JP2014017054A - 電極の製造方法、電極及び蓄電装置 - Google Patents

電極の製造方法、電極及び蓄電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】隆起部分の発生を好適に抑制することができる電極の製造方法、その電極の製造方法によって製造された電極、及びその電極を有する蓄電装置を提供すること。
【解決手段】正極電極の製造方法には、正極ベース51に対して正極スラリー60を塗布するスラリー塗布工程が含まれている。ここで、スラリー塗布工程の前に、スラリー領域A1と、正極ベース51が露出した非スラリー領域A2との境界線B1,B2に沿って酸化皮膜51bを除去する酸化皮膜除去工程を実行する。
【選択図】図8

Description

本発明は、電極の製造方法、電極及び蓄電装置に関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、走行用モータへの供給電力を蓄える蓄電装置としての二次電池が搭載されている。二次電池は、例えば活物質層が形成された正極電極及び負極電極がセパレータを間に挟んだ状態で層状に重なった電極組立体を備えている。また、例えば特許文献1には、電極の製造方法として、金属箔にスラリーを塗布する工程と、スラリーが塗布された金属箔をプレスするプレス工程とが記載されている。
特開2011−222258号公報
ここで、図15に示すように、金属箔101の金属部分である母材101aの表面には酸化皮膜101bが形成されている。この酸化皮膜101bは、母材101aと比較して、表面エネルギが低く安定している。このため、金属箔101に対する酸化皮膜101bのぬれ性が悪い。このため、金属箔101に対してスラリー102を塗布した場合、表面張力によって、スラリー102の端部、詳細にはスラリー102が塗布されるスラリー領域A21とスラリーが塗布されていない非スラリー領域A22との境界線B21周辺に、他の箇所よりも隆起した隆起部分103が形成される。かかる構成において、例えばプレス工程を行うと、隆起部分103に過剰な圧力が付与されることとなり、金属箔101が破断したり、金属箔101が伸びてシワが発生したりするおそれがある。
これに対して、例えば特許文献1には、コロナ放電処理等によって、酸化皮膜101bを除去する構成について記載されている。しかしながら、コロナ放電処理等は、加速されたイオンを酸化皮膜101bに対して衝突させることで除去するプラズマエッチングであるため、母材101aに対してダメージが付与される。このため、金属箔101(母材101a)の平坦性が低下する。平坦性が低下した金属箔101にスラリー102を塗布して形成された電極を用いた電極組立体においては、電気伝導に係るイオンの析出物が発生し易い。このため、隆起部分103の発生を抑制するための構成には未だ改善の余地がある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、隆起部分の発生を好適に抑制しつつ、平坦性の向上を図ることができる電極の製造方法、その電極の製造方法によって製造された電極、及びその電極を有する蓄電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、金属箔に活物質層が形成された電極の製造方法において、前記金属箔における予め定められたスラリー領域に対してスラリーを塗布するスラリー塗布工程と、前記スラリー塗布工程よりも前に実行され、前記スラリー領域と前記金属箔が露出した非スラリー領域との境界線の少なくとも一部に沿って、交流アーク電流を流すことで前記金属箔の表面の酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程と、を備えていることを特徴とする。
かかる発明によれば、スラリー領域及び非スラリー領域の境界線の少なくとも一部に沿って交流アーク電流が流れることにより、金属箔の母材の表面の酸化皮膜が除去される。これにより、酸化皮膜よりも表面エネルギが高く、比較的不安定な母材(金属部分)が露出する。かかる状態において、スラリーを塗布することにより、スラリーと金属箔とのぬれ性を高めることができる。よって、スラリーの表面張力を低減することができ、スラリーの端部に形成される隆起部分の高さを低減することができる。
特に、酸化皮膜を除去する手法として、交流アーク電流を流すことを採用した。これにより、酸化皮膜は、プラズマエッチングのように叩いて除去されるのではなく、電子の移動に伴って母材から剥がれることによって除去される。この場合、プラズマエッチングと比較して、母材に対するダメージが少ない。よって、その分スラリーが塗布される金属箔の平坦性の向上を図ることができる。
請求項2に係る発明は、前記酸化皮膜が除去された除去領域の少なくとも一部が含まれる態様で、前記電極を成形する電極成形工程を備えていることを特徴とする。かかる発明によれば、隆起部分に起因するシワの発生が抑制された状態で電極成形工程を行うことを通じて、電極成形時の寸法ずれを抑制することができる。これにより、所望の寸法の電極を製造することができる。
