JP2014008859A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Terukazu Higuchi
輝一 樋口
Yoshinobu Yanagimachi
柳町  佳宣
Yasuhiro Yokoo
康弘 横尾
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Abstract

【課題】DEFモードの要求により、最高の吹出温度を許容し、曇りを抑制する。
【解決手段】利用者は、操作パネル61を操作することにより、DEFモードを要求することができる。空調制御装置60は、結露センサ62からの信号によって、ウインドシールド9が曇り得る可曇状態であることを判定することができる。空調制御装置60は、DEFモードが要求されると、吹出モード切換装置31をDEFモードに切換える。さらに、空調制御装置60は、可曇状態が判定されると、空調装置20の吹出温度を上昇させる。空調制御装置60は、冷凍サイクル40の加熱用熱交換器26の目標温度を最高温度に設定し、冷凍サイクル40を制御する。この結果、空調装置20の吹出空気によってウインドシールド9が間接的に加熱され、曇りが抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される空調装置に関する。
特許文献1は、室内熱交換器(特許文献1では蒸発器と呼ばれている)に高温の冷媒を供給することにより暖房運転を可能とした冷凍サイクルを備える車両用空調装置を開示する。さらに、蒸発器吹出し温度Teを窓ガラス温度Tws以下となるように制御すれば、窓ガラスの曇りをより確実に防止することができるという知見を開示している。
特開2007−223544号公報
従来技術では、冬期などにおける暖房運転においても室内熱交換器の温度を低く維持する必要がある。これでは、室内熱交換器による空気の加熱量が制限され、空気を十分に加熱できない場合がある。一方、室内熱交換器によって空気を十分に加熱すると、曇りの抑制が不十分となる場合がある。
上述の観点において、車両用空調装置には、さらなる改良が求められている。
本発明のひとつの目的は、特定の条件下においてのみ空調装置からの吹出温度を最大限に上昇させ、ウインドシールドを間接的に加熱することによって、その曇りを抑制することができる車両用空調装置を提供することである。
本発明の他の目的は、デフロスタ吹出が要求されたときに、ウインドシールドの曇りを抑制するための最高の吹出温度を許容することにより、快適性を過度に損なうことなく、曇りを抑制することができる車両用空調装置を提供することである。
開示されたひとつの発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、開示された発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示された発明のひとつは、車両のウインドシールドへ向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(DEF)を含む複数の吹出口を選択することにより、デフロスタ吹出口から空気を吹き出すDEFモードを含む複数の吹出モードを切換え可能な吹出モード切換装置(31)と、車両の室内に吹出される空気を加熱する空気加熱装置(26、27、28、30、40)と、利用者によりDEFモードが要求されているか否かを判定するDEFモード判定部(63、174)と、ウインドシールドが曇り得る可曇状態であるか否かを判定する可曇状態判定部(63、175、292、475)と、DEFモードが要求され、かつ、可曇状態であるとき、DEFモードに吹出モード切換装置を固定制御し、さらに最大限に空気を加熱するように空気加熱装置を固定制御することにより、吹出空気によってウインドシールドを間接的に加熱し曇りを抑制する固定制御部(65、190、191、192、292、392)とを備えることを特徴とする。
この構成によると、DEFモードが要求され、しかもウインドシールドが曇り得る状態のときに、最大限に空気が加熱される。最大限に加熱された空気はDEFモードへの切換えによって、デフロスタ吹出口からウインドシールドに向けて吹出される。この結果、空調装置によってウインドシールドが間接的に加熱され、ウインドシールドの曇りが抑制される。
本発明の第1実施形態に係る電動車両システムを示すブロック図である。 第1実施形態の空調制御を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る空調制御を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る電動車両システムを示すブロック図である。 第3実施形態に係る空調制御を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る電動車両システムを示すブロック図である。 第4実施形態の空調制御を示すフローチャートである。 第4実施形態の空調制御を示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら開示された発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1において、電動車両システム1は、電動車両に搭載されている。電動車両は、蓄電池と電動機とを備える電気的な駆動システムを含む車両である。電動車両は、道路走行車両、船舶、または航空機である。電動車両は、電気的な駆動システムだけを備えるいわゆる電気自動車によって提供することができる。電動車両は、電気的な駆動システムに加えて、燃料タンクと内燃機関と備える内燃機関システムを備えるハイブリッド車両によって提供されてもよい。
電動車両システム1は、高圧電池(HVBT)2を備える。高圧電池2は二次電池である。高圧電池2は、リチウムイオン電池などによって提供することができる。高圧電池2は、数百ボルトの比較的高い電圧を供給する。高圧電池2は、定置型の広域電力網から、または車両に搭載された発電機から充電される。電動車両システム1は、電池制御装置(BTCU)3を備える。電池制御装置3は、高圧電池2の充放電を監視し、その充放電を制御する。
電動車両システム1は、走行用の電動機(DRMT)4を備える。電動機4は、電動車両の駆動輪を駆動する。高圧電池2は、主として電動機4に給電するために設計されている。
電動車両システム1は、電動車両に搭載された高圧機器(HVDV)5を備える。高圧機器5は、走行用の電動機4を含まない。高圧機器5は、高圧電池2からの給電に適合した定格電圧をもつ機器である。
電動車両システム1は、コンバータ(CONV)6と低圧電池(LVBT)7とを備える。コンバータ6は、高圧電池2から供給される電力を変換し、低圧電池7に供給する。コンバータ6は、低圧電池7を充電する。コンバータ6は、高圧機器5のひとつでもある。低圧電池7は、比較的低い電圧の二次電池である。低圧電池7は、十ボルト程度、例えば12ボルト、または24ボルトといった電圧を供給する。低圧電池7は、コンバータ8を経由して高圧電池2から充電される。
