JP2014014929A - 温度応答性自己開閉フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】温度に応じて開閉することができるとともに、継続的に切込片を開閉することができる温度応答性自己開閉フィルムを提供する。
【解決手段】外側に配置される外層フィルム2と、内側に配置されて外層フィルム2よりも層厚の厚い内層フィルム3と、外層フィルム2と内層フィルム3とを接着する接着層4と、を備えた積層構造とし、V字状の切込み11により形成された切込片10を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、温度に応じて開閉する温度応答性自己開閉フィルムに関する。
開閉可能な切込片が形成されたフィルムとして、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたフィルムは、ポリプロピレンが2層に積層されたフィルムで袋体を構成するものであり、袋体に減菌剤を導入するために、円弧状の切込みを入れて円状の切込片を形成したものである。
特開2003−054646号公報
しかしながら、特許文献1に記載のフィルムは、切込片の開閉を制御することができない。しかも、この切込片は、円弧状の切込みにより形成されていることから、切込片を開くと、切込片の基端部に折目が形成されて、切込片を適切に閉じることができなくなる。
そこで、本発明は、温度に応じて開閉することができるとともに、継続的に切込片を開閉することができる温度応答性自己開閉フィルムを提供することを目的とする。
本発明に係る温度応答性自己開閉フィルムは、外側に配置される外層フィルムと、内側に配置されて外層フィルムよりも層厚の厚い内層フィルムと、を備え、V字状の切込みにより形成された切込片を有する。
本発明に係る温度応答性自己開閉フィルムによれば、外層フィルムと内層フィルムとの層厚を異ならせることで、温度に応じて切込片を開閉できるとともに、切込片の開閉方向を制御することができる。しかも、切込片をV字状の切込みにより形成することで、切込片の基端部の幅を広くすることができるため、切込片を開閉させても切込片の基端部に折目が付きにくくなり、継続的に切込片を良好に開閉させることができる。
また、本発明は、切込みの角度が150°以下であるものとすることができる。このように切込みの角度を設定することで、切込片の開閉応答性を向上することができる。
また、本発明は、切込片が2以上形成されているものとすることができる。開閉面積を大きくしたい場合、切込片を大きくすることも考えられるが、切込片が大きくなると、切込片の開閉応答性が低下する。そこで、このように切込片を2以上形成することで、切込片の開閉応答性の低下を抑制しつつ、開閉面積を大きくすることができる。
また、本発明は、外層フィルムの素材と内層フィルムの素材とが異なるものとすることができる。このように外層フィルムの素材と内層フィルムの素材とを異ならせることで、切込片の開閉応答性を適切に制御することができる。
本発明によれば、温度に応じて開閉することができるとともに、継続的に切込片を開閉することができる。
第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルムの積層構造を示す断面図である。 温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。 切込片の形成例を示す温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。 切込片の形成例を示す温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。 切込片の形成例を示す温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。 切込片の形成例を示す温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。 第2の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルムの積層構造を示す断面図である。 実施例における切込片の形状を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る温度応答性自己開閉フィルムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルムの積層構造を示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aは、温度に応じて開閉するフィルムであり、例えば、ガスを抜くための膜やガス透過量を制御するための膜等として利用することができる。但し、その用途は制限されるものではなく、様々な用途に利用することができる。この温度応答性自己開閉フィルム1Aは、複数のフィルムが積層された積層構造を構成しており、外側に配置された樹脂製の外層フィルム2と、内側に配置されて外層フィルム2よりも層厚の厚い樹脂製の内層フィルム3と、外層フィルム2と内層フィルム3とを接着する接着層4と、を備えている。
