JP2014018195A - 粉体振掛け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】菓子類などの振掛け対象物に粉糖などの粉体を振り掛けるについて、粉体ロスの発生を効果的に避けることができる粉体振掛け装置の提供。
【解決手段】粉体振掛け装置は、搬送ラインで搬送されてくる振掛け対象物に対し粉体を落下させることができるように配置される振掛けヘッド6を備えている。振掛けヘッドは、粉体貯留筒15、粉体貯留筒の底部に組み込まれた網体ユニット16、網体ユニットの網体24に沿う回転をなせるようにして設けられた回転体17、及び回転体に回転軸31を介して接続する駆動モータ、及び粉体貯留筒に取り付けたバイブレータ50を備え、駆動モータにより駆動される回転体の回転及びバイブレータ50の振動により、粉体が網体を通過しつつ粉体貯留筒から切り出されて、回転体の回転状態に応じた落下形態で、落下するようにされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば菓子類などを振掛け対象物とし、その振掛け対象物に対し製造工程で粉糖などの粉体を自動的に振り掛けるのに好適な粉体振掛け装置に関する。
菓子や菓子パンなどの菓子類では、粉糖などの粉体を上面にまぶす処理を行う場合がある。そのようなまぶし処理は、手作業で行われの場合と製造工程中で自動的に行われる場合がある。製造単位が小さい製品については手作業でも足りるが、大量製造の製品については自動化が必要となる。
菓子類などのまぶし処理の自動化には粉体振掛け装置が用いられる。粉体振掛け装置は、製造工程に組み込んで用いられ、製造工程における搬送ラインで搬送されてくる振掛け対象物に対し上方から粉体を落下させて振り掛けるように構成されている。
本件出願人は、かかる振掛け装置に関して、特許出願を行い、下記の出願公開に至っている。
特開2011−41491号公報
この先行技術文献の発明について説明する。
図13、図14の粉体振掛け装置1はこの先行技術文献によるものであって、菓子類の製造工程における搬送ラインに組み込んだ例である。粉体振掛け装置1は、躯体フレーム2を備えて、躯体フレーム2は、垂直方向に延在する支柱部材3、支柱部材3の下端部で水平方向に延在するように設けられた下部横部材4、及び支柱部材3の上端部近辺で下部横部材4と同じ向きで水平方向に延在するように設けられた上部横部材5を有している。そして、複数(図の例では3個)の振掛けヘッド6が上部横部材5に組み付けられ、また振掛け対象物センサ7が各振掛けヘッド6に位置対応させて上部横部材5に取り付けられ、また制御盤8が支柱部材3に組み付けられ、さらに下部横部材4にキャスタ9を取り付けることで移動可能とされている。
このような粉体振掛け装置1は、製造過程にあって搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12、具体的には菓子類に上方から振掛けヘッド6が臨み、また振掛けヘッド6との関係で搬送方向(図2中にブロック矢印で示す)の上流側で振掛け対象物センサ7が搬送ライン11上の振掛け対象物12を検知できる状態にして搬送ライン11に組み込まれる。図の例のように振掛けヘッド6が3個である3連式の場合、振掛け対象物12は、3列になって搬送ライン11で搬送されてくるのが通常で、これら3列の各振掛け対象物12を3連の各振掛け対象物センサ7それぞれが検知し、それに応じて3連の各振掛けヘッド6が3列の各振掛け対象物12のそれぞれに対して粉体の振掛けを行う。
図15に、振掛けヘッド6の側面視状態を示し、また図16に、図3の状態で部分的に断面した状態を示す。これらの図に見られるように、振掛けヘッド6は、粉体貯留筒15、網体ユニット16、回転体17、ブリッジ防止翼18、駆動手段支持台19、及び駆動モータ20を備えている。
粉体貯留筒15は、振掛け用の粉体21、具体的には例えば粉糖を貯留するのに機能し、円筒状に形成され、底部に底部フランジ部22が、また上端部に上部フランジ部23がそれぞれ設けられている。
駆動手段支持台19は、粉体貯留筒15の上方で駆動モータ20を支持するのに機能する。そのために駆動手段支持台19は、一対の縦部材35の上端を横部材36でつないだ構造で下部が開放状態となる方形に形成されており、その下端部に設けた固定部37を介して粉体貯留筒15に固定されている。
駆動モータは、回転体17を回転駆動させる回転駆動手段であり、その出力軸に取り付けられたチャック部38を介して回転体17の回転軸31と接続できるようにされている。この駆動モータには、後述するような回転体17の回転制御を行えるようにするために、高精度な回転制御を可能とするモータ、例えばステッピングモータやサーボモータが用いられる。
以上のような振掛けヘッド6は、図2に見られるように、粉体貯留筒15の上端部から水平方向に延設した組付け腕39を介して躯体フレーム2の上部横部材5に、ねじ止めなどの取外し可能な構造で、組み付けられている。
振掛け対象物センサ7は、搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12の振掛けヘッド6への接近を検知する検知手段であり、例えば光電センサなど、非接触による検知を可能とするセンサを用いて形成される。
