1.プリンタ
図1に示すように、プリンタ1は、略ボックス形状の本体ケーシング2を備えている。
また、プリンタ1は、本体ケーシング2内において、用紙Sを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Sに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
なお、プリンタ1に関し、方向について言及する場合には、水平方向に載置したときの方向を基準とし、具体的には、図中の矢印方向を基準とする。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2には、プロセスカートリッジ15(後述)を着脱するためのカートリッジ開口部5と、用紙Sを導入するための用紙開口部6とが形成されている。
カートリッジ開口部5は、本体ケーシング2の上端部において、上下方向に貫通形成されている。
用紙開口部6は、本体ケーシング2の前端部における下端部において、前後方向に貫通形成されている。
また、本体ケーシング2には、その上端部に、トップカバー7が設けられ、その前端部に、給紙カバー8が設けられている。
トップカバー7は、その後端部を支点として、カートリッジ開口部5を閉鎖する閉鎖位置と、カートリッジ開口部5を開放する開放位置とに揺動(移動)可能に設けられている。
給紙カバー8は、その下端部を支点として、用紙開口部6を閉鎖する第1位置と、用紙開口部6を開放する第2位置とに揺動(移動)可能に設けられている。
(2)給紙部
給紙部3は、本体ケーシング2の底部に設けられる用紙載置部9を備えている。
用紙載置部9は、用紙開口部6を介して、本体ケーシング2の外部と連通されている。
そして、用紙Sは、給紙カバー8が第2位置に配置された状態において、その前側部分が給紙カバー8の上面にスタックされるとともに、その後側部分が用紙開口部6を介して用紙載置部9内にスタックされる。
また、給紙部3は、用紙載置部9の後端部上側に配置されるピックアップローラ11と、ピックアップローラ11の後側に配置される給紙ローラ12と、給紙ローラ12の後下側に対向配置される給紙パッド13と、給紙パッド13の後端部から連続して上方に向かって延びる給紙パス14とを備えている。
(3)画像形成部
画像形成部4は、プロセスカートリッジ15と、スキャナユニット16と、定着ユニット17とを備えている。
(3−1)プロセスカートリッジ
プロセスカートリッジ15は、本体ケーシング2に対して着脱可能に構成され、給紙部3の後側部分の上側において、本体ケーシング2に装着されている。
プロセスカートリッジ15は、本体ケーシング2に対して着脱可能に構成されるカートリッジの一例としてのドラムカートリッジ18と、そのドラムカートリッジ18に着脱可能に構成される現像カートリッジ19とを備えている。
ドラムカートリッジ18は、像担持体の一例としての感光ドラム20と、転写部材の一例としての転写ローラ21と、スコロトロン型帯電器22とを備えている。
感光ドラム20は、左右方向(軸線方向)に長手の略円筒形状に形成されており、ドラムカートリッジ18の後側部分に設けられている。感光ドラム20は、その中心軸線A(第1軸線)を回転中心として回転可能である。
転写ローラ21は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、感光ドラム20に対して後側から圧接されている。
詳しくは、転写ローラ21は、その中心軸線が感光ドラム20の中心軸線Aよりも僅かに下側に位置するように、感光ドラム20の後側に配置されている。なお、転写ローラ21の下端縁は、感光ドラム20の下端縁よりも上側に配置されている。具体的には、転写ローラ21の中心軸線と感光ドラム20の中心軸線Aとを結ぶ仮想の線分(図示せず)と、前後方向に沿って水平に延びる仮想の直線(図示せず)とが形成する鋭角の角度は、約3°である。そのため、転写ローラ21が感光ドラム20に対して圧接される圧力(転写圧)には、転写ローラ21の自重が影響しない。
スコロトロン型帯電器22は、感光ドラム20の前上側に間隔を隔てて対向配置されている。
詳しくは、スコロトロン型帯電器22は、転写ローラ21に対して、感光ドラム20の周方向に間隔を隔てて配置されており、感光ドラム20の中心軸線Aと転写ローラ21の中心軸線とを結ぶ仮想の線分(図示せず)と、感光ドラム20の中心軸線Aと帯電ワイヤ23(後述)とを結ぶ仮想の線分(図示せず)とが形成する角の角度が約120°となるように配置されている。
また、スコロトロン型帯電器22は、帯電ワイヤ23と、グリッド24とを備えている。
帯電ワイヤ23は、左右方向に延びるように張設され、感光ドラム20の前上側に間隔を隔てて対向配置されている。
グリッド24は、前上側に向かって開放された側面視略U字形状に形成され、帯電ワイヤ23を後下側から囲うように設けられている。
現像カートリッジ19は、感光ドラム20の前下側に配置されており、現像フレーム25を備えている。
現像フレーム25内には、トナー収容室26と、現像室27とが前後に並んで形成されている。トナー収容室26と現像室27とは、それらの容積がそれぞれ略同じに形成され、連通口28により連通されている。
トナー収容室26には、トナー(現像剤)が収容され、その前後上下方向略中央部分には、アジテータ29が設けられている。つまり、アジテータ29は、感光ドラム20よりも下側に配置されている。
現像室27には、その下壁の内面(上面)において、供給ローラ溝30と、現像ローラ対向面31と、ロアフィルム貼着面32とが形成されている。
供給ローラ溝30は、供給ローラ33(後述)の周面に沿う略半円形状であって、後下方に向かって窪むように形成されている。
