JP2014019820A - ゴム組成物 - Google Patents

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拓也 須藤
久勝 ▲はま▼
Hisakatsu Hama
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Abstract

【課題】省燃費性及びグリップ性に優れたゴム組成物を提供する。
【解決手段】ゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物であって、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であるゴム組成物。
CCI=(1−λ)/(1−V) (1)
(式(1)において、λは、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、省燃費性及びグリップ性に優れたゴム組成物に関するものである。
近年、環境問題への関心の高まりから、自動車に対して省燃費化の要求が強くなっており、タイヤに用いるゴム組成物に対しても、省燃費性に優れることが求められている。タイヤのトレッドに用いられるゴム組成物としては、ポリブタジエンやスチレン−ブタジエン共重合体等のゴムとシリカ等の補強剤とを含有するゴム組成物が用いられている。
ゴムと補強剤とを含有するゴム組成物としては、例えば、特許文献1には、ゴム成分とシリカとを含有する配合物を混練して第1ゴム配合物を調製し、その後、シランカップリング剤を含む配合物と第1ゴム配合物とを混練して第2ゴム配合物とを混練して第2ゴム配合物を調製し、次いで、該第2ゴム配合物と亜鉛華及び加硫剤を含む配合物とを混練する方法により製造されたゴム組成物が記載されている。
特開2002−201309号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法により製造したゴム組成物は、タイヤのトレッドとして用いた場合に、省燃費性及びグリップ性において十分に満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、省燃費性及びグリップ性に優れたゴム組成物を提供することにある。
本発明は、ゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物であって、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であるゴム組成物に係るものである。
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λは、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
本発明によって得られるゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物は、省燃費性及びグリップ性に優れる。
[ゴム組成物]
<ゴム>
本発明で用いられるゴムとしては、ジエン系ゴム、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴムなどが挙げられる。ジエン系ゴムとしては、共役ジエン系ゴム及び非共役ジエン系ゴムが挙げられる。共役ジエン系ゴムは、共役ジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、ブタジエン系ゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム(ブチルゴムともいう)などが挙げられる。ブタジエン系ゴムは、ブタジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、アクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン三元共重合体ゴムなどが挙げられる。非共役ジエン系ゴムは、非共役ジエンに由来する単量体単位を含有する重合体からなるゴムであって、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)が挙げられる。
本発明におけるゴムとしては、好ましくはジエン系ゴムであり、より好ましくは共役ジエン系ゴムであり、更に好ましくはブタジエン系ゴムであり、最も好ましくはスチレン−ブタジエン共重合体ゴム又はポリブタジエンゴムである。
本発明に用いられるゴムの100℃において測定したムーニー粘度(ML1+4)は、好ましくは10以上であり、より好ましくは20以上である。また、加工性を高めるために、好ましくは200以下であり、より好ましくは150以下である。該ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300(1994)に従って測定される。
本発明に用いられるゴムを製造する方法としては、単量体を重合させる方法が挙げられる。単量体を重合させる方法としては、溶液重合、気相重合、懸濁重合、及び乳化重合が挙げられる。
ゴムがジエン系ゴムの場合、単量体としては、ジエン単量体を用いる。ジエン単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン単量体;エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の非共役ジエン単量体が挙げられる。また、ジエン単量体の他に、スチレン等の芳香族ビニル単量体;エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン単量体;アクリル酸エステル、アクリロニトリル等のアクリル酸誘導体単量体等を併用してもよい。
本発明におけるゴムとして好適なものとして、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する官能基を有するジエン系ゴムが挙げられる。
ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する官能基としては、ケイ素原子含有官能基、窒素原子含有官能基が挙げられる。ケイ素原子含有官能基としては、ヒドロカルビルオキシシリル基、ハロゲン化シリル基、及びヒドロカルビルシリロキシ基が挙げられる。窒素原子含有官能基としては、置換アミノ基、ニトリル基、ピリジル基が挙げられる。
本明細書において、ヒドロカルビルオキシシリル基は、シランの1個〜3個の水素原子がヒドロカルビル基で置き換えられ、1個〜3個の水素原子が除かれた1価〜3価の基(ただし、ヒドロカルビル基で置き換えられた水素原子と除かれた水素原子との合計数は4を超えない)を表す。
本明細書において、ハロゲン化シリル基は、シランの1個〜3個の水素原子がハロゲン原子で置き換えられ、1個〜3個の水素原子が除かれた1価〜3価の基(ただし、ハロゲン原子で置き換えられた水素原子と除かれた水素原子との合計数は4を超えない)を表す。
本明細書において、ヒドロカルビルシリロキシ基は、シラノールのケイ素原子に結合した水素原子のうちの1個〜3個がヒドロカルビル基で置き換えられ、酸素原子に結合した水素原子が除かれた1価の基を表す。
本明細書において、置換アミノ基は、アミノ基の少なくとも1個の水素原子が、水素原子以外の1価の原子又は1価基に置き換えられた構造を有する基、又はアミノ基の2個の水素原子が2価基で置き換えられた構造を有する基を表す。
ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する官能基を有するゴムの製造方法としては、例えば、次の(a)の方法、(b)の方法、(c)の方法が挙げられる。
(a)重合触媒を用いて溶液中でジエン単量体及び必要に応じて他の単量体を重合してゴムを得、得られたゴムに、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する変性剤を反応させる方法。
(b)ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体と、上記のジエン単量体と、必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得る方法。
(c)ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物を重合触媒として用いて、溶液中でジエン単量体及び必要に応じて他の単量体を重合させてゴムを得る方法。
また、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する官能基を有するゴムの製造方法としては、上記の(a)の方法、(b)の方法、及び(c)の方法からなる群より選択される少なくとも2種の方法を組み合わせた方法、例えば(a)の方法と(b)の方法を組み合わせた方法、及び(a)の方法と(c)の方法を組み合わせた方法、(b)の方法と(c)の方法とを組み合わせた方法、(a)の方法と(b)の方法と(c)の方法とを組み合わせた方法を挙げることもできる。