制御盤8には、振掛けヘッド6の制御、より具体的には振掛けヘッド6における駆動モータ20の回転制御を通じて回転体17の回転制御を行う振掛けヘッド制御系が組み込まれている。振掛けヘッド制御系は、例えばマイクロコンピュータを搭載した電子回路とそのマイクロコンピュータを動作させるソフトウェアで構成されている。そして制御盤8は、振掛けヘッドの各種制御を行う。この制御は、回転体17の回転開始タイミング制御、回転継続時間制御、回転速度制御を含む。
粉体振掛け装置1でなされる粉体の振掛け動作について説明する。粉体振掛け装置1は、搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12の振掛けヘッド6への接近を振掛け対象物センサ7で監視しており、振掛け対象物センサ7が振掛け対象物12を検知すると、その検知信号が制御盤8内の振掛けヘッド制御系に入力する。検知信号の入力を受けた振掛けヘッド制御系は、搬送ライン11の搬送速度と関係させて予め設定されている回転開始タイミングに合せて、当該検知の対象となった振掛け対象物12の列に対応する振掛けヘッド6の駆動モータに回転開始指令を出力する。また同時に、振掛け対象物12に対する粉体21の所望振掛け形態との関係で予め設定してある回転体17の回転継続時間、及び振掛け対象物12に対する所望振掛け量との関係で予め設定してある回転体17の回転速度それぞれについての指令を出力する。
これらの指令を受けた該当の振掛けヘッド6では、駆動モータが各指令にしたがった回転を行い、これにより該当の振掛け対象物12に対するポイント落下による振掛けが既定の振掛け形態と振掛け量でなされる。
尚、上記先行技術文献は、網体ユニットの開口の種々の形状パターン例を開示し、その形状に応じた粉体の振掛けの実現をはかっている。
上記従来例は、以前のドラム型や振掛け用ブラシ等の振掛け装置に比して、粉体ロスの発生を削減できると共に、適格な粉体振掛けの実現をはかることができた。
然るに、粉体の中には、程度の差はあるものの粘性を持ったものや、粉体そのものに質量の大きいものなど、適切な振掛けができにくいものがあった。また搬送ラインの環境によっては湿度が少なくない雰囲気もあった。
本発明の目的は、振掛けが困難な粉体や環境にあっても適切適格な振掛けを可能にする粉体振掛け装置を提供するものである。
本発明は、搬送ラインで搬送されてくる振掛け対象物に対して粉体を落下させて振り掛ける粉体振掛け装置において、
前記搬送ライン上の前記振掛け対象物に対し前記粉体を落下させることができるように配置される振掛けヘッドを備えており、前記振掛けヘッドは、振掛け用の粉体を貯留する粉体貯留筒、前記粉体貯留筒の底部に組み込まれて前記粉体貯留筒に貯留の前記粉体の落下を抑止可能とする網体を保持する網体ユニット、前記網体ユニットにおける前記網体に沿う回転をなせるようにして設けられた回転体、及び前記回転体に回転軸を介して接続する回転駆動手段、この回転駆動手段の制御を行う振掛けヘッド制御系、前記粉体貯留筒に取りつけられたバイブレータ、このバイブレータの振動の制御を行う制御部を備え、前記振掛けヘッド制御系の回転駆動手段による前記回転体の回転及び、この回転に合わせての上記制御部によるバイブレータの振動により、前記粉体が前記網体を通過しつつ前記粉体貯留筒から切り出されて、前記回転体の回転状態に応じた落下形態で、落下するようにされていることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記バイブレータは、前記粉体貯留筒の底部の側方に設けたフランジ部に固定されているものとする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記振掛けヘッド制御系は、回転駆動手段に対して、前記搬送ラインで搬送されてくる前記振掛け対象物の前記振掛けヘッドへの接近を検知する検知手段からの情報に基づいてなす前記回転体の回転開始タイミングの制御、前記振掛け対象物に対する前記粉体の必要な振掛け形態に応じた前記回転体の回転開始時からの回転継続時間の制御、及び前記振掛け対象物に対する前記粉体の必要な振掛け量に応じた前記回転体の回転速度の制御をなせるようにされ、上記バイブレータの制御部は、上記回転体の回転に合わせてバイブレータの振動制御がなされるようにされていることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記バイブレータ制御部でのバイブレータの振動の制御は、上記回転体の回転期間中に、事前に設定される振動の起動(ON)と停止(OFF)との組合せ動作モードに従って行われるものとする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記回転体は、前記回転軸を中心にして放射状に設けられた複数の棒状の放射方向部材を有するとともに、前記各放射方向部材間で前記回転の方向に沿う状態にして設けられた複数の棒状の回転方向部材を有していることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記回転方向部材は、前記放射方向部材の先端部と中間部のそれぞれに設けられていることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記網体ユニットは、上側挟持部材と下側挟持部材で前記網体を挟持して構成され、前記下側挟持部材に所望形状の切出し開口を形成することで、前記切出し開口の形状に応じたパターンで前記粉体を前記振掛け対象物に対して落下させることができるようにされていることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
