JP2014014248A - インバータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】算出部43は、3相モータ6の電圧指令値を算出し、その電圧指令値を制御切替部44に出力する。制御切替部44は、入力された電圧指令値の変調率を算出する。制御切替部44は、算出した変調率が上限変調率以下のとき、PWM制御部47を用いてインバータ2をPWM制御させる。また、制御切替部44は、算出した変調率が上限変調率よりも大きいとき、矩形波制御部48を用いてインバータ2を矩形波制御させる。さらに、制御切替部44は、矩形波制御が連続する場合には、算出した変調率が上限変調率よりも大きいときであっても、一定の周期ごとに、PWM制御部47を用いてインバータ2をPWM制御させる。そして、電流検出回路41は、PWM制御を行なう時に相電流の電流値を検出する。
【選択図】図1
Description
変調率=電圧指令値/基準三角波 (1)
また、2相変調において1シャント方式で3相分の相電流を検出する場合には、所定の制御周期の間に3相のうち2相分の相電流の値を検出し、残りの1相分の相電流の電流値を算出する。これにより、3相分の相電流の値を取得する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1)。
本発明は、1シャント方式のインバータ制御装置において、変調率を向上させ、かつ、モータの駆動制御を精度良く行なうことができるインバータ制御装置を提供するものである。
また、下記の説明では、一例として、3相モータに本発明の実施形態を適用した場合について述べる。なお、複数相モータにおいても、本発明の実施形態を適用することにより、各相それぞれの電流値の検出が可能である。
[実施形態]
図1は、実施形態のインバータ制御装置の構成図である。
制御部4は、電流検出回路41、記録部42、算出部43、制御切替部44、PWM制御部47、矩形波制御部48、駆動部49を備え、インバータ2のスイッチング素子21〜26を駆動する駆動信号を出力する。また、制御部4の各構成要素の動作は、例えば、図示しないCPU、DSP、プログラマブルなデバイスにより制御されることにより実行される。
電流検出回路41は、シャント抵抗5の電圧を検出する回路である。すなわち、シャント抵抗5に流れる直流リンク電流の値を検出する。そして、所定のタイミングで直流リンク電流を検出することにより、所定の制御周期の間に2相分以上の相電流の値を検出する。また、検出した相電流の値(アナログ信号)をA/D変換器を用いてデジタル信号に変換して、算出部43に出力する。なお、電流検出回路41による相電流の検出について、詳細は後述する。
図2は、実施形態の相電流の検出を説明するための回路図である。図2を用いて、電流検出回路41の相電流の検出について説明する。
このように、インバータ2の各スイッチング素子21〜26の状態が決まると、シャント抵抗5を介して流れる相電流(U相、V相、W相)が一意にきまる。すなわち、スイッチング素子21〜26の状態により、検出可能な相電流が一意に決まる。
検出電流テーブル301には、各スイッチング素子の状態に対応する、電流検出回路41で検出される相電流を示している。そして、U相上、V相上、W相上、U相下、V相下、W相下とは、それぞれ、スイッチング素子21、スイッチング素子22、スイッチング素子23、スイッチング素子24、スイッチング素子25、スイッチング素子26のことである。また、シャント抵抗5を利用して検出できる相電流とは、インバータ2のスイッチング素子21〜26の状態に対応したシャント抵抗5に流れる相電流である。
スイッチング素子21〜26のオン/オフの状態は、スイッチング素子21〜26の駆動信号により切替えられる。したがって、直流リンク電流の検出は、インバータの各相のスイッチング素子21〜26の駆動信号であるPWM信号の駆動状態を比較し、その比較結果と図3の関係に基づいて、ある相電流が直流リンクに流れているタイミングで検出するように決定している。そして、所定の制御周期の間に2相以上の相電流の値を検出できるタイミングを抽出する。なお、電流検出回路41が電流を検出するタイミングを決定するときに用いられる駆動信号は、実際のインバータ2の動作状態からフィードバックにより得ても良いし、算出部43で算出された電圧指令値に基づいて作成した駆動信号でも良い。
図4は、従来の矩形波制御による電流検出を示す図である。
また、上限変調率は、等しくなっている2相の電圧指令値の一方の大きさを変更したり、一方の位相をシフトしたりすることで、2相の相電流の値を検出できるようになる変調率まで含んでも良い。
インバータ2の出力は、周期(2)>周期(1)であり、PWM制御と矩形波制御とを1周期ごとに切替えたときのインバータ2の平均出力は下記式(2)で表される。
平均出力=[周期(1)の出力+周期(2)の出力]/2 (2)
