JP2014018809A - 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法 - Google Patents

溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014018809A
JP2014018809A JP2012157546A JP2012157546A JP2014018809A JP 2014018809 A JP2014018809 A JP 2014018809A JP 2012157546 A JP2012157546 A JP 2012157546A JP 2012157546 A JP2012157546 A JP 2012157546A JP 2014018809 A JP2014018809 A JP 2014018809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding torch
oscillation
welding
groove surface
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012157546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5865203B2 (ja
Inventor
Naoki Kida
直希 木田
Nobuaki Tanaka
伸明 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2012157546A priority Critical patent/JP5865203B2/ja
Publication of JP2014018809A publication Critical patent/JP2014018809A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5865203B2 publication Critical patent/JP5865203B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Arc Welding In General (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

【課題】安価な装置でもより迅速に精度高くオシレートを制御することができる技術を提供する。
【解決手段】溶接トーチをオシレートさせ母材を溶接する溶接装置であって、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて溶接トーチを上下動させてアーク長を制御する縦スライド制御部と、溶接トーチのオシレート動作中にて、縦スライド制御部によりアーク長が制御された溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を検知する開先面検知部251と、開先面検知部251による複数回の開先面の検知に基づいて溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出されたオシレート幅により溶接トーチのオシレートを制御する開先幅演算部252、平均値演算部253およびオシレート制御部254と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法に関する。
従来、自動TIG(Tungsten Inert Gas)溶接装置において、溶接トーチのアーク長を一定に制御するために、溶接中のアーク電圧を測定し、この電圧が一定になるように溶接トーチを上下させるAVC(Arc Voltage Control)法を用いる溶接装置が提案されている。
例えば、特許文献1に記載されている溶接装置は以下のように構成されている。すなわち、溶接電源と、制御装置と、溶接トーチと、上下スライドベースと、左右スライドベースを含んで溶接装置を構成し、制御装置内には、オシレート制御装置と、左右スライドベース駆動回路と、AVC制御装置と、上下スライドベース駆動回路とを備える。オシレート制御装置は、オシレート位置検出回路と、オシレート両端電圧測定回路と、左右停止位置制御回路とから構成する。オシレート位置検出回路によってオシレート動作中の溶接トーチの左端又は右端が検出されたときは、オシレート両端電圧測定回路によって夫々の溶接アーク電圧E,Eを測定する。溶接トーチの中央位置が検出されたときは、測定されたアーク電圧Eを基準電圧Eと比較し、AVC制御装置によるアーク長一定制御を行う。
特開平9−76071号公報
AVC法を用いて溶接トーチのアーク長を一定に制御する溶接装置においては、溶接トーチの反転高さ(開先面の形状にしたがって上昇する高さ)という指標を用いて開先面を検知し、開先面を検知したら溶接トーチの進行方向を切り替えてオシレート動作を行うことが考えられる。
溶接ビード外観や品質を向上させるには開先の形状に精度高く沿ったオシレート動作を行うことが重要であり、そのためには開先面の検知精度が高いことが重要である。これに対して、開先面の検知精度を高めるために、開先面付近で溶接トーチの進行速度を減速することや、制御周期が早い高価な制御装置を用いることが考えられる。しかしながら、かかる場合には、溶接速度が遅くなったり、装置が高価になったりしてしまう。
本発明は、安価な装置でもより迅速に精度高くオシレートを制御することができる溶接装置などを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、溶接トーチをオシレートさせ母材を溶接する溶接装置であって、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて前記溶接トーチを上下動させてアーク長を制御するアーク長制御手段と、前記溶接トーチのオシレート動作中にて、前記アーク長制御手段によりアーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を検知する開先面検知手段と、前記開先面検知手段による複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御するオシレート制御手段と、を備えたことを特徴とする溶接装置である。
ここで、前記オシレート制御手段は、前記溶接トーチのオシレート幅を算出する前には、オシレートに際して、当該溶接トーチの進行方向を切り替えない範囲として予め定められた切替禁止区間を越えると当該溶接トーチの進行速度を減速し、前記開先面検知手段は、前記溶接トーチの進行速度を減速した状態で前記実測反転高さh´を把握して開先面を検知し、前記オシレート制御手段は、前記溶接トーチのオシレート幅を算出した後には、前記切替禁止区間を超えても、前記開先面検知手段が前記開先面を検知するときのようには当該溶接トーチの進行速度を減速させないとよい。これにより、開先の形状に沿って精度高くかつ迅速にオシレートを制御することが可能となる。
また、前記オシレート制御手段は、算出された前記オシレート幅により前記溶接トーチのオシレートが制御され、前記開先面検知手段が前記開先面を検知するときのようには当該溶接トーチの進行速度を減速させずに、オシレートの両端の少なくとも何れか一方にて反転高さを複数回、把握し、把握した複数回の反転高さの平均値h´´に基づいて当該オシレート幅を補正するとよい。これにより、開先の形状が変化しても精度高くオシレートを制御することが可能となる。