高圧電池2の残量が十分に多い場合、コンバータ6は、低圧電池7の残量を目標レベルに維持するように低圧電池7を充電する。高圧電池2が電動機4を駆動できない程度に放電した時であっても、低圧電池7は複数の負荷に給電し、それらを作動させることができるように低圧電池7は充電される。高圧電池2の残量が少ないときには、コンバータ6は低圧電池7への充電を停止してもよい。これにより、高圧電池2の残量の過剰な低下が抑制される。コンバータ6が低圧電池7への充電を停止しても、所定時間の間は、低圧電池7は、それに接続された複数の負荷へ給電を継続することができる。例えば、低圧電池7の容量は、高圧電池2の残量が少ないと判定されてから、高圧電池2が充電されるまでの低蓄電量期間にわたって負荷への給電を継続することができるように設定することができる。
電動車両システム1は、複数の低圧機器(LVDV)8を備える。複数の低圧機器8は、高圧電池2の電圧より低い電圧で作動する。複数の低圧機器8は、低圧電池7から供給される電力によって作動する。複数の低圧機器8は、後述する空調装置20のほとんどの機器を含む。唯一、空調装置20の電動圧縮機41だけが低圧機器8に含まれない。
電動車両システム1は、車両のウインドシールド9を備えることができる。ウインドシールド9は、車両の運転者の前方に設置されている。ウインドシールド9は、フロントガラスとも呼ばれる。ウインドシールド9は、曇り抑制制御の対象である。
電動車両システム1は、ウインドシールド9に設けられた窓ヒータ(WDSH)10を備える。窓ヒータ10は、ウインドシールド9に設けられ、ウインドシールド9を直接的に加熱することができる電気的なヒータ装置である。窓ヒータ10は、ウインドシールド9に敷設された電熱線、またはウインドシールド9に貼り付けられた透明発熱体によって提供することができる。窓ヒータ10は、低圧機器8のひとつであって、低圧電池7から給電される。
窓ヒータ10は、電動圧縮機が停止しているときにもウインドシールド9に対する加熱機能を発揮できる要素である。窓ヒータ10は、ウインドシールド9を直接的に加熱できる唯一の加熱要素である。窓ヒータ10は、ウインドシールド9の温度を直接的に上昇させることにより、直接的にウインドシールド9の曇りを抑制する。窓ヒータ10は、曇り抑制装置のひとつである。曇り抑制装置は、高圧電池2より低い電圧で作動する低圧機器8に給電する低圧電池7から給電され、電動車両のウインドシールド9の曇りを抑制する。
電動車両システム1は、車両用の空調装置(AIRC)20を備える。窓ヒータ10は、空調装置20のひとつの構成要素として考えることができる。空調装置20は、空調ユニット(HVAC)21を備える。空調ユニット21は、HVAC(Heating Ventilating and Air-Conditioning)ユニットとも呼ばれる。空調ユニット21は、電動車両の室内の暖房、換気、および冷房のための複数の要素22−31を備える。空調ユニット21は、室内に向けて空気を流すことができるダクトを提供する。
内外気切換装置22は、空調ユニット21に導入する空気を選択する。内外気切換装置22は、内気(RCL)、または外気(FRS)のいずれかを選択することができる。内外気切換装置22は、内気と外気との割合を連続的にまたは段階的に調節してもよい。内外気切換装置22は、内気通路と、外気通路と、切換えダンパ機構とによって提供することができる。
内気は、室内から循環的に導入された空気である。外気は、室外から新たに導入された空気である。室内に暖房が求められるとき、外気は内気より低温であることが多い。このため、外気は内気より低湿度であることが多い。また、室内に居る利用者に起因して、外気は内気より低湿度であることが多い。よって、外気は、空調ユニット21からの吹出空気の湿度を低下させるために、または室内の湿度を低下させるために利用することができる。
内外気切換装置22は、室外から外気を導入する外気モードと、室内の内気を循環する内気モードとを切換える。内外気切換装置22は、外気モードを選択しているときに室内の湿度を低下させる。内外気切換装置22は、電動圧縮機が停止しているときにも室内の湿度を低下させる湿度低下装置のひとつである。内外気切換装置22は、室内の湿度を低下させることにより、間接的にウインドシールド9の曇りを抑制する。内外気切換装置22は、曇り抑制装置のひとつである。
送風機23は、空調ユニット21内において、室内に向かう空気流を発生させる。送風機23は、ブロワファンとも呼ばれる。
冷却用熱交換器24は、後述する冷凍サイクル40の一部である。冷却用熱交換器24は、冷凍サイクル40の室内熱交換器である。冷却用熱交換器24は、冷凍サイクル40の蒸発器によって提供される。冷却用熱交換器24は、冷媒によって空調ユニット21内を流れる空気を冷却する。冷却用熱交換器24には、冷凍サイクル40を流れる低温低圧の冷媒が流れる。冷却用熱交換器24は、空調ユニット21内を流れる空気の全量を冷却するように配置されている。
冷却用熱交換器24は、高圧機器5である電動圧縮機41が作動するときにだけ、空気を冷却することができる。よって、冷却用熱交換器24は、電動圧縮機41が停止しているときに空気を冷却する機能を失う空気冷却要素である。冷却用熱交換器24は、冷凍サイクル40が冷却運転されるときにだけ冷却機能を発揮する。冷却用熱交換器24の表面には、冷却機能を発揮している間に結露水が発生する。冷却用熱交換器24が冷却機能を失うと、結露水は蒸発し、室内に吹出される。冷却用熱交換器24は、空調装置20における唯一の空気冷却要素である。
エアミックスダンパ25は、空調ユニット21内において温風と冷風との割合を調節することにより、吹出空気の温度を調節する。エアミックスダンパ25は、後述する空気加熱要素を通過する空気量と、空気加熱要素をバイパスする空気量との割合を調節する。エアミックスダンパ25は、吹出空気の温度を調節する温度調節部材を提供する。
加熱用熱交換器26は、後述する冷凍サイクル40の一部である。加熱用熱交換器26は、冷凍サイクル40の室内熱交換器である。加熱用熱交換器26は、冷凍サイクル40の凝縮器によって提供される。加熱用熱交換器26は、冷媒によって空調ユニット21内を流れる空気を加熱する。加熱用熱交換器26には、高温高圧の冷媒が流れる。加熱用熱交換器26は、空調ユニット21内を流れる空気の少なくとも一部を加熱するように配置されている。加熱用熱交換器26は、空気加熱要素のひとつである。
加熱用熱交換器26は、高圧機器5である電動圧縮機41が作動するときにだけ、空気を加熱することができる。よって、加熱用熱交換器26は、電動圧縮機41が停止しているときにウインドシールド9に対する加熱機能を失う空気加熱要素である。
電気ヒータ27は、空調ユニット21内を流れ室内に吹出される空気を電力によって加熱する。電気ヒータ27は、空調ユニット21内を流れる空気の少なくとも一部を加熱するように配置されている。電気ヒータ27は、電気的な発熱素子によって提供される。電気ヒータは、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータと呼ばれる発熱素子によって提供される。電気ヒータ27は、低圧機器8のひとつである。電気ヒータ27は、低圧電池7から給電される。
電気ヒータ27は、電動車両の室内に吹出される空気を加熱し、ウインドシールド9を間接的に加熱する空気加熱要素のひとつである。電気ヒータ27は、電動圧縮機41が停止しているときにもウインドシールド9に対する加熱機能を発揮できる空気加熱要素である。電気ヒータ27は、ウインドシールド9を間接的に加熱できる加熱要素のひとつである。電気ヒータ27は、ウインドシールド9の温度を上昇させることにより、間接的にウインドシールド9の曇りを抑制する。電気ヒータ27は、曇り抑制装置のひとつである。
