JP2014008738A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーニング液を用いることを要せず、中間転写体のクリーニング性能、画像形成性能の経時的な低下を抑制したインクジェット方式の画像形成装置の提供。
【解決手段】ヘッドにより吐出された記録液によって形成される画像を担持する中間転写体37と、中間転写体37上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、中間転写体37に当接して中間転写体37をクリーニングするクリーニング部材71、72を備えた清掃手段70と、クリーニング部材71、72を中間転写体37に接離させる接離手段74とを有し、クリーニング部材71、72は、接離手段74により、中間転写体37の非駆動時に、中間転写体37から離間した状態とされる画像形成装置。
【選択図】図3
【解決手段】ヘッドにより吐出された記録液によって形成される画像を担持する中間転写体37と、中間転写体37上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、中間転写体37に当接して中間転写体37をクリーニングするクリーニング部材71、72を備えた清掃手段70と、クリーニング部材71、72を中間転写体37に接離させる接離手段74とを有し、クリーニング部材71、72は、接離手段74により、中間転写体37の非駆動時に、中間転写体37から離間した状態とされる画像形成装置。
【選択図】図3
Description
本発明は、ヘッドによりインク等の記録液を中間転写体に付与して画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置に関する。
従来より、ピエゾ方式に代表される可動アクチュエータ方式、サーマル方式に代表される加熱膜沸騰方式等により、ノズルからインク等の記録液を吐出するヘッドを備えたインクジェットプリンタ等のインクジェット記録方式の画像形成装置が知られている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献7〕参照)。
このような画像形成装置において、ヘッドから記録紙等の被記録材に記録液を直接吐出する構成では、ヘッドと被記録材とが近接するため、被記録材に付着している紙粉、埃等がノズルに付着しやすい。紙粉等がノズルに付着すると、ノズルから吐出される液滴の飛翔方向が乱れたり、ノズルが閉塞したりして、画像品質や信頼性が低下する。
そこで、被記録材に付着している紙粉、埃等がノズルに付着することを抑制する技術として、ヘッドから吐出された記録液を担持する中間転写体を備え、中間転写体に画像を形成した後、被記録材に転写する画像形成装置が提案されている(たとえば、〔特許文献1〕〜〔特許文献5〕参照)。
このような中間転写方式の画像形成装置において、中間転写体は被記録材に直接当接する部材であるため、画像の転写の際に、被記録材から中間転写体に紙粉、埃等が付着することがある。また、画像の転写後に中間転写体の表面に記録液の残留物が残ることがある。紙粉、埃、残留物等は、中間転写体上に良好な画像を形成する妨げとなって画像品質を低下させるとともに、転写の際に被記録材に付着することによっても画像品質を低下させる。
よって、高品質の画像形成を行う信頼性確保の上で、中間転写体を清浄に保ち、かかる紙粉、埃、残留物等が被記録材に転写されないようにすることが必須である。
そこで、中間転写体を清掃する技術が種々提案されている。この技術では、一般的に、中間転写体をクリーニングするために中間転写体に当接する部材が用いられている。かかる技術として、中間転写体にクリーニング液を付与して汚れや異物を除去する技術(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)、粘着手段で異物を除去する技術(たとえば、〔特許文献2〕参照)、インクを乾燥させてから除去する技術(たとえば、〔特許文献3〕参照)などが知られている。
そこで、中間転写体を清掃する技術が種々提案されている。この技術では、一般的に、中間転写体をクリーニングするために中間転写体に当接する部材が用いられている。かかる技術として、中間転写体にクリーニング液を付与して汚れや異物を除去する技術(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)、粘着手段で異物を除去する技術(たとえば、〔特許文献2〕参照)、インクを乾燥させてから除去する技術(たとえば、〔特許文献3〕参照)などが知られている。
しかし、クリーニング液を使用する技術では、記録液以外に記録に必要のない消耗品を用意せねばならないうえ、メンテナンス時には多量のクリーニング廃液が発生するため、環境負荷が大きい。また、粘着手段を用いる技術では、順次粘着性の高い部材に転写して行き、最終的に転写された部材は使い捨てとなるか、あるいは本体寿命まで交換不要なように過剰な量を確保する必要がある。インクを乾燥させてから除去する技術では、乾燥した時点でインクが固着してしまい除去不能となる可能性がある。また、これらの技術のいずれも装置本体の大型化の一因となり得る。
さらに、中間転写体をクリーニングするために中間転写体に当接する部材が中間転写体に常時当接していると、中間転写体やかかる部材が劣化、損傷するなど、耐久性に問題が生じ、クリーニング性能、画像形成性能が経時的に低下することとなる。
本発明は、クリーニング液を用いることを要せず、中間転写体のクリーニング性能、画像形成性能の経時的な低下を抑制したインクジェット方式の画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ヘッドにより吐出された記録液によって形成される画像を担持する中間転写体と、前記中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、前記中間転写体に当接して同中間転写体をクリーニングするクリーニング部材を備えた清掃手段と、前記クリーニング部材を前記中間転写体に接離させる接離手段とを有し、前記クリーニング部材は、前記接離手段により、前記中間転写体の非駆動時に、同中間転写体から離間した状態とされる画像形成装置にある。
本発明は、ヘッドにより吐出された記録液によって形成される画像を担持する中間転写体と、前記中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、前記中間転写体に当接して同中間転写体をクリーニングするクリーニング部材を備えた清掃手段と、前記クリーニング部材を前記中間転写体に接離させる接離手段とを有し、前記クリーニング部材は、前記接離手段により、前記中間転写体の非駆動時に、同中間転写体から離間した状態とされる画像形成装置にあるので、クリーニング液を用いることを要せず、中間転写体のクリーニング性能、画像形成性能の経時的な低下を抑制し、良好な画像形成を継続可能なインクジェット方式の画像形成装置を提供することができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の一例の概略を示す。画像形成装置100は、インクジェットプリンタとしてのプリンタであってフルカラーの画像形成を行うことが可能である。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能である。画像形成装置100は、記録媒体である被記録材たる用紙としての記録体である転写紙Sの片面に画像形成可能な片面画像形成装置であるが、転写紙Sの両面に画像形成可能な両面画像形成装置であってもよい。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な、当該色のインクとしての導電性インクたる導電性記録液である記録液を吐出する記録液吐出体としてのインクヘッドである記録ヘッドとしてのヘッド61Y、61M、61C、61BKを有している。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、画像形成装置100の本体99の略中央部に配設された中間転写部材としての中間転写ドラムである中間転写体37の外周面に対向する位置に配設されている。ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、中間転写体37の移動方向であって図1において時計回り方向であるA1方向の上流側からこの順で並んでいる。同図において各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための記録液吐出装置であるインク吐出装置60Y、60M、60C、60BKに備えられている。なお、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、図1の紙面に垂直な方向に複数が並設された態様で、インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