現像ローラ対向面31は、現像ローラ34(後述)の周面に沿う略円弧形状であって、供給ローラ溝30の後端部から連続して後上側に延びるように形成されている。
ロアフィルム貼着面32は、現像ローラ対向面31の後端部から連続して後方に向かって延びるように形成されている。つまり、ロアフィルム貼着面32は、現像ローラ対向面31よりも上側に配置されている。
また、ロアフィルム貼着面32は、感光ドラム20の下側部分に対して上下方向に間隔を隔てて対向配置されており、上下方向(直交方向)に投影したときに、感光ドラム20の中心軸線Aと重なるように配置されている。
また、現像室27には、供給ローラ33と、現像ローラ34と、層厚規制ブレード35と、ロアフィルム36とが設けられている。
供給ローラ33は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、その下側部分が供給ローラ溝30内に配置されるように、現像室27の前側部分に設けられている。供給ローラ33は、その中心軸線を回転中心として回転可能である。これにより、供給ローラ33は、トナー収容室26の後側に配置されており、上下方向においてトナー収容室26と略同じ高さ(トナー収容室26よりもわずかに上側)に配置されている。
現像ローラ34は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、その下側部分における周面と現像ローラ対向面31とが互いに間隔を隔てて対向するように、現像室27の後側部分に設けられている。現像ローラ34は、その中心軸線を回転中心として回転可能である。
また、現像ローラ34は、供給ローラ33に後上側から接触するとともに、その上側および後側部分が現像室27から露出されるように設けられ、感光ドラム20に対して前下側から接触している。つまり、現像ローラ34は、供給ローラ33の後上側に配置されるとともに、感光ドラム20の前下側に配置されている。そして、供給ローラ33の中心軸線、現像ローラ34の中心軸線および感光ドラム20の中心軸線Aは、感光ドラム20の径方向に沿う略同一直線上に位置されている。
また、現像ローラ34は、スコロトロン型帯電器22に対して、感光ドラム20の周方向に間隔を隔てて配置されており、感光ドラム20の中心軸線Aと帯電ワイヤ23とを結ぶ仮想の線分(図示せず)と、感光ドラム20の中心軸線Aと現像ローラ34の中心軸線とを結ぶ仮想の線分(図示せず)とが形成する角の角度が約120°となるように配置されている。つまり、現像ローラ34、スコロトロン型帯電器22および転写ローラ21のそれぞれは、感光ドラム20の周方向において略等間隔を隔てて配置されている。
層厚規制ブレード35は、その上端部が、現像室27の上壁の後端部に固定され、その下端部が、現像ローラ34に前側から接触されている。
ロアフィルム36は、その後側部分がロアフィルム貼着面32に固定され、その前端部が、現像ローラ対向面31の上側において、現像ローラ34の周面と接触されている。
(3−2)スキャナユニット
スキャナユニット16は、プロセスカートリッジ15の前側において、感光ドラム20と前後方向に間隔を隔てて対向するように配置されている。
スキャナユニット16は、感光ドラム20に向けて、画像データに基づいて、レーザービームLを出射し、感光ドラム20の周面を露光する。
詳しくは、レーザービームLは、スキャナユニット16から後側に向かって出射され、感光ドラム20の前端部における周面を露光する。つまり、感光ドラム20が露光される露光点(感光ドラム20の前端部における周面)は、感光ドラム20の中心軸線Aに対して、感光ドラム20と転写ローラ21とが接触するニップ部分の反対側に設定されている。
このとき、現像カートリッジ19は、レーザービームLの出射軌跡よりも下側に配置され、スコロトロン型帯電器22は、レーザービームLの出射軌跡よりも上側に配置されている。
なお、スキャナユニット16と感光ドラム20との間に対応する本体ケーシング2の内側面には、プロセスカートリッジ15の着脱を案内するガイド部37が設けられている。そして、プロセスカートリッジ15が本体ケーシング2から離脱されるときには、プロセスカートリッジ15がガイド部37にガイドされることにより、ドラムカートリッジ18に装着される現像カートリッジ19が、レーザービームLの出射軌跡を下側から上側に向かって通過する。
このとき、プロセスカートリッジ15に設けられる各種ローラ(転写ローラ21、供給ローラ33および現像ローラ34)も、レーザービームLの出射軌跡を下側から上側に向かって通過する。
(3−3)定着ユニット
定着ユニット17は、ドラムカートリッジ18の後側部分の上側に配置されている。詳しくは、定着ユニット17は、スコロトロン型帯電器22の上側に配置される加熱ローラ38と、加熱ローラ38に対して後上側から圧接される加圧ローラ39とを備えている。
つまり、加熱ローラ38は、スコロトロン型帯電器22のグリッド24の上端部(開放側端部)近傍に配置されている。
(4)画像形成動作
現像カートリッジ19のトナー収容室26内のトナーは、アジテータ29の回転により、連通口28を介して、供給ローラ33に供給され、さらに、現像ローラ34に供給され、供給ローラ33と現像ローラ34との間で正極性に摩擦帯電される。
現像ローラ34に供給されたトナーは、現像ローラ34の回転に伴って、層厚規制ブレード35によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ34の表面に担持される。