吹出モード切換装置31は、空調ユニット21から室内への空気の吹出モードを切換える。吹出モード切換装置31は、複数の吹出口を選択的に開閉することにより、複数の吹出モードを提供する。吹出モード切換装置31は、複数の空気通路と、それら空気通路を開閉する複数のダンパ装置とを備えることができる。例えば、吹出モード切換装置31は、デフロスタ吹出口(DEF)、フェイス吹出口(FC)、およびフット吹出口(FT)を提供する。吹出モード切換装置31は、これら複数の吹出口を組み合わせて、複数の吹出モードを提供する。デフロスタ吹出モードにおいては、空調ユニット21内を流れた空気がデフロスタ吹出口(DEF)から主としてウインドシールド9に向けて吹出される。フェイス吹出モードにおいては、空調ユニット21内を流れた空気がフェイス吹出口(FC)から主として乗員の上半身に向けて吹出される。フット吹出モードにおいては、空調ユニット21内を流れた空気がフット吹出口(FT)から主として乗員の足元に向けて吹出される。
空調装置20は、冷凍サイクル(CYCL)40を備える。冷却用熱交換器24は、冷凍サイクル40の冷却用の室内熱交換器を提供する。加熱用熱交換器26は、冷凍サイクル40の加熱用の室内熱交換器を提供する。冷凍サイクル40は、少なくとも空気の冷却を可能とするために、少なくとも冷却用熱交換器24を備える。この実施形態の冷凍サイクル40は、空気の冷却および空気の加熱の両方が可能なヒートポンプサイクルである。
冷凍サイクル40は、電動圧縮機41を備える。電動圧縮機41は、圧縮機42と、電動機(CPMT)43とを備える。圧縮機42の回転軸は、電動機43の回転軸に連結されている。電動機43は、圧縮機42を駆動する。圧縮機42は、電動機43によって駆動されることにより、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。電動機43は、高圧機器5のひとつである。電動機43は、高圧電池2から高電圧を給電されて回転する。電動機43は、電動車両に搭載された電気的な負荷の中でも消費電力が大きい負荷のひとつである。図示の例においては、電動機43は、走行用電動機4に次いで消費電力が大きい電気的な負荷である。よって、電動機43への給電を禁止することにより、高圧電池2残量の減少を抑制することができる。電動機43への給電を禁止することにより、電動車両の走行距離を延長することが可能である。
圧縮機42の吸入側には気液分離器44が設けられている。圧縮機42は、気液分離器44から冷媒を吸入する。圧縮機42の吐出側には、加熱用熱交換器26が設けられている。圧縮機42は、高温高圧の冷媒を加熱用熱交換器26に供給する。加熱用熱交換器26は、冷凍サイクル40における放熱器、または凝縮器として機能する。
冷凍サイクル40は、室外熱交換器45を備える。室外熱交換器45は、電動車両の室外に設置され、外気と熱交換可能に構成されている。室外熱交換器45は、蒸発器、または放熱器として機能することができる。室外熱交換器45は、加熱用熱交換器26と冷却用熱交換器24との間に設けられている。加熱用熱交換器26を流れた冷媒は、室外熱交換器45に供給される。室外熱交換器45を流れた冷媒は、冷却用熱交換器24に供給可能である。
加熱用熱交換器26と室外熱交換器45との間には、減圧器46と開閉弁47とを含む並列回路が配置されている。並列回路は、冷凍サイクル40における切換装置の一部を提供する。減圧器46は、膨張弁またはキャピラリチューブによって提供することができる。開閉弁47は、電磁アクチュエータを備える電磁弁である。加熱用熱交換機26を流れた冷媒は、減圧器46または開閉弁47を通して室外熱交換器45へ流入する。開閉弁47が開かれているとき、冷媒は、開閉弁47を流れる。よって、加熱用熱交換器26を流れた冷媒は、高温高圧のまま、室外熱交換器45に流れる。開閉弁47が開かれて入るとき、室外熱交換器45は、放熱器として機能する。
室外熱交換器45と冷却用熱交換器24との間には、減圧器48と切換弁49とを含む直列回路が配置されている。直列回路は、冷凍サイクル40における切換装置の一部を提供する。減圧器48は、膨張弁またはキャピラリチューブによって提供することができる。切換弁49は、電磁アクチュエータを備える電磁弁である。切換弁49は、3ポート切換弁である。切換弁49は、室外熱交換器45に連通する共通ポートと、減圧器48に連通する第1ポートと、気液分離器44に連通する第2ポートとを有する。第2ポートは、室外熱交換器45を流れた冷媒が、減圧器48および冷却用熱交換器24を経由することなく、気液分離器44に流れることができるバイパス通路を提供する。切換弁49は、共通ポートと第1ポートとの間の連通状態と、共通ポートと第2ポートとの間の連通状態とを選択的に提供する。切換弁49が共通ポートと第1ポートとを連通するとき、冷媒は、減圧器48と冷却用熱交換器24とを流れる。よって、室外熱交換器45を流れた冷媒は、減圧器48によって減圧され、冷却用熱交換器24を流れる。このとき、低温低圧の冷媒は、冷却用熱交換器24において蒸発し、空調ユニット21内の空気を冷却する。よって、切換弁49が減圧器48に冷媒を流すとき、冷却用熱交換器24は蒸発器として機能する。切換弁49が共通ポートと第2ポートとを連通するとき、冷媒は冷却用熱交換器24をバイパスして流れる。よって、室外熱交換器45を流れた冷媒は、そのまま気液分離器44を経由して、圧縮機42に吸入される。このとき、加熱用熱交換器26だけが機能する。
開閉弁47および切換弁49は連動して制御される。開閉弁47が開くとき、切換弁49は、減圧器49と冷却用熱交換器24とに冷媒を流す。このとき、冷却用熱交換器24は蒸発器として機能することによって空調ユニット21内を流れる空気を冷却し、加熱用熱交換器26は放熱器として機能することによって空調ユニット21内を流れる空気を加熱する。空調ユニット冷媒を開閉弁47が閉じるとき、切換弁49は、減圧器49と冷却用熱交換器24とをバイパスして冷媒を流す。このとき、冷却用熱交換器24は無効化され、加熱用熱交換器26は放熱器として機能することによって空調ユニット21内を流れる空気を加熱する。
空調装置20は、空調のための制御装置(ACCU)60を備える。空調制御装置60は、空調装置20を制御するための制御システムを構成する。空調制御装置60は、複数のセンサを含む複数の入力装置から信号を入力し、それら信号と予め設定された制御プログラムとに基づいて複数のアクチュエータを制御する。
例えば、空調制御装置60は、室内の温度制御に関連する複数のアクチュエータを制御する。空調制御装置60は、室内の温度である室温Trが目標温度Tsetに一致するように、エアミックスダンパ25、および送風機23を制御することができる。また、空調制御装置60は、電池制御装置3によって許容された可用電力量Pcmの範囲内で、電動圧縮機41を運転することができる。さらに、空調制御装置60は、複数の弁47、49を制御することによって、冷却用熱交換器24および加熱用熱交換器26を所定の温度状態に制御することができる。さらに、空調制御装置60は、ウインドシールド9の曇りの抑制に直接的に、または間接的に関与できる複数のアクチュエータを制御する。
空調装置20は、操作パネル(PANL)61を備える。操作パネル61は、空調装置20を操作するための複数のスイッチと、空調装置20の作動状態を示す表示装置とを備える。よって、操作パネル61は、入力装置のひとつであるとともに、制御システムの出力装置のひとつでもある。複数のスイッチは、目標温度を設定するための設定器、内気または外気を選択する内外気スイッチ、風量を設定する風量スイッチ、冷房または暖房を選択するエアコンスイッチ、および吹出モードを選択する吹出モードスイッチを含むことができる。吹出モードスイッチは、デフロスタ吹出口(DEF)からのデフロスタ吹出モードを選択するためのDEFスイッチを含むことができる。利用者は、操作パネル61を操作することにより、デフロスタ吹出モードを要求することができる。
