JPH09141431A - アーク溶接センサ倣い制御方法及び装置 - Google Patents

アーク溶接センサ倣い制御方法及び装置

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JPH09141431A
JPH09141431A JP30147095A JP30147095A JPH09141431A JP H09141431 A JPH09141431 A JP H09141431A JP 30147095 A JP30147095 A JP 30147095A JP 30147095 A JP30147095 A JP 30147095A JP H09141431 A JPH09141431 A JP H09141431A
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JP
Japan
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arc
welding
welding torch
swing
torch
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Application number
JP30147095A
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English (en)
Inventor
Takeshi Araya
雄 荒谷
Masayuki Ishikawa
正幸 石川
Kazuhiko Endo
一彦 遠藤
Yuichiro Tsuji
裕一郎 辻
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価でありながら、高信頼及び高精度のアー
ク溶接センサ倣い制御方法及び装置を実現する。 【解決手段】 ステップ100で溶接開先形状の各寸法等
の初期設定値を入力しステップ101、102で溶接トーチの
溶接動作を開始しステップ105で比較電圧VによりAV
Cを実行する。ステップ106で溶接トーチがASC開始
領域への到達を判断し到達すればステップ107で電圧V−
感度電圧△Vを行いASCを開始しステップ108でアーク
電圧が電圧V以下か判定しV以下なら開先壁に接近と判断
しステップ110でトーチの移動方向を反転する。ステッ
プ112で最終層かを判断し、そうならステップ114で記憶
した溶接トーチの揺動軌跡+加算幅により再生溶接を行
い、ステップ112で最終層ならステップ114で記憶揺動軌
跡+加算幅+仕上げ幅により再生溶接を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接の倣い
制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】溶接線を追従するセンサ倣い制御は多く
の方法がある。ポテンショメータ、リミットスイッチ、
視覚センサ、磁気センサなど種々のセンサがあるが、溶
接トーチへの負荷物となり、積極的には採用出来ない。
【0003】一方、アーク電圧、電流を直接処理して溶
接線を倣う方法は負荷物がないので、継手の種類、倣い
精度等に関する仕様が満たされれば最も優れたセンサと
考える。
【0004】アーク電圧を直接処理して溶接線を倣う方
法の例として、特開昭59−35884号公報に記載さ
れた開先倣い方法がある。この方法は、アーク電圧を検
出し、検出したアーク電圧と所定電圧とを比較して溶接
トーチを開先に倣わせる方法である。
【0005】つまり、図8に示すように、アーク電圧を
電圧計で検出し、トーチ高さ制御を行いながら揺動動作
(A←→B←→C)をし、トーチ高さが所定値より上昇
したことをポテンショメータ等により検出し、揺動の方
向を逆転させる動作を繰り返しながら溶接線を倣う方法
である。
【0006】なお、アーク溶接の参考文献としては、例
えば、溶接法ガイドブック2「アーク溶接におけるセン
シングと制御」、溶接学会、1990、II−122〜
127がある。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記従来
技術にあっては、溶接開先面に沿ってトーチが上昇動作
をしなければならず、その為に開先角度、揺動速度、溶
接条件等に制約がでてくるという問題点があった。
【0008】また、溶接線が溶接中の熱変形でずれた
り、溶接線の組立精度が低く、さらに、溶接アーク現象
からくる問題として、例えば、開先壁が少なく十分な電
圧感度が得られない、開先壁を溶融させたり、磁気吹き
等のために安定した電圧感度が得られない等の問題もあ
った。したがって、上記従来技術にあっては、安価であ
り、かつ、高信頼及び高精度の溶接線倣い制御を行うこ
とができなかった。
【0009】本発明の目的は、安価でありながら、高信
頼及び高精度のアーク溶接センサ倣い制御方法及び装置
を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成される。溶接対象物の溶接
継手の開先内で溶接トーチを揺動し、アーク溶接を行う
アーク溶接センサ倣い制御方法において、溶接トーチを
揺動して、アーク溶接を行っているときの、アーク溶接
に基づくアーク電気量及び揺動位置を検出し、少なくと
も開先中心近傍の所定範囲内に溶接トーチが位置すると
きは、アーク電気量を基準値と比較して、溶接トーチと