中間転写体37は、A1方向に回転している状態で、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向する領域で、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKからイエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が順次重ね合わされる態様で吐出されて付与され、その表面上に画像が形成されるようになっている。このように、画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKを中間転写体37に対向させA1方向に並設したタンデム構造となっている。
ヘッド61Y、61M、61C、61BKによる中間転写体37に対する記録液の吐出すなわち付与は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37上の同じ位置に重なるよう、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。このような制御は、後述する制御部によって行われる。
図1に示すように、画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKをそれぞれ備えたインク吐出装置60Y、60M、60C、60BKと、中間転写体37を備え中間転写体37のA1方向への回転に伴って転写紙Sを搬送する用紙搬送ユニットとしての搬送ユニット10と、転写紙Sを多数枚積載可能であり積載した転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する給紙ユニット20と、搬送ユニット10によって搬送されてきた画像形成済み言い換えるとプリント済みの転写紙Sを多数積載可能な排紙トレイとしての排紙台25とを有している。
画像形成装置100はまた、図2(b)に示すようにヘッド61Y、61M、61C、61BKから吐出された直後の記録液による液柱がヘッド61Y、61M、61C、61BKと中間転写体37との間を一時的にブリッジした状態で、中間転写体37とヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間に電位差が形成されるように、かかる液柱の状態の記録液の内部に電極酸化反応もしくは電極還元反応に起因する電流成分を含んだ通電を行いかかる状態の記録液に後述のように含まれている色剤の凝集を促進する電圧印加手段としての通電手段33を有している。
画像形成装置100はまた、図1に示すように、記録液等が転写紙Sに転写された後の中間転写体37から、中間転写体37上に残留している記録液等の残留物、転写紙S等からもたらされる紙粉、埃等の異物を除去してクリーニングするためのクリーニング手段としての清掃手段70と、ヘッド61Y、61M、61C、61BKを一体に支持したヘッド支持体としてのキャリッジ50とを有している。
画像形成装置100はまた、図3に示すように、中間転写体37の使用状態、具体的には本体99内部の、中間転写体37の使用環境の温度を検知する検知手段としての環境検知手段である環境センサ32と、画像形成装置100の動作全般を制御するCPU、メモリ等を含む制御手段としての制御部30とを有している。
画像形成装置100はまた、図示を省略するが、ヘッド61Y、61M、61C、61BKの不使用時、言い換えると画像形成装置100の待機時に記録液の乾燥を防止するためにヘッド61Y、61M、61C、61BKをキャッピングするためのキャッピング機構と、ヘッド61Y、61M、61C、61BKのクリーニングを行うためのワイピング機構とを有している。
搬送ユニット10は、中間転写体37の他に、中間転写体37に対向して配置され中間転写体37との間の領域である転写部31を転写紙Sが通過するときに中間転写体37上に担持された記録液による画像をその転写紙Sに転写する転写手段64と、給紙ユニット20から給送されてきた転写紙Sを転写部31に案内するとともに、転写部31を通過した転写紙Sを排紙台25に案内する案内板としてのガイド板39と、中間転写体37をA1方向に回転駆動する図示しない駆動手段としてのモータ等とを有している。このように、画像形成装置100は、転写紙Sへの画像形成を中間転写体37を用いて間接的に行う間接方式の画像形成装置となっている。
転写手段64は、中間転写体37に従動回転する転写ローラ38を備えている。なお、転写ローラ38は転写紙Sに転写される画像を転写紙Sに定着させるためのヒータを内蔵していても良い。また、搬送ユニット10は、転写ローラ38によって中間転写体37から転写紙Sに転写された画像を転写紙Sに定着させるための定着手段としての定着ローラを備えていてもよい。
図2に示すように、中間転写体37は、導電性基体であるアルミニウム製の支持体37aと、支持体37a上に形成された表面層37bとを有している。表面層37bは中間転写体37の表面に備えられた弾性層となっている。
支持体37aの材質はアルミニウムに限られるものではなく、機械的強度があれば、たとえばアルミ合金、銅、ステンレス等の金属によって形成しても良い。支持体37aは絶縁性の絶縁性基体であってもよい。
表面層37bは、表面層37bを弾性層として機能させる基材として、シリコーンゴムが用いられている。基材は、シリコーンゴムに限られるものではなく、記録液の剥離性が高いという利点のためには表面エネルギーが低く転写紙Sへの追随性が高い弾性材料であればよい。よって、基材としては、たとえばウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴムを用いてもよい。
表面層37bは、中間転写体37に導電性を付与するために、かかるゴム材料に導電剤を分散して混入させた導電性ゴムとされ、導電層となっている。ただし、導電剤を増やすと導電性は向上するが、離型性が低下するトレードオフの関係であるため、導電剤の含有量は導電性と離型性を両立するように調整されている。
表面層37bの硬度は、JISAの規格において60°以下とされている。これは、表面層38bの硬度が60°を超えると、転写性が低下することがあるためである。
表面層37bの水の後退接触角は、60°より大きく、さらには80°より大きいことが望ましい。弾性層37bの水の後退接触角が60°以下であると、転写性が低下することがあるためである。
表面層37bの水の後退接触角は、60°より大きく、さらには80°より大きいことが望ましい。弾性層37bの水の後退接触角が60°以下であると、転写性が低下することがあるためである。
表面層37bの算術平均粗さRaは、1以下であることが好ましい。表面層37bの算術平均粗さRaが1を超えると、転写性が低下することがあるためである。
表面層37bの厚みは0.1〜1mm程度がよく、0.2〜0.6mmが好適である。
表面層37bの厚みは0.1〜1mm程度がよく、0.2〜0.6mmが好適である。
表面層37bの体積抵抗率は103Ω・cm未満であることが好ましく、また、記録液の体積抵抗率よりも小さいことが望ましい。
表面層37bを以上のように構成することで、表面精度は高く、硬度は低くなっている。
表面層37bを以上のように構成することで、表面精度は高く、硬度は低くなっている。
よって、中間転写体37は、担持した画像を転写紙Sに転写するときの転写紙Sとの密着性、転写性が高い。
なお、中間転写体37は、ドラム状でなく、無端ベルト状、その他可能であればシート状であっても良い。
なお、中間転写体37は、ドラム状でなく、無端ベルト状、その他可能であればシート状であっても良い。
図1に示すように、給紙ユニット20は、転写紙Sを多数枚積載可能な給紙トレイ21と、給紙トレイ21に積載された転写紙Sのうち最上位の転写紙Sのみを搬送ユニット10に向けて給送する給紙ローラ22と、給紙トレイ21及び給紙ローラ22を支持した筐体23と、給紙ローラ22を、ヘッド61Y、61M、61C、61BKにおける記録液の吐出タイミングに合わせるように同図において反時計方向に回転駆動し転写紙Sを給送させる図示しない駆動手段としてのモータ等とを有している。