空調装置20は、複数のセンサを備える。複数のセンサは、ウインドシールド9の内側の表面における相対湿度RHWを検出する結露センサ(FGSN)62を含む。結露センサ62は、ウインドシールド9の曇りを検出するセンサを提供する。結露センサ62の出力信号は、ウインドシールド9の内側表面温度における相対湿度RHWを示す。よって、結露センサ62が出力する相対湿度RHWが100%を上回ると、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性があるといえる。一方、結露センサ62が出力する相対湿度RHWが100%を下回る場合、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性はないと判定できる。また、結露センサ62が出力する相対湿度RHWが100%を大幅に上回る場合、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性が高いと判定できる。
空調制御装置60は、例えば、室温Trを検出する室温センサ、目標温度Tsetを設定する設定器、および外気温度Tamを検出する外気温度センサから信号を入力する。空調制御装置60は、日射量を検出する日射センサ、および冷却用熱交換器24の熱交換用フィンの表面温度を検出するセンサから信号を入力することができる。空調制御装置60は、冷凍サイクル40の現在の運転状態、すなわち冷房運転か暖房運転かを示す信号を入力することができる。空調制御装置60は、冷凍サイクル40の各部における冷媒圧力、および/または冷媒温度を検出する複数のセンサから信号を入力することができる。例えば、冷凍サイクル40の高圧冷媒の圧力を検出するセンサ、および低圧冷媒の圧力を検出するセンサから信号を入力することができる。
さらに、空調制御装置60は、電動圧縮機41の現在の消費電力量(VA)を示す信号を内部的に、または外部から取得することができる。さらに、空調制御装置60は、電動圧縮機41の現在の出力指示値(IVOout)を示す信号を内部的に、または外部から取得することができる。さらに、空調制御装置60は、電動圧縮機41において利用可能な電力量の上限を示す可用電力量Pcmを電池制御装置3から取得することができる。さらに、空調制御装置60は、高圧電池2に充電されている電力の残量Brmを電池制御装置3から取得することができる。
空調制御装置60は、間接加熱状態であるか否かを判定する間接加熱判定部(WHDT)63を備える。間接加熱状態は、曇りを抑制するために空気加熱装置によって間接的にウインドシールド9を加熱する必要がある状態を指している。
空調制御装置60は、間接加熱状態が判定されないとき、空調装置20に含まれる複数の低圧機器8を可変制御する通常制御部(NRCT)64を備える。通常制御部64は、結露センサ62からの信号に基づいてウインドシールド9の曇りを抑制するように空調装置20の構成要素をフィードバック制御するフィードバック制御部とも呼ぶことができる。通常制御部64は、結露センサ62からの信号に基づいて、ウインドシールド9の曇りを抑制するように低圧機器8をフィードバック制御する。具体的には、通常制御部64は、結露センサ62からの信号に基づいて、ウインドシールド9の曇りを抑制するように少なくとも曇り抑制装置10をフィードバック制御する。
さらに、空調制御装置60は、間接加熱状態にあるときに、ウインドシールド9の曇りを抑制するために空調装置20の吹出温度を最高温度に固定的に制御する固定制御部(STCT)65を備える。間接加熱状態が判定されるとき、固定制御部65は、通常制御部64によるフィードバック制御に代わって、加熱用熱交換器26による空気加熱の目標温度TAVを最高温度に固定制御する。間接加熱状態が判定されるとき、吹出モード切換装置31および冷凍サイクル40以外の空調装置20の構成要素は通常制御部64による可変制御の下に置かれる。固定制御部65は、間接加熱判定部63の判定結果に応答して、上記固定的な制御を実行する。
電池制御装置3および空調制御装置60は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納している。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクによって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される制御方法を実行するように制御装置を機能させる。制御装置が提供する手段は、所定の機能を達成する機能的ブロック、またはモジュールとも呼ぶことができる。
電池制御装置3は、高圧電池2に充電されている電力量の残量Brmを示す信号を出力する。さらに、電池制御装置3は、高圧電池2から給電される複数の機器に許容された可用電力量を示す信号を出力する。例えば、電池制御装置3は、空調装置20の電動圧縮機41が利用可能な可用電力量Pcmを示す信号を出力する。
図2は、ウインドシールド9における曇りを抑制するための曇り抑制処理170を示す。空調制御装置60は、曇り抑制処理170を所定周期で繰り返して実行する。
ステップ171では、空調制御装置60は、曇り抑制処理170に必要な情報を取得する。例えば、冷却用熱交換器24の冷却作用の停止を示す冷凍サイクル40の運転状態を示す信号、および相対湿度RHWを取得する。
ステップ172では、空調制御装置60は、電動圧縮機41を含む冷凍サイクル40を制御する。ここでは、可用電力量Pcm、結露センサ62により検出された相対湿度RHW、および冷却用熱交換器24の表面温度などの信号に基づいて電動圧縮機41の回転数が制御される。例えば、電動圧縮機41は、結露センサ62からの信号により示されるウインドシールド9の曇りを抑制するように制御される。ウインドシールド9に曇りが発生しているときには、冷却用熱交換器24によって除湿された空気を室内に供給するように電動圧縮機41が運転されることがある。また、冷房運転が必要ではないと判定されるとき、電動圧縮機41が停止されることがある。
ステップ172では、開閉弁47および切換弁49も制御される。例えば、利用者が冷房運転から暖房運転への切換えを要求した場合、開閉弁47および切換弁49の状態は反転される。利用者が暖房運転から冷房運転への切換えを要求した場合にも、開閉弁47および切換弁49の状態は反転される。さらに、室温Trを目標温度Tsetに制御するための必要な吹出温度が得られるように、開閉弁47および切換弁49は自動的に制御される場合がある。
ステップ173では、空調制御装置60は、冷凍サイクル40が暖房運転されているか否かを判定する。冷凍サイクル40が暖房運転されている場合、処理はステッププ174へ進む。冷凍サイクル40が暖房運転されていない場合、すなわち冷房運転されているか、または停止している場合、ステップ180へ進む。
ステップ174では、空調制御装置60は、利用者によってデフロスタ吹出モード(DEFモード)が要求されているか否かを判定する。空調制御装置60は、操作パネル61に設けられたDEFスイッチからの信号に基づいて、DEFモードが要求されているか否かを判定することができる。DEFモードが要求されている場合、処理はステップ175へ進む。DEFモードが要求されていない場合、処理はステップ180へ進む。