また、除去領域の少なくとも一部が含まれる態様で電極が成形されているため、成形された電極には隆起部分が形成されにくく、仮に隆起部分が形成されたとしても、隆起部分の高さは低減されている。これにより、この電極を用いて、正極活物質層と負極活物質層とがセパレータを介して対向する電極組立体を形成した場合に、隆起部分に起因して各活物質層の間隔が広がり、二次電池の性能が低下することを抑制することができる。よって、電極組立体を有する蓄電装置において、隆起部分に起因する蓄電装置の性能低下を抑制することができる。
さらに、隆起部分に起因する活物質量の偏りを抑制するとともに、スラリーが塗布される金属箔の平坦性の向上を図ることを通じて、電極を用いて蓄電装置を構成した場合の析出物の発生を抑制することができる。
請求項3に係る発明は、前記酸化皮膜が除去された除去領域は、前記境界線に沿うとともに所定の幅を有する帯状に形成されていることを特徴とする。かかる発明によれば、隆起部分が形成され得る境界線に対応させて、除去領域は境界線に沿って所定の幅を有して形成されている。これにより、スラリーが塗布されるスラリー領域が多少ずれた場合であっても、除去領域内に境界線が位置する。よって、スラリー領域の寸法ずれが生じた場合であっても、隆起部分の高さを低減することができる。
また、金属箔全体の酸化皮膜を除去する構成と比較して、除去面積の削減を図り、工程の簡素化を図ることができる。
請求項4に係る発明は、前記スラリー塗布工程の後に、前記スラリーが塗布された前記金属箔を押圧するプレス工程を備えていることを特徴とする。かかる発明によれば、隆起部分の高さが低減されているため、プレス工程において金属箔の破断やシワの発生等の不都合を抑制することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の電極の製造方法によって製造された電極であることを特徴とする。かかる発明によれば、隆起部分の高さが低減された電極を得ることができる。
請求項6に係る発明は、前記電極は正極電極であり、前記金属箔はアルミニウムであることを特徴とする。かかる発明によれば、正極電極の金属箔としてアルミニウムが採用されている。この場合、アルミニウムの表面には、表面エネルギが低い比較的安定した酸化皮膜が形成される。このため、正極電極の金属箔に対するスラリーのぬれ性は、負極電極の金属箔に対するスラリーのぬれ性よりも悪い。よって、正極電極の金属箔に対してスラリーを塗布した場合の接触角は、負極電極の金属箔に対してスラリーを塗布した場合の接触角よりも大きくなり、隆起部分の高さが高くなり易い。
これに対して、本発明によれば、比較的隆起部分の高さが高くなり易く、当該隆起部分が特に問題となり易いアルミニウムの酸化皮膜を除去する構成とした。これにより、隆起部分に起因する各種不都合を好適に回避することができる。
請求項7に係る発明は、前記酸化皮膜が除去された除去領域に対して前記スラリーが塗布された場合の接触角は34°以上47°以下であることを特徴とする。かかる発明によれば、接触角が34°以上47°以下となっている。これにより、隆起部分の高さを好適に低減させることができる。
請求項8に係る発明は、電極及びセパレータを有する電極組立体を備えた蓄電装置において、前記電極として請求項5〜7のうちいずれか一項に記載の電極を備えたことを特徴とする。かかる発明によれば、隆起部分の高さが低減された電極を用いた蓄電装置を得ることができる。これにより、隆起部分に起因する性能低下や、析出物の発生を抑制することができる。
請求項9に係る発明は、前記蓄電装置は二次電池であることを特徴とする。
この発明によれば、隆起部分の発生を抑制することができる。
二次電池の斜視図。 電極組立体の分解斜視図。 電極製造装置を模式的に示す模式図。 プレス装置を模式的に示す模式図。 成形装置を模式的に示す模式図。 トーチの構造を模式的に示す模式断面図。 打ち抜き工程を説明するための平面図。 スラリーを塗布している状態を示す平面図。 酸化皮膜を除去している状態を示す平面図。 図8の10−10線断面図。 経過時間に対する接触角の変化を示すグラフ。 正極ベースの表面粗さ、正極ベースに対する正極スラリーの接触角、及び最大隆起寸法の周波数特性を示す図。 第2実施形態の酸化皮膜を除去している状態を示す平面図。 第2実施形態のスラリーを塗布している状態を示す平面図。 従来の金属箔及びスラリーを示す断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る蓄電装置について図1及び図2を用いて説明する。本蓄電装置は、車両(自動車及び産業車両)に搭載されており、車両に搭載された走行用モータ(電動機)を駆動するのに用いられる。
