JP2014017133A - 電子部品用ソケット - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性のよい電子部品用ソケットを提供する。
【解決手段】電子部品用ソケット100は、金属板片からなるシールド板1と、被検査物である電子部品の接地端子GTに接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材2と、被検査物である電子部品の信号端子STに接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材3と、を有し、シールド板1は平行に面同士が対向した状態で複数枚が配置され、グランド端子部材2のみを、または信号端子部材3のみを、またはグランド端子部材2と信号端子部材3とを混在させたものを、一列に複数個並べて接点バー10を形成し、接点バー10をシールド板1同士の間に配置する構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】電子部品用ソケット100は、金属板片からなるシールド板1と、被検査物である電子部品の接地端子GTに接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材2と、被検査物である電子部品の信号端子STに接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材3と、を有し、シールド板1は平行に面同士が対向した状態で複数枚が配置され、グランド端子部材2のみを、または信号端子部材3のみを、またはグランド端子部材2と信号端子部材3とを混在させたものを、一列に複数個並べて接点バー10を形成し、接点バー10をシールド板1同士の間に配置する構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品用ソケットに関し、特に、生産性のよい電子部品用ソケットに関するものである。
昨今、Central Processing Unit(以下、CPUと記す)やMicro Processing Unit(以下、MPUと記す)などの電子部品を各種基板上にマウントする際には基板に直接マウントするのではなく、基板上に電子部品用ソケットをマウントし、電子部品用ソケットを介して基板に接続することが多い。CPUやMPUは電極端子を多数個有しており、電子部品用ソケットはCPUやMPUの電極端子に対応して多数個の端子部材が形成されている。このように、多数個の端子部材を有する電子部品用ソケットを生産するに当たっては、多数個の端子部材を効率よく組み込み、生産性を上げることが求められている。このような電子部品用ソケットとしては、下記の特許文献1に記載の電子部品用ソケットが知られている。
以下、図14を用いて、特許文献1に記載の電子部品用ソケットについて説明する。図14は、特許文献1に記載の電子部品用ソケットの構造を示す断面図である。
特許文献1に記載の電子部品用ソケットSOは、金属ブロックMBに、厚さ方向に貫通する複数個の貫通孔HOが設けられ、貫通孔HO内に、少なくともグランド用コンタクトプローブGCを含むコンタクトプローブCPが設けられ、押え板BOにより固定されている。そして、このグランド用コンタクトプローブGCが挿入される貫通孔HOは、その側壁が軸方向に沿って直線状ではなく屈曲部分NSを有し、少なくともその屈曲部分NSの近傍でグランド用コンタクトプローブGCと貫通孔HOの内壁とが直接電気的に接続されるように形成されている。
しかしながら、電子部品用ソケットSOは、金属ブロックMBに複数の貫通孔HOを一つずつ加工し、さらに複数の貫通孔HOに個別にコンタクトプルーブCPを一つずつ挿入する必要があり、生産性を向上させることが難しい構造である。本発明は、上述した課題を解決して、生産性のよい電子部品用ソケットを提供するものである。
請求項1に記載の電子部品用ソケットにおいては、金属板片からなるシールド板と、被検査物である電子部品の接地端子に接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材と、被検査物である電子部品の信号端子に接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材と、を有し、前記シールド板は平行に面同士が対向した状態で複数枚が配置され、前記グランド端子部材のみを、または前記信号端子部材のみを、または前記グランド端子部材と前記信号端子部材とを混在させたものを、一列に複数個並べて接点バーを形成し、前記接点バーを前記シールド板同士の間に配置する、という特徴を有する。
請求項2に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記グランド端子部材は前記シールド板と導通し接地される、という特徴を有する。
請求項3に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記グランド端子部材は、一端側に前記電子部品の接地端子と接触可能な接触部を有し、他端側に前記シールド板と接触可能な突出部を有し、前記突出部が前記シールド板と導通することで接地される、という特徴を有する。
請求項4に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記信号端子部材は前記グランド端子部材と同じ形状を有し、前記シールド板において、前記信号端子部材の前記突出部に対応する箇所には欠失部が設けられ、前記突出部が前記シールド板と接触しない、という特徴を有する。
請求項5に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記シールド板の前記欠失部は貫通孔である、という特徴を有する。
請求項6に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記信号端子部材は前記グランド端子部材と同じ形状を有し、前記シールド板において、前記信号端子部材の前記突出部に対応する箇所には絶縁処理が施され、前記突出部が前記シールド板に電気的に導通しない、という特徴を有する。
請求項7に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記グランド端子部材は、電気的に導通した第1端子と第2端子とを備え、前記第1端子は、一端側に前記電子部品の接地端子と接触可能な接触部を有し、他端側に前記シールド板と接触可能な第1突出部を有し、前記第2端子は、一端側に前記シールド板と接触可能な第2突出部を有し、前記第1突出部と前記第2突出部とが前記シールド板と導通することで接地されている、という特徴を有する。
