JP2014010224A - 静電荷像現像用トナーおよび画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非磁性の一成分現像剤として用いられる静電荷像現像用トナーにおいて、結着樹脂よりなるコア粒子上に、フッ素を有する重合性単量体と、酸性極性基を有する重合性単量体とにより形成された共重合体樹脂よりなるシェル層が形成されてなるトナー粒子と、外添剤とからなり、前記外添剤には、少なくともマグネシウムおよびアルミニウムを含有する無機化合物よりなる複合無機微粒子が含有されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
しかしながら、上記トナーを非磁性の一成分現像剤として用いると、フッ素の影響により、トナー表面に高い負帯電のチャージアップが発生しやすくなり、スリーブゴーストが発生するという問題がある。
結着樹脂を含有するコア粒子上に、フッ素を有する重合性単量体と、酸性極性基を有する重合性単量体とにより形成された共重合体樹脂を含有するシェル層が形成されてなるトナー粒子と、外添剤とからなり、
前記外添剤には、シリカ微粒子と、マグネシウムおよびアルミニウムを含有する無機化合物よりなる複合無機微粒子とが少なくとも含有されていることを特徴とする。
本発明のトナーは、非磁性の一成分現像剤として用いられるトナーであって、結着樹脂を含有するコア粒子上に、フッ素を有する重合性単量体と、酸性極性基を有する重合性単量体とにより形成された共重合体樹脂を含有するシェル層が形成されてなるトナー粒子と、外添剤とからなるものである。本発明に係るトナー粒子は、結着樹脂を含有するコア粒子の表面に、例えば塩析/融着法によって、共重合体樹脂を含有する樹脂(以下、「シェル樹脂」ともいう。)による微粒子(以下、「シェル樹脂微粒子」ともいう。)を融着させることにより、コアシェル構造が形成される。
本発明に係るトナー粒子を構成するシェル層は、フッ素を有する重合性単量体(以下、「重合性単量体A」ともいう。)と、酸性極性基を有する重合性単量体(以下、「重合性単量体B」ともいう。)とにより形成された共重合体樹脂(以下、「特定の共重合体樹脂」ともいう。)を含有するシェル樹脂によって構成される。シェル樹脂には、特定の共重合体樹脂以外に、例えば、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などの他の樹脂が含有されていてもよい。
シェル樹脂における特定の共重合体樹脂の含有割合は、シェル樹脂100質量%中において20〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがさらに好ましい。
シェル樹脂における特定の共重合体樹脂の含有割合が上記範囲内であることにより、画像ムラやカブリの発生を確実に抑制することができる。
一方、シェル樹脂における特定の共重合体樹脂の含有割合が20質量%未満である場合においては、フッ素による十分な負帯電性が得られず、画像ムラやカブリが発生するおそれがある。
化合物(A−1):CH2 =C(CH3 )CO2 CH2 CF3
化合物(A−2):CH2 =C(CH3 )CO2 CH2 (CF2 )2 H
化合物(A−3):CH2 =C(CH3 )CO2 CH2 CF2 CF3
化合物(A−4):CH2 =CHCO2 CH2 CF3
化合物(A−5):CH2 =CHCO2 CH2 (CF2 )2 H
化合物(A−6):CH2 =CHCO2 CH2 CF2 CF3
化合物(A−7):β−(パーフルオロオクチルエチル)アクリレート
化合物(A−8):β−(パーフルオロオクチルエチル)メタクリレート
化合物(A−9):β−(パーフルオロイソノニルエチル)アクリレート
化合物(A−10):β−(パーフルオロイソノニルエチル)メタクリレート
これらは1種単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
また、上記記載の化合物は1種単独でまたは2種以上混合して使用することができる。
トナー粒子の作製時、コア粒子とシェル層との接着性を高める観点から、シェル樹脂微粒子表面から内部にかけて、重合体Aの濃度が高くなることが特に好ましい。
具体的には、荷重は200N、ダイ径1mm、10mm、高さ12mmのペレットを80℃で300秒放置した後、昇温速度6℃/分で5mmオフセット方式により測定する。
具体的には、DSC−7(パーキンエルマー社製)を使用して測定し、測定条件としては、昇温・冷却条件として、0℃で1分間放置した後、10℃/分の条件で200℃まで昇温する(第1の昇温過程)。次いで、200℃で1分間放置後、10℃/分の条件で0℃まで冷却する(第1の冷却過程)。次いで、0℃で1分間放置後、10℃/分の条件で200℃まで昇温する(第2の昇温過程)。この第2の昇温過程で測定されたオンセット法での値、すなわち、ピークのベースラインとピークの最大傾きの直線との交点をガラス転移点とした。
本発明に係るトナー粒子を構成するコア粒子は、結着樹脂を含有するものであって、着色剤を含有したものであっても、着色剤を含有しないものであってもよい。
なお、トナーとして着色剤を含有させたものを用いる場合においては、コア粒子に含有させることが好ましい。
また、コア粒子の製法としては、粒子径の均一性の観点より、粉砕法ではなくケミカル法が好ましい。
結着樹脂のガラス転移点および軟化点は、測定試料として結着樹脂を用いて上述と同様に測定されるものである。
コア粒子が着色剤を含有したものとして構成される場合の着色剤としては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
