JP2014019260A - 電池パックの位置決めピンブラケット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関と電動モータとを動力源とする前輪駆動車の前輪の後方に配設される電池パック1と、電池パック1の後方に近設される燃料タンク8と、電池パック1を車体サイドフレーム120に取付ける取付ブラケット6と、取付ブラケット6に取付けられ、電池パック1の車体サイドフレーム120への取付の位置決めを行う位置決めピンブラケット7とを備え、位置決めピンブラケット7は、車幅方向外方へ張出し、前輪による飛び石が燃料タンク8に衝突するのを防止する外壁面を有する。
【選択図】図8
Description
特許文献1によると、電池パックはフロアパネルの上方に設けられたリヤシートの下部に収納され、燃料タンクはリヤシートの後方でフロアパネルの下方に懸架装置と車両構造部材との間に搭載した技術開示が成されている。
また、電池パックと燃料タンクとを共にフロアパネルの下方に搭載する技術も開示されている。
そして、電池パックと燃料タンクとをこのような配置にすることで、車両室内の居住性を損なうことの無いようにしたものである。
さらに、外部からの強い衝撃が加わった場合、電池パック、及び内部の電池モジュールが破損して乗員への被害が拡大する事が考えられる。
また、シート下方のフロアパネル凹所に、電池パックと燃料タンクとを配置した場合には、車輪からの飛び石対策としては良いが、シート下方の限られたスペースでは大型の電池パック、及び燃料タンクの搭載は困難であり、大型の電池パック、及び燃料タンクを搭載すると、フロア凹所内に納めることは困難であり、飛び石等の破損防止対策が必要となる。
前記位置決めピンブラケットは、前記取付ブラケットから車幅方向外方へ張出する張出壁面を有していることを特徴とする。
前記頂面の車幅方向外側辺から垂下して前記取付ブラケットに固着される前記張出壁面とを有し、
前記張出壁面の前記燃料タンク側の端縁は、車両の平面視において少なくとも前記駆動輪のタイヤトレッド中心と、前記燃料タンクの車幅方向外側縁とを結んだ直線位置まで車幅方向外方へ張出していることを特徴とする。
さらに、位置決めピンブラケットの外壁面の燃料タンク側縁を、車両の平面視において少なくとも駆動輪のタイヤトレッド中心と燃料タンク車幅方向外側縁とを結んだ直線位置までとすることで、駆動輪の飛び石による燃料タンクの破損を防止することができる。
従って、電池パックの位置決めピンブラケットの形状を工夫するだけで、タイヤによる飛び石から燃料タンクを確実に保護することができるので、電気パック位置決めピンブラケットの材料費上昇を抑制でき、重量および、コスト上昇を抑制して簡単に燃料タンクの飛び石防止対策を行うことができる。
また、位置決めピンブラケットを左右対称位置に設けることにより、電池パックの車両に対する車幅方向、及び車両前後方向の取付けが設定位置に確保し易くなり、車両の重量バランスが設定通りに確保でき、車両の走行安定性を容易に確保できる。
さらに、電池パックの位置決めピンブラケットに張出壁面を形成するので、重量、及びコストの抑制をも図ることができる電池パックの位置決めピンブラケットが提供される。
また、前後左右、及び上下の方向性を示す場合には、運転席に着席した状態に基づいて記載する。
車両100は、車体110の駆動輪である前輪111と、後輪112との間に、前輪111の後方に複数の電池モジュール11(図7参照)が収納された電池パック1と、該電池パック1の車両前後方向後側に近接して搭載される内燃機関の燃料を貯溜する燃料タンク8とを装着している。
尚、電池モジュール11とは、電池セルを8個直列にまとめたものを1個の固体としたものを称している。
図7において、電池パックトレー2は、中央部が凹状になっている底部の外周縁が上方に延在した壁面32を有したバッテリパン3と、該バッテリパン3の車幅方向両側面の壁面32に固着される補強フレーム5と、電池パック1を車体110の下面に配設されているサイドフレーム120に取付ける複数の取付ブラケット6とで構成されている。
そして、燃料タンク8に最も近い電池パック1の両側に取付けられた夫々の取付ブラケット6には図3に外観斜視図を示すような、位置決めピンブラケット7が電池パック1の車幅方向中心線を中心にして左右対称に固着されている。
位置決めピンブラケット7は、燃料タンク8側の取付ブラケット6の先端部(車幅方向外側)に図2、図6(B)に示す状態で固着されている。詳細は後述する。
電池パックトレー2のバッテリパン3は該バッテリパン3の壁面32に補強フレーム5を配設して強度と剛性を維持している。
補強フレーム5は、バッテリパン3の壁面32の内周面に接合して配設されるインナフレーム52と、壁面32の外周面に、壁面32を挟んで且つ、インナフレーム52と対向した位置に配設されるアウタフレーム51とで構成され、壁面32、インナフレーム52、及びアウタフレーム51は一体的に固着されている。
そして、第1閉断面S1を形成している。
そして、第2閉断面S2を形成している。