請求項8に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記第2突出部は前記第2端子の一端側の先端部が二股に分かれ、二股に分かれた前記第2端子の一端側のそれぞれの先端部は、それぞれに対してもっとも近い位置に配設された前記シールド板に向かって延出して形成され、延出方向における先端同士の間の距離は、前記シールド板同士の離間距離よりも長い、という特徴を有する。
請求項9に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記信号端子部材は前記第1端子と同じ形状を有し、前記シールド板において、前記信号端子部材の第1突出部に対応する箇所には欠失部が設けられ、前記信号端子部材の第1突出部が前記シールド板と接触しない、という特徴を有する。
請求項10に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記シールド板の前記欠失部は貫通孔である、という特徴を有する。
請求項11に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記信号端子部材は前記第1端子と同じ形状を有し、前記シールド板において、前記信号端子部材の第1突出部に対応する箇所には絶縁処理が施され、前記信号端子部材の第1突出部が前記シールド板に電気的に導通しない、という特徴を有する。
請求項12に記載の電子部品用ソケットにおいては、前記シールド板は、金属性の枠体を樹脂に埋め込んで成型したハウジング内に、前記枠体に導通した状態で保持され、前記枠体を介して接地される、という特徴を有する。
請求項1の発明によれば、複数のグランド端子部材または信号端子部材を接点バーとして一体化することで、複数のグランド端子部材、または複数の信号端子部材、または複数のグランド端子部材と信号端子部材と、をまとめて所定の箇所に配置することができる。従来技術の、金属ブロックに複数の貫通孔を加工し、コンタクトプローブを各貫通孔に個別に埋め込んで形成する構成に比べて、組立作業が容易であることから、生産性を向上させることができる、という効果を奏する。
請求項2の発明によれば、グランド端子部材がシールド板と導通して接地されることで、接地の効率が上がりノイズの低減に寄与する、という効果を奏する。
請求項3の発明によれば、グランド端子部材が、突出部を介してシールド板と導通して接地されることで、接地の効率が上がりノイズの低減に寄与する、という効果を奏する。
請求項4の発明によれば、信号端子部材とグランド端子部材とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バーを構成することができる。また、シールド板の、信号端子部材の突出部に対応する箇所に欠失部が設けることで、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる。したがって、接点バーを容易に構成することができるとともに、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項5の発明によれば、欠失部を貫通孔としたことで、シールド板の端部から切り込みを入れた形状にした場合に比べて、シールド板は歪み難くなる。したがって、シールド板の歪みによりシールド板と信号端子部材とが不所望な接触をすることを防止することができ、シールド板と信号端子部材とをより確実に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項6の発明によれば、信号端子部材とグランド端子部材とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バーを構成することができる。また、シールド板の、信号端子部材の突出部に対応する箇所に絶縁処理を施すことで、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる。したがって、接点バーを容易に構成することができるとともに、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項7の発明によれば、接触部の近傍に設けられた第2突出部と、第2突出部よりも接触部から離れた位置に設けられた第1突出部とがシールド板と導通し接地する構成とした。第2突出部での接地は信号の入力部である接触部に近い位置での接地となるので、特に信号伝送が高速となる場合の高周波のノイズ低減に効果がある。この接地の構成は、電気回路としてみた場合に並列接続された回路で接地されているとみなすことができる。直列接続された回路に比べて並列接続された回路の方が電気抵抗は小さくなるため、ノイズを拾い難くなる。したがって、高周波に対応しシールド性の良い電子部品用ソケットを提供することが出来る、という効果を奏する。
請求項8の発明によれば、第2突出部がシールド板と接触する時、第2突出部は撓みながらシールド板とシールド板との間に圧入されるため、シールド板と第1接地部との接触が安定するする。また、仮に、グランド端子部材に電子部品を必要以上の力で押し付けられた場合でも、押し付けられた方向に第2突出部は逃げることができ、不所望な箇所が変形することなく安定した接触が得られる、という効果を奏する。
請求項9の発明によれば、信号端子部材とグランド端子部材の第1端子とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バーを構成することができる。また、シールド板の、信号端子部材の突出部に対応する箇所に欠失部が設けることで、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる。したがって、容易に接点バーを構成することができるとともに、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項10の発明によれば、欠失部を貫通孔としたことで、シールド板の端部から切り込みを入れた形状にした場合に比べて、シールド板は歪み難くなる。したがって、シールド板の歪みによりシールド板と信号端子部材とが不所望な接触をすることを防止することができ、シールド板と信号端子部材とをより確実に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項11の発明によれば、信号端子部材と第1端子とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バーを構成することができる。また、シールド板の、信号端子部材の突出部に対応する箇所に絶縁処理を施すことで、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる。したがって、容易に接点バーを構成することができるとともに、シールド板と信号端子部材とを容易に絶縁することができる、という効果を奏する。