これらの無機顔料は1種単独でまたは2種以上を併用することができる。また顔料の添加量は、結着樹脂に対して2〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜15質量%である。
磁性トナーとして使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜60質量%添加することが好ましい。
本発明のトナーを構成する外添剤は、シリカ微粒子と、マグネシウム(Mg)およびアルミニウム(Al)を含有する無機化合物よりなる複合無機微粒子とを少なくとも含有するものである。
本発明のトナーにおいては、外添剤としてシリカ微粒子が用いられることにより、トナー粒子に対して高い流動性を付与することができる。
シリカ微粒子の含有割合は、トナー全質量に対して0.05〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜3質量%である。
本発明のトナーにおける当該複合無機微粒子は正帯電性のものであることから、フッ素を有するトナー表面で生ずる負帯電の過剰なチャージアップを抑制するため、スリーブゴーストの発生を抑制することができる。
特にこの複合無機微粒子の中でも、層状の結晶構造を有する複水酸化物、いわゆるハイドロタルサイト類化合物は、帯電特性が良好であり、より高品位の画像を得ることができるため、さらに好ましく用いることができる。
化合物(FM−1):MgAl2 O4
化合物(FM−2):Mg2 (Ni)6 Al2 (OH)16CO3 ・4H2 O
化合物(FM−3):Mg3.5 Zn0.5 Al2 (OH)12CO3 ・3H2 O
化合物(FM−4):Mg4 Al2 (OH)12CO3 ・3H2 O
化合物(FM−5):Mg4.5 Al2 (OH)13CO3 ・3.5H2 O
化合物(FM−6):Mg6 Al2 (OH)16CO3 ・4H2 O
化合物(FM−7):Mg10Al2 (OH)24CO3
複合無機微粒子の含有割合が0.02質量%以上であることにより、帯電特性やトナーの凝集度を調整することができ、また、1.0質量%以下であることにより環境変動に対しても安定性を確保することができる。
含有比率〔Mg(atm%)/Al(atm%)〕が上記範囲内であることにより、目的とする帯電性能を確保することができる。
蛍光X線分析装置(XRF)は、試料に連続X線を照射して、試料を構成する元素に固有の特性X線(蛍光X線)を発生させる。そして、発生した蛍光X線を分光結晶により分光(波長分散型)することによりスペクトルを生成させ、得られたスペクトルを測定し、その強度から構成元素を定量分析するものである。
蛍光X線分析装置(XRF)としては、例えば、XRF−1800(島津製作所社製)や、ZSX−100E((株)RIGAKU社製)などが挙げられる。
(1)先ず、検量線作成用の試料を作製する。スチレンパウダー100質量部に既知量の水酸化マグネシウムを添加して、水酸化マグネシウム用の測定用ペレットを作製する。同様に、スチレンパウダー100質量部に既知量の酸化アルミニウムを添加し、酸化アルミニウム用の測定用ペレットを作製する。
(2)作製したペレットをそれぞれ蛍光X線分析装置にて測定し、スチレンパウダー中の水酸化マグネシウム或いは酸化アルミニウムについて、各試料より得られるピーク強度よりマグネシウムとアルミニウムについての検量線を作成する。
(3)次に、本発明に使用されるマグネシウムとアルミニウムを含有する複合無機微粒子を蛍光X線分析装置で測定し、得られたピーク強度を検量線と照合することにより、マグネシウムとアルミニウムの含有割合を定量する。
複合無機微粒子の静抵抗が1×1010Ω・cm以上のものを用いることにより、高温高湿環境でも帯電量がリークを抑えることができ、1×1013Ω・cm以下のものを用いることにより低温低湿環境でも過帯電を抑えることができ、環境安定性を維持することができる。
図1において、1は荷重ユニット、2は試料、3は試料の高さ、4は本体セル、5は高圧電源、6は抵抗測定器である。
測定は、まず本体セル4に試料2(1g)を投入した後、1400gの荷重ユニット1を乗せ、その状態で試料の高さ3を測定する。その後、高圧電源5を用い、試料2の上下の電極面に1000Vの直流電圧を印加し、30秒後の抵抗測定器6で表示される抵抗値を読み取る。
本測定器の電極の面積は0.968cm2 であり、これらの値から静抵抗は下記数式(1)によって算出する。
数式(1):静抵抗={抵抗(Ω)×電極の面積(cm2 )}/試料高さ(cm)
数平均一次粒径が50nm〜1000nmである複合無機微粒子を用いることにより、トナー粒子表面に好ましい状態で添加され、帯電特性を確保することができる。
走査型電子顕微鏡にてトナーの3万倍写真を撮影し、この写真画像をスキャナーにより取り込む。画像処理解析装置「LUZEX AP(ニレコ製)」にて、該写真画像のトナー粒子表面に存在する外添剤について2値化処理し、複合無機微粒子1種につき100個についての水平方向フェレ径を算出し、その平均値を数平均粒径とする。
表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどが挙げられる。
中でもシランカップリング剤が好ましく用いられ、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が使用可能であり、シリコ−ンオイルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が例示される。
