JP2014015782A - 手摺用蓄光標識体 - Google Patents

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Abstract

【課題】板状の蓄光標識体は、摩擦等に対する耐久性は保持できるものの柔軟性に乏しく、様々な形状の手摺に汎用的に接着することは困難である。また、薄いシール状で構成し、テープで張り付ける方法により様々な形状の手摺に接着することが可能になるが、この方法では摩擦により標識体がすぐにはがれてしまい、修理・交換等の保守が負担となる。
【解決手段】雨樋状の金属材料からなるベース板と、前記ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、からなる手摺用蓄光標識体等を提案する。
【選択図】図5

Description

本発明は手摺用蓄光標識体に関する。
従来から、視界不良の環境下の誘導等のため、蓄光式の標識を用いる技術が知られている。そのうち特に手摺という特定の場所に関しては、円柱型の手摺本体面の横手方向にライン状の溝をつくり、同溝内に蓄光塗料を流し込んだり、同溝形状に成型された樹脂を埋め込んだりする方法がとられるほか、薄いテープ状の蓄光性誘導標識を貼付したりすることで、視界不良の環境下でも手摺の位置を確認でき、発光する標識を目印に安全に移動できるようにする技術が知られていた。具体的には、特許文献1において、手摺表面の長手方向全長に亘って溝を形成し、同溝内に蓄光石の粉末を混入した塗料を流し込んで硬化させるかまたは前記溝の底面に蓄光石の粉末を一面に付着させた両面テープの他面を貼着させる技術が、特許文献2において、シール状の蓄光性誘導標識につき、本体裏面に粘着剤層が設けられていることを特徴とする貼着用テープに関する技術がそれぞれ開示されている。
特開2003−301583号公報 特開2000−21201号公報
しかしながら、例えば柱に溝を形成させる方式の蓄光標識体では手摺本体の形状を変形加工する特別な工程を要してしまうという難点があった。また、テープ状の蓄光標識体では様々な形状の手摺に接着することが可能になるものの、利用者が手で触れることなどにより傷や汚れが目立ち美感を損ねるのみならず、蓄光標識体そのものの劣化が進むことによる剥がれの原因となり、修理・交換といった保守の負担がかかるという難点があった。
以上の課題を解決するために、本発明は、雨樋状の金属材料からなるベース板と、前記ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、からなる手摺用蓄光標識体等を提案する。
以上のような構成をとる本発明によって、異なる湾曲形状の様々な手摺のいずれに対しても、手摺に特段の加工を要することなく、強度十分の蓄光標識体を接着することが可能になる。
実施形態1の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図 実施形態1の手摺用蓄光標識体の斜視図 蓄光材料を塗布した平板状のベース板を雨樋状に加工する順序を表した図 平板状のベース板に蓄光材料を塗布する別の一例を示す図 手摺用蓄光標識体を手摺に沿って倣わせる図 実施形態4の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図 実施形態5の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図 実施形態5の手摺用蓄光標識体の構成の別の一例を示す図 実施形態6の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図
以下で、本発明の各実施形態について図面と共に説明する。実施形態と請求項の相互の関係は以下に述べるとおりである。
まず、実施形態1は、主に請求項1に対応する。実施形態2は、主に請求項2に対応する。実施形態3は、主に請求項3、4に対応する。実施形態4は、主に請求項5に対応する。実施形態5は、主に請求項6に対応する。実施形態6は、主に請求項7に対応する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施し得る。
<<実施形態1>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、主に雨樋状の金属材料からなるベース板と、ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、からなることを特徴とする。当該構成とすることにより、様々な湾曲形状の手摺のいずれに対しても耐性のある蓄光標識体を接合することが可能となる。
<構成>
図1は、本実施形態の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「手摺用蓄光標識体」0100は、雨樋状の金属材料となる「ベース板」0101と、ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される「蓄光材料」0102とを有する。