請求項12の発明によれば、金属性の枠体を樹脂成型したハウジング内にシールド板を保持することで、枠体を介して接地可能とするとともに、不所望な箇所との電気的な接続を防止することができる、という効果を奏する。
以上より、本発明によれば、生産性のよい電子部品用ソケットを提供することができる。
[第1実施形態]
以下に第1実施形態における電子部品用ソケット100について説明する。
以下に第1実施形態における電子部品用ソケット100について説明する。
まず始めに本実施形態における電子部品用ソケット100の構成について図1ないし図6を用いて説明する。図1は電子部品用ソケット100を示す図であり、図1(a)は電子部品用ソケット100を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示すA部を拡大した図であり、図1(c)は図2(b)をZ2方向から見た状態を示す斜視図である。なお、図1においてグランド端子部材2と信号端子部材3とを図示しているが、仕様によってその位置は変わる。図2はシールド板1の外観を示す図で、図2(a)はシールド板1を示す斜視図であり、図2(c)は図2(a)に示すZ1方向から見た外観を示す平面図であり、図2(c)は図2(a)に示すシールド板1よりも長さが短いシールド板1を示す斜視図であり、図2(d)は図2(a)に記載のA部を拡大した斜視図である。図3はグランド端子部材2および信号端子部材3を示す斜視図である。図4は接点バー10の外観を示す斜視図であり、図4(a)は接点バー10を上方から見た状態を示す斜視図であり、図4(b)は接点バー10を下方から見た状態を示す斜視図である。図4においてはグランド端子部材2および信号端子部材3の符号を便宜的に付与しているものであり、必要に応じてグランド端子部材2および信号端子部材3の配設箇所は変更可能である。図5はハウジング4を示す図であり、図5(a)はハウジング4の外観を示す斜視図であり、図5(b)を枠体4aの外観を示す斜視図である。図6は枠体4aとシールド板1との位置関係を示す図であり、図6(a)は枠体4aとシールド板1との位置関係を示す斜視図であり、図6(b)は枠体4aとシールド板1との位置関係を示す平面図である。
電子部品用ソケット100は、図1に示すように、外部ノイズを防ぐシールド板1と、複数のシールド板1を保持するハウジング4と、図示しない被検査物である電子部品の接地端子に接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材2と、図示しない被検査物である電子部品の信号端子STに接触可能で、かつ接地に供せず、図示しない基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材3と、を備えている。なお、本実施形態においては、電子部品用ソケット100の中央部に開口部OAが形成されているが、無くてもよく、必要に応じて変更可能である。
シールド板1は、図2に示すように、金属板片から形成されている。本実施形態においては、図2(a)に示すように、2枚のシールド板1が、平行に面同士が対向した状態で配置されるとともに、図2(b)に示すように、2枚のシールド板1同士の間は桟部1bにより図2(a)に示すZ2方向側である下方側が連結されている。また、Y1−Y2方向の両端に配置された桟部1bからは、それぞれ連結部1cがY1−Y2方向へ延出して設けられている。また、シールド板1のZ2方向側の所定の位置には、図2(d)に示すように、必要に応じて貫通孔状に形成された欠失部1aが設けられている。なお、本実施形態においては、電子部品用ソケット100の中央部に開口部OAが形成されているため、開口部OAが形成された箇所に対応するシールド板1は、図2(c)に示すように、開口部OAが無い箇所のシールド板1の長さに比べて長さが短く、2分割された形状に形成されている。
グランド端子部材2は、図3に示すように、金属板片から形成されている。グランド端子部材2は、板状に形成された基材部2cを備え、基材部2cの図3に示すZ1方向側である一端側に接触部2aを有し、Z2方向側である他端側にシールド板1と接触可能な突出部2bを有している。基材部2cの中央部付近には曲げ加工が施されており、接触部2aをZ2方向に押圧された場合には、Z2方向へ撓むことが可能である。また、突出部2bは、シールド板1が配置されるX1−X2方向へそれぞれ突出して板ばね状に形成されている。
信号端子部材3は、図3に示すように、金属板片から形成されている。信号端子部材3は、グランド端子部材2と同じ形状を有し、グランド端子部材2の基材部2cに該当する箇所には基材部3cが形成され、グランド端子部材2の接触部2aに該当する箇所には接触部3aが形成され、グランド端子部材2の突出部2bに該当する箇所には突出部3bが形成されている。
前述の通り、グランド端子部材2および信号端子部材3を個別にそれぞれ説明したが、実際にはグランド端子部材2および信号端子部材3は、図4に示すように、接点バー10としてユニット化されている。接点バー10は、グランド端子部材2と信号端子部材3とを混在させたものを、一列に複数個並べて、合成樹脂材からなるベース部10aと一体に形成したものである。なお、前述においては、グランド端子部材2と信号端子部材3とを混在させたものを接点バー10としてユニット化したが、必要に応じて、グランド端子部材2のみを、または信号端子部材3のみを接点バー10としてユニット化しても良い。ベース部10aは、グランド端子部材2および信号端子部材3のそれぞれZ2方向側である他端側を一体に形成するが、このとき、突出部2bまたは突出部3bはベース部10aからX1−X2方向にそれぞれ突出して形成されているとともに、図4(b)に示すように、グランド端子部材2および信号端子部材3の他端側の端部はベース部10aの底面であるZ2方向側の面から露出している。
ハウジング4は、図5(b)に示すように、金属板からなり、断面形状が矩形の筒状に形成された枠体4aと、合成樹脂材からなり枠体4aの外周を覆うように形成された絶縁ケース4bとを有し、枠体4aを絶縁ケース4bの内部に埋め込んで形成されている。ハウジング4は収容部4cを有しており、図1に示すように、収容部4cはシールド板1および接点バー10を配設可能で、図5(a)に示すZ1方向である上方を開放し凹形状に形成されている。収容部4cの内部底面には、グランド端子部材2および信号端子部材3の他端側の端部に対応する箇所に貫通孔が形成されている。また、枠体4aの四隅部にはそれぞれ接地部4dが突出して成形されており、接地部4dの先端部は絶縁ケース4bの外周面から露出している。