上記の(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤としては、ケイ素原子を有する変性剤、窒素原子を有する変性剤、及び、ケイ素原子と窒素原子とを有する変性剤が挙げられる。ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ケイ素原子を有する変性剤としては、アルコキシシリル基を有する変性剤が挙げられる。アルコキシシリル基を有する変性剤としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラヒドロカルビルオキシシラン;トリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、エチルトリメトキシシラン等のトリ(ヒドロカルビルオキシ)ヒドロカルビルシラン;クロロトリメトキシシラン、クロロトリエトキシシラン等のトリ(ヒドロカルビルオキシ)ハロシラン;ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエチルジメトキシシラン等のジ(ヒドロカルビルオキシ)ジヒドロカルビルシラン;2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン等の(グリシドキシアルキル)トリヒドロカルビルオキシシラン;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等の(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリヒドロカルビルオキシシラン;3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物等の(トリヒドロカルビルオキシシリル)アルキルコハク酸無水物;及び、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタクリロイロキシアルキル)トリヒドロカルビルオキシシランを挙げることができる。
窒素原子を有する変性剤としては、置換アミノ基及びカルボニル基を有する変性剤が挙げられる。置換アミノ基及びカルボニル基を含有する変性剤としては、4−(ジメチルアミノ)アセトフェノン等の4−(N,N−ジヒドロカルビルアミノ)アセトフェノン;1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタノン等のビス(ジヒドロカルビルアミノアルキル)ケトン;4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等の4、4’−ビス(ジヒドロカルビルアミノ)ベンゾフェノン;2−ジメチルアミノエチルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルアクリレート等の(ジヒドロカルビルアミノ)アルキルアクリレート;2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等の(ジヒドロカルビルアミノ)アルキルメタクリレート;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のN,N−ジヒドロカルビルカルボン酸アミド;N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドなどのN−[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]アクリルアミド;及びN−[2−(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドなどのN−[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]メタクリルアミドが挙げられる。
窒素原子を有する変性剤としては、=N−C(=O)−で表される基を有する変性剤も挙げられる。=N−C(=O)−で表される基を有する変性剤としては、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム等のN−ヒドロカルビルラクタム;及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等の1,3−ジヒドロカルビル−2−イミダゾリジノンが挙げられる。
ケイ素原子と窒素原子とを有する変性剤としては、アルコキシシリル基及びアミノ基を含有する変性剤を挙げることができる。アルコキシシリル基及びアミノ基を含有する変性剤としては、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、[2−(ジメチルアミノエチル)トリメトキシシラン等の[(ジアルキルアミノ)アルキル]アルコキシシラン;及び1−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾ−ル等の環状アミノアルキルアルコキシシランを挙げることができる。
ケイ素原子と窒素原子とを有する変性剤としては、アルコキシシリル基及び=NCO−を含有する変性剤を挙げることもできる。アルコキシシリル基及び=NCO−を含有する変性剤としては、トリス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート、トリス[3−(トリエトキシシリル)プロピル]イソシアヌレート等のトリス[(トリヒドロカルビルオキシシリル)アルキル]イソシアヌレートを挙げることができる。
上記の(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤は、好ましくは窒素原子を有する変性剤であり、より好ましくは置換アミノ基及びカルボニル基を有する変性剤であり、より好ましくはN−[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]アクリルアミド及び/又はN−[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]メタクリルアミドであり、更に好ましくは−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド及び/又はN−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドである。
上記の(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体としては、ケイ素原子を有する単量体、窒素原子を有する単量体、及びケイ素原子と窒素原子とを有する単量体が挙げられる。ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ケイ素原子を有する単量体としては、ヒドロカルビルオキシ基含有ビニルシランが挙げられる。アルコキシ基含有ビニルシランとしては、トリメトキシビニルシラン等のトリヒドロカルビルオキシビニルシラン;ジ−tert−ブトキシ(フェニルビニルシラン等のジヒドロカルビルオキシアリールビニルシラン;及びtert−ブトキシジフェニルビニルシラン等のモノアルコキシジアリールビニルシランが挙げられる。
窒素原子を有する単量体としては、アミノ基含有芳香族ビニル化合物が挙げられる。アミノ基含有芳香族ビニル化合物としては、4−ジメチルアミノスチレン、3−ジメチルアミノスチレン等のジヒドロカルビルスチレン;4−(ジエチルアミノメチル)スチレン、4−[2−(ジメチルアミノ)エチル]スチレン等の[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]スチレン;4−(1−ピロリジニル)スチレン、3−(1−ピロリジニル)スチレン、4−ピペリジノスチレン等の(環状アミノ)スチレン;4−[(1−ピロリジニル)メチル]スチレン、4−[2−(1−ピロリジニル)エチル]スチレン、3−[2−(1−ピロリジニル)エチル]スチレン等の[(環状アミノ)アルキル]スチレン;1−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン等の1−(ジヒドロカルビルアミノフェニル)−1−フェニルエチレン;4−ビニルピリジン等のビニルピリジンが挙げられる。
ケイ素原子と窒素原子とを有する単量体としては、置換アミノ基含有ビニルシランが挙げられる。置換アミノ基含有ビニルシランとしては、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルビニルシラン等のビス(ジアルキルアミノ)アルキルビニルシランを挙げることができる。
上記の(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体は、好ましくはケイ素原子を有する単量体及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体であり、より好ましくはケイ素原子と窒素原子とを有する単量体であり、更に好ましくは置換アミノ基含有ビニルシランであり、最も好ましくはビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ−n−ブチルアミノ)メチルビニルシランからなる群より選択される少なくとも1つの単量体である。
上記の(c)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物としては、ケイ素原子を有する有機アルカリ金属化合物、窒素原子を有する有機アルカリ金属化合物を挙げることができる。