「手摺用蓄光標識体」とは、主に手摺に用いられることを想定した蓄光標識体をいう。したがって、その用途は手摺に接合する場合に限られず、例えば、棒状の取っ手やハンドルのように手摺類似の形状の他の箇所に接合することも可能である。
なお、本実施形態の手摺用蓄光標識体を手摺と接合する方法としては、例えば接着材料を用いる方法が考えられる。具体的には、手摺用蓄光標識体のベース板の凹側あるいは手摺側に両面テープを貼付し他方の面と接合する方法や、手摺用蓄光標識体のベース板の凹側及び/又は手摺側に接着材を塗布し互いの面を接合する方法などが考えられる(他の実施形態においても同様である。)。
図2は、本実施形態の手摺用蓄光標識の斜視図である。ここで「雨樋状」とは,平板状の物体をアール曲げ加工し円弧状とした形状を指す。当該形状とすることにより、丸い形状の手摺に接合する際に手摺の弧に沿うことが可能となり、余計な隙間が生じることなく密着して接合することが可能となる。
「金属材料からなるベース板」は蓄光材料が塗布される金属製の板であり、雨樋状の形状のうち凹側が手摺と接合する面として構成されている。なお、本発明の手摺用蓄光標識体の幅は、利用者に視認可能な標識体としての効用を最低限保持しつつ、様々な湾曲の手摺に接合可能となり、かつ手摺全体の美感を損ねないようある程度細いものであることが望ましい。具体的にはおよそ1.5センチメートル程度の幅であることが望ましいが、この幅は必ずしも本件発明における必須の要素ではなく、利用者により適宜調整が可能である。
「蓄光材料」とは、太陽光や蛍光灯等の紫外光を受けてその光エネルギーを吸収し、吸収した光エネルギーを可視光に変換し、光エネルギーの供給が停止した後も一定時間光を放出することにより発光し続ける材料である。具体的な成分構成としては、例えば、アルミン酸ストロンチウムを母結晶とし、これにケイ素、リン、カルシウム、セリウム、ユーロピウム、ディスプロシウム等を添加したもの等が該当する。その際、アルミン酸ストロンチウムとしては、SrAl2O4又はSr4Al14O25が望ましい。
なお、上記蓄光材料は、ベース板上に塗布するにあたり、エポキシ樹脂やアクリル樹脂など透過性に優れた樹脂素材を溶媒とし、当該素材と混合させ塗料化したうえで塗布する方法が考えられる。当該方法を採ることにより、蓄光材料の厚みを抑制することが可能となり、蓄光標識体自体の厚みをできるだけ薄くするという後記の本件発明の目標の達成をより容易にする。
ここで、塗布する蓄光材料の厚みは、手摺の利用者が触感に違和感を抱かないよう、できるだけ薄い方が望ましい。しかしながらそのいっぽうで、一定程度までは厚みが増すほど光エネルギーを蓄えることが可能になり、発光の際の輝度も高まる。具体的には、蓄光材料を単層で塗布する場合には、0.3ないし0.9ミリメートル程度の厚みまでは輝度が増すことが公知技術として知られている。したがって、塗布する蓄光材料に要求される厚みに下限値はないものの、0.3から0.9ミリメートルの範囲で塗布されることが望ましい。
「前記ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され」とは、ベース板が雨樋状に加工する前の平らな状態であるときに蓄光材料を塗布することを指す。ここで、図3は、蓄光材料を塗布した平板状のベース板を雨樋状に加工する順序を表した図である。このような構成をとることによって、塗布された蛍光材料がベース板とともに雨樋状に曲率化するよう加工され、当該加工時に蓄光材料に外部応力が生じる。すなわち、本実施形態で用いられる蓄光材料のように、アルミン酸ストロンチウムをはじめとする金属酸化物には摩擦などの機械的外力が加わることで生じる応力によって発生する力学エネルギーが光エネルギーとなって発光することが公知技術として知られており、本実施形態のような構成をとり蓄光材料に応力が生じることで蓄光材料の輝度が向上し、蓄光標識体としての需要者の要求をより満足させるものとなる。
なお,蓄光材料はベース板の表面全体ではなく中心部分にのみ塗布する方法も考えられる。図4は,ベース板に蓄光材料を塗布する別の一例を示す図である。このように塗布すると,外部応力が働くことにより蓄光材料0401はベース板0402に沿って平板化するため,雨樋状に加工する前に特段の人為的技術を要することなく,蓄光材料でベース板の表面を覆うことが可能となる。
当該構成をとることにより、ベース板を曲率加工した後に発光材料を塗布した場合に右塗料が板の湾曲に沿って垂れ落ちてしまうような事態を避けることができ、塗り斑の発生を抑制することが可能となる。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体により、湾曲形状の手摺等に対し発光十分でかつ丈夫な蓄光標識体を提供することが可能になる。