なお、本実施形態においては、図6に示すように、シールド板1は、連結部1cが枠体4aと電気的に接続された状態で、ハウジング4と一体に形成されている。
次に電子部品用ソケット100の構造について図1、図7および図8を用いて説明する。図7はグランド端子部材2の動作を示す図であり、図7(a)は図4(a)に示す接点バー10のグランド端子部材2をY2方向側から示した正面図であり、図7(b)は図7(a)のグランド端子部材2をX2方向側から示した側面図であり、図7(c)は図7(a)のグランド端子部材2がZ2方向へ押圧された状態を示す正面図であり、図7(d)は図7(c)のグランド端子部材2をX2方向側から示した側面図である。図8は信号端子部材3の突出部3bとシールド板1との位置関係を示す図であり、図8(a)は図4(a)に示す接点バー10の信号端子部材3をY2方向側から示した正面図であり、図8(b)は図8(a)の信号端子部材3をX2方向側から示した側面図である。なお、図7および図8は、説明を容易にするために、グランド端子部材2と信号端子部材3とをそれぞれ個別に切り出した模式図である。
図1(a)に示すように、シールド板1は面同士が平行に対向した状態で、ハウジング4の収容部4cの内部に、複数枚が配置されている。このとき、シールド板1は、ハウジング4の絶縁ケース4bの内部に配設された図示しない枠体4aと図6に示すように電気的に接続されている。接点バー10は、接触部2aおよび接触部3aをシールド板1よりも上方に突出させて、シールド板1同士の間に配置されている。また、図1(c)に示すように、ハウジング4の底面に設けられた貫通孔からは、それぞれの貫通孔に対応して配設されたグランド端子部材2および信号端子部材3の他端側の端部が露出し、例えば、電子部品用ソケット100が配設される図示しない基板等と、電気的な接続が可能な状態となっている。
また、このとき、グランド端子部材2の一対の突出部2bの先端同士の距離は、図7に示すように、シールド板1同士の離間距離よりも長いため、接点バー10がシールド板1同士の間に配設されるときに、突出部2bはシールド板1に接触して撓み、圧接した状態で保持されている。このようにして突出部2bがシールド板1と導通することで、グランド端子部材2はシールド板1と導通し接地される。また、シールド板1は、枠体4aに導通した状態で保持されているため、枠体4aを介して接地される。
また、信号端子部材3の一対の突出部3bの先端同士の距離は、図8に示すように、グランド端子部材2の突出部2bと同様にシールド板1同士の離間距離よりも長い。しかし、シールド板1において、信号端子部材3の突出部3bに対応する箇所には欠失部1aが設けられているため、突出部2bは欠失部1a内に挿入され、突出部2bがシールド板1と接触しない。したがって、信号端子部材3はシールド板1を介して接地はされない。このようにして電子部品用ソケット100は形成される。
次に電子部品用ソケット100の動作について図7を用いて説明する。なお、グランド端子部材2の動きと信号端子部材3の動きとは同じ動きをするため、グランド端子部材2の動きのみを図示し、信号端子部材3の動きについての図示は割愛する。
電子部品用ソケット100は、図示しない基板上に配設され、グランド端子部材2および信号端子部材3が基板と電気的に接続された状態で使用される。また、電子部品用ソケット100は、接地部4dも基板と電気的に接続され接地されている。電子部品用ソケット100は、図示しない接続対応可能な電子部品が挿入されていない初期状態においては、図7(a)および図7(b)に示すように、グランド端子部材2の接触部2aおよび信号端子部材3の接触部3aがシールド板1の上方に突出した状態である。次に、電子部品が電子部品用ソケット100に挿入されると、図7(c)および図7(d)に示すように、グランド端子部材2の接触部2aは電子部品の接地端子GTと接触し、Z2方向へ押圧される。同様に、図示しないが、信号端子部材3の接触部3aは電子部品の信号端子STと接触し、Z2方向へ押圧される。押圧されたグランド端子部材2および信号端子部材3はそれぞれZ2方向へ撓みながら電子部品と圧接し電気的に接続される。これにより、電子部品の接地端子GTは、グランド端子部材2を介してシールド板1に接地され、シールド板1はハウジング4を介して基板に接地される。したがって、電子部品は電子部品用ソケット100を介して基板と電気的に接続されるとともに、接地もされる。電子部品が電子部品用ソケット100から外されると、グランド端子部材2および信号端子部材3は初期状態に復帰する。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の電子部品用ソケット100では、金属板片からなるシールド板1と、被検査物である電子部品の接地端子GTに接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材2と、被検査物である電子部品の信号端子STに接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材3と、を有し、シールド板1は平行に面同士が対向した状態で複数枚が配置され、グランド端子部材2のみを、または信号端子部材3のみを、またはグランド端子部材2と信号端子部材3とを混在させたものを、一列に複数個並べて接点バー10を形成し、接点バー10をシールド板1同士の間に配置する、構成とした。
これにより、複数のグランド端子部材2または信号端子部材3を接点バー10として一体化することで、複数のグランド端子部材2、または複数の信号端子部材3、または複数のグランド端子部材2と信号端子部材3と、をまとめて所定の箇所に配置することができる。従来技術の、金属ブロックに複数の貫通孔を加工し、コンタクトプローブを各貫通孔に個別に埋め込んで形成する構成に比べて、組立作業が容易であることから、生産性を向上させることができるという効果を奏する。また、組立作業が容易になることから、より安価に組み立てることができる。また、接点バー10としてまとめて所定の箇所に配置することができるため、従来技術の様にグランド端子部材2などを一つずつ配置する場合に比べて組立作業によりグランド端子部材2や信号端子部材3などを変形させることも少なくなり、電子部品の電極端子との接触が安定した電子部品用ソケットを提供することができる。
また、本実施形態の電子部品用ソケット100では、グランド端子部材2はシールド板1と導通し接地される、構成とした。