このようなチタン含有酸化物微粒子を添加することにより、帯電量が適正値で安定するため耐久末期でカブリをさらに抑制することができる。
また、チタニア微粒子の数平均一次粒径は5〜200nmであることが好ましく、より好ましくは8〜100nmである。
また、複合酸化物微粒子の数平均一次粒径は10〜500nmであることが好ましく、より好ましくは20〜200nmである。
他の無機微粒子の含有割合は、トナー全質量に対して0.01〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜3質量%である。
中でもシランカップリング剤が好ましく用いられ、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が使用可能であり、シリコ−ンオイルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が使用可能である。
本発明のトナーは、公知の種々の方法によって製造することができるが、コア粒子の表面に均一にシェル層を形成させることができることから、水系媒体に分散された結着樹脂微粒子と着色剤微粒子などを凝集、融着させてコア粒子を形成し、当該コア粒子の表面にシェル樹脂微粒子を凝集、融着させることによりトナー粒子が得られる乳化重合凝集法によって製造することが好ましい。
(1−1)水系媒体中において、シェル樹脂によるシェル樹脂微粒子を形成して当該シェル樹脂微粒子が分散されてなる分散液を調製するシェル樹脂微粒子分散液調製工程、
(1−2)水系媒体中において、結着樹脂による結着樹脂微粒子を重合により形成して当該結着樹脂微粒子が分散されてなる分散液を調製する結着樹脂重合工程、
(1−3)水系媒体中に、着色剤による着色剤微粒子が分散されてなる分散液を調製する着色剤微粒子分散液調製工程、
(2)水系媒体中で結着樹脂微粒子および着色剤微粒子を凝集させてコア粒子を形成するコア粒子形成工程、
(3)コア粒子が分散されてなる水系媒体中に、シェル樹脂微粒子を添加してコア粒子の表面にシェル樹脂微粒子を凝集、融着させてコア−シェル構造を有するトナー粒子を形成するシェル化工程、
(4)熱エネルギーにより熟成させて、トナー粒子の形状を調整する熟成工程、
(5)トナー粒子の分散系(水系媒体)からトナー粒子を濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程、
(6)洗浄処理されたトナー粒子を乾燥する乾燥工程、
(7)乾燥処理されたトナー粒子に外添剤を添加する外添剤添加工程
から構成される。
シェル樹脂微粒子は、乳化重合法、ミニエマルジョン重合法により作製されることが好ましく、より好ましくは、重合時に下記一般式(2)で表される連鎖移動剤を用いることにより、シェル樹脂の分子量、分子量分布を好ましい範囲に調整することができる。
乳化重合法は、単量体(以下、「モノマー」ともいう。)を臨界ミセル形成濃度(以下、「CMC」と略す。)以上の濃度の乳化剤(以下、「界面活性剤」ともいう。)の存在下で、ホモジナイザー等の機械的分散手段により乳化・分散し、ついで主に水溶性の重合開始剤を添加し、重合して樹脂微粒子を形成し、次いで、会合により所望のサイズの樹脂微粒子を製造する方法である。
一般式(2):HS−R3 −COOR4
上記一般式(2)中、R3 は炭素数1〜10の2価の基を示し、R4 は炭素数2〜15のアルキル基を示す。
なお、体積基準のメジアン径は、「UPA−150」(マイクロトラック社製)を用いて測定されるものである。
水系媒体中には、分散させた微粒子の凝集を防ぐために、分散安定剤が添加されていることが好ましい。
分散安定剤としては、公知の種々のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などの界面活性剤を使用することができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデイシルトリメチルアンオニウムブロマイドなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノリルフェニルポリキオシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、スチリルフェニルポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪族石鹸や、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げることができる。
以上の界面活性剤は、所望に応じて、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
この結着樹脂重合工程においては、結着樹脂に係る樹脂微粒子が形成されて、これがコア粒子形成工程に供される。
具体的には、結着樹脂に係る樹脂微粒子は、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、結着樹脂を形成するための重合性単量体に必要に応じてワックスや荷電制御剤などのトナー構成成分を溶解あるいは分散させた単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで、水溶性のラジカル重合開始剤を添加して、液滴中において重合反応を進行させる。なお、前記液滴中に油溶性の重合開始剤が含有されていてもよい。このような結着樹脂重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い撹拌または超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