また、前記開先面検知手段は、把握した前記実測反転高さh´が、予め設定されている前記設定反転高さhtを上回っていれば開先面を検知するとともに、予め定められた予備設定オシレート幅に到達しても開先面を検知できない場合には、当該予備設定オシレート幅を広げて開先面を検知するとよい。これにより、精度高く開先面を検知することが可能となる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接する溶接装置に用いられるプログラムであって、前記溶接トーチのオシレート動作中にて、前記溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定され記憶手段に記憶されている設定反転高さhtと比較して開先面を検知する開先面検知機能と、前記開先面検知機能によってなされた連続する複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御するオシレート制御機能とを溶接装置に実現させるプログラムである。
ここで、前記オシレート制御機能は、算出された前記オシレート幅により前記溶接トーチのオシレートを制御している状態で、オシレートの両端の少なくとも何れか一方にて、反転高さを複数回、把握し、把握した複数回の反転高さの平均値h´´に基づいて当該オシレート幅を補正するとよい。これにより、開先の形状が変化しても精度高くオシレートを制御することが可能となる。
また、前記オシレート制御機能による前記オシレート幅の補正は、前記反転高さの平均値h´´と予め設定されている設定反転高さhtとの差分が予め定められている差分値よりも大きい場合に実行されるとともに、当該差分が大きければ補正量が大きくなるように補正量が決定されるとよい。これにより、頻繁に補正が実行されることを抑制するとともにより開先の形状に沿わせることが可能となる。
さらにまた、他の観点から捉えると、本発明は、溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接する溶接方法であって、前記溶接トーチのオシレート動作中にて、アーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を連続して複数回、検知し、複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御することを特徴とする溶接方法である。
さらにまた、他の観点から捉えると、本発明は、溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接して溶接構造物を製造する溶接構造物の製造方法であって、前記溶接トーチのオシレート動作中にて、アーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を連続して複数回、検知する工程と、前記開先面を連続して複数回、検知する工程による複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御して溶接を行う工程とを備えたことを特徴とする溶接構造物の製造方法である。
本発明によれば、安価な装置でもより迅速に精度高くオシレートを制御することができる。
実施の形態に係る溶接装置の概略構成図である。 図1に示した溶接ロボットの溶接トーチの駆動部の概略構成と、コントローラのブロック図を示す図である。 横スライド制御部のブロック図を示す図である。 オシレート制御部が行う方式移行処理の手順を示すフローチャートである。 オシレート制御部が行うオシレート幅補正処理の手順を示すフローチャートである。 オシレート幅が予め定められた幅以上であるときの溶接トーチの移動について説明する図である。 オシレート幅が予め定められた幅未満であるときの溶接トーチの移動について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る溶接装置1の概略構成図である。
図2は、図1に示した溶接ロボット10の溶接トーチ11の駆動部の概略構成と、コントローラ20のブロック図を示す図である。
本実施の形態に係る溶接装置1は、タングステン電極棒からアークを出し、その熱で溶接するTIG(Tungsten Inert Gas)溶接用の溶接ロボット10と、溶接ロボット10を制御するコントローラ20と、を備えている。また、溶接装置1は、溶接ロボット10に取り付けられた溶接トーチ11に電圧を印加し、アークを発生させる溶接電源30と、溶接ロボット10にて被溶接部位に送られた溶接ワイヤ131に通電するMC電源40と、溶接ロボット10内に冷却水を循環させる冷却水循環器50とを備えている。
<溶接ロボット>
溶接ロボット10は、溶接トーチ11と、溶接トーチ11を図1および図2における左右方向であるY軸方向、および図1では紙面に垂直な方向であり図2では上下方向であるZ軸方向にスライドさせる2軸スライダ12と、被溶接部位に溶接ワイヤ131を送給するワイヤ送給装置13と、を備えている。また、溶接ロボット10は、2軸スライダ12およびワイヤ送給装置13などを保持しつつ図1では上下方向であり図2では紙面に垂直な方向であるX軸方向に走行するキャリッジ14を備えている。また、溶接ロボット10は、キャリッジ14に保持され、2軸スライダ12、ワイヤ送給装置13およびキャリッジ14など溶接ロボット10を構成する部位とコントローラ20との間を中継する中継器15を備えている。
溶接トーチ11は、タングステン電極棒を有し、このタングステン電極棒に溶接電源30から電圧が印加されることでアークを発生させる。
2軸スライダ12は、図2に示すように、Y軸方向、言い換えれば溶接の対象である母材Bの表面に平行であって被溶接部位である開先Gの幅方向(図2では横方向)に溶接トーチ11をスライドさせる横スライド部121と、Z軸方向、言い換えれば溶接の対象である母材Bの厚さ方向(図2では縦方向)に溶接トーチ11をスライドさせる縦スライド部122とを有している。横スライド部121および縦スライド部122は、モータ、このモータの動力を伝達する動力伝達機構などを有し、溶接トーチ11を、それぞれY軸方向、Z軸方向にスライドさせる。
ワイヤ送給装置13は、図1に示すように、溶接ワイヤ131が巻かれたワイヤリール132と、溶接ワイヤ131をワイヤリール132から開先Gへ送る送給部133とを有している。
キャリッジ14は、図1に示すように、ガイドレール141にガイドされてX軸方向、言い換えれば溶接の対象である母材Bの表面に平行に溶接線方向に走行する。これにより、溶接トーチ11、ワイヤ送給装置13などがX軸方向に移動する。
中継器15は、コントローラ20からの制御信号を2軸スライダ12、ワイヤ送給装置13およびキャリッジ14などに伝送するとともに、2軸スライダ12、キャリッジ14などからの出力信号をコントローラ20に伝送する。
<コントローラ>
コントローラ20は、図1に示すように、溶接の制御を行う際の演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)21と、各種データやCPU21にて実行されるプログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)22と、CPU21の作業用メモリ等として用いられるRAM(Random Access Memory)23と、内容を書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory)24と、FlashROM25と、HDD(Hard Disk Drive)26などから構成される。
そして、コントローラ20は、図2に示すように、2軸スライダ12の横スライド部121を駆動させる横スライド駆動部210と、2軸スライダ12の縦スライド部122を駆動させる縦スライド駆動部220と、キャリッジ14を駆動させるキャリッジ駆動部230と、を備えている。また、コントローラ20は、溶接トーチ11のX軸方向の位置、Y軸方向の位置およびZ軸方向の位置を検出する位置検出部240と、位置検出部240が検出した溶接トーチ11の位置に基づいて溶接トーチ11のY軸方向(横方向)の移動を制御する横スライド制御部250と、を備えている。また、コントローラ20は、溶接トーチ11のZ軸方向(縦方向)の移動を制御する縦スライド制御部260と、キャリッジ14の駆動、ひいては溶接トーチ11のX軸方向の移動を制御するキャリッジ駆動制御部270と、を備えている。