更に本発明は、前記回転軸にブリッジ防止翼が設けられており、前記回転体の回転に際して前記ブリッジ防止翼が回転することで前記粉体貯留筒に貯留の前記粉体のブリッジを防止できるようにされていることを特徴とする粉体振掛け装置を開示する。
本発明によれば、回転体による粉体への回転と共に、バイブレータによる強制振動を粉体貯留槽の粉体に付与したことで、粘性を持った粉体や湿度を含んだ粉体等の確実で適格な振掛け装置の実現をはかることができた。
一実施例による粉体振掛け装置を側面方向から見た状態として示す図である。 図1中の矢示A方向から見た状態を示す図である。 振掛けヘッドを側面方向から見た状態として示す図である。 振掛けヘッドを側面方向から見た状態について部分的に断面した状態を示す図である。 ピストン式バイブレータのシステム図である。 振掛けヘッド制御系とバイブレータ制御部とのタイムチャートである。 網体ユニットの平面構造を示す図である。 回転体の平面構造を示す図である。 回転体と網体ユニットの関係を平面構造として示す図である。 制御盤の外観構造を示す図である。 他の例の網体ユニットの平面構造を示す図である。 さらなる他の例の網体ユニットの平面構造を示す図である。 従来の粉体振掛け装置を側面方向からみた図である。 図13中の矢印A方向からみた図である。 従来の振掛けヘッドを示す図である。 従来の振掛けヘッドを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。本発明による粉体振掛け装置は、菓子や菓子パンなどの菓子類を振掛け対象物とし、その振掛け対象物に製造工程で粉糖などの粉体を振り掛ける場合に特に好適である。したがって以下では、菓子類の製造工程に適用する場合の例として説明する。
図1と図2に、一実施例による粉体振掛け装置を菓子類の製造工程における搬送ラインに組み込んだ状態として示す。本実施例の粉体振掛け装置1は、躯体フレーム2を備えている。躯体フレーム2は、垂直方向に延在する支柱部材3、支柱部材3の下端部で水平方向に延在するように設けられた下部横部材4、及び支柱部材3の上端部近辺で下部横部材4と同じ向きで水平方向に延在するように設けられた上部横部材5を有している。そして、複数(図の例では3個)の振掛けヘッド6が上部横部材5に組み付けられ、また振掛け対象物センサ7が各振掛けヘッド6に位置対応させて上部横部材5に取り付けられ、また制御盤8が支柱部材3に組み付けられ、さらに下部横部材4にキャスタ9を取り付けることで移動可能とされている。
このような粉体振掛け装置1は、製造過程にあって搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12、具体的には菓子類に上方から振掛けヘッド6が臨み、また振掛けヘッド6との関係で搬送方向(図2中にブロック矢印で示す)の上流側で振掛け対象物センサ7が搬送ライン11上の振掛け対象物12を検知できる状態にして搬送ライン11に組み込まれる。図の例のように振掛けヘッド6が3個である3連式の場合、振掛け対象物12は、3列になって搬送ライン11で搬送されてくるのが通常で、これら3列の各振掛け対象物12を3連の各振掛け対象物センサ7それぞれが検知し、それに応じて3連の各振掛けヘッド6が3列の各振掛け対象物12のそれぞれに対して粉体の振掛けを行う。
図3に、振掛けヘッド6の側面視状態を示し、また図4に、図3の状態で部分的に断面した状態を示す。これらの図に見られるように、振掛けヘッド6は、粉体貯留筒15、網体ユニット16、回転体17、ブリッジ防止翼18、駆動手段支持台19、及び駆動モータを備えている。
粉体貯留筒15は、振掛け用の粉体21、具体的には例えば粉糖を貯留するのに機能し、円筒状に形成され、底部に底部フランジ部22が、また上端部に上部フランジ部23がそれぞれ設けられている。
更に、図1、図3、図4に示す如く、粉体貯留筒15の底部外側にはフランジ51を介してバイブレータ50を設けた(図2ではバイブレータ50の表示は省略)。フランジ51は、粉体貯留筒15の底面の水平方向に張り出し、この張り出したフランジ51の平面上にバイブレータ51をボルト等で固着した。このバイブレータ50には後述する図5に示すような各種の構成体(61〜65)がつながるが、図面上では省略してある。
バイブレータ50は、起動によって振動(ON)が発生し図1の紙面の上下方向に振動を起こすようになっており、この振動によって、フランジ51を介して粉体貯留筒15に振動を与え、かくして、内部の粉体に対して紙面の上下方向での振動を与える。停止(OFF)することで振動は停止する。
バイブレータ50は、電子式、電磁式、機械式など種々使用可能である。好適な例は、機械式であるピストン型バイブレータと称されるものである。ピストン型バイブレータにも種々のものがあるが、振掛け対象が食品であることから、衛生面でエアクッションによってシリンダーを駆動するエアクッション型ピストン式バイブレータが好適である。特にこのエアクッション型ピストン式バイブレータは、衝撃力が強く、粉体貯留筒15内の粉体振動に特に良く働く。