図1に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、金属製のケース11を備えている。ケース11は、四角箱状の容器12と、容器12の開口部分を塞ぐ矩形平板状の蓋13とからなる。蓋13には正極端子15と負極端子16とが外部に向けて突設されている。
ケース11には、電極組立体14が収容されている。図2に示すように、電極組立体14は、複数の正極電極21と複数の負極電極22とがセパレータ23を間に挟んだ状態で積層されて構成されている。各電極21,22及びセパレータ23はそれぞれ矩形(詳細には長方形)のシート状である。
正極電極21は、正極金属箔(詳細にはアルミニウム箔)21aと、当該正極金属箔21aの両面に形成された正極活物質層21bと、正極金属箔21aの一方の長辺部21cに沿って形成され、正極金属箔21aが露出した正極未塗工部21dと、を備えている。正極活物質層21bは、正極未塗工部21dとの第1境界線B1から他方の長辺部21eまでに亘って形成されている。また、正極電極21は、一方の長辺部21cから突出した正極タブ31を備えている。
負極電極22は、負極金属箔(詳細には銅箔)22aと、当該負極金属箔22aの両面に形成された負極活物質層22bと、負極金属箔22aの一方の長辺部22cに沿って形成され、負極金属箔22aが露出した負極未塗工部22dとを備えている。また、負極電極22は、一方の長辺部22cから突出した負極タブ32を備えている。各電極21,22が積層されている状態において、正極活物質層21bと負極活物質層22bとは、セパレータ23を介して対向している。
次に、各電極21,22の製造工程を、各電極21,22の製造に用いられる電極製造装置50と合わせて、図3〜図6を用いて説明する。なお、説明の便宜上、先ず全体の製造工程(電極製造装置50の全体構成)について簡単に説明した後、各工程との関係を詳細に説明する。また、正極電極21の製造工程及び負極電極22の製造工程は基本的には同一であるため、正極電極21の製造工程について説明し、負極電極22については、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、電極製造装置50はロールトゥロール式のものであり、正極金属箔21aのベースとなる帯状の金属箔(アルミニウム箔)で構成された正極ベース51が捲回された供給ローラ52と、正極ベース51を巻き取る巻取ローラ53とを備えている。各ローラ52,53が回転することにより、正極ベース51が所定の搬送方向Tに移動する。
正極ベース51が供給ローラ52から巻取ローラ53まで移動する間に、正極ベース51に対して正極活物質が含まれた正極スラリー60を塗布するスラリー塗布工程と、正極スラリー60を乾燥させる乾燥工程とを実行する。詳細には、電極製造装置50は、正極スラリー60を正極ベース51の箔面に塗布する転写機器61と、転写機器61にて塗布された正極スラリー60を乾燥させる乾燥炉62とを備えている。転写機器61及び乾燥炉62は、各ローラ52,53の間であって、搬送方向Tの上流側から下流側に向けて順に配置されている。
転写機器61は、表面に正極スラリー60が塗布される第1ローラ61aと、正極ベース51が搬送される第2ローラ61bとを備えている。転写機器61は、各ローラ61a,61bが所定の隙間を介して近接している状態で同一方向に回転することにより、正極ベース51に正極スラリー60を転写する。
ここで、正極スラリー60には、正極活物質、溶剤及びバインダーが含まれている。例えば、正極スラリー60には、正極活物質としてマンガン酸リチウム、溶剤としてNMP(ノルマルメチルピロリドン)、バインダーとしてPVdF(ポリフッ化ビニデン)が含まれている。
なお、正極スラリー60に含まれているものについては、これに限られず、任意である。例えば、正極活物質として他のリチウム−遷移金属複合酸化物を用いてもよいし、それ以外のものを用いてもよい。さらに、導電性を向上させるべく、正極スラリー60に導電助剤(例えばアセチレンブラック、グラファイト等)を添加してもよい。
また、乾燥炉62は、例えば温風を正極ベース51に吹きかけるものであるが、これに限られず、例えば誘導コイルにて発生する磁場を利用して加熱するものであってもよい。
また、本実施形態においては、スラリー塗布工程を行う前に、正極ベース51の金属部分である母材51aの表面の酸化皮膜51b(図6参照)を除去する酸化皮膜除去工程を行う。酸化皮膜除去工程の詳細については後述する。
酸化皮膜除去工程、スラリー塗布工程及び乾燥工程は、正極ベース51の両面に対して実行される。詳細には、正極ベース51の一方の面に対して各種工程による処理が施され、巻取ローラ53によって巻き取られた正極ベース51を、再度供給ローラ52に取り付ける。そして、上記各種処理が施されていない側の面に対して上述した各種工程を行う。
