JP2014019820A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物であって、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であるゴム組成物。
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λ1は、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
【選択図】なし
Description
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λ1は、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
<ゴム>
本発明で用いられるゴムとしては、ジエン系ゴム、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。ジエン系ゴムとしては、共役ジエン系ゴム及び非共役ジエン系ゴムが挙げられる。共役ジエン系ゴムは、共役ジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、ブタジエン系ゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム(ブチルゴムともいう)などが挙げられる。ブタジエン系ゴムは、ブタジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、アクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン三元共重合体ゴムなどが挙げられる。非共役ジエン系ゴムは、非共役ジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)が挙げられる。
本発明におけるゴムとしては、好ましくはジエン系ゴムであり、より好ましくは共役ジエン系ゴムであり、更に好ましくはブタジエン系ゴムであり、最も好ましくはスチレン−ブタジエン共重合体ゴム又はポリブタジエンゴムである。
(a)重合触媒を用いて溶液中でジエン単量体及び必要に応じて他の単量体を重合してゴムを得、得られたゴムに、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する変性剤を反応させる方法。
(b)ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体と、上記のジエン単量体と、必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得る方法。
(c)ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物を重合触媒として用いて、溶液中でジエン単量体及び必要に応じて他の単量体を重合させてゴムを得る方法。
また、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する官能基を有するゴムの製造方法としては、上記の(a)の方法、(b)の方法、及び(c)の方法からなる群より選択される少なくとも2種の方法を組み合わせた方法、例えば(a)の方法と(b)の方法を組み合わせた方法、及び(a)の方法と(c)の方法を組み合わせた方法、(b)の方法と(c)の方法とを組み合わせた方法、(a)の方法と(b)の方法と(c)の方法とを組み合わせた方法を挙げることもできる。
特に好ましくは、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]リチウム及び/又は[3−(ジエチルアミノ)プロピル]リチウムに、イソプレンを、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]リチウム及び/又は[3−(ジエチルアミノ)プロピル]リチウム1molに対してイソプレン1mol〜5molの比で反応させた化合物である。
より好ましくは、少なくとも上記の(a)の方法と(b)の方法とを組み合わせた方法、すなわち重合触媒を用いて、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体と、ジエン単量体と、必要に応じて他の単量体とを重合させてゴムを得、得られたゴムに、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤を反応させる方法であり、
更に好ましくは、少なくとも上記の(a)の方法と(b)の方法とを組み合わせた方法であって、(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤が窒素原子を有する変性剤であり、(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体が、ケイ素原子を有する単量体、及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体である方法、すなわち、重合触媒を用いて、ケイ素原子を有する単量体及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体とジエン単量体と必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得、得られたゴムに、窒素原子を有する変性剤を反応させる方法であり、
最も好ましくは、上記の(a)の方法と(b)の方法と、さらに(c)の方法とを組み合わせた方法であって、(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤が窒素原子を有する変性剤であり、(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体が、ケイ素原子を有する単量体、及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体であり、(c)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物が窒素原子を有する有機アルカリ金属化合物である方法、すなわち、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物を重合触媒として用いて、ケイ素原子を有する単量体及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体とジエン単量体と必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得、得られたゴムに、窒素原子を有する変性剤を反応させる方法である。
本発明における無機充填剤としては、シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム及びマイカが挙げられる。
本発明のゴム組成物に含まれる無機充填剤の含有量は、ゴム組成物に含まれるゴム100重量部に対して、好ましくは10重量部〜200重量部であり、より好ましくは60重量部〜150重量部であり、さらに好ましくは70重量部〜120重量部である。
本発明のゴム組成物は、ゴム及び無機充填剤以外の成分を含んでもよい。ゴム及び無機充填剤以外の成分としては、伸展油、加工助剤、老化防止剤、滑剤などが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であることを充足するゴム組成物である。
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λ1は、ゴム組成物をトルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
なお、λ1およびVBは、室温条件下、好ましくは、25℃の条件下での値を表す。
VB=φ1λ1 (2−1)
dtotal=(1−VB)dA+VBdB (3)
すなわち、VBは下記式(3’)により求められる。
VB=(dtotal−dA)/(dB−dA) (3’)
E*=E’+iE” (5)
(式(5)において、iは虚数単位を表す。)
〔1〕未加硫のゴム組成物を2つに分け、一方を室温のトルエンに浸漬し、トルエン可溶成分とトルエン不溶成分に分離する。
〔2〕トルエンに浸漬しなかった方の前記ゴム組成物(以下、未分離ゴム組成物と称する)、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれに、加硫剤及び加硫促進剤を添加し混練する。そして、加硫剤及び加硫促進剤を添加した未分離ゴム組成物、加硫剤及び加硫促進剤を添加したトルエン可溶成分、及び加硫剤及び加硫促進剤を添加したトルエン不溶成分のそれぞれをシート状に成形して加硫処理を行い、未分離ゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体を得る。