また、このような内添剤は、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、コア粒子形成工程において樹脂微粒子および着色剤微粒子と共に当該内添剤微粒子を凝集させることにより、トナー粒子中に導入することもできるが、結着樹脂重合工程において予め導入しておく方法を採用することが好ましい。
ワックスとしては、例えば、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスのような炭化水素系ワックス類、カルナウバワックス、ペンタエリスリトールベヘン酸エステル、ベヘン酸ベヘニル、クエン酸ベヘニルなどのエステルワックス類などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ワックスとしては、トナーの低温定着性および離型性を確実に得る観点から、その融点が50〜95℃であるものを用いることが好ましい。
ワックスの含有割合は、トナーを構成する樹脂全量に対して2〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜18質量%、さらに好ましくは4〜15質量%である。
荷電制御剤としては、水系媒体中に分散することができる公知の種々の化合物を用いることができ、具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体などが挙げられる。
トナー粒子中に荷電制御剤を含有させる方法としては、上記に示したオフセット防止剤を含有させる方法と同様の方法を挙げることができる。
荷電制御剤の含有割合は、トナーを構成する樹脂全量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%とされる。
結着樹脂重合工程において使用される重合開始剤としては、上記と同様のものを使用することができる。
結着樹脂重合工程においては、結着樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては上記と同様のものを使用することができる。
なお、体積基準のメジアン径は、「UPA−150」(マイクロトラック社製)を用いて測定されるものである。
着色剤微粒子分散液は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理は、着色剤が均一に分散されることから、水系媒体中において界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われることが好ましい。着色剤の分散処理に使用する分散機としては、公知の種々の分散機を用いることができる。
この着色剤微粒子分散液中の着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800(大塚電子社製)」で測定されるものである。
このコア粒子形成工程においては、必要に応じて、結着樹脂微粒子および着色剤微粒子と共に、ワックスや荷電制御剤などのその他のトナー構成成分の微粒子を凝集させることもできる。
このコア粒子形成工程において使用する凝集剤としては、特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。金属塩としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の塩などの一価の金属塩;カルシウム、マグネシウム、マンガン、銅などの二価の金属塩;鉄、アルミニウムなどの三価の金属塩などが挙げられる。具体的な金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガンなどを挙げることができ、これらの中で、より少量で凝集を進めることができることから、二価の金属塩を用いることが特に好ましい。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
コア粒子の体積基準のメジアン径は、「コールターマルチサイザー3」(コールター・ベックマン社製)によって測定されるものである。
このシェル化工程においては、コア粒子の分散液中にシェル樹脂微粒子を添加してコア粒子の表面にシェル樹脂微粒子を凝集、融着させ、コア粒子の表面にシェル層を被覆させてトナー粒子を形成する。
具体的には、コア粒子の分散液はコア粒子形成工程における温度を維持した状態でシェル樹脂微粒子の分散液を添加し、加熱撹拌を継続しながら数時間かけてゆっくりとシェル樹脂微粒子をコア粒子の表面に凝集、融着させることによってコア粒子の表面に厚さ100〜300nmのシェル層を被覆させてトナー粒子を形成する。加熱撹拌時間は、1〜7時間が好ましく、3〜5時間が特に好ましい。
上記のコア粒子形成工程およびシェル化工程における加熱温度の制御によりある程度トナーにおけるトナー粒子の形状の均一化を図ることができるが、さらなる形状の均一化を図るために、熟成工程を経る。
この熟成工程は、加熱温度と時間の制御を行うことにより、粒径が一定で分布が狭く形成したトナー粒子表面が平滑だが均一な形状を有するものとなるよう制御する。具体的には、コア粒子形成工程およびシェル化工程において加熱温度を低めにして樹脂微粒子同士の融着の進行を抑制させて均―化を促進させ、この熟成工程においても加熱温度を低めに、かつ、時間を長くしてトナー粒子を所望の平均円形度となる、すなわち表面が均一な形状のものとなるよう制御する。