その後、正極ベース51の箔面をその直交する方向からプレスするプレス工程を実行する。詳細には、図4に示すように、電極製造装置50は、正極ベース51の箔面をその直交する方向からプレスするプレス装置63を備えている。プレス装置63は、正極ベース51を搬送する供給ローラ63a及び巻取ローラ63bと、2つのプレスローラ63c,63dとを備えている。プレス装置63は、2つのプレスローラ63c,63dが回転することにより、乾燥した正極スラリー60が設けられた正極ベース51を挟み込んで加圧する。なお、これに限られず、2つの平板で挟む構成としてもよい。
プレス工程が行われた後、正極ベース51を正極電極21の形状に成形する電極成形工程としての打ち抜き工程を行う。詳細には、図5に示すように、電極製造装置50は、正極ベース51を正極電極21の形状に成形する成形装置70を備えている。成形装置70は、正極ベース51を搬送するための供給ローラ71及び巻取ローラ72を備えているとともに、正極電極21の形状に対応させて形成された金型73を備えている。成形装置70は、金型73を用いて正極ベース51を打ち抜くことにより、正極タブ31を含む正極電極21を形成する。
以上の通り、正極電極21の製造工程は、酸化皮膜除去工程→スラリー塗布工程→乾燥工程→プレス工程→打ち抜き工程の順に行われる。
ここで、酸化皮膜除去工程について詳細に説明すると、図4に示すように、電極製造装置50は、転写機器61よりも搬送方向Tの上流側に酸化皮膜を除去するTIG交流アーク装置80を備えている。TIG交流アーク装置80は、転写機器61寄りに配置されている。また、TIG交流アーク装置80と転写機器61との間には、不活性ガスとしてのアルゴンガスを正極ベース51に対して供給する供給パイプ85が設けられている。
図6に示すように、TIG交流アーク装置80は、酸化皮膜51bを除去するためのものであって、除去範囲(アーク電流を流す範囲)を決定付けるトーチ81を備えている。トーチ81は、トーチ81の外形を構成する略円筒状のケース82と、そのケース82内に挿通された電極83とを備えている。なお、本実施形態においては、電極83はタングステン製である。
ケース82の軸線方向の一方側は、軸線方向の端部に向けて若干先細りとなっており、ケース82の軸線方向の一方側の端部は開口している。電極83は棒状であり、ケース82の軸線方向と一致するように配置されている。電極83の先端は尖っておらず湾曲形状となっている。また、ケース82内には不活性ガスとしてのアルゴンガスArが供給されており、アルゴンガスArは、ケース82の開口を介して放出されている。
正極ベース51は、その箔面とケース82の軸線方向とが直交し、且つケース82において開口している側の端部に対して所定の間隔を隔てて対向する位置に配置されている。換言すれば、トーチ81は正極ベース51の箔面と直交する方向に延びて配置されているとも言える。この場合、開口から放出されるアルゴンガスArは正極ベース51に対して供給される。また、電極83の先端は、正極ベース51に向けて凸となっている。
トーチ81は、電極83と接触した状態で取り付けられたコンタクトノズル84を備えており、コンタクトノズル84及び正極ベース51(母材51a)間に交流電力を供給することが可能に構成されている。
かかる構成によれば、電極83及び正極ベース51間に所定の周波数の交流電力が供給された場合、電極83及び正極ベース51間にプラズマ空間Sが形成される。当該プラズマ空間Sは、他の空間と比較して電気的な抵抗が小さい。このため、電子は、プラズマ空間Sを通過して、母材51aから電極83に向かおうとして、プラズマ空間S内に集中する。この場合、母材51aの表面の酸化皮膜51bは絶縁性部材であるため、電子によって酸化皮膜51bが母材51aから剥がれて絶縁破壊が発生する。これにより、トーチ81(電極83)と対向する位置周辺の酸化皮膜51bだけが除去されて、電極83及び正極ベース51間に交流アーク電流が流れる。
酸化皮膜除去工程(除去領域A3)と、スラリー塗布工程(スラリー領域A1)及び打ち抜き工程(正極電極21の形状)との関係等について、図7〜図10を用いて説明する。なお、図7〜図9においては、スラリー領域A11(正極スラリー60)及び除去領域A13(母材51a)をドットハッチで示す。
図7に示すように、正極ベース51の幅(短手方向の長さ)L1は、正極タブ31の突出方向に沿う方向における、正極タブ31部分を除く正極電極21(正極活物質層21b及び正極未塗工部21d)の長さL2と正極タブ31の長さL3とを合わせたものよりも長く設定されている。
かかる構成において、スラリー塗布工程では、正極ベース51に対して正極スラリー60を連続的に塗布する(連続塗工)。詳細には、図8に示すように、転写機器61は、正極スラリー60を、正極活物質層21bにおける正極タブ31の突出方向に沿う方向の長さL4と同一幅で連続的に塗布する。これにより、搬送方向Tに延びた帯状のスラリー領域A1が形成される。
ここで、図7及び図8に示すように、正極ベース51の幅L1は、スラリー領域A1の幅(正極活物質層21bにおける正極タブ31の突出方向に沿う方向の長さ)L4よりも長いため、正極ベース51には正極スラリー60が塗布されておらず、正極ベース51が露出した非スラリー領域A2が形成される。