キャリッジ50は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKに劣化等が生じたときにこれらが新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、ヘッド61Y、61M、61C、61BKと一体で、本体99に対して着脱可能となっている。ヘッド61Y、61M、61C、61BKもそれぞれ、劣化等が生じたときに新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、独立して本体99に対して着脱可能となっている。これによって、交換作業、メンテナンス作業が容易化されている。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、用いる記録液の色が異なるものの、その余の点では互いに略同様の構成となっている。インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、ヘッド61Y、61M、61C、61BKをそれぞれ複数、図1における紙面に垂直な方向に一致する主走査方向に並設されている。よってインク吐出装置60Y、60M、60C、60BK、画像形成装置100はヘッド固定式のフルライン型となっている。
なお、画像形成装置100は、ヘッド61Y、61M、61C、61BKが主走査方向すなわちA1方向に垂直な方向に移動するシャトル型であっても良い。また、ヘッド61Y、61M、61C、61BKのそれぞれに対し、すなわち各色について、中間転写体37と転写手段64とを備えていても良い。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKは、複数のヘッド61Y、61M、61C、61BKに供給される当該色の記録液を収容したメインタンクとしての記録液カートリッジであるインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKと、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内に収容された記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに向けて圧送し給送するための供給ポンプとしての図示しないポンプと、ポンプによってインクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK側から供給されてきた記録液を各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに分配して供給する記録液供給部であるインク供給部としての供給タンクたるディストリビュータである図示しないディストリビュータタンクとを有している。
インク吐出装置60Y、60M、60C、60BKはまた、ディストリビュータタンク内の記録液量の不足を検出するために同記録液量を検知する記録液量検知手段であるインク量検知手段としての図示しないインク量検知センサと、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKとディストリビュータタンクとの間の記録液の給送路をポンプとともに形成している図示しないパイプと、ディストリビュータタンクと各ヘッド61Y、61M、61C、61BKとの間の記録液の給送路を形成している図示しないパイプとを有している。
インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BKは、内部の記録液が消費されて残り少なくなったときあるいはなくなったとき等に新規のものに交換可能であるように、またメンテナンスを容易にするために、本体99に対して着脱可能となっている。
ポンプは、制御部30によって作動を制御される。具体的には、インク量検知センサによってディストリビュータタンク内の記録液量の不足が検出されたことを条件として、この不足が検出されなくなるまで駆動され、インクカートリッジ81Y、81M、81C、81BK内の記録液をディストリビュータタンクに供給する。この点、制御部30は記録液供給制御手段であるインク供給制御手段として機能する。制御部30は、画像形成装置100において駆動される構成については、特に説明しない場合であっても、その駆動を制御するようになっている。
記録液は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒に対応した色剤である顔料と、この顔料の分散剤であるアニオン性分散剤と、水を含む溶媒とを少なくとも含んでいる。かかる顔料とかかる分散剤とにより、記録液のインク成分はアニオン性基を有している。記録液において、顔料が、アニオン成分散剤により、溶媒中に分散されている。
溶媒は安全性の観点及び後述する電気分解を生じせしめるための導電性の観点から水を含んでおり、記録液は導電性インクであり水溶性インクである水溶性記録液となっている。なお、記録液は、保存安定性の観点から、アルカリ性であることが望ましい。
記録液に用いられる顔料としては、特に限定されないが、オレンジ又はイエロー用の顔料として、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。
また、レッド又はマゼンタ用の顔料として、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、グリーン又はシアン用の顔料として、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、ブラック用の顔料として、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
記録液中の顔料の含有量は、通常、0.1〜40質量%であり、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がさらに好ましい。
また、レッド又はマゼンタ用の顔料として、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
また、グリーン又はシアン用の顔料として、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
また、ブラック用の顔料として、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
記録液中の顔料の含有量は、通常、0.1〜40質量%であり、1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がさらに好ましい。
アニオン性分散剤としては、特に限定されないが、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
記録液は、転写性の点から、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等の酸性基を有する樹脂を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用いて中和することにより得られるアニオン性基を有する樹脂をさらに含むことが好ましい。酸性基を有する樹脂としては、特に限定されないが、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリビニルアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。記録液中のアニオン性基を有する樹脂の含有量は、通常、0.5〜10質量%であり、0.5〜5質量%が好ましい。
記録液は、水に可溶な溶媒をさらに含んでもよい。水に可溶な溶媒としては、特に限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等の多価アルコール誘導体;ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒;エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類;チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒;炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の炭酸アルキレンが挙げられ、二種以上併用してもよい。
