cに向かうにしたがって内径が次第に小さくなるテーパ面22aが形成されている。このテーパ面22aは、他方の光ファイバ4を第2のガイド孔22内に挿入するときのガイドとして機能する。第2のガイド孔22における前記テーパ面22aと前記マイクロホール部1cとの間に位置する第2の孔部22bは、光ファイバ4の長手方向に直線状に延びるように形成されている。
この第2の孔部22bの内径は、前記他方の光ファイバ4の被覆4aが嵌合し、第2の光ファイバ挿入部1bに保持されるように形成されている。
第1の光ファイバ挿入部1aと第2の光ファイバ挿入部1bとは、前記一対の光ファイバ3,4が直線状に延びる状態で保持される形状に合成樹脂によって一体に形成されている。
前記マイクロホール部1cは、パイプ23によって形成されている。このパイプ23としては、ジルコニア製パイプや、ガラス製パイプ、金属製パイプなどを用いることができる。このパイプ23は、前記第1の光ファイバ挿入部1aと第2の光ファイバ挿入部1bとの間にインサート成型によって埋設されている。このパイプ23と、前記第1、第2のガイド孔21,22とは、同一軸線上に位置付けられている。
このパイプ23の両端部には、パイプ内に向かうにしたがって次第に内径が小さくなるテーパ面23aが形成されている。このテーパ面23aは、光ファイバ3,4の被覆3a,4aが除去された先端部3b,4b(以下、被覆除去部という)をパイプ23内に導くガイドとして機能する。
前記パイプ23における前記テーパ面23a,23aどうしの間に位置する中央部23bの内径は、前記被覆除去部3b,4bが嵌合するように形成されている。一方の光ファイバ3の被覆除去部3bは、パイプ23内に一端側から嵌合し、他方の光ファイバ4の被覆除去部4bは、パイプ23内に他端側から嵌合する。
この実施の形態によるパイプ23は、その内径と前記被覆除去部3b,4bの外径との差が予め定めた許容値より小さくなる、いわゆる精密パイプである。パイプ23の内径は、前記被覆除去部3b,4bの外径が125±1μmであるとすると、126μm程度に形成される。この実施の形態によるパイプ23の外径は、前記第1、第2のガイド孔21,22の内径と同等に形成されている。
次に、パイプ23を使用する光ファイバ用接続具1の製造方法を図4に示すフローチャートおよび図5(A)〜(C)によって詳細に説明する。この実施の形態による光ファイバ用接続具1の製造方法は、図4に示すように、保持ステップS1と成形ステップS2とをこの順序で実施する方法である。この製造方法は、請求項5に記載した製造方法である。
前記保持ステップS1は、図5(A)〜(B)に示すように、前記パイプ23の両側に位置付けられた一対の支持部材24,24で前記パイプ23を両側から挟んで保持することにより実施する。前記支持部材24は、パイプ23の開口部を閉塞する蓋部24aと、前記第1のガイド孔21または第2のガイド孔22を成型するための中子部24bとを備えている。蓋部24aは、パイプ23のテーパ面23aに嵌合するように、円錐状に形成されている。保持ステップS1は、前記蓋部24aがパイプ23に押し付けられて前記テーパ面23aに嵌合する状態で実施する。図5(A)に示す支持部材24の中子部24bは、断面形状が四角形となるように形成されている。しかし、中子部24bの断面形状は、円形に形成することができる。1組の光ファイバ3,4を接続する構成の光ファイバ用接続具1を形成するにあたっては、製作を容易に行うことが出来るように、中子部24bを断面円形に形成することが好ましい。
次に、図4(C)に示すように、前記パイプ23と2つの支持部材24,24とからなる組立体25を成形用金型26に装填する。成形用金型26は、光ファイバ用接続具1の第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bを成型するためのものである。前記組立体25は、支持部材24の端部が成形用金型26に支持された状態でキャビティ26aの中に配置される。
しかる後、成形用金型26内にパイプ23と支持部材24とが位置している状態でゲート26bから合成樹脂材料(図示せず)が注入される。合成樹脂材料が硬化した後、成形用金型26内から成型物が離型させられ、さらに、成型物から支持部材24,24が外される。このように成型物から支持部材24が外されることによって、パイプ23が埋設された光ファイバ用接続具1が形成される。