これにより、グランド端子部材2がシールド板1と導通して接地されることで、接地の効率が上がりノイズの低減に寄与する、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット100では、グランド端子部材2は、一端側に電子部品の接地端子GTと接触可能な接触部2aを有し、他端側にシールド板1と接触可能な突出部2bを有し、突出部2bがシールド板1と導通することで接地される、構成とした。
これにより、グランド端子部材2が、突出部2bを介してシールド板1と導通して接地されることで、接地の効率が上がりノイズの低減に寄与する、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット100では、信号端子部材3はグランド端子部材2と同じ形状を有し、シールド板1において、信号端子部材3の突出部3bに対応する箇所には欠失部1aが設けられ、突出部2bがシールド板1と接触しない、構成とした。
これにより、信号端子部材3とグランド端子部材2とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バー10を構成することができる。また、シールド板1の、信号端子部材3の突出部2bに対応する箇所に欠失部1aが設けることで、シールド板1と信号端子部材3とを容易に絶縁することができる。したがって、接点バー10を容易に構成することができるとともに、シールド板1と信号端子部材3とを容易に絶縁することができる、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット100では、シールド板1の欠失部1aは貫通孔である、構成とした。
これにより、欠失部1aを貫通孔としたことで、シールド板1の端部から切り込みを入れた形状にした場合に比べて、シールド板1は歪み難くなる。したがって、シールド板1の歪みによりシールド板1と信号端子部材3とが不所望な接触をすることを防止することができ、シールド板1と信号端子部材3とをより確実に絶縁することができる、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット100では、シールド板1は、金属性の枠体4aを樹脂に埋め込んで成型したハウジング4内に、枠体4aに導通した状態で保持され、枠体4aを介して接地される、構成とした。
これにより、金属性の枠体4aを樹脂成型したハウジング4内にシールド板1を保持することで、枠体4aを介して接地可能とするとともに、不所望な箇所との電気的な接続を防止することができる、という効果を奏する。
[第2実施形態]
以下に第2実施形態における電子部品用ソケット200について説明する。電子部品用ソケット200は、第1実施形態における電子部品用ソケット100のグランド端子部材2の構成が変わったものである。以下の説明においては、第1実施形態における電子部品用ソケット100と共通の構成の部分については詳細な説明を割愛するとともに、部材名、箇所名および符号については、第1実施形態における電子部品用ソケット100と共通のものを用いる。
以下に第2実施形態における電子部品用ソケット200について説明する。電子部品用ソケット200は、第1実施形態における電子部品用ソケット100のグランド端子部材2の構成が変わったものである。以下の説明においては、第1実施形態における電子部品用ソケット100と共通の構成の部分については詳細な説明を割愛するとともに、部材名、箇所名および符号については、第1実施形態における電子部品用ソケット100と共通のものを用いる。
まず始めに本実施形態における電子部品用ソケット200の構成について図9ないし図11を用いて説明する。図9は第2実施形態における電子部品用ソケット200を示す図であり、図9(a)は電子部品用ソケット200の外観を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)に示すB部を拡大した図である。図10はグランド端子部材6を示す図であり、図10(a)はグランド端子部材6の外観を示す斜視図であり図10(b)はグランド端子部材6を第1端子7と第2端子8とに分解した状態を示す斜視図である。図11は接点バー20の外観を示す図であり、図11(a)は接点バー20の外観を示す斜視図であり、図11(b)は接図11(a)に示す接点バー20をZ2方向側から示した斜視図であり、図11(c)は図11(a)に示すC部をX1方向側から示した側面図である。
電子部品用ソケット200は、図9に示すように、外部ノイズを防ぐシールド板1と、複数のシールド板1を保持するハウジング4と、図示しない被検査物である電子部品の接地端子GTに接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材6と、被検査物である電子部品の信号端子STに接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材9と、を備えている。なお、シールド板1、ハウジング4、および信号端子部材9は、第1実施形態における電子部品用ソケット100の構成部品と同じものである。ただし、第1実施形態における信号端子部材3は、第2実施形態においては付番が変わり信号端子部材9としているが、同じものである。
グランド端子部材6は、図10に示すように、金属板片から形成され、電気的に導通した第1端子7と第2端子8とを備えている。第1端子7は、板状に形成された基材部7cを備え、基材部7cの図10に示すZ1方向側である一端側に接触部7aを有し、Z2方向側である他端側にシールド板1と接触可能な第1突出部7bを有している。基材部7cの中央部付近には曲げ加工が施されており、接触部7aをZ2方向に押圧された場合には、Z2方向へ撓むことが可能である。また、第1突出部7bは、シールド板1が配置されるX1−X2方向へそれぞれ突出して板ばね状に形成されている。第2端子8は、板状に形成された基材部8bを備え、基材部8bの図10に示すZ1方向側である一端側にシールド板1と接触可能な第2突出部8aを有している。第2突出部8aは第2端子8の一端側の先端部が二股に分かれて第1延出部8cと第2延出部8dとが形成されている。第1延出部8cと第2延出部8dとは、それぞれ相反する方向に延出しするとともに、その先端側は折り返されている。なお、第1延出部8cと第2延出部8dとが延出された相反する方向とは、図10に示すX1−X2方向であり、第1延出部8cと第2延出部8dとがそれぞれに対してもっとも近い位置に配設されたシールド板1に向かう方向である。また、第1延出部8cと第2延出部8dとの延出方向における先端である第1延出部8cの折り返し箇所8fと第2延出部8dの折り返し箇所8gとの間の距離Dは、シールド板1同士の離間距離よりも長い。また、第2端子8の図10に示すZ2方向側である他端側には、基材部8bを曲げ加工して連結部8eが形成されている。第1端子7と第2端子8とは、図10(a)に示すように、第2端子8の連結部8eが第1端子7の他端側と常時接触して電気的に導通している。
