JP2014009776A - スペーサエキスパンダの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができるオイルリング用のスペーサエキスパンダの製造方法を提供する。
【解決手段】一対のサイドレールと組み合わせてピストンに装着される3ピースオイルリングを構成するオイルリング用のスペーサエキスパンダ10を製造する方法であって、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1を準備する工程と、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレールとの接触面12を持つ耳部11を成形するせん断加工工程と、せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、せん断加工された後に接触面12に窒化層21を形成する窒化処理工程と、を有する方法により、上記課題を解決した。
【選択図】図3
【解決手段】一対のサイドレールと組み合わせてピストンに装着される3ピースオイルリングを構成するオイルリング用のスペーサエキスパンダ10を製造する方法であって、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1を準備する工程と、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレールとの接触面12を持つ耳部11を成形するせん断加工工程と、せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、せん断加工された後に接触面12に窒化層21を形成する窒化処理工程と、を有する方法により、上記課題を解決した。
【選択図】図3
Description
本発明は、サイドレールと共に用いられるオイルリング用のスペーサエキスパンダの製造方法に関し、さらに詳しくは、サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができるオイルリング用のスペーサエキスパンダの製造方法に関する。
内燃機関用のピストンリングは、圧力リングとオイルリングとに大別される。オイルリングは、オイルの掻き落とし機能と、オイルの消費量を制御するオイルコントロール機能とを有している。オイルリングの形状としては、オイルリング本体と、オイルリング本体を径方向外方のシリンダ内周面に押圧付勢するためのコイルエキスパンダとで構成された2ピースオイルリングや、一対のサイドレールと、そのサイドレール間に設けられてサイドレールを径方向外方のシリンダ内周面に押圧付勢するためのスペーサエキスパンダとで構成された3ピースオイルリングが一般に知られている。
これらのうち3ピースオイルリングでは、近年の内燃機関の高出力化や高性能化にともない、サイドレールのシリンダ内周面への付勢力を低減(低張力化)するとともに、サイドレールの耐摩耗性を向上させることが検討されている。そのため、サイドレールは、リング軸方向の厚さが薄く(薄肉化)され、さらに耐摩耗性の向上を目的とした各種の耐摩耗性皮膜等が設けられていた。こうしたサイドレールに接触してサイドレールをシリンダ内周面に付勢するためのスペーサエキスパンダは、サイドレールの軸方向内周端に接触する「耳部」が摩耗しやすく、窒化処理で窒化層を形成して耐摩耗性を向上させることが行われていた。
例えばガス窒化や塩浴窒化によりスペーサエキスパンダの全周に窒化層が形成された場合、近年のスペーサエキスパンダの薄肉化に伴って、スペーサエキスパンダの母材の厚さに対する窒化層の厚さの占める割合が大きくなり、スペーサエキスパンダ全体のじん性や疲労強度が低下して折損が発生し易くなるという問題があった。
こうした問題に対し、例えば特許文献1には、スペーサエキスパンダとスペーサエキスパンダに支持される一対のサイドレールからなる厚さh1が1〜3mmである3ピース組合せオイルリングであって、前記スペーサエキスパンダは平板状金属によりピストン軸方向波形に形成されて周方向に延伸しており、内周部には母材の剪断によりピストン軸方向に突出して形成されたサイドレールを半径方向外側に押圧する押圧片を有し、前記押圧片の剪断面には窒化層が形成され、前記窒化された剪断面以外の面はNiめっき皮膜で覆われており、少なくとも前記スペーサエキスパンダの前記サイドレールに対向する面の最表面及び/又は前記サイドレールの前記スペーサエキスパンダと対向する面にはフッ素系有機物のみからなる薄膜が形成されていることを特徴とする3ピース組合せオイルリングが提案されている。この技術によれば、サイドレール内周面と接触するスペーサエキスパンダ耳部の耐摩耗性が改善されるとともに、薄幅でよりオイルコントロール機能が高く、オイル燃焼残渣が固着しにくい低摩擦3ピース組合せオイルリングを提供することができるとされている。