ケイ素原子を有する有機アルカリ金属化合物としては、ヒドロカルビルシリロキシ基を有する有機アルカリ金属化合物が挙げられる。ヒドロカルビルシリロキシ基を有する有機アルカリ金属化合物としては、[3−(トリイソプロピルシリロキシ)]プロピルリチウム、[3−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)プロピル]リチウム等のトリヒドロカルビルシリロキシアルキルリチウムが挙げられる。また、ヒドロカルビルシリロキシ基を有する有機アルカリ金属化合物は、上記のトリヒドロカルビルシリロキシアルキルリチウムに、ブタジエン、イソプレン、スチレン等の単量体を、該トリヒドロカルビルシリロキシアルキルリチウム1molに対して該単量体1mol〜10mol、好ましくは1mol〜5molの比で反応させた化合物であってもよい。
窒素原子を有する有機アルカリ金属化合物としては、置換アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物が挙げられる。置換アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物としては、置換アミノリチウム及び置換アミノヒドロカルビルリチウムが挙げられる。置換アミノリチウムとしては、ジイソプロピルアミノリチウム、ジ−n−ブチルアミノリチウム等のジヒドロカルビルアミノリチウム;及び1−ピロリジニルリチウム、ピペリジノリチウム、1−ヘキサメチレンイミノリチウム等の環状アミノリチウムが挙げられる。置換アミノヒドロカルビルリチウムとしては、[(置換アミノ)アルキル]リチウムが挙げられる。[(置換アミノ)アルキル]リチウムとしては、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]リチウム、[3−(ジエチルアミノ)プロピル]リチウム等の[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]リチウム;[3−(1−ピロリジニル)プロピル]リチウム等の[(環状アミノ)アルキル]リチウム;及び(3−モルホリノプロピル)リチウム、[3−(1−イミダゾリル)プロピル]リチウム等の[(ヘテロ原子含有環状アミノ)アルキル]リチウムが挙げられる。また、置換アミノヒドロカルビルリチウムは、上記の[(置換アミノ)アルキル]リチウムに、ブタジエン、イソプレン、スチレン等の単量体を、該[(置換アミノ)アルキル]リチウム1molに対して該単量体1mol〜10mol、好ましくは1mol〜5molの比で反応させた化合物であってもよい。
上記の(c)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物として、好ましくは窒素原子を有する有機アルカリ金属化合物であり、より好ましくは置換アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物であり、更に好ましくは置換アミノヒドロカルビルリチウムであり、最も好ましくは[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]リチウムに、ブタジエン、イソプレン、及びスチレンからなる単量体群より選択される1以上の単量体を、該[(置換アミノ)アルキル]リチウム1molに対して該単量体1mol〜10molの比で反応させた化合物、又は[(ジヒドロカルビルアミノ)アルキル]リチウムであり、
特に好ましくは、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]リチウム及び/又は[3−(ジエチルアミノ)プロピル]リチウムに、イソプレンを、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]リチウム及び/又は[3−(ジエチルアミノ)プロピル]リチウム1molに対してイソプレン1mol〜5molの比で反応させた化合物である。
ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する官能基を有するゴムの製造方法は、得られるゴム組成物の共連続指数CCIを高め、省燃費性及びグリップ性を高めるために、好ましくは、上記の(a)の方法、(b)の方法、及び(c)の方法からなる群より選択される少なくとも2種の方法を組み合わせた方法であり、
より好ましくは、少なくとも上記の(a)の方法と(b)の方法とを組み合わせた方法、すなわち重合触媒を用いて、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体と、ジエン単量体と、必要に応じて他の単量体とを重合させてゴムを得、得られたゴムに、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤を反応させる方法であり、
更に好ましくは、少なくとも上記の(a)の方法と(b)の方法とを組み合わせた方法であって、(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤が窒素原子を有する変性剤であり、(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体が、ケイ素原子を有する単量体、及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体である方法、すなわち、重合触媒を用いて、ケイ素原子を有する単量体及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体とジエン単量体と必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得、得られたゴムに、窒素原子を有する変性剤を反応させる方法であり、
最も好ましくは、上記の(a)の方法と(b)の方法と、さらに(c)の方法とを組み合わせた方法であって、(a)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する変性剤が窒素原子を有する変性剤であり、(b)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を有する単量体が、ケイ素原子を有する単量体、及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体であり、(c)の方法におけるケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物が窒素原子を有する有機アルカリ金属化合物である方法、すなわち、ケイ素原子及び窒素原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を含有する有機アルカリ金属化合物を重合触媒として用いて、ケイ素原子を有する単量体及び/又はケイ素原子と窒素原子とを有する単量体とジエン単量体と必要に応じて他の単量体とを共重合させてゴムを得、得られたゴムに、窒素原子を有する変性剤を反応させる方法である。
<無機充填剤>
本発明における無機充填剤としては、シリカ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム及びマイカが挙げられる。
シリカとしては、乾式シリカ(無水ケイ酸)、湿式シリカ(含水ケイ酸)、コロイダルシリカ、沈降シリカ、などをあげることができる。これらは1種以上用いることができる。シリカのBET比表面積は、好ましくは、50〜250m/gである。該BET比表面積は、ASTM D1993−03に従って測定される。市販品としては、デグッサ社製 商品名 ウルトラシルVN3−G、東ソー・シリカ社製 商品名 VN3、AQ、ER、RS−150、Rhodia社製 商品名 Zeosil 1115MP、1165MP等を用いることができる。
カーボンブラックとしては、EPC、MPC及びCCのようなチャンネルカーボンブラック;SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスカーボンブラック;FT及びMTのようなサーマルカーボンブラック;アセチレンカーボンブラック;グラファイトをあげることができる。これらは1種以上用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは、5〜200m/gであり、また、カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸収量は、好ましくは、5〜300ml/100gである。該窒素吸着比表面積は、ASTM D4820−93に従って測定され、該DBP吸収量は、ASTM D2414−93に従って測定される。市販品としては、三菱化学社製 商品名 ダイヤブラックN339、東海カーボン社製 商品名 シースト6、シースト7HM、シーストKH、デグッサ社製 商品名 CK 3、Special Black 4A等を用いることができる。
本発明のゴム組成物に含まれる無機充填剤は、好ましくはシリカ及びカーボンブラックからなる群より選択される1以上の無機充填剤であり、より好ましくはシリカとカーボンブラックとの混合物である。
<無機充填剤の含有量>