信号端子部材9は金属板からなり、第1端子7と同じ形状を有し、第1端子7における接触部7a、第1突出部7bおよび基材部7cに相当する接触部9a、第1突出部9bおよび基材部9cを備えている。
また、グランド端子部材6と信号端子部材9とは、第1実施形態における接点バー10と同様に、図11(a)に示すように、接点バー20としてユニット化した状態で用いられる。接点バー20は、グランド端子部材6と信号端子部材9とを混在させたものを、一列に複数個並べて、合成樹脂材からなるベース部20aと一体に形成したものである。なお、前述においては、グランド端子部材6と信号端子部材9とを混在させたものを接点バー20としてユニット化したが、必要に応じて、グランド端子部材6のみを、または信号端子部材9のみを接点バー10としてユニット化しても良い。ベース部20aは、グランド端子部材6の第1端子7および信号端子部材9のそれぞれZ2方向側である他端側を一体に形成するが、このとき、第1突出部7bまたは第1突出部9bはベース部20aからX1−X2方向にそれぞれ突出して形成されている。また、グランド端子部材6の第1端子7および信号端子部材9の他端側の端部は、図11(b)に示すように、ベース部20aの底面であるZ2方向側の面から露出している。また、ベース部20aの第1端子7が露出した箇所の根元には、図11(c)に示すように、第2端子8を挿入可能なスリット部20bが形成されている。スリット部20bは、第2端子8の連結部8eを圧入可能な幅であり、図11(c)に示すE部であるスリット部20bの内部には、第1端子7の一部が露出しており、スリット部20bに第2端子8の連結部8eが形成されている側を挿入することで、連結部8eと第1端子7とが圧接し、電気的に接続される。なお、前述においては、便宜上、スリット部20bは第1端子7が露出した箇所の根元に形成されているとしたが、実際には第1端子7が露出した箇所の根元および信号端子部材9が露出した箇所の根元に形成されている。第1端子7と信号端子部材9とは同一の形状を有しているため、グランド端子部材6として機能させたい箇所のスリット部20bに第2端子8を挿入することでグランド端子部材6として機能し、第2端子8を挿入しなかった箇所が信号端子部材9として機能する。
次に電子部品用ソケット200の構造について図9、図12および図13を用いて説明する。図12はグランド端子部材6の動作を示す図であり、図12(a)は図11(a)に示す接点バー20のグランド端子部材6をY2方向側から示した正面図であり、図12(b)は図11(a)のグランド端子部材6をX2方向側から示した側面図であり、図12(c)は図12(a)のグランド端子部材6がZ2方向へ押圧された状態を示す正面図であり、図12(d)は図12(c)のグランド端子部材2をX2方向側から示した側面図である。図13は信号端子部材9の第1突出部9bとシールド板1との位置関係を示す図であり、図13(a)は図11(a)に示す接点バー20の信号端子部材9をY2方向側から示した正面図であり、図13(b)は図11(a)の信号端子部材9をX2方向側から示した側面図である。
電子部品用ソケット200は、第1実施形態における電子部品用ソケット100と同様に、図9に示すように、シールド板1は面同士が平行に対向した状態で、ハウジング4の収容部4cの内部に、複数枚が配置されている。接点バー20は、接触部7a、接触部9aおよび第2突出部8aをシールド板1よりも上方に突出させて、シールド板1とシールド板1との間に配置されている。ハウジング4の底面に設けられた貫通孔からは、それぞれの貫通孔に対応して配設された第1端子7および信号端子部材3の他端側の端部が露出し、例えば、電子部品用ソケット200が配設される図示しない基板等と、電気的な接続が可能な状態となっている。
また、このとき、図12に示すように、グランド端子部材6の第1端子7の一対の第1突出部7bはシールド板1に接触して撓み、圧接した状態で保持されている。このようにしてグランド端子部材6はシールド板1および枠体4aを介して接地される。
また、図13に示すように、信号端子部材9の一対の第1突出部9bは、第1実施形態における電子部品用ソケット100の信号端子部材3の突出部3bの場合と同様に、シールド板1において、信号端子部材9の第1突出部9bに対応する箇所には貫通孔である欠失部1aが設けられているため、第1突出部9bは欠失部1a内に挿入され、第1突出部9bはシールド板1と接触しない。したがって、信号端子部材9はシールド板1を介して接地はされない。このようにして電子部品用ソケット200は形成される。
次に電子部品用ソケット200の動作について図12を用いて説明する。電子部品用ソケット200は、図示しない基板上に配設され、グランド端子部材6および信号端子部材9が基板と電気的に接続された状態で使用される。また、電子部品用ソケット200は、接地部4dも基板と電気的に接続され接地されている。電子部品用ソケット200は、図示しない接続対応可能な電子部品が挿入されていない初期状態においては、図12(a)および図12(b)に示すように、グランド端子部材6の第1端子7の接触部7a、第2端子8の第2突出部8aおよび信号端子部材9の接触部9aがシールド板1の上方に突出した状態である。なお、第2突出部8aはシールド板1とは接触していない。次に、電子部品が電子部品用ソケット200に挿入された場合の動作について説明するが、信号端子部材9の動作は第1実施形態1における信号端子部材3の動作と同じことから詳細な説明は割愛し、グランド端子部材6の動作についてのみ説明する。電子部品が電子部品用ソケット200に挿入されると、図12(a)および図12(b)に示すように、グランド端子部材6の第1端子7の接触部7aは電子部品の接地端子GTと接触し、Z2方向へ押圧される。押圧された第1端子7はZ2方向へ撓みながら電子部品と圧接し電気的に接続される。さらに第1端子7を押圧し傾倒させると、図12(c)および図12(d)に示すように、第1端子7はさらに傾倒して第2端子8に接触し、第2端子8を押圧された方向に傾倒させる。さらに第1端子7を押圧すると、第1端子7は第2端子8とともにさらに傾倒し、第2端子8の第2突出部8aがシールド板1に接触し電気的に導通する。これにより、グランド端子部材6はシールド板1に第1突出部7bと第2突出部8aとの2箇所で接地され、シールド板1はハウジング4を介して基板に接地される。