JP2014008796A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】モータハウジング24とギヤハウジング22とを突き合わせて区画された収容室35に、ECU(制御ユニット)を収容する。ECUは、回転軸27の軸線C1に対して平行な方向に延びる板状をなし、パワー素子を搭載したパワーモジュール44と、制御素子(電解コンデンサ)を搭載し、回転軸27の軸線C1に対して直交状に配置された制御基板とを含む。パワーモジュール44が、ギヤハウジング22の挿入溝に挿入され、パワーモジュール44の第1面及び第2面が、挿入溝48の対応する内壁面に面接触する。
【選択図】図2
Description
この種の電動パワーステアリング装置では、電動モータに比較的大きな電流が流れる関係で、電力損失低減やノイズ低減を目的として、電動モータを駆動する制御ユニットを電動モータと減速機との間に配置して、これらと制御ユニットを一体化することが提案されている。
特許文献1では、モータハウジングとギヤハウジングとの締結部付近において、モータハウジングに設けられた台座に、パワー基板を配置し、締結部を介してギヤハウジング側へ放熱する技術が提案されている。
本発明の目的は、放熱性が良く小型化を達成することができる電動パワーステアリング装置を提供することである。
また、請求項2のように、前記制御基板と、前記制御基板を樹脂でモールドした樹脂モールド部(51)とを含み、前記回転軸が挿通された挿通孔(52)が形成された制御モジュール(45)を備え、前記パワーモジュールの端部(441)が前記樹脂モールド部によって支持された状態で、前記パワーモジュールが、前記樹脂モールド部から直交状に突出していてもよい。
また、請求項5のように、前記樹脂モールド部の外周(51a)と前記組合せハウジングの内周(31a)との間を封止する環状の弾性部材(56)を備えていてもよい。
また、板状のパワーモジュールが、制御基板に対して直交状に配置されるとともに、回転軸の軸線に平行な方向に延びて、ギヤハウジングの挿入溝内に挿入されている。したがって、回転軸を軸方向に短くでき、回転軸の振動の発生を抑制することができる。また、回転軸の軸方向に関して、収容室を小型化することができ、ひいては電動パワーステアリング装置の小型化、軽量化を達成することができる。
請求項4の発明によれば、直交状に配置された制御基板とパワーモジュールとを可撓性のある平形の接続部材を介して電気的に接続した状態で樹脂モールドするので、接続部の接続の信頼性を高くすることができる。
請求項6の発明によれば、制御基板が、樹脂モールド部から露出した実装面を備え、その露出した実装面に、制御素子としての電解コンデンサを実装しているので、放熱性が良い。したがって、電解コンデンサの温度上昇を抑制して、電解コンデンサの耐久時間を長くすることができる。
ステアリングシャフト6は、直線状に延びている。また、ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。すなわち、ステアリングホイール2に一定値以上の操舵トルクが入力されると、入力軸8および出力軸9は、互いに相対回転しつつ同一方向に回転するようになっている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が連結されている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機19とを含む。減速機19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う被動ギヤとしてのウォームホイール21と、ウォーム軸20およびウォームホイール21を収容したギヤハウジング22とを含む。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が同行回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
モータハウジング24は、有底筒状のモータハウジング本体28と、モータハウジング本体28の開放端部を閉塞する端部材29とを備えている。端部材29は、モータハウジング本体28に嵌合された端壁30と、端壁30からギヤハウジング22側へ突出する筒状部31とを備えている。
モータハウジング24の筒状部31とギヤハウジング22の筒状部34とが突き合わされている。互いに突き合わされた筒状部31,34の端部には、フランジが形成されており、両フランジを挿通する固定ねじ(図示せず)を介して、両筒状部31,34が、すなわち、ギヤハウジング22とモータハウジング24とが、互いに締結されている。
電動モータ18は、三相ブラシレスモータとして構成されており、回転軸27の外周に一体回転可能に連結されたロータ39と、モータハウジング本体28の内周に固定されたステータ40とを含む。ステータ40は、モータハウジング本体28の内周に固定されたステータコア41と、複数のコイル42とを含む。ステータコア41は、環状のヨークと、このヨークの内周から径方向内方へ突出するティースとを含む。各コイル42は、対応するティースに巻回されている。
収容室35に収容された制御ユニットとしてのECU12は、パワーモジュール44と、制御モジュール45と、電源モジュール46とを備えている。