また、特許文献2には、平板状線材によりピストン軸方向波形に形成されて周方向に延伸しており、内周部にはピストン軸方向に母材の剪断により突出して形成され、サイドレールを半径方向外側に押圧する押圧片部を有し、該押圧片部の母材の剪断面には窒化層が形成されており、該剪断面以外の面は、Niめっき皮膜又はNi拡散層を有するNiめっき皮膜で覆われている組み合わせオイルリングのスペーサエキスパンダ、及び、平板状線材表面にNiめっき皮膜を1〜7μm施す第一工程、該平板状線材に熱処理を施す第二工程、該平板状線材を波形形状に塑性加工すると同時に該波形線材の内周部分に剪断によって押圧片部を形成する第三工程、リング状に成形する第四工程、ついで窒化処理を施す第五工程から成るスペーサエキスパンダの製造方法が提案されている。
上記特許文献1,2で提案されたスペーサエキスパンダは、スペーサエキスパンダの母材にニッケルめっき層を窒化防止層として予め形成し、その後に剪断加工して母材材質が露出した剪断面である耳部に窒化層を形成する方法で製造されている。
しかしながら、この製造方法では、凹凸やピンホールが存在するニッケルめっき層を形成するため、窒化を十分に防ぐためにはニッケルめっき時間を長くしてめっき層を厚くしなければならず、製造コストが嵩むという難点があった。また、ニッケルめっき層は、ビッカース硬さがHV450前後と硬く、ニッケルめっき層を設けた平板状線材をギア成形して波形形状に塑性加工する際に、ニッケルめっき層が割れたり剥離したりし易いという問題があった。その割れや剥離を防ぐため、熱処理を施してニッケルめっき層のビッカース硬さをHV250以下程度に下げる等の必要があり、製造工数が多くなり、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができるオイルリング用のスペーサエキスパンダの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係るスペーサエキスパンダの製造方法は、一対のサイドレールと組み合わせてピストンに装着されるオイルリング用スペーサエキスパンダの製造方法であって、平板状金属の両面に窒化を防止する層(窒化防止層ともいう。)が積層されたクラッド線材を準備する工程と、準備された前記クラッド線材を前記ピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、成形加工された前記波形の上下面に、前記サイドレールとの接触面を持つ耳部を成形するせん断加工工程と、せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、せん断加工された後に前記接触面に窒化層を形成する窒化処理工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、平板状金属の両面に窒化防止層が積層されたクラッド線材を用いるので、波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工それぞれの工程でも窒化防止層の割れや剥離が起きない。その結果、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがなく、サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができる。また、サイドレールに接触する耳部の接触面に選択的に窒化層を設けることができるので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度を確保することができる。
本発明に係るスペーサエキスパンダの製造方法において、前記せん断加工工程と前記窒化処理工程との間に、前記せん断加工によって生じた前記接触面に、洗い処理及び/又はショットブラスト処理を施す工程を有する。
この発明によれば、せん断加工によって生じた接触面に上記した処理を施すので、例えばせん断加工により窒化防止層に「ダレ」が生じて接触面に残った窒化防止層の残渣を除去すること等ができる。その結果、接触面が窒化処理され易い状態とすることができ、十分な窒化層を設けることができ、耐摩耗性に優れた接触面とすることができる。
本発明に係るスペーサエキスパンダの製造方法において、前記窒化防止層が、ニッケル、コバルト及び銅から選ばれる1種又は2種以上を含有する。
この発明によれば、窒化防止層が上記いずれかの金属成分を少なくとも含有するので、例えばガス窒化や塩浴窒化等の窒化処理が施されても、窒化防止層が形成された部分の窒化を防ぐことができる。
本発明に係るスペーサエキスパンダは、上記した本発明に係るスペーサエキスパンダの製造方法により製造されたスペーサエキスパンダであることを特徴とする。
この発明によれば、平板状金属の両面に窒化防止層が積層されたクラッド線材でスペーサエキスパンダが製造されているので、スペーサエキスパンダを製造する各種の工程(波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工)を経ても、窒化防止層の割れや剥離が起きない。その結果、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがなく、製造コスト低減を図ることができる構造形態を有している。さらに、製造されたスペーサエキスパンダは、サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れているとともに、サイドレールに接触する耳部の接触面に選択的に窒化層が設けられているので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度が確保されている。