<<実施形態2>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、雨樋状の金属材料からなるベース板と、前記ベース板を雨樋状に加工した後に塗布され、雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、からなることを特徴とする。当該構成をとることで、ベース板を雨樋状に加工する際に蓄光材料が同様に雨樋状に変形することよって歪みや撓みが生じる弊害を回避することが可能となる。
<構成>
本実施形態の手摺用蓄光標識体の機能的な構成は、基本的に実施形態1の手摺用蓄光標識体と同様である。そこで、実施形態1との相違点である「ベース板を雨樋状に加工した後に塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料」について、以下で詳しく述べることとする。
「ベース板を雨樋状に加工した後に塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される」とは、平板状のベース板を加工し雨樋状を形成し、その後ベース板の凸側に蓄光材料を塗布することを指す。当該構成をとることにより、塗布された蓄光材料に対して雨樋状に加工する力を加える必要がなくなることから、加工の際に外向きに対する張力が働くことで蓄光材料が外向きに伸び、塗布時に比べ蓄光面の厚みが変化し、部分的に歪みなどが生じてしまうことを避けることが可能となる。
ここで、「ベース板の凸側に蓄光材料を塗布する」方法としては、ベース板の湾曲に沿って塗料が縁部から垂れ落ちにくい方法であることが望ましい。具体的には、例えば、ベース板を円柱状物体に沿って倣わせたまま当該円柱状物体を回転させながら蓄光材料の塗布と乾燥とを繰り返すような塗布方法が考えられる。このような塗布方法をとれば、重力によって蓄光材料が縁部より垂れ落ちる事態を遠心力の作用により回避することが可能となる。また、ベース板を円柱状物体に沿って倣わせ、ベース板表面のうち水平状となる部分のみを塗布し乾燥させた後に当該円柱状物体を少しずつ回転させるといったように、塗布箇所を区分けして塗布と乾燥とを繰り返すような塗布方法であってもよい。このような塗布方法をとれば塗布する際の表面は常に水平状となるため、蓄光材料が垂れ落ちる事態を回避することが可能となる。これらの塗布方法をとることによって、塗料が縁部から垂れ落ちることを防ぐのみならず、蓄光材料をベース板に対し均一の厚みで塗布することが可能となる。なお、このような方法はあくまで一例であり、吹き付けによる方法や予め塗料が塗布されたシールを貼付する方法など垂れ落ちにくい塗布方法であれば他の塗布方法であってももちろん構わない。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、蓄光材料に歪みがなく最適に発光することが可能となるため、湾曲形状の手摺等に接合しても、十分な蓄光性と耐久性を長期間にわたり維持することが可能となる。
<<実施形態3>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、雨樋状の金属材料からなるベース板と、雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、からなり、前記ベース板が軟性金属材料からなって手摺にそって倣わせることが容易であることや、当該ベース板の薄さが0.1から0.5ミリメートルであることを特徴とする。当該構成をとることで、ベース板の弾性を利用しベース板の径を変化させることが可能となり、ひいては様々な異なる湾曲形状の手摺のいずれに対しても歪みなく、また隙間なく接合することが可能となる。
<構成>
本実施形態の手摺用蓄光標識体の機能的な構成は、基本的に実施形態1又は2の手摺用蓄光標識体と同様である。そこで、上記実施形態との相違点であるベース板が軟性金属材料からなって手摺にそって倣わせることが容易であることや、当該ベース板の厚みが0.1から0.5ミリメートルである点について、以下で詳しく述べる。
「ベース板が軟性金属材料からなって」とは、ベース板の素材が軟性金属であることを意味する。ここで「軟性金属」とは、一定程度以上の延性、すなわち延びが認められる金属のことを指し、ある程度の外的要因による張力を与えても破壊されずに、引き延ばすことが可能となる。当該性質を有する金属を利用することにより、平板状のベース板を雨樋状に加工することが可能となる。
図5は、本実施形態の手摺用蓄光標識体を手摺に沿って倣わせる図である。ここで、「手摺に沿って倣わせる」とは、手摺の丸形状の弧状に沿って蓄光標識体のベース板が固着するようになじませることをさす。ベース板は、雨樋状にすることに加え軟性金属を使用することにより、様々な形状の手摺に追従するようベース板を変形させながら接合することが可能となる。ちなみに、具体的な軟性金属としては例えば、アルミや鉄、銅、ステンレスなどの素材が考えられるが、必ずしもこれらの素材に限定されるものではない。