横スライド駆動部210、縦スライド駆動部220およびキャリッジ駆動部230は、周知のモータドライバを含んで構成され、それぞれ、横スライド制御部250、縦スライド制御部260、キャリッジ駆動制御部270からの制御に基づいて、横スライド部121、縦スライド部122、キャリッジ14が有するモータに通電することで、溶接トーチ11を移動させる。
位置検出部240は、横スライド部121、縦スライド部122およびキャリッジ14が有するモータのエンコーダからの出力値に基づいて、溶接トーチ11の位置を検出する。そして、位置検出部240は、検出した溶接トーチ11のX軸方向の位置、Y軸方向の位置およびZ軸方向の位置を、逐次、横スライド制御部250へ出力する。
キャリッジ駆動制御部270は、予め定められた速度でキャリッジ14をX軸方向に移動させる。これにより、溶接トーチ11は、溶接時に、予め定められた速度でX軸方向に移動する。
<AVC制御>
縦スライド制御部260は、溶接中のアーク電圧を測定し、この電圧が一定になるように溶接トーチ11を上下動させることでアーク長を一定に制御するAVC(Arc Voltage Control)法による位置制御を行う。AVC法は、アークの長さによってTIG溶接におけるアーク電圧が変化することを利用したものである。縦スライド制御部260は、溶接中に測定した実際のアーク電圧Eを予め定められた基準電圧と比較し、測定したアーク電圧Eが基準電圧よりも小さい場合には溶接トーチ11を上昇させてアーク電圧Eを大きくし、測定したアーク電圧Eが基準電圧よりも大きい場合には溶接トーチ11を下降させてアーク電圧Eを小さくする。このように、縦スライド制御部260は、アーク長を一定に保つように溶接トーチ11の縦方向の位置を制御する。なお、縦スライド制御部260は、縦スライド駆動部220に制御指令値を出力することで、縦スライド駆動部220を介して溶接トーチ11の位置を制御する。
このように、縦スライド制御部260は、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて溶接トーチ11を上下動させてアーク長を制御するアーク長制御手段の一例として機能する。
<オシレート制御>
図3は、横スライド制御部250のブロック図を示す図である。
横スライド制御部250は、開先G(図1、図2参照)の幅方向にオシレート(揺動あるいはウィービング)するように溶接トーチ11の位置制御を行う。
横スライド制御部250は、開先Gの幅方向の端面である開先面Gf(図2参照)を検知する開先面検知部251と、両開先面Gf間の距離である開先幅Wを演算する開先幅演算部252と、開先幅演算部252が演算した開先幅Wの複数の値の平均値Waを演算する平均値演算部253と、開先Gの幅方向に溶接トーチ11をオシレートさせるオシレート制御部254と、を有している。
開先面検知部251は、溶接トーチ11のオシレート動作中における、縦スライド制御部260によるAVC制御に基づく溶接トーチ11の位置を、位置検出部240からの出力値に基づいて把握する。そして、開先面検知部251は、溶接トーチ11の上昇量である、反転高さ(開先面Gfの形状にしたがって上昇する高さ)hという指標を用いて、開先面Gfの検出を行う。つまり、開先面検知部251は、溶接トーチ11のオシレート動作中に、縦スライド制御部260によりアーク長が制御された溶接トーチ11の上昇量である実測反転高さh´を位置検出部240からの出力に基づいて把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面Gfを検知する。開先面検知部251は、実測反転高さh´が設定反転高さhtを上回っていれば、開先面Gfを検知したと判断する。
このように、開先面検知部251は、溶接トーチ11のオシレート動作中にて、縦スライド制御部260によりアーク長が制御された溶接トーチ11の上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面Gfを検知する開先面検知手段の一例として機能する。
開先幅演算部252は、開先面検知部251が開先面Gfを検知したときの溶接トーチ11のY軸方向の位置を位置検出部240から取得する。そして、開先幅演算部252は、開先面検知部251が一方の開先面Gfを検知したときの溶接トーチ11のY軸方向の位置と開先面検知部251が他方の開先面Gfを検知したときの溶接トーチ11のY軸方向の位置とから、一方の開先面Gfと他方の開先面Gfとの間の距離である開先幅Wを演算する。そして、開先幅演算部252は、演算した開先幅Wを平均値演算部253へ出力する。
平均値演算部253は、開先幅演算部252から、予め定められた複数個の開先幅Wの値を連続して取得した場合には、これら複数個の開先幅Wの値を平均化する。例えば、複数個として2個が予め設定されている場合には、連続して取得した2個の開先幅Wである1個目の開先幅W1および2個目の開先幅W2の平均値Waを演算する(Wa=(W1+W2)/2)。そして、平均値演算部253は、演算した平均値Waをオシレート制御部254へ出力する。
オシレート制御部254は、先ず、開先面検知部251による開先面Gfの検知に基づいてオシレート動作を行う方式である第1の方式のオシレート制御を行い、その後、平均値演算部253から開先幅Wの平均値Waを取得した場合には、取得した平均値Waをオシレート幅として設定し、設定したオシレート幅にてオシレート動作させる方式である第2の方式のオシレート制御へ移行する。つまり、オシレート制御部254は、先ず、第1の方式のオシレート制御を行い、平均値演算部253から、その期間中に開先幅演算部252が演算した開先幅Wに基づいて平均値Waを演算した値を取得した場合には、取得した平均値Waをオシレート幅として設定して、第2の方式のオシレート制御へ移行する。
オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御においては、溶接トーチ11を開先の一方の開先面Gf側から他方の開先面Gf側へ移動させているときに、開先面検知部251から開先面Gfを検知した旨の情報を取得したら、他方の開先面側から一方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。その後、オシレート制御部254は、溶接トーチ11を他方の開先面側から一方の開先面側へ移動させているときに、開先面検知部251から開先面Gfを検知した旨の情報を取得したら、一方の開先面側から他方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。その後、オシレート制御部254は、溶接トーチ11を一方の開先面側から他方の開先面側へ移動させているときに、開先面検知部251から開先面Gfを検知した旨の情報を取得したら、他方の開先面側から一方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。このように、第1の方式のオシレート制御においては、オシレート制御部254は、開先面検知部251による開先面Gfの検知に基づいてオシレート動作を行うように溶接トーチ11の位置制御を行う。
ただし、オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御において、予め定められた範囲内で開先面検知部251から開先面Gfを検知した旨の情報を取得しない場合には、溶接トーチ11の進行方向を強制的に切り替える。このことについては後で説明する。