本発明に係るオイルリング用スペーサエキスパンダの製造方法によれば、波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工それぞれの工程でも窒化防止層の割れや剥離が起きないので、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがない。その結果、サイドレールとの接触面の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができる。また、サイドレールに接触する耳部の接触面に選択的に窒化層を設けることができるので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度を確保することができる。
本発明に係るスペーサエキスパンダの製造方法について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、その技術的思想を含む範囲内で以下の形態に限定されない。
[スペーサエキスパンダの製造方法]
本発明に係るスペーサエキスパンダ10の製造方法は、図1及び図2に示すように、一対のサイドレール30と組み合わせてピストン(図示しない)に装着される3ピースオイルリング40を構成するオイルリング用のスペーサエキスパンダ10を製造する方法である。そして、図3に示すように、平板状金属2の両面S1,S2に窒化を防止する層(窒化防止層3ともいう。)が積層されたクラッド線材1を準備する工程と、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレール20との接触面12を持つ耳部11を成形するせん断加工工程と、せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、せん断加工された後に接触面12に窒化層21を形成する窒化処理工程と、を有する。
本発明に係るスペーサエキスパンダ10の製造方法は、図1及び図2に示すように、一対のサイドレール30と組み合わせてピストン(図示しない)に装着される3ピースオイルリング40を構成するオイルリング用のスペーサエキスパンダ10を製造する方法である。そして、図3に示すように、平板状金属2の両面S1,S2に窒化を防止する層(窒化防止層3ともいう。)が積層されたクラッド線材1を準備する工程と、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレール20との接触面12を持つ耳部11を成形するせん断加工工程と、せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、せん断加工された後に接触面12に窒化層21を形成する窒化処理工程と、を有する。
この製造方法は、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1を用いるので、波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工それぞれの工程でも窒化防止層3の割れや剥離が起きない。その結果、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがなく、サイドレール30との接触面14の耐摩耗性が優れ、製造コストの低減を図ることができる。また、サイドレール30に接触する耳部11の接触面12に選択的に窒化層21を設けることができるので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度を確保することができるという効果を奏する。
(オイルリング)
最初に、スペーサエキスパンダ10と一対のサイドレール30,30を用いて構成されるオイルリング40について説明する。
最初に、スペーサエキスパンダ10と一対のサイドレール30,30を用いて構成されるオイルリング40について説明する。
オイルリング40は、図1に示すように、スペーサエキスパンダ10と一対のサイドレール30とで組み合わせられて構成され、3ピースオイルリングとも呼ばれて、ピストン(図示しない)のリング溝に装着される。オイルリング40を構成するスペーサエキスパンダ10は、合い口9(図3参照)を有し、ピストンの軸方向に波型形状を形成し、且つ円環形状で形成されている。そして、その軸方向の上下に設けられる一対のサイドレール30に挟まれるように配置される。このスペーサエキスパンダ10は、波形に成形された本体部13を有しているため、弾性エネルギーを蓄積できるばねの働きを有し、さらに、径方向内方に耳部11を有しているため、一対のサイドレール30と組み合わせて使用した際にそのサイドレール30を径方向外方に押圧付勢する働きを有している。サイドレール30は、合い口(図示しない)を有する円環形状をなしており、ピストンの軸方向にそれぞれ独立し且つ離間して、スペーサエキスパンダ10を上下から挟むように配置されている。
