JP2014015961A - 無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弦振動を効果的に抑制しつつスタビライザの耐久性低下を抑制することができる無段変速装置を提供する。
【解決手段】溝幅を変更可能なプライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17と、両プーリ16,17に巻き掛けられる巻き掛け伝動部材18と、巻き掛け伝動部材18の弦振動を抑制するスタビライザ40と、を備えている無段変速装置において、少なくともオーバードライブの変速状態で巻き掛け伝動部材18に対するスタビライザ40の押し付け力を高め、少なくともアンダードライブの変速状態で巻き掛け伝動部材18に対するスタビライザ40の押し付け力を相対的に弱めた状態で、スタビライザ40を支持する支持機構41を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両に適用することができる無段変速装置に関する。
従来、自動車用の無段変速装置として、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、両プーリ間に巻き掛けられた巻き掛け伝動部材とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。この無段変速装置は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリがいずれも固定シーブと可動シーブとを備えており、可動シーブを軸方向に移動させることによって固定シーブとの間隔(溝幅)を調整し、巻き掛け伝動部材の巻き掛け径を変更することによって無段階の変速が可能である。
また、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間には、巻き掛け伝動部材が弦振動することに起因する耳障りな音の発生を抑制するために、スタビライザ(ガイドレール)が設けられている。特許文献1記載のスタビライザは、巻き掛け伝動部材を通過させる方形枠状の空間を有する受容部を備えており、この受容部の上部には巻き掛け伝動部材の外周面に沿って上ガイド部が設けられ、受容部の下部には巻き掛け伝動部材の内周面に沿って下ガイド部が設けられている。そして、スタビライザは、上ガイド部と下ガイド部とによって巻き掛け伝動部材の上下動を制限することによって弦振動を抑制している。また、スタビライザは、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの軸心と平行に配置された支持軸によって揺動可能に支持されており、両プーリに対する巻き掛け伝動部材の巻き掛け径の変化に追従して揺動するように構成されている。
特開2009−85397号公報
上記のようなスタビライザは、巻き掛け伝動部材の外周面又は内周面に強く押し付けられることによって弦振動を好適に抑制することが可能である。しかしながら、スタビライザは、巻き掛け部材に押し付けられる力が大きくなるほど、また、巻き掛け部材に押し付けられる時間が長くなるほど摩耗が激しくなり、耐久性が低下するという弊害がある。
そこで、本発明は、巻き掛け伝動部材の弦振動を効果的に抑制しつつスタビライザの耐久性低下を抑制することができる無段変速装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る無段変速装置は、溝幅を変更可能なプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、両プーリに巻き掛けられる巻き掛け伝動部材と、巻き掛け伝動部材の弦振動を抑制するスタビライザと、を備えている無段変速装置において、少なくともオーバードライブの変速状態で前記巻き掛け伝動部材に対する前記スタビライザの押し付け力を高め、少なくともアンダードライブの変速状態で前記巻き掛け伝動部材に対する前記スタビライザの押し付け力を相対的に弱めた状態で、前記スタビライザを支持する支持機構を備えていることを特徴とする。
この種の無段変速装置を用いた車両においては、通常、運転者がアクセルペダルを戻して惰性走行を行っている状態(コースト状態)で、無段変速装置の変速比をオーバードライブへシフトさせる変速制御が行われるようになっている。しかし、このようなオーバードライブの変速状態では、巻き掛け伝動部材の弦振動による耳障りな「音」の発生がより顕著となる。そこで、本発明では、オーバードライブの変速状態では巻き掛け伝動部材に対するスタビライザの押し付け力を高めることによって弦振動を積極的に抑制し、「音」の発生も抑制している。一方、オーバードライブ以外の変速状態、例えばアンダードライブの変速状態では弦振動に起因する音の発生はそれほど気にならないが、このような変速状態においてもスタビライザの押し付け力が高められていると、スタビライザの摩耗が激しくなってしまう。そのため、本発明においては、少なくともアンダードライブの変速状態では巻き掛け伝動部材に対するスタビライザの押し付け力を相対的に弱めることによって、スタビライザの摩耗を抑制し、耐久性の低下を抑制している。