洗浄工程および乾燥工程は、公知の種々の方法を採用して行うことができる。
この外添剤添加工程は、乾燥処理したトナー粒子に外添剤を添加、混合することにより、トナーを調製する工程である。
外添剤としては、少なくともシリカ微粒子および複合無機微粒子を用い、チタニア微粒子をさらに用いることが好ましい。
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径(D50)で3〜10μmであることが好ましい。この粒径は、乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、例えば1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの非常に微小なドット画像を忠実に再現することができる。
具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を調製し、このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を100μmにして頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、下記式(T)で示される円形度の算術平均値が0.850〜0.990であることが好ましい。
式(T):円形度=粒子投影像と同等の投影面積を有する真円の周囲長/粒子投影像の周囲長
具体的には、トナー粒子を界面活性剤水溶液に湿潤させ、超音波分散を1分間行い、分散した後、「FPIA−2100」を用い、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3000〜10000個の適正濃度で測定を行う。この範囲であれば、再現性のある測定値が得られる。
本発明のトナーは、非磁性の一成分現像剤として用いられるものである。
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して転写材に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
さらに、本発明のトナーは、静電潜像担持体の線速が100〜500mm/secとされる高速機に好適に用いることができる。
当接圧を上記範囲とすることで、現像ローラーの樹脂層を痛めることなく、非磁性一成分トナーを均一な厚さにして搬送でき、且つ非磁性一成分トナーに均一な帯電量を付与することができる。
リン青銅は、他の金属弾性材料(例えば、ステンレス)と比較し、非磁性一成分トナーに安定した帯電を付与できる。
これは、リン青銅の帯電序列が、ステンレスよりプラスであるため、ステンレスより安定した帯電を非磁性一成分トナーに付与することができるものと推測している。
リン青銅板の材質は、JIS H3731相当品が好ましい。
リン青銅の厚さは特に限定されないが、厚さ0.03〜0.12mmのものを用いると当接圧平均を上記範囲に調整しやすい。
温度計、還流冷却器、撹拌機およびモノマーチャージ器を備えたセパラブルフラスコに脱イオン水430部を入れて、窒素ガスで酸素を置換した後70℃に昇温し、過硫酸カリウム(KPS)5部を入れ撹拌を行った。
上記と同一の装置を備えたセパラブルフラスコを用意し、ビニル系重合性単量体Cとして、メチルメタクリレート(MMA)44部、n−ブチルアクリレート(BA)44部、重合性単量体Aとして、上記化合物(A−1)(2,2,2−トリフロオロエチルメタクリレート)を100部、酸性極性基を有する重合性単量体Bとして、メタクリル酸(MAA)12部、連鎖移動剤して、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル1部を脱イオン水480部、アニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルフホン酸ナトリウム:SDS)9部で乳化したもの5%をシードとして、過硫酸カリウムの入ったセパラブルフラスコに加え20分間重合した。
さらに、残りの乳化物を5時間にわたって連続的にフラスコ中に滴下した。それから更に、75℃で3時間反応させた後、50℃に冷却し、イオン交換水で5倍に希釈したのちアンモニア水でpH8に調整し、シェル樹脂微粒子〔S1〕の分散液を得た。シェル樹脂微粒子〔S1〕の平均粒径は体積基準のメジアン径で95nmであった。
シェル樹脂微粒子の作製例1において、重合性単量体A、重合性単量体B、ビニル系重合性単量体Cを表1に記載のように変更した以外は、同様にしてシェル樹脂微粒子〔S2〕〜〔S5〕の分散液を各々調製した。
(1)コア部の形成
温度計、還流冷却器、撹拌機およびモノマーチャージ器を備えたセパラブルフラスコに脱イオン水998部を入れて、窒素ガスで酸素を置換した後72℃に昇温し、過硫酸カリウム5部を入れ攪拌を行った。
上記と同一の装置を備えたセパラブルフラスコを用意し、ビニル系重合性単量体Cとして、メチルメタクリレート44部、n−ブチルアクリレート44部、重合性単量体Aとして、上記化合物(A−1)2,2,2−トリフロオロエチルメタクリレート100部、重合性単量体Bとして、メタクリル酸12部、連鎖移動剤としてn−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル1部を脱イオン水191部、SDS2.2部で乳化したものの5%をシードとして、過硫酸カリウムの入ったセパラブルフラスコに加え20分間重合した。更に残りの乳化物を1.5〜2時間にわたって連続的にフラスコ中に滴下し、コア部とした。