溶接対象物との間隔が所定の距離となるように、溶接ト
ーチの高さ位置制御を行う。そして、溶接トーチが上記
所定範囲を越えると、その時のアーク電気量を基準に新
たに比較基準値を設け、アーク電気量が上記比較基準値
以下となったときは、アークが開先壁に接近したと判断
して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転させる。
【0011】好ましくは、上記アーク溶接センサ倣い制
御方法において、溶接対象物の開先寸法と溶接の積層層
数とを、予め定め、溶接トーチの揺動幅を推定し、推定
した揺動幅に所定の値を加えた溶接トーチの揺動限界幅
であるソフトリミット値を定める。そして、このソフト
リミット値まで溶接トーチが移動した場合には、アーク
電気量が上記比較基準値に達していないときでも、溶接
トーチの揺動動作の方向を反転させる。
【0012】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法において、倣い制御した溶接トーチの揺動
軌跡を記憶し、溶接トーチの積層層数が所定以上となる
と、記憶した揺動軌跡に所定の開先幅寸法増加量を加え
て、溶接トーチの揺動動作制御を行う。
【0013】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法において、溶接トーチが上記所定範囲を越
えたとき、所定時間だけ遅延させた後に、アーク電気量
を基準に新たに比較基準値を設ける。そして、アーク電
気量が上記比較基準値以下となったときは、アークが開
先壁に接近したと判断して、溶接トーチの揺動動作の方
向を反転させる。
【0014】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法において、溶接トーチが上記所定範囲を越
えたとき、溶接トーチの慣性動作を検出し、検出した動
作が所定以下となった後に、アーク電気量を基準に新た
に比較基準値を設ける。そして、アーク電気量が上記比
較基準値以下となったときは、アークが開先壁に接近し
たと判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転させ
る。
【0015】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法において、アーク電気量が上記比較基準値
以下となり、アークが開先壁に接近したと判断する。そ
して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転させた直後か
ら、アーク電気量を基準値と比較して、溶接トーチと溶
接対象物との間隔が所定の距離となるように、溶接トー
チの高さ位置制御を行う。
【0016】また、溶接対象物の溶接継手の開先内で溶
接トーチを揺動し、アーク溶接を行うアーク溶接センサ
倣い制御装置において、溶接トーチを揺動して、アーク
溶接を行っているときの、アーク溶接に基づくアーク電
気量を検出するアーク電気量検出手段と、アーク溶接を
行っているときの、溶接トーチの揺動位置を検出する揺
動位置検出手段と、少なくとも開先中心近傍の所定範囲
内に溶接トーチが位置するときは、アーク電気量を基準
値と比較する比較手段とを備える。さらに、アーク溶接
センサ倣い制御装置は、溶接トーチと溶接対象物との間
隔が所定の距離となるように、溶接トーチの高さ位置制
御を行い、溶接トーチが上記所定範囲を越えると、その
時のアーク電気量を基準に新たに比較基準値を設け、ア
ーク電気量が上記比較基準値以下となったときは、アー
クが開先壁に接近したと判断して、溶接トーチの揺動動
作の方向を反転させる動作制御手段とを備える。
【0017】好ましくは、上記アーク溶接センサ倣い制
御装置において、溶接対象物の予め定めた開先寸法と溶
接の積層層数とを記憶する記憶手段をさらに備える。そ
して、上記動作制御手段は、溶接トーチの揺動幅を推定
し、推定した揺動幅に所定の値を加えた溶接トーチの揺
動限界幅であるソフトリミット値を定め、このソフトリ
ミット値まで溶接トーチが移動した場合には、アーク電
気量が上記比較基準値に達していないときでも、溶接ト
ーチの揺動動作の方向を反転させる。
【0018】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御装置において、倣い制御した溶接トーチの揺動
軌跡を記憶する揺動軌跡記憶手段をさらに備え、上記動
作制御手段は、溶接トーチの揺動繰り返し回数が所定以
上となると、揺動軌跡記憶手段に記憶した揺動軌跡に所
定の開先幅寸法増加量を加えて、溶接トーチの揺動動作
制御を行う。
【0019】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御装置において、上記動作制御手段は、溶接トー
チが上記所定範囲を越えたとき、所定時間だけ遅延させ
た後に、アーク電気量を基準に新たに比較基準値を設
け、アーク電気量が上記比較基準値以下となったとき
は、アークが開先壁に接近したと判断して、溶接トーチ
の揺動動作の方向を反転させる。
【0020】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御装置において、溶接トーチが上記所定範囲を越
えたとき、溶接トーチの慣性動作を検出する動作検出手
段を備え、上記動作制御手段は、検出した動作が所定以