さらに第1端子7を押圧すると、一対の第2突出部8aは、それぞれが近づく方向へ撓みながらシールド板1とシールド板1との間に挿入され、第2突出部8aはシールド板1に圧接する。したがって、電子部品は電子部品用ソケット200を介して基板と電気的に接続されるとともに、接地もされる。なお、電子部品が電子部品用ソケット200から外されると、グランド端子部材6および信号端子部材9は初期状態に復帰する。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の電子部品用ソケット200では、グランド端子部材6は、電気的に導通した第1端子7と第2端子8とを備え、第1端子7は、一端側に電子部品の接地端子GTと接触可能な接触部7aを有し、他端側にシールド板1と接触可能な第1突出部7bを有し、第2端子8は、一端側にシールド板1と接触可能な第2突出部8aを有し、第1突出部7bと第2突出部8aとがシールド板1と導通することで接地されている、構成とした。
これにより、接触部7aの近傍に設けられた第2突出部8aと、第2突出部8aよりも接触部7aから離れた位置に設けられた第1突出部7bとがシールド板1と導通し接地する構成とした。第2突出部での接地は信号の入力部である接触部に近い位置での接地となるので、特に信号伝送が高速となる場合の高周波のノイズ低減に効果がある。この接地の構成は、電気回路としてみた場合に並列接続された回路で接地されているとみなすことができる。直列接続された回路に比べて並列接続された回路の方が電気抵抗は小さくなるため、ノイズを拾い難くなる。すなわち、高周波に対応しシールド性の良い電子部品用ソケットを提供することが出来る、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット200では、第2突出部8aは第2端子8の一端側の先端部が二股に分かれ、二股に分かれた第2端子8の一端側のそれぞれの先端部は、それぞれに対してもっとも近い位置に配設されたシールド板1に向かって延出して形成され、延出方向における先端同士の間の距離である折り返し箇所8fと折り返し箇所8gとの間の距離は、シールド板1同士の離間距離よりも長い、構成とした。
これにより、第2突出部8aがシールド板1と接触した後、第2突出部8aは撓みながらシールド板1とシールド板1との間に圧入されるため、シールド板1と第1接地部との接触が安定する。また、仮に、グランド端子部材6に電子部品を必要以上の力で押し付けられた場合でも、押し付けられた方向に第2突出部8aは逃げることができ、不所望な箇所が変形することなく安定した接触が得られる、という効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット200では、信号端子部材9は第1端子7と同じ形状を有し、シールド板1において、信号端子部材9の第1突出部9bに対応する箇所には欠失部1aが設けられ、第1突出部7bがシールド板1と接触しない、構成とした。
これにより、信号端子部材9と第1端子7とを同一形状にすることで、構成部品の種類を増やすことなく容易に接点バー20を構成することができる。また、シールド板1の、信号端子部材9の第1突出部9bに対応する箇所に欠失部1aが設けることで、シールド板1と信号端子部材9とを容易に絶縁することができる。したがって、容易に接点バー20を構成することができるとともに、シールド板1と信号端子部材9とを容易に絶縁することができるという効果を奏する。
また、本実施形態の電子部品用ソケット200では、シールド板1の欠失部1aは貫通孔である、構成とした。
これにより、欠失部1aを貫通孔としたことで、シールド板1の端部から切り込みを入れた形状にした場合に比べて、シールド板1は歪み難くなる。したがって、シールド板1の歪みによりシールド板1と信号端子部材9とが不所望な接触をすることを防止することができ、シールド板1と信号端子部材9とをより確実に絶縁することができる、という効果を奏する。
以上のように、本発明の実施形態に係る電子部品用ソケットを具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらの実施形態も本発明の技術的範囲に属する。
(1)第1実施形態および第2実施形態において、シールド板1の、第1実施形態における信号端子部材3の突出部3bおよび第2実施形態における信号端子部材9の第1突出部9bに対応する箇所には欠失部1aが形成されている構成としたが、欠失部1aを設けずに、絶縁処理を施す構成であってもよい。例えば、絶縁性を備えた塗料を塗装することで絶縁処理を行なってもよい。これにより、欠失部1aを設けた場合と同様に、第1実施形態における信号端子部材3の突出部3bおよび第2実施形態における信号端子部材9の第1突出部9bはシールド板1とは電気的に導通しないため、第1実施形態における信号端子部材3および第2実施形態における信号端子部材9と、シールド板1とを容易に絶縁する事ができる。
(2)第1実施形態および第2実施形態において、シールド板1は連結部1cにより2枚のシールド板1が連結されて、ハウジング4と一体に形成されている構成としたが、連結部1cを設けずに、個々のシールド板1をハウジング4の収容部4cに配置することで、シールド板1と枠体4aとが電気的に接続され、接地される構成であってもよい
(3)第1実施形態における接点バー10および第2実施形態における接点バー20において、一つの接点バー10に配置されるグランド端子部材2および信号端子部材3の合計個数および一つの接点バー20に配置されるグランド端子部材6および信号端子部材9の合計個数が8本として図示し説明しているが、必要に応じて変えてもよい。例えば、電子部品用ソケットの大きさが大きい場合には増やし、小さい場合には減らすなどしてもよい。
(3)第1実施形態における接点バー10および第2実施形態における接点バー20において、一つの接点バー10に配置されるグランド端子部材2および信号端子部材3の合計個数および一つの接点バー20に配置されるグランド端子部材6および信号端子部材9の合計個数が8本として図示し説明しているが、必要に応じて変えてもよい。例えば、電子部品用ソケットの大きさが大きい場合には増やし、小さい場合には減らすなどしてもよい。
1 シールド板
1a 欠失部
1b 桟部
1c 連結部
2 グランド端子部材
2a 接触部
2b 突出部
2c 基材部
3 信号端子部材
3a 接触部
3b 突出部
3c 基材部
4 ハウジング
4a 枠体
4b 絶縁ケース
4c 収容部
4d 接地部
6 グランド端子部材
7 第1端子
7a 接触部
7b 第1突出部
7c 基材部