こうしたオイルリング40は、内燃機関用ピストンに設けられたリング溝に装着して使用される。径方向外方に押圧付勢された一対のサイドレール30の外周端(外周面ともいう。)がシリンダ内周面に追従して摺動することで、オイル掻き落し機能と、オイルのシール機能と、これらを含めたオイルコントロール機能とを有する。
なお、軸方向の「軸」とは、円環形状からなるスペーサエキスパンダ10の中心軸(仮想中心)、又はオイルリング40が装着されるピストンの軸のことである。「軸方向」とは、その中心軸又はピストンの軸が延びる方向(図1の例では上下に延びる方向)である。また、「径方向」とは、円環形状からなるスペーサエキスパンダ10の中心軸(仮想中心)又はピストンの径方向から見たときのスペーサエキスパンダ10の半径方向のことである。また、「周方向」とは、円環形状からなるスペーサエキスパンダ10の周方向のことである。
以下、スペーサエキスパンダ10の製造方法の各工程を図3を参照しつつ説明し、併せて各構成要素を説明する。
(クラッド線材準備工程)
クラッド線材準備工程は、図3(A)に示すように、スペーサエキスパンダ10を加工するための母材を準備する工程であり、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1を準備する工程である。クラッド線材1は、平板状金属2の両面に、加工後に窒化防止層3となる金属層を積層し、その後に熱間圧延や冷間圧延によって圧延加工して得られる線状素材である。本発明では、こうしたクラッド線材1を成形加工母材として用いたことに特徴がある。
クラッド線材準備工程は、図3(A)に示すように、スペーサエキスパンダ10を加工するための母材を準備する工程であり、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1を準備する工程である。クラッド線材1は、平板状金属2の両面に、加工後に窒化防止層3となる金属層を積層し、その後に熱間圧延や冷間圧延によって圧延加工して得られる線状素材である。本発明では、こうしたクラッド線材1を成形加工母材として用いたことに特徴がある。
平板状金属2の構成材料としては、ステンレス鋼等を挙げることができる。これらの材料は、窒化防止層3を積層した後に熱間圧延や冷間圧延して所望のサイズのクラッド線材1に加工しやすいので、好ましく用いられる。ステンレス鋼としては、例えば、JIS表記でSUS301、SUS304、SUS316、SUS316L等のオーステナイトステンレス鋼や、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼を好ましく挙げることができる。
窒化防止層3の構成材料としては、ニッケル、コバルト及び銅から選ばれる1種又は2種以上を含有する。これらの金属種は、例えばガス窒化や塩浴窒化等の窒化処理が施されても容易に窒化しないので、この金属種を含む層で窒化防止層3を構成すれば、窒化防止層3が形成された部分の窒化を防ぐことができる。具体的には、ニッケル層、コバルト層、銅層、銅ニッケル合金層、ニッケルコバルト合金層、等を挙げることができる。なお、その他の金属にニッケル、コバルト及び銅から選ばれる1種又は2種以上が含まれていてもよい。例えば、ニッケルを含有するFe−36Ni、Fe−42Ni等を例示できる。特にニッケルは、窒化防止の点で優れると共に、耐食性も良いので好ましく適用できる。
クラッド線材1の寸法は、最終的に得られるスペーサエキスパンダ10の種類や大きさに応じて任意に選択されるので特に限定されない。例えば、クラッド線材1の厚は、0.10mm以上、0.3mm以下のものを例示でき、好ましくは0.15mm以上、0.25mm以下のものを例示できる。クラッド線材1の幅も、1.5mm以上、3mm以下のものを例示できる。
こうした寸法のクラッド線材1を構成する窒化防止層3の厚さは、2μm以上、8μm以下が好ましく、3μm以上、6μm以下がさらに好ましい。窒化防止層3の厚さが2μm未満では、十分に窒化を防止することができないことがある。一方、窒化防止層3の厚さが8μmを超えても、さらなる窒化防止効果が望めない。
クラッド線材1の表面に存在する窒化防止層3の硬さは、ビッカース硬さでHV70以上、HV200以下の範囲内とすることができる。この範囲の硬さは、従来のニッケルめっき層めっき皮膜の硬さよりも小さく、その後の加工工程が加わっても、窒化防止層3に割れや剥離が起きにくいという利点がある。
クラッド線材1は、圧延加工した後に得られるので、表面に存在する窒化防止層3の表面は平滑である。したがって、シリンダ内の腐食環境に曝されても攻撃点が少なく、表面に凹凸やピンポールを多く存在するめっき皮膜と比較して、耐食性が増す。特にニッケル層を窒化防止層3とすれば、より耐食性に優れたものとなる。
クラッド線材1は、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3を積層させた所定厚さのクラッド板を所定のスリット幅に裁断加工して得ることができる。クラッド板を裁断加工して得る場合は、加工母材として用いることができる所望の幅になるように裁断する。