一方、感光ドラム20の表面は、スコロトロン型帯電器22によって一様に帯電された後、スキャナユニット16によって露光される。これにより、感光ドラム20の周面には、画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、現像ローラ34に担持されるトナーが感光ドラム20の周面上の静電潜像に供給されることにより、感光ドラム20の周面上にトナー像(現像剤像)が担持される。
用紙載置部9にスタックされた用紙Sは、ピックアップローラ11の回転により、給紙ローラ12と給紙パッド13との間に送られ、給紙ローラ12の回転により1枚ずつ捌かれる。その後、捌かれた用紙Sは、給紙ローラ12の回転により、給紙パス14に搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、画像形成部4(感光ドラム20(後述)と転写ローラ21(後述)との間)に給紙される。
そして、用紙Sは、感光ドラム20と転写ローラ21との間を下側から上側に向かって搬送される。このとき、用紙Sに、トナー像が転写され、画像が形成される。
そして、用紙Sは、加熱ローラ38と加圧ローラ39との間を通過するときに加熱および加圧される。このとき、用紙Sには、画像が熱定着される。
その後、用紙Sは、排紙ローラ40に向けて搬送され、排紙ローラ40によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ41上に排紙される。
このように用紙Sは、用紙載置部9から給紙され、感光ドラム20と転写ローラ21との間(ニップ部分)を通過し、次いで、加熱ローラ38と加圧ローラ39との間を通過した後、排紙トレイ41上に排紙されるように、側面視略C字状の搬送パスを搬送される。
2.ドラムカートリッジ
図2および図3に示すように、ドラムカートリッジ18は、ドラムフレーム51を備えている。
ドラムフレーム51は、第2フレームの一例としてのベースフレーム52と、第1フレームの一例としてのカバーフレーム53とを備えている。
なお、以下のドラムカートリッジ18の説明において、方向について言及するときには、感光ドラム20が配置されている側をドラムカートリッジ18の後側とし、スコロトロン型帯電器22が配置されている側を上側とする。すなわち、ドラムカートリッジ18に関する上下前後方向は、プリンタ1に関する上下前後方向と若干異なり、ドラムカートリッジ18は、その後側がプリンタ1の後上側、その前側がプリンタ1の前下側となるように、プリンタ1に装着されている。
(1)ベースフレーム
ベースフレーム52は、平面視略矩形の有底枠形状に形成されている。ベースフレーム52は、左右1対の側壁54、下壁55、後壁57および前壁56を備えている。
右側の側壁54(以下、右壁54Rとする。)は、前後方向に長手の略平板形状に形成されている。右壁54Rの後端部には、嵌合凹部60と、対向部59と、第2位置決め部の一例としての受け部61とが形成されている。
嵌合凹部60は、右壁54Rの上端縁から下側へ向かって切り欠かれるように、上側が開放された側面視略半円形状に形成されている。
対向部59は、右壁54Rの左側半分において、嵌合凹部60の内周面および右壁54Rの上端縁から上側へ延びる略平板形状に形成されている。対向部59には、ドラム軸挿通穴62が形成されている。
ドラム軸挿通穴62は、嵌合凹部60の中心に対応するように、対向部59の前後方向中央に配置され、側面視略円形状に貫通形成されている。ドラム軸挿通穴62の内径は、感光ドラム20のドラム軸80の外径よりもわずかに大径(ほぼ同径)である。
受け部61は、嵌合凹部60の前側において、右壁54Rの右側半分の上端縁から上側へ向かってわずかに膨出するように、上面が前後方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。
左側の側壁54(以下、左壁54Lとする。)は、前後方向に長手の略平板形状に形成されている。左壁54Lの後端部には、嵌合凹部63と、突出部66と、対向部64と、ドラムギア露出部69とが形成されている。
嵌合凹部63は、左壁54Lの上端縁から下側へ向かって切り欠かれるように、上側が開放された側面視略矩形状に形成されている。
突出部66は、嵌合凹部63の前側周縁部から上側へ向かって突出する側面視略矩形の平板形状に形成されている。突出部66には、第1位置決め部の一例としての受け部65が設けられている。
受け部65は、突出部66の上下方向略中央において、その左側半分の後端縁から後側へ向かってわずかに膨出するように、後面が上下方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。より具体的には、受け部65は、左右方向に投影したときに、右壁54Rの受け部61に対して、右側面視反時計回り方向上流側(すなわち、左側面視時計回り方向上流側)に略90°ずれるように配置されている(図9参照)。
対向部64は、突出部66の前側に設けられている。対向部64は、左壁54Lの右側半分において、嵌合凹部63の内周面および左壁54Lの上端縁から上側へ延びる略平板形状に形成されている。対向部64には、ドラム軸挿通穴58と、ワイヤクリーナ係止部67とが形成されている。
ドラム軸挿通穴58は、左右方向に投影したときに右壁54Rのドラム軸挿通穴62と一致するように、対向部64の前後方向中央に配置され、側面視略円形状に貫通形成されている。ドラム軸挿通穴58の内径は、右壁54Rのドラム軸挿通穴62と略同径である。
ワイヤクリーナ係止部67は、対向部64の上端部から上側へ延びる側面視略矩形の平板形状に形成されている。ワイヤクリーナ係止部67の上端部には、係止穴68が形成されている。
係止穴68は、前後方向に延びる側面視略矩形状に貫通形成されている。
ドラムギア露出部69は、嵌合凹部63の下側において、左壁54Lの後下側端部から後上側へ向かって凹むように、後下側へ向かって開放される側面視略円弧形状の凹部として形成されている。