図2に示すように、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKは、同図において下方を向く記録液吐出側に配設された導電性のノズル板61aと、ノズル板61aに形成されたノズル61bと、ディストリビュータタンクから記録液を供給され記録液を充填されたインク室61cと、インク室61c内の記録液をノズル61bから吐出させる図示しないインク吐出手段とを有している。
ノズル板61aはノズル61bを多数備えており、多数のインク室61cに共有されている。ノズル61b、インク室61c、インク吐出手段はこれらが1組となって、それぞれ各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに多数備えられているが、同図においてはそのうちの1組のみを図示している。
ノズル板61aは、全体が導電性であるが、これに限らず、インク室61c側の面のみを導電処理された絶縁性の部材であっても良いし、インク室61c側に配設された導電性部材と中間転写体37側に配設された絶縁性部材とによって構成しても良いし、後述する電気分解の際の気泡の発生を抑制するためにインク室61c側に配設された絶縁性部材と中間転写体37側に配設された導電性部材とによって構成しても良いし、同様の理由によりインク質61c側を絶縁処理しても良い。
ノズル板61aの導電性の部分は、後述するようにカソードとして備えられるため、金属溶出に対して耐性を有する材質によって構成する必要はなく、金属、カーボンなど導電性の高い材料によって構成されればよい。
ノズル板61aは、中間転写体37とのギャップが50〜200μmの間で設定される。かかるギャップが50μm未満であると、回転体である中間転写体37とノズル板61aとのギャップを維持することが困難になることがあり、またかかるギャップが200μmを超えると、後述する液注のブリッジが形成されにくくなることがあるためである。
インク吐出手段は、ノズル61bから記録液を液滴化して吐出させ転写紙Sに着弾させるためのアクチュエータとして圧電素子を有し、圧電素子に印加される電圧パルスに応じてノズル61bから記録液を吐出するようになっている。インク吐出手段のアクチュエータはピエゾ方式等の、形状変形素子方式である他の方式の可動アクチュエータであってもよいし、サーマル方式等の加熱ヒータ方式によってノズル61bから記録液を吐出させるものであっても良い。
図2に示すように、通電手段33は、電源33aと、電源33aを支持体37aとノズル板61aとに接続した特に図示しない電気回路と、制御部30の機能の一部として実現され電源33aによる電圧の印加タイミング、印加時間、印加する電圧の大きさを制御する電圧印加制御手段とを有している。電圧印加制御手段としての制御部30は、電源33aの電圧を変更する電圧変更手段としても機能する。
電源33aは、電気回路により、陽極を支持体37aに接続され、陰極をノズル板61aに接続されている。よって、通電手段33は、中間転写体37をアノードとして備え、ノズル板61aをカソードとして備えている。
図1に示すように、清掃手段70は、中間転写体37に対していわゆるカウンター当接の態様で当接した、弾性体としてのゴムによって形成された清掃部材としての第1のクリーニング部材であるブレード状部材たるクリーニングブレード71と、A1方向においてクリーニングブレード72よりも下流側で中間転写体37に当接した清掃部材としての第2のクリーニング部材であるローラ状部材たるクリーニングローラ72と、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とを内部に収容したクリーニングケースとしての筐体73とを有している。
クリーニングブレード71は、中間転写体37への追従性を満たすために、中間転写体37への当接部の直線性が高く、その周辺も良好な平面精度をなすように形成されている。クリーニングブレード71を構成する材料、材質としては、特に限定されないが、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブタジエンゴム等の弾性体が挙げられる。
クリーニングローラ72を構成する材料、材質としては、液体吸収性のない剛体を形成するものが良い。具体的には、SUSなどの金属、あるいは耐水性、耐薬品性のある樹脂が好ましい。何れにしても、その表面の平滑性が重要である。
清掃手段70においては、まず、クリーニングブレード71で異物を除去し、クリーニングブレード71で除去されなかった異物をクリーニングローラ72で除去する。
清掃手段70のその余については後述する。
清掃手段70のその余については後述する。
このような構成の画像形成装置100においては、画像形成開始の旨の所定の信号の入力により、中間転写体37が各ヘッド61Y、61M、61C、61BKに対向しながらA1方向に回転し、この過程で、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色の画像領域が中間転写体37の同じ位置に重なるよう、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の記録液が、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして順次重ね合わされる態様で吐出され、中間転写体37上に一時的に画像が担持される。
このとき、電圧印加制御手段としての制御部30により、通電手段33が駆動され、電源33aから支持体37aとノズル板61aとの間に電圧が印加されている。
この状態で、記録液が、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから中間転写体37上に付与される。
この状態で、記録液が、各ヘッド61Y、61M、61C、61BKから中間転写体37上に付与される。
このときには、まず、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから、図2(a)に示すように、ノズル61bにおいてメニスカスを形成している記録液が、図2(b)に示すように、中間転写体37に向けて移動し、ノズル61cと中間転写体37より具体的には表面層37bとの間に、記録液からなる液柱のブリッジが一時的に形成される。次いで、図2(c)に示すように、記録液からなる液柱のブリッジが分断されることによって中間転写体37に担持され、中間転写体37上に記録液による画像が形成される。
そして、図2(b)に示した、記録液からなる液注のブリッジが形成された状態では、通電手段33により、記録液中の色剤成分が凝集作用を受ける。具体的には、通電手段33の電圧印加により、カソードであるノズル板61aとアノードである中間転写体37より具体的には表面層37bとにはそれぞれ次の電極反応が生じる。
カソード:4H2O+4e−→2H2+4OH−・・・反応式(1)
アノード:2H2O→4H++O2+4e−・・・反応式(2)
このように、記録液の液柱のブリッジに含まれる水が電気分解される。
アノード:2H2O→4H++O2+4e−・・・反応式(2)
このように、記録液の液柱のブリッジに含まれる水が電気分解される。
これにより、アノードとして機能する中間転写体37の表面より具体的には表面層37bの表面で、記録液の液柱のブリッジに含まれる水が酸化してプロトン(H+)が生成する。よって、図4に示すように、アニオン性分散剤Dにより分散されている顔料Pが、プロトンを介して凝集する。
そのため、隣接するドット間の滲みの発生が抑制され、高精細な画像が形成される。また、かかる電圧印加によりノズル61bの目詰まりが予防されるという利点もある。なお、かかるブリッジを形成する時間は、圧電素子に印加される電磁パルスのピーク電圧とパルス幅等により制御可能である。
ここで、図5を用いて、カソード及びアノードの間に形成される液柱のブリッジについて説明する。液柱のブリッジBの内部では、カチオン及びアニオンは、それぞれカソードC及びアノードAの近傍に移動する。その結果、カソードC及びアノードAの表面に、それぞれ電気二重層EC及びEAが形成されるが、電気二重層EC及びEAの充電速度は、液柱のブリッジBの導電率言い換えると抵抗RB、記録液に含まれるイオンの濃度でほぼ決定される。