ここで、前記パイプ23を金属製パイプによって形成する場合の光ファイバ用接続具1の製造方法を図6に示すフローチャートおよび図7(A)〜(E)によって詳細に説明する。この実施の形態に示す金属製パイプ23を使用して製造された光ファイバ用接続具1は、請求項4に記載した光ファイバ用接続具を構成している。また、この実施の形態に示す製造方法は、請求項6に記載した製造方法である。
金属製パイプ23は、図6に示すように、電鋳ステップP1と、切断ステップP2と、金属パイプ形成ステップP3と、テーパ面形成ステップP4とをこの順序で実施することによって形成される。
電鋳ステップP1は、図7(A)に示すように、線材料によって形成された芯材31を電鋳用処理槽32内に浸漬させ、芯材31に電鋳によって金属を析出させて行われる。前記線材料は、外径が前記パイプ23の内径と一致するものである。図7(A)に示す線材料は、両端部が電鋳装置33によってクランプされた状態で電鋳用処理槽32内に浸漬されている。電鋳は、電解めっきによって行われる。
この電鋳ステップP1においては、図7(B)に示すように、前記芯材31に電鋳によって金属34が析出して付着し、被覆金属付き芯材35が形成される。この電鋳は、主にニッケルが析出するように行うことができる。
切断ステップP2は、前記被覆金属付き芯材35の金属34を有する部分を所定の長さに切断して行われる。被覆金属付き芯材31が切断されることによって、図7(C)に示すように、切断された芯材31と被覆金属34とからなる芯入り金属パイプ36が形成される。
金属パイプ形成ステップP3は、図7(D)に示すように、前記芯入り金属パイプ36から前記芯材31を除去して行われる。芯入り金属パイプ36から前記芯材31が除かれることによって、金属パイプ23が形成される。
テーパ面形成ステップP4は、前記金属パイプ23の両端にテーパ面23aを形成して行われる。このテーパ面23aは、図7(E)に示すように、金属パイプ23の両端を例えばドリル37で削ることによって形成することができる。
このテーパ面形成ステップP4が終了することによって、光ファイバ用接続具1に使用可能な金属製パイプ23が完成する。
このように構成された光ファイバ用接続具1においては、両端部に位置する第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bによって光ファイバを直線状に延びる状態で保持することができる。
マイクロホール部1cを形成するパイプ23は、大量生産によって形成された高精度のものを使用することができる。この種のパイプ23は、安価に製造することができる。この実施の形態による光ファイバ用接続具1は、合成樹脂材料によって成型された第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bにパイプ23を組み付ける作業は不要であるから、組立を簡単に行うことができるものである。
したがって、この実施の形態によれば、光ファイバ3,4を両端部において直線状に延びる状態で保持する機能を有しているにもかかわらず、簡単に組み立てられるとともに製造コストの低減を図ることが可能な光ファイバ用接続具を提供することができる。
この実施の形態による前記パイプ23は、電鋳によって形成された金属製のものである。このため、この実施の形態によれば、内径の精度が高い精密パイプ23によってマイクロホール部1cが形成される。したがって、この実施の形態を採ることにより、光ファイバ接続の軸合わせ精度が向上するから、接続損失が少ない光ファイバ用接続具を提供することができる。
この実施の形態による光ファイバ用接続具1の製造方法は、保持ステップS1と、成型ステップS2とによって実施されている。保持ステップS1においては、光ファイバ3,4の被覆除去部3b,4bが嵌合可能なパイプ23を、このパイプ23の開口部を閉塞する蓋部24aを有しかつ第1、第2のガイド孔21,22を成型するための中子部24bを有する一対の支持部材24によって挟んで保持する。