下壁55は、図2および図4に示すように、両側壁54の下端部間に架設されるように、左右方向に長手の略平板形状に形成されている。なお、下壁55の後端部は、ドラムギア露出部69の前端部の下側に配置されている。
後壁57は、図3および図4に示すように、下壁55の後端部の後側に間隔を隔てて配置され、両側壁54の後端部間に架設されるように、左右方向に長手の略平板形状に形成されている。なお、後壁57と下壁55との間は、用紙Sを感光ドラム20と転写ローラ21との間に導入するための給紙開口として機能する。
また、後壁57には、転写ローラ支持部70が設けられている。また、後壁57には、ドラムギア露出開口72が形成されている。
転写ローラ支持部70は、後壁57から後側へ膨出するように、左右方向に延びる略部分円筒形状に形成されている。転写ローラ支持部70は、その左右方向両端部が閉鎖されるとともに、上側および前側へ向かって開放されている。転写ローラ支持部70の右端部は、右壁54Rよりも左右方向内側(左側)に配置されている。転写ローラ支持部70の左端部は、左壁54Lよりも左右方向内側(右側)に配置されている。
また、転写ローラ支持部70の左右方向両端部には、それぞれ、転写ローラ軸受支持部71が1つずつ設けられている。
転写ローラ軸受支持部71は、前後方向に延び、前後両端部が開放された略角筒形状に形成されている。転写ローラ軸受支持部71の左右方向内壁には、前後方向に延びるガイド溝73が貫通形成されている。ガイド溝73の溝幅(上下方向長さ)は、転写ローラ軸86(後述)の外径よりもわずかに幅広(ほぼ同幅)である。
また、図2および図3に示すように、転写ローラ支持部70の後側上端部には、突条76と、複数(3つ)の嵌合突起77と、係止凹部78とが形成されている。
突条76は、両転写ローラ軸受支持部71間において、転写ローラ支持部70の内面(前面)から前側へ向かって突出し、左右方向に延びている。
複数の嵌合突起77は、転写ローラ支持部70の左右方向略中央において、互いに左右方向に等間隔を隔てて並列配置されている。嵌合突起77は、転写ローラ支持部70の後側上端部の上面から上側へ向かって突出するように、後面視略矩形状に形成されている。
係止凹部78は、転写ローラ支持部70の左右方向略中央において、転写ローラ支持部70の後面から前側へ凹む後面視矩形状に形成されている。
ドラムギア露出開口72は、転写ローラ支持部70の左端部と左壁54Lとの間において、ドラムギア露出部69に対応するように後面視略矩形状に貫通形成されている(図8参照)。
前壁56は、下壁55の前端部から連続して上側へ延び、両側壁54の前端部間に架設されるように、左右方向に長手の略平板形状に形成されている。
(2)カバーフレーム
カバーフレーム53は、図3および図4に示すように、ベースフレーム52の後端部の上側に配置されている。
カバーフレーム53は、図5および図6に示すように、左右方向に延び、下側および前側へ向かって開放される略角筒形状に形成されている。カバーフレーム53は、左右1対の側壁91と、上壁92と、後壁93とを備えている。
右側の側壁91(以下、右壁91Rとする。)は、前後方向に延びる側面視略矩形の平板形状に形成されている。右壁91Rには、突出部の一例としての嵌合凸部94と、第2被位置決め部の一例としての被位置決め部95とが形成されている。
嵌合凸部94は、右壁91Rの下端部から下側へ向かって突出する側面視略半円形状に形成されている。嵌合凸部94の上下方向長さ(突出長さ)は、ベースフレーム52の右壁54Rの嵌合凹部60の上下方向長さ(深さ)よりもわずかに短い。嵌合凸部94の前後方向長さは、ベースフレーム52の右壁54Rの嵌合凹部60の前後方向長さよりもわずかに短い。また、嵌合凸部94には、ドラム軸挿通穴96が形成されている。
ドラム軸挿通穴96は、嵌合凸部94の中心に対応するように、嵌合凸部94の前後方向中央において、側面視略円形状に貫通形成されている。ドラム軸挿通穴96の内径は、感光ドラム20のドラム軸80の外径よりもわずかに大径(ほぼ同径)である。
被位置決め部95は、嵌合凸部94の前側において、右壁91Rの下端縁から下側へ向かってわずかに膨出するように、下面が前後方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。また、被位置決め部95の前後方向長さは、ベースフレーム52の右壁54Rの受け部61の前後方向長さよりも短い。
また、右壁91Rは、ワイヤ電極97と、グリッド電極98と、電極カバー99とを備えている。
ワイヤ電極97は、右壁91Rの前上側端部に配置されている。ワイヤ電極97は、帯電ワイヤ23に電気的に接続されている。また、ワイヤ電極97は、複数(2つ)の接点104を有している。
複数の接点104は、互いに上下方向に間隔を隔てて並列配置されている。接点104は、右側へ突出するように、前後方向に延びる側面視略直線形状に形成されている。
グリッド電極98は、右壁91Rの後上側端部に配置され、上下方向に長手の側面視略矩形の平板形状に形成されている。なお、グリッド電極98の右面は、ワイヤ電極97の接点104よりも左右方向内側(左側)に配置されている。また、グリッド電極98は、ワイヤ電極97の接点104が延びる方向(前後方向)と直交する方向(上下方向)に延びている。グリッド電極98は、グリッド24に電気的に接続されている。また、グリッド電極98の上下方向両端部には、係止爪102が設けられている。
電極カバー99は、右壁91Rの上端部に設けられている。電極カバー99は、ワイヤ電極97およびグリッド電極98を被覆するように、前後方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。電極カバー99には、ワイヤ電極被覆部100と、グリッド電極露出開口101とが形成されている。