下となった後に、アーク電気量を基準に新たに比較基準
値を設け、アーク電気量が上記比較基準値以下となった
ときは、アークが開先壁に接近したと判断して、溶接ト
ーチの揺動動作の方向を反転させる。
【0021】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御装装置において、上記動作制御手段は、アーク
電気量が上記比較基準値以下となり、アークが開先壁に
接近したと判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を反
転させた直後から、アーク電気量を基準値と比較して、
溶接トーチと溶接対象物との間隔が所定の距離となるよ
うに、溶接トーチの高さ位置制御を行う。
【0022】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法及び装置において、上記アーク溶接に基づ
くアーク電気量は、アーク電圧である。
【0023】また、好ましくは、上記アーク溶接センサ
倣い制御方法及び装置において、上記アーク溶接に基づ
くアーク電気量は、溶接電流である。
【0024】溶接対象物の開先中心近傍は、トーチ高さ
制御を行い、開先壁に近ずくと、開先壁検出制御に切り
替える。切り替え時にアーク電圧から設定した感度電圧
(ΔV)を差し引いた電圧を比較電圧として設定し、ア
ーク電圧が比較電圧より下がると、揺動動作方向を反転
させる。
【0025】また、トーチが開先壁に接近してもアーク
電圧が比較電圧より下がらず、また予め入力した開先寸
法から予測した揺動幅を越えてソフトリミット値までト
ーチが移動してきた場合、この位置比較の判断により揺
動動作を反転させる。
【0026】また、溶接の積層層数が所定以上となり、
即ち、最終層に近ずき、開先壁の検出が難しくなった場
合、前層の揺動軌跡を時分割、又は走行座標と同期して
記憶させ、算出した揺動幅でその軌跡をプレイバック
(再生)溶接する。
【0027】前層の軌跡を時分割で記憶した場合は、揺
動周期が一致するように、プレイバックの溶接速度、又
はトーチ移動速度を修正するか、プレイバックのタイミ
ングを溶接速度に合わせて補正して一致させると溶接ビ
ート外観が前層と揃い、好ましい。
【0028】また、溶接線の記憶は制御した溶接線のセ
ンター位置軌跡を記憶し、プレイバック時に算出した揺
動幅を加えてプレイバック溶接する方法、揺動溶接反転
位置を記憶・再生、又は両者を記憶・再生する方法も可
能である。
【0029】また、比較電圧の精度を最適化するため
に、比較電圧の設定を溶接トーチの高さ位置制御動作が
完了し、トーチの動きが停止してから行うようにしてい
る。その為にはタイマーを入れて遅らせるか、又は、高
さ制御の動きを検出(エンコーダ信号、モータ逆起電
力、他)する、平均化する、等から適当な方法を選択し
て利用する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態
が適用されるアーク溶接センサ倣い制御装置の全体概略
構成図である。
【0031】図1において、アーク溶接センサ倣い制御
装置は、揺動動作軸3、トーチ高さ制御軸2、母材(ワ
ーク)5を溶接する溶接トーチ4、溶加材供給装置10
等を搭載した溶接ロボット1、及びセンサ制御盤6、ロ
ボット制御盤7、総括制御盤8、アーク溶接機9等から
構成されている。
【0032】アーク長制御軸2は、揺動動作軸3に取り
付けられ、さらに、この揺動動作軸3は、ロボット1の
手首に取り付けられている。また、揺動動作軸3には揺
動モータM、位置検出エンコーダE、両端検出リミット
スイッチ等が取り付けられている。自動溶接装置ではこ
れらの動作軸は走行台車に取り付けられる。
【0033】また、センサ制御盤6にはマイコンボー
ド、半導体メモリ、サーボアンプ、入力キーボード、他
必要な回路とソフトプログラムが内蔵されている。ま
た、総括制御盤8の指示でセンサ制御盤6、ロボット制
御盤7、溶接機9等を動作させる。また、切り替えによ
り、センサ制御盤6、ロボット制御盤7、溶接機9、そ
れぞれ単独動作も可能である。
【0034】センサ制御盤6では、図4に示すようなワ
ーク形状例、揺動条件(揺動速度、両端停止時間、検出
感度ΔV等)等を入力する。初期条件をセンサ制御盤6
のキーボードから入力し、揺動動作軸3、アーク長制御
軸2を有機的に管理動作させながらアーク溶接する。
【0035】なお、トーチ高さ制御軸2に倣い制御軸3
を取り付けても良いが、トーチ高さ制御軸に倣い制御軸
の負荷が掛かり、制御負担が大きくなる。なお、揺動動
作軸3には駆動モータの他に位置検出用エンコーダが必
要である。
【0036】溶接ロボット1の代わりに、専用自動溶接
機又は簡易自動溶接台車を用いても良い。台車や専用自
動溶接機には、走行座標を検出するエンコーダが最終層
溶接のために必要であるが、多少の誤差が許されれば、
エンコーダ無しで、単位時間ピッチで走行位置を判断す
る事ができる。
【0037】溶接トーチ4にはティグ溶接トーチを使用
しているが、プラズマ溶接トーチ、又はマグ溶接トーチ
でも良い。また、定電圧電源を用いるマグ溶接ではアー
ク電圧の代わりに溶接電流を同様に検出して制御するこ
とも可能である。総括制御盤8では、センサ制御盤6、
ロボット制御盤7、アーク溶接機を管理制御している。
【0038】センサ制御盤6にはアーク長制御機能と溶
接線倣い制御機能を持っている。なお、既設の自動溶接