成型ステップS2においては、光ファイバ用接続具1を成型する成型用金型26に前記支持部材24を装着し、前記パイプ23をインサート成型によって第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bの間に埋設する。
このため、第1、第2の光ファイバ挿入部1a,1bを形成する合成樹脂材料の中に、マイクロホール部1cとなるパイプ23を簡単に配置することができる。したがって、マイクロホール部1cをパイプ23によって形成しているにもかかわらず、製造が容易な光ファイバ用接続具を提供することができる。
この実施の形態による金属製パイプ23は、電鋳ステップP1と、切断ステップP2と、金属パイプ形成ステップP3と、テーパ面形成ステップP4とを実施して形成されている。
このため、この実施の形態によれば、マイクロホール部1cを形成する精密パイプ23を電鋳によって簡単に形成することができる。また、この精密パイプ23は、光ファイバ3,4の前記被覆除去部3b,4bを両端の前記テーパ面23aによってパイプ23内に導くことができるものである。このため、この実施の形態によれば、マイクロホール部1cを簡単に形成できるだけでなく、前記被覆除去部3b,4bをマイクロホール部1c内に挿入する作業を容易に行うことが可能な光ファイバ用接続具を製造することができる。
(第2の実施の形態)
上述した第1の実施の形態による光ファイバ用接続具1は、1本の(一対の)光ファイバ3,4を接続する構成のものである。しかし、本発明に係る光ファイバ用接続具は、複数の(複数組の)光ファイバ3,4を接続するように形成することができる。この実施の形態による光ファイバ用接続具およびこの光ファイバ用接続具の製造方法を図8〜図19によって詳細に説明する。これらの図において、前記図1〜図7によって説明したものと同一もしくは同等の部材、同等のステップについては、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。この実施の形態に示す光ファイバ用接続具は、請求項2に記載した光ファイバ用接続具を構成するものであり、この実施の形態に示す光ファイバ用接続具の製造方法は、請求項7に記載した製造方法である。
図8に示す光ファイバ用接続具41は、複数の光ファイバ3,4を接続する光ファイバコネクタ42に使用されるものである。この実施の形態による複数の光ファイバ3,4は、それぞれ長手方向とは直交する一方向に一列に並べられている。図8においては、光ファイバ3,4の長手方向を矢印Yによって示し、前記長手方向とは直交する方向を矢印Xによって示す。
この実施の形態によるジャック43とプラグ44は、第1の実施の形態で示したジャック5およびプラグ6と較べると複数の光ファイバを一度に接続できることが異なるだけである。すなわち、ジャック43は、ジャック本体43aと固定部材43bとによって形成されている。複数の光ファイバ3,3…は、ジャック本体43aと固定部材43bとによって挟まれて固定されている。ジャック本体43aには、図示していないクランプによって押される突起43cが形成されている。
プラグ44は、プラグ本体44aと固定部材44bとによって形成されている。複数の光ファイバ4,4…は、プラグ本体44aと固定部材44bとによって挟まれて固定されている。プラグ本体44aには、光ファイバ用接続具41が挿入される開口部44cと、クランプ(図示せず)によって押される突起44dとが形成されている。この実施の形態によるジャック43とプラグ44のその他の基本的な構成は、第1の実施の形態を採るときと同一である。
この実施の形態による光ファイバ用接続具41の第1、第2のガイド孔21,22は、図10および図11に示すように、孔形状が長方形となるように形成されている。長方形の長辺は、複数の光ファイバが並ぶ方向に延びている。すなわち、この実施の形態による光ファイバ用接続具41の第1の光ファイバ挿入部41aと第2の光ファイバ挿入部41bは、複数一方の光ファイバ3,3…と複数の他方の光ファイバ4,4…を各光ファイバの長手方向とは直交する方向(図10においては左上から右下に向かう方向であってX方向)に並べて挿入できるように形成されている。