ワイヤ電極被覆部100は、電極カバー99の前端部に配置され、電極カバー99の右面から右側へ延びる略角柱形状に形成されている。ワイヤ電極被覆部100には、接点露出開口103が形成されている。
接点露出開口103は、ワイヤ電極被覆部100の右壁において、ワイヤ電極97の複数の接点104を全て露出させるように、側面視略矩形状に貫通形成されている。
そして、ワイヤ電極被覆部100内には、接点104が接点露出開口103を介して右側へ露出されるように、ワイヤ電極97が収容されている。言い換えると、ワイヤ電極97は、ワイヤ電極被覆部100により、上下方向および前後方向において、外側から被覆されている。
グリッド電極露出開口101は、電極カバー99の後端部において、側面視略矩形状に貫通形成されている。グリッド電極露出開口101内には、その上下方向周縁部に係止爪102が係止されるように、グリッド電極98支持されている。これにより、グリッド電極98は、グリッド電極露出開口101を介して右側へ露出されている。
左側の側壁91(以下、左壁91Lとする。)は、上下方向に延びる略平板形状に形成されている。左壁91Lには、嵌合凸部111と、第1被位置決め部の一例としての被位置決め部112とが形成されている。
嵌合凸部111は、左壁91Lの下端部から下側へ向かって突出する側面視略矩形状に形成されている。嵌合凸部111の上下方向長さ(突出長さ)は、ベースフレーム52の左壁54Lの嵌合凹部63の上下方向長さ(深さ)よりもわずかに短い。また、嵌合凸部111の前後方向長さは、ベースフレーム52の左壁54Lの嵌合凹部63の前後方向長さよりもわずかに短い。また、嵌合凸部111には、ドラム軸挿通穴113が形成されている。
ドラム軸挿通穴113は、左右方向に投影したときに右壁91Rのドラム軸挿通穴96と一致するように、嵌合凸部111の前後方向中央において、側面視略円形状に貫通形成されている。ドラム軸挿通穴113の内径は、右壁91Rのドラム軸挿通穴96の内径と同径である。
被位置決め部112は、左壁91Lの上下方向略中央において、その前端縁から前側へ向かってわずかに膨出するように、前面が上下方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。つまり、被位置決め部112は、右壁91Rの被位置決め部95に対して、左側面視時計回り方向において、略90°ずれるように配置されている。また、被位置決め部112の上下方向長さは、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65の上下方向長さよりも短い。より具体的には、被位置決め部112は、左右方向に投影したときに、右壁91Rの被位置決め部95に対して、右側面視反時計回り方向上流側(すなわち、左側面視時計回り方向上流側)に略90°ずれるように配置されている(図9参照)。
上壁92は、両側壁91の上端部間に架設されるように、左右方向に延び、下側へ向かって開放される略角筒形状に形成されている。上壁92の内部には、上記したスコロトロン型帯電器22が支持されている。また、上壁92には、通気開口110と、ワイヤクリーナ係止部挿通穴114とが形成されている。
通気開口110は、上壁92の上端部において、スコロトロン型帯電器22の帯電ワイヤ23に沿うように、左右方向に延びる略直線形状に形成されている。
ワイヤクリーナ係止部挿通穴114は、上壁92の左端部において、左壁91Lとの境界部分に形成されている。ワイヤクリーナ係止部挿通穴114は、上壁92を上下方向に貫通するように、前後方向に長手の平面視略矩形状に形成されている。
また、上壁92は、ワイヤクリーナ115を支持している。
ワイヤクリーナ115は、上壁92の上端部において、左右方向にスライド可能に支持されている。ワイヤクリーナ115は、平面視略矩形の平板形状に形成されている。なお、ワイヤクリーナ115は、通気開口110を介して帯電ワイヤ23に係合されており、その係合部分において、帯電ワイヤ23の汚れを拭う。また、ワイヤクリーナ115は、被係止部116を備えている。
被係止部116は、ワイヤクリーナ115の左面から左側へ突出する略角柱形状に形成されている。被係止部116の上下方向外寸および前後方向外寸は、ベースフレーム52の係止穴68(図3参照)の上下方向内寸および前後方向内寸よりも短い。
後壁93は、上壁92の後端部から連続して後下側へ延び、両側壁91の後端部間に架設されるように、左右方向に長手の略平板形状に形成されている。後壁93には、排紙開口121と、被覆部122とが形成されている。
排紙開口121は、後壁93の後下側端部から前上側に向かって切り欠かれるように、左右方向に長手の後面視略矩形状に形成されている。排紙開口121は、ベースフレーム52の転写ローラ支持部70(図3参照)の両転写ローラ軸受支持部71間の部分に対応するように、後壁93の左右方向中央部に形成されている。また、排紙開口121の左右方向長さは、転写ローラ支持部70(図3参照)の両転写ローラ軸受支持部71間の部分とほぼ同じ左右方向長さである。排紙開口121は、感光ドラム20と転写ローラ21との間を通過した用紙Sを排出するために用いられる。
被覆部122は、排紙開口121の後下側端部を閉鎖するように、排紙開口121の後下側端部内に架設されている。被覆部122は、左右方向に延びる平面視略矩形の平板形状に形成されている。被覆部122の左右方向長さは、転写ローラ支持部70(図3参照)の両転写ローラ軸受支持部71間の部分とほぼ同じ左右方向長さである。
また、被覆部122の後端部には、当接部125と、複数(3つ)の嵌合穴123と、係合爪124とが形成されている。