このとき、電気二重層EAの電圧が数Vに達すると、水が電気分解してファラデー電流が流れる。その結果、アノードAの表面では、水が酸化してプロトンが生成し、アニオン性分散剤により分散されている顔料及びアニオン性基を有する樹脂が凝集する。すなわち、かかるブリッジが形成された瞬間に、ブリッジに、顔料の凝集作用をもたらすイオンが効率よく生成することで、記録液の中間転写体37への着液と同時に顔料の凝集が行われる。その結果、隣接する記録液ドット間における顔料の滲みが発生せず、非常に高精細な溶質画像が形成される。
一方、電気二重層ECの容量CECは、電気二重層EAの容量CEAよりも十分に大きいため、カソードCの表面では、水が還元しにくい。これは、カソードCとしての、記録液が接触するノズル板61aの面積が、アノードAとしての、液柱が接触する部分の中間転写体37より具体的には表面層37bの面積よりも十分に大きいためである。
顔料の凝集の度合いは、プロトンの生成量、即ち、液柱のブリッジを形成する時間、通電手段33による印加電圧等により制御部によって制御することが可能である。また、水が酸化してプロトンが生成する際に、酸素も発生するが、微量であることに加え、水に溶解すると考えられるため、画像形成を阻害しない。
液柱のブリッジBが形成されてから分断されるまでの時間は、通常、数マイクロ秒〜数十マイクロ秒であり、記録液の導電率は、通常、数十mS/m〜数S/mである。このため、中間転写体37に記録液による画像を形成するためには、通電手段33による印加電圧は、水の理論分解電圧である1.23Vや一般的な水の電気分解の条件である数V〜十数Vでは不十分であり、数十V〜数百Vであることが好ましい。
中間転写体37上に担持された画像の先端が転写部31に到達するタイミングに合わせて、給紙ユニット20から給送された一枚の転写紙Sが転写部31に供給され、転写ローラ38が連れ回りしながら、転写部31を通過する転写紙Sに、中間転写体37上に担持されている画像が転写され、転写紙Sの表面に画像が形成される。画像が形成された転写紙Sは、排紙台25に案内され排紙台25上に積載される。
このようにして画像が転写紙Sに転写されるときには、凝集成分及び少量の余剰液成分が転写紙Sに転写される。転写紙Sに転写する余剰液成分量はカールやコックリングが防止ないし高度に抑制される程度に少ないため、転写紙Sのジャム等の不具合が防止ないし抑制され、転写紙Sの搬送性が良好である。
よって、排紙台25への転写紙Sの排出、排紙台25上における転写紙Sの積載が良好に行われ、またその他の、画像形成後の転写紙Sの取り扱いが容易化する。この利点は、かかる凝集作用により生じた凝集成分によって余剰液成分の転写紙Sへの吸収性が低減されていることによっても得られる。
高速の画像形成を行うには、記録液を速乾性とすることを要するため、記録液は転写紙Sへの吸収性が一般に高く、この場合には記録液が転写紙Sの奥深くまで浸透し、いわゆる裏移りを生じ、両面画像形成に不向きとなり得る。しかし、余剰液成分の量は少ないとともに凝集作用により凝集成分が生成されることで、余剰液成分の転写紙Sへの吸収量、吸収性が最小限に低減されている。そのため、速乾性を担保しつつ、凝集成分が転写紙Sの奥深くまで到達することが防止ないし抑制されていることから、かかる裏移りが防止ないし抑制され、両面画像形成にも適している。
また、上述の凝集作用により、アニオン性分散剤により分散されている顔料が凝集し、凝集した顔料によって画像が形成されることにより、転写紙Sが普通紙である場合であっても、フェザリングやブリーディングを防止ないし抑制しつつ、高速で高画像濃度、高画質の画像形成が可能である。
転写部31における転写により、転写部31を通過した中間転写体37上には、記録液に起因する成分はほとんど残っていない。しかし、中間転写体37は、清掃手段70によって、クリーニングを受けることで、記録液のオフセットが高度に防止ないし抑制される。中間転写体37のクリーニングは、中間転写体37に当接したクリーニングブレード71とクリーニングローラ72とによって行われる。
中間転写体37がクリーニングされることにより、繰り返し画像形成を行っても、オフセットによる地肌汚れが防止ないし抑制され、画像劣化、中間転写体37の劣化が抑制ないし防止される。よって、経時的に良好な画像形成を行うことが可能となっている。
たとえば、ヘッドメンテナンスなど記録液を大量に消費するメンテナンス動作を行った場合などに、中間転写体37を、記録液等が付着したまま放置すると、これが中間転写体37に固着してその後の画像形成性能を低下させることとなりかねない。画像形成性能の低下は、かかる固着成分がクリーニングブレード71、クリーニングローラ72によって中間転写体37表面に擦り付けられることによっても生じ得る。しかし、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72によって中間転写体37のクリーニングが後述するように適時に良好に行われるため、そのような不具合が防止ないし抑制される。
ただし、かりに、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とが中間転写体37に常時当接しているとすれば、中間転写体37やクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が経時的に劣化し易くなり、損傷するなど、耐久性に問題が生じる。クリーニングブレード71の劣化は、たとえばその変形として現れる。これは、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37に当接する部分の面積が非常に小さくて狭いためである。
このような問題が生じると、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72による中間転写体37のクリーニング性能が低下する。また、このクリーニング性能の低下や、中間転写体37自身の劣化により、中間転写体37の画像担持性の低下、記録液の電気分解性の低下等が生じると、画像形成性能が経時的に低下することとなる。
クリーニング性能の低下は、たとえばクリーニングブレード71の変形により、中間転写体37の表面に対して狙いの当接角度が維持されなくなることによって生じる。中間転写体37自身の劣化は、たとえば中間転写体37の表面の一部の変形として生じる。
この変形は、上述のように、中間転写体37の表面精度が高く表面硬度が低くなっているとともに、クリーニングブレード71の、中間転写体37への当接部の直線性が高く、その周辺も良好な平面精度をなすように形成されていることによって生じ易い。
すなわち、これら精度の高い平面同士が接触し、かつ中間転写体37の表面が高度の比較的低い材質で構成されているため、クリーニングブレード71と中間転写体37との当接部での摺動負荷が大きくなることによって、かかる変形が生じ易い。
そこで、画像形成装置100は、図3に示すように、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とを中間転写体37に接離させる接離手段74を有している。接離手段74は、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とを、中間転写体38の非駆動時すなわち回転の停止時に、中間転写体37から離間した状態とする。接離手段74は、清掃手段70に備えられている。ただし、接離手段74は、清掃手段70とは別個の構成であっても良い(図8参照)。
接離手段74は、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とを中間転写体37に対して個別に接離させる。そのため、接離手段74は、クリーニングブレード71を中間転写体37に対して接離させる第1の接離機構74aと、クリーニングローラ72を中間転写体37に対して接離させる第2の接離機構74bとを有している。
第1の接離機構74aは、クリーニングブレード71の中央部を揺動自在に支持した支持部材75aと、支持部材75aを中間転写体37から遠ざかる方向に付勢した付勢部材としてのバネ76aと、その通電時に支持部材75aを中間転写体37に近接する方向に変位させる駆動手段としてのソレノイド77aと、クリーニングブレード71の、中間転写体37に当接する側の端部と逆の端部を中間転写体37から遠ざかる方向に付勢した付勢部材としてのバネ78aとを有している。
