JP2014013070A - 留め具 - Google Patents

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Abstract

【課題】挿入力を小さくするとともに抜去力を大きくすることができる留め具を提供する。
【解決手段】第1の部材を第2の部材に取り付けるために用いられる留め具Fにおいて、第1の部材側に係止される頭部11と、第1の部材又は第2の部材に形成された圧入孔に挿入される軸部13と、軸部13に接合された固定端部15aと、該固定端部15aから離間した自由端部15bとが設けられ、圧入孔に挿入されて固定端部15aを中心に内側に変位する弾性片15とを備え、弾性片15は、該弾性片15の外側面であって自由端部15bに設けられた第1の突部15eと、固定端部15aであって該弾性片15の挿入方向における終端部に設けられた第2の突部15fとを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、第1の部材を第2の部材に取り付けるために用いられる留め具に関する。
自動車や電化製品等には、クリップやファスナー等と呼称される留め具が使用されている。例えば特許文献1には、飾り板に固定される頭部と、脚板と、脚板の両端から張り出した弾性脚とを備えた留め具が記載されている。この脚板及び弾性脚によって脚部が構成され、脚部の横断面はS字状をなしている。弾性脚と脚板との間には中空部が設けられ、弾性脚が中空部に向かって弾性変形可能となっている。
弾性脚は取付板に形成された取付孔に挿入される。また、弾性脚には、取付孔の内径よりも突出する爪部が設けられている。爪部は、弾性脚の挿入方向における先端部から基端部まで形成されている。弾性脚が取付孔に挿入されると、爪部が取付孔の内側面に当接して弾性脚は中空部に向かって弾性変形する。そして、留め具を取付孔に挿入し終わった係止位置では、爪部の端部と頭部を構成する下フランジとの間に取付孔の外縁が挟持される。
特許第3386241号公報
上述した構成の留め具は、挿入時に、爪部のみを取付孔の内側面に圧接させることによって、弾性脚全体が取付孔の内側面に当接する留め具に比べ、挿入力を小さくすることができる。しかし、係止位置では、留め具は、爪部の端部と下フランジとの間に取付孔の外縁を挟持しているのみであるため、抜去力を高めることはできなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、挿入力を小さくするとともに抜去力を大きくすることができる留め具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、第1の部材を第2の部材に取り付けるために用いられる留め具において、前記第1の部材側に係止される頭部と、前記第2の部材に形成された圧入孔に挿入される軸部と、前記軸部に接合された固定端部と、自由端部とが設けられ、前記圧入孔に挿入されて前記固定端部を中心に内側に変位する弾性片とを備え、前記弾性片は、該弾性片の外側面であって前記自由端部に設けられた第1の突部と、前記固定端部であって前記第1の突部よりも該弾性片の挿入方向における終端側に設けられた第2の突部とを備えることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、弾性片が圧入孔に挿入されると、弾性片の外側面全体が圧入孔の内側面に当接するのではなく、第1の突部が圧入孔の内側面に圧接される。さらに、留め具の弾性片に形成された第1の突部は、固定端部から最も離間した自由端部に設けられるので、圧入孔の内側面から受ける押圧力が小さくても内側に変位することができる。このため、留め具を挿入するために要する挿入力が小さくなる。また、第2の突部は、弾性片の終端側に設けられているため、留め具が圧入孔に係止されたとき、圧入孔の内側面に圧接する。また、第2の突部は比較的撓みにくい固定端部に設けられているため、固定端部を内側に撓ませて抜去するには、大きな抜去力が必要となる。従って、留め具の挿入力を小さくするとともに、抜去力を大きくすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の留め具において、前記第1の突部の張り出し量は、前記第2の突部の張り出し量よりも大きいことを要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、第1の突部は、第2の突部より外側に張り出しているので、第1の突部が圧入孔の内側面に当接している間、弾性片の変位量を大きくすることができる。