当接部125は、被覆部122の後端縁から下側へ向かって突出し、左右方向に延びる突条として形成されている。
複数の嵌合穴123は、被覆部122の左右方向略中央において、互いに左右方向に等間隔を隔てて並列配置されている。嵌合穴123は、平面視略矩形状に貫通形成されている。
係合爪124は、被覆部122の左右方向略中央において、被覆部122の下面から下側へ突出し、その下端部において前側へ屈曲する略鉤形状に形成されている。
(3)転写ローラおよび感光ドラム
ドラムカートリッジ18には、上記し、図3および図7に示すように、転写ローラ21および感光ドラム20が支持されている。
転写ローラ21は、転写ローラ軸86と、ローラ本体85と、転写ローラ軸受87と、転写ローラ電極88とを備えている。
ローラ本体85は、両転写ローラ軸受支持部71間に配置されている。ローラ本体85は、導電性の軟質樹脂(例えば、ゴムなど)から、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。ローラ本体85の内径は、転写ローラ軸86の外径と略同径である。
転写ローラ軸86は、ローラ本体85内に相対回転不能に挿通されている。転写ローラ軸86は、金属から左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、転写ローラ軸86は、ローラ本体85よりも左右方向に長く形成され、その左右両端部は、ローラ本体85から突出されている。転写ローラ軸86の左右両端部は、それぞれ、対応する転写ローラ軸受支持部71のガイド溝73内に相対回転可能に嵌合されて、対応する転写ローラ軸受支持部71内に突出されている。
転写ローラ軸受87は、転写ローラ軸86の左端部に設けられている。転写ローラ軸受87は、絶縁性の硬質樹脂から、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。転写ローラ軸受87の内径は、転写ローラ軸86の外径よりもわずかに大径(ほぼ同径)である。転写ローラ軸受87は、左側の転写ローラ軸受支持部71内において、転写ローラ軸86に相対回転可能に外嵌(転写ローラ軸86の径方向外側から嵌合)されている。
転写ローラ電極88は、転写ローラ軸86の右端部に設けられている。転写ローラ電極88は、導電性の硬質樹脂から、左右方向に延び、後側へ向かって開放される半円筒形状に形成されている。転写ローラ電極88の内径は、転写ローラ軸86の外径よりもわずかに大径(ほぼ同径)である。転写ローラ電極88は、右側の転写ローラ軸受支持部71内において、転写ローラ軸86に対して、後側から相対回転可能に外嵌(転写ローラ軸86の径方向外側から嵌合)されている。
感光ドラム20は、ドラム本体81と、フランジ部材82と、受動部材の一例としてのドラムギア83と、ドラム軸80とを備えている。
ドラム本体81は、転写ローラ21の前側において、右壁54Rの対向部59と、左壁54Lの対向部64との間に配置されている。ドラム本体81は、左右方向に延びる略円筒形状に形成されている。詳しくは、ドラム本体81は、左右方向に延びる略円筒形状に形成される金属製の素管と、素管の表面を被覆する樹脂製の感光層とを備えている。
フランジ部材82は、ドラム本体81の右端部に相対回転不能に嵌合されている。フランジ部材82は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、フランジ部材82には、その径方向中央部において、ドラム軸80が挿通される挿通穴(図示せず)が貫通形成されている。
ドラムギア83は、ベースフレーム52の左壁54Lと、転写ローラ支持部70の左端部との間に配置されるように(図4参照)、ドラム本体81の左端部に相対回転不能に嵌合されている。ドラムギア83は、左右方向に延びる略円柱形状に形成され、その周面にギア歯を有している。また、ドラムギア83には、その径方向中央部において、ドラム軸80が挿通される挿通穴(図示せず)が貫通形成されている。また、ドラムギア83の後下側端部は、左側面視において左壁54Lのドラムギア露出部69から露出されるように、ドラムギア露出開口72を介して後下側へ露出されている(図8および図10参照)。
ドラム軸80は、感光ドラム20の中心軸線Aに沿うように、ドラム本体81内に挿通されている。ドラム軸80は、金属から、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、ドラム軸80は、ドラム本体81よりも左右方向に長く形成されている。ドラム軸80の右端部は、ベースフレーム52の右壁54Rのドラム軸挿通穴62、および、カバーフレーム53の右壁91Rのドラム軸挿通穴96(図9参照)に回転可能に挿通されている。また、ドラム軸80の左端部は、ベースフレーム52の左壁54Lのドラム軸挿通穴58、および、カバーフレーム53の左壁91Lのドラム軸挿通穴113(図10参照)に回転可能に挿通されている。
(4)ドラムカートリッジの組み立て
ドラムカートリッジ18を組み立てるには、図2および図3に示すように、まず、ベースフレーム52上に、上記したように、転写ローラ21および感光ドラム20(ドラム軸80を除く。)を組み付ける。
次いで、ベースフレーム52の後端部に、転写ローラ21および感光ドラム20を被覆するように、上側からカバーフレーム53を組み合わせる。
詳しくは、まず、カバーフレーム53の係合爪124の先端(下端部)をベースフレーム52の係止凹部78内に遊嵌させるとともに、カバーフレーム53の当接部125を、ベースフレーム52の転写ローラ支持部70の後端部上面に当接させる。