(2)シェル部の形成
その後、1時間反応させ、コア部と同様に、ビニル系重合性単量体Cとして、メチルメタクリレート44部、n−ブチルアクリレート44部、重合性単量体Bとして、メタクリル酸12部、連鎖移動剤としてn−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル1部で乳化したものを1〜2時間にわたって上記の3リットルセパラブルフラスコ中に連続的に滴下し、シェル部とした。
それから更に75℃で2時間反応させた後、50℃に冷却しアンモニア水でpH8に調整し、コアシェル構造を有するシェル樹脂微粒子〔S6〕の分散液を得た。
シェル樹脂微粒子の作製例1において、重合性単量体Bおよびビニル系重合性単量体Cのみを用い、表1に記載のように変更した以外は、同様にして比較用シェル樹脂微粒子〔S7〕の分散液を調製した。
(1)第一段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコにアニオン系界面活性剤(C10H21(OCH2 CH2 )2 OSO3 Na)7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム)9.2gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン70.1g、n−ブチルアクリレート19.9g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックスを調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン105.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタクリル酸6.2g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に、ワックスとして「HNP−57」(日本精蝋社製)98.0gを添加し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、アニオン系界面活性剤(C10H21(OCH2 CH2 )2 OSO3 Na)1.6gをイオン交換水2700mlに溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、ラテックス(1H)を固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により、前記単量体溶液を8時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(KPS)5.1gをイオン交換水240mlに溶解させた開始剤溶液と、イオン交換水750mlとを添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第二段重合)を行い、ラテックスを得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
ラテックス(1HM)に、重合開始剤(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタクリル酸15.3g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却し、結着樹脂微粒子〔1〕の分散液を得た。
この結着樹脂微粒子の分子量は、1380000、80000および13000にピーク分子量を有するものであり、また、平均粒径は122nmであった。
SDS59.0gをイオン交換水1600mlに撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、C.I.Pigment red 122 420.0gを徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子の分散液(以下、「着色剤微粒子分散液〔1〕」という。)を調製した。この着色剤微粒子分散液〔1〕における着色剤微粒子の粒径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、体積基準のメジアン径で89nmであった。
結着樹脂微粒子〔1〕の分散液420.7g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、着色剤微粒子分散液〔1〕166gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8〜10.0に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物12.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6〜60分間かけて90℃まで昇温し、会合粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンター TA−II」にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径で5μmになった時点で、塩化ナトリウム40.2gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長をいったん停止し、コア粒子〔1〕を得た。次いで、シェル樹脂微粒子〔S1〕の分散液を固形分換算で30gを添加し、更に熟成処理として液温度98℃にて2時間にわたり加熱撹拌し、塩化ナトリウム40.2gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子の熟成をいったん停止し液温度98℃にて1〜4時間にわたり加熱撹拌することにより、粒子の融着を継続させた。その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。生成した会合粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄を行い、その後、40℃の温風で乾燥し、トナー粒子〔1〕を得た。トナー粒子〔1〕の体積基準のメジアン径は6.4μmであった。