ステップ175では、空調制御装置60は、結露センサ62の信号に基づいて、ウインドシールド9が曇り得る状態にあるか否かを判定する。以下では、ウインドシールド9が曇り得る状態を、可曇状態とも呼ぶ。空調制御装置60は、結露センサ62の信号に基づいて、可曇状態にあるか否かを判定する。例えば、結露センサ62によって検出される相対湿度RHWが100%前後の所定の閾値を上回る場合、可曇状態にあると判定することができる。可曇状態にある場合、処理はステップ190へ進む。可曇状態にない場合、処理はステップ180へ進む。
ステップ173−175は、間接加熱状態であるか否かを判定する間接加熱判定部(WHDT)63を提供する。よって、冷凍サイクル40が暖房状態にあり、DEFモードが要求されており、しかも可曇状態であるときに、間接的なウインドシールド9の加熱が必要であると判定される。
ステップ180では、空調制御装置60は、第1の曇り抑制制御を実行する。ここでは、結露センサ62の信号を利用して、ウインドシールド9の曇りを抑制するように空調装置20がフィードバック制御される。空調装置20は、高圧電池2の電力と、低圧電池7の電力との両方を利用してウインドシールド9の曇りを抑制する。ステップ180は、通常制御部64を提供する。
ステップ181では、空調制御装置60は、吹出モード切換装置31を制御する。ここでは、利用者に快適な環境を提供するように、吹出モードが選択される。空調制御装置60は、利用者が要求する吹出モードを実現するように吹出モード切換装置31を制御する。さらに、自動制御が要求されるとき、空調制御装置60は、吹出空気の温度に応じて自動的に適切な吹出モードを選択し、選択された吹出モードを実現するように吹出モード切換装置31を制御することができる。
ステップ182では、空調制御装置60は、空調ユニット21内を流れる空気を加熱する制御を実行する。ここでは、室温Trを目標温度Tsetに調節するように、空調ユニット21に含まれる空気を加熱するための要素が制御される。ステップ182は、室温Trを目標温度Tsetにフィードバック制御するように空気加熱装置をフィードバック制御する通常制御部64を提供する。ここでは、エアミックスダンパ25が制御される。さらに、加熱用熱交換器26、すなわち冷凍サイクル40が制御される。さらに、電気ヒータ27が制御される。ステップ182により、室温Trが目標温度Tsetに制御され、快適な温度環境が提供される。
ステップ183では、空調制御装置60は、内外気切換装置22を制御する。ここでは、利用者の求めに応じて内気または外気が選択される。さらに、自動制御が要求されるとき、内外気切換装置22は、結露センサ62からの信号により示されるウインドシールド9の曇りを抑制するように制御される。
ステップ184では、空調制御装置60は、ウインドシールド9を加熱するための窓加熱制御を実行する。ここでは、ウインドシールド9を直接的に加熱できる窓ヒータ10が制御される。例えば、窓ヒータ10は、結露センサ62からの信号により示されるウインドシールド9の曇りを抑制するようにフィードバック制御される。ウインドシールド9に曇りが発生しているときには、窓ヒータ10へ通電され、ウインドシールド9が加熱されることがある。ウインドシールド9が加熱されると、ウインドシールド9の表面における相対湿度が低下する。この結果、ウインドシールド9の曇りが抑制される。窓ヒータ10は、ウインドシールド9の内側表面温度を、室内の空気の露点温度より高くするための加熱手段である。結露センサ62からの信号によりウインドシールド9が曇らないと判定されるときには、窓ヒータ10への通電が遮断される。
ステップ185では、空調制御装置60は、送風機23を制御する。空調制御装置60は、利用者が要求する風量を実現するように送風機23を制御する。さらに、自動制御が要求されるとき、空調制御装置60は、室温Trを目標温度Tsetに制御するために必要な風量を実現するように送風機23を自動的に制御することができる。
ステップ186では、空調制御装置60は、空調装置20の表示装置を制御する。例えば、空調制御装置60は、現在の室温Tr、目標温度Tset、風量、吹出モードなどの空調状態を操作パネル61に表示する。
ステップ190では、空調制御装置60は、第2の曇り抑制制御を実行する。ここでは、空調制御装置60は、空調装置20によってウインドシールド9を間接的に加熱するように空調装置20の運転状態を固定制御する。ステップ190は、ステップ173−175によって間接加熱状態であることが判定されると、その判定の直後から、必ず実行される。そして、ステップ190の処理は、間接加熱状態である間中、継続される。ステップ190は、固定制御部65を提供する。
ステップ191では、空調制御装置60は、吹出モード切換装置31をDEFモードに固定する。したがって、空調ユニット21は、ウインドシールド9に向けて空気を吹き出す。
ステップ192では、空調制御装置60は、吹出温度を最高温度とするための最高吹出温度制御を実行する。ステップ192は、固定制御部65を提供する。ステップ192では、空調制御装置60は、ステップ182が提供する通常制御部64によるフィードバック制御に代わって、空気加熱装置を固定制御する。ステップ192では、空調制御装置60は、最大限に空気を加熱するように空気加熱装置を固定制御する。
ステップ192では、空調制御装置60は、エアミックスダンパ25を最大暖房位置に固定的に位置付ける。エアミックスダンパ25は、室温Trを目標温度Tsetにフィードバック制御するように制御される。しかし、この実施形態では、暖房状態にあるとき、目標吹出温度を実現するために、空気加熱要素である冷凍サイクル40、および電気ヒータ27による加熱量が制御される。よって、エアミックスダンパ25は最大暖房位置に固定的に位置付けられる。
ステップ192では、空調制御装置60は、加熱用熱交換器26の目標温度TAVを最高温度TVAHに設定する。目標温度TAVは、加熱用熱交換器26の表面温度、または加熱用熱交換器26によって加熱された空気の温度である。空調制御装置60は、加熱用熱交換器26において最高温度TVAHが得られるように冷凍サイクル40を制御する。
ステップ192では、電気ヒータ27は作動状態に置かれない。よって、空調装置20の吹出温度は、加熱用熱交換器26、すなわち冷凍サイクル40だけによって決定される。
ステップ191とステップ192とにより、DEF吹出口からは、高い温度の空気が吹出される。高温の空気は、ウインドシールド9を加熱する。やがて、ウインドシールド9の温度は、室内の空気の露点温度を完全に上回るようになる。この結果、ウインドシールド9の曇りか抑制される。
この構成では、利用者がDEFモードを要求しており、しかも曇り得る状態である場合に、吹出温度が最高温度に高められる。よって、高温の吹出空気による利用者の不快感は抑制される。
ステップ192の後、処理はステップ183へ進む。この結果、吹出モード切換装置31および冷凍サイクル40以外の低圧機器8は、通常制御部64による可変制御の下におかれる。例えば、内外気切換装置22、窓ヒータ10、および送風機23などの低圧機器8は作動可能な状態におかれる。
この実施形態によると、暖房状態にあり、DEFモードが要求され、さらに可曇状態である場合に、ウインドシールド9を空調装置20によって間接的に加熱すべき間接加熱状態であることが判定される。間接加熱状態が判定されると、その直後から、必ず、ウインドシールド9の曇りを抑制するための措置が講じられる。しかも、DEFモードへの切換えと、空調装置20からの吹出温度を最高温度に上昇させることとによって曇りが抑制される。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る曇り抑制処理270を示す。この実施形態でも、図1と同じ構成が採用されている。この実施形態では、先行する実施形態のステップ175が採用されない。さらに、先行する実施形態のステップ192に代えて、ステップ292が採用されている。