裁断加工して準備されたクラッド線材1は、スペーサエキスパンダ10に成形加工したときの内周面17及び外周面18となる裁断面に窒化防止層3が形成されていない。そのため、後述する窒化処理工程では、その内周面17と外周面18が窒化処理されて窒化層21が形成される。
なお、クラッド線材1は、平板状金属2と窒化防止層3との間に拡散層(図示しない)が形成されている。その拡散層は、熱間圧延や冷間圧延が行われるクラッド材特有のものであり、本発明で用いるクラッド線材1も拡散層を有している。こうした拡散層は、従来のようなニッケルめっき層を備えたスペーサエキスパンダ母材には見られず、したがって、例えばニッケルめっき層を窒化防止層として備えた従来のスペーサエキスパンダには、本発明で用いるクラッド線材1が有する拡散層は存在しない。この点で、本発明に係る製造方法で製造されたスペーサエキスパンダと、ニッケルめっき層を備えた従来型のスペーサエキスパンダとの違いが生じている。
こうした拡散層は、平板状金属2と窒化防止層3との密着性を高めるので、後述する各加工工程、例えば波形成形工程、せん断加工工程、リング形状成形工程等の成形加工を経ても、窒化防止層3の剥離や割れの発生を抑えることができる。その結果、歩留まりが高まり、製造コストを低減できる。
(波形成形工程)
波形成形工程は、図3(B)に示すように、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形して、波形成形品4を得るための加工工程である。この波形成形工程は、スペーサエキスパンダ10の成形方法として従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
波形成形工程は、図3(B)に示すように、準備されたクラッド線材1をピストンの軸方向に波形に成形して、波形成形品4を得るための加工工程である。この波形成形工程は、スペーサエキスパンダ10の成形方法として従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
クラッド線材1には、ピストンの軸方向に、又はクラッド線材1の厚さ方向に、波形になるように塑性加工が施される。加工方法は特に限定されないが、ギア成形や波形の金型を用いたプレス成形によって加工することができる。ギア成形は、上下に一対のギア形状の金型を互いのギア歯がかみ合わさるように回転自在に配置し、この一対のギア形状の金型を回転させながら、クラッド線材1を一対のギア形状の金型の間に通すことで、波形に成形するものである。
(せん断加工工程)
せん断加工工程は、図3(C)に示すように、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレール20との接触面12を持つ耳部11を成形して、せん断加工品5を得るための加工工程である。このせん断加工工程も、スペーサエキスパンダ10の耳部12を形成する際に従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
せん断加工工程は、図3(C)に示すように、成形加工された波形の上下面4a,4bに、サイドレール20との接触面12を持つ耳部11を成形して、せん断加工品5を得るための加工工程である。このせん断加工工程も、スペーサエキスパンダ10の耳部12を形成する際に従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
クラッド線材1は、上記した波形成形工程によって波形に形成された後、せん断加工が施されて耳部11が形成される(図3(C))。さらに同時に、耳部12以外の本体部13には、凹部14と凸部15が成形される。この凸部15は、最終的にはサイドレール30に接触してガイドとして機能し、サイドレール30の位置や姿勢を安定させる働きを有する。
せん断加工によって生じたせん断面19(19a,19b)には、窒化防止層3が存在せず、平板状金属2が露出している。このせん断面19は、後述の窒化処理工程において、窒化層21が形成され、サイドレール30の内周端に接触する面となる。加工方法は特に限定されないが、せん断加工用の金型を用いたギア成形、プレス成形又はせん断用治具によって加工することができる。
耳部11は、せん断加工によって成形され、凹部14と凸部(サイドレール外周側支持部)15とからなる本体部13と一体的に形成され、波形の頂部(図3(B)の符号4a,4bを参照)よりも軸方向の上下に突出してなるものである。この耳部11には、サイドレール30と接触する接触面12がせん断加工によって生じる。この接触面12は、スペーサエキスパンダ10がサイドレール30と共にオイルリング40としてエンジンに装着された際には、サイドレール30をシリンダ内周面に押圧付勢するように作用する。なお、図3(C)は模式図であるため、図示していないが、図1及び図2に示す下側の耳部11が形成され、せん断加工により接触面12が形成されている。
(リング形状成形工程)