8 第2端子
8a 第2突出部
8b 基材部
8c 第1延出部
8d 第2延出部
8e 連結部
8f 折り返し箇所
8g 折り返し箇所
9 信号端子部材
9a 接触部
9b 第1突出部
9c 基材部
10 接点バー
10a ベース部材
20 接点バー
20a ベース部材
100 電子部品用ソケット
200 電子部品用ソケット
1a 欠失部
1b 桟部
1c 連結部
2 グランド端子部材
2a 接触部
2b 突出部
2c 基材部
3 信号端子部材
3a 接触部
3b 突出部
3c 基材部
4 ハウジング
4a 枠体
4b 絶縁ケース
4c 収容部
4d 接地部
6 グランド端子部材
7 第1端子
7a 接触部
7b 第1突出部
7c 基材部
8 第2端子
8a 第2突出部
8b 基材部
8c 第1延出部
8d 第2延出部
8e 連結部
8f 折り返し箇所
8g 折り返し箇所
9 信号端子部材
9a 接触部
9b 第1突出部
9c 基材部
10 接点バー
10a ベース部材
20 接点バー
20a ベース部材
100 電子部品用ソケット
200 電子部品用ソケット
Claims (12)
- 金属板片からなるシールド板と、
被検査物である電子部品の接地端子に接触可能で、かつ接地に供し、基板の接地用パッドに接続し得るグランド端子部材と、
被検査物である電子部品の信号端子に接触可能で、かつ接地に供せず、基板の信号用パッドに接続し得る信号端子部材と、を有し、
前記シールド板は平行に面同士が対向した状態で複数枚が配置され、前記グランド端子部材のみを、または前記信号端子部材のみを、または前記グランド端子部材と前記信号端子部材とを混在させたものを、一列に複数個並べて接点バーを形成し、前記接点バーを前記シールド板同士の間に配置することを特徴する電子部品用ソケット。 - 前記グランド端子部材は前記シールド板と導通し接地されることを特徴する請求項1に記載の電子部品用ソケット。
- 前記グランド端子部材は、一端側に前記電子部品の接地端子と接触可能な接触部を有し、他端側に前記シールド板と接触可能な突出部を有し、前記突出部が前記シールド板と導通することで接地されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品用ソケット。
- 前記信号端子部材は前記グランド端子部材と同じ形状を有し、
前記シールド板において、前記信号端子部材の前記突出部に対応する箇所には欠失部が設けられ、前記突出部が前記シールド板と接触しないことを特徴とする請求項3に記載の電子部品用ソケット。 - 前記シールド板の前記欠失部は貫通孔であることを特徴とする請求項4に記載の電子部品用ソケット。
- 前記信号端子部材は前記グランド端子部材と同じ形状を有し、
前記シールド板において、前記信号端子部材の前記突出部に対応する箇所には絶縁処理が施され、前記突出部が前記シールド板に電気的に導通しないことを特徴とする請求項3に記載の電子部品用ソケット。 - 前記グランド端子部材は、電気的に導通した第1端子と第2端子とを備え、
前記第1端子は、一端側に前記電子部品の接地端子と接触可能な接触部を有し、他端側に前記シールド板と接触可能な第1突出部を有し、
前記第2端子は、一端側に前記シールド板と接触可能な第2突出部を有し、
前記第1突出部と前記第2突出部とが前記シールド板と導通することで接地されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品用ソケット。 - 前記第2突出部は前記第2端子の一端側の先端部が二股に分かれ、二股に分かれた前記第2端子の一端側のそれぞれの先端部は、それぞれに対してもっとも近い位置に配設された前記シールド板に向かって延出して形成され、延出方向における先端同士の間の距離は、前記シールド板同士の離間距離よりも長いことを特徴とする請求項7に記載の電子部品用ソケット。
- 前記信号端子部材は前記第1端子と同じ形状を有し、
前記シールド板において、前記信号端子部材の第1突出部に対応する箇所には欠失部が設けられ、前記信号端子部材の第1突出部が前記シールド板と接触しないことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電子部品用ソケット。 - 前記シールド板の前記欠失部は貫通孔であることを特徴とする請求項9に記載の電子部品用ソケット。
- 前記信号端子部材は前記第1端子と同じ形状を有し、
前記シールド板において、前記信号端子部材の第1突出部に対応する箇所には絶縁処理が施され、前記信号端子部材の第1突出部が前記シールド板に電気的に導通しないことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電子部品用ソケット。 - 前記シールド板は、金属性の枠体を樹脂に埋め込んで成型したハウジング内に、前記枠体に導通した状態で保持され、前記枠体を介して接地されることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の電子部品用ソケット。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP3562077A1 (en) | 2014-01-31 | 2019-10-30 | Panasonic Intellectual Property Corporation of America | Terminal, base station, transmission method and reception method |
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-
2012
- 2012-07-10 JP JP2012154193A patent/JP2014017133A/ja active Pending
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EP3879733A1 (en) | 2014-01-31 | 2021-09-15 | Panasonic Intellectual Property Corporation of America | Base station and communication method |
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CN111431000B (zh) * | 2020-03-12 | 2021-06-18 | 番禺得意精密电子工业有限公司 | 电连接器 |
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