この実施形態では、冷凍サイクル40が暖房状態にあり、しかも、DEFモードが要求されているときに、処理はステップ190へ進む。
ステップ292では、空調制御装置60は、予め設定された特性に基づいて加熱用熱交換器26の目標温度TAVを設定する。目標温度TAVは、結露センサ62によって検出される相対湿度RHWに応じて設定される。相対湿度RHWが高くなるにつれて、目標温度TAVは高く設定される。
相対湿度RHWが上限値RH2にあるとき、ウインドシールド9には高い確率で曇りが発生する。相対湿度RHWが下限値RH1にあるとき、ウインドシールド9には稀に曇りが発生する。よって、相対湿度RHWが上限値RH2にあるときは、ウインドシールド9が曇り得る状態にあると考えることができる。相対湿度RHWが上限値RH2にあるとき、目標温度TAVは最高温度TAVHに設定される。一方、相対湿度RHWが下限値RH1にあるとき、目標温度TAVは最低温度TAVLに設定される。上限値RH2と下限値RH1との間においては、相対湿度RHWに比例するように目標温度TAVが設定される。目標温度TAVの設定特性には、ヒステリシス特性が付与されている。
相対湿度RHWが上限値RH2より低いとき、目標温度TAVは最高温度TAVHより低く設定される。相対湿度RHWが高くなるほど、曇りの可能性は高くなる。このステップにおける特性は、曇りの可能性が高くなるほど、加熱用熱交換器26の目標温度、すなわち吹出温度を高く設定する。このため、曇りの可能性の高さに比例して、曇り抑制作用の強度が高められる。
相対湿度RHWが上限値RH2に到達すると、すなわち曇りの可能性が極めて高い状態となると、目標温度TAVは最高温度TAVHに設定される。この実施形態では、相対湿度RHWが上限値RH2であることが、可曇状態に相当する。よって、このステップにおける特性は、上述の実施形態におけるステップ175の可曇状態であるか否かの判定を包含している。
この実施形態では、ステップ173、およびステップ174の判定に加えて、ステップ292における設定特性によって、間接加熱状態であるか否かが実施的に判定される。よって、ステップ173、174、およびステップ292によって間接加熱判定部63が提供されている。言い換えると、ステップ292は、可曇状態判定部と固定制御部とを提供する。これら可曇状態判定部と固定制御部とは、ステップ292内に図示された、予め設定された設定特定によって提供される。この設定特性は、ウインドシールド9に曇りが発生する可能性の高さを示す相対湿度RHWが可曇状態に相当する上限値RH2に向けて高くなるほど、空気加熱装置26による空気の加熱量TAVを大きく設定する。設定特性は、可能性の高さ(RHW)が可曇状態(RH2)にあるとき、加熱量(TAV)を最高値(TAVH)に設定するように設定されている。
この実施形態によると、先行する実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、この実施形態によると、相対湿度RHWが上限値RH2より低いとき、すなわち可曇状態よりも曇りの発生可能性が低いときにも、目標温度TAV、すなわち吹出温度が高められる。しかも、相対湿度RHWの上昇につれて、目標温度TAV、すなわち吹出温度は上昇する。よって、曇りの発生可能性の高まりに応じて、曇り抑制作用の強度を高めることができる。よって、曇りの発生が効果的に抑制される。
(第3実施形態)
図4は、第2実施形態に係る電動車両システムを示す。この実施形態では、空気加熱装置、および曇り抑制装置のひとつとして、温媒体を利用した熱交換器が設けられている。
温媒体熱交換器28は、車両に搭載された熱源としての機器(HS)29を冷却するための冷却媒体によって空調ユニット21内を流れ室内に吹出される空気を加熱する。温媒体熱交換器28は、空調ユニット21内を流れる空気の少なくとも一部を加熱するように配置されている。温媒体熱交換器28は、機器29を冷却するための冷却システムの一部である。冷却媒体は、水などの熱輸送流体である。機器29は、発熱する機器であって、例えば、車両に搭載された電気機器、インバータ回路、または内燃機関によって提供される。
温媒体熱交換器28は、媒体が循環しているとき、機器29から供給される熱によって空気を加熱することができる。よって、温媒体熱交換器28は、それだけで、空気加熱装置のひとつを提供することができる。温媒体熱交換器28は、電動圧縮機41が停止しているときにもウインドシールド9に対する加熱機能を発揮できる空気加熱要素である。温媒体熱交換器28は、ウインドシールド9を間接的に加熱できる加熱要素のひとつである。温媒体熱交換器28は、ウインドシールド9の温度を上昇させることにより、間接的にウインドシールド9の曇りを抑制する。温媒体熱交換器28は、曇り抑制装置のひとつである。
温媒体熱交換器28を含む冷却システムは、冷却媒体を加熱するための電気的な媒体ヒータ30を備える。媒体ヒータ30は、温媒体熱交換器28を通して、電力によって空調ユニット21内を流れる空気を加熱する。媒体ヒータ30は、空調ユニット21内を流れる空気の少なくとも一部を、間接的に加熱するように配置されている。媒体ヒータ30は、電気的な発熱素子によって提供される。媒体ヒータ30は、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータと呼ばれる発熱素子によって提供される。媒体ヒータ30は、高圧機器5のひとつである。媒体ヒータ30は、高圧電池2から給電される。
媒体ヒータ30は、媒体と温媒体熱交換器28とを介して、空気を加熱することができる。よって、媒体ヒータ30は、温媒体熱交換器28とともに作動状態におかれることによって、空気を加熱する。よって、温媒体熱交換器28並びに媒体ヒータ30を含む組合せ装置は、空気加熱装置のひとつを提供する。媒体ヒータ30は、電動圧縮機41が停止しているときにもウインドシールド9に対する加熱機能を発揮できる空気加熱要素である。媒体ヒータ30は、ウインドシールド9を間接的に加熱できる加熱要素のひとつである。媒体ヒータ30は、ウインドシールド9の温度を上昇させることにより、間接的にウインドシールド9の曇りを抑制する。媒体ヒータ30は、曇り抑制装置のひとつである。
図5は、第3実施形態に係る曇り抑制処理370を示す。この実施形態のステップ182では、先行する実施形態に加えて、温媒体熱交換器28に流れる媒体の流量が制御され、さらに、媒体ヒータ30が制御される。この実施形態では、先行する実施形態のステップ192に代えてステップ392が採用されている。さらに、ステップ392の後に、ステップ393、394が追加されている。
ステップ392では、空調制御装置60は、吹出温度を最高温度とするための最高吹出温度制御を実行する。ステップ392では、空調制御装置60は、エアミックスダンパ25を最大暖房位置に固定的に位置付ける。ステップ392では、空調制御装置60は、加熱用熱交換器26の目標温度TAVを最高温度TVAHに設定する。空調制御装置60は、加熱用熱交換器26において最高温度TVAHが得られるように冷凍サイクル40を制御する。