リング形状成形工程は、図3(D)に示すように、せん断加工された後にリング形状に成形して、リング形状成形品8を得るための加工工程である。このリング形状成形工程も従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
リング形状成形工程は、図3(D)に示すように、せん断加工された後にリング形状に成形して、リング形状成形品8を得るための加工工程である。このリング形状成形工程も従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
このリング形状成形工程は、通常は、せん断加工工程の後で窒化処理工程の前に行われる。このリング形状成形工程では、せん断加工されたクラッド線材1が、リング形状に成形されるのと前後して所定の長さで切断され、合い口9を有するリング形状に成形される。こうしたリング形状に成形したスペーサエキスパンダ10は、サイドレール30と合わせてピストンのリング溝に装着され、合い口9を狭めながらシリンダボアに挿入することで、弾性エネルギーを蓄積できるばねの働きを有し、半径方向外方へ向かう張力を生じさせることができる。なお、図示の例では1つのエキスパンダの個体を示しているが、連続的な螺旋状として形成しても問題はない。その際は、窒化処理した後に個体となるように切断して合い口9を形成することもできる。
(窒化処理工程)
窒化処理工程は、図3(E)に示すように、せん断加工によって生じた接触面12に窒化層21を形成する工程である。この窒化処理工程自体も、スペーサエキスパンダ10の耳部12を窒化処理する際に従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
窒化処理工程は、図3(E)に示すように、せん断加工によって生じた接触面12に窒化層21を形成する工程である。この窒化処理工程自体も、スペーサエキスパンダ10の耳部12を窒化処理する際に従来から行われている工程であるので、特に詳しい説明は省略する。
窒化処理工程は、せん断加工工程の後又はリング形状成形工程の後のいずれかで行われる。すなわち、せん断加工を施した後、リング形状に成形する前に窒化処理を施してもよいし、せん断加工し、さらにリング形状に成形した後に窒化処理を施してもよい。
窒化処理は、せん断加工によって生じたせん断面19(19a,19b)に窒化層21を形成するための処理である。窒化層21が形成されることにより、サイドレール30の内周面と接触する接触面12は、優れた耐摩耗性を有することができる。窒化層21は、窒化防止層3が設けられていない面であれば、接触面12以外にも形成される。なお、本体部13及び耳部11の表面積の大部分(例えば半分以上)に窒化防止層3が形成されていれば、じん性及び疲労強度の低下を効果的に抑制できる。通常は、裁断されたクラッド線材1を用いることから、図2に示すように、窒化防止層3は、本体部13及び耳部11の径方向に対して平行な面に形成される。なお、図3(E)は模式図であるため、図示していないが、図1及び図2に示す下側の耳部11が形成され、その接触面12に窒化層21が形成されている。
窒化処理としては、特に限定されないが、例えばガス窒化法、ガス軟窒化法、塩浴窒化法、塩浴軟窒化法又はプラズマ窒化法を挙げることができる。窒化処理の条件は、必要とする窒化層21の厚さによっても異なり特に限定されないが、ガス窒化法の場合には、550℃〜590℃の条件で行うことが好ましく、塩浴軟窒化法の場合には、570℃〜590℃の条件で行うことが好ましい。
窒化層21は、接触面12には必ず形成される。さらに、窒化層21は、窒化防止層3が形成されていない面に形成されてもよい。ただし、スペーサエキスパンダ10のじん性又は疲労強度を確保できる範囲内であれば、接触面12以外の箇所に窒化層21が形成されていてもよい。例えば、スペーサエキスパンダ10の内周面17及び外周面18は面積が小さいので、窒化層21を形成することによるじん性又は疲労強度への影響は少ない。なお、スペーサエキスパンダ10の内周面17及び外周面18に窒化層21を形成すると、窒化層21が形成されたことによる色の変化によって、オイルリング40の組立時等において、スペーサエキスパンダ10が窒化処理済みか否かを容易に見極めることができる。
こうした 窒化層21は、耐摩耗性に優れるので、サイドレール30と接触する接触面12に窒化層21を形成することで、サイドレール30が接触、摺動することによる摩耗を抑制することができる。窒化層21の厚さは、特に限定されるものではないが、4m以上、50μm以下が好ましく、耐摩耗性の向上という点からは20μm以上とすることがさらに好ましい。窒化層21の厚さが4μm未満では、耐摩耗性が十分ではなく、一方、50μmを超える厚さでは、耐摩耗性のさらなる向上は望めず、じん性又は疲労強度を損なうおそれがある。
(その他の工程)
スペーサエキスパンダの製造方法では、上記以外の工程を任意に備えてもよい。例えば、歪み除去工程、洗い処理工程及びショットブラスト処理工程から選ばれる1以上の工程を備えていてもよい。