このため、挿入時に弾性片の外側面が、圧入孔の内側面に摺接することを抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の留め具において、複数の前記弾性片に前記第1の突部及び前記第2の突部がそれぞれ設けられ、前記第2の突部は中心軸に対して対称に設けられることを要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、複数の第2の突部は、中心軸に対して対称に設けられる。従って、係止位置にて、中心軸に対して偏りがないように軸部及び弾性片を支持できるため、係止位置における留め具の姿勢の均衡をとることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の留め具において、複数の前記弾性片に前記第1の突部及び前記第2の突部がそれぞれ設けられ、前記第1の突部は中心軸に対して対称に設けられることを要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、複数の第1の突部は中心軸に対して対称に設けられる。このため、挿入過程における留め具の均衡をとることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の留め具において、前記第1の突部及び前記第2の突部の少なくとも一方は、側面視で先細る形状を有していることを要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、第1の突部及び第2の突部の少なくとも一方は、弾性片の挿入方向における先端に向かって先細っているため、その第1の突部又は第2の突部の先端が圧入孔に挿入されやすくなる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の留め具において、前記第1の突部及び前記第2の突部は、前記弾性片の挿入方向に連続していることを要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、第1の突部及び第2の突部は、弾性片の挿入方向に連続しているので、弾性片が挿入される過程で、第1の突部及び第2の突部のいずれか一方が圧入孔の内側面に当接する。このため、留め具の挿入開始位置から係止位置に至るまで、外側面全体が圧入孔の内側面に当接することがないので、挿入過程の全体で、挿入力を小さくすることができる。
本発明の留め具を具体化した一実施形態であって、その留め具を下方からみた斜視図。 同留め具の下面図。 (a)は同留め具の第1の突部を中心とした側面図、(b)は第2の突部を中心とした側面図。 同留め具の端面を示し、(a)は図3(a)中A−A線における端面図、(b)は図3(a)中B−B線における端面図、(c)は図3(a)中C−C線における端面図。 (a)は、第1の突部の幅方向中央における端面図、(b)は第2の突部の幅方向中央における端面図。 (a)は挿入途中の留め具の側面図、(b)は(a)の圧入孔の位置における留め具の端面図。 (a)は係止位置の留め具の側面図、(b)は(a)の圧入孔の位置における留め具の端面図。 (a)及び(b)は、本発明の留め具の変形例の断面図。 本発明の留め具の変形例の断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した留め具の第1実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
本実施形態の留め具Fは、車両の室内側に配設される第1の部材としてのトリムボードを、ボディ側に配設された第2の部材としてのドアパネルに対して取り付けるために用いられる。この留め具Fは、合成樹脂から形成されている。
図1に示すように、留め具Fは、トリムボード側に止着される頭部11を備えている。頭部11は、扁平形状に形成された上側頭部11aと、上側頭部11aよりも外径が大きい下側頭部11bとを備えている。上側頭部11a及び下側頭部11bは、上側頭部11aから垂直に延びる連結軸11c(図3(a)参照)によって互いに連結されている。
頭部11の下側には、弾性変形可能なフランジ部12が設けられている。フランジ部12は傘状に形成され、留め具Fが係止位置に配置された際に、ドアパネルPに当接する。
図2に示すように、フランジ部12の下面からは、軸部13が延出形成されている。軸部13は、平板状に形成され、その長手方向がフランジ部12に対して略垂直な方向になるように配設されている。また、図1に示すように、軸部13の先端部は、先細り形状をなしている。
図2に示すように、軸部13の両端には、一対の弾性片15が、片持ち梁状に固定されている。即ち、各弾性片15は、軸部13に接合された固定端部15aと、その固定端部15aに対して弾性片15の幅方向の反対側に設けられた自由端部15bとを備えている。これらの各弾性片15及び軸部13によって、ドアパネルに形成された圧入孔に挿入される脚部20が構成される。