そして、オシレート制御部254は、平均値演算部253から開先幅Wの平均値Waを取得した場合には、この平均値Waをオシレート幅とするオシレート動作を行うように溶接トーチ11の位置制御を行う第2の方式のオシレート制御に切り替える。この第2の方式のオシレート制御においては、オシレート制御部254は、溶接トーチ11を開先の一方の開先面側から他方の開先面側へ移動させているときに、溶接トーチ11の一方の開先面側から他方の開先面側への移動量が設定したオシレート幅となったときに、他方の開先面側から一方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。その後、オシレート制御部254は、溶接トーチ11を開先の他方の開先面側から一方の開先面側へ移動させているときに、溶接トーチ11の他方の開先面側から一方の開先面側への移動量が設定したオシレート幅となったときに、一方の開先面側から他方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。その後、オシレート制御部254は、溶接トーチ11を開先の一方の開先面側から他方の開先面側へ移動させているときに、溶接トーチ11の一方の開先面側から他方の開先面側への移動量が設定したオシレート幅となったときに、他方の開先面側から一方の開先面側への移動に溶接トーチ11の進行方向を切り替える。このように、オシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御においては、第1の方式のオシレート動作におけるオシレート幅に基づいて設定したオシレート幅にて溶接トーチ11をオシレート動作させる。
このように、開先幅演算部252、平均値演算部253およびオシレート制御部254は、開先面検知部251による複数回の開先面Gfの検知に基づいて溶接トーチ11のオシレート幅を算出し、算出されたオシレート幅により溶接トーチ11のオシレートを制御するオシレート制御手段の一例として機能する。
次に、フローチャートを用いて、オシレート制御部254が行う方式移行処理の手順について説明する。
図4は、オシレート制御部254が行う方式移行処理の手順を示すフローチャートである。オシレート制御部254は、溶接トーチ11をオシレートすべき旨の指令信号を、溶接装置1が内蔵する操作箱などを介して取得した場合にこの方式移行処理を実行する。
オシレート制御部254は、先ず、第1の方式のオシレート制御にてオシレート動作を開始する(ステップ(以下、単に、「S」と記す。)401)。その後、オシレート制御部254は、平均値演算部253から平均値Waを取得したか否かを判別する(S402)。言い換えれば、第1の方式のオシレート制御において、開先幅演算部252が予め定められた複数個の開先幅Wの値を連続して演算し、演算した開先幅Wを平均値演算部253へ出力し、平均値演算部253が平均値Waを演算したか否かを判別する。
そして、平均値演算部253から平均値Waを取得した場合(S402でYES)、第2の方式のオシレート制御へ移行する(S403)。つまり、オシレート制御部254は、平均値Waをオシレート幅として設定し、設定したオシレート幅にて溶接トーチ11をオシレート動作させる。他方、平均値演算部253から平均値Waを取得していない場合(S402でNO)、S401以降の処理を行う。
オシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御へ移行した後、溶接すべき位置の終端まで到達したか否かを判別する(S404)。これは、オシレート制御部254が位置検出部240からの出力値に基づいて溶接トーチ11のX方向の位置を把握し、把握した溶接トーチ11のX方向の位置が予め定められた位置まで到達したか否かを判別する処理である。
そして、溶接すべき位置の終端まで到達した場合(S404でYES)、オシレート制御を終了し(S405)、溶接すべき位置の終端まで到達していない場合(S404でNO)、そのまま第2の方式のオシレート制御を継続する。
<オシレート幅の補正>
次に、第2の方式のオシレート制御中におけるオシレート幅の補正について説明する。
オシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御へ移行した後、オシレート端での反転高さhに基づいて、設定されたオシレート幅を補正し、補正後のオシレート幅にてオシレート動作を行うように溶接トーチ11の位置制御を行う。
オシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御に移行した後には、この第2の方式のオシレート動作中におけるオシレート端での反転高さhを、位置検出部240から逐次取得する。オシレート端とは、溶接トーチ11の移動を、開先Gの他方の開先面側から一方の開先面側への移動から、一方の開先面側から他方の開先面側への移動へと溶接トーチ11の進行方向を切り替えたときのY軸の位置(以下では、「一方側オシレート端」という。)、および開先Gの一方の開先面側から他方の開先面側への移動から、他方の開先面側から一方の開先面側への移動へと溶接トーチ11の進行方向を切り替えたときのY軸の位置(以下では、「他方側オシレート端」という。)である。
そして、オシレート制御部254は、連続する予め定められた複数個の一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaと、連続する予め定められた複数個の他方側オシレート端での反転高さhaの平均値haaとを演算する。予め定められた複数個とは4個であることを例示することができる。
そして、オシレート制御部254は、一方側オシレート端での平均値hoa、他方側オシレート端での平均値haaそれぞれと設定反転高さhtとを比較し、差分がある場合はオシレート位置の補正を行う。
例えば、設定反転高さhtから一方側オシレート端での平均値hoaを減算した値(ht−hoa)が予め定められた基準値αよりも大きい場合(ht−hoa>α)には、オシレート幅を大きくするように補正する。補正量としては、((ht−hoa)/2)であることを例示することができ、かかる場合、オシレート幅をこれまでよりも((ht−hoa)/2)長くする。つまり、次回の溶接トーチ11の、他方の開先面側から一方の開先面側への移動のときに、他方側オシレート端からの移動距離を今回の距離よりも((ht−hoa)/2)長くする。他方、設定反転高さhtから平均値hoaを減算した値(ht−hoa)が基準値αに−1を乗算した値よりも小さい場合(ht−hoa<−α)には、オシレート幅を小さくするように補正する。補正量としては、((ht−hoa)/2)であることを例示することができ、かかる場合、オシレート幅をこれまでよりも((ht−hoa)/2)短くする。つまり、次回の溶接トーチ11の、他方の開先面側から一方の開先面側への移動のときに、他方側オシレート端からの移動距離を今回の距離よりも((ht−hoa)/2)短くする。
ただし、設定反転高さhtから平均値hoaを減算した値(ht−hoa)の絶対値が基準値α以内である場合(−α≦ht−hoa≦α)には、補正しない。補正処理が頻繁に発生することを防止するためである。