その後、カバーフレーム53の右壁91Rの嵌合凸部94を、ベースフレーム52の右壁54Rの嵌合凹部60に嵌合させるとともに、カバーフレーム53の左壁91Lの嵌合凸部111をベースフレーム52の左壁54Lの嵌合凹部63に嵌合させる。なお、このとき、ワイヤクリーナ115は、カバーフレーム53の左右方向途中に配置されている。
すると、ベースフレーム52の嵌合突起77は、それぞれ、カバーフレーム53の対応する嵌合穴123内に遊嵌される。また、ベースフレーム52のワイヤクリーナ係止部67は、カバーフレーム53のワイヤクリーナ係止部挿通穴114内に挿通される。
また、図9および図10に示すように、カバーフレーム53の右壁91Rのドラム軸挿通穴96は、ベースフレーム52の右壁54Rのドラム軸挿通穴62と対向される。また、カバーフレーム53の左壁91Lのドラム軸挿通穴113は、ベースフレーム52の左壁54Lのドラム軸挿通穴58と対向される。
また、カバーフレーム53の右壁91Rの被位置決め部95は、ベースフレーム52の右壁54Rの受け部61の上側に対向配置される。また、カバーフレーム53の左壁91Lの被位置決め部112は、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65の前側に対向配置される。
このとき、係止爪124が係止凹部78に対して遊嵌されているので、係止爪124の係止凹部78に対する遊び(間隔)の分、カバーフレーム53の後端部において相対移動が許容されている。
そして、その状態で、カバーフレーム53の被位置決め部(95、112)が、ベースフレーム52の対応する受け部(61、65)に対して確実に当接される。
なお、この後、ワイヤクリーナ115をカバーフレーム53の左端部に配置することにより、ワイヤクリーナ115の被係止部116をワイヤクリーナ係止部67の係止穴68内に係止する。
次いで、ドラムカートリッジ18を組み立てるには、ベースフレーム52およびカバーフレーム53の各ドラム軸挿通穴(58、62、96、113)を介して、フランジ部材82、ドラムギア83およびドラム本体81にドラム軸80を挿通する。
すると、ドラム軸80の左右方向両端部において、感光ドラム20がベースフレーム52およびカバーフレーム53の回転可能に支持される。また、ベースフレーム52とカバーフレーム53とは、ドラム軸80を介して一体的に連結される。
これにより、ドラムカートリッジ18の組み立てが完了する。
なお、ドラムカートリッジ18には、感光ドラム20よりも前側(下壁55と、前壁56と、右壁54Rおよび左壁54Lの前側部分とによって区画される部分)において、現像カートリッジ19が装着される。
3.プロセスカートリッジの本体ケーシングへの装着
(1)プロセスカートリッジの本体ケーシングへの装着動作
現像カートリッジ19を装着したドラムカートリッジ18(すなわち、プロセスカートリッジ15)を本体ケーシング2に装着するには、まず、図1に示し、上記したように、本体ケーシング2のトップカバー7を開放位置に配置させる。
次いで、ドラムカートリッジ18の前壁56の上端部を把持して、感光ドラム20のドラム軸80の左右方向端部を本体ケーシング2のガイド部37に嵌合させるように、プロセスカートリッジ15を本体ケーシング2内に挿入する。
そして、プロセスカートリッジ15を、ガイド部37に沿って後下側へ押し込み、その後、感光ドラム20のドラム軸80を支点として右側面視反時計回りに回動させる。
すると、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2への装着が完了する直前において、プロセスカートリッジ15の回動に伴って、本体ケーシング2内の本体側グリッド電極(図示せず)が、グリッド電極98に対して後側から当接されるとともに、本体ケーシング2内の本体側ワイヤ電極(図示せず)が、ワイヤ電極97に対して下側から当接される。
これにより、本体側グリッド電極(図示せず)とグリッド電極98とが電気的に接続される。また、本体側ワイヤ電極(図示せず)とワイヤ電極97とが電気的に接続される。グリッド電極98またはワイヤ電極97には、本体側グリッド電極(図示せず)または本体側ワイヤ電極(図示せず)を介して、本体ケーシング2内の電源(図示せず)から電力が供給される。
そして、図1に示すように、感光ドラム20のドラム軸80が、ガイド部37の後端部内に配置され、プロセスカートリッジ15の前端部が、レーザービームLの出射軌跡よりも下側に配置されると、プロセスカートリッジ15の本体ケーシング2への装着が完了する。
その後、本体ケーシング2のトップカバー7を閉鎖位置に配置させる。
(2)プロセスカートリッジへの駆動入力
本体ケーシング2内にプロセスカートリッジ15が装着されると、図3および図8に仮想線で示すように、本体ケーシング2内に設けられる金属製の付勢部材131が、転写ローラ軸受支持部71の後端部を介して、転写ローラ21の転写ローラ軸受87および転写ローラ電極88のそれぞれに後側から当接される。なお、転写ローラ電極88には、付勢部材131を介して、本体ケーシング2内の電源(図示せず)から電力が供給される。
これにより、転写ローラ21は、付勢部材131の付勢力により、感光ドラム20に向かうように前側へ押圧される。
すなわち、図10に示すように、左側から右側へ投影したときに、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65は、前側(転写ローラ21の感光ドラム20への圧接方向Xにおける下流側)から、カバーフレーム53の左壁54Lの被位置決め部112を受ける。
また、本体ケーシング2内にプロセスカートリッジ15が装着されると、本体ケーシング2内に設けられる駆動ギア(図示せず)が、ドラムギア83に後側から噛合される。