このエアクッション型ピストン式バイブレータ50に関するシステム構成図を図5に示す。このバイブレータ50(ピストン式バイブレータ本体60)システムは、これに圧縮空気を送るコンプレッサ61、切換弁62、スピードコントローラ63、排気弁64、より成る。コンプレッサ61で生成された圧縮空気は切換弁62を介してピストン式バイブレータ本体60に送られ、内部ピストンの上下動を行ってそのピストンによる衝撃によって振動を発生する。振動は、ピストン式バイブレータ本体60の長手方向(上下方向)に発生する。その排気空気は、スピードコントローラ63、排気弁64を介して外部へと排出される。
このピストン式バイブレータ50(60)の運転(ON)・停止(OFF)等の制御は、バイブレータ制御部65によって行う。バイブレータ制御部65は、バイブレータ50のON/OFFの制御、振幅やピストンストローク制御を行う。ON/OFFは切換弁62を切換制御することで実現し、振幅やピストンストロークはスピードコントローラ63を制御することで実現する。
バイブレータ制御部65は、振掛けヘッド制御系と同期して作動する。バイブレータ制御部65の制御に関連して必要となる制御条件などの入力を行うための入力画面やキーボードは、制御盤8に設けられている。これは、振掛けヘッド制御系での入力画面41とキーボード部42とが兼用してもよい。
バイブレータ制御部65と振掛けヘッド制御系との同期について説明する。そのタイムチャートを図6に示す。
図6で、対象物センサ7は、搬送ライン上のふりかけ対象物が所定近接位置にきたことを検出し、売り掛けヘッド制御系かこの検出信号P、P、・・・を取込み、対象物が直下になった時刻t、t・・・で回転体17の駆動信号Q、Q、・・・を発生して回転体17の駆動を行う。直下になる時刻t、t・・・は、検出時刻t、t・・・から一定時間遅れる時刻τとして事前に設定入力されている。駆動信号Q、Q、・・・の発生時刻t、t・・・よりも振掛け時刻は若干の時間遅れを持つが、実際上はその影響は少ない。しかし、この時間遅れを考慮して事前設定すれば更に良い。
駆動信号Q、Q、・・・のそれぞれの継続時間Wは、事前に設定入力されている。この時間幅Wは、搬送ラインの搬送速度と振掛け対象物の振掛け部の大きさ(搬送方向に沿う大きさ)とで定まる。この継続時間Wが、粉体を切出して落下させる時間幅となる。
回転体17の回転期間中のバイブレータ50のON(振動起動)とOFF(非振動即ち振動停止)(アンダーラインを引いたON、OFFのこと)の動作モードは、事前に設定入力されている。図では、例示としての5つのモード(1)〜(5)を示す。モード(1)は、回転体17の回転継続時間幅Wの中で、ONが2回(t〜t21、t22〜t)、OFF1回(t21〜t22)、モード(2)は回転継続時間幅Wに完全同期してONが1回で、OFFはなし、モード(3)はONが2回(t〜t21、t22〜t)、OFFが2回(t23〜t24、t25〜t)、モード(4)はONが3回、OFFが2回、モード(5)は、ONが1回ではあるが回転継続時間幅Wの途中で発生させる事例である。モード(1)〜(4)はすべて時刻t、tでONの立ち上がりがあり、モード(5)ではt、tに一致しない時刻t26〜t27でONの立ち上がりとなっている。
モード(1)〜(5)は、すべて事前に設定入力されており、粉体の粘りや湿り具合、及び切出し振掛け量の調整具合によってどれかのモードを選択設定する。この他にも種々の動作モードが存在し、それぞれ自在に設定可能である。
バイブレータ50は、切出し振掛け量の調整にも寄与する。これについて説明する。振動(ON)の期間中にあっては、粘りや湿り具合のある粉体にあっては、確実に切出し振掛けが行われる。しかし、その振動期間中は非振動期間中に比べて粉体の切出し落下量は確実に増加する。そこでこの機能を積極的に利用することで、振動期間中は落下量が多くなり、非振動期間中は落下量を少なくなるとの機能、いわゆる振掛け量の濃淡を発生することに利用する。この機能は、粘りや湿気のない粉体の切出しにも活用できる。例えば、図6のモード3にあっては、t〜t23、t24〜t25で落下量が多くなり、t23〜t24、t25〜tでは落下量が少なくなり、落下量の濃淡の実現に寄与できる。
尚、図6では、回転体の回転継続時間中に、バイブレータのON/OFFをすべて行わせる事例とした。しかし、そうではない事例、例えば、回転継続時間の開始時に、既にバイブレータをONさせてたとか、ONの途中であるとかの事例もありうる。
また、バイブレータ50の振動数やピストンストローク量を調整することで、振動衝撃度を調整できる。これも、設定機能をもらせることで、任意に適宜選択設定できる。
バイブレータ50は、貯留筒15の底部のフランジに取り付けたが、他の例としては、底部以外の位置、例えば貯留筒15の側面(具体的には回転体17に近い側面)に取り付ける例もある。
網体ユニット16の平面構造を拡大して図7に示す。なお、図7の(a)は網体ユニット16の上面側であり、図7の(b)は網体ユニット16の下面側である。網体ユニット16は、粉体貯留筒15の底部に底部フランジ部22で支持される状態にして組み込まれており、回転体17の非回転状態、つまり粉体貯留筒15に貯留の粉体21に何らの衝撃も与えられることのない状態にあって、粉体21が粉体貯留筒15から落下するのを抑止するのに機能する。そのため網体ユニット16には、非衝撃状態の粉体21の落下を抑止するのに必要なメッシュの網体24が用いられる。また網体ユニット16は、上側挟持部材25と下側挟持部材26で網体24を挟持して保持した構成とされている。