スラリー塗布工程の前に行われる酸化皮膜除去工程では、図9に示すように、スラリー領域A1と非スラリー領域A2との境界線B1,B2に沿って酸化皮膜51bを除去する。詳細には、TIG交流アーク装置80は、酸化皮膜51bを、搬送方向Tと直交する方向に所定の幅を有し、且つその除去範囲内に各境界線B1,B2が含まれるように連続的に除去する。具体的には、TIG交流アーク装置80は、第1境界線B1の上方に配置された第1トーチ811と、第2境界線B2の上方に配置された第2トーチ812とを備えている。これにより、各トーチ811,812に交流電力が供給されることにより、搬送方向Tに延び、且つ各境界線B1,B2が含まれた2つの帯状の除去領域A3が形成される。除去領域A13は、酸化皮膜51bが除去され、母材51aが露出した領域である。
かかる構成において、図8に示すように、正極スラリー60の搬送方向Tと直交する方向の端部(各境界線B1,B2)が除去領域A3に対して重なるように、正極スラリー60が塗布される。
次に、打ち抜き工程について説明すると、図7の二点鎖線に示すように、打ち抜き工程では、金型73を用いて、正極電極21(正極タブ31を含む)の形状に沿って正極ベース51を打ち抜く。詳細には、搬送方向Tと直交する方向において正極電極21の一方の長辺部21cとは反対側の他方の長辺部21eが第2境界線B2と重なる又はそれよりも若干第1境界線B1側に位置した状態で、打ち抜く。これにより、第1境界線B1を含み、正極活物質層21bが形成された正極電極21が形成される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
スラリー塗布工程の実行前に、各境界線B1,B2に沿って酸化皮膜51bを除去する酸化皮膜除去工程が行われる。これにより、図10に示すように、正極ベース51の除去領域A3においては、酸化皮膜51bが除去され、表面エネルギが高い母材51aが露出する。かかる状況において、正極スラリー60が塗布されることにより、正極ベース51に対する正極スラリー60のぬれ性が向上する。詳細には、正極ベース51に対する正極スラリー60の接触角θが小さくなり、正極スラリー60の表面張力が低下する。よって、正極スラリー60の搬送方向Tと直交する方向の端部、詳細には各境界線B1,B2付近に形成され、他の箇所よりも隆起した隆起部分90の高さが低減される。
ここで、既に説明したとおり、TIG交流アーク装置80を用いた場合、酸化皮膜51bは、正極ベース51の母材51aから剥がれることによって除去される。このような剥がす手法は、コロナ放電等といったイオンを酸化皮膜51bに衝突させてエッチングするプラズマエッチングと比較して、正極ベース51本体への影響が少なく、正極ベース51の平坦性が高くなっている。
さらに、除去領域A3は、各境界線B1,B2を含む所定の幅を有した帯状に形成されている。これにより、仮にスラリー塗布工程において寸法ずれが発生した場合であっても、各境界線B1,B2が除去領域A3に含まれることが想定される。よって、上記寸法ずれが発生した場合であっても、隆起部分90の高さが低減された状態が維持され易い。
また、TIG交流アーク装置80と転写機器61とが互いに近づいているため、酸化皮膜除去工程とスラリー塗布工程との間のタイムラグが短い。また、両者の間を正極ベース51が搬送されている間に亘って、正極ベース51に対してアルゴンガスが供給されているため、正極ベース51が酸化されにくい。
次に、上述した作用に係る実験結果を図11及び図12に示す。
図11に示すように、酸化皮膜51bを除去した状態の正極ベース51に対して正極スラリー60を塗布した場合の接触角θ(図11中の実線)は、酸化皮膜51bを除去していない状態の正極ベース51に対して正極スラリー60を塗布した場合の接触角θ(図11中の二点鎖線)よりも小さくなっている。このため、酸化皮膜51bを除去することによって、正極ベース51に対する正極スラリー60のぬれ性が向上したことが確認された。また、酸化皮膜51bを除去した場合の接触角θの時間変化に対する変化量は、酸化皮膜51bを除去していない場合の接触角θの時間変化に対する変化量よりも若干大きくなっている。
さらに、図12に示すように、トーチ81及び正極ベース51間に供給される交流電力の周波数に関わらず、酸化皮膜51bを除去した場合の正極ベース51に対する正極スラリー60の接触角θ(34°〜47°)は、除去しない場合の接触角θ(78°)と比較して、低減されているのが確認された。そして、それに伴い、正極ベース51からの隆起部分90の高さの最大値である最大隆起寸法が、40μmから17μm〜23μm程度に低減されたのが確認された。
また、周波数依存性について説明すると、周波数が低くなるに従って接触角θが小さくなり、その分最大隆起寸法が小さくなっている。一方、周波数が低くなるに従って、表面粗さ(算術平均粗さ)Raは大きくなっている。この場合、ぬれ性(最大隆起寸法の低減)の観点に着目すれば、交流電力の周波数としては、5kHz〜10kHzが特に好ましく、表面粗さの観点に着目すれば、20kHz〜35kHzが特に好ましい。