従って、補強フレーム5は壁面32とインナフレーム52とで第1閉断面S1、壁面32とアウタフレーム51とで第2閉断面S2を形成している。
一方をアウタフレーム51のDフランジ514に固着させ、他方をアッパブラ
ケット61の突出方向中間部から基端側部分の下面に固着して、アッパブラケット61とで第3閉断面S3を形成するロアブラケット62とで構成されている。
そして、アッパブラケット61の基端側はアウタフレーム51のB縦壁513に沿って上方へ屈曲している。アッパブラケット61は該屈曲した部分のHフランジ部611,611に設けた取付孔を介してB縦壁513の第2閉断面S2側に固着さウェルドナット515に固定ボルト615にて固定される。
そして、Hフランジ部611,611とJフランジ部621,621とを固着することにより第3閉断面S3を形成している。
従って、取付ブラケット6をこのような構造にすることにより、電池パックトレー2に電池の重量が作用すると、アッパブラケット61にはY方向の曲げ力が作用する。するとロアブラケット62にはX方向の引張り力が作用する。
しかし、アウタフレーム51のアッパブラケット61の取付部近傍は第3閉断面S3が形成されているので、取付ブラケット6の上方への変形が抑制され、剛性、及び強度が確保される。
サイドフレーム120は、電池パック1の車幅方向外側に車両前後方向へ延在して左右一対が配設されている。
サイドフレーム120の車幅方向断面形状は、上側が開口したハット型を成し、開口の両端縁から車幅方向に延在したKフランジ部123,123が形成されている。
Kフランジ部123,123はフロアパネル118の下面に固着され、サイドフレーム120とフロアパネル118とによって第4閉断面S4を形成している。
取付ブラケット6は、サイドフレーム120の底面部121の第4閉断面S4側に固着されたウェルドナット620に締結ボルト617にてサイドフレーム120に締結される。
フロアパネル118は、サイドフレーム120とフロアパネル118とで第4閉断面S4を形成することにより、フロアパネル118、及び車体110の強度、及び剛性を高めるようにしている。
このように、強度と剛性が大きい部分に電池パック1は確実に固定される。
図3は、位置決めピンブラケット7の外観斜視図を示し、電池パック1の左右に装着される位置決めピンブラケット7の左側(LH)を示している。
位置決めピンブラケット7は、車幅方向の断面が下方を開口した略ハット型を成している。
位置決めピンブラケット7は、サイドフレーム120に設けられた位置決め孔122(図5参照)に嵌入する位置決めピン71と、該位置決めピン71を位置決めピン71の軸線が上下方向に固定し、平面視が略台形状をしたハット型の頂面72と、頂面72の車幅方向外側端縁から下方へ延在した車幅方向外側の張出壁面である外壁面73と、頂面72の車幅方向内側端縁から下方へ延在した内壁面74と、外壁面73の下端縁から車幅方向外側に屈曲して取付ブラケット6のHフランジ部611に固着する外側フランジ75と、内壁面74の下端縁から車幅方向内側に屈曲して取付ブラケット6に固着する内側フランジ76とを備えている。
尚、右側(RH)装着用は図3に対し対称形状となるので説明は省略する。
電池パック1の車幅方向外側配設されたサイドフレーム120には、位置決めピン71に対向した位置に上下方向に開口した筒状の位置決め孔122を有した位置決め部材124が左右のサイドフレーム120に夫々配設されている。
位置決め孔122に位置決めピン71を嵌入することで、電池パック1の車幅方向、及び前後方向位置が規定される。
また、位置決め部材124の下端部(位置決めピン71が嵌入してくる側)には、下方の径が大きくなったテーパ状のガイド部125が形成されており、位置決めピン71の嵌入を容易化している。
図6(A)は図5Z矢視を示し、取付ブラケット6の燃料タンク8側(車両後側)のHフランジ部611に位置決めピンブラケットが固着されている。
そして、位置決めピンブラケット7は図6(B)に示すように、位置決めピンブラケット7の外壁面73の張出端縁73aが車幅方向外方へ張出した状態でHフランジ部611に固着されている。
フロアパネル118の車幅方向中央には、フロアパネル118の強度、剛性を高めるために、車両前後方向で且つ、車室内側に突出したA突出部118aが設けられている。
本実施形態では、車両100の走破性を向上させるため、電池パック1の下面の地上高を大きくする必要がある。
従って、電池パック1のカバー装置9のB突出部91をフロアパネル118のA突出部118aの内部空間に納まるようにして、その分電池パック1の底部の地上高さを大きくすることができる。
そのために、位置決めピンブラケット7は、電池パック1のカバー装置9の上方へのB突出部91が、A突出部118aの内部空間の設定位置に納まるようにするものである。
A突出部118aの内側には、車両100走行に必要な配管、電気配線等を保護するため、これらが多数配索されている。