外層フィルム2を形成する樹脂の種類としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース、その他等の公知の樹脂が挙げられる。また、その他にもセロハン、合成紙、金属箔等も使用可能である。
内層フィルム3を形成する樹脂の種類としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂が挙げられる。
この場合、外層フィルム2と内層フィルム3とは、異なる種類の樹脂により形成することが好ましい。例えば、外層フィルム2に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる場合は、内層フィルム3に、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いることができる。
接着層4としては、一般的に接着剤が使用されており、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、あるいは、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等がある。上記の接着剤は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、さらに接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。他にも接着性をもつ樹脂を溶融させて使用することが出来、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂が挙げられる。更に、押出ラミネートに使用されるアンカーコート剤があり、公知の有機チタン系AC剤、ポリエチレンイミン系AC剤、イソシアネート系AC剤(ウレタン系)、ポリブタジエン系AC剤のほか、ポリオレフィン共重合体を水に分散した水性ポリオレフィン共重合体系AC剤等が挙げられる。
外層フィルム2と内層フィルム3との層厚の関係は、内層フィルム3が外層フィルム2よりも厚ければ特に制限されないが、外層フィルム2及び内層フィルム3の製造容易性の観点から、外層フィルム2の層厚aに対する内層フィルム3の層厚bを、1:1より大きく1:30以下とすることができる。
外層フィルム2の層厚aは、特に制限されないが、例えば、1μm以上100μm以下とすることができる。この場合、3μm以上75μm以下とすることが好ましく、5μm以上50μm以下とすることが更に好ましい。
内層フィルム3の層厚bは、特に制限されないが、例えば、10μm以上200μm以下とすることができる。この場合、10μm以上150μm以下とすることが好ましく、10μm以上130μm以下とすることが更に好ましい。
図2は、温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。図2に示すように、温度応答性自己開閉フィルム1Aには、一又は複数の切込片10が形成されている。
切込片10は、温度に応じて開閉する開閉弁として機能するものであり、温度応答性自己開閉フィルム1Aを貫通するV字状の切込み11により形成されている。つまり、切込片10は、三角形に形成されており、その基端部13から、温度応答性自己開閉フィルム1Aに対して開閉することが可能となっている。
切込み11は、直線状に延びる切込直線部11aと、直線状に延びる切込直線部11bと、により形成されている。切込直線部11aと切込直線部11bとは、一端が接続されており、他端が互いに離間している。
切込直線部11aと切込直線部11bとの角度αは、0°より大きく180°より小さければ、特に制限されない。但し、切込片10の開閉応答性の観点から、160°以下であることが好ましく、155°以下であることが更に好ましく、150°以下であることが更に好ましい。同様に、20°以上であることが好ましく、25°以上であることが更に好ましく、30°以上であることが更に好ましい。
切込直線部11a及び切込直線部11bの長さは、特に制限されるものではないが、切込片10の開閉応答性の観点から、0.01mm以上200mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上100mm以下とすることが更に好ましく、0.5mm以上50mm以下とすることが更に好ましい。
温度応答性自己開閉フィルム1Aに複数の切込片10を形成する場合は、例えば、図3〜図6に示すようにすることができる。図3〜図6は、切込片の形成例を示す温度応答性自己開閉フィルムの平面図である。
すなわち、図3に示すように、温度応答性自己開閉フィルム1Aの2個所に互いに独立したV字状の貫通する切込み11を形成することで、温度応答性自己開閉フィルム1Aに2つの切込片10a及び切込片10bを形成することができる。
また、図4に示すように、温度応答性自己開閉フィルム1Aに、Z字状の貫通する切込みを形成することで、温度応答性自己開閉フィルム1Aに2つの隣接した切込片10c及び切込片10dを形成することができる。この場合、切込片10cを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10dを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通する。