同様に、設定反転高さhtから他方側オシレート端での平均値haaを減算した値(ht−haa)が予め定められた基準値αよりも大きい場合(ht−haa>α)には、オシレート幅を大きくするように補正する。基準値αは、0.1mmであることを例示することができる。また、補正量としては、((ht−haa)/2)であることを例示することができ、かかる場合、オシレート幅をこれまでよりも((ht−haa)/2)長くする。つまり、次回の溶接トーチ11の、一方の開先面側から他方の開先面側への移動のときに、一方側オシレート端からの移動距離を今回の距離よりも((ht−haa)/2)長くする。他方、設定反転高さhtから平均値haaを減算した値(ht−haa)が基準値αに−1を乗算した値よりも小さい場合(ht−haa<−α)には、オシレート幅を小さくするように補正する。補正量としては、((ht−haa)/2)であることを例示することができ、かかる場合、オシレート幅をこれまでよりも((ht−haa)/2)短くする。つまり、次回の溶接トーチ11の、一方の開先面側から他方の開先面側への移動のときに、一方側オシレート端からの移動距離を今回の距離よりも((ht−haa)/2)短くする。設定反転高さhtから平均値haaを減算した値(ht−haa)の絶対値が基準値α以内である場合(−α≦ht−haa≦α)には、補正しない。
次に、フローチャートを用いて、オシレート制御部254が行うオシレート幅補正処理の手順について説明する。
一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaに基づいてオシレート幅を補正する処理と、他方側オシレート端での反転高さhaの平均値haaに基づいてオシレート幅を補正する処理とは、基本的に同じであるので、以下では、一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaに基づいてオシレート幅を補正する処理について例示する。
図5は、オシレート制御部254が行うオシレート幅補正処理の手順を示すフローチャートである。オシレート制御部254は、定期的に(例えば100ミリ秒毎に)このオシレート幅補正処理を実行する。
オシレート制御部254は、新たな一方側オシレート端に到達したか否かを判別する(S501)。これは、開先Gの他方の開先面側から一方の開先面側への移動から、一方の開先面側から他方の開先面側への移動へと溶接トーチ11の進行方向が切り替えられたか否かを判別する処理である。そして、新たな一方側オシレート端に到達していない場合(S501でNO)、S501以降の処理を行う。他方、一方側オシレート端に到達した場合(S501でYES)、位置検出部240から取得した、今回の一方側オシレート端での反転高さhoを含めて、直近に連続する所定の複数個の反転高さhoを取得したか否かを判別する(S502)。例えば所定の複数個が4個に設定されている場合には、今回新たに到達した一方側オシレート端の反転高さhoをn個目の反転高さho(n)(ただし、nは正の整数)とし、ho(n)、ho(n−1)、ho(n−2)、ho(n−3)の値を取得し、記憶領域(RAM23またはEEPROM24)に記憶しているか否かを判別する。言い換えれば、nが4以上、あるいはn−3が1以上であるか否かを判別する。
直近に連続する所定の複数個の反転高さhoを取得していない場合(S502でNO)、S501以降の処理を行う。他方、直近に連続する所定の複数個の反転高さhoを取得している場合(S502でYES)、直近に連続する所定の複数個の反転高さhoの平均値hoaを演算する(S503)。例えば所定の複数個が4個で、今回新たに到達した一方側オシレート端の反転高さhoがn個目の反転高さho(n)である場合には、hoa=(ho(n)+ho(n−1)+ho(n−2)+ho(n−3))/4を演算する。また、例えば所定の複数個が4個で、今回新たに到達した一方側オシレート端の反転高さhoがn+1個目の反転高さho(n+1)である場合には、hoa=(ho(n+1)+ho(n)+ho(n−1)+ho(n−2))/4を演算する。
その後、設定反転高さhtから、演算した一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaを減算した値(ht−hoa)が予め定められた基準値αよりも大きい(ht−hoa>α)か否かを判別する(S504)。そして、基準値αよりも大きい場合(S504でYES)、オシレート幅を大きくするように補正する(S505)。他方、基準値αよりも小さい場合(S504でNO)、設定反転高さhtから、演算した一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaを減算した値(ht−hoa)が予め定められた基準値αに−1を乗算した値よりも小さい(ht−hoa<−α)か否かを判別する(S506)。
そして、基準値αに−1を乗算した値よりも小さい場合(S506でYES)、オシレート幅を小さくするように補正する(S507)。他方、基準値αに−1を乗算した値よりも大きい場合(S506でNO)、オシレート幅を補正することなしに本処理の実行を終了する。
なお、他方側オシレート端での反転高さhaの平均値haaに基づいてオシレート幅を補正する処理は、図5を用いて説明した、一方側オシレート端での反転高さhoの平均値hoaに基づいてオシレート幅を補正する処理における「反転高さho」を「反転高さha」に、「平均値hoa」を「平均値haa」に置き換えればよい。
<第1の方式のオシレート制御における溶接トーチの移動>
次に、第1の方式のオシレート制御における溶接トーチ11の移動について詳細に説明する。
オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御においては、開先面検知部251が開先面を検知した場合に、溶接トーチ11の進行方向を切り替える。また、オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート動作期間中に、開先面検知部251が検知した開先面Gfに基づいて第2の方式のオシレート動作におけるオシレート幅を設定する。ゆえに、開先面検知部251による開先面Gfの検知精度が向上すると、オシレート制御部254による溶接トーチ11のオシレート動作の精度が向上する。
逆に、開先面検知部251による開先面Gfの検知精度が悪いと、溶接トーチ11の進行方向が切り替わる位置が毎回バラバラになるとともに、第2の方式のオシレート動作で設定するオシレート幅が実際のオシレート幅からずれてしまうおそれがある。開先面検知部251による開先面Gfの検知精度が悪化する理由としては、位置検出部240が溶接トーチ11の位置を検出する時間間隔、言い換えれば制御周期が遅いことが考えられる。
そこで、本実施の形態に係るオシレート制御部254においては、第1の方式のオシレート制御を行うときに、以下のように溶接トーチ11の位置制御を行う。
図6は、オシレート幅が予め定められた幅W0以上であるときの溶接トーチ11の移動について説明する図である。幅W0は、5mmであることを例示することができる。オシレート幅は、前回のオシレート時の位置検出部240からの出力値に基づいて把握することが可能である。
オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御にて、溶接トーチ11を開先の一方の開先面Gf側から他方の開先面Gf側へ移動させているときに、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置までは設定された基本移動速度V0にて溶接トーチ11を移動させ、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置を越えたら基本移動速度V0の40%の速度である移動速度V1に切り替える。距離L1は、1mmであることを例示することができる。
その後、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L2手前側の位置を越えたら基本移動速度V0の20%の速度である移動速度V2に切り替える。距離L2は、距離L1の1/2であることを例示することができる。例えば、距離L1が1mmである場合には、距離L2は0.5mmである。その後、開先面検知部251が開先面を検知するまで移動速度V2を維持する。