弾性片15のうち、各突部15e,15fを除く薄肉部15sの厚さtは、フランジ部12等とほぼ同じ程度であって、薄肉化され、内側に向かって弾性変形可能となっている。弾性片15の延出方向に対し垂直な方向における断面は、略円弧状をなしている。また、弾性片15と軸部13との間には、間隙16が設けられている。従って、弾性片15は、例えば自由端部15b付近に押圧力が加えられると、固定端部15aを起点として内側に向かって撓み、間隙16を縮小するように回動する。
また図3(a)に示すように、弾性片15は、側面視において略三角形状又は略ハート型をなしている。弾性片15の先端部15cは、側面視において留め具Fの挿入方向に向かって先細る形状に形成されている。また、弾性片15のうち頭部11側の上端部15dは、固定端部15a側から自由端部15b側に向かって緩やかに傾斜している。
さらに弾性片15は、先端部15cよりも外側に張り出した膨出部15rを備えている。膨出部15rと先端部15cとの間には、先端部15cから膨出部15rにかけて外径が連続的に大きくなる中央部15pが設けられている。また、先端部15cは、側面視において先細り形状であるだけでなく、留め具Fの中心軸X1に向かって傾斜しているため、先端部15cの外径は、その突端にかけて徐々に小さくなる。
図4(a)に示すように、先端部15cの位置における脚部20の外径は、ドアパネルに形成された圧入孔P1の内径よりも小さい。このため、先端部15cを挿入するときは、脚部20が圧入孔P1の内側面に圧接しない。
図3(a)に示すように、弾性片15の外側面には、第1の突部15eと第2の突部15fとが薄肉部15sと一体に形成されている。第1の突部15eは、側面視において長尺の略紡錘形状に形成されている。即ち、第1の突部15eの始端及び終端は、側面視において先細る形状に形成されている。また、弾性片15は、自由端部15bに対し、その長手方向が留め具Fの挿入方向に沿うように設けられている。第1の突部15eの長手方向の始端は、弾性片15の中央部15pであり、長手方向の終端は、弾性片15の上端部15dの手前に位置する。尚、第1の突部15e及び第2の突部15fの幅及び長さは、図示した幅及び長さに限定されず、要求される挿入力や抜去力に合わせて適宜変更される。
図5(a)に示すように、第1の突部15eの短手方向(幅方向)中央における断面は、最も外側に張り出した張り出し部15gと、張り出し部15gの下側及び上側に設けられた傾斜部15h,15iとを有する形状である。張り出し部15gは、その側面が平坦に形成されている。
図4(b)に示すように、第1の突部15eの張り出し部15gは、圧入孔P1の内径よりも外側に張り出し、弾性片15の薄肉部15sの外側面は、圧入孔P1の内径の内側に収容される。また、第1の突部15eは、短手方向である幅方向においても両側端に斜面を有する形状に形成されている。さらに、第1の突部15eは、留め具Fの上記中心軸X1に対して対称となる位置に設けられている。
図3(b)に示すように、第2の突部15fは、第1の突部15eに対し、弾性片15の固定端部15aから自由端部15bへ向かう周方向において、互いに偏倚した位置に配置されている。即ち、第1の突部15eは上述したように自由端部15bに設けられているが、第2の突部15fは、固定端部15aであって、軸部13に接合された端縁に対し若干間隔を設けた位置に設けられている。
図3(b)に示すように、第2の突部15fは、側面視において弾性片15の先端方向に向かって先細る形状をなしている。第2の突部15fの始端位置、即ち三角形状の突端は、膨出部15rに位置し、第2の突部15fの始端位置と、第1の突部15eの終端位置は、同じか、若干重複している。即ち、第1の突部15e及び第2の突部15fは、弾性片15の挿入方向に連続している。また、第2の突部15fの終端位置は、上端部15dに対して間隔を設けた位置であって、側面視においてフランジ部12の縁と同じ高さ位置か、フランジ部12の縁よりも若干下方の高さ位置である。
図5(b)に示すように、第2の突部15fの厚み方向の形状は、略三角形状であって外側に最も張り出した張り出し部15mと、張り出し部15mの下側に設けられた傾斜部15nを有する。
図4(c)に示すように、第2の突部15fの張り出し部15mは、圧入孔P1の内径よりも外側に張り出し、弾性片15の薄肉部15sの外側面は、圧入孔P1の内径の内側に収容される。また、第2の突部15fは、第1の突部15eよりも低く形成され、第1の突部15eに比べ圧入孔P1の内径からの張り出し量が少ない。さらに、図4(c)に示すように、第2の突部15fは、留め具Fの上記中心軸X1に対して対称となる位置に設けられている。