スペーサエキスパンダの製造方法では、上記以外の工程を任意に備えてもよい。例えば、歪み除去工程、洗い処理工程及びショットブラスト処理工程から選ばれる1以上の工程を備えていてもよい。
歪み除去工程は、上記した波形成形工程、せん断加工工程、リング形状成形工程等によって、各成形品に蓄積された残留応力(歪)を除去する工程である。通常、熱処理を行う焼鈍工程である。この歪み処理工程は、全ての成形工程が終わった後に行ってもよいし、各成形工程後に随時行ってもよい。歪み処理工程の処理温度は、例えば、400℃以上、500℃以下の範囲で行われることが多い。
洗い処理工程及び/又はショットブラスト処理工程は、せん断加工工程と窒化処理工程との間に、せん断加工によって生じた接触面12を処理する工程である。接触面12に対しては、これらの洗い処理及び/又はショットブラスト処理を施すことができる。
窒化処理面である接触面12を酸洗い及び/又はショットブラストをする。こうすることで、窒化処理前の接触面126に付着したスケール除去と、表面の活性化を行うことができる。なお、スケールは、上記した歪み処理工程で生じるものも含まれる。また、せん断加工によって生じた接触面12に上記した処理を施すので、例えばせん断加工により窒化防止層3に「ダレ」が生じて接触面12に残った窒化防止層3の残渣を除去すること等ができる。その結果、接触面12が窒化処理され易い状態とすることができ、十分な窒化層21を設けることができ、耐摩耗性に優れた接触面12とすることができる。
酸洗い処理としては、常温若しくは、常温より高めの温度とし、窒化面処理面のスケール除去をする処理方法を例示できる。また、ショットブラスト処理としては、グリッド材として#500相当材を用い、接触面12に向けてショットを行い、窒化処理前の接触面12のスケール除去をする処理方法を例示できる。また、ショットブラスト処理としては、せん断加工によって生じたせん断面19に付着した窒化防止層3の残渣を除去するために、微細なメディアを吹き付ける処理方法を例示できる。
[スペーサエキスパンダ]
こうした製造方法で製造されたスペーサエキスパンダ10は、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1で製造されるので、スペーサエキスパンダ10を製造する各種の工程(波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工)を経ても、窒化防止層の割れや剥離が起きない。その結果、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがなく、製造コスト低減を図ることができる構造形態を有している。さらに、製造されたスペーサエキスパンダ10は、サイドレール30との接触面14の耐摩耗性が優れているとともに、サイドレール30に接触する耳部11の接触面12に選択的に窒化層21が設けられているので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度が確保されている。
こうした製造方法で製造されたスペーサエキスパンダ10は、平板状金属2の両面S1,S2に窒化防止層3が積層されたクラッド線材1で製造されるので、スペーサエキスパンダ10を製造する各種の工程(波形成形加工、せん断加工及びリング状成形加工)を経ても、窒化防止層の割れや剥離が起きない。その結果、従来のニッケルめっき層を設けた場合の上記問題(コスト増、割れや剥離、工数増等)が生じることがなく、製造コスト低減を図ることができる構造形態を有している。さらに、製造されたスペーサエキスパンダ10は、サイドレール30との接触面14の耐摩耗性が優れているとともに、サイドレール30に接触する耳部11の接触面12に選択的に窒化層21が設けられているので、スペーサエキスパンダ全体のじん性と疲労強度が確保されている。
実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
[実施例1]
オーステナイトステンレス鋼であるSUS304製の平板状金属2の表面に、ニッケルを積層し、その後に熱間圧延や冷間圧延を施して、厚さ0.20mmのクラッド材を準備した。クラッド材には窒化防止層3としてのニッケル層が上下面に設けられており、そのニッケル層の厚さはそれぞれ5.3μmであった。このクラッド材を、幅1.85mmに裁断してクラッド線材1とした。平板状金属2のビッカース硬さはHV280であり、ニッケル層のビッカース硬さはHV160であった。このビッカース硬さは、微小ビッカース硬度試験機(株式会社フューチュアテック製、FM−ARS9000)を用いて測定した。
オーステナイトステンレス鋼であるSUS304製の平板状金属2の表面に、ニッケルを積層し、その後に熱間圧延や冷間圧延を施して、厚さ0.20mmのクラッド材を準備した。クラッド材には窒化防止層3としてのニッケル層が上下面に設けられており、そのニッケル層の厚さはそれぞれ5.3μmであった。このクラッド材を、幅1.85mmに裁断してクラッド線材1とした。平板状金属2のビッカース硬さはHV280であり、ニッケル層のビッカース硬さはHV160であった。このビッカース硬さは、微小ビッカース硬度試験機(株式会社フューチュアテック製、FM−ARS9000)を用いて測定した。