この光ファイバ用接続具41のマイクロホール部41cは、光ファイバ毎に設けられている。すなわち、この実施の形態による光ファイバ用接続具41は、図11に示すように、光ファイバ3,4の長手方向とは直交するX方向に並べられた複数のパイプ23,23…を備えている。これらの複数のパイプ23は、前記複数の光ファイバ3,4と対応する位置にそれぞれ設けられており、それぞれインサート成型によって第1の光ファイバ挿入部41aと第2の光ファイバ挿入部41bとの間に埋設されている。
これらの複数のパイプ23は、詳細は後述するが、結合材45(図10参照)によって互いに結合されている。これらの複数のパイプ23の間隔(中心間距離)は、光ファイバ3,4の被覆除去部3b,4bの外径が125μm±1μmである場合は125μmである。すなわち、この場合のパイプ23の厚みは、被覆除去部3b,4bの外径の1/2となるように形成される。また、これらのパイプ23は、隣り合うパイプ23どうしが互いに接触するような状態で第1、第2の光ファイバ挿入部41a,41b間にインサート成型によって埋設される。
この実施の形態による前記複数のパイプ23は、第1の実施の形態で示した金属パイプと同様に、それぞれ電鋳によって形成されている。ここで、複数のパイプ23を電鋳によって形成して第1、第2の光ファイバ挿入部41a,41bどうしの間に埋設する光ファイバ用接続具の製造方法を図12〜図19によって詳細に説明する。
この実施の形態による光ファイバ用接続具41の製造方法は、図12に示すように、電鋳ステップP1と、結合ステップP11と、切断ステップP2と、金属パイプ形成ステップP3と、テーパ面形成ステップP4と、保持ステップS1と、成型ステップS2とをこの順序で実施して行われる。
前記電鋳ステップP1は、第1の実施の形態を採る場合と同様に行われる。この電鋳ステップP1においては、図13に示すように、電鋳によって複数の被覆金属付き芯材35が形成される。芯材31を複数整列した上で電鋳を行なってもよいし、1本の芯材31に対して電鋳を行なった上で複数を整列してもよい。図13は、複数の被覆金属付き芯材35を長手方向と直交する方向に並べた状態で描いてある。
前記結合ステップP11は、複数の被覆金属付き芯材35を一つに結合させるためのステップである。この結合ステップP11においては、図14に示すように、前記複数の被覆金属付き芯材35が長手方向とは直交する一方向に並ぶ状態で結合材45によって互いに結合させられる。結合材45は、この実施の形態においては電鋳によって形成された金属である。結合材45を形成するために行う電鋳は、図示してはいないが、複数の被覆金属付き芯材35をマスク材で覆った状態で実施される。このマスク材には、結合材45が形成される部分にのみ穴が形成されている。この穴は、複数の被覆金属付き芯材35が並ぶ方向に、全ての被覆金属付き芯材35が露出するように長く形成されている。
このマスク材で覆われた複数の被覆金属付き芯材35が電鋳用処理槽32内に浸漬されて電鋳が行われることによって、被覆金属付き芯材35における前記穴から露出した部分に金属が析出して付着し、上述した結合材45が形成される。この結合材45は、複数の被覆金属付き芯材35どうしの間にも形成されるために、複数の被覆金属付き芯材35が結合材45を介して互いに離れることができないように結合される。すなわち、結合ステップP11が実施されることによって、図14に示すように、複数の被覆金属付き芯材35からなる第1の帯状体51が形成される。
前記切断ステップP2においては、図15に示すように、前記第1の帯状体51が前記結合材45の両側で切断される。この切断ステップP2が実施されることによって、複数の芯入り金属パイプ36と結合材45とからなる第2の帯状体52が形成される。
前記金属パイプ形成ステップP3においては、図16に示すように、前記第2の帯状体52から全ての芯材31が除去され、複数の金属パイプ23と結合材45とからなる第3の帯状体53が形成される。
前記テーパ面形成ステップP4においては、図17に示すように、前記第3の帯状体53の全ての金属パイプ23の両端に前記テーパ面23aが形成される。このテーパ面23aは、第1の実施の形態を採るときと同様に例えばドリル(図示せず)によって形成することができる。