なお、利用者が接合後の本件手摺用蓄光標識体と手とを接触させる際に滑らかな触感を保持できるよう、あるいは手摺形状の弧に対し本件手摺用蓄光標識体が追従しやすい薄さであることが求められることから、ベース板は過度に分厚くならず、ある程度薄いものであることが望ましい。例えば、一般的に用いられる軟性金属性巻尺の厚みが約0.1ないし0.5ミリメートル程度であり、当該形状であれば利用者の触感に違和感を与えるような厚みとは言い難い。これ以上の厚みとなると手摺と蓄光標識体との境界に生じる段差が摩擦による劣化や利用者の擦り傷といった不都合が生じ得るし、0.1ミリメートルを下回る厚さとすると、手摺との接着による強度が弱くなりすぎはがれやすくなるといった弊害が起こり得る。したがって、上記巻尺に類似した形状である本件手摺用蓄光標識体においても、同様にベース板の厚みを0.1ないし0.5ミリメートル程度とすることにより、手摺を触った利用者に対し与える違和感を相当程度軽減することが可能となる。
また、上記程度の厚みであれば蓄光標識体が十分な柔軟性を有するため、蓄光標識体が曲面や凹凸面に対する優れた追従性を備えることとなり、様々な形状の対象物に対し歪みや隙間を生じることなく接合することが可能となり、その結果十分な耐久性を保持することも可能となる。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、様々な異なる湾曲形状の手摺のいずれに対しても隙間なく接合することが可能であって、より汎用性を有することが可能になる。
<<実施形態4>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、基本的に実施形態1ないし3の手摺用蓄光標識体と同様であるが、蓄光材料上に透明膜及び透明膜上に透明保護膜がそれぞれ配置されていることを特徴とする。当該構成とすることにより、太陽光や照明器具から照射された光を蓄えて発光する際に透明膜において光を乱反射させることで、より高い発光輝度の光を発する蓄光標識体を提供することが可能となる。
<構成>
図6は、本実施形態の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「手摺用蓄光標識体」0600は、「ベース板」0601と、「蓄光材料」0602と、「透明膜」0603と、「透明保護膜」0604からなる。以下では、実施形態1との相違点である「透明膜」及び「透明保護膜」について詳しく説明する。
「透明膜」は、蓄光材料の上部、すなわちベース板と接していない面に位置しており、蓄光材料上に付着している。当該構成とすることにより、太陽光や照明器具から照射された光を蓄えて発光する際に透明膜において光を乱反射させることが可能となるため、より発光輝度の向上が可能になる。
なお、透明膜の具体的な付着方法としては、例えば蓄光材料上に透明膜をシルク印刷する方法が考えられる。そのほかにも、接着剤を用いてフィルム状の透明膜を付着させる方法も考えられるが、この方法によると、蓄光材料と透明膜との間に異質の接着材料が挟み込まれることとなり、そのことが原因で後記光の乱反射が起こりづらくなるだけでなく、付着させる際に透明膜と蓄光材料との間に空気の層が生まれる可能性がある。これらはいずれも輝度発生の妨げとなるため、当該方法による付着は避けることが望ましい。
透明膜は、例えば光透過性を有しかつ軟性のアクリル樹脂を塗料として用いることが考えられるが、同様の性質を有する素材であれば、石英等を用いたガラス系塗料等他の物質を用いても構わない。
「透明保護膜」は透明膜の上に形成される膜で、蓄光標識体の使用による摩耗や汚損から蓄光材料や透明膜を保護する機能を有する。透明保護膜の具体的な形成方法としては、例えば、透明フィルムを貼付する方法や透明膜上に透明保護膜をシルク印刷する方法が考えられる。
なお、透明保護膜は、透明膜よりも屈折率の小さい素材を使用することが望ましい。そもそも蓄光材料から放たれた光はあらゆる角度に分散して出射されるため、利用者にとって満足のいく輝度が実現できるとは言い難い。しかし当該構成とすることで、蓄光材料からの光が臨界角よりも大きな入射角で侵入する場合、当該光は境界面で全反射され蓄光標識体内部で反射を繰り返した後、臨界角よりも小さな入射角すなわち比較的透明膜面の法線に近い角度で出射される。このような構成をとることにより、蓄えた光を分散させることなく十分な輝度で放出することを可能とする。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体によって、蓄えた光を効率よく発することができるようになり、暗い環境下においても手摺の位置を確認することがより容易になる。
<<実施形態5>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、基本的に実施形態4の手摺用蓄光標識体と同様であるが、透明膜が蓄光材料のベース板側に配置されていることを特徴とする。以下では、従前の実施形態との相違点である透明膜が蓄光材料のベース板側に配置されている点について詳しく述べることとする。
<構成>