第2の接離機構74bは、クリーニングローラ72の中心を回転自在に支持した支持部材75bと、支持部材75bを中間転写体37から遠ざかる方向に付勢した付勢部材としてのバネ76bと、その通電時に支持部材75bを中間転写体37に近接する方向に変位させる駆動手段としてのソレノイド77bとを有している。
ソレノイド77a、ソレノイド77bへの通電は、制御部30により、独立して制御される。この点、制御部30は、接離制御手段として機能する。図3は、ソレノイド77a、ソレノイド77bともに非通電の状態を示しており、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72ともに中間転写体37から離間している。
クリーニングブレード71の、バネ78aによって付勢されている側の端部は、支持部材75aに当接可能であり、支持部材75aに当接すると、バネ78aの付勢力による、クリーニングブレード71のそれ以上の揺動が規制される。
クリーニングローラ72は、中間転写体37への当接時に中間転写体37に連れ回りし、この連れ周りによって、中間転写体37をクリーニングする。ただし、クリーニングローラ72を中間転写体37との当接位置においてA1方向に沿う方向、あるいはこれと逆方向に回転駆動する駆動手段を設けても良い。
前者の方向に回転する場合と後者の方向に回転する場合とでは、前者の方が中間転写体37及びクリーニングローラ72の負荷が少ないという利点があり、後者の方が中間転写体37のクリーニング性能が高いという利点がある。
このような利点は、クリーニングローラ72が中間転写体37への当接時に中間転写体37に連れ回りする場合と、クリーニングローラ72が回転駆動される場合とでも同様である。すなわち、前者の方が中間転写体37及びクリーニングローラ72の負荷が少ないという利点があり、後者の方が中間転写体37のクリーニング性能が高いという利点がある。
図6に示すように、ソレノイド77aへの通電が行われると、クリーニングブレード71の、バネ78aによって付勢されている側の端部と逆の端部が、中間転写体37に当接し、中間転写体37をクリーニングするクリーニング状態となる。
ソレノイド77aは、同図(a)、同図(b)に示されているように、支持部材75aを、2段階で変位させるようになっている。同図(a)に示されている状態は、図3に示されている状態よりも、支持部材75aを中間転写体37側に変位させた状態であり、図6(b)に示されている状態は、図6(a)に示されている状態よりも、支持部材75aを中間転写体37側に変位させた状態である。
図6(a)に示されている状態では、クリーニングブレード71は、図3に示されている状態と同様に、バネ78aによって付勢されている側の端部が、支持部材75aに当接している。これに対し、図6(b)に示されている状態では、クリーニングブレード71は、バネ78aによって付勢されている側の端部が、支持部材75aから離間している。
したがって、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧は、同図(b)に示されている状態の方が、同図(a)に示されている状態よりも大きい。この点、ソレノイド77aとバネ78aとは、かかる当接圧を調整する当接圧調整手段79として機能する。また、制御部30は、ソレノイド77aをかかる2段階で駆動してかかる当接圧を調整する当接圧調整制御手段として機能する。
また、同図(a)と同図(b)とでは、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接姿勢、言い換えると当接角度が異なっている。この点、当接圧調整手段79として機能するソレノイド77aとバネ78aとは、かかる当接姿勢を調整する当接姿勢調整手段としても機能する。また、当接圧調整制御手段として機能する制御部30は、かかる当接姿勢を調整する当接姿勢調整制御手段としても機能する。なお、同図においては、クリーニングブレード71が経時的な変形を生じていない状態での姿勢、角度を示している。
本形態において、当接圧調整手段と、当接姿勢調整手段とで、部材が共有されており、小型化、低廉化、制御の容易化が図られているが、これらの手段は、その一部又は全部が異なる部材によって構成されていても良い。また、これらの手段は、清掃手段70とは別個の構成であっても良い。
また、本形態において、接離手段74と、当接圧調整手段、当接姿勢調整手段とで、部材が共有されており、小型化、低廉化、制御の容易化が図られているが、これらの手段は、その全部が異なる部材によって構成されていても良い。
以上のような構成の清掃手段70において、接離手段74は、待機時等の中間転写体37の非駆動時に、ソレノイド77a、7bへの通電状態を非通電状態に保ち、クリーニングブレード71とクリーニングローラ72とを、中間転写体37から離間した状態とする。そのために、接離制御手段として機能する制御部30は、中間転写体37の非駆動時に、ソレノイド77a、ソレノイド77bへの通電状態を非通電状態に保つ。
これにより、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37に当接したままの状態とされることが回避される。したがって、中間転写体37やクリーニングブレード71、クリーニングローラ72の経時劣化が抑制され、これらの損傷が抑制され、耐久性が向上する。そのため、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72による中間転写体37のクリーニング性能が維持される。
そして、クリーニング性能の維持や、中間転写体37自身の劣化抑制により、中間転写体37の画像担持性の低下、記録液の電気分解性の低下等が抑制され、画像形成性能が長期にわたって維持されることとなる。このような利点はクリーニング液等の液体を用いずとも得られる。
また、接離手段74では、接離制御手段として機能する制御部30によってソレノイド77a、ソレノイド77bに通電されなければ、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37から離間したままの状態を保たれる構造となっている。よって、かりに、中間転写体37が駆動されておりクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37に当接している状態において、ソレノイド77a、ソレノイド77bへの通電が停止されれば、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72はそれぞれ、バネ78a、バネ78bの付勢力によって中間転写体37から離間する。
このように、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72は、画像形成装置100の非通電時に、中間転写体37から離間した状態に保たれるようになっている。よって、画像形成装置100が、倉庫保管や移動時などの電源から隔離された状態、停電時などの電源を切断された状態、突発的に電源から切断された場合においても、上述した利点が得られる。
一方、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72は、接離手段74により、中間転写体37が画像形成のため又はメンテナンスのために駆動されている状態で、中間転写体37に当接した状態とされる。すなわち、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37に当接した状態とされるタイミングは、中間転写体37の回転中とされる。
そのため、接離制御手段として機能する制御部30によりソレノイド77a、ソレノイド77bへの通電が開始されるタイミングは、画像形成装置100への印字命令又はメンテナンス動作開始命令の入力後の、中間転写体37の回転開始後とされている。
これにより、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37に当接した状態で中間転写体37の駆動が開始されることがなく、中間転写体37の回転開始時におけるクリーニングブレード71、クリーニングローラ72との摩擦が軽減される。また、かかる摩擦による中間転写体37の摺動負荷が軽減される。よって、上述した利点がより高度に得られる。
接離制御手段として機能する制御部30は、ソレノイド77a、ソレノイド77bへの通電を行うとき、まず、ソレノイド77aへの通電を行ってから、ソレノイド77bへの通電を行うようになっている。より具体的には、クリーニングブレード71が中間転写体37への当接を開始した中間転写体37の表面位置が、中間転写体37の回転に伴って、クリーニングローラ72に当接する位置を過ぎてから、クリーニングローラ72が中間転写体37への当接を開始するようにする。