次いで、クラッド線材1に対して、ギア成形機によって、軸方向(厚さ方向)に波形となるように波形成形を行った。そして、波形成形された波形成形品4を、別のギア成形機によって、波形の頂部4a,4bよりも軸方向に突出してなる耳部11を形成するせん断加工を行った。そして、せん断加工によって生じたせん断面19のうち、サイドレール30に接触する接触面12になるせん断面19aを活性化すべく、硫酸を含む溶液中(50℃〜60℃)に5分〜15分浸漬した。
目視で確認を行い、せん断加工により窒化防止層3に「ダレ」が生じて接触面12に残った窒化防止層3の残渣は、ショットブラストにより除去した。このときのショットブラスト処理は、平均粒径#500μmのグリッドを用い、圧力3〜5kg/cm2で行った。この処理により、せん断面19aに付着したニッケルの残渣を除去した。さらに、せん断加工品5を所定の長さに裁断し、周方向に延伸させることで、合い口9を有するリング形状成形品8にリング形状成形した。合い口9を閉じたときの円環形状の外径寸法は64mmであった。
リング形状に成形した後、ガス窒化による窒化処理を行った。窒化処理によって、ニッケル層が形成されていないせん断面19a,19b、内周面17及び外周面18に窒化層21が形成された。ガス窒化処理は、電気炉の中に被処理物を入れて、550℃〜590℃で30分〜120分という条件で行った。窒化処理した後、最後にバフ研磨を行って、スペーサエキスパンダ10を完成させた。
こうして得られたスペーサエキスパンダ10は、窒化層21の厚さが20μm〜40μmであり、窒化層21のビッカース硬さがHV1000〜HV1500であった。また、製造工程で、ニッケル層の破断、剥離は生じなかった。なお、窒化層21の厚さは、各試料を湿式切断機で切断し、樹脂に試料を埋め込んで研磨し、断面観察によって行った。
1 クラッド線材
2 平板状金属
3 窒化防止層
S1 一方の表面
S2 他方の表面
4 波形成形品
4a,4b 波形の上下面
5 せん断加工品
8 リング状成形品
9 合い口
10 スペーサエキスパンダ
11 耳部
12 接触面
13 本体部
14 凹部
15 凸部(突起部)
17 内周面
18 外周面
19,19a,19b せん断面
21 窒化層
30 サイドレール
40 3ピースオイルリング
2 平板状金属
3 窒化防止層
S1 一方の表面
S2 他方の表面
4 波形成形品
4a,4b 波形の上下面
5 せん断加工品
8 リング状成形品
9 合い口
10 スペーサエキスパンダ
11 耳部
12 接触面
13 本体部
14 凹部
15 凸部(突起部)
17 内周面
18 外周面
19,19a,19b せん断面
21 窒化層
30 サイドレール
40 3ピースオイルリング
Claims (4)
- 一対のサイドレールと組み合わせてピストンに装着されるオイルリング用スペーサエキスパンダの製造方法であって、
平板状金属の両面に窒化を防止する層が積層されたクラッド線材を準備する工程と、
準備された前記クラッド線材を前記ピストンの軸方向に波形に成形する成形加工工程と、
成形加工された前記波形の上下面に、前記サイドレールとの接触面を持つ耳部を成形するせん断加工工程と、
せん断加工された後にリング形状に成形する成形加工工程と、
せん断加工された後に前記接触面に窒化層を形成する窒化処理工程と、を有することを特徴とするスペーサエキスパンダの製造方法。 - 前記せん断加工工程と前記窒化処理工程との間に、前記せん断加工によって生じた前記接触面に、洗い処理及び/又はショットブラスト処理を施す工程を有する、請求項1に記載のスペーサエキスパンダの製造方法。
- 前記窒化防止層が、ニッケル、コバルト及び銅から選ばれる1種又は2種以上を含有する、請求項1又は2に記載のスペーサエキスパンダの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスペーサエキスパンダの製造方法により製造されたスペーサエキスパンダ。
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JP2012148002A JP2014009776A (ja) | 2012-06-29 | 2012-06-29 | スペーサエキスパンダの製造方法 |
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US10228195B2 (en) | 2015-06-04 | 2019-03-12 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Chemical heat storage device |
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-
2012
- 2012-06-29 JP JP2012148002A patent/JP2014009776A/ja active Pending
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