(2)前記支持機構は、前記スタビライザを揺動可能に支持する支持軸を備えており、前記支持軸には、オーバードライブの変速状態にある前記巻き掛け伝動部材に対して前記スタビライザを押し付ける方向へ向けて突出し、当該スタビライザを同方向へ移動させる作用凸部が形成されていることが好ましい。
このような構成によって、オーバードライブの変速状態においてスタビライザを巻き掛け伝動部材に押し付ける構造を容易に実現することができる。
(3)前記スタビライザには、前記支持軸に向けて突出するとともに、オーバードライブの変速状態で前記作用凸部に当接する被作用凸部が設けられていることが好ましい。
このような構成によって、オーバードライブの変速状態の付近のみで巻き掛け伝動部材に対するスタビライザの押し付け力を高め、弦振動を効果的に抑制することができ、その他の変速状態では、巻き掛け伝動部材に対するスタビライザの押し付け力を相対的に弱めてスタビライザの摩耗を効果的に抑制することができる。
本発明によれば、弦振動を効果的に抑制しつつスタビライザの耐久性低下を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る、アンダードライブの変速状態にある無段変速装置を示す正面図である。 同オーバードライブの変速状態にある無段変速装置を示す正面図である。 無段変速装置の断面説明図である。 スタビライザの断面図である。 オーバードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。 アンダードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。 オーバードライブの直前の変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。 第2の実施形態に係る無段変速装置における、オーバードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。 同アンダードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。 同アンダードライブの直後の変速状態にあるスタビライザの係合部材と支持軸とを拡大して示す正面図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る、アンダードライブの変速状態にある無段変速装置を示す正面図、図2は、同オーバードライブの変速状態にある無段変速装置を示す正面図である。また、図3は、無段変速装置の断面説明図である。
本実施形態の無段変速装置10は、エンジン等の駆動源11の回転が伝達される駆動側のプライマリ軸13と、このプライマリ軸13と平行に配置された従動側のセカンダリ軸14と、プライマリ軸13に設けられたプライマリプーリ16と、セカンダリ軸14に設けられたセカンダリプーリ17と、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17に巻き掛けられた巻き掛け伝動部材18と、を備えている。
図3に示されるように、プライマリプーリ16は、プライマリ軸13に固定された固定シーブ21と、この固定シーブ21に対向し、プライマリ軸13の軸心方向に移動可能に設けられた可動シーブ22とを備えている。固定シーブ21及び可動シーブ22との対向面間には略V字形状のプーリ溝23が形成され、このプーリ溝23に巻き掛け伝動部材18が巻き掛けられている。
同様に、セカンダリプーリ17は、セカンダリ軸14に固定された固定シーブ25と、この固定シーブ25に対向し、セカンダリ軸14の軸心方向に移動可能に設けられた可動シーブ26とを備えている。固定シーブ25及び可動シーブ26との対向面間には略V字形状のプーリ溝27が形成され、このプーリ溝27に巻き掛け伝動部材18が巻き掛けられている。
プライマリプーリ16とセカンダリプーリ17とは、固定シーブ21,25と可動シーブ22,26とが軸方向に関して逆の配置とされている。すなわち、図3に示す例では、プライマリプーリ16の固定シーブ21が上側、可動シーブ22が下側に配置されているのに対して、セカンダリプーリ17の固定シーブ25が下側に、可動シーブ26が上側に配置されている。
プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17の可動シーブ22,26は、油圧シリンダ等の油圧アクチュエータ31,32の作動によって軸方向に移動する。そして、可動シーブ22,26の移動によってプーリ溝23,27の幅が調整されると、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径が変化し、プライマリ軸13の回転に対するセカンダリ軸14の回転が変速される。また、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径の変化によって、プライマリプーリ16とセカンダリプーリ17との間の巻き掛け伝動部材18の弦部18A,18Bの傾きが変化する(図1及び図2参照)。
図1は、プライマリプーリ16に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径が最も小さく、セカンダリプーリ17に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径が最も大きい状態、すなわち変速比が最も大きいアンダードライブの変速状態を示している。なお、以下の説明においては、アンダードライブの変速状態のことを「U/D状態」ともいう。
また、図2は、プライマリプーリ16に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径が最も大きく、セカンダリプーリ17に対する巻き掛け伝動部材18の巻き掛け径が最も小さい状態、すなわち変速比が最も小さいオーバードライブの変速状態を示している。なお、以下の説明においては、オーバードライブの変速状態ことを「O/D状態」ともいう。
本実施形態の巻き掛け伝動部材18は、従来から公知のチェーンによって構成されている。このチェーンは、複数のリンク34と、複数のリンク34を互いに屈曲可能に連結する複数の連結ピン35とを備えている。各リンク34は、鋼板製の薄板材を幅方向に並べることによって構成され、前後の2箇所には貫通孔36が形成されている。各連結ピン35は、各リンク34の貫通孔36に嵌合され、隣接するリンク34同士を屈曲可能に連結している。
図3に示されるように、各連結ピン35は、軸受用鋼等の高強度耐摩耗材料で形成されており、リンク34の幅方向両側から突出している。そして、連結ピン35の両端部は、プーリ溝23,27の対向面であるシーブ面に挟持され、当該シーブ面に摩擦により係合している。したがって、巻き掛け伝動部材18は、プライマリプーリ16のシーブ面との摩擦係合によって動力が伝達され、セカンダリプーリ17のシーブ面との摩擦係合によって動力を伝達するように構成されている。なお、巻き掛け伝動部材18は、チェーンに限らず金属ベルトであってもよい。
無段変速装置10には、巻き掛け伝動部材18の弦振動を抑制するスタビライザ40が設けられている。このスタビライザ40は、巻き掛け伝動部材18の上側の弦部18Aと、下側の弦部18Bとのそれぞれに対応して設けられている。各スタビライザ40は、プライマリプーリ16とセカンダリプーリ17との間であって巻き掛け伝動部材18の外周側に設けられた支持軸(支持機構)41によって揺動可能に支持されている。
図4は、スタビライザの断面図である。
図1〜図4に示されるように、スタビライザ40は、合成樹脂材料により形成され、巻き掛け伝動部材18の内周側を覆う内側ガイド部43と、外周側を覆う外側ガイド部44と、内側ガイド部43及び外側ガイド部44を連結する一対の連結板部45とを有している。そして、内側ガイド部43、外側ガイド部44、及び一対の連結板部45によって囲まれた方形状の空間に巻き掛け伝動部材18が挿通されている。なお、図1及び図2に示されるように、一対の連結板部45は、内側ガイド部43及び外側ガイド部44の長さ方向の中央部の範囲のみに設けられているが、プライマリプーリ16及びセカンダリプーリ17と干渉しない範囲内で長さ方向全体に亘る範囲で設けられていてもよい。
支持軸41は、プライマリ軸13及びセカンダリ軸14と平行に配置され、無段変速装置10のハウジング12(図4参照)等に支持されている。そして、支持軸41は、巻き掛け伝動部材18が、O/D状態、U/D状態、及びその間の変速状態のいずれにあるときも、巻き掛け伝動部材18との距離がほとんど変わらない位置に設けられている。図4に示されるように、支持軸41には、後述の係合部材47の軸方向の移動を制限する大径部41Aが軸方向の2箇所に間隔をあけて設けられている。
図5は、オーバードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図、図6は、アンダードライブの変速状態にあるスタビライザと支持軸との連結部を拡大して示す正面図である。なお、以下の説明においては、巻き掛け伝動部材18の上側の弦部18Aに装着されたスタビライザ40を代表して説明するが、下側の弦部18Bに装着されたスタビライザ40についても上下方向に反転されることを除けば同様の構成である。