なお、一方側オシレート端から前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置までは進行方向を切り替えることを禁止する区間である切替禁止区間とし、この切替禁止区間内においては開先面検知部251による開先面Gfの検知を行わないようにすることでコントローラ20の処理負荷を軽減することが可能となる。
そして、オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御にて、溶接トーチ11を開先の一方の開先面Gf側から他方の開先面Gf側へ移動させているときに、切替禁止区間を越えても開先面検知部251が開先面Gfを検知しない場合は、前回の他方側オシレート端から進行方向に距離L3だけオシレート幅を拡張する。言い換えれば、今回の一方側オシレート端から前回の他方側オシレート端までを予備設定オシレート幅とし、この予備設定オシレート幅に到達しても開先面Gfを検知できない場合には、この予備設定オシレート幅を広げて開先面Gfを検知する。そして、前回の他方側オシレート端から距離L3まで(拡張後の予備設定オシレート幅)の間に開先面検知部251が開先面Gfを検知しない場合には強制的に進行方向を切り替える。なお、進行方向にオシレート幅を拡張するのは1度に距離L3だけとする。つまり、次に再度拡張する場合には距離L3の2倍拡張し、その次に再度拡張する場合には距離L3の3倍拡張する、というように徐々に距離を延ばすようにする。距離L3は、距離L1の6倍であることを例示することができる。例えば、距離L1が1mmである場合には、距離L3は6mmである。
図7は、オシレート幅が予め定められた幅W0未満であるときの溶接トーチ11の移動について説明する図である。
オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御にて、溶接トーチ11を開先Gの一方の開先面Gf側から他方の開先面Gf側へ移動させているときに、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置までは設定された基本移動速度V0にて溶接トーチ11を移動させ、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置を越えたら基本移動速度V0の40%の速度である移動速度V1に切り替える。前回の一方側オシレート端から、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置までの距離は、前回のオシレート幅の80%であることを例示することができる。また、一方側オシレート端から前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L1手前側の位置までは進行方向を切り替えることを禁止する区間である切替禁止区間とする。
その後、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L2手前側の位置を越えたら基本移動速度V0の20%の速度である移動速度V2に切り替える。前回の一方側オシレート端から、前回の他方側オシレート端よりも予め定められた距離L2手前側の位置までの距離は、前回のオシレート幅の90%であることを例示することができる。その後、開先面検知部251が開先面Gfを検知するまで移動速度V2を維持する。
そして、オシレート制御部254は、第1の方式のオシレート制御にて、溶接トーチ11を開先Gの一方の開先面Gf側から他方の開先面Gf側へ移動させているときに、切替禁止区間を越えても開先面検知部251が開先面Gfを検知しない場合は、前回の他方側オシレート端から進行方向に距離L3だけオシレート幅を拡張する。そして、前回の他方側オシレート端から距離L3までの間に開先面検知部251が開先面Gfを検知しない場合には強制的に進行方向を切り替える。なお、進行方向にオシレート幅を拡張するのは1度に距離L3だけとする。つまり、次に再度拡張する場合には距離L3の2倍拡張し、その次に再度拡張する場合には距離L3の3倍拡張する、というように徐々に距離を延ばすようにする。距離L3は、6mmであることを例示することができる。
図6および図7を用いて説明したように、オシレート制御部254が第1の方式のオシレート制御を行うときには、開先Gの開先面Gf付近で溶接トーチ11の進行速度を小さくする。それゆえ、たとえコントローラ20の制御周期が遅くても開先面検知部251による開先面Gfの検知精度はよい。
そして、オシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御を行うときには、切替禁止区間を超えても、開先面検知部251が開先面Gfを検知するときのようには溶接トーチ11の進行速度を減速させない。それゆえ、より迅速にオシレートを行うことができる。
なお、図4のフローチャートを用いて説明した、オシレート制御部254が行う方式移行処理のS402は、開先幅演算部252が予め定められた複数個の開先幅Wの値を連続して演算し、平均値演算部253がこれら複数個の平均値Waを演算したか否かを判別する処理である。それゆえ、オシレート制御部254が、拡張した距離L3までの間に開先面検知部251が開先面を検知せずに強制的に溶接トーチ11の進行方向を切り替えた場合には、開先幅演算部252が開先幅Wの値を演算できないことから、S402では否定判定される。
以上のように構成された溶接装置1においては、第1の方式のオシレート制御を行うときには、コントローラ20のオシレート制御部254は、溶接トーチ11の進行速度を小さくするので、開先面検知部251はより精度高く開先面を検知することができる。それゆえ、1層目から開先形状の変化に柔軟に対応することができ、精度高く開先の形状に沿ったオシレート動作を行うことができる。その結果、溶接ビード外観や品質を向上させることができる。
また、コントローラ20のオシレート制御部254は、上述のように開先面検知部251が精度高く検知した開先面間のオシレート幅に基づいて第2の方式のオシレート制御を行うので、第2の方式のオシレート制御に移行した後も、より精度高く開先の形状に沿ったオシレート動作を行うことができる。その結果、溶接ビード外観や品質を向上させることができる。
また、コントローラ20のオシレート制御部254は、第2の方式のオシレート制御に移行した後は、設定したオシレート幅に基づいてオシレート動作を行うのであり、開先面検知部251による開先面の検知に基づくのではないため溶接トーチ11の進行速度を小さくする必要がない。それゆえ、より迅速にオシレートを行うことができる。また、制御周期が遅い廉価な装置であっても、より精度高くオシレート動作を行うように制御することができる。
また、コントローラ20のオシレート制御部254は、第2の方式のオシレート動作制御に移行した後、オシレート動作中におけるオシレート端での反転高さhに基づいて設定されたオシレート幅を補正し、補正後のオシレート幅にてオシレート動作を制御するので、途中で開先形状が変化した場合でもその変化に柔軟に対応することができる。その結果、開先形状が変化しているとしても、溶接ビード外観や品質が悪化するのを抑制することができる。
したがって、本実施の形態に係る溶接装置1によれば、安価な装置にてより迅速に精度高く溶接トーチ11のオシレートを制御することができる。