システムで、既にアーク長制御機能を持っている場合に
は、この機能はロボット制御盤7、総括制御盤8、又は
単独の制御盤に内蔵されているので、センサ制御盤6に
は倣い制御機能のみを持たせている。
【0039】この場合について説明すると、センサ制御
盤6はマイコン、各種メモリ、インターフェイス、演算
制御ソフト、揺動モータ駆動・制御、揺動動作軸位置検
出、アーク電圧検出、他から構成されている。
【0040】図2は、統括制御盤8における要素部機能
ブロック図である。図2において、キーボード等のデー
タ入力手段20から入力される開先形状寸法、感度電圧
△V等の初期条件が、初期設定値記憶部83に記憶され
る。また、領域判別部81は、センサ制御盤6からのセ
ンサ情報に基づいて、溶接トーチ4が、どの領域(後述
する)に位置するかを判別する。アーク長制御部84
は、アーク溶接器9又は溶接トーチ4等からのアーク電
圧を所定電圧と比較し、動作制御部82とともに、後述
するアーク長(電圧)制御(AVC)を実行する。
【0041】また、開先検出制御部86は、アーク溶接
器9又は溶接トーチ4等からのアーク電圧に基づいて、
動作制御部82とともに、後述するアークセンサ制御
(ASC)を実行する。また、揺動軌跡記憶部85は、
溶接トーチ4の揺動軌跡を記憶する。
【0042】そして、動作制御部82は、初期設定記憶
部83に記憶された初期条件、領域判別部81からの溶
接トーチ位置情報、アーク長制御部84、開先検出制御
部86からの電圧比較結果情報及び揺動軌跡記憶部85
に記憶された溶接トーチ揺動軌跡に基づいて、センサ制
御盤6、ロボット制御盤7及びアーク溶接機9に動作制
御信号を供給する。
【0043】図3は、本発明のアーク溶接センサ倣い制
御方法及び装置における動作フローチャートである。以
下、図2、図3、図4、図5及び図6を参照して、本発
明の一実施形態の動作を説明する。
【0044】図3のステップ100において、データ入
力手段20から、溶接開先形状の各寸法、溶接層数(溶
接の積層層数)、記憶再生開始層、ソフトリミット幅、
加算幅、溶接速度、揺動条件であるトーチ移動速度、A
VC電圧、制御関連の定数である感度電圧ΔV、また、
両端停止時間、溶接電流電圧条件、アーク長制御AVC
(アーク電圧制御)と倣い制御ASC(アークセンサ制
御)との比率等が、初期設定値記憶部83に入力され
る。
【0045】ここで、AVC(アーク電圧制御)とは、
アーク電圧を検出して、このアーク電圧が所定値となる
ように制御して、溶接トーチ4の溶接対象である母材5
との高さ方向の間隔が所定の距離となるように制御する
ことである。
【0046】また、ASC(アークセンサ制御)とは、
アーク電圧を検出し、検出したアーク電圧が、所定電圧
以下となったら、溶接トーチ4又はアークが開先壁に所
定距離以内に接近したことを検出し、溶接トーチ4の揺
動を停止するように制御することである。
【0047】溶接開先形状寸法とは、図4に示すよう
に、、溶接ギャップ(0〜9.9mm)、板厚、開先壁
開度(θ1(0〜45度)、θ2(0〜45度))及び
ルートである。また、溶接層数とは、溶接母材5の溶接
層数であり(図4の例では6層)、この層毎に溶接トー
チ4を移動させて溶接が行われる。ソフトリミット幅と
は、溶接トーチ4の揺動幅を推定し、推定した揺動幅に
所定の値を加えたもので、溶接トーチ4が移動し得る限
界範囲であり、これ以上の範囲での溶接トーチ4の移動
が禁止される。
【0048】また、AVCとASCとの比率とは、溶接
トーチ4の動作をアーク電圧制御で行うか、アークセン
サ制御で行うかの比率である。具体的には、図4のギャ
ップ部分でAVCが実行され、それ以外の部分でASC
が実行される。
【0049】さらに、記憶再生開始層とは、溶接トーチ
の揺動軌跡を記憶しておき、この記憶された揺動軌跡を
再生して、再生した軌跡に基づいて、溶接を実行開始す
る層を特定するための情報である。
【0050】次に、ステップ101において、動作制御
部82は、ロボット制御盤7、アーク溶接機9等に制御
信号を供給し、アーク起動等の溶接起動動作を実行す
る。
【0051】続いて、ステップ102において、動作制
御部82は、センサ制御盤6等に制御信号を供給して、
溶接トーチ4の溶接動作を開始する(時点T1)。そし
て、ステップ103において、動作制御部82は、初期
設定値記憶部83に記憶された記憶再生開始層以降の層
を溶接開始するか否かを判断し、記憶再生開始層より前
の層開始であれば、ステップ104に進む。
【0052】ステップ104において、溶接トーチ4の
揺動軌跡の記憶部85への格納を開始する。そして、ス
テップ105において、比較電圧Vを用いて、AVCを
実行する。つまり、アーク長制御部84によりアーク電
圧が電圧Vと比較され、その比較結果により動作制御部
82は、アーク電圧が一定となるように、溶接トーチ4
の動作を制御する。
【0053】そして、ステップ106において、動作制
御部82は、領域判別部81から情報に基づいて、溶接
トーチ4がASC開始領域に到達したか否を判断する。
到達していなければ、ステップ105に戻る。到達して
いれば、ステップ107において、現在の電圧Vから感
度電圧△Vを減算して、電圧Vに再設定し、開先検出制
御部86及び動作制御部により、ASCの実行が開始さ
れる。
【0054】次に、ステップ108において、動作制御
部82は、アーク長制御部84からの情報に基づいて、