スタビライザ40の外側ガイド部44の外面には、支持軸41に係合する係合部材47が設けられている。この係合部材47は、一対の側板48と、この側板48の一端部同士を接続する底板49とから、断面コの字形状に形成されており、一対の側板48と底板49とによって囲まれた空間に支持軸41が挿入されている。したがって、スタビライザ40は、支持軸41を中心として揺動可能であり、巻き掛け伝動部材18における弦部18Aの傾斜の変化に追従することができる。
一対の側板48と支持軸41との間には僅かな隙間しか形成されておらず、巻き掛け伝動部材18の回送方向A(図1,図2参照)に関して、支持軸41に対してスタビライザ40はほとんど移動することができない。一方、係合部材47は一対の側板48の他端部側において開放されているため、巻き掛け伝動部材18の弦部18Aに対して垂直な方向に関しては、支持軸41に対してスタビライザ40が移動可能とされている。
係合部材47の側板48と底板49とはそれぞれ内外二重構造に形成されている。二重構造の外層部47aは、外側ガイド部44と同様に合成樹脂材料により形成され、内層部47bは金属材料により形成されている。内層部47bを金属材料により形成することで、支持軸41との接触に伴う摩耗を抑制することができる。
図5及び図6に示されるように、支持軸41の外周面には作用凸部51が形成されている。この作用凸部51は、断面略三角形状で、少なくとも支持軸41における大径部41A(図4参照)の間にわたって形成されている。図6には、U/D状態における巻き掛け伝動部材18の弦部18Aの中心線が符号Xで示され、この中心線X及び外側ガイド部44に垂直で支持軸41の中心を通る線が符号Zudで示されている。図5には、O/D状態における巻き掛け伝動部材18の弦部18Aの中心線が符号Yで示され、この中心線Y及び外側ガイド部44に垂直で支持軸41の中心を通る線が符号Zodで示されている。作用凸部51は、O/D状態における巻き掛け伝動部材18の中心線Yに向けて、当該中心線Yと略垂直な方向へ突出している。
係合部材47の底板49における内層部47bには、支持軸41に向けて突出する被作用凸部53が形成されている。この被作用凸部53は、支持軸41の外周面に当接することによって、スタビライザ40の支持軸41側への移動を制限している。また、O/D状態では、被作用凸部53が作用凸部51上に乗り上げ、両者51,53の先端部同士が当接している。
図5及び図6において、U/D状態における巻き掛け伝動部材18の中心線Xから支持軸41までの距離Dudと、O/D状態における巻き掛け伝動部材18の中心線Yから支持軸41(特に作用凸部51の先端)までの距離Dodとは、
Dud>Dod
の関係を有している。
そのため、図5に示されるように、無段変速装置10がO/D状態にあるときは、スタビライザ40の外側ガイド部44が巻き掛け伝動部材18により接近し、巻き掛け伝動部材18に対する外側ガイド部44の押し付け力が高められるようになっている。これに対して、図6に示されるように、無段変速装置10がU/D状態にあるときは、スタビライザ40の外側ガイド部44が巻き掛け伝動部材18からより離れ、巻き掛け伝動部材18に対するスタビライザ40の外側ガイド部44の押し付け力が、O/D状態のときに比べて弱められるようになっている。
本実施形態のような無段変速装置10を搭載した車両においては、走行中、運転者がアクセルペダルを戻した惰性走行状態(コースト状態)で、無段変速装置10がO/D状態となるように変速制御されるが、このO/D状態においては、巻き掛け伝動部材18の弦振動に起因して耳障りな音の発生が顕著となる。そのため、本実施形態では、無段変速装置10がO/D状態にあるときは、スタビライザ40の外側ガイド部44を巻き掛け伝動部材18に強く押し付けることによって、弦振動を効果的に抑制し、耳障りな音の発生を抑制することができる。他方、U/D状態においては、巻き掛け伝動部材18の弦振動に起因する耳障りな音はそれほど気にならないので、スタビライザ40の外側ガイド部44を巻き掛け伝動部材18に押し付ける力を弱めることで、スタビライザ40の摩耗を抑制し、耐久性の低下を抑制することができる。
図7は、オーバードライブ直前の変速状態にあるスタビライザ40と支持軸41との連結部を拡大して示す図である。