前記保持ステップS1においては、図18に示すように、前記第3の帯状体53が一対の支持部材24,24によって両側から挟まれて保持される。この実施の形態による支持部材24は、各金属パイプ23とそれぞれ対向する蓋部24aと、第1または第2のガイド孔21,22を形成するための中子部24bとを有している。前記蓋部24aは、金属パイプ23のテーパ面23に嵌合する円錐状に形成されている。
前記中子部24bは、金属パイプ23の並ぶX方向の一端側から他端側まで延びる帯板状に形成されている。
前記成型ステップS2においては、図19に示すように、前記第3の帯状体53を一対の支持部材24で保持してなる帯状組立体54が成形用金型26{図5(C)参照}に装填され、第1、第2の光ファイバ挿入部41a,41bが成型される。
成型物から一対の支持部材24を外すことによって、この実施の形態による光ファイバ用接続具41が形成される。
この実施の形態による前記第1の光ファイバ挿入部41aと前記第2の光ファイバ挿入部41bとは、それぞれ複数の光ファイバ3,4を光ファイバの長手方向とは直交する方向に並べて挿入できるように形成されている。この実施の形態よるマイクロホール部形成用のパイプ23は、前記複数の光ファイバ3,4と対応する位置にそれぞれ設けられている。
このため、この実施の形態を採ることにより、複数の一方の光ファイバ3,3…と複数の他方の光ファイバ4,4…とを接続可能な光ファイバ用接続具41を低い価格で提供することができる。
この実施の形態による光ファイバ用接続具41の製造方法によれば、光ファイバの長手方向とは直交するX方向に並ぶ複数の精密パイプ23が電鋳によって一つの第3の帯状体53として形成される。この第3の帯状体53を成形用金型26に装填するための支持部材24は、全ての金属パイプ23を閉塞する帯状のものである。このため、複数の精密パイプ23を成形用金型26に容易に装填することができるから、この点からも製造コストの低減を図ることが可能である。
なお、上述した複数の精密パイプ23は、金属パイプに限定されることはない。すなわち、複数のジルコニアパイプや複数のガラスパイプを例えば接着剤などの結合材で並べて帯状体を形成することによって、マイクロホール部41cがジルコニアパイプやガラスパイプによって形成された光ファイバ用接続具41を製造することが可能である。
(第3の実施の形態)
本発明に係る光ファイバ用接続具の第3の実施の形態を図20〜図22によって詳細に説明する。図20〜図23において、前記図1〜図19によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
この実施の形態による光ファイバ用接続具は、請求項3に記載した光ファイバ用接続具を構成するものであり、この実施の形態による光ファイバ用接続具の製造方法は、請求項8に記載した製造方法である。
図20に示す光ファイバ用接続具61の第1のガイド孔21(図示せず)と第2のガイド孔22は、それぞれ光ファイバ3,4(図示せず)の挿入方向から見て略正方形となる形状に形成されている。すなわち、第1、第2の光ファイバ挿入部61a,61bは、光ファイバ3,4の長手方向(図20においてはY方向)および前記複数の光ファイバ3,4が並ぶ方向(図20においてはX方向)の両方に対して直交する方向(図20においてはZ方向)にも光ファイバ3,4を並べて挿入できるように形成されている。
この実施の形態によるマイクロホール部61cは、前記挿入方向から見て縦横に格子状に位置するように設けられている。これらのマイクロホール部61cは、それぞれ電鋳によって形成された精密パイプ23からなり、第1、第2の光ファイバ挿入部61a,61bどうしの間にインサート成型によって埋設されている。
この実施の形態による光ファイバ用接続具61を製造するためには、図21に示すように、各金属パイプ23を支持部材24に支持させた状態で成形用金型26(図示せず)に装填して行う。
この実施の形態による光ファイバ用接続具61の製造方法は、図21に示すように、第2の実施の形態を採るときの保持ステップS1と成型ステップS2との間に組立体形成ステップP12が実施される方法である。
前記組立体形成ステップP12においては、図21に示すように、複数の帯状組立体54からなる柱状組立体55が形成される。前記帯状組立体54は、前記第3の帯状体53を一対の支持部材24で保持して形成されたものである。複数の帯状組立体54は、光ファイバ3,4の長手方向(図22においてY方向)および複数の光ファイバ3,4が並ぶ方向(図22においてはX方向)の両方に対して直交する方向(図22においてはZ方向)に重ねられている。