本発明のゴム組成物に含まれる無機充填剤の含有量は、ゴム組成物に含まれるゴム100重量部に対して、好ましくは10重量部〜200重量部であり、より好ましくは60重量部〜150重量部であり、さらに好ましくは70重量部〜120重量部である。
無機充填剤がシリカとカーボンブラックとの混合物である場合は、カーボンブラックの重量のシリカの重量に対する比(カーボンブラックの重量/シリカの重量)は、好ましくは1/99〜90/10である。
<ゴム、無機充填剤以外の成分>
本発明のゴム組成物は、ゴム及び無機充填剤以外の成分を含んでもよい。ゴム及び無機充填剤以外の成分としては、伸展油、加工助剤、老化防止剤、滑剤などが挙げられる。
伸展油としては、アロマチック系鉱物油(粘度比重恒数(V.G.C.値)0.900〜1.049)、ナフテン系鉱物油(V.G.C.値0.850〜0.899)、パラフィン系鉱物油(V.G.C.値0.790〜0.849)などをあげることができる。伸展油の多環芳香族含有量は、好ましくは3重量%未満であり、より好ましくは1重量%未満である。該多環芳香族含有量は、英国石油学会346/92法に従って測定される。また、伸展油の芳香族化合物含有量(CA)は、好ましくは20重量%以上である。これらの伸展油は、1種以上用いられる。
ゴム組成物に含まれるゴム及び無機充填剤以外の成分の量は、ゴム組成物に含まれるゴム100重量部に対して、好ましくは100重量部以下である。
<共連続指数CCI>
本発明のゴム組成物は、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であることを充足するゴム組成物である。
CCI=(1−λ1)/(1−VB) (1)
(式(1)において、λは、ゴム組成物をトルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
なお、λおよびVBは、室温条件下、好ましくは、25℃の条件下での値を表す。
パラレル−シリーズモデルとは、2成分の力学要素からなるモデルであり、I.M.Ward, Mechanical Properties of Solid Polymers (Wiley, 1971)に「高柳モデル」として記載されているモデルのうちの1つである。
本発明においては、ゴム組成物をトルエンに可溶な成分(以下、トルエン可溶成分と称する)と、トルエンに不溶な成分(以下、トルエン不溶成分と称する)との2成分からなる系として、パラレル−シリーズモデルを適用する。
パラレル−シリーズモデルにおいては、トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分のそれぞれの成分について、直列度評価値と並列度評価値という2つのパラメータを用いる。本明細書では、パラレル−シリーズモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の直列度評価値をφ1、トルエン不溶成分の並列度評価値をλ1とする。このとき、トルエン可溶成分の直列度評価値は(1−φ1)、トルエン可溶成分の並列度評価値は(1−λ1)となる。また、φ1及びλ1と、ゴム組成物全体の体積に対するトルエン不溶成分の体積分率(VB)との間には、下記式(2−1)で表される関係式が成立する。
B=φ1λ1 (2−1)
Bは、トルエン可溶成分の密度dAと、トルエン不溶成分の密度dBと、ゴム組成物全体の密度dtotalから求めることができる。具体的には、VB、dA、dB、及びdtotalの間には、下記式(3)で表される関係が成立する。
total=(1−VB)dA+VBB (3)
すなわち、VBは下記式(3’)により求められる。
B=(dtotal−dA)/(dB−dA) (3’)
パラレル−シリーズモデルにおいては、I.M.Ward, Mechanical Properties of Solid Polymers (Wiley, 1971)の記載から、ゴム組成物の複素弾性率をEtotal *、トルエン可溶成分の複素弾性率をEA *、トルエン可溶成分の複素弾性率をEB *として、下記の式(4−1)で表される関係が成り立つ。
Figure 2014019820
ここで、複素弾性率E*は、貯蔵弾性率をE’、損失弾性率をE”として、下記の式(5)で定義される。
*=E’+iE” (5)
(式(5)において、iは虚数単位を表す。)
共連続指数(CCI)は、λ及びVBから、上記の式(1)により求められる値である。共連続指数(CCI)の値が1に近いほど、トルエン可溶成分とトルエン不溶成分との2成分からなる系の構造が共連続構造に近い構造であることを表す。
より詳しくは、共連続指数(CCI)を求める方法としては、以下の〔1〕〜〔5〕の手順により求める方法が挙げられる。
〔1〕未加硫のゴム組成物を2つに分け、一方を室温のトルエンに浸漬し、トルエン可溶成分とトルエン不溶成分に分離する。
〔2〕トルエンに浸漬しなかった方の前記ゴム組成物(以下、未分離ゴム組成物と称する)、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれに、加硫剤及び加硫促進剤を添加し混練する。そして、加硫剤及び加硫促進剤を添加した未分離ゴム組成物、加硫剤及び加硫促進剤を添加したトルエン可溶成分、及び加硫剤及び加硫促進剤を添加したトルエン不溶成分のそれぞれをシート状に成形して加硫処理を行い、未分離ゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体を得る。
〔3〕未分離ゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、密度を測定し、上記式(3’)からVBを求める。また、前記のそれぞれの加硫成形体について、動的粘弾性測定を行って貯蔵弾性率及び損失弾性率を求め、Etotal *、EA *、EB *の温度特性曲線を得る。
〔4〕λ、φ1、及び上記〔3〕で求めたVBが式(2−1)の関係を満たすという条件のもとで、得られたEA *及びEB *の温度特性曲線に式(4−1)を適用することに得られるEtotal *の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λとφ1とを求める。
〔5〕上記〔3〕で求めたVBと、上記〔4〕で求めたλとを式(1)に代入し、共連続指数(CCI)を求める。
上記の方法のほかに、共連続指数(CCI)を求める方法として、トルエン可溶成分とトルエン不溶成分との2成分からなる本発明のゴム組成物にシリーズ−パラレルモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の並列度評価値(λ2)を求め、λ2からλ1を求め、共連続指数(CCI)の値を求める方法を挙げることができる。シリーズ−パラレルモデルは、パラレル−シリーズモデルと同じく、I.M.Ward, Mechanical Properties of Solid Polymers (Wiley, 1971)に「高柳モデル」として記載されているモデルのうちの1つであり、パラレル−シリーズモデルとは数学的に等価の関係にあることがD.Kaplan,N.W.Tschoegl,Polym.Enm.Sci.,14,43(1974)に記載されている。
シリーズ−パラレルモデルにおいても、トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分のそれぞれの成分について、直列度評価値と並列度評価値という2つのパラメータを用いる。本明細書では、シリーズ−パラレルモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の直列度評価値をφ2、トルエン不溶成分の並列度評価値をλ2とする。このとき、トルエン可溶成分の直列度評価値は(1−φ2)、トルエン可溶成分の並列度評価値は(1−λ2)となる。また、φ2及びλ2と、ゴム組成物全体の体積に対するトルエン不溶成分の体積分率(VB)との間には、下記式(2−2)で表される関係式が成立する。
B=φ2λ2 (2−2)
シリーズ−パラレルモデルにおいては、I.M.Ward, Mechanical Properties of Solid Polymers (Wiley, 1971)の記載から、ゴム組成物の複素弾性率をEtotal *、トルエン可溶成分の複素弾性率をEA *、トルエン可溶成分の複素弾性率をEB *として、下記の式(4−2)で表される関係が成り立つ。
Figure 2014019820
さらに、λ1、λ2、及びVBの間に下記の式(6)で表される関係が成立することがD.Kaplan,N.W.Tschoegl,Polym.Enm.Sci.,14,43(1974)に記載されている。
λ1=VB/(1+VB−λ2) (6)
本発明のゴム組成物にシリーズ−パラレルモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の並列度評価値(λ2)を求め、λ2からλ1を求めることによりCCIの値を求める方法としては、より詳細には、上記の〔1〕〜〔3〕の方法によりEtotal *、EA *、EB *の温度特性曲線、及びVBを求め、その後、以下の〔4’〕〜〔6’〕の手順により共連続指数(CCI)の値を求める方法を挙げることができる。
〔4’〕λ2、φ2、及び上記〔3〕で求めたVBが式(2−2)の関係を満たすという条件のもとで、得られたEA *及びEB *の温度特性曲線に式(4−2)を適用することにより得られるEtotal *の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λ2とφ2とを求める。