ちなみに、電極83及び正極ベース51間に交流アーク電流を流す場合の電流値は1A以上10A以下が特に好ましい。この範囲内であれば、酸化皮膜51bを除去しつつ、正極ベース51の表面粗さが低減された状態を維持することができ、更に溶融池の発生を抑制することができる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
(1)正極スラリー60を塗布するスラリー塗布工程前に、スラリー領域A1と非スラリー領域A2との各境界線B1,B2に沿って酸化皮膜51bを除去する構成とした。これにより、正極ベース51に対する正極スラリー60のぬれ性の向上を図ることができ、隆起部分90の高さを低減することができる。よって、プレス工程において荷重が付与された場合に隆起部分90に対して優先的に荷重が付与されるという事態を回避することができる。したがって、正極ベース51の破断、シワの発生等といった不都合を回避することができる。
また、シワの発生を抑制することを通じて、打ち抜き工程にて、シワに起因した寸法ずれを抑制することができる。これにより、正極電極21を所望の寸法通り、詳細には金型73の寸法通りに成形することができる。
特に、本実施形態では、酸化皮膜51bを除去する方法として、交流アーク電流を流すことを採用した。これにより、酸化皮膜51bは、プラズマエッチングのようにイオンの衝突によって除去されるのではなく、電子の移動に伴って母材51aから剥がれることで除去される。よって、母材51aに対するダメージを軽減することができ、それを通じて平坦性の向上(表面粗さの低下)を図ることができる。したがって、酸化皮膜51bを除去してぬれ性の向上を図りつつ、母材51aの平坦性の向上を通じてリチウムの析出の抑制を図ることができる。
また、コロナ放電処理等においては、電流制御ではなく電圧制御でエッチング量の制御を行う特性上、電子の量を制御することができない。これに対して、交流アーク電流による処理においては、電流制御を行うことを通じて、電子の量を制御することができる。よって、表面粗さを好適に制御することができる。
(2)アルミニウムの母材51aの表面には、表面エネルギが小さく安定した酸化皮膜51bが形成されている。このため、正極スラリー60のぬれ性が悪く、隆起部分90が大きく(高く)なり易い。この点、本実施形態によれば、その酸化皮膜51bを除去することにより、アルミニウムを用いる場合に特に問題となり易いぬれ性の悪さを低減することができ、隆起部分90の高さを低減することができる。
(3)電極組立体14においては、隆起部分90の高さが低減された正極電極21と負極電極22とがセパレータ23を間に挟んだ状態で重なり合っている。これにより、隆起部分90の高さ分だけ各電極21,22間の距離が広がることに起因する二次電池10の性能低下を抑制することができる。
また、隆起部分90には正極活物質が含まれている。このため、隆起部分90の単位面積当たりの正極活物質量が大きくなると、隆起部分90の周辺における正極容量と負極容量との容量比が異なり、リチウムが析出しやすくなるおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、隆起部分90の高さを低減し、且つ母材51aの平坦性の向上を図ることを通じて、局所的にリチウムイオンの濃度が高くなることを抑制することができ、それを通じてリチウムの析出を抑制することができる。
(4)各トーチ811,812は正極ベース51の箔面と直交する方向に延びているため、各トーチ811,812が並設されている状況において、両者が干渉しにくい。つまり、各トーチ811,812の配置の自由度が高い。これにより、両者が干渉して酸化皮膜51bを除去できない事態を回避することができる。
(5)TIG交流アーク装置80と転写機器61とを互いに近づけて配置し、さらに両者の間を正極ベース51が搬送されている間に亘って、正極ベース51に対してアルゴンガスを供給する供給パイプ85を設けた。これにより、酸化皮膜51bが除去されてから、正極スラリー60が塗布される前に、再度酸化するという不都合が回避されている。
(第2実施形態)
本実施形態では、スラリー領域が第1実施形態と異なっており、それに対応させて除去領域が第1実施形態と異なっている。その異なる点について図13及び図14を用いて説明する。
図13の二点鎖線及び図14に示すように、本実施形態のスラリー塗布工程では、スラリー領域A11が正極電極21の正極活物質層21bと同一形状となるように、正極スラリー60を断続的に塗布する(間欠塗工)。これにより、スラリー領域A11は、正極活物質層21bの形状に対応した長方形状となっている。このため、スラリー領域A11と非スラリー領域A12との境界である境界線B3は、四角形(長方形)状となっている。