この柱状組立体55は、成型ステップS2で成形用金型26(図示せず)に装填され、第1、第2の光ファイバ挿入部61a,61bの間にインサート成型によって埋設される。成型後に成型物から全ての支持部材24を外すことによって、この実施の形態による光ファイバ用接続具61が形成される。
この実施の形態による光ファイバ用接続具61は、マイクロホール部61cが光ファイバの挿入方向から見て縦横にマトリックス状に設けられている。このため、この実施の形態によれば、設置スペースを拡げることなく、接続可能な光ファイバ3,4の本数を増大させることが可能な光ファイバ用接続具を提供することができる。
この実施の形態による光ファイバ用接続具61の製造方法においては、複数の帯状組立体54を重ねて柱状組立体55が形成されている。すなわち、複数の第3の帯状体53をZ方向に重ねて支持するにあたって、全ての金属パイプ23を塞ぐ多数の蓋部24aを有する1個の柱状の支持部材を形成する必要はない。この柱状の支持部材は専用の金型を使用して成型する必要がある。このため、この実施の形態によれば、製造コストの増大を抑えながら、マトリック状に並ぶマイクロホール部61cを有する光ファイバ用接続具を製造することができる。
なお、第3の帯状体53を形成する複数の精密パイプ23は、金属パイプに限定されることはない。すなわち、第3の帯状体53は、複数のジルコニアパイプや複数のガラスパイプを例えば接着剤などの結合材で結合させて形成することができる。この構成を採ることにより、マトリックス状に並ぶマイクロホール部61cがジルコニアパイプやガラスパイプによって形成された光ファイバ用接続具を製造することが可能である。
この実施の形態による光ファイバ用接続具61のマイクロホール部61cは、光ファイバ3,4の挿入方向から見て縦横に格子状に位置するように設けられている。しかし、マイクロホール部61cをマトリックス状に配置するにあたっては、前記格子状に限定されることはなく、適宜変更することができる。すなわち、マイクロホール部61cをマトリックス状に並べるにあたっては、光ファイバ3,4の挿入方向から見て蜂の巣状あるいは俵積み状となるように行うことができる。マイクロホール部61cを蜂の巣状や俵積み状に並べるとは、X方向に隣り合うマイクロホール部61c,61cどうしの間に形成される谷状部分の上に、Z方向に隣り合うように他のマイクロホール部61cを配置することをいう。
1,41,61…光ファイバ用接続具、1a,41a,61a…第1の光ファイバ挿入部、1b,41b,61b…第2の光ファイバ挿入部、1c,41c,61c…マイクロホール部、3b,4b…被覆除去部(被覆が除去された先端部)、21…第1のガイド孔21、22…第2のガイド孔、23…金属パイプ、23a…テーパ面、24…支持部材、24a…蓋部、24b…中子部、26…成形用金型、31…芯材、32…電鋳用処理槽、35…被覆金属付き芯材、36…芯入り金属パイプ、45…結合材、51…第1の帯状体、52…第2の帯状体、53…第3の帯状体、54…帯状組立体、55…柱状組立体、S1…保持ステップ、S2…成型ステップ、P1…電鋳ステップ、P2…切断ステップP3…金属パイプ形成ステップ、P4…テーパ面形成ステップ、P11…結合ステップ、P12…組立体形成ステップ。

Claims (8)

  1. 先端どうしが互いに対向する状態で接触する一対の光ファイバのうち一方の光ファイバが挿入される第1の光ファイバ挿入部と、
    前記第1の光ファイバ挿入部とは光ファイバの長手方向の反対側に位置し、他方の光ファイバが挿入される第2の光ファイバ挿入部と、
    前記第1の光ファイバ挿入部と前記第2の光ファイバ挿入部との間に位置し、前記両光ファイバの被覆が除去された先端部がそれぞれ嵌合されるマイクロホール部とを備え、
    前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部とは、前記光ファイバが直線状に延びる状態で保持される形状に合成樹脂によって一体に形成され、