〔5’〕上記〔4’〕で求めたλ2と、上記〔3〕で求めたVBとを、上記の式(6)に代入し、λを求める。
〔6’〕上記〔5’〕で求めたλと、上記〔3〕で求めたVBとを、上記の式(1)に代入し、共連続指数(CCI)を求める。
本発明のゴム組成物の共連続指数(CCI)は、省燃費性及びグリップ性を高めるために、0.93以上であり、好ましくは0.95以上であり、より好ましくは0.96以上である。
[ゴム組成物の製造方法]
本発明のゴム組成物の製造方法は、ゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を高めるために、下記の工程[I]及び工程[II]を有することが好ましい。
工程[I]:ゴムと、当該ゴム100重量部に対して1重量部〜100重量部のシランカップリング剤とを混練して予備混練ゴム組成物を得る工程。
工程[II]:前記予備混練ゴム組成物に含まれるゴム100重量部に対して10重量部〜200重量部の無機充填剤と、前記予備混練ゴム組成物とを混練する工程。
<シランカップリング剤>
本発明に用いるシランカップリング剤としては、含硫黄基を有するアルコキシシラン化合物、アミノ基を有するアルコキシシラン化合物、エポキシ基を有するアルコキシシラン化合物、ビニル基を有するアルコキシシラン化合物、アクリル基を有するアルコキシシラン化合物、メタクリル基を有するアルコキシシラン化合物、スチリル基を有するアルコキシシラン化合物、ウレイド基を有するアルコキシシラン化合物、イソシアネート基を有するアルコキシシラン化合物、ハロゲン原子を有するアルコキシシラン化合物をあげることができ、好ましくは、含硫黄基を有するアルコキシシラン化合物である。
含硫黄基としては、メルカプト基、チオエステル基、チオシアナト基、ポリスルフィド基をあげることができ、好ましくは、ポリスルフィド基である。
メルカプト基を有するアルコキシシラン化合物としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランをあげることができる。チオエステル基を有するアルコキシシラン化合物としては、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランをあげることができる。チオシアナト基を有するアルコキシシラン化合物としては、3−チオシアナトプロピルトリエトキシシランをあげることができる。
ポリスルフィド基を有するアルコキシシラン化合物としては、下記式(2)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014019820
(式(2)中、R21、R22、R23はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R21、R22、R23のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、Aはジアルキルチオカルバミル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、チオシアニル基、及びアルコキシシリルアルキル基からなる基群より選択される1個の基を表し、iは1〜5の整数を表し、jは2〜8の整数を表す。)
式(2)において、R21、R22、R23はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R21、R22、R23のうちの少なくとも1個がアルコキシ基である。好ましくは、R21、R22、R23のうちの少なくとも2個がアルコキシ基である。より好ましくは、R21、R22、R23がアルコキシ基である。
21、R22、R23のアルキル基及びアルコキシ基の炭素原子数は好ましくは1〜8であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4であり、特に好ましくは1〜2である。
21、R22、R23のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基などをあげることができる。好ましくは、メチル基、又はエチル基である。
21、R22、R23のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基などをあげることができる。好ましくは、メトキシ基、又はエトキシ基である。
好ましくは、R21、R22、R23がメトキシ基、エトキシ基、メチル基、及びエチル基からなる基群より選択される基であり、R21、R22、R23のうちの少なくとも2個がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基である。より好ましくは、R21、R22、R23がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基である。
式(2)中、iは1〜5の整数を表し、好ましくは2又は3である。
式(2)中、jは2〜8の整数を表し、好ましくは2〜5の整数である。
式(2)中、Aはジアルキルチオカルバミル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、チオシアニル基、及びアルコキシシリルアルキル基からなる基群より選択される基を表す。
ジアルキルチオカルバミル基としては、ジメチルチオカルバミル基、ジエチルチオカルバミル基をあげることができる。
アルコキシシリルアルキル基としては、下記式(2−S)で表される基をあげることができる。
Figure 2014019820
(式(2−S)中、R24、R25、R26はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R24、R25、R26のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、kは1〜5の整数を表す。)
式(2−S)において、R24、R25、R26はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R24、R25、R26のうちの少なくとも1個がアルコキシ基である。好ましくは、R24、R25、R26のうちの少なくとも2個がアルコキシ基である。より好ましくは、R24、R25、R26がアルコキシ基である。
24、R25、R26のアルキル基及びアルコキシ基の炭素原子数は好ましくは1〜8であり、より好ましくは1〜6であり、さらに好ましくは1〜4であり、特に好ましくは1〜2である。
24、R25、R26のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基などをあげることができる。好ましくは、メチル基、エチル基である。
24、R25、R26のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基などをあげることができる。好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
好ましくは、R24、R25、R26がメトキシ基、エトキシ基、メチル基、及びエチル基からなる基群より選択される基であり、R24、R25、R26のうちの少なくとも2個がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基である。さらに好ましくは、R24、R25、R26がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基である。
式(2−S)中、kは1〜5の整数を表し、好ましくは2又は3である。
式(2−S)で表される基としては、2−トリメトキシシリルエチル基、3−トリメトキシシリルプロピル基、3−トリエトキシシリルプロピル基、3−ジメトキシメチルシリルプロピル基をあげることができる。
式(2)で表される化合物のうち、Aがジアルキルチオカルバミル基である化合物として、γ−トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィドをあげることができる。Aがチアゾリル基である化合物として、γ−トリメトキシシリルプロピルチアゾリルテトラスルフィドをあげることができる。Aがベンゾチアゾリル基である化合物として、γ−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドをあげることができる。Aがチオシアニル基である化合物として、γ−トリメトキシシリルプロピルチオシアニルテトラスルフィドをあげることができる。
式(2)で表される化合物のうち、Aが式(2−S)で表される基である化合物として、下記(2−1)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014019820
(式(2−1)中、R21、R22、R23はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R21、R22、R23のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、R24、R25、R26はそれぞれアルキル基又はアルコキシ基を表し、R24、R25、R26のうちの少なくとも1個がアルコキシ基であり、iは1〜5の整数を表し、jは2〜8の整数を表し、kは1〜5の整数を表す。)