〔3〕未分離ゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、密度を測定し、上記式(3’)からVBを求める。また、前記のそれぞれの加硫成形体について、動的粘弾性測定を行って貯蔵弾性率及び損失弾性率を求め、Etotal *、EA *、EB *の温度特性曲線を得る。
〔4〕λ1、φ1、及び上記〔3〕で求めたVBが式(2−1)の関係を満たすという条件のもとで、得られたEA *及びEB *の温度特性曲線に式(4−1)を適用することに得られるEtotal *の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λ1とφ1とを求める。
〔5〕上記〔3〕で求めたVBと、上記〔4〕で求めたλ1とを式(1)に代入し、共連続指数(CCI)を求める。
VB=φ2λ2 (2−2)
λ1=VB/(1+VB−λ2) (6)
〔4’〕λ2、φ2、及び上記〔3〕で求めたVBが式(2−2)の関係を満たすという条件のもとで、得られたEA *及びEB *の温度特性曲線に式(4−2)を適用することにより得られるEtotal *の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λ2とφ2とを求める。
〔5’〕上記〔4’〕で求めたλ2と、上記〔3〕で求めたVBとを、上記の式(6)に代入し、λ1を求める。
〔6’〕上記〔5’〕で求めたλ1と、上記〔3〕で求めたVBとを、上記の式(1)に代入し、共連続指数(CCI)を求める。
本発明のゴム組成物の製造方法は、ゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を高めるために、下記の工程[I]及び工程[II]を有することが好ましい。
工程[I]:ゴムと、当該ゴム100重量部に対して1重量部〜100重量部のシランカップリング剤とを混練して予備混練ゴム組成物を得る工程。
工程[II]:前記予備混練ゴム組成物に含まれるゴム100重量部に対して10重量部〜200重量部の無機充填剤と、前記予備混練ゴム組成物とを混練する工程。
本発明に用いるシランカップリング剤としては、含硫黄基を有するアルコキシシラン化合物、アミノ基を有するアルコキシシラン化合物、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物、ビニル基を有するアルコキシシラン化合物、アクリル基を有するアルコキシシラン化合物、メタクリル基を有するアルコキシシラン化合物、スチリル基を有するアルコキシシラン化合物、ウレイド基を有するアルコキシシラン化合物、イソシアネート基を有するアルコキシシラン化合物、ハロゲン原子を有するアルコキシシラン化合物をあげることができ、好ましくは、含硫黄基を有するアルコキシシラン化合物である。
(式(2)中、R21、R22、R23はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R21、R22、R23のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、Aはジアルキルチオカルバミル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、チオシアニル基、及びアルコキシシリルアルキル基からなる基群より選択される1個の基を表し、iは1〜5の整数を表し、jは2〜8の整数を表す。)
(式(2−S)中、R24、R25、R26はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R24、R25、R26のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、kは1〜5の整数を表す。)
(式(2−1)中、R21、R22、R23はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R21、R22、R23のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、R24、R25、R26はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R24、R25、R26のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、iは1〜5の整数を表し、jは2〜8の整数を表し、kは1〜5の整数を表す。)
工程[I]においては、ゴムとシランカップリング剤とを混練して予備混練ゴム組成物を得る。混練するシランカップリング剤の量は、ゴム100重量部に対して、1重量部〜100重量部であり、好ましくは1重量部〜10重量部である。
工程[II]においては、無機充填剤と、工程[I]で調製された前記予備混練ゴム組成物とを混練する。混練する無機充填剤の量は、予備混練ゴム組成物中のゴム100重量部に対して、10重量部〜200重量部であり、好ましくは60重量部〜150重量部であり、さらに好ましくは70重量部〜120重量部である。
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含有していてもよい。
加硫剤としては、硫黄が挙げられる。硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられる。ゴム組成物が含有する加硫剤の量は、ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜15重量部であり、より好ましくは0.3重量部〜10重量部であり、さらに好ましくは0.5重量部〜5重量部である。
本発明の加硫ゴム組成物は、加硫剤を含有する上記のゴム組成物を加硫処理して得られる加硫ゴム組成物である。
本発明のゴム組成物及びそれを加硫して得られる加硫ゴム組成物は、省燃費性及びグリップ性に優れるため、タイヤ、靴底、床材、防振材などに用いられ、特に、タイヤに好適に用いられる。
JIS K6300(1994)に従って、100℃にて重合体のムーニー粘度を測定した。
JIS K6383(1995)に従って、屈折率から重合体のスチレンに由来する単量体単位の含量を求めた。
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より、ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量を求めた(ただし、ブタジエンに由来する単量体単位の全量を100モル%とする)。
シート状の加硫ゴム成形体から幅4mm、長さ40mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。測定は、レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)によって、歪み1%及び周波数10Hzの条件下で、温度70℃での試験片の損失正接(tanδ(70℃))を測定した。この値が小さいほど、省燃費性に優れる。
シート状の加硫ゴム成形体から幅4mm、長さ40mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。測定は、レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)によって、歪み2.5%及び周波数10Hzの条件下で、温度0℃での試験片の損失正接(tanδ(0℃))を測定した。この値が大きいほど、グリップ性に優れる。
シート状の加硫ゴム成形体から幅5.0mm、長さ50mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、歪み0.25%、周波数10Hz、昇温速度2℃/min、温度範囲−50〜80℃とし、該温度領域における貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E’’)を測定し、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を求めた。
ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体から、幅1cm×長さ5cm×厚み2mmの試験片を打抜き、密度計(東洋精機製作所:型番DENSIMETER−H)を用いてJIS K6288(1998)に従って、密度を測定し、上記式(3’)を用いてトルエン不溶成分の体積分率(VB)を求めた。