かかる構成において、酸化皮膜除去工程では、上記スラリー領域A11に対応させて、交流アーク電流を流す領域を、所定の幅を有する枠状にする。詳細には、本実施形態のTIG交流アーク装置91は、第1トーチ811及び第2トーチ812に加えて、可動式の第3トーチ813を備えている。第1トーチ811及び第2トーチ812は、境界線B3のうち搬送方向Tに沿う部位の上方に設置されている。第1トーチ811及び第2トーチ812によって、境界線B3のうち搬送方向Tに沿う方向の部位の酸化皮膜51bが除去される。第3トーチ813は、搬送方向Tと交差する方向に移動可能に構成されている。正極ベース51の搬送方向Tの移動と同時に、第3トーチ813が搬送方向Tの基端側から先端側に移動することによって、境界線B3のうち搬送方向Tに沿う方向と直交する方向の部位の酸化皮膜51bが除去される。これにより、図14に示すように、除去領域A13は、境界線B3を含む枠状となっている。
本実施形態の作用について説明する。
既に説明したとおり、スラリー領域A11が長方形状となっていることに対応させて、除去領域A13が枠状に形成されている。これにより、境界線B3周辺において発生し得る隆起部分の高さが低減されている。
本実施形態によれば、上記(1)〜(5)の効果に加えて、以下の効果を奏する。
(6)正極電極21の正極活物質層21bの形状に対応させて、スラリー領域A11を長方形状にした。これにより、正極電極21に用いられない無駄な正極スラリー60を削減することができる。よって、製造にかかるコスト削減を図ることができる。
かかる構成において、境界線B3が全て除去領域A13に含まれるように、除去領域A13を枠状にした。これにより、製造に係るコストを削減しつつ、隆起部分の高さを低減することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ トーチ81の電極83は、純度が100%に近い純タングステンでもよく、所定量(例えば2〜4%)だけ希土類(例えばトリウム、タンタル、イットリウム、セリウム等)を1種類以上含んだものを用いてもよい。また、電極として他の材料を用いてもよい。但し、摩耗等に着目すれば、タングステンが好ましい。
○ 各実施形態では、正極電極21について説明したが、負極電極22に対しても本発明を適用してもよく、正極電極21及び負極電極22の双方に対して本発明を適用してもよい。詳細には、帯状の負極金属箔で構成された負極ベースに対して、負極活物質、溶剤及びバインダーが含まれた負極スラリーを塗布する工程の前に、負極スラリーが塗布される領域と塗布されない領域との境界線に沿って、負極ベースの表面の酸化皮膜を除去するとよい。
ちなみに、負極スラリーとしては、負極活物質、溶剤及びバインダーが含まれている。負極活物質としては、例えばカーボンやリチウム−遷移金属複合酸化物等がある。カーボンとしては、例えば天然黒鉛、人工黒鉛等の黒鉛系炭素材料、カーボンブラック、カーボンファイバー、コークス等がある。
○ 各実施形態では、除去領域A3,A13に各境界線B1〜B3の全部が含まれる態様で酸化皮膜51bを除去する構成であったが、これに限られず、例えば各境界線B1〜B3の一部であってもよい。この場合、各境界線B1,B2にあっては、各境界線B1,B2のうち打ち抜き工程において打ち抜かれる領域と重なる箇所にのみ除去する構成としてもよいし、上記重なる箇所の一部を除去する構成としてもよい。また、境界線B3にあっては、境界線B3の各辺のうち一辺(例えば正極活物質層21bと正極未塗工部21dとの境界)の酸化皮膜51bのみ除去する構成としてもよく、その一辺の一部を除去する構成としてもよい。また、境界線において、特に隆起部分が高くなり易い箇所(例えば第2実施形態の境界線B3において搬送方向Tの先端側の辺)が存在する場合には、その箇所にのみ酸化皮膜51bを除去する構成としてもよい。この場合であっても、酸化皮膜51bが除去された箇所の隆起部分の高さを抑制することができ、プレス工程においてその箇所から破断することを抑制することができる。要は、境界線の少なくとも一部に沿って酸化皮膜51bを除去すればよく、好ましくは、正極活物質層21bの周辺(周縁)となり得る部位の一部又は全部の酸化皮膜51bを除去するとよい。
○ 各実施形態では、各境界線B1〜B3に沿って帯状又は枠状に形成されていたが、これに限られず、例えば正極ベース51の酸化皮膜51b全体を除去する構成としてもよい。
○ 各実施形態では、供給パイプ85が設けられていたが、これに限られず、これを省略してもよい。
○ 各実施形態では、搬送方向Tと直交する方向と、正極タブ31の突出方向に沿う方向とが一致する状態で、打ち抜きを行う構成であったが、これに限られず、搬送方向Tと正極タブ31の突出方向に沿う方向とが一致する態様で打ち抜いてもよい。
○ 第1実施形態では、スラリー領域A1の幅と正極活物質層21bの幅とは同一(L4)であったが、これに限られず、例えばスラリー領域A1の幅を、正極活物質層21bの幅よりも長くしてもよい。この場合、他方の長辺部21eが第2境界線B2と離間するように、打ち抜く領域を幅方向にずらすとよい。これにより、打ち抜かれた正極電極21においては、第1境界線B1周辺にのみ隆起部分90が形成され得ることになり、隆起部分90の形成領域の削減を図ることができる。第2実施形態についても同様である。