さらに、ステップ392では、空調制御装置60は、電気ヒータ27をON状態、すなわち作動状態に固定する。電気ヒータ27は、最大の加熱能力を発揮することにより空気を最高温度に加熱する。
さらに、ステップ392では、空調制御装置60は、温媒体熱交換器28により空気を加熱するために媒体を循環させることができる。例えば、空調制御装置60は、媒体の循環経路に配置された電動ポンプを作動させることにより媒体を循環させる。この結果、機器29から得られる熱は、媒体を加熱し、さらに温媒体熱交換器28において空気を加熱する。よって、温媒体熱交換器28は、作動状態に固定制御される。ステップ392では、温媒体熱交換器28の目標温度を最高温度に設定することにより温媒体熱交換器28を固定制御する。目標温度は、温媒体熱交換器28の表面温度、または温媒体熱交換器28によって加熱された直後の空気の温度である。温媒体熱交換器28は、機器29から供給される熱を利用した最大の加熱能力を発揮することにより空気を最高温度に加熱する。
さらに、ステップ392では、空調制御装置60は、媒体ヒータ30をON状態、すなわち作動状態に固定する。媒体ヒータ30から供給される熱は、媒体を加熱し、さらに温媒体熱交換器28において空気を加熱する。媒体ヒータ30は、最大の加熱能力を発揮することにより空気を最高温度に加熱する。
ステップ393では、空調制御装置60は、内外気切換装置22を外気モードに固定する。したがって、空調ユニット21は、湿度が比較的低い外気を導入する。よって、空調ユニット21は、室内に向けて湿度が比較的低い空気を供給することにより、ウインドシールド9の曇りを抑制する。
ステップ394では、空調制御装置60は、窓ヒータ10をON状態に固定する。窓ヒータ10は、結露センサ62の信号に依存することなく作動状態に固定される。よって、ウインドシールド9は継続的に加熱される。この結果、ウインドシールド9の曇りが抑制される。ステップ394の後、処理はステップ185へ進む。
この実施形態においても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、この実施形態のひとつの側面では、空調装置20に設けられた複数の空気加熱要素26、27、28、30によって空気が最高温度に加熱される。よって、ウインドシールド9の間接的な加熱が促進される。
また、この実施形態の他のひとつの側面では、空調装置20から吹出される空気の湿度を低下させるための装置が利用される。具体的には、内外気切換装置22が外気モードに固定される。よって、ウインドシールド9の間接的な加熱に加えて、低湿度の空気によっても曇りが抑制される。
また、この実施形態の他のひとつの側面では、空気加熱要素26、27、28、30に加えて、さらに窓ヒータ10によってウインドシールド9が直接的に加熱される。よって、ウインドシールド9の加熱が促進される。
(第4実施形態)
図6は、この実施形態の電動車両システム1を示す。この実施形態の電動車両システム1は、結露センサを備えない。図7は、第4実施形態に係る曇り抑制処理470を示す。この実施形態では、先行する実施形態のステップ175に代えてステップ475が採用されている。この実施形態では、結露センサ62を用いることなく、曇り抑制制御180、190が実行される。まず、ステップ180では、結露センサ62を用いることなく空調装置20が制御される。
図8は、ステップ475の細部を示す。図中には、判定のための閾値の具体的な温度値(°C)が例示されている。ステップ475では、結露センサ62を用いることなく、複数のセンサによって検出された情報に基づいてウインドシールド9が曇り得る状態であるか否かを判定する。
ステップ475aでは、空調制御装置60は、電動車両の走行速度SPDが所定の閾値を上回るか否かを判定する。閾値は、ウインドシールド9が走行風によって冷却され、ウインドシールド9の温度が低下するような速度に設定される。ステップ475aにおける判定特性は、ヒステリシス特性をもつ関数f1(SPD)によって与えられる。走行速度SPDが閾値より低い場合、処理はNO、すなわちステップ180へ進む。走行速度SPDが閾値より高い場合、処理はステップ475bへ進む。
ステップ475bでは、空調制御装置60は、外気温度Tamが所定の閾値を上回るか否かを判定する。閾値は、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性のある温度に設定される。ステップ475bにおける判定特性は、ヒステリシス特性をもつ関数f2(Tam)によって与えられる。外気温度Tamが閾値より高い場合、処理はNO、すなわちステップ180へ進む。外気温度Tamが閾値より低い場合、処理はステップ475cへ進む。
ステップ475cでは、空調制御装置60は、室温Trが所定の閾値を上回るか否かを判定する。閾値は、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性のある温度に設定される。ステップ475cにおける判定特性は、ヒステリシス特性をもつ関数f3(Tr)によって与えられる。室温Trが閾値より高い場合、処理はNO、すなわちステップ180へ進む。室温Trが閾値より低い場合、処理はステップ475dへ進む。
ステップ475dでは、空調制御装置60は、目標吹出温度TAOが所定の閾値を上回るか否かを判定する。目標吹出温度TAOは、室温Trを目標温度Tsetにフィードバック制御するために必要な吹出空気の温度である。目標吹出温度TAOは空調制御装置60内において演算される室温制御のための制御変数のひとつである。例えば、目標吹出温度TAOは、目標温度Tset、室温Tr、外気温度Tam、日射量Ts、定数C、および係数Ks、Kr、Ka、Ksから演算することができる。例えば、TAO=Tset・Kset−Tr・Kr−Tam・Ka−Ts・Ks+Cの演算式が知られている。閾値は、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性のある温度に設定される。ステップ475dにおける判定特性は、ヒステリシス特性をもつ関数f4(TAO)によって与えられる。目標吹出温度TAOが閾値より高い場合、処理はNO、すなわちステップ180へ進む。目標吹出温度TAOが閾値より低い場合、処理はステップ475eへ進む。
ステップ475eでは、空調制御装置60は、日射量Tsが所定の閾値を上回るか否かを判定する。閾値は、ウインドシールド9に曇りが生じる可能性のある日射量に設定される。ステップ475eにおける判定特性は、ヒステリシス特性をもつ関数f5(Ts)によって与えられる。日射量Tsが閾値より高い場合、処理はNO、すなわちステップ180へ進む。日射量Tsが閾値より低い場合、処理はYES、すなわちステップ190へ進む。
この実施形態によると、ウインドシールド9の温度に影響を与える情報、および室内の空調状態を示す情報の組み合わせに基づいて、可曇状態であるか否かの判定を実行できる。よって、結露センサ62に依存することなく、可曇状態であるか否かを判定することができる。
(他の実施形態)
以上、開示された発明の好ましい実施形態について説明したが、開示された発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、開示された発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。開示された発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
例えば、制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