次に、留め具Fの作用について、取付方法の一例とともに説明する。
図6(a)に示すように、本実施形態では、トリムボードBの取付部B1には、止着孔B2が形成されている。止着孔B2は、図示しない大径孔と小径孔B3とを備え、大径孔は、留め具Fの上側頭部11aの外径よりも大きい内径を有する。また、小径孔B3は、上側頭部11aの内径よりも小さく、連結軸11cの外径よりも大きい外径を有する。また、ドアパネルPには、留め具Fの脚部20が圧入される圧入孔P1が形成されている。圧入孔P1の内径は、脚部20の先端部の外径よりも大きい。
トリムボードBをドアパネルPに固定する際は、まず留め具Fを、トリムボードBに止着する。この際、上側頭部11aを大径孔に挿入し、そのまま留め具Fを小径孔B3側へ横移動させることで、連結軸11cを小径孔B3に挿通する。下側頭部11bは、取付部B1の下側に配置される。
トリムボードBに留め具Fを予め止着させた後、ドアパネルPに形成された圧入孔P1の各々に、各留め具Fの先端を対向させる。
留め具Fを圧入孔P1に対向させた後、その先端部を、圧入孔P1に挿入する。このとき、先端部は圧入孔P1の内径よりも小さいので、圧入孔P1の内側面に当接することなく挿入されていく。
弾性片15の中央部15pが圧入孔P1に挿入されると、中央部15pの途中で第1の突部15eが圧入孔P1の内側面に当接する。その際、圧入孔P1の内側面と当接する箇所は第1の突部15eのみである。このとき、第1の突部15eは、傾斜部15hから圧入孔P1に進入するので、第1の突部15eの端面が圧入孔P1の開口外縁に引っ掛かることがなく、第1の突部15eは滑らかに挿入されていく。
図6(a)に示すように、さらに留め具Fを、弾性片15の膨出部15rが圧入孔P1にかかるまで押し込んでいくと、図6(b)に示すように、弾性片15に形成された第1の突部15eのみが圧入孔P1の内側面に圧接される。上述したように、第1の突部15eの張り出し部15gは圧入孔P1の内径よりも大きいので、第1の突部15eと圧入孔P1の内側面との当接により、弾性片15は、固定端部15aを中心に内側に回動するように撓む。このとき、弾性片15全体が圧入孔P1の内側面に接触するのではなく第1の突部15eが圧入孔P1の内側面に接触するので、接触面積が小さくなり、挿入力を小さくすることができる。
また、第1の突部15eは第2の突部15fに比べ張り出し量が大きいため、弾性片15は大きく撓み、留め具Fが多少傾いていても弾性片15の外側面と圧入孔P1の内側面との接触を抑制する。さらに、第1の突部15eは、上記中心軸X1に対して対称に設けられているので、それらの第1の突部15eと圧入孔P1の内側面とがそれぞれ当接することによって、中心軸X1に対して偏りがないように脚部20を支持できる。このため、挿入過程における留め具Fの均衡をとることができ、挿入操作しやすい。
さらに、第1の突部15eが、固定端部15aから幅方向に最も離れた自由端部15bに設けられているため、第1の突部15eが固定端部15a側に設けられている場合に比べて、小さい押圧力で撓むことができる。従って、留め具Fを挿入開始してから係止位置に至るまでの挿入力を小さくすることができる。
さらに留め具Fを圧入孔P1に対して押し込んでいくと、第1の突部15eの終端側の傾斜部15iが圧入孔P1の内側面を摺接し、第2の突部15fの始端側の傾斜部15nと圧入孔P1の内側面との摺接が開始される。このとき、第1の突部15eの終端側に傾斜部15iが設けられ、第2の突部15fの始端側に傾斜部15nが設けられているため、圧入孔P1の内側面に対する摺接位置を滑らかに切り替えることができる。従って、第2の突部15fの端面が、圧入孔P1の開口外縁に引っ掛かったり、圧入孔P1の内側面に対し第1の突部15eが当接した状態から第2の突部15fが当接した状態に切り替わるときに一時的に挿入力が増大することを抑制できる。
図7(a)に示すように、留め具Fが、そのフランジ部12がドアパネルPの表面に当接するまで押し込まれると、第2の突部15fが圧入孔P1を通過し、留め具Fは、圧入孔P1に係止された係止位置に配置される。図7(b)に示すように、係止位置では、第2の突部15fの張り出し部15mが、圧入孔P1の縁部に対し下側から押圧する。
また、第2の突部15fは、弾性片15の回転中心となる軸部13との接合部に対して若干間隔を設けた位置に設けられているので、弾性片15は若干内側に撓む。そのときの撓み量は、第1の突部15eが圧入孔P1の内側面に当接しているときよりも小さい。第2の突部15fと圧入孔P1の内側面との接触面積は、弾性片15の上端部における外側面全体が圧入孔P1の内側面に接触している場合に比べ小さいため、係止位置に至るまで留め具Fの挿入力が小さくなる。