アーク電圧が電圧V以下となったか否かを判定する。そ
して、アーク電圧が電圧V以下となれば、開先壁に接近
したと判断して、ステップ110に進む(時点T2)。
【0055】ステップ108において、アーク電圧が電
圧Vを超える場合には、ステップ109に進み、動作制
御部は、領域判別部81からの情報に基づいて、上述し
たソフトリミット幅に到達したか否かを判断する。
【0056】このリミット幅に到達していなければ、ス
テップ108に戻る。また、ソフトリミット幅に到達し
ていれば、ステップ110に進む(時点T2)。そし
て、ステップ110において、動作制御部82は、溶接
トーチ4の移動方向を反転する。続いて、ステップ11
1に進み、現在の電圧Vに感度電圧△Vを加算して、電
圧Vに再設定し、ステップ105に戻る。
【0057】ステップ103において、記憶再生開始層
以降の層を溶接開始する場合には、ステップ112に進
む。ステップ112において、動作制御部82は、この
時点から溶接を開始する溶接層が最終層(図4の例にお
いては、第6層)か否かを判断する。最終層でなけれ
ば、ステップ113に進み、揺動軌跡記憶部85に記憶
された溶接トーチ4の軌跡に加算幅をつけ加えて、再生
溶接を開始する。
【0058】ステップ112において、最終層開始であ
れば、ステップ114に進み、揺動軌跡記憶部85に記
憶された軌跡に加算幅及び仕上げ幅をつけ加えて、再生
溶接を開始する。
【0059】各層における溶接終了位置は、溶接ロボッ
ト1により検出され、溶接ロボット1から、ロボット制
御盤7を介して、各層終了信号として、動作制御部82
に供給され、上述した各ステップへの割り込み処理とし
ての処理が動作制御部82により実行される。
【0060】この割り込み処理の実行の動作を説明す
る。図3のステップ200において、上述した各層終了
信号が動作制御部82に供給されると、動作制御部82
は溶接トーチ4を、そこでの開先中心位置に移動させ
る。次に、ステップ201において、動作制御部82
は、アーク溶接機9等に指令信号を供給し、クレータ処
理及びアーク切りを実行させる。
【0061】そして、ステップ202において、動作制
御部82は、溶接実行終了した層が最終層か否かを判断
し、最終層であれば、処理は終了される。また、ステッ
プ202において、動作制御部82は、溶接実行終了し
た層が最終層でなければ、ステップ203に進み、溶接
終了した層数に1層分を加算して、溶接終了数とする。
そして、ステップ101に戻る。
【0062】なお、溶接トーチ4が、ASC制御の位置
まで移動すると、アーク長制御を停止(保持)するが、
動作が完全に停止するまでソフトタイマーで待ってから
アーク電圧を取り込み、現在の比較電圧Vから感度電圧
△Vを引いて比較電圧Vを作る。また、アーク長制御軸
2にエンコーダがある場合や速度検出ができる場合には
これらを利用してアーク長制御軸2の停止を確認する事
ができる。
【0063】また、溶接終了時には走行台車を停止し、
揺動動作軸3を開先中心の位置に移動して、クレータフ
ィラー条件で溶接して終了する。なお、AVCとASC
の割合はAVCが20%〜80%の範囲、感度電圧ΔV
は0.1V〜1.5Vの範囲が適当であった。
【0064】また、ソフトリミット幅を設定した理由
は、開先壁にトーチ4が近ずく過程で、ワーク5の形状
から予測される位置に来ても、まだアーク電圧が比較電
圧Vよりも高い場合には溶接壁にアークが食い込む状態
になる可能性があるからである。
【0065】つまり、トーチ4が、変位量、組立誤差
量、設置誤差量等を想定して設定したソフトリミットの
幅に来たら、その位置で動作方向を反転させる。その結
果、過度のアークの食い込みを防ぐことができる。この
ソフトリミット値の±振り幅は0.5〜2.0mmが適当で
あった。
【0066】なお、ソフトリミット幅で溶接トーチ4の
揺動を反転すると、センター位置がシフトする。このた
め、次のような緩和法が考えられる。 (1)ソフトリミット幅のデータは無視して、前のデー
タを使用する。 (2)シフト量に係数を掛けて緩和させる。 (3)リミット又はシフト量の平均化した値を使用す
る。 本発明の実施形態においては、(1)の、ソフトリミッ
ト幅のデータは無視して、前のデータを使用する方法を
採用している。
【0067】また、溶接層数が増加するに従って、開先
壁が少なくなるために十分なアーク電圧変化が得られな
くなる。そのため、センサアルゴリズムに前層の揺動軌
跡を所定時間ピッチ又は走行軸の所定距離ピッチに同期
して記憶し、アーク電圧変化が十分に得られなくなって
からは、その記憶軌跡を再生しながら溶接することで、
最終層まで連続して溶接を行うことができる。
【0068】この場合、各層の1層分を記憶し、次層の
軌跡データを前層に上書きすることになるが、メモリ8
5に余裕があれば全パスを記憶する事が可能である。ま
た、本例においては、センタ位置と揺動反転位置とを記
憶し、開先に広がりに応じた加算幅を加えて、再生して
いる。溶接ビードの揺動周期を一致させるために、ここ
では、溶接トーチ4の移動速度を変更している。
【0069】トーチ高さ制御が終了後(AVC終了)、
図7に示すように、直ちに開先壁検出(ASC)に切り
替えるとトーチの慣性動作でアーク電圧が低下するの
で、開先壁と誤検出する可能性がある。
【0070】そこで、本実施形態においては、図7に示
すように、AVC終了後からASCスタートをタイマー
で遅延時間△tだけ遅らせ、トーチの高さ変動が停止し