式(2−1)で表される化合物としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−ジメトキシメチルプロピル)テトラスルフィドをあげることができる。
式(2−1)で表される化合物は、市販品としては、デグッサ社製 商品名 Si69、Si75などをあげることができる。
ポリスルフィド基を含有するアルコキシシラン化合物は、好ましくは式(2−1)で表される化合物であり、より好ましくは式(2−1)において、R21、R22、R23、R24、R25、R26がメトキシ基、エトキシ基、メチル基、及びエチル基からなる基群より選択される基であり、R21、R22、R23のうちの少なくとも2個がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基であり、R24、R25、R26のうちの少なくとも2個がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基であり、iが1〜5の整数であり、jが2〜8の整数であり、kが1〜5の整数である化合物である。さらに好ましくは、式(2−1)において、R21、R22、R23、R24、R25、R26がそれぞれメトキシ基又はエトキシ基であり、iが2又は3であり、jが2〜5の整数であり、kが2又は3である化合物である。
ポリスルフィド基を含有するアルコキシシラン化合物として特に好ましくは、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである。
本発明において、2種以上のシランカップリング剤を併用してもよい。
<工程[I]>
工程[I]においては、ゴムとシランカップリング剤とを混練して予備混練ゴム組成物を得る。混練するシランカップリング剤の量は、ゴム100重量部に対して、1重量部〜100重量部であり、好ましくは1重量部〜10重量部である。
工程[I]において、ゴムとシランカップリング剤との混練には、好ましくは混練機を使用する。混練機としては、バンバリーミキサー、ラボプラストミル、ニーダー等の密閉型混練機;及びロール混練機等の開放型混練機をあげることができる。ゴムとシランカップリング剤とを混練する温度は、ゴム組成物の熱劣化を防ぐために、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは160℃以下であり、さらに好ましくは130℃以下である。また、最終的に得られるゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるため、30℃以上であり、より好ましくは50℃以上である。好ましくは、90℃以上の温度で混練する時間が1分間以上である。混練する時間は好ましくは1分以上20分以下である。
また、工程[I]において、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、伸展油、加工助剤、滑剤などをゴム及びシランカップリング剤とともに混練してもよい。
工程[I]においては、最終的に得られるゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるため、無機充填剤を混練しない方が好ましいが、少量であればゴムとシランカップリング剤とともに無機充填剤を混練してもよい。工程[I]において混練する無機充填剤の量は、工程[I]において混練するゴム100重量部に対して、好ましくは20重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下であり、さらに好ましくは5重量部以下であり、特に好ましくは2重量部以下である。
<工程[II]>
工程[II]においては、無機充填剤と、工程[I]で調製された前記予備混練ゴム組成物とを混練する。混練する無機充填剤の量は、予備混練ゴム組成物中のゴム100重量部に対して、10重量部〜200重量部であり、好ましくは60重量部〜150重量部であり、さらに好ましくは70重量部〜120重量部である。
無機充填剤と予備混練ゴム組成物とを混練する際には、好ましくは混練機を使用する。混練機としては、バンバリーミキサー、ラボプラストミル、ニーダー等の密閉型混練機;及びロール混練機等の開放型混練機をあげることができる。得られるゴム組成物の共連続指数CCIを高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるために、混練機は好ましくは密閉型混練機である。
混練を行う温度は、ゴム組成物の熱劣化を防ぐために、好ましくは200℃以下であり、より好ましくは160℃以下であり、さらに好ましくは130℃以下であり、また、得られるゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるために、30℃以上であり、より好ましくは50℃以上である。また、得られるゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるために、混練中の混練物の温度の最高値は、好ましくは95℃以上であり、より好ましくは110℃以上であり、さらに好ましくは125℃以上であり、最も好ましくは135℃以上である。
混練時間は、得られるゴム組成物の共連続指数(CCI)を高め、省燃費性及びグリップ性を向上させるために、好ましくは30秒以上30分以下である。
工程[II]において、老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、伸展油、加工助剤、滑剤等を無機充填剤及び予備混練ゴム組成物とともに混練してもよい。また、工程[II]の後に、工程[II]で得られたゴム組成物と老化防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、伸展油、加工助剤、滑剤等とを混練する工程を設けてもよい。
[加硫剤を含有するゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含有していてもよい。
加硫剤としては、硫黄が挙げられる。硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などが挙げられる。ゴム組成物が含有する加硫剤の量は、ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜15重量部であり、より好ましくは0.3重量部〜10重量部であり、さらに好ましくは0.5重量部〜5重量部である。
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、2,2’−ジベンゾチアジルジサルファイド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤をあげることができる。
加硫剤を含有するゴム組成物を得る方法としては、上記の工程[II]で得られたゴム組成物と、加硫剤と、必要に応じて加硫促進剤とを、バンバリーミキサー、ラボプラストミル、ロール混練機などの混練機を用いて混練する方法をあげることができる。混練温度は、好ましくは10℃〜100℃であり、より好ましくは20℃〜80℃である。混練時間は、好ましくは30秒〜30分であり、より好ましくは1分〜20分である。
[加硫ゴム組成物]
本発明の加硫ゴム組成物は、加硫剤を含有する上記のゴム組成物を加硫処理して得られる加硫ゴム組成物である。
本発明においては、好ましくは、加硫処理の方法として、プレス加硫をあげることができる。加硫処理を行う温度は、好ましくは120〜200℃、より好ましくは140〜180℃である。加硫処理を行う時間は、好ましくは10分〜2時間、より好ましくは30分〜1時間である。
[ゴム組成物の用途]
本発明のゴム組成物及びそれを加硫して得られる加硫ゴム組成物は、省燃費性及びグリップ性に優れるため、タイヤ、靴底、床材、防振材などに用いられ、特に、タイヤに好適に用いられる。
物性評価は次の方法で行った。
1.ムーニー粘度(ML1+4
JIS K6300(1994)に従って、100℃にて重合体のムーニー粘度を測定した。
2.スチレンに由来する単量体単位の含量(単位:重量%)
JIS K6383(1995)に従って、屈折率から重合体のスチレンに由来する単量体単位の含量を求めた。
3.ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量(単位:モル%)
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より、ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量を求めた(ただし、ブタジエンに由来する単量体単位の全量を100モル%とする)。
4.省燃費性
シート状の加硫ゴム成形体から幅4mm、長さ40mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。測定は、レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)によって、歪み1%及び周波数10Hzの条件下で、温度70℃での試験片の損失正接(tanδ(70℃))を測定した。この値が小さいほど、省燃費性に優れる。