また、上述したように、第2の突部15fは固定端部15aに設けられている。即ち、撓みの起点となる固定端部15aからの距離が、第1の突部15eに比べ、第2の突部15fは短い。このため、第2の突部15fが設けられた位置は撓みにくく、自由端部15bを一定量撓ませる力よりも、固定端部15aを同じ量だけ撓ませるのに要する力の方が大きくなる。さらに、第2の突部15fの張り出し部15mが、圧入孔P1の縁部に引っ掛かっている。従って、係止位置の留め具Fを抜出するための抜去力を大きくすることができる。
また、各第2の突部15fは、留め具Fの中心軸に対して対称な位置に設けられているので、係止位置で、それらの第2の突部15fと圧入孔P1の内側面とが当接することによって中心軸X1に対して偏りがないように脚部20を支持できる。このため、係止位置における留め具Fの姿勢の均衡が保たれる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、留め具Fの弾性片15は、その外側面であって自由端部15bに設けられた第1の突部15eと、固定端部15aであって第1の突部15eよりも挿入方向における終端側に設けられた第2の突部15fとを備える。即ち、弾性片15が圧入孔P1に挿入されると、弾性片15の外側面全体が圧入孔P1の内側面に当接するのではなく、第1の突部15eのみが圧入孔P1の内側面に圧接される。さらに留め具Fの弾性片15に形成された第1の突部15eは、固定端部15aから最も離間した自由端部15bに設けられるので、圧入孔P1の内側面から受ける押圧力が小さくても内側に変位することができる。このため、留め具Fを挿入するために要する挿入力が小さくなる。また、第2の突部15fは、弾性片15の終端部に設けられているため、留め具Fが圧入孔P1に係止されたとき、圧入孔P1の内側面に圧接する。また、第2の突部15fは撓みにくい固定端部15aに設けられているため、固定端部15aを内側に撓ませて抜去するには、大きな抜去力が必要となる。従って、留め具Fの挿入力を小さくするとともに、抜去力を大きくすることができる。
(2)上記実施形態では、第1の突部15eの張り出し量は、第2の突部15fの張り出し量よりも大きい。このため、第1の突部15eが圧入孔P1の内側面に当接している間、弾性片15の変位量を大きくすることができる。このため、挿入時に弾性片15の外側面が、圧入孔P1の内側面に摺接することを抑制できる。
(3)上記実施形態では、一対の弾性片15に第1の突部15e及び第2の突部15fがそれぞれ設けられ、第2の突部15fは中心軸X1に対して対称に設けられる。従って、第2の突部15fと圧入孔P1の内側面とが当接することによって中心軸X1に対して偏りがないように脚部20を支持できるため、係止位置における留め具Fの姿勢の均衡をとることができる。
(4)上記実施形態では、一対の弾性片15に第1の突部15e及び第2の突部15fがそれぞれ設けられ、一対の第1の突部15eは中心軸X1に対して対称に設けられる。従って、第1の突部15eと圧入孔P1の内側面とが当接することによって中心軸X1に対して偏りがないように脚部20を支持できるため、挿入過程における留め具Fの均衡をとることができる。
(5)上記実施形態では、第1の突部15e及び第2の突部15fの両方が、側面視で先細る形状を有している。このため、第1の突部15e及び第2の突部15fの先端が圧入孔P1に挿入されやすくなる。
(6)上記実施形態では、第1の突部15e及び第2の突部15fは、弾性片15の挿入方向に連続している。このため、弾性片15が挿入される過程で、第1の突部15e及び第2の突部15fのいずれか一方が圧入孔P1の内側面に当接する。このため、留め具Fの挿入開始位置から係止位置に至るまで、外側面全体が圧入孔P1の内側面に当接することがないので、挿入過程の全体で、挿入力を小さくすることができる。
尚、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明の留め具を、頭部11、軸部13及び弾性片15を備えた留め具Fに具体化したが、他の留め具に具体化してもよい。例えば、図8(a)に示すように、留め具は、軸部30と、断面略L字状の弾性片31とを備える構成でもよい。弾性片31は、軸部30に接合された固定端部32と、自由端部33とを備え、その外表面には、第1の突部34と第2の突部35とが設けられている。また、図8(b)に示すように、留め具は、断面略W字形状をなし、V字状の軸部40と、断面円弧状の弾性片41とを備える構成でもよい。弾性片41は、軸部40に固定された固定端部42と、自由端部43とを備え、その外表面には第1の突部44と第2の突部45とが設けられている。即ち、留め具は、第1の部材側に止着される頭部と、軸部と、軸部に片持ち梁状に接合される弾性片とを備える構成であればよい。