したがって、上限変調率以下のPWM制御のみを用いて駆動制御したインバータ2の出力に対して、実施形態では、矩形波制御と上限変調率によるPWM制御を切替えて行なうため、式(2)に示すようにインバータ2の出力を全体として向上することができることがわかる。
算出部43は、記録部42に記録されている情報(回転数テーブルなど)と、動作状況信号と、取得した3相分の相電流の値から、電圧指令値を算出し、算出した電圧指令値を制御切替部44に出力する。そして、制御切替部44は、算出部43から入力された電圧指令値に基づいて、下記式(3)により、変調率を算出する(S901)。
変調率=電圧指令値の振幅/基準三角波の振幅 (3)
すなわち、電圧指令値の振幅を基準三角波の振幅で除算することにより、変調率を算出している。
制御切替部44は、PWM制御部47に正弦波の電圧指令値を出力する。また、PWM制御部47は、インバータ2の駆動信号を駆動部49に出力する(S903)。
制御切替部44は、算出された変調率が上限変調率MV1以下であるか否かを判定する(S906)。そして、判定の結果が上限変調率MV1以下であった場合には、ステップ907に進む。
制御部4は、直前の制御周期が周期(1)であったか、周期(2)であったかを判定する(S909)。そして、制御部4は、S909において、直前の制御周期が周期(1)(PWM制御)であったと判定したとき、今回の制御周期を周期(2)とする(S910)。なお、制御開始時で、直前の周期が周期(1)でも周期(2)でもないとき(PWM制御も矩形波制御も行なっていないとき)、制御部4は、今回の制御周期を周期(1)(S912)としても良いし、周期(2)(S910)としても良い。
図10に示すPWM制御波形101は、算出部43からPWM制御部47に入力される変調率0≦a≦1の正弦波で表される電圧指令値と、基準三角波との関係を示す。また、PWM制御波形101の周期(1)は、制御切替部44によるPWM制御部47と矩形波制御部48との制御切替時に、PWM制御を行なう周期である。
また、制御周期の1周期毎に矩形波制御からPWM制御に切り替えるのではなく、制御周期の2周期毎に切り替えてもよい。制御周期の整数倍毎に切り替えればよい。制御周期の2周期毎に切り替える場合、制御周期の2周期の間、矩形波制御を行い、3周期目にPWM制御に切り替えて、3周期目に3相分の相電流の電流値を取得するようにしても良い。また、基準三角波の2周期毎に矩形波制御からPWM制御に切り替えても良い。基準三角波の周期の整数倍毎に矩形波制御からPWM制御に切り替えるようにしても良い。
2 インバータ
3 直流電源
4 制御部
5 シャント抵抗
6 3相モータ
21、22、23 上アーム用のスイッチング素子
24、25、26 下アーム用のスイッチング素子
41 電流検出回路
42 記録部
43 算出部
44 制御切替部
47 PWM制御部
48 矩形波制御部
49 駆動部
101 PWM制御波形
102 矩形波制御波形
103 制御切替波形
301 検出電流テーブル
401 矩形波制御波形
501 PWM制御波形
502 矩形波制御波形
503 制御切替波形
601 PWM制御波形
602 矩形波制御波形
603 制御切替波形
701 2相変調波形
702 2相変調波形
801 シフト制御波形
Claims (4)
- 複数のスイッチング素子がそれぞれオン、オフすることにより互いに位相が異なる3相交流を出力してモータを駆動するインバータと、
前記3相交流が流れる1つのシャント抵抗と、
PWM制御、または、矩形波制御により、前記複数のスイッチング素子のそれぞれのオン、オフを制御する制御回路と、
前記シャント抵抗に流れる3相の電流のうち2相の電流の電流値を所定周期で検出する電流検出回路と、
前記電流検出回路により検出された2相の電流値をもとに残りの1相の電流の電流値を算出する算出部とを備え、
前記検出された電流値及び前記算出された電流値に基づいてインバータを制御するインバータ制御装置であって、
前記制御回路は、前記矩形波制御が行われると、予め決定された一定の時間経過時に、前記シャント抵抗に流れる3相の電流のうち2相の電流の電流値を前記電流検出回路により検出可能となる前記PWM制御に該矩形波制御から切り替える切替制御を行うことを特徴とするインバータ制御装置。 - 前記PWM制御の制御波形は正弦波または台形波であることを特徴とする請求項1に記載のインバータ制御装置。
- 前記制御回路は、必要とされる前記インバータの出力に基づいて、前記PWM制御及び前記矩形波制御の比率を変更することを特徴とする請求項1または2に記載のインバータ制御装置。
- 前記PWM制御では、必要とされる前記インバータの出力に基づいて、変調率を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のインバータ制御装置。
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