これにより、中間転写体37は、クリーニングブレード71によるクリーニングを受けてから、クリーニングローラ72によるクリーニングを受ける。転写後の中間転写体37上の残留物は、固形成分の比率が高いため、このような順番でクリーニングを行うようにしている。
かりに、クリーニングブレード71のみによって中間転写体37のクリーニングを行う構成を採用すると、クリーニングブレード71の強度を大きくして中間転写体37への当接圧を高くすることを要する。しかし、これでは、中間転写体37への負荷が大きくなり、経時劣化が生じ易くなる。
そこで、まず、クリーニングブレード71によって異物のクリーニングを行い、これでもなお中間転写体37上に残留している異物、特にかかる固形成分のクリーニングをクリーニングローラ72で行うこととしている。クリーニングローラ72は、液体吸収性、粘着性のない剛体であるが、クリーニングブレード71単体では除去が難しい、固形成分の比率の高い異物を効率的に除去することを可能としている。
これにより、クリーニングブレード71の当接圧を、クリーニングブレード71のみでクリーニングを行う場合よりも弱めつつ、中間転写体37のクリーニングが良好に行われるようになっている。
画像形成の終了後、またはメンテナンスの終了後においては、これらの終了に伴って中間転写体37の回転が停止され、待機状態等に移行する。接離制御手段としての制御部30は、中間転写体37の回転駆動が停止される前に、レノイド77a、ソレノイド77bへの通電を停止し、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72を中間転写体37から離間させる。
したがって、接離手段74による、中間転写体37に対するクリーニングブレード71、クリーニングローラ72の接離動作のタイミングは、図7に示すようになる。同図(a)は、画像形成開始命令である印字命令に基づく中間転写体37の駆動状態に対する、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72の中間転写体37への当接状態の形成タイミングを示している。同図(b)は、メンテナンス動作開始命令であるメンテナンス命令に基づく中間転写体37の駆動状態に対する、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72の中間転写体37への当接状態の形成タイミングを示している。
同図(a)に示す場合においては、画像形成装置100に印字命令が入力されると(S10)、キャッピング機構によるヘッド61Y、61M、61C、61BKのキャッピング状態が解除される(S11)。その後、中間転写体37の駆動が開始されてから(S12)、中間転写体37に対してクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が当接する(S13)。
次いで、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから記録液が吐出されて(S14)、中間転写体37上に上述のようにして画像が形成され、中間転写体37上の画像が転写紙Sに転写される(S15)。この転写後、中間転写体37のクリーニングに十分な時間が経過してから、中間転写体37からクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が離間し(S16)、次いで、中間転写体37の駆動が停止される(S17)。
その後、キャッピング機構によるヘッド61Y、61M、61C、61BKのキャッピング状態が形成され(S18)、印字状態である画像形成状態が終了し、待機状態等に移行する(S19)。
同図(b)に示す場合においては、画像形成装置100にメンテナンス命令が入力されると(S20)、キャッピング機構によるヘッド61Y、61M、61C、61BKのキャッピング状態が解除される(S21)。その後、中間転写体37の駆動が開始されてから(S22)、中間転写体37に対してクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が当接する(S23)。
次いで、ヘッド61Y、61M、61C、61BKから記録液が強制吐出されることでノズル61bのクリーニングを行うヘッドクリーニングを実行してから(S24)、ワイピング機構によってノズル板61aをワイピングするヘッドワイピングが実行される(S25)。ヘッドワイピングの実行後、中間転写体37のクリーニングに十分な時間が経過してから、中間転写体37からクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が離間し(S26)、次いで、中間転写体37の駆動が停止される(S27)。
その後、キャッピング機構によるヘッド61Y、61M、61C、61BKのキャッピング状態が形成され(S28)、メンテナンス状態が終了し、待機状態等に移行する(S29)。
当接圧調整手段79、当接姿勢調整手段79について説明する。
上述の利点により、クリーニングブレード71は変形を抑制されているが、経時的に変形し、中間転写体37に対する当接圧が低下したり、中間転写体37に対する当接姿勢が変化したりし得る。
上述の利点により、クリーニングブレード71は変形を抑制されているが、経時的に変形し、中間転写体37に対する当接圧が低下したり、中間転写体37に対する当接姿勢が変化したりし得る。
また、中間転写体37の表面を構成しているシリコーンゴム等のゴム材料は、低温では硬くなり、高温になると柔らかくなるため、低温環境下に比べて高温環境下では中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧を低くすることが望ましい。
その他、中間転写体37の表面の劣化を考慮すると、経時的にクリーニングブレード71の当接圧を低くすることが望ましい。このように、中間転写体37の使用状態、具体的には使用環境温度、使用期間等を考慮して、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧を調整することが、良好な画像形成を行う上で望ましい。
そのため、当接圧制御手段として機能する制御部30は、環境センサ32によって検知された温度に基づいて、ソレノイド77aを駆動する。これにより、当接圧調整手段79は、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧を調整される。具体的には、当接圧制御手段として機能する制御部30は、かかる温度が所定の閾値以下であるときには、ソレノイド77aを図6(b)に示した状態となるように駆動する。また、当接圧制御手段として機能する制御部30は、かかる温度が所定の閾値を超えているときには、ソレノイド77aを図6(a)に示した状態となるように駆動する。
これにより、中間転写体37の使用状態である使用環境温度、言い換えるとこれに等価な中間転写体37の硬度に応じて、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧が適正に調整される。すなわち、低温環境下に比べて高温環境下では中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧が低く設定される。よって、かかる使用環境温度によらず、中間転写体37の劣化を抑制した良好なクリーニングが行われることとなる。
当接圧制御手段として機能する制御部30は、制御部30においてカウントされた画像形成回数に基づいて、ソレノイド77aを駆動するようにしてもよい。具体的には、当接圧制御手段として機能する制御部30は、かかる回数が所定の閾値以下であるときには、ソレノイド77aを図6(a)に示した状態となるように駆動する。また、当接圧制御手段として機能する制御部30は、かかる回数が所定の閾値を超えているときには、ソレノイド77aを図6(b)に示した状態となるように駆動する。
これにより、中間転写体37の使用状態である使用期間、言い換えるとこれに等価な中間転写体37の劣化度に応じて、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧が適正に調整される。すなわち、中間転写体37の劣化度が高くなると中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接圧が高く設定される。よって、かかる使用期間によらず、中間転写体37の劣化によるクリーニング性の低下を抑制した良好なクリーニングが行われることとなる。