U/D状態とO/D状態との間においては、スタビライザ40の係合部材47における被作用凸部53が角度θ1の範囲にあるときは、支持軸41と巻き掛け伝動部材18までの距離がDud(図6参照)となり、被作用凸部53が角度θ2の範囲にあるときは、被作用凸部53が作用凸部51に乗り上げることによって、支持軸41と巻き掛け伝動部材18との距離が小さくなり、最小でDod(図5参照)となる。この角度θ2は、実質的に作用凸部51が作用する範囲であり、角度θ1に比べて小さい。したがって、スタビライザ40は、O/D状態の付近のみにおいてほぼピンポイントに巻き掛け伝動部材18に対する押し付け力を高めることが可能となっており、O/D状態における弦振動をより効果的に抑制し、O/D状態以外におけるスタビライザ40の摩耗を効果的に抑制することができる。
図8は、第2の実施形態に係る無段変速装置における、オーバードライブの変速状態にあるスタビライザ40と支持軸41との連結部を拡大して示す正面図、図9は、同アンダードライブの変速状態にあるスタビライザ40と支持軸41との連結部を拡大して示す正面図である。
本実施形態では、スタビライザ40の係合部材47には被作用凸部53(図5参照)が形成されておらず、底板49の内面が平坦な面とされている。そして、第1実施形態と同様に、無段変速装置10がO/Dの状態のときには、図8に示されるように、作用凸部51によって巻き掛け伝動部材18(中心線Y)に対してスタビライザ40の外側ガイド部44を押し付ける力が高められ、U/Dの状態のときには、図9に示されるように、巻き掛け伝動部材18(中心線X)に対してスタビライザ40の外側ガイド部44を押し付ける力が相対的に弱められるようになっている。したがって、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
ただし、本実施形態では、第1実施形態のような被作用凸部53を備えていないので、当該被作用凸部53によって得られる効果を奏することはできない。すなわち、図7を参照して説明したように、スタビライザ40に被作用凸部53が設けられていると、実質的に作用凸部51が作用する範囲(角度θ2)を小さくすることができるが、本実施形態では、図10に示されるように当該範囲(角度θ2)が広くなり、U/D付近(角度θ1)を除く大部分の範囲で作用凸部51が徐々に作用し、巻き掛け伝動部材18に対してスタビライザ40の外側ガイド部44を押し付ける力が高められる。そのため、第1実施形態に比べるとスタビライザ40の摩耗が促進され、耐久性が低下する。したがって、スタビライザ40の耐久性低下を抑制するという観点では第1実施形態の方がより有利であると言える。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において種々の変形及び変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、無段変速装置10がO/D状態にあるときに、スタビライザ40の外側ガイド部44を巻き掛け伝動部材18の外周面に押し付ける構成であったが、内側ガイド部43を巻き掛け伝動部材18の内周面に押し付ける構成とすることができる。この場合、例えば、スタビライザ40の係合部材47の構成として、断面コの字形状ではなく支持軸41の全周を囲むロの字形状に形成し、支持軸41の作用凸部51を上記各実施形態のものとは180°逆向きに突出させ、係合部材47の底板49に対向する天板に当接させるようにすればよい。
10:無段変速装置、16:プライマリプーリ、17:セカンダリプーリ、18:巻き掛け伝動部材、18A:弦部、18B:弦部、40:スタビライザ、41:支持軸(支持機構)、51:作用凸部、53:被作用凸部

Claims (3)

  1. 溝幅を変更可能なプライマリプーリ及びセカンダリプーリと、両プーリに巻き掛けられる巻き掛け伝動部材と、巻き掛け伝動部材の弦振動を抑制するスタビライザと、を備えている無段変速装置において、
    少なくともオーバードライブの変速状態で前記巻き掛け伝動部材に対する前記スタビライザの押し付け力を高め、少なくともアンダードライブの変速状態で前記巻き掛け伝動部材に対する前記スタビライザの押し付け力を相対的に弱めた状態で、前記スタビライザを支持する支持機構を備えていることを特徴とする無段変速装置。
  2. 前記支持機構は、前記スタビライザを揺動可能に支持する支持軸を備えており、
    前記支持軸には、オーバードライブの変速状態にある前記巻き掛け伝動部材に対して前記スタビライザを押し付ける方向へ向けて突出し、当該スタビライザを同方向へ移動させる作用凸部が形成されている、請求項1に記載の無段変速装置。
  3. 前記スタビライザには、前記支持軸に向けて突出するとともに、オーバードライブの変速状態で前記作用凸部に当接する被作用凸部が形成されている、請求項2に記載の無段変速装置。
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