上側挟持部材25は、網体24の周縁部を適当な幅で挟持できるようにしたフランジ形に形成されるのが通常である。一方、下側挟持部材26は、図5の例のように、上側挟持部材25と対応するフランジ形に形成される場合(この場合にはフランジ形である下側挟持部材26により網体24に対して形成される円形の開口が切出し開口27となる)と、必要に応じて後述するような所望形状の切出し開口を形成するための任意形状切出し開口形成部を設ける構造に形成される場合がある。
上側挟持部材25と下側挟持部材26は、複数の締結ねじ28で締結され、それにより網体24を挟持するようにされており、また図4に見られるように、締結ねじ28の先端が一定の長さで下側挟持部材26から突出するようにされている。これは、締結ねじ28の突出部を後述のような回転体17の網体ユニット16に沿った回転に対する網体ユニット16に連れ回り(この連れ回りを生じると回転体17の回転による粉体21の切出しを精度よく制御できなくなる)についてのストッパとして利用するためである。すなわち、粉体貯留筒15の底部フランジ部22に締結ねじ28の配列パターンと同じ配列パターンで締結ねじ28と同じ数の係止孔29を設け、それらの各係止孔29に各締結ねじ28の突出部が嵌入して網体ユニット16を底部フランジ部22に係止させ、これにより回転体17の回転で網体ユニット16に連れ回りが生じるのを確実に防止できるようにする。
こうした構造は、振掛け対象物12の種類などに応じて網体ユニット16を交換する必要があることに関係して、網体ユニット16の粉体貯留筒15の底部への組込み構造に求められる簡易化の実現に役立つ。すなわち、網体ユニット16を底部フランジ部22で支持させた状態で粉体貯留筒15の底部に組み込むについては、網体ユニット16を底部フランジ部22に載せるだけで組み込むことができるようにするのが構造的に最も簡易となる。ただ、この場合、底部フランジ部22に載せた状態の網体ユニット16に連れ回りが生じるのを確実に防止できるようにする必要があるが、それを締結ねじ28のストッパ兼用化により可能とし、これにより網体ユニット16の組込み構造の簡易化を図ることができる。
回転体17は、粉体貯留筒15に貯留の粉体21を網体24に通過させつつ切り出す処理のための回転を行うもので、その回転軸31を介して駆動モータ20に接続されている。図8に回転体17の平面構造を示す。図8に見られるように、回転体17は、回転軸31を中心にして放射状に設けられた複数(図の例では6本)の棒状の放射方向部材32、各放射方向部材32の間で回転体17の回転方向(矢印の方向又はその逆方向)に沿う状態にして設けられた複数の棒状の回転方向部材33、及び各放射方向部材32の先端が内接する環状にして設けられた外環部材34を有している。また回転方向部材33については、放射方向部材32の先端部と中間部のそれぞれに設けるようにしている。具体的には、先端部回転方向部材33aと中間部回転方向部材33bとして、それぞれを6本の放射方向部材32に対応させて6本ずつ設けるようにしている。
以上のような回転体17は、網体ユニット16に対して図9に示すような配置関係、より具体的にはフランジ形の上側挟持部材25の開口部に入り込む状態で網体24に臨むように配置され、この配置状態で矢印のような回転、つまり網体ユニット16の網体24に面的に沿う状態の回転をなせるようにされている。ここで、回転体17は、粉体21の切出しという点だけからは、網体24に接触するように配置するのが最適である。ただ、その場合には回転体17や網体24に磨耗を生じる可能性がある。こうしたことから適宜な間隙、例えば1mm程度の間隙を空けた状態で回転体17が網体24に臨むように配置するのが好ましい。
ブリッジ防止翼18は、粉体貯留筒15に貯留の粉体21にブリッジが形成されるのを防止するのに機能する。そのためにブリッジ防止翼18は、回転体17に近接した位置で回転軸31から水平方向に突出するようにし設けられている。こうしたブリッジ防止翼18は、回転体17の回転に際して回転し、その回転により粉体貯留筒15に貯留の粉体21に衝撃を与えることでブリッジ形成を防止する。
駆動手段支持台19は、粉体貯留筒15の上方で駆動モータ20を支持するのに機能する。そのために駆動手段支持台19は、一対の縦部材35の上端を横部材36でつないだ構造で下部が開放状態となる方形に形成されており、その下端部に設けた固定部37を介して粉体貯留筒15に固定されている。
駆動モータは、回転体17を回転駆動させる回転駆動手段であり、その出力軸に取り付けられたチャック部38を介して回転体17の回転軸31と接続できるようにされている。この駆動モータ20には、後述するような回転体17の回転制御を行えるようにするために、高精度な回転制御を可能とするモータ、例えばステッピングモータやサーボモータが用いられる。
以上のような振掛けヘッド6は、図2に見られるように、粉体貯留筒15の上端部から水平方向に延設した組付け腕39を介して躯体フレーム2の上部横部材5に、ねじ止めなどの取外し可能な構造で、組み付けられている。