なお、本実施の形態に係る溶接装置1において、コントローラ20における各部の機能は、CPU21がプログラムをROM22やFlashROM25またはHDD26からRAM23に読み込んで実行することにより実現される。また、コントローラ20における機能を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、DVD−ROMやフラッシュメモリなどの記録媒体に格納して提供するようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る溶接装置1を用いて母材Bを溶接することは、以下の溶接方法を用いて母材Bを溶接することを意味する。すなわち、溶接装置1を用いて母材Bを溶接することは、溶接トーチ11をオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて溶接トーチ11を上下動させてアーク長を制御しながら母材Bを溶接する溶接方法であって、溶接トーチ11のオシレート動作中にて、アーク長が制御された溶接トーチ11の上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面Gfを連続して複数回、検知し、複数回の開先面の検知に基づいて溶接トーチ11のオシレート幅を算出し、算出されたオシレート幅により溶接トーチ11のオシレートを制御することを特徴とする溶接方法を用いて母材Bを溶接することを意味する。かかる溶接方法を用いることで、より迅速に溶接できるとともに、溶接ビード外観や品質を向上させることができる。
さらに、本実施の形態に係る溶接装置1を用いて溶接構造物を製造することは、以下の溶接構造物の製造方法を用いて溶接構造物を製造することを意味する。すなわち、溶接装置1を用いて溶接構造物を製造することは、溶接トーチ11をオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて溶接トーチ11を上下動させてアーク長を制御しながら母材Bを溶接して溶接構造物を製造する溶接構造物の製造方法であって、溶接トーチ11のオシレート動作中にて、アーク長が制御された溶接トーチ11の上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面Gfを連続して複数回、検知する工程と、開先面Gfを連続して複数回、検知する工程による複数回の開先面Gfの検知に基づいて溶接トーチ11のオシレート幅を算出し、算出されたオシレート幅により溶接トーチ11のオシレートを制御して溶接を行う工程とを備えたことを特徴とする溶接構造物の製造方法を用いて溶接構造物を製造することを意味する。かかる製造方法を用いることで、より迅速に溶接構造物を製造できるとともに、溶接構造物の外観や品質を向上させることができる。
1…溶接装置、10…溶接ロボット、11…溶接トーチ、12…2軸スライダ、13…ワイヤ送給装置、14…キャリッジ、20…コントローラ、30…溶接電源、240…位置検出部、250…横スライド制御部、251…開先面検知部、252…開先幅演算部、253…平均値演算部、254…オシレート制御部、260…縦スライド制御部、270…キャリッジ駆動制御部

Claims (9)

  1. 溶接トーチをオシレートさせ母材を溶接する溶接装置であって、
    溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて前記溶接トーチを上下動させてアーク長を制御するアーク長制御手段と、
    前記溶接トーチのオシレート動作中にて、前記アーク長制御手段によりアーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を検知する開先面検知手段と、
    前記開先面検知手段による複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御するオシレート制御手段と、
    を備えたことを特徴とする溶接装置。
  2. 前記オシレート制御手段は、前記溶接トーチのオシレート幅を算出する前には、オシレートに際して、当該溶接トーチの進行方向を切り替えない範囲として予め定められた切替禁止区間を越えると当該溶接トーチの進行速度を減速し、
    前記開先面検知手段は、前記溶接トーチの進行速度を減速した状態で前記実測反転高さh´を把握して開先面を検知し、
    前記オシレート制御手段は、前記溶接トーチのオシレート幅を算出した後には、前記切替禁止区間を超えても、前記開先面検知手段が前記開先面を検知するときのようには当該溶接トーチの進行速度を減速させないことを特徴とする請求項1記載の溶接装置。
  3. 前記オシレート制御手段は、算出された前記オシレート幅により前記溶接トーチのオシレートが制御され、前記開先面検知手段が前記開先面を検知するときのようには当該溶接トーチの進行速度を減速させずに、オシレートの両端の少なくとも何れか一方にて反転高さを複数回、把握し、把握した複数回の反転高さの平均値h´´に基づいて当該オシレート幅を補正することを特徴とする請求項2記載の溶接装置。
  4. 前記開先面検知手段は、把握した前記実測反転高さh´が、予め設定されている前記設定反転高さhtを上回っていれば開先面を検知するとともに、予め定められた予備設定オシレート幅に到達しても開先面を検知できない場合には、当該予備設定オシレート幅を広げて開先面を検知することを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の溶接装置。
  5. 溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接する溶接装置に用いられるプログラムであって、
    前記溶接トーチのオシレート動作中にて、前記溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定され記憶手段に記憶されている設定反転高さhtと比較して開先面を検知する開先面検知機能と、
    前記開先面検知機能によってなされた連続する複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御するオシレート制御機能と
    を溶接装置に実現させるプログラム。
  6. 前記オシレート制御機能は、算出された前記オシレート幅により前記溶接トーチのオシレートを制御している状態で、オシレートの両端の少なくとも何れか一方にて、反転高さを複数回、把握し、把握した複数回の反転高さの平均値h´´に基づいて当該オシレート幅を補正することを特徴とする請求項5記載のプログラム。
  7. 前記オシレート制御機能による前記オシレート幅の補正は、前記反転高さの平均値h´´と予め設定されている設定反転高さhtとの差分が予め定められている差分値よりも大きい場合に実行されるとともに、当該差分が大きければ補正量が大きくなるように補正量が決定されることを特徴とする請求項6記載のプログラム。
  8. 溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接する溶接方法であって、
    前記溶接トーチのオシレート動作中にて、アーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を連続して複数回、検知し、
    複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御すること
    を特徴とする溶接方法。
  9. 溶接トーチをオシレートさせ、溶接中のアーク電圧を測定し、測定されたアーク電圧に基づいて当該溶接トーチを上下動させてアーク長を制御しながら母材を溶接して溶接構造物を製造する溶接構造物の製造方法であって、
    前記溶接トーチのオシレート動作中にて、アーク長が制御された当該溶接トーチの上昇量である実測反転高さh´を把握し、予め設定されている設定反転高さhtと比較して開先面を連続して複数回、検知する工程と、
    前記開先面を連続して複数回、検知する工程による複数回の開先面の検知に基づいて前記溶接トーチのオシレート幅を算出し、算出された当該オシレート幅により当該溶接トーチのオシレートを制御して溶接を行う工程と
    を備えたことを特徴とする溶接構造物の製造方法。