    前記マイクロホール部は、その内径と前記先端部の外径との差が予め定めた許容値より小さくなるパイプによって形成されているとともに、前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部との間にインサート成型によって埋設されていることを特徴とする光ファイバ用接続具。
  2. 請求項1記載の光ファイバ用接続具において、前記第1の光ファイバ挿入部と前記第2の光ファイバ挿入部とは、それぞれ複数の光ファイバを前記長手方向とは直交する方向に並べて挿入できるように形成され、
    前記マイクロホール部を形成するパイプは、前記複数の光ファイバと対応する位置にそれぞれ設けられていることを特徴とする光ファイバ用接続具。
  3. 請求項2記載の光ファイバ用接続具において、前記第1の光ファイバ挿入部と第2の光ファイバ挿入部とは、光ファイバの長手方向および前記複数の光ファイバが並ぶ方向の両方に対して直交する方向にも前記光ファイバを並べて挿入できるように形成され、
    前記マイクロホール部は、前記第1、第2の光ファイバ挿入部の挿入方向から見て縦横に格子状に位置するように設けられていることを特徴とする光ファイバ用接続具。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載の光ファイバ用接続具において、前記マイクロホール部を形成するパイプは、電鋳によって形成された金属製のものであることを特徴とする光ファイバ用接続具。
  5. 光ファイバにおける被覆が除去された先端部が嵌合可能なパイプを、このパイプの開口部を閉塞する蓋部を有しかつ光ファイバ挿入用のガイド孔を成型するための中子部を有する一対の支持部材によって挟んで保持する保持ステップと、
    光ファイバ用接続具を成型する金型に前記支持部材を装着し、前記パイプをインサート成型によって光ファイバ用接続具の中に埋設する成型ステップとを有することを特徴とする光ファイバ用接続具の製造方法。
  6. 請求項5記載の光ファイバ用接続具の製造方法において、前記パイプは、線材料によって形成された芯材を電鋳用処理槽に浸漬させ、前記芯材に電鋳によって金属を析出させて被覆金属付き芯材を形成する電鋳ステップと、
    前記被覆金属付き芯材を所定の長さに切断して芯入り金属パイプを形成する切断ステップと、
    前記芯入り金属パイプから前記芯材を除去して金属パイプを形成する金属パイプ形成ステップと、
    前記金属パイプの両端にパイプ内へ向かうにしたがって開口径が次第に小さくなるテーパ面を形成するテーパ面形成ステップとによって形成されることを特徴とする光ファイバ用接続具の製造方法。
  7. 請求項6記載の光ファイバ用接続具の製造方法において、前記電鋳ステップと切断ステップとの間に、前記電鋳ステップで形成された複数の被覆金属付き芯材を長手方向とは直交する方向に並ぶ状態で結合材によって互いに結合させて複数の被覆金属付き芯材からなる第1の帯状体を形成する結合ステップとを有し、
    前記切断ステップにおいて、前記第1の帯状体が前記結合材の両側で切断されて複数の芯入り金属パイプからなる第2の帯状体が形成され、
    前記金属パイプ形成ステップにおいて、前記第2の帯状体から全ての芯材が除去されて複数の金属パイプからなる第3の帯状体が形成され、
    前記テーパ面形成ステップにおいて、前記第3の帯状体の全ての金属パイプの両端に前記テーパ面が形成され、
    前記保持ステップにおいて、前記第3の帯状体の複数の金属パイプを個々に閉塞する複数の蓋部を有しかつ複数の光ファイバ挿入部を成型するための複数の中子部を有する一対の支持部材を使用することを特徴とする光ファイバ用接続具の製造方法。
  8. 請求項7記載の光ファイバ用接続具の製造方法において、前記保持ステップと前記成形ステップとの間に、前記第3の帯状体を一対の支持部材で保持してなる帯状組立体を、光ファイバの長手方向および前記複数の光ファイバが並ぶ方向の両方に対して直交する方向に重ねて複数の帯状組立体からなる柱状組立体を形成する組立体形成ステップとを有し、
    前記成形ステップにおいて、前記柱状組立体が前記金型に装填されることを特徴とする光ファイバ用接続具の製造方法。
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