乾燥させたトナー粒子〔1〕に、下記表2に示すシリカ微粒子〔SI−1〕を0.8質量%、下記表3に示す複合無機微粒子〔FM−1〕を0.03質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合し、目開き50μmの篩を通過させることにより、粗大粒子や凝集物を取り除いてトナー〔1〕を作製した。
トナーの作製例1において、シェル樹脂微粒子の種類および外添剤の種類および添加量を表2〜表5に従って変更したことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔15〕を作製した。
評価機として、市販のデジタルカラープリンター「magicolor5440DL」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を用いた。上記のトナーを投入し、20℃/50%RHの環境下で20万枚の印刷を行い、初期状態および20万枚耐久後の状態において以下の評価を行った。結果を表6に示す。
20万枚耐久後のトナー搬送性変動によるハーフトーン画像の均一性(ムラのなさ)を評価した。下記のように4段階に目視評価した。
A:ムラの無い均一な画像
B:スジ状の極めて薄いムラが存在
C:スジ状の薄いムラが数本存在するが実用上問題ないレベル
D:スジ状のはっきりしたムラが数本以上存在
評価ランクは、A〜Cを合格、Dを不合格とした。
初期と20万枚耐久後のカブリ濃度を、反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて測定した。なお、カブリ濃度は以下のように算出される値である。印字されていない印刷用紙(白紙)の濃度を20箇所測定し、その平均値を白紙濃度とし、次に、無地画像が印刷された印刷用紙の白地部分の濃度を同様に20箇所測定し、その平均値から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度とした。カブリ濃度が0.005未満であれば良好であり、0.010未満であれば実用上問題なく、合格と判断される。
ベタ白部とベタ黒部とが隣り合う画像を現像した現像スリーブの位置が、現像スリーブの次の回転時に現像位置に存在し、ハーフトーンを現像するように設定し、ハーフトーンに現れる濃淡差を目視により確認し、下記評価基準で評価を行った。
◎:濃淡差が見られない
○:濃淡差が見られるが実用可能レベル
×:濃淡差が見られ、実用不可能レベル
2 試料
3 試料の高さ
4 本体セル
5 高圧電源
6 抵抗測定器
10 感光体ドラム
111 帯電ブラシ
112 クリーナー
20 レーザー走査光学系
24 除電ブレード
25 現像ローラー
26 バッファ室
27 ホッパ
28 規制ブレード
29 補助ブレード
30 フルカラー現像カートリッジ
31 現像カートリッジ
32 通路
321 弁
33 支軸
34 供給ローラー
35 回転体
40 中間転写ベルト
41 1次転写ローラー
42 支持ローラー
43 2次転写ローラー
50 クリーナー
60 給紙手段
61 給紙トレイ
62 給紙ローラー
63 タイミングローラー
66 搬送手段
70 定着手段
80 垂直搬送路
100 装置本体
S 転写材
Claims (6)
- 非磁性の一成分現像剤として用いられる静電荷像現像用トナーにおいて、
結着樹脂を含有するコア粒子上に、フッ素を有する重合性単量体と、酸性極性基を有する重合性単量体とにより形成された共重合体樹脂を含有するシェル層が形成されてなるトナー粒子と、外添剤とからなり、
前記外添剤には、シリカ微粒子と、マグネシウムおよびアルミニウムを含有する無機化合物よりなる複合無機微粒子とが少なくとも含有されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記複合無機微粒子が、マグネシウムとアルミニウムとの含有比率〔Mg(atm%)/Al(atm%)〕が1〜4、静抵抗が1×1010〜1×1013Ω・cm、数平均一次粒径が50〜1000nmのものであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記外添剤には、チタン含有酸化物微粒子がさらに含有されていることを特徴とする請求項1または請求子2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記複合無機微粒子は、当該静電荷像現像用トナー全質量に対して0.02〜1.0質量%の割合で含有されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記コア粒子に係る結着樹脂が、スチレン−アクリル系共重合体樹脂よりなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法。
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