また、図5に示すように、温度応答性自己開閉フィルム1Aに、T字状又はY字状の貫通する切込みを形成することで、温度応答性自己開閉フィルム1Aに3つの隣接した切込片10e、切込片10f及び切込片10gを形成することができる。この場合、切込片10eを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10fを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通し、切込片10fを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10gを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通し、切込片10gを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10eを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通する。なお、図5では、Y字状の切込みを形成した場合を示している。
また、図6に示すように、温度応答性自己開閉フィルム1Aに、X字状の貫通する切込みを形成することで、温度応答性自己開閉フィルム1Aに4つの隣接した切込片10h、切込片10i、切込片10j及び切込片10kを形成することができる。この場合、切込片10hを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10iを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通し、切込片10iを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10jを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通し、切込片10jを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10kを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通し、切込片10kを形成する切込み11の切込直線部11bと切込み10hを形成する切込み11の切込直線部11aとが共通する。
なお、切込片10の数や配置などは、これらに限定されるものではなく、任意に選択することができる。
次に、温度に応じた切込片10の開閉動作について説明する。
まず、温度応答性自己開閉フィルム1Aを加熱すると、樹脂製の外層フィルム2及び内層フィルム3が熱収縮する。なお、この加熱温度は、外層フィルム2及び内層フィルム3の種類によって変わるが、例えば、50℃以上100℃以下とすることができる。すると、外層フィルム2は、内層フィルム3よりも層厚が薄いため、内層フィルム3よりも収縮率が高くなる。このとき、切込片10は、温度応答性自己開閉フィルム1A全体に対して面積が小さいため、外層フィルム2と内層フィルム3との熱収縮差の影響を大きく受ける。このため、切込片10は、温度応答性自己開閉フィルム1Aに対して、外層フィルム2側に湾曲する。これにより、切込片10が開いた状態となる。
その後、温度応答性自己開閉フィルム1Aを冷却すると、熱収縮された樹脂が元の形状に戻ることで、切込片10が真っ直ぐに伸びる。なお、この冷却温度は、外層フィルム2及び内層フィルム3の種類によって変わるが、例えば、0℃以上40℃以下とすることができる。これにより、切込片10が閉じた状態となる。
このように、本実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aによれば、外層フィルム2と内層フィルム3との層厚を異ならせることで、温度に応じて切込片10を開閉できるとともに、切込片10の開閉方向を制御することができる。しかも、切込片10をV字状の切込み11により形成することで、切込片10の基端部13の幅を広くすることができるため、切込片10を開閉させても切込片10の基端部13に折目が付きにくくなり、継続的に切込片10を良好に開閉させることができる。
また、切込片10を2以上形成することで、切込片10の開閉応答性の低下を抑制しつつ、開閉面積を大きくすることができる。
また、外層フィルム2の素材と内層フィルム3の素材とを異ならせることで、切込片10の開閉応答性を適切に制御することができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルムの積層構造を示す断面図である。図7に示すように、本実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Bは、基本的に第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aと同様であるが、外層フィルムと内層フィルムとの間に中間層フィルムが介挿されている点のみ、第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aと相違する。このため、以下では、第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aと相違する点のみ説明し、第1の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Aと同様の部分の説明を省略する。