振掛け対象物センサ7は、搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12の振掛けヘッド6への接近を検知する検知手段であり、例えば光電センサなど、非接触による検知を可能とするセンサを用いて形成される。
図10に制御盤8の正面における外観構造を示す。制御盤8には、振掛けヘッド6の制御及びバイブレータの制御、より具体的には振掛けヘッド6における駆動モータ20の回転制御を通じて回転体17の回転制御を行う振掛けヘッド制御系及びバイブレータ50の制御部65が組み込まれている。振掛けヘッド制御系及び制御部65は、例えばマイクロコンピュータを搭載した電子回路とそのマイクロコンピュータを動作させるソフトウェアで構成されている。そして制御盤8には、振掛けヘッド制御系及びバイブレータ50の制御部65における制御に関連して必要となる制御条件などの入力を行うための入力画面41と入力操作のためのキーボード部42が設けられている。
振掛けヘッド6では回転ふるい機構における粉体切出し機能を採用している。その回転ふるい機構による粉体切出しでは、上述のように、回転体17の回転と非回転の制御により、搬送ライン11上の振掛け対象物12に対してだけポイント的に粉体を落下させて振り掛けるポイント落下を可能とし、また回転体17の回転継続時間の制御により、粉体21の落下継続時間を自由に制御することが可能で、その落下継続時間制御により、粉体21の単発的落下や一定時間連続落下を自由に選択することを可能とし、これにより粉体を所望のパターンで振掛け対象物に向けて落下させることで、所望のパターンによるパターン化振掛けを可能とし、さらに回転体17の回転速度と粉体21の落下量の間に高い相関性があることから、回転体17の回転速度制御により、振掛け対象物12に対する粉体21の振掛け量を自由に制御することを可能とする。
振掛けヘッド制御系が行う回転体17の回転制御は、こうした回転ふるい機構における粉体切出しがもたらす各機能性をより効果的に活用できるようにするためになされる。したがって振掛けヘッド制御系が行う回転体17の回転制御には、回転開始タイミング制御、回転継続時間制御、及び回転速度制御が主なものとして含まれる。
(1)回転開始タイミング制御は、図6に示した、センサ7の検出信号P、Pを受けての回転体17の回転開始時刻t、t・・・の設定であり、具体的には検出信号P、P、・・・より一定時間幅τだけ遅れで回転体17の回転開始タイミングとなるように制御する。ここで、τとはτ=t−t=t−tであり、対象物が振掛け直下にくるまでの時間幅である。実際上はτ=0の例もありうる。この回転開始タイミング制御を行うことにより、ポイント落下による振掛けを行え、粉体ロスを実質的に発生させることのない振掛けを行うことが可能となる。
(2)回転継続時間制御は、図6に示した回転体17の回転開始時からの回転継続時間Wを規定する制御である。この回転継続時間制御で粉体21の落下継続時間制御を行うことにより、粉体21の単発的落下や一定時間連続落下を自由に選択することが可能となり、これにより、所望の振掛け形態、つまり所望の形状パターン(例えば後述するような離散的な形状やストライプ形状など)でのパターン化振掛けを自由に行うことが可能となる。そしてこのことは、粉体ロスの発生防止に役立つとともに、粉体振掛け製品の品質向上や品質管理の負担軽減にも役立つ。
(3)回転速度制御は、回転体17の回転速度を規定する制御である。この回転速度制御を行うことにより、振掛け対象物12に対する粉体21の振掛け量、つまり振掛け対象物12に振掛けてまぶす粉体21の濃さを自由に制御することが可能となる。そしてこのことは、粉体振掛け製品の品質向上や品質管理の負担軽減にも役立つ。
バイブレータ50の制御部にあっては、図6に示したような各種動作モードの設定(回転体17の回転に同期してのON/OFF回数の設定、その開始時刻、その時間幅)、並びに、振動数及びピストンストローク量の設定のもとでの動作制御を行う。
(1)開始タイミングの制御
回転体17の回転開始と、バイブレータ50の振動開始とを、各設定動作モードに従って振掛け対象物へ粉体振り掛けを可能にするタイミングで行わせる制御である。図6のモード(1)〜(4)に示す両者を同一タイミングとする例と、図6のモード(5)に示す異なるタイミングとする例とがある。通常は前者が好ましいが、図6には示さなかったが粘性の強い粉体にあっては、バイブレータ50の振動開始タイミングを、回転円板の回転開始タイミングに比べて先に行わせるやり方をとることもある。バイブレータで円筒容器の振動を行わせて粉体を振動させ、その後で回転体17を回転させることで、粘性の強い粉体の切り出しがスムーズ、適格に行われる。
(2)振動のON/OFFの制御
図6のモード(1)〜(5)に示すように回転体17の回転中に、バイブレータの振動と終了(ON/OFF)とを、所定の回数とタイミングで行わせる制御である。
(3)振動数及びピストンストローク量の制御
粉体の種類や性質に応じて、振動数及びピストンストローク量の制御を行う。粉体切り出しがスムーズ、適格に行わせる目的で、それぞれの振動数やストローク量が定まる。