ギヤハウジング22の駆動ギヤ収容ハウジング32には、回転軸27の軸線C1(すなわちウォーム軸20の軸線)と平行な方向に延びる挿入溝48が形成されている。板状をなすパワーモジュール44が、挿入溝48に挿入嵌合されている。挿入溝48は、相対向する第1内壁面48aおよび第2内壁面48bを有している。
パワーモジュール44の第1面44aには、パワー素子47が搭載され、パワーモジュール44の第2面44bには、金属製の放熱板49が設けられている。第1面44aの表面および第2面44bの表面は、絶縁性の保護膜で被覆されている。保護膜としては、例えばエポキシ、ポリイミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂で構成される100μm以下の厚みの被膜であってもよいし、また、AlO等の酸化物やAlN、SiN等の窒化物等で構成される100μm以下の厚みの被膜であってもよい。
図3および模式的分解斜視図である図4に示すように、制御モジュール45は、回転軸27の軸線C1に対して直交状に配置された制御基板50と、制御基板50の少なくとも一部を樹脂でモールドした樹脂モールド部51とを備えている。制御モジュール45には、回転軸27が挿通された挿通孔52が形成されている。挿通孔52は、制御基板50および樹脂モールド部51を挿通している。
パワーモジュール44の端部441と制御基板50とは、樹脂モールド部51にモールドされた、可撓性のある平形の接続部材53によって、電気的に接続されている。平形の接続部材は、例えば、FPC(フレキシブル・プリンテッド・サーキット)やFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)である。
図4に示す第3コネクタ61は、モータハウジング24の端壁30を貫通した電動モータ18のリード端子64(リード端子64は、バスバー43から延びている)が接続されたモータ出力端子65(図3参照)を備えている。
本実施形態によれば、下記の作用効果を奏する。すなわち、減速機19は電動モータ18と比較した場合、殆ど発熱しない。このような減速機19のギヤハウジング22に、板状のパワーモジュール44の両面(第1面44aおよび第2面44b)が直接接触して放熱するので、放熱効果を格段に高くすることができる。したがって、パワーモジュール44の信頼性を向上することができる。また、耐久時間を長くすることができる。
また、樹脂モールド部51の外周51aと組合せハウジングHの内周(ギヤハウジング22の筒状部34の内周34a)との間が、環状の弾性部材56で封止されるので、ギヤハウジング22内から収容室35内へのグリース等の侵入を確実に防止することができる。
Claims (6)
- モータハウジングおよび回転軸を含む電動モータと、
前記回転軸と同軸的に連結された駆動ギヤ、前記駆動ギヤに噛み合う被動ギヤおよび両ギヤを収容するギヤハウジングを含む減速機と、
前記モータハウジングと前記ギヤハウジングとを突き合わせて構成された組合せハウジングによって区画された収容室と、
前記収容室に収容された制御ユニットと、を備え、
前記制御ユニットは、前記回転軸の軸線に対して平行な方向に延びる板状をなし、少なくともパワー素子を搭載したパワーモジュールと、前記パワーモジュールに電気的に接続され、少なくとも制御素子を搭載し、前記回転軸の軸線に対して直交状に配置された制御基板と、を含み、
前記ギヤハウジングは、前記パワーモジュールが挿入された挿入溝を有し、
前記パワーモジュールは、前記挿入溝の対応する内壁面にそれぞれ熱伝達可能に接触した第1面および第2面を含む電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、前記制御基板と、前記制御基板の少なくとも一部を樹脂でモールドした樹脂モールド部とを含み、前記回転軸が挿通された挿通孔が形成された制御モジュールを備え、
前記パワーモジュールの端部が前記樹脂モールド部によって支持された状態で、前記パワーモジュールが、前記樹脂モールド部から直交状に突出している電動パワーステアリング装置。 - 請求項2において、前記収容室を区画する前記モータハウジングの端壁と、前記制御モジュールとの間に配置された電源モジュールを備え、
前記パワーモジュールは、前記樹脂モールド部を貫通して前記電源モジュール側へ突出した複数の端子を備え、
前記複数の端子は、前記電源モジュールの対応する端子に接続された端子を含む電動パワーステアリング装置。 - 請求項2または3において、前記樹脂モールド部にモールドされ、前記制御基板と前記パワーモジュールとを電気的に接続した可撓性のある平形の接続部材を備える電動パワーステアリング装置。
- 請求項2から4の何れか1項において、前記樹脂モールド部の外周と前記組合せハウジングの内周との間を封止する環状の弾性部材を備える電動パワーステアリング装置。
- 請求項2から5の何れか1項において、前記制御基板は、前記樹脂モールド部から露出した実装面を含み、前記実装面に、前記制御素子としての電解コンデンサが実装されている電動パワーステアリング装置。
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