○ 各実施形態では、電極21,22にはそれぞれ未塗工部21d,22dが形成されていたが、これに限られず、これらを省略してもよい。また、各タブ31,32の基端側の一部に活物質層が形成されている構成であってもよい。
○ 各実施形態では、転写機器61を用いて正極スラリー60を塗布する構成であったが、正極スラリー60を塗布する構成は任意である。例えば、スロットダイを用いて塗布する構成としてもよい。
○ 各実施形態では、複数の正極電極21と複数の負極電極22とを有し、これらがセパレータ23を介して交互に積層された所謂積層型の電極組立体であったが、これに限られず、帯状の正極電極と負極電極とがセパレータを間に挟んだ状態で捲回された所謂捲回型の電極組立体であってもよい。この場合であっても、活物質層と金属箔が露出した部分との境界が存在する場合には、その周辺にて隆起部分が形成され得る。これに対して、本発明を適用することにより、隆起部分の高さを低減することができる。
○ 各実施形態では、乾燥工程及びプレス工程を実行したが、これに限られず、これらの工程の一方又は双方を省略してもよい。
○ 各実施形態では、二次電池10はリチウムイオン二次電池であったが、これに限られず、ニッケル水素等の他の二次電池であってもよい。要は、正極活物質層と負極活物質層との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
○ 本発明を、電気二重層コンデンサ等の他の蓄電装置に適用してもよい。
○ 各実施形態では、二次電池10は車両に搭載されている構成としたが、これに限られず、他の装置に搭載される構成としてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記境界線は全体として矩形状であり、前記酸化皮膜が除去された除去領域は、所定の幅を有するとともに前記境界線が含まれた枠状であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電極の製造方法。
10…二次電池(蓄電装置)、14…電極組立体、21…正極電極、21b…正極活物質層、22…負極電極、22b…負極活物質層、51…正極ベース(金属箔)、60…正極スラリー、80…TIG交流アーク装置、90…隆起部分、B1〜B3…境界線、A1,A11…スラリー領域、A2,A12…非スラリー領域、A3,A13…除去領域。

Claims (9)

  1. 金属箔に活物質層が形成された電極の製造方法において、
    前記金属箔における予め定められたスラリー領域に対してスラリーを塗布するスラリー塗布工程と、
    前記スラリー塗布工程よりも前に実行され、前記スラリー領域と前記金属箔が露出した非スラリー領域との境界線の少なくとも一部に沿って、交流アーク電流を流すことで前記金属箔の表面の酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程と、
    を備えていることを特徴とする電極の製造方法。
  2. 前記酸化皮膜が除去された除去領域の少なくとも一部が含まれる態様で、前記電極を成形する電極成形工程を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記酸化皮膜が除去された除去領域は、前記境界線に沿うとともに所定の幅を有する帯状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電極の製造方法。
  4. 前記スラリー塗布工程の後に、前記スラリーが塗布された前記金属箔を押圧するプレス工程を備えていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の電極の製造方法。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の電極の製造方法によって製造されたことを特徴とする電極。
  6. 前記電極は正極電極であり、前記金属箔はアルミニウムであることを特徴とする請求項5に記載の電極。
  7. 前記酸化皮膜が除去された除去領域に対して前記スラリーが塗布された場合の接触角は34°以上47°以下であることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電極。
  8. 電極及びセパレータを有する電極組立体を備えた蓄電装置において、
    前記電極として請求項5〜7のうちいずれか一項に記載の電極を備えていることを特徴とする蓄電装置。
  9. 前記蓄電装置は二次電池であることを特徴とする請求項8に記載の蓄電装置。
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