ゴム組成物にシリーズ−パラレルモデルを適用し、トルエン不溶成分の並列度評価値(λ2)、トルエン不溶成分の直列度評価値(φ2)、及びトルエン不溶成分の体積分率(VB)が上記式(2−2)の関係を満たすという条件のもとで、得られたトルエン可溶成分の複素弾性率(EA *)及びトルエン不溶成分の複素弾性率(EB *)の温度特性曲線に上記式(4−2)を適用することにより得られるゴム組成物全体の複素弾性率(Etotal *)の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λ2とφ2とを求めた。
次に、λ2とVBとを上記の式(6)に代入して、ゴム組成物にパラレル−シリーズモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の並列度評価値λ1を求め、λ1とVBとを上記の式(1)に代入して共連続指数(CCI)を求めた。
(a)ブタジエン系ゴム
(a−1)SBR−A
下記の参考例1において製造され、下記の物性を有するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム。
ムーニー粘度(ML1+4(100℃)):44.0。
スチレンに由来する単量体単位の含量:24.7重量%。
ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量:56.6重量%。
(a−2)SBR−B
下記の参考例2において製造され、下記の物性を有するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム。
ムーニー粘度(ML1+4(100℃)):44.0。
スチレンに由来する単量体単位の含量:25.0重量%。
ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量:57.1重量%。
(b)シリカ
デグッサ社製、商品名 ウルトラシルVN3−G
(c)シランカップリング剤
ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド (デグッサ社製、商品名 Si69)
(d)カーボンブラック
三菱化学社製、商品名 ダイヤブラックN339
(e)伸展油
ジャパンエナジー社製、商品名 JOMOプロセスNC−140
(f)老化防止剤
N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(住友化学社製、商品名 アンチゲン3C)
(g)ステアリン酸
新日本理化社製、商品名 ステアリン酸50S
(h)酸化亜鉛
正同化学工業社製、商品名 酸化亜鉛
(i)ワックス
大内新興化学工業社製、商品名 サンノックN
(j)加硫促進剤
(j−1)加硫促進剤A
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(住友化学社製、商品名 ソクシノールCZ)
(j−2)加硫促進剤B
1,3−ジフェニルグアニジン(住友化学社製、商品名 ソクシノールD)
(k)硫黄
鶴見化学工業社製、商品名:微粉硫黄
(l)酸化防止剤
(l−1)酸化防止剤A
2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)
(l−2)酸化防止剤B
ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)
<SBR−Aの製造>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器内部を、洗浄、乾燥し、重合反応器内部のガスを乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.5mlを重合反応器内に投入した。次に、重合開始剤の失活に作用する不純物を予め無毒化させるために、スカベンジャーとして少量のn−ブチルリチウムのヘキサン溶液を重合反応器内に投入した。
<SBR−Bの製造>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器内部を、洗浄、乾燥し、重合反応器内部のガスを乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m3)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.5mlを重合反応器内に投入した。次に、重合開始剤の失活に作用する不純物を予め無毒化させるために、スカベンジャーとして少量のn−ブチルリチウムのヘキサン溶液を重合反応器内に投入した。
<ゴム組成物の調製>
SBR−A100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から37秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分12秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを、2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入し、前記予備混練ゴム組成物とともに混練してゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を混練開始から2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して前記ゴム組成物とともに混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入し、前記予備混練物とともに混練してゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
<ゴム組成物の調整>
SBR−A100重量部を105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、シランカップリング剤6.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて105℃温調の前記のロール混練機に投入してSBR−Aとともに混練し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出し、当該混練物を60℃温調ラボプラストミルに投入し、3分間混練し、混練物の温度が102℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出して、当該混練物を60℃温調ラボプラストミルに投入し、6分間混練し、混練物の温度が115℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出して、当該混練物を90℃温調ラボプラストミルに投入し、6分間混練し、混練物の温度が142℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温で24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
Claims (6)
- ゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物であって、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であるゴム組成物。
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λ1は、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。) - ゴム100重量部に対して、無機充填剤を10重量部〜200重量部含有する請求項1に記載のゴム組成物。
- ゴムが共役ジエン系ゴムである請求項1または2に記載のゴム組成物。
- 無機充填剤がシリカ及び/またはカーボンブラックである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
- さらに加硫剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項5に記載のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム組成物。
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JP2006282964A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Asahi Kasei Chemicals Corp | ゴム組成物 |
JP2011006548A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Bridgestone Corp | ポリマー組成物、ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
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