以上が粉体振掛け装置1の構成である。以下では、粉体振掛け装置1でなされる粉体の振掛け動作について説明する。振掛けヘッド制御系及びバイブレータ50の制御部65に対しては、既に所定の制御条件が設定されているものとする。粉体振掛け装置1は、搬送ライン11で搬送されてくる振掛け対象物12の振掛けヘッド6への接近を振掛け対象物センサ7で監視しており、振掛け対象物センサ7が振掛け対象物12を検知すると、その検知信号が振掛けヘッド制御系及び制御部65に入力する。検知信号の入力を受けた振掛けヘッド制御系は、搬送ライン11の搬送速度と関係させて予め設定されている回転開始タイミングに合せて、当該検知の対象となった振掛け対象物12の列に対応する振掛けヘッド6の駆動モータ20に回転開始指令を出力する。また同時に、振掛け対象物12に対する粉体21の所望振掛け形態との関係で予め設定してある回転体17の回転継続時間、及び振掛け対象物12に対する所望振掛け量との関係で予め設定してある回転体17の回転速度それぞれについての指令を出力する。制御部65でも同様に事前に設定された制御条件に従ってのバイブレータ50の制御のための指令が出される。
これらの指令を受けた該当の振掛けヘッド6では、駆動モータが各指令にしたがった回転制御バイブレータ50のON/OFF(振動/非振動)制御を実行する。これにより該当の振掛け対象物12に対するポイント落下による振掛けが既定の振掛け形態と振掛け量でなされる。なお、以上の例の場合、網体ユニット16における切出し開口27の円形状がそのまま粉体21の振掛けパターンとなる場合で、このような場合には単発的落下を選択することになる。つまり、単発的落下とすることにより、搬送ライン11による振掛け対象物12の移動で振掛け対象物12に対する粉体21の振掛け範囲が実質的に広がることがなく、切出し開口27の円形状に応じた形状パターンで落下する粉体21がその落下時の形状パターンのままで振掛け対象物12に振り掛かるようにする。
ここで、振掛け対象物12の種類や粉体21の種類などに応じて必要となる回転体17の回転開始タイミング、回転継続時間、及び回転速度の各制御条件を振掛けヘッド制御系に予め設定する操作、並びにバイブレータ50の制御部65への設定操作は、制御盤8における入力画面41とキーボード部42を用いて行う。図8の例では、入力画面41に自動ボタン43と手動ボタン44が設けられている。これら自動ボタン43と手動ボタン44は、振掛けヘッド制御系による回転体17の回転制御における制御条件に関する選択を行うのに用いられる。具体的には、自動ボタン43で自動運転を選択すると、予め設定してある制御条件に基づいた上述のような制御を実行する自動運転がなされる。一方、手動ボタン44で手動運転を選択すると、試験的に制御条件を変えながら、つまり入力画面41とキーボード部42を用いて試験的に制御条件を入力しながら振掛け対象物12の種類に応じた最適な制御条件を求める手動運転を行うことができる。
図11と図12に、他の例による網体ユニット16aと網体ユニット16bそれぞれの平面構造を示す。なお、図11と図12は、それぞれ図7に対応しており、(a)が網体ユニット16aや網体ユニット16bの上面側であり、(b)が網体ユニット16aや網体ユニット16bの下面側である。これらの網体ユニット16aと網体ユニット16bは、粉体の落下継続時間の制御によるパターン化振掛け性をより効果的に活かすために、下側挟持部材26に任意形状切出し開口形成部45を設け、そこに所望形状の切出し開口27aや切出し開口27bを形成した場合である。
図11の網体ユニット16aでは、ハート形の切出し開口27aを放射配列で4個形成して場合となっている。このような切出し開口27aとして離散的な形状パターンでの振掛けを行う場合には、上述の例の場合と同様に、単発的落下を選択し、それにより切出し開口27aの形状に応じた形状パターンで落下する粉体21がその落下時の形状パターンのままで振掛け対象物12に振り掛かるようにする。
図12の網体ユニット16bでは、スリット状の切出し開口27bを2個並べて形成して場合となっている。このようなスリット状の切出し開口27bを形成した網体ユニット16bは、並列的なストライプ形状となる形状パターンでの振掛けを行う場合に用いられ、振掛け対象物12に対するストライプ形状の振掛けの長さと振掛け対象物12の搬送速度で定まる時間長さの連続落下を選択することになる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明はその趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。例えば上記形態は菓子類の製造工程における搬送ラインに組み込む場合であったが、本発明はこれに限られるものでなく、粉体の振掛けを必要とする製造物であれば、広く適用することができる。また上記形態は振掛けヘッドを多連とする場合であったが、振掛けヘッドを単連とする場合であってもよい。
1 粉体振掛け装置
6 振掛けヘッド
11 搬送ライン
12 振掛け対象物
15 粉体貯留筒
16 網体ユニット
17 回転体
18 ブリッジ防止翼
20 駆動モータ(回転駆動手段)
21 粉体
24 網体
25 上側挟持部材
26 下側挟持部材
27 切出し開口
31 回転軸
32 放射方向部材
33 回転方向部材
50(61) バイブレータ
65 制御部
