JP4589907B2 - 点字プレート及び点字発光表示装置 - Google Patents
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Description
例えば下記特許文献1、或いは下記特許文献2には、それぞれ視覚障害者用のエレベータ操作ボタン装置が開示されている。
前者のエレベータ用操作ボタン装置は、操作ボタン近傍の点字銘板に振動体が設けられ、エレベータかごが目的階に到達したとき、所定時間だけ振動体を振動させるものである。この装置によると、視覚障害者が点字銘板に触り続けることにより、かごが到着したとき、該点字銘板が振動しているので、かごの到着を容易に感知することができる。
また、後者のエレベータ操作ボタン装置は、点字表示部の操作に対応した音声表示手段が設けられ、該点字表示部の操作により音声表示手段が付勢されるものである。この装置によると、視覚障害者は、押圧した点字表示部による音声表示を確認した上で、同一の操作ボタン体の文字表示部を押圧することにより、エレベータかご呼び等を行うことができる。
この要請に応えるべく、暗い場所でも点字表示物の設置場所が確認できるように工夫された「分かり易い点字」が多く提案されている。例えば下記特許文献3に開示された発光部又は光再帰反射部を有する点字表示物がその一例である。
この公報に開示された点字表示物は、案内表示用の点字部と、この点字又は近辺に一般健常者が分かるように書かれた案内表示用の墨字部と、が案内表示ベース部に設けられ、このベース部の全面又はこの墨字部又は前記点字部の下又は近辺に、発光部又は光再帰部が設けられたものである。
また光再帰部は、塗料の中に細かなガラスビーズを入れ、光を受けると塗料の中にある細かなガラスビーズが光の入射方向に反射する、いわゆる再帰反射をもった反射塗料が塗布されたものである。
この点字表示物によると、点字が発光するので一応分り易い点字と言えるが、発光時間が短く、或いは入射光がなければ発光しないので、使用用途が制限されていた。
更に本発明の点字発光表示装置は、前記の点字プレートと、該点字プレートの前記化粧プレートの他方側に配置された光源と、を備え、前記光源により照射された光によって前記点字突起部が発光するようになされていることを特徴とする。
この構成では、点字プレートの裏面からバックライトで点字突起部が照射されることにより、個々の点字突起部をより明確に且つ周囲の照明環境に左右されない安定した輝度で発光させることができる。また、光源として、白熱球ランプ、発光ダイオード、或いはCFLを単独或いは組合わせて使用することにより、設置場所の雰囲気に応じてはっ公職も選択可能となり、更に電機制御によって点灯点滅も可能となる。
点字型穴14は、点字突起部の外形輪郭と同じ形状に形成される。すなわち、点字突起部は、一般に読み取り易さの観点から、その高さは概ね300〜600μm、好ましくは350〜550μm、直径は1.2〜1.7mmの点状突起で形成される。したがって、前記点字型穴14の形状は、この点状突起部の外形形状に合わせた形状に形成される。
第1工程:点字金型10の複数個の凹み状の点字型穴14にそれぞれ紫外線硬化性樹脂材20(いわゆるUVインク)を充填する。
第2工程:紫外線硬化性樹脂材20を充填した前記点字金型10を該点字型穴14がそれぞれ対応する小径孔32に合うように化粧プレート30に押付け密着させる。
第3工程:点字金型10の上方から光源40により紫外線が照射され、紫外線硬化性樹脂材20を硬化させる。
第4工程:点字金型10を化粧プレート30から取外し、点字突起部を形成し、必要に応じて整形する。
第5工程:化粧プレートの裏面から、各小径孔32に紫外線硬化性樹脂材20aを注入して、再度光源40により紫外線を照射して点字突起部と結合した状態で硬化させる。
なお、第4工程において、点字突起部周辺に付着した不要な樹脂材が残っていれば化粧プレートから削り取る。