5.グリップ性
シート状の加硫ゴム成形体から幅4mm、長さ40mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。測定は、レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)によって、歪み2.5%及び周波数10Hzの条件下で、温度0℃での試験片の損失正接(tanδ(0℃))を測定した。この値が大きいほど、グリップ性に優れる。
6.複素弾性率の温度特性
シート状の加硫ゴム成形体から幅5.0mm、長さ50mm、厚み1.2mmの短冊上試験片を打ち抜き、試験に供した。レオログラフ−ソリッド(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、歪み0.25%、周波数10Hz、昇温速度2℃/min、温度範囲−50〜80℃とし、該温度領域における貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E’’)を測定し、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を求めた。
7.トルエン不溶成分の体積分率(VB)の計算
ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体から、幅1cm×長さ5cm×厚み2mmの試験片を打抜き、密度計(東洋精機製作所:型番DENSIMETER−H)を用いてJIS K6288(1998)に従って、密度を測定し、上記式(3’)を用いてトルエン不溶成分の体積分率(VB)を求めた。
8.共連続指数(CCI)の計算
ゴム組成物にシリーズ−パラレルモデルを適用し、トルエン不溶成分の並列度評価値(λ2)、トルエン不溶成分の直列度評価値(φ2)、及びトルエン不溶成分の体積分率(VB)が上記式(2−2)の関係を満たすという条件のもとで、得られたトルエン可溶成分の複素弾性率(EA *)及びトルエン不溶成分の複素弾性率(EB *)の温度特性曲線に上記式(4−2)を適用することにより得られるゴム組成物全体の複素弾性率(Etotal *)の温度特性曲線が、測定により得られたEtotal *の温度特性曲線に最も近くなるように最小二乗法によるフィッティングを行い、λ2とφ2とを求めた。
次に、λ2とVBとを上記の式(6)に代入して、ゴム組成物にパラレル−シリーズモデルを適用した場合のトルエン不溶成分の並列度評価値λを求め、λとVBとを上記の式(1)に代入して共連続指数(CCI)を求めた。
実施例および比較例で使用したブタジエン系ゴムの物性値、シリカ、シランカップリング剤及びその他の添加剤を以下に示す。
(a)ブタジエン系ゴム
(a−1)SBR−A
下記の参考例1において製造され、下記の物性を有するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム。
ムーニー粘度(ML1+4(100℃)):44.0。
スチレンに由来する単量体単位の含量:24.7重量%。
ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量:56.6重量%。
(a−2)SBR−B
下記の参考例2において製造され、下記の物性を有するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム。
ムーニー粘度(ML1+4(100℃)):44.0。
スチレンに由来する単量体単位の含量:25.0重量%。
ブタジエンに由来する単量体単位のうちのビニル結合の量:57.1重量%。
(b)シリカ
デグッサ社製、商品名 ウルトラシルVN3−G
(c)シランカップリング剤
ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド (デグッサ社製、商品名 Si69)
(d)カーボンブラック
三菱化学社製、商品名 ダイヤブラックN339
(e)伸展油
ジャパンエナジー社製、商品名 JOMOプロセスNC−140
(f)老化防止剤
N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(住友化学社製、商品名 アンチゲン3C)
(g)ステアリン酸
新日本理化社製、商品名 ステアリン酸50S
(h)酸化亜鉛
正同化学工業社製、商品名 酸化亜鉛
(i)ワックス
大内新興化学工業社製、商品名 サンノックN
(j)加硫促進剤
(j−1)加硫促進剤A
N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(住友化学社製、商品名 ソクシノールCZ)
(j−2)加硫促進剤B
1,3−ジフェニルグアニジン(住友化学社製、商品名 ソクシノールD)
(k)硫黄
鶴見化学工業社製、商品名:微粉硫黄
(l)酸化防止剤
(l−1)酸化防止剤A
2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製、商品名:スミライザーGM)
(l−2)酸化防止剤B
ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学社製、商品名:スミライザーTP−D)
[参考例1]
<SBR−Aの製造>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器内部を、洗浄、乾燥し、重合反応器内部のガスを乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.5mlを重合反応器内に投入した。次に、重合開始剤の失活に作用する不純物を予め無毒化させるために、スカベンジャーとして少量のn−ブチルリチウムのヘキサン溶液を重合反応器内に投入した。
ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン2.74gを重合反応器内に投入した。次に、n−ブチルリチウムを14.9mmolをシクロヘキサン溶液として重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、及びビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの共重合反応を3時間行った。重合反応開始後に供給した1,3−ブタジエン及びスチレンの量は、それぞれ821g、259gであった。重合反応器に投入又は供給した単量体総量中、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの投入量は0.14重量%であった。
次に、重合反応器温度を65℃に保ちながら、得られた重合溶液を重合反応器内で130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド14.9mmolを重合溶液に添加し、15分間撹拌した。
重合溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に酸化防止剤A1.8g、酸化防止剤B0.9gを加え、次に、重合溶液を24時間常温下に放置し、溶媒を蒸発させて重合体を得た。その後、得られた重合体を更に55℃で12時間減圧乾燥し、SBR−Aを得た。
[参考例2]
<SBR−Bの製造>
内容積20リットルの撹拌装置付きステンレス製重合反応器内部を、洗浄、乾燥し、重合反応器内部のガスを乾燥窒素で置換した。次に、工業用ヘキサン(密度680kg/m)10.2kg、1,3−ブタジエン608g、スチレン192g、テトラヒドロフラン6.1ml、エチレングリコールジエチルエーテル4.5mlを重合反応器内に投入した。次に、重合開始剤の失活に作用する不純物を予め無毒化させるために、スカベンジャーとして少量のn−ブチルリチウムのヘキサン溶液を重合反応器内に投入した。
ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン2.74gを重合反応器内に投入した。次に、3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−プロピルリチウムにイソプレンに由来する構造単位が2単位結合した化合物(FMC社製、商品名:AI−200CE2、シクロヘキサン溶液)18.9mmolをシクロヘキサン溶液として重合反応器内に投入し、重合反応を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、1,3−ブタジエンとスチレンとを重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエン、スチレン、及びビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの共重合反応を3時間行った。重合反応開始後に供給した1,3−ブタジエン及びスチレンの量は、それぞれ912g、288gであった。重合反応器に投入又は供給した単量体総量中、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランの投入量は0.14重量%であった。
次に、重合反応器温度を65℃に保ちながら、得られた重合溶液を重合反応器内で130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド18.9mmolを重合溶液に添加し、15分間撹拌した。