たところで、感度電圧ΔVを引いて比較電圧を作り、A
SCをスタートさせている。
【0071】以上のように、本発明の一実施形態によれ
ば、溶接トーチが 開先中心近傍では、アーク電圧制御
により、アーク電圧が一定となるように制御し、開先中
心から所定範囲外となると、アーク電圧が所定の電圧値
より以下となることを検出して、溶接トーチが開先壁に
接近したことを検出する。溶接トーチが開先壁に接近し
たことを検出すると、溶接トーチの移動方向を反転さ
せ、以降、同様にして、AVC及びASC動作を実行す
る。
【0072】そして、一層以上の複数層により溶接を実
行するように構成したので、現存するアーク溶接装置
に、特に高価な部品を追加することなく、安価でありな
がら、高信頼及び高精度のアーク溶接センサ倣い制御方
法及び装置を実現することができる。
【0073】なお、上述した例においては、AVC終了
後からASCスタートをタイマーで△tだけ遅らせ、十
分にトーチの高さ変動が停止したところで、ASCをス
タートさせているが、トーチ高さ変動が停止したこと
を、エンコーダ、ポテンショメータ等の振動検出手段で
検出して、ASCスタートさせることも可能である。
【0074】なお、図示は省略したが、作業者等が手に
持ったリモコンボックスから、溶接中に、感度電圧、セ
ンター位置、ソフトリミット幅、揺動幅の増減が出来る
ようになっている。
【0075】また、装置のシステム及び制御アルゴリズ
ムは同じであるが、ASCとAVCとの切り替えタイミ
ングを、ASCにより溶接トーチ4が開先壁近辺に到達
したことが検出され、移動方向が反転された直後から、
AVC動作に切り替え、開先壁の所定範囲まで接近した
ら、ASCに切り替える事によって、AVCの比率を大
きく増加(約2倍)する事ができる。
【0076】また、溶接トーチ4の揺動反転時には必要
に応じて、開先壁を十分に溶融させるために、揺動動作
の一時停止、溶接電流の増加、パルス電流の増加等が所
定の時間適宜行われる。
【0077】また、上述した例においては、アーク溶接
におけるアーク電圧を検出して、AVC及びASCを行
うように構成したが、アーク電圧以外の電気量である溶
接電流を検出してAVC及びASCを行うように構成す
ることも可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、次のような効果がある。アーク溶接に基づ
くアーク電圧又は溶接電流及び揺動位置を検出し、開先
中心近傍の所定範囲内に溶接トーチが位置するときは、
アーク電圧又は溶接電流を基準値と比較して、溶接トー
チと溶接対象物との間隔が所定の距離となるように、溶
接トーチの高さ位置制御を行う。
【0079】また、溶接トーチが上記所定範囲を越える
と、その時のアーク電気量を基準に新たに比較基準値を
設け、アーク電気量が上記比較基準値以下となったとき
は、アークが開先壁に接近したと判断して、溶接トーチ
の揺動動作の方向を反転させるように構成した。
【0080】したがって、現存するアーク溶接装置に、
特に高価な部品を追加することなく、安価でありなが
ら、高信頼及び高精度のアーク溶接センサ倣い制御方法
及び装置を実現することができる。
【0081】また、本発明により、溶接中にワークが変
形を起こしたり、組み立てたワークの寸法精度が十分で
なかったり、セッティングしたワークの位置精度が不十
分であったりしても溶接線を自動倣い溶接する事で対応
出来る。
【0082】また、溶接ロボットの教示作業はワークの
形状が複雑になると多数の位置を教示する必要があり、
多大の時間を必要とするが、本発明のアークセンサを利
用する事により、倣い制御能力範囲内のワーク曲線であ
れば、その両端の2点を教示し、後は溶接実行時に倣い
制御溶接する事で、大幅に教示時間を短縮する事が出来
る。
【0083】従って、本発明のアークセンサを使用して
自動溶接を行う事により、溶接者の負担が大幅に減少、
溶接品質が安定化、溶接能率が向上、生産費用が低減、
等の優れた効果が得られる。
【0084】また、さらに既設のAVCコントローラに
揺動動作軸とセンサ制御盤を追加する事で、アーク長制
御と溶接線倣い制御を同時に行う事も可能となる。
【0085】自動溶接機、溶接ロボットを用いてアーク
溶接する際に、対象ワークが熱変形、組立誤差等のため
に正しく溶接線を追従できない場合でも、溶接アーク現
象を利用して溶接線を検出し、リアルタイムで倣い制御
をする事が可能となるもので、構造物一般の自動溶接に
広く利用できる。
【0086】また、溶接ロボットのティーチング作業も
始終端、及び必要に応じた変化点の教示のみですみ、大
幅な作業簡素化に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアーク溶接センサ倣い制御装置の全体
概略構成図である。
【図2】図1の例における総括制御盤における要素部機
能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態であるアーク溶接センサ倣
い制御方法及び装置における動作フローチャートであ
る。
【図4】溶接される母材の形状寸法等の説明図である。
【図5】本発明における溶接動作の原理説明図である。
【図6】本発明の一実施形態であるアーク溶接センサ倣
い制御方法及び装置における動作説明図である。
【図7】AVC動作終了からASC動作開始までの遅延
時間△tを設けることの説明図である。