そして、駆動ギア(図示せず)を介してドラムギア83に駆動力が入力されると、その駆動力により、感光ドラム20が左側面視時計回りに回転する(図10中の矢印参照)。
すなわち、左側から右側へ投影したときに、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65は、感光ドラム20の回転方向における下流側から、カバーフレーム53の左壁54Lの被位置決め部112を受ける。
また、転写ローラ21は、感光ドラム20の回転に従動し、左側面視反時計回りに回転する。具体的には、転写ローラ21には、ギア等が設けられておらず、転写ローラ21は、転写ローラ21周面と感光ドラム20周面との圧接により生じる摩擦により回転する。
4.作用効果
(1)このドラムカートリッジ18によれば、図9および図10に示すように、感光ドラム20の回転方向(左側面視時計回り方向)において、互いに略90°ずれる位置において、カバーフレーム53の左右両側の被位置決め部(95、112)を、それぞれ、ベースフレーム52の左右両側の受け部(61、65)のそれぞれに対して位置決めすることができる。具体的には、図9に破線で示すように、受け部61と受け部65とは、左右方向(軸線方向)に投影されたときに、感光ドラム20の回転方向において、互いに略90°ずれるように配置される。
そのため、カバーフレーム53が反りやねじれなどの意図しない歪みを生じた場合に、その歪みを矯正するように、前後方向および上下方向において、カバーフレーム53をベースフレーム52に対して位置決めすることができる。
その結果、カバーフレーム53に歪みが生じた場合においても、カバーフレーム53のベースフレーム52に対する位置決め精度を確保することができる。
(2)また、このドラムカートリッジ18によれば、図10に示すように、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65は、カバーフレーム53の左壁54Lの被位置決め部112の前側(転写ローラ21の感光ドラム20への圧接方向Xにおける下流側)に対向配置される。
そのため、転写ローラ21の感光ドラム20に対する圧接力を利用して、カバーフレーム53の左壁54Lの被位置決め部112を、ベースフレーム52の左壁54Lの受け部65に位置決めすることができる。
そのため、カバーフレーム53の左端部を、ベースフレーム52に対して確実に位置決めすることができる。
(3)また、このドラムカートリッジ18によれば、図10に示すように、感光ドラム20の左端部において、本体ケーシング2からの駆動力が入力されるドラムギア83を備えている。
そのため、上記したように、カバーフレーム53の左端部と、ベースフレーム52との位置決め精度を確保し、その上で、感光ドラム20の左端部に駆動力を入力することができる。
その結果、感光ドラム20に対する駆動入力に起因してカバーフレーム53とベースフレーム52とががたつくことを防止できる。
(4)また、このドラムカートリッジ18によれば、図9に示すように、カバーフレーム53の右壁91Rの嵌合凸部94は、側面視略半円形状に形成され、その径方向中央のドラム軸挿通穴96において、感光ドラム20を回転可能に支持している。
そのため、感光ドラム20を、カバーフレーム53の右壁91Rの嵌合凸部94に回転可能に支持することができる。
その結果、カバーフレーム53の右壁91Rの嵌合凸部94の周方向において均一に、ドラム軸80に対する摩擦力を発生させることができ、感光ドラム20の回転速度を一定に保つことができる。
5.変形例
上記したプリンタ1は、本発明の画像形成装置の一実施形態であり、本発明は、上記した実施形態に限定されない。
本発明の画像形成装置には、上記したモノクロプリンタの他、カラープリンタとして構成することもできる。
画像形成装置をカラープリンタとして構成する場合には、複数の感光体と記録媒体搬送部材とを備えるダイレクト方式のタンデム型カラープリンタや、複数の感光体と、中間転写体と、転写部材とを備える中間転写方式のタンデム型カラープリンタとして構成することができる。
また、プロセスカートリッジ15は、上記したようなドラムカートリッジ18と現像カートリッジ19とが分離する分離型の他、ドラムカートリッジ18と現像カートリッジ19とを一体的に備える一体型として構成することもできる。
さらに、現像カートリッジ19は、現像ローラ34を有するフレームに対し、トナーが収容されるトナーカートリッジが着脱自在に装着されるように構成することもできる。
また、像担持体としては、上記した感光ドラム20の他、例えば、感光ベルトなどを適用することもできる。
また、上記した現像ローラ34に代えて、例えば、現像スリーブ、現像ベルト、ブラシ状のローラなどの現像剤担持体を適用することもできる。
また、上記した供給ローラ33に代えて、例えば、供給スリーブ、供給ベルト、ブラシ状のローラなどの供給部材を適用することもできる。
また、上記したアジテータ29に代えて、例えば、オーガスクリューや搬送ベルトなどの搬送部材を適用することもできる。
また、転写部材としては、上記した転写ローラ21の他、例えば、転写ベルト、転写ブラシ、転写ブレード、フィルム型転写装置などの接触型の転写部材や、例えば、コロトロンタイプなどの非接触型の転写部材などを適用することもできる。
また、上記したスコロトロン型帯電器22に代えて、例えば、コロトロン型帯電器、鋸歯状の放電部材などの非接触型の帯電器や、帯電ローラなどの接触型の帯電器などを適用することもできる。
また、上記したスキャナユニット16に代えて、LEDユニットなどの露光部材を適用することもできる。
さらに、本発明の画像形成装置は、画像読取部などを装備して、複合機として構成することもできる。