重合溶液にメタノール1.2mlを含むヘキサン溶液20mlを加え、重合溶液を5分間撹拌した。次に、重合体溶液に酸化防止剤A8.0g、酸化防止剤B4.0gを加え、次に、重合溶液を24時間常温下に放置し、溶媒を蒸発させて重合体を得た。その後、得られた重合体を更に55℃で12時間減圧乾燥し、SBR−Bを得た。
[実施例1]
<ゴム組成物の調製>
SBR−A100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から37秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分12秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを、2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入し、前記予備混練ゴム組成物とともに混練してゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を混練開始から2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して前記ゴム組成物とともに混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率(VB)から共連続指数(CCI)を計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表1に示す。
[実施例2]
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入し、前記予備混練物とともに混練してゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率VBから共連続指数CCIを計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表1に示す。
[比較例1]
<ゴム組成物の調整>
SBR−A100重量部を105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、シランカップリング剤6.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて105℃温調の前記のロール混練機に投入してSBR−Aとともに混練し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率からVBから共連続指数CCIを計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表1に示す。
[実施例3]
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出し、当該混練物を60℃温調ラボプラストミルに投入し、3分間混練し、混練物の温度が102℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率からVBから共連続指数CCIを計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表2に示す。
[実施例4]
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出して、当該混練物を60℃温調ラボプラストミルに投入し、6分間混練し、混練物の温度が115℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温に24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率からVBから共連続指数CCIを計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表2に示す。
[実施例5]
<ゴム組成物の調整>
SBR−B100重量部と、シランカップリング剤6.4重量部とを、105℃温調のロール混練機(関西ロール株式会社製、ロール径10インチ)で5分間混練し、その後室温まで冷却して混練物を得た。その後、70℃温調のラボプラストミル(東洋精機株式社製、ラボプラストミル10C100−01)に前記混練物を投入し、混練を開始した。混練開始から41秒後に混練物の温度が90℃に達した。その後も混練を続け、混練開始から2分19秒後、混練物の温度が120℃に達したところで混練を終了し、その後室温まで冷却して予備混練ゴム組成物を得た。得られた予備混練ゴム組成物106.4重量部を105℃温調の前記のロール混練機で2分間混練し、次に、シリカ78.4重量部と、カーボンブラック6.4重量部と、老化防止剤1.5重量部と、ステアリン酸1重量部と、酸化亜鉛2重量部と、ワックス1.5重量部とを2分おきに10回に分けて前記のロール混練機に投入して予備混練ゴム組成物とともに混練し、さらに、混練物をロール混練機から取り出して、当該混練物を90℃温調ラボプラストミルに投入し、6分間混練し、混練物の温度が142℃に達したところで混練を終了し、ゴム組成物を得た。その後、ゴム組成物を室温まで冷却した。
<トルエン可溶成分及びトルエン不溶成分の調製>
前記ゴム組成物の一部を取り出し、2mm角に切断し、室温のトルエンに浸漬した。浸漬開始から24時間後及び48時間後にトルエンを入れ替えた。浸漬開始から72時間後に、トルエンに溶解しなかったゴム組成物を取り出し、室温で24時間乾燥させ、その後、トルエン不溶成分を得た。
また、ゴム組成物が溶解したトルエンを室温で24時間放置してトルエンを蒸発させ、トルエン可溶成分を得た。
得られたトルエン不溶成分及びトルエン可溶成分を、さらに30℃で24時間減圧乾燥した。
<加硫成形体の調製>
前記ゴム組成物を80℃温調の前記ロール混練機に投入して2分間混練し、次に、前記ゴム組成物100重量部に対して、硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を2分おきに5回に分けて前記のロール混練機に投入して混練し、加硫剤を含有するゴム組成物を得た。
また、前記のトルエン可溶成分及びトルエン不溶成分についても、ゴム組成物と同様に、それぞれ100重量部に対して硫黄1.4重量部、加硫促進剤A1重量部、加硫促進剤B1重量部を添加して混練した。
前記の加硫剤を含有するゴム組成物、トルエン可溶成分、及びトルエン不溶成分のそれぞれを、ロール径10インチのロールでシート状に成形し、加硫処理を160℃で45分間行い、幅60mm×奥行30mm×厚み1.2mmのシート状の加硫成形体を調製した。ゴム組成物、トルエン可溶成分、トルエン不溶成分のそれぞれの加硫成形体について、複素弾性率(E*)の温度特性曲線を測定し、得られた複素弾性率(E*)の温度特性曲線及びトルエン不溶成分の体積分率からVBから共連続指数CCIを計算した。また、ゴム組成物の加硫成形体については、省燃費性及びグリップ性も測定した。結果を表2に示す。
Figure 2014019820
Figure 2014019820

Claims (6)

  1. ゴムと無機充填剤とを含むゴム組成物であって、下記式(1)で表される共連続指数(CCI)が0.93以上であるゴム組成物。
    CCI=(1−λ)/(1−V) (1)
    (式(1)において、λは、ゴム組成物を、トルエンに可溶な成分とトルエンに不溶な成分との2成分からなる系としてパラレル−シリーズモデルを適用した場合におけるトルエンに不溶な成分の並列度評価値を表し、VBは、ゴム組成物全体の体積に対するトルエンに不溶な成分の体積分率を表す。)
  2. ゴム100重量部に対して、無機充填剤を10重量部〜200重量部含有する請求項1に記載のゴム組成物。
  3. ゴムが共役ジエン系ゴムである請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 無機充填剤がシリカ及び/またはカーボンブラックである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. さらに加硫剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 請求項5に記載のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴム組成物。
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Citations (2)

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JP2006282964A (ja) * 2005-04-05 2006-10-19 Asahi Kasei Chemicals Corp ゴム組成物
JP2011006548A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Bridgestone Corp ポリマー組成物、ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ

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