JP2012157546A 2012-07-13 2012-07-13 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法 Active JP5865203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012157546A JP5865203B2 (ja) 2012-07-13 2012-07-13 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012157546A JP5865203B2 (ja) 2012-07-13 2012-07-13 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014018809A true JP2014018809A (ja) 2014-02-03
JP5865203B2 JP5865203B2 (ja) 2016-02-17

Family

ID=50194300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012157546A Active JP5865203B2 (ja) 2012-07-13 2012-07-13 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5865203B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0843165A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 Tlv Co Ltd 流量表示器
JP2015167950A (ja) * 2014-03-04 2015-09-28 株式会社神戸製鋼所 Tig溶接システム、プログラム及びtig溶接方法
CN110449696A (zh) * 2019-06-26 2019-11-15 中车工业研究院有限公司 焊接系统及焊接方法
CN111344096A (zh) * 2017-11-14 2020-06-26 株式会社神户制钢所 层叠造形物的制造方法以及制造装置
JP7159504B1 (ja) * 2022-08-31 2022-10-24 川崎重工業株式会社 溶接機の制御器および溶接機の制御方法
CN116441674A (zh) * 2023-06-14 2023-07-18 苏芯物联技术(南京)有限公司 一种高精度焊接气流控制系统及控制方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62267071A (ja) * 1986-05-14 1987-11-19 Nippon Kokan Kk <Nkk> 片面溶接の制御方法
JPH09141431A (ja) * 1995-11-20 1997-06-03 Hitachi Ltd アーク溶接センサ倣い制御方法及び装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62267071A (ja) * 1986-05-14 1987-11-19 Nippon Kokan Kk <Nkk> 片面溶接の制御方法
JPH09141431A (ja) * 1995-11-20 1997-06-03 Hitachi Ltd アーク溶接センサ倣い制御方法及び装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0843165A (ja) * 1994-08-02 1996-02-16 Tlv Co Ltd 流量表示器
JP2015167950A (ja) * 2014-03-04 2015-09-28 株式会社神戸製鋼所 Tig溶接システム、プログラム及びtig溶接方法
CN111344096A (zh) * 2017-11-14 2020-06-26 株式会社神户制钢所 层叠造形物的制造方法以及制造装置
CN111344096B (zh) * 2017-11-14 2022-08-09 株式会社神户制钢所 层叠造形物的制造方法以及制造装置
CN110449696A (zh) * 2019-06-26 2019-11-15 中车工业研究院有限公司 焊接系统及焊接方法
JP7159504B1 (ja) * 2022-08-31 2022-10-24 川崎重工業株式会社 溶接機の制御器および溶接機の制御方法
WO2024048113A1 (ja) * 2022-08-31 2024-03-07 川崎重工業株式会社 溶接機の制御器および溶接機の制御方法
CN116441674A (zh) * 2023-06-14 2023-07-18 苏芯物联技术(南京)有限公司 一种高精度焊接气流控制系统及控制方法
CN116441674B (zh) * 2023-06-14 2023-08-15 苏芯物联技术(南京)有限公司 一种高精度焊接气流控制系统及控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5865203B2 (ja) 2016-02-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5865203B2 (ja) 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法
KR102479865B1 (ko) 아크 용접 품질 판정 시스템
EP2055420A1 (en) Arc welding robot control system and method thereof
CN108628258A (zh) 扫描器控制装置、机器人控制装置以及远程激光焊接机器人系统
CN105549534B (zh) 数值控制装置
CN105682840A (zh) 线电极放电加工装置
JPH02154B2 (ja)
JP4842656B2 (ja) 溶接ロボット制御装置
JP5178358B2 (ja) トーチの下降速度制御方法、制御プログラム、制御システム及び加工装置
ES2917604T3 (es) Método de electroerosión por hilo
KR101649068B1 (ko) Tig 용접 시스템, 프로그램 및 tig 용접 방법
JP7156848B2 (ja) 経路探索方法
EP3385021B1 (en) Heat manipulation and seam tracking of weaved welds
JPS60250877A (ja) 溶接ビ−ド高さの自動制御方法
JP2010241579A (ja) 移動棚設備
KR102413031B1 (ko) 금속 가공물들의 표면을 스캐닝하기 위한 방법 및 용접 프로세스를 실행하기 위한 방법
JPS58205680A (ja) ア−ク溶接の倣い制御方法
KR102109177B1 (ko) 기억재생형 다층자동용접방법
KR20110032753A (ko) 능동형 횡향 자동 용접 방법
JP5149526B2 (ja) 片面溶接装置
JP4723991B2 (ja) 加工面方向を考慮した送り軸加減速機能を有する数値制御装置
JP5143661B2 (ja) Nc旋盤の制御方法及び制御装置
JPWO2020054310A1 (ja) 突き合わせ溶接方法
JP2017177154A (ja) 溶接ロボットの制御方法
JP2014188544A (ja) アーク溶接ロボット制御装置及びアーク溶接ロボット制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140901

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5865203

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150