この回数に基づく制御は、当接姿勢制御手段として機能する制御部30による制御として行っても良い。かかる回数によってクリーニングブレード71の変形に基づく中間転写体37に対する当接姿勢の変化を検出可能なためである。この場合、当接姿勢制御手段として機能する制御部30は、かかる回数が所定の閾値以下か所定の閾値を越えているかで、当接姿勢制御手段79を動作させる。
具体的には、当接姿勢制御手段として機能する制御部30は、かかる回数が所定の閾値以下であるときには、ソレノイド77aを図6(a)に示した状態となるように駆動する。また、当接姿勢制御手段として機能する制御部30は、かかる回数が所定の閾値を超えているときには、ソレノイド77aを図6(b)に示した状態となるように駆動する。
これにより、中間転写体37の使用状態である使用期間、言い換えるとこれに等価なクリーニングブレード71の変形度に応じて、中間転写体37に対するクリーニングブレード71の当接姿勢、言い換えると当接角度が適正に調整される。よって、かかる使用期間によらず、クリーニングブレード71の劣化によるクリーニング性の低下を考慮した良好なクリーニングが行われることとなる。
なお、当接姿勢制御手段として機能する制御部30は、かかる回数に代えて、あるいはこれとともに、画像形成装置100の稼動頻度、稼働時間などの使用状態を用いるようにしてもよい。
また、これら中間転写体37の使用状態は、適宜組み合わせて用いるようにしてもよい。クリーニングブレード71の姿勢は、かかる組み合わせに応じて、より多段階で調整可能としてもよい。
画像形成装置100は、図8に示すように、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72が、接離手段74により、同期して、中間転写体37に接離されるように構成されていても良い。この場合も、クリーニングブレード71、クリーニングローラ72は、少なくとも中間転写体37の非駆動時に、中間転写体37から離間した状態とされる。
同図において、符号77は、その通電時にクリーニングブレード71、クリーニングローラ72を筐体73とともに中間転写体37に向けて変位させて中間転写体37に当接させる駆動手段としてのソレノイドを示している。
また、同図において、符号78は、ソレノイド77の非通電時にクリーニングブレード71、クリーニングローラ72が中間転写体37から離間するように筐体73を付勢した付勢部材としてのバネを示している。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、接離手段に備えられクリーニング部材を駆動する駆動手段は、ソレノイドに限らず、ラック&ピニオンギアを用いた方式、エアーを用いた方式、リンク機構を用いた方式など、どのようなものであっても良い。
また、導電性記録液は、インク成分がカチオン性基を有し、カソードとして機能する中間転写体の表面で生成した水酸化物イオンを介して、凝集させてもよい。すなわち、アニオン性分散剤により分散されている顔料を、アノードとして機能する弾性層の表面で生成したプロトンを介して、凝集させる代わりに、カチオン性分散剤により分散されている顔料を、カソードとして機能する弾性層の表面で生成した水酸化物イオンを介して、凝集させてもよい。
中間転写体は、全体が導電性である必要はなく、表面を構成する弾性層が少なくとも導電性であればよい。
中間転写体は、全体が導電性である必要はなく、表面を構成する弾性層が少なくとも導電性であればよい。
本発明を適用する画像形成装置は、上述のタイプの画像形成装置に限らず、他のタイプの画像形成装置であってもよい。また、複写機、ファクシミリの単体、あるいはこれらの複合機、これらに関するモノクロ機等の複合機、その他、電気回路形成に用いられる画像形成装置、バイオテクノロジー分野において所定の画像を形成するのに用いられる画像形成装置であっても良い。ヘッドの数は画像形成装置の用途に応じて増減されるものであり、1つであっても、複数であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
32 検知手段
37 中間転写体
61Y、61M、61C、61BK ヘッド
64 転写手段
70 清掃手段
71、72 クリーニング部材
74 接離手段
79 当接圧調整手段、当接姿勢調整手段
100 画像形成装置
S 被記録材
37 中間転写体
61Y、61M、61C、61BK ヘッド
64 転写手段
70 清掃手段
71、72 クリーニング部材
74 接離手段
79 当接圧調整手段、当接姿勢調整手段
100 画像形成装置
S 被記録材
Claims (6)
- ヘッドにより吐出された記録液によって形成される画像を担持する中間転写体と、
前記中間転写体上に担持された画像を被記録材に転写する転写手段と、
前記中間転写体に当接して同中間転写体をクリーニングするクリーニング部材を備えた清掃手段と、
前記クリーニング部材を前記中間転写体に接離させる接離手段とを有し、
前記クリーニング部材は、前記接離手段により、前記中間転写体の非駆動時に、同中間転写体から離間した状態とされる画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記クリーニング部材は、前記接離手段により、当該画像形成装置の非通電時に、前記中間転写体から離間した状態に保たれることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または2記載の画像形成装置において、
前記クリーニング部材は、前記接離手段により、前記中間転写体が画像形成のため又はメンテナンスのために駆動されている状態で、当該中間転写体に当接した状態とされることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし3の何れか1つに記載の画像形成装置において、
前記中間転写体に対する前記クリーニング部材の当接圧を調整する当接圧調整手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
前記中間転写体の使用状態を検知する検知手段を有し、
前記当接圧調整手段により、前記検知手段によって検知された前記使用状態に応じて前記当接圧を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像形成装置において、
前記中間転写体に対する前記クリーニング部材の当接姿勢を調整する当接姿勢調整手段を有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012148557A JP2014008738A (ja) | 2012-07-02 | 2012-07-02 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012148557A JP2014008738A (ja) | 2012-07-02 | 2012-07-02 | 画像形成装置 |
Publications (1)
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JP2014008738A true JP2014008738A (ja) | 2014-01-20 |
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ID=50105827
Family Applications (1)
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JP2012148557A Pending JP2014008738A (ja) | 2012-07-02 | 2012-07-02 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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-
2012
- 2012-07-02 JP JP2012148557A patent/JP2014008738A/ja active Pending
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