【図8】従来のトーチ高さ制御による開先倣い制御を説
明する図である。
【符号の説明】
1 溶接ロボット 2 アーク長制御軸(トーチ高さ制御
軸) 3 揺動動作軸(溶接線倣い制御軸) 4 溶接トーチ 5 母材(ワーク) 6 センサ制御盤 7 ロボット制御盤 8 総括制御盤 9 アーク溶接機 10 溶加材(フィラワイヤ)供給装置 20 データ入力手段 81 領域判別部 82 動作制御部 83 初期設定値記憶部 84 アーク長制御(AVC)部 85 揺動軌跡記憶部 86 開先検出制御(ASC)部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 裕一郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接対象物の溶接継手の開先内で溶接ト
    ーチを揺動し、アーク溶接を行うアーク溶接センサ倣い
    制御方法において、 溶接トーチを揺動して、アーク溶接を行っているとき
    の、アーク溶接に基づくアーク電気量及び揺動位置を検
    出し、 少なくとも、開先中心近傍の所定範囲内に溶接トーチが
    位置するときは、アーク電気量を基準値と比較して、溶
    接トーチと溶接対象物との間隔が所定の距離となるよう
    に、溶接トーチの高さ位置制御を行い、 溶接トーチが上記所定範囲を越えると、その時のアーク
    電気量を基準に新たに比較基準値を設け、アーク電気量
    が上記比較基準値以下となったときは、アークが開先壁
    に接近したと判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を
    反転させることを特徴とするアーク溶接センサ倣い制御
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、溶接対象物の開先寸法と溶接積層層数
    とを、予め定め、溶接トーチの揺動幅を推定し、推定し
    た揺動幅に所定の値を加えた溶接トーチの揺動限界幅で
    あるソフトリミット値を定め、このソフトリミット値ま
    で溶接トーチが移動した場合には、アーク電気量が上記
    比較基準値に達していないときでも、溶接トーチの揺動
    動作の方向を反転させることを特徴とするアーク溶接セ
    ンサ倣い制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のアーク溶接センサ
    倣い制御方法において、倣い制御した溶接トーチの揺動
    軌跡を記憶し、溶接積層層数が所定以上となると、記憶
    した揺動軌跡に所定の開先幅寸法増加量を加えて、溶接
    トーチの揺動動作制御を行うことを特徴とするアーク溶
    接センサ倣い制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、溶接トーチが上記所定範囲を越えたと
    き、所定時間だけ遅延させた後に、アーク電気量を基準
    に新たに比較基準値を設け、アーク電気量が上記比較基
    準値以下となったときは、アークが開先壁に接近したと
    判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転させるこ
    とを特徴とするアーク溶接センサ倣い制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、溶接トーチが上記所定範囲を越えたと
    き、溶接トーチの慣性動作を検出し、検出した動作が所
    定以下となった後に、アーク電気量を基準に新たに比較
    基準値を設け、アーク電気量が上記比較基準値以下とな
    ったときは、アークが開先壁に接近したと判断して、溶
    接トーチの揺動動作の方向を反転させることを特徴とす
    るアーク溶接センサ倣い制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、アーク電気量が上記比較基準値以下と
    なり、アークが開先壁に接近したと判断して、溶接トー
    チの揺動動作の方向を反転させた直後から、アーク電気
    量を基準値と比較して、溶接トーチと溶接対象物との間
    隔が所定の距離となるように、溶接トーチの高さ位置制
    御を行うことを特徴とするアーク溶接センサ倣い制御方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、上記アーク溶接に基づくアーク電気量
    は、アーク電圧であることを特徴とするアーク溶接セン
    サ倣い制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のアーク溶接センサ倣い制
    御方法において、上記アーク溶接に基づくアーク電気量
    は、溶接電流であることを特徴とするアーク溶接センサ
    倣い制御方法。
  9. 【請求項9】 溶接対象物の溶接継手の開先内で溶接ト
    ーチを揺動し、アーク溶接を行うアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、 溶接トーチを揺動して、アーク溶接を行っているとき
    の、アーク溶接に基づくアーク電気量を検出するアーク
    電気量検出手段と、 アーク溶接を行っているときの、溶接トーチの揺動位置