図7は、本実施形態の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「手摺用蓄光標識体」0700は、「ベース板」0701と、「蓄光材料」0702と、蓄光材料のベース板側に存在する「透明膜」0703と、からなる。以下では、実施形態4との相違点である蓄光材料のベース板側の「透明膜」について詳しく説明する。
「蓄光材料のベース板側に透明膜が配置されている」とは、蓄光材料の面のうち、ベース板と接触する面上に透明膜が付着している状態のことを指す。ここで透明膜は、蓄光材料よりも屈折率が高いことが望ましい。当該構成とすることにより、蓄光材料から入射した光が再び蓄光材料との境界面へ臨界角よりも大きな入射角で侵入する場合、当該光は境界面で全反射され透明膜内部で反射を繰り返した後、臨界角よりも小さな入射角すなわち比較的透明膜面の法線に近い角度で出射される。このような構成をとることにより、蓄えた光を分散させることなく十分な輝度で放出することを可能とする。
なお、図8は、本実施形態の手摺用蓄光標識体の構成の別の一例を示す図である。この図にあるように、例えば、透明膜0802を蓄光材料0803のベース板側だけでなく、表面やさらに透明膜を挟んで蓄光材料を複数層とする構造を採用することも可能である。蓄光材料や透明膜、そして透明保護膜相互の屈折率の違いを利用し、放つ光の方向を分散させるのではなく、蓄光標識内部で全反射を繰り返す構造をとることで、前記各実施形態よりも優れた発光輝度の蓄光標識体を提供することが可能となる。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体によって、蓄えた光をより効率よく発することができるようになり、暗い環境下においても手摺の位置を確認することが容易になる。
<<実施形態6>>
<概要>
本実施形態の手摺用蓄光標識体は、基本的に実施形態1又は2の手摺用蓄光標識体と同様であるが、ベース板と蓄光材料の間に「反射膜」をさらに有することを特徴とする。
<構成>
図9は、本実施形態の手摺用蓄光標識体の構成の一例を示す図である。この図にあるように、本実施形態の「手摺用蓄光標識体」0900は、「ベース板」0901と、「蓄光材料」0902と、「反射膜」0903と、からなる。以下では、実施形態1との相違点である「反射膜」について詳しく説明する。
「反射膜」は、ベース板と蓄光材料の間に位置し、太陽光や蛍光灯等の照明器具等から照射された光が蓄光材料に入光した際に、蓄光した光を外部に反射して発光を容易にする機能を有する。当該素材を用いることにより、蓄光標識体として一般に要求される発光を効果的に行うことが可能となる。
反射膜は、上記目的に適合するよう反射効率のよい素材であることが必要である。例えば、有色シリカや酸化チタンのような白色素材であることが望ましいが、反射効率に優れた素材であれば、これらの素材に限られるものではない。
なお、反射膜は、蓄光材料の面上にシルク印刷する方法あるいはベース板上に塗布する方法のいずれかが考えられ、いずれの方法によっても、本実施形態の効果を実現することが可能である。
<効果>
本実施形態の手摺用蓄光標識体によって、蓄えた光をより効率よくかつ効果的に発光することができるようになり、暗い環境下においても手摺の位置を確認することが容易になる。
0100…蓄光標識体
0101…プレート板
0102…蓄光材料
0401…蓄光材料
0402…プレート板
0501…蓄光標識体
0502…手摺
0600…蓄光標識体
0601…プレート板
0602…蓄光材料
0603…透明膜
0604…透明保護膜
0700…蓄光標識体
0701…プレート板
0702…蓄光材料
0703…透明膜
0800…蓄光標識体
0801…プレート板
0802…透明膜
0803…蓄光材料
0900…蓄光標識体
0901…プレート板
0902…蓄光材料
0903…反射膜

Claims (7)

  1. 雨樋状の金属材料からなるベース板と、
    前記ベース板を雨樋状に加工する前の平板状であるときに塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、
    からなる手摺用蓄光標識体。
  2. 雨樋状の金属材料からなるベース板と、
    前記ベース板を雨樋状に加工した後に塗布され雨樋状ベース板の凸側に配置される蓄光材料と、
    からなる手摺用蓄光標識体。
  3. 前記金属材料からなるベース板は、軟性金属材料からなり手摺に沿って倣わせることが容易である請求項1又は2に記載の手摺用蓄光標識体。
  4. 前記金属材料からなるベース板は、薄さが0.1から0.5ミリメートルである請求項1から3のいずれか一に記載の手摺用蓄光標識体。
  5. 前記蓄光材料上に透明膜及び透明膜上に透明保護膜をさらに有する請求項1から4のいずれか一に記載の手摺用蓄光標識体。
  6. 前記蓄光材料のベース板側に透明膜が配置されている請求項1から5のいずれか一に記載の手摺用蓄光標識体。
  7. ベース板と蓄光材料との間に反射膜をさらに有する請求項1から6のいずれか一に記載の手摺用蓄光標識体。
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