菓子や菓子パンなどの菓子類では、粉糖などの粉体を上面にまぶす処理を行う場合がある。そのようなまぶし処理は、手作業で行われ場合と製造工程中で自動的に行われる場合がある。製造単位が小さい製品については手作業でも足りるが、大量製造の製品については自動化が必要となる。
バイブレータ制御部65と振掛けヘッド制御系との同期について説明する。そのタイムチャートを図6に示す。
図6で、対象物センサ7は、搬送ライン上の振掛け対象物が所定近接位置にきたことを検出し、掛けヘッド制御系この検出信号P、P、・・・を取込み、対象物が直下になった時刻t、t・・・で回転体17の駆動信号Q、Q、・・・を発生して回転体17の駆動を行う。直下になる時刻t、t・・・は、検出時刻t、t・・・から一定時間遅れる時刻τとして事前に設定入力されている。駆動信号Q、Q、・・・の発生時刻t、t・・・よりも振掛け時刻は若干の時間遅れを持つが、実際上はその影響は少ない。しかし、この時間遅れを考慮して事前設定すれば更に良い。
バイブレータ50は、切出し振掛け量の調整にも寄与する。これについて説明する。振動(ON)の期間中にあっては、粘りや湿り具合のある粉体にあっては、確実に切出し振掛けが行われる。しかし、その振動期間中は非振動期間中に比べて粉体の切出し落下量は確実に増加する。そこでこの機能を積極的に利用することで、振動期間中は落下量が多くなり、非振動期間中は落下量を少なくなるとの機能、いわゆる振掛け量の濃淡を発生すること利用する。この機能は、粘りや湿気のない粉体の切出しにも活用できる。例えば、図6のモード3にあっては、t〜t23、t24〜t25で落下量が多くなり、t23〜t24、t25〜tでは落下量が少なくなり、落下量の濃淡の実現に寄与できる。

Claims (8)

  1. 搬送ラインで搬送されてくる振掛け対象物に対して粉体を落下させて振り掛ける粉体振掛け装置において、
    前記搬送ライン上の前記振掛け対象物に対し前記粉体を落下させることができるように配置される振掛けヘッドを備えており、前記振掛けヘッドは、振掛け用の粉体を貯留する粉体貯留筒、前記粉体貯留筒の底部に組み込まれて前記粉体貯留筒に貯留の前記粉体の落下を抑止可能とする網体を保持する網体ユニット、前記網体ユニットにおける前記網体に沿う回転をなせるようにして設けられた回転体、及び前記回転体に回転軸を介して接続する回転駆動手段、この回転駆動手段の制御を行う振掛けヘッド制御系、前記粉体貯留筒に取りつけられたバイブレータ、このバイブレータの振動の制御を行う制御部を備え、前記振掛けヘッド制御系の回転駆動手段による前記回転体の回転及び、この回転に合わせての上記制御部によるバイブレータの振動により、前記粉体が前記網体を通過しつつ前記粉体貯留筒から切り出されて、前記回転体の回転状態に応じた落下形態で、落下するようにされていることを特徴とする粉体振掛け装置。
  2. 前記バイブレータは、前記粉体貯留筒の底部の側方に設けたフランジ部に固定されているものとする請求項1記載の粉体振掛け装置。
  3. 前記振掛けヘッド制御系は、回転駆動手段に対して、前記搬送ラインで搬送されてくる前記振掛け対象物の前記振掛けヘッドへの接近を検知する検知手段からの情報に基づいてなす前記回転体の回転開始タイミングの制御、前記振掛け対象物に対する前記粉体の必要な振掛け形態に応じた前記回転体の回転開始時からの回転継続時間の制御、及び前記振掛け対象物に対する前記粉体の必要な振掛け量に応じた前記回転体の回転速度の制御をなせるようにされ、上記バイブレータの制御部は、上記回転体の回転に合わせてバイブレータの振動制御がなされるようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体振掛け装置。
  4. 前記バイブレータ制御部でのバイブレータの振動の制御は、上記回転体の回転期間中に、事前に設定される振動の起動(ON)と停止(OFF)との組合せ動作モードに従って行われるものとする請求項3に記載の粉体振掛け装置。
  5. 前記回転体は、前記回転軸を中心にして放射状に設けられた複数の棒状の放射方向部材を有するとともに、前記各放射方向部材間で前記回転の方向に沿う状態にして設けられた複数の棒状の回転方向部材を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉体振掛け装置。
  6. 前記回転方向部材は、前記放射方向部材の先端部と中間部のそれぞれに設けられていることを特徴とする請求項5に記載の粉体振掛け装置。
  7. 前記網体ユニットは、上側挟持部材と下側挟持部材で前記網体を挟持して構成され、前記下側挟持部材に所望形状の切出し開口を形成することで、前記切出し開口の形状に応じたパターンで前記粉体を前記振掛け対象物に対して落下させることができるようにされていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の粉体振掛け装置。
  8. 前記回転軸にブリッジ防止翼が設けられており、前記回転体の回転に際して前記ブリッジ防止翼が回転することで前記粉体貯留筒に貯留の前記粉体のブリッジを防止できるようにされていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の粉体振掛け装置。
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