    を検出する揺動位置検出手段と、 少なくとも開先中心近傍の所定範囲内に溶接トーチが位
    置するときは、アーク電気量を基準値と比較する比較手
    段と、 溶接トーチと溶接対象物との間隔が所定の距離となるよ
    うに、溶接トーチの高さ位置制御を行い、溶接トーチが
    上記所定範囲を越えると、その時のアーク電気量を基準
    に新たに比較基準値を設け、アーク電気量が上記比較基
    準値以下となったときは、アークが開先壁に接近したと
    判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転させる動
    作制御手段と、 を備えることを特徴とするアーク溶接センサ倣い制御装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、溶接対象物の予め定めた開先寸法と
    溶接の積層層数とを記憶する記憶手段をさらに備え、上
    記動作制御手段は、溶接トーチの揺動幅を推定し、推定
    した揺動幅に所定の値を加えた溶接トーチの揺動限界幅
    であるソフトリミット値を定め、このソフトリミット値
    まで溶接トーチが移動した場合には、アーク電気量が上
    記比較基準値に達していないときでも、溶接トーチの揺
    動動作の方向を反転させることを特徴とするアーク溶接
    センサ倣い制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10記載のアーク溶接セ
    ンサ倣い制御装置において、倣い制御した溶接トーチの
    揺動軌跡を記憶する揺動軌跡記憶手段をさらに備え、上
    記動作制御手段は、溶接トーチの積層層数が所定以上と
    なると、揺動軌跡記憶手段に記憶した揺動軌跡に所定の
    開先幅寸法増加量を加えて、溶接トーチの揺動動作制御
    を行うことを特徴とするアーク溶接センサ倣い制御装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、上記動作制御手段は、溶接トーチが
    上記所定範囲を越えたとき、所定時間だけ遅延させた後
    に、アーク電気量を基準に新たに比較基準値を設け、ア
    ーク電気量が上記比較基準値以下となったときは、アー
    クが開先壁に接近したと判断して、溶接トーチの揺動動
    作の方向を反転させることを特徴とするアーク溶接セン
    サ倣い制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、溶接トーチが上記所定範囲を越えた
    とき、溶接トーチの慣性動作を検出する動作検出手段を
    備え、上記動作制御手段は、検出した動作が所定以下と
    なった後に、アーク電気量を基準に新たに比較基準値を
    設け、アーク電気量が上記比較基準値以下となったとき
    は、アークが開先壁に接近したと判断して、溶接トーチ
    の揺動動作の方向を反転させることを特徴とするアーク
    溶接センサ倣い制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装装置において、上記動作制御手段は、アーク電気
    量が上記比較基準値以下となり、アークが開先壁に接近
    したと判断して、溶接トーチの揺動動作の方向を反転さ
    せた直後から、アーク電気量を基準値と比較して、溶接
    トーチと溶接対象物との間隔が所定の距離となるよう
    に、溶接トーチの高さ位置制御を行うことを特徴とする
    アーク溶接センサ倣い制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、上記アーク溶接に基づくアーク電気
    量は、アーク電圧であることを特徴とするアーク溶接セ
    ンサ倣い制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項9記載のアーク溶接センサ倣い
    制御装置において、上記アーク溶接に基づくアーク電気
    量は、溶接電流であることを特徴とするアーク溶接セン
    サ倣い制御装置。
JP30147095A 1995-11-20 1995-11-20 アーク溶接センサ倣い制御方法及び装置 Pending JPH09141431A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014018809A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Kobe Steel Ltd 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法
CN112846444A (zh) * 2020-12-31 2021-05-28 北京博清科技有限公司 气电立焊装置、其控制方法、控制装置、和气电立焊系统

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JP2014018809A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Kobe Steel Ltd 溶接装置、プログラム、溶接方法、および溶接構造物の製造方法
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