温度応答性自己開閉フィルム1Bは、複数のフィルムが積層された積層構造を構成しており、外側に配置された樹脂製の外層フィルム2と、内側に配置されて外層フィルム2よりも層厚の厚い樹脂製の内層フィルム3と、外層フィルム2と内層フィルム3との間に配置される樹脂製の中間層フィルム5と、外層フィルム2と中間層フィルム5とを接着する接着層6と、中間層フィルム5と内層フィルム3とを接着する接着層7と、を備えている。
中間層フィルム5を形成する樹脂の種類としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース、その他等の公知の樹脂が挙げられる。また、その他にもセロハン、合成紙、金属箔等も使用可能である。
中間層フィルム5は、外層フィルム2又は内層フィルム3と合わさって、外層フィルム2又は内層フィルム3として機能する。
ここで、中間層フィルム5が、外層フィルム2及び内層フィルム3の何れとして機能するかについて説明する。
まず、層厚の観点から説明する。例えば、中間層フィルム5の層厚cが、内層フィルム3の層厚bよりも薄い場合、中間層フィルム5は、外層フィルム2として機能する。一方、中間層フィルム5の層厚cが、内層フィルム3の層厚bよりも厚い場合、中間層フィルム5は、内層フィルム3として機能する。
次に、素材の観点から説明する。例えば、外層フィルム2と内層フィルム3とが異なる素材である場合、中間層フィルム5は、外層フィルム2及び内層フィルム3のうち、素材が同じ方のフィルムとして機能する。つまり、外層フィルム2がA素材製であり、内層フィルム3がB素材製である場合に、中間層フィルム5がA素材製である場合は、外層フィルム2及び中間層フィルム5が、外層フィルム2として機能する。
但し、中間層フィルム5の上記の機能分類は一例であって、中間層フィルム5が外層フィルム2及び内層フィルム3の何れとして機能するかは、様々な要因によって変化する。このため、中間層フィルム5の機能分類は、上記の機能分類に限定されるものではない。
中間層フィルム5が外層フィルム2として機能する場合は、外層フィルム2の層厚aと中間層フィルム5の層厚cとを足し合わせた厚み(a+c)が、内層フィルム3の層厚bよりも薄くなっている。
一方、中間層フィルム5が内層フィルム3として機能する場合は、内層フィルム3の層厚bと中間層フィルム5の層厚cとを足し合わせた厚み(b+c)が、外層フィルム2の層厚aよりも厚くなっている。
そして、このように構成される温度応答性自己開閉フィルム1Bを加熱すると、温度応答性自己開閉フィルム1Aと同様に、切込片10は、温度応答性自己開閉フィルム1Bに対して、外層フィルム2側に湾曲する。これにより、切込片10が開いた状態となる。
その後、温度応答性自己開閉フィルム1Bを冷却すると、熱収縮された樹脂が元の形状に戻ることで、切込片10が真っ直ぐに伸びる。これにより、切込片10が閉じた状態となる。
このように、本実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Bによれば、外層フィルム2と内層フィルム3との間に中間層フィルム5を介挿しても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、室温時に切込片10が閉じた状態となり、加熱時に切込片10が開く状態となるものとして説明したが、室温時に切込片10が開いた状態となり、加熱時に切込片10が閉じる状態となるものとしてもよい。
また、第2の実施形態では、中間層フィルムが1層のみであるものとして説明したが、中間層フィルムが複数層であるものとしてもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例として、第2の実施形態に係る温度応答性自己開閉フィルム1Bのように、外層フィルム2、中間層フィルム5及び内層フィルム3の3層構造のフィルムを採用した。
まず、外層フィルム2として、厚さ15μmの二軸延伸6−ナイロンフィルムを用意し、中間層フィルム5として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、内層フィルム3として、厚さ80μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用意した。
次に、外層フィルム2と中間層フィルム5とを接着する接着層6として、二液反応型ポリウレタン樹脂系接着剤を用い、外層フィルム2と中間層フィルム5とをドライラミネート法により貼り合せた。
次に、中間層フィルム5と内層フィルム3とを接着する接着層7として、二液反応型ポリウレタン樹脂系接着剤を用い、中間層フィルム5と内層フィルム3とをドライラミネート法により貼り合せた。
これにより、総厚が111μmの多層フィルムを作製した。このとき、外層フィルム2の層厚aと中間層フィルム5の層厚cとを足し合わせた厚み(a+c)と内層フィルム3の層厚bとの比率は、(外層フィルム2の層厚a+中間層フィルム5の層厚c):内層フィルム3の層厚b=1.0:3.0であった。
その後、実施例1〜4として、この作製した多層フィルムに切込片10を形成した。