・上記実施形態では、第2の突部15fを、上端部15dに対して間隔を設けた位置であって、側面視においてフランジ部12の縁と同じ高さか、フランジ部12の縁よりも若干下方の位置に設けたが、固定端部15aであって弾性片15の終端側であれば、他の位置に設けてもよい。例えば、上記実施形態よりも上端部15d側の位置に設けてもよい。このとき、図9に示すように、留め具Fが係止位置に配置されたとき、第2の突部15fの一部が、圧入孔P1内に配置される。このようにしても、挿入力を低減するとともに抜去力を大きくすることができる。
・上記実施形態では、第1の突部15e及び第2の突部15fを、弾性片15の挿入方向に連続するように配置したが、第1の突部15e及び第2の突部15fが、挿入方向に離間していてもよい。
・上記実施形態では、第1の突部15eと第2の突部15fとを、側面視において先細る形状としたが、いずれか一方のみを先細る形状としてもよい。或いは、第1の突部15eと第2の突部15fとの先端は、直線状等、先細らない形状であってもよい。このとき、それらの先端は、少なくとも中心軸に向かって傾斜する傾斜面を備えていることが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、弾性片15,31,41を一対設けるようにしたが、一つでもよく、三つ以上の複数でもよい。弾性片が三つ以上の複数の場合、第1の突部及び第2の突部を、中心軸に対して対称に設けることが好ましい。
・上記実施形態では、第1の突部15e及び第2の突部15fを中心軸に対して対称に配置したが、第1の突部15eのみ、又は第2の突部15fのみを中心軸に対して対称に配置してもよい。
・第1の突部と第2の突部とは、同じ高さにしてもよい。或いは、抜去力を特に高めたい場合等には、第2の突部を、第1の突部よりも高くしてもよい。
・上記実施形態では、第1の突部15e及び第2の突部15fは、弾性片15の薄肉部15sから部分的に突出するようにしたが、弾性片15の固定端部15a及び自由端部15bを肉厚化することで各突部を構成するようにしてもよい。
・上記実施形態では、本発明の留め具を、トリムボードBをドアパネルPに対して固定するための留め具Fに具体化したが、その他の留め具に具体化してもよい。例えば車両のピラー、インナーフェンダー、バンパー、ダッシュボード等に用いられる留め具として具体化してもよいし、例えば冷蔵庫等の家電製品、パソコン、電灯装置等の電化製品、キャビネット等の家具等、他の製品に用いられる留め具として具体化してもよい。
11…頭部、13,30,40…軸部、15,31,41…弾性片、15a,32,42…固定端部、15b,33,43…自由端部、15e,34,44…第1の突部、15f,35,45…第2の突部、B…第1の部材としてのトリムボード、F…留め具、P…第2の部材としてのドアパネル、P1…圧入孔、X1…中心軸。

Claims (6)

  1. 第1の部材を第2の部材に取り付けるために用いられる留め具において、
    前記第1の部材側に係止される頭部と、
    前記第2の部材に形成された圧入孔に挿入される軸部と、
    前記軸部に接合された固定端部と、自由端部とが設けられ、前記圧入孔に挿入されて前記固定端部を中心に内側に変位する弾性片とを備え、
    前記弾性片は、該弾性片の外側面であって前記自由端部に設けられた第1の突部と、前記固定端部であって前記第1の突部よりも該弾性片の挿入方向における終端側に設けられた第2の突部とを備えることを特徴とする留め具。
  2. 前記第1の突部の張り出し量は、前記第2の突部の張り出し量よりも大きい請求項1に記載の留め具。
  3. 複数の前記弾性片に前記第1の突部及び前記第2の突部がそれぞれ設けられ、
    前記第2の突部は中心軸に対して対称に設けられる請求項1又は2に記載の留め具。
  4. 複数の前記弾性片に前記第1の突部及び前記第2の突部がそれぞれ設けられ、
    前記第1の突部は中心軸に対して対称に設けられる請求項1〜3のいずれか1項に記載の留め具。
  5. 前記第1の突部及び前記第2の突部の少なくとも一方は、側面視で先細る形状を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の留め具。
  6. 前記第1の突部及び前記第2の突部は、前記弾性片の挿入方向に連続している請求項1〜5のいずれか1項に記載の留め具。
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