この工程により製作された点字プレートは、化粧プレートの点字に対応して、点字接着面の下にそれぞれ小径孔が形成され、この小径孔に樹脂材が注入され、点字突起部と結合した状態で硬化されるので、単に化粧プレートに載置され固定されている点字突起部と比べると、小径孔に注入された樹脂材により点字突起部と一体となって該小径孔に固定されているために、固定力が大きくなり、点字の使用中に化粧プレートから剥離等することはなくなる。
また、予め点字金型に樹脂材を充填させて、化粧プレートに密着するのではなく、小径孔を少し大きめに形成して、この孔から樹脂材を注入することによって点字突起部を形成するようになしてもよい。
図3を参照すると、この点字発光表示装置50aは点字プレート30aとこの点字プレートの裏面から点字突起部20を照射する光源53aとからなる。
そのうち点字プレート30aは前記製法を用いて製作したものが使用されるが、他の方法により製作された点字プレートでもよい。例えば予め点字突起ピンが形成され、このピンを化粧プレートの小径孔に装着させる方法、また小径孔の上に点字突起部を載置させる方法等で形成された点字プレートでもよい。
何れの製法においても、点字突起部20の材料は、光透過性を有する材料で形成される。この材料には、例えば前記合成樹脂材料のうち光透過性の樹脂材料が用いられる。もちろん紫外線硬化性の樹脂材料も使用できる。
また、点字発光表示装置は、点字プレートと光源との距離も重要になる。この距離が近すぎると輝度が高まるが、逆に利用者にとっては明る過ぎて全体がぼやける、いわゆる「滲み現象」が生じてしまう。その結果、LED光源を用いる場合、点字プレート裏面とLED光源との距離は約12mmが好ましい。
この構成により、点字プレートは裏面から光源により照射されるので、個々の点字突起部が発光し、周囲の照明環境に左右されない安定した輝度でアピールできる。また白熱球ランプ、発光ダイオード、或いはCFLを単独或いは組合わせて使用することにより、設置場所の雰囲気に応じて発光色も選択可能となり、更に電気制御にて点灯点滅も可能となる。
前記の点字発光表示装置50aでは、点字を形成する点字突起部20の数が多くなった場合、点字プレートの裏面に光源を配設しただけでは、全部の点字突起を発光させることが出来ず、該点字突起部の数に制限がある。そこで、光源53bの発光部にパラボラアンテナ状のランプシェード54bを設け、該ランプシェード54bにより光を集光させて全部の点字突起部20bが発光するように形成する。
このランプシェード54bは、光源が白熱ランプである場合は、シェード内面に光反射加工が施され、LED光源の場合は、光拡散部材(図示せず)が配置される。その他の構成は、例えば点字プレート30b、取付基板51b、ソケット52b及び光源53b等は前記第2の実施形態と同じであるので、説明を省略する。
この構成により、前記の発光点字表示装置の持つ特徴に加え、より多くの点字突起部を発光させることができる。
11 シート材
14 点字型穴
15 光遮蔽部材
20 合成樹脂材料(点字突起)
20a 合成樹脂材料
20b 点字突起
30 化粧プレート(点字プレート)
30a、30b 点字プレート
31 シート材
32 小径孔
50a、50b 点字発光表示装置
53a、53b 光源
54b ランプシェード
Claims (4)
- 点字配置に小径孔が穿設された化粧プレートと、
該小径孔内に充填されていると共に、該化粧プレートの該小径孔が形成されている位置の一方側の表面に、前記小径孔よりも大径の光透過性樹脂からなる点字突起部と、
を備えていることを特徴とする点字プレート。 - 請求項1に記載の点字プレートと、
該点字プレートの前記化粧プレートの他方側に配置された光源と、
を備え、前記光源により照射された光によって前記点字突起部が発光するようになされていることを特徴とする点字発光表示装置。 - 前記光源は、白熱球ランプ、発光ダイオード、CFLの何れか1つ又は何れかを組合わせたものであることを特徴とする請求項2記載の点字発光表示装置。
- 前記光源は、内面に光拡散部材が配設されたランプシェードで包囲されている発光ダイオードであることを特徴とする請求項3記載の点字発光表示装置。
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