(実施例1)
長さ5mmの直線刃が90°に交差したX字状の突起刃が形成された金属製のロール上に多層フィルムを押し付けて、当該多層フィルムにX字状の貫通する切込みを形成し、実施例1の温度応答性自己開閉フィルムを作製した。これにより、温度応答性自己開閉フィルムには、90°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が4つ形成された。なお、各切込片10を形成する切込み11の切込直線部11a及び切込直線部11bの長さは、2.5mmであった。実施例1における切込片10の形状を図8(a)に示す。
(実施例2)
長さ5mmの直線刃が120°(60°)に交差したX字状の突起刃が形成された金属製のロール上に多層フィルムを押し付けて、当該多層フィルムにX字状の貫通する切込みを形成し、実施例2の温度応答性自己開閉フィルムを作製した。これにより、温度応答性自己開閉フィルムには、120°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成され、60°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成された。なお、各切込片10を形成する切込み11の切込直線部11a及び切込直線部11bの長さは、2.5mmであった。実施例2における切込片10の形状を図8(b)に示す。
(実施例3)
長さ5mmの直線刃が150°(30°)に交差したX字状の突起刃が形成された金属製のロール上に多層フィルムを押し付けて、当該多層フィルムにX字状の貫通する切込みを形成し、実施例3の温度応答性自己開閉フィルムを作製した。これにより、温度応答性自己開閉フィルムには、150°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成され、30°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成された。なお、各切込片10を形成する切込み11の切込直線部11a及び切込直線部11bの長さは、2.5mmであった。実施例3における切込片10の形状を図8(c)に示す。
(実施例4)
長さ5mmの直線刃が165°(15°)に交差したX字状の突起刃が形成された金属製のロール上に多層フィルムを押し付けて、当該多層フィルムにX字状の貫通する切込みを形成し、実施例4の温度応答性自己開閉フィルムを作製した。これにより、温度応答性自己開閉フィルムには、165°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成され、15°に開いたV字型の切込み11により形成される切込片10が2つ形成された。なお、各切込片10を形成する切込み11の切込直線部11a及び切込直線部11bの長さは、2.5mmであった。実施例4における切込片10の形状を図8(d)に示す。
(評価実験)
実施例1〜4の温度応答性自己開閉フィルムを、切込片10が中央に配置されるように50mm×50mmの大きさに切り取り、100mm×100mmの台紙にテープで貼り付けた。
次に、実施例1〜4の温度応答性自己開閉フィルムを、80℃に調温した恒温槽の中に入れて加熱し、切込片10が開くまでの時間を計測した。
次に、恒温槽の中から実施例1〜4の温度応答性自己開閉フィルムを取り出して室温(23℃)で冷却し、切込片10が閉じるまでの時間を計測した。その判定結果を表1に示す。
切込片10の開閉の有無の判定基準は、以下の通りとした。
○:開閉した
×:開閉しなかった
総合判定の判定基準は、以下の通りとした。
◎:切込片10が10秒以内に開閉した
○:切込片10が30秒以内に開閉した
△:切込片10が60秒以内に開閉した
×:切込片10が開閉しなかった
Figure 2014014929

表1に示す判定結果より、実施例1〜4の温度応答性自己開閉フィルムは、何れも切込片10が開閉したが、実施例4の温度応答性自己開閉フィルムよりも、実施例1〜3の温度応答性自己開閉フィルムの方が、切込片10の開閉速度が速くなった。
1A…温度応答性自己開閉フィルム、1B…温度応答性自己開閉フィルム、2…外層フィルム、3…内層フィルム、4…接着層、5…中間層フィルム、6…接着層、7…接着層、10(10a〜10k)…切込片、11…切込み、11a…切込直線部、11b…切込直線部、13…基端部。

Claims (4)

  1. 外側に配置される外層フィルムと、
    内側に配置されて前記外層フィルムよりも層厚の厚い内層フィルムと、
    を備え、
    V字状の切込みにより形成された切込片を有する、
    温度応答性自己開閉フィルム。
  2. 前記切込みの角度が150°以下である、
    請求項1に記載の温度応答性自己開閉フィルム。
  3. 前記切込片が2以上形成されている、
    請求項1又は2に記載の温度応答性自己開閉フィルム。
  4. 前記外層フィルムの素材と前記内層フィルムの素材とが異なる、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の温度応答性自己開閉フィルム。
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