例えば、上記実施形態では、2つの室内熱交換器24、26を備える冷凍サイクル40によってヒートポンプサイクルを提供した。これに代えて、単一の室内熱交換器を備え、この単一の室内熱交換器を冷却用途と加熱用途とに切換えるヒートポンプサイクルを採用してもよい。例えば、室内熱交換器を蒸発器とする運転モードと、室内熱交換器を放熱器とする運転モードとを切換え可能な反転型のヒートポンプサイクルを採用することができる。
上記実施形態では、冷凍サイクル40の加熱用熱交換器26、すなわち室内熱交換器の目標温度を最高温度に設定することによりウインドシールド9を間接的に加熱した。具体的には、第1実施形態では、加熱用熱交換器26の目標温度だけを最高温度に固定制御した。これに代えて、電気ヒータ27だけを作動状態とし、その目標温度を最高温度に固定制御してもよい。また、第3実施形態では、冷凍サイクル40、電気ヒータ27、温媒体熱交換器28、および媒体ヒータ30のすべてを作動状態に固定制御した。これに代えて、少なくともひとつの空気加熱装置を空気を最大限に加熱するように固定制御してもよい。例えば、冷凍サイクル40、電気ヒータ27、温媒体熱交換器28、および温媒体熱交換器28並びに媒体ヒータ30の少なくともふたつを作動状態とし、それらの目標温度を最高温度に固定制御してもよい。
上記実施形態では、間接加熱状態においても通常の風量制御を実行した。これに代えて、間接加熱状態においては、風量を増加することによりウインドシールド9の加熱を促進してもよい。
上記実施形態では、間接加熱状態においても通常の表示制御を実行した。これに代えて、間接加熱状態においては、固定制御されている要素を表示することにより、制限されている機能を利用者に知らせてもよい。
上記実施形態では、ウインドシールド9を間接的に加熱する装置として、加熱用熱交換器26、電気ヒータ27、温媒体熱交換器28、および媒体ヒータ30のすべてを備える一例を示したが、これらの少なくともひとつを備える構成を採用してもよい。また、低圧機器8には、座席を暖めるシートヒータ、および/またはステアリングホイールを暖めるステアリングヒータなどの追加的な電気的ヒータを採用することができる。また、媒体ヒータ30を低圧機器8とし、媒体ヒータ30に低圧電池7から給電するように構成し、曇り抑制装置として利用してもよい。
上記実施形態では、電動車両用の空調装置を例示した。これに代えて、開示された車両用空調装置は、内燃機関のみを動力源として備える車両にも適用することができる。
1 電動車両システム、2 高圧電池、3 電池制御装置、4 電動機、
5 高圧機器、6 コンバータ、7 低圧電池、8 低圧機器、
9 ウインドシールド、10 窓ヒータ、20 車両用の空調装置、
21 空調ユニット、22 内外気切換装置、23 送風機、
24 冷却用熱交換器、25 エアミックスダンパ、26 加熱用熱交換器、
27 電気ヒータ、28 温媒体熱交換器、29 機器、30 媒体ヒータ、
31 吹出モード切換装置、
40 冷凍サイクル、 41 電動圧縮機、
60 空調制御装置、61 操作パネル、62 結露センサ、
63 間接加熱判定部、64 通常制御部、65 固定制御部。

Claims (9)

  1. 車両のウインドシールドへ向けて空気を吹出すデフロスタ吹出口(DEF)を含む複数の吹出口を選択することにより、前記デフロスタ吹出口から空気を吹き出すDEFモードを含む複数の吹出モードを切換え可能な吹出モード切換装置(31)と、
    前記車両の室内に吹出される空気を加熱する空気加熱装置(26、27、28、30、40)と、
    利用者により前記DEFモードが要求されているか否かを判定するDEFモード判定部(63、174)と、
    前記ウインドシールドが曇り得る可曇状態であるか否かを判定する可曇状態判定部(63、175、292、475)と、
    前記DEFモードが要求され、かつ、前記可曇状態であるとき、前記DEFモードに前記吹出モード切換装置を固定制御し、さらに最大限に空気を加熱するように前記空気加熱装置を固定制御することにより、吹出空気によってウインドシールドを間接的に加熱し曇りを抑制する固定制御部(65、190、191、192、292、392)とを備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. さらに、室内の温度(Tr)を目標温度(Tset)にフィードバック制御するように前記空気加熱装置をフィードバック制御する通常制御部(64、180、182)を備え、
    前記固定制御部は、前記通常制御部による前記フィードバック制御に代わって、前記空気加熱装置を固定制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記空気加熱装置は、前記車両の室内に吹出される空気を加熱する室内熱交換器(26)を有する冷凍サイクル(40)を備え、
    前記固定制御部は、前記室内熱交換器の目標温度を最高温度に設定することにより前記冷凍サイクルを固定制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記空気加熱装置は、前記車両の室内に吹出される空気を加熱する電気ヒータ(27)を備え、
    前記固定制御部は、前記電気ヒータを作動状態にすることにより前記電気ヒータを固定制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 前記空気加熱装置は、前記車両の室内に吹出される空気を媒体によって加熱する温媒体熱交換器(28)を備え、
    前記固定制御部は、前記温媒体熱交換器の目標温度を最高温度に設定することにより前記温媒体熱交換器を固定制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  6. 前記空気加熱装置は、前記媒体を加熱する媒体ヒータ(30)を備え、
    前記固定制御部は、前記媒体ヒータを作動状態にすることにより前記媒体ヒータを固定制御することを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. さらに、前記ウインドシールドの曇りを検出するセンサ(62)を備え、
    前記可曇状態判定部は、前記センサからの信号に基づいて、前記ウインドシールドが曇り得るか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用空調装置。
  8. 前記可曇状態判定部は、前記ウインドシールド9の温度に影響を与える情報、および前記車両の室内の空調状態を示す情報の組み合わせに基づいて、前記ウインドシールドが曇り得るか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両用空調装置。
  9. 前記可曇状態判定部(292)と前記固定制御部(292)とは、前記ウインドシールドに曇りが発生する可能性の高さ(RHW)が前記可曇状態(RH2)に向けて高くなるほど、前記空気加熱装置による空気の加熱量(TAV)を大きく設定する設定特定によって提供され、前記設定特性は、前記可能性の高さ(RHW)が前記可曇状態(RH2)にあるとき、前記加熱量(TAV)を最高値(TAVH)に設定するように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の車両用空調装置。
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