このようにすること、電池パック1をフロアパネル118の裏面に装着する際に、B突出部91がA突出部118aの内部に入り込む前に位置決めピン71が位置決め孔122に嵌入するので、電池パック1が設定位置に取付られる取付姿勢になるので、カバー装置9のB突出部91による配管、電気配線等の損傷を防止できる。
燃料タンク8は、燃料タンクの容量を可能な限り大きくしたい一方で、燃料タンクの底部の地上高を高くして走破性をよくするために、燃料タンクの車幅方向を広くして、一部が電池パックより、車幅方向に張出した形状になっている。
フロアパネル118の下方に配設された駆動輪である前輪111と後輪112の間に、駆動輪側から電池パック1、該電池パック1に近接して燃料タンク8が配設されている。
既述の通り、フロアパネル118の下面に固着されたサイドフレーム120の間に電池パック1が取付ブラケット6を介して取付けられている。
第1直線LH1の位置で燃料タンク8の車幅方向外側部に接する。
即ち、第1直線LH1の位置より車幅方向内側において、前輪111からの飛び石は燃料タンク8に衝突することになる。
ところが、第2直線LH2の位置、即ち、燃料タンク8に最も近い取付ブラケット6の先端部とサイドフレーム120の下面との接触部Q〔図4、図6(B)参照〕とトレッド中心Pとを結ぶ直線より車幅方向内側の範囲は、燃料タンク8に前輪111からの飛び石があたらないようになる。
そして、取付ブラケット6は車両前後方向に幅を有するとともに、第3閉断面部S3を形成する上下方向の高さを有している。
従って、前輪111からの飛び石は、燃料タンク8に対し第2直線LH2より車幅方向内側の範囲において、電池パック1、取付ブラケット6、及びサイドフレーム120によって遮蔽されることになる。
また、車両100の上下方向の飛び石に関しては、図1に示すように、前輪111の接地部と電池パック1の後端の下縁とを結ぶ直線SLに対し、燃料タンク8の下面は上方に位置しているので、前輪111からの飛び石に対する問題は発生しない。
そして、位置決めピンブラケット7の車幅方向外側の張出壁面である外壁面73は、車両前後方向に延在する面の燃料タンク8側の張出端縁73aを少なくとも第1直線LH1の線上位置まで張出させた形状になっている。
これにより、第1直線LH1と第2直線LH2の範囲に飛来してくる飛び石は外壁面73によって遮蔽され、燃料タンク8の損傷は防止できる。
尚、上述では前輪111を左折操舵した場合を説明したが、前輪111を右折操舵した場合は左折操舵と状況は同じなので説明を省略する。
また、燃料タンクに最も近い取付ブラケットは、タイヤトレッド中心と燃料タンクの車幅方向外側縁とを結んだ直線に最も近い位置にあるので、位置決めピンブラケットに形成される張出壁面の形状を大きくせずに、飛び石防止対策が得られるので、重量軽減と材料費抑制によるコスト低減が可能となる。
2 電池パックトレー
3 バッテリパン
5 補強フレーム
6 取付ブラケット
7 位置決めピンブラケット
8 燃料タンク
9 カバー装置
31 底面
32 壁面
51 アウタフレーム
52 インナフレーム
61 アッパブラケット
62 ロアブラケット
71 位置決めピン
72 頂面
73 外壁面(張出壁面)
73a 張出端縁(端縁)
100 車両(ハイブリッド車)
110 車体
111 前輪(駆動輪)
S1 第1閉断面
S2 第2閉断面
S3 第3閉断面
S4 第4閉断面
Claims (4)
- 内燃機関と電動モータとを動力源とする車両のフロアパネル下方であって駆動輪後方、前記駆動輪側に前記電動モータ用の電池モジュールを収納した電池パックと、該電池パックの車両前後方向後方に近接して前記内燃機関の燃料を貯溜する燃料タンクと、前記電池パックを車体に取付ける取付ブラケットと、前記取付ブラケットに取付けられ、前記電池パックの前記車体取付の位置決めを行う位置決めピンブラケットとを備え、
前記位置決めピンブラケットは、前記取付ブラケットから車幅方向外方へ張出す張出壁面を有していることを特徴とする電池パックの位置決めピンブラケット。 - 前記位置決めピンブラケットは、位置決めピンを該位置決めピンの軸線を上下方向に固定する頂面と、
前記頂面の車幅方向外側辺から垂下して前記取付ブラケットに固着される前記張出壁面とを有し、
前記張出壁面の前記燃料タンク側の端縁は、車両の平面視において少なくとも前記駆動輪のタイヤトレッド中心と、前記燃料タンクの車幅方向外側縁とを結んだ直線上位置まで車幅方向外方へ張出していることを特徴とする電池パックの位置決めピンブラケット。 - 前記位置決めピンブラケットは、前記燃料タンクに最も近い前記取付ブラケットに固着されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の電池パックの位置決めピンブラケット。
- 前記位置決めピンブラケットを車幅方向中心線に対し左右対称位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電池パックの位置決めピンブラケット。
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