JP2014007236A - 集積化太陽電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】集積化太陽電池において、発電面積の減少を抑制することができ、かつ十分に高い導電率の接続部を備える。
【解決手段】少なくとも表面が絶縁性である基板10と、その基板10上に形成された、第1の電極層12、光電変換層13および第2の電極層16がこの順に積層されてなる複数の光電変換素子Cと、隣接する光電変換素子Cのうち一方の第2の電極層16と他方の第1の電極層12とを電気的に接続する接続部40とを有する集積化太陽電池において、接続部40を、一方の第2の電極層16から他方の第1の電極層12に亘っああて金属インクが塗布されて形成された金属導電層41と、金属導電層41を覆うように透明導電インクが塗布されて形成された透明導電層42とからなるものとする。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも表面が絶縁性である基板10と、その基板10上に形成された、第1の電極層12、光電変換層13および第2の電極層16がこの順に積層されてなる複数の光電変換素子Cと、隣接する光電変換素子Cのうち一方の第2の電極層16と他方の第1の電極層12とを電気的に接続する接続部40とを有する集積化太陽電池において、接続部40を、一方の第2の電極層16から他方の第1の電極層12に亘っああて金属インクが塗布されて形成された金属導電層41と、金属導電層41を覆うように透明導電インクが塗布されて形成された透明導電層42とからなるものとする。
【選択図】図2
Description
本発明は、1枚の基板上に直列接続された複数の光電変換素子が配列されて構成される集積化太陽電池およびその製造方法に関するものである。
下部電極(下部電極)と光吸収により電荷を発生する光電変換半導体層と上部電極との積層構造を有する光電変換素子が、太陽電池等の用途に使用されている。
従来、バルクの単結晶Siまたは多結晶Si、あるいは薄膜のアモルファスSiを用いたSi系太陽電池が主流であったが、Siに依存しない化合物半導体系太陽電池の研究開発がなされている。化合物半導体系太陽電池としては、GaAs系等のバルク系と、IB族元素とIIIB族元素とVIB族元素とからなるCIS(Cu−In−Se)系あるいはCIGS(Cu−In−Ga−Se)系等の薄膜系とが知られている。CIS系あるいはCIGS系は、光吸収率が高く、高エネルギー変換効率であることが報告されている。
太陽電池の高出力化を図るためには、1枚の基板上に複数の光電変換素子を多数直列接続して配列する集積化が必要である。
化合物半導体系太陽電池の集積化方法としては、絶縁基板上に下部電極層を成膜した後、その電極層をスクライブして第1のスクライブラインP1を形成し、その上に光電変換層、バッファ層および窓層を順次成膜してこれらを貫通して電極層表面に至るスクライブラインP2を形成し、透光性導電層(上部電極)を積層し、透光性導電層から下部電極層表面に至るスクライブラインP3を形成する、三段階にスクライブ処理を行う方法がよく知られている。隣接セル間はスクライブラインP3により分離され、隣接セル間は、スクライブラインP2に埋め込まれた透光性導電層材料により直列接続される。
しかしながら、このような集積化構造では、各層の成膜工程と、スクライブ処理工程が交互に生じることから、生産性を十分高めることができない。また、透明導電層材料により素子間を直列接続する構成であり、一般に透明導電層材料は金属と比較して抵抗が高いことから、接続部における光電変換ロスが比較的大きい。
一方、特許文献1には、直列接続するための接続部(接続電極)として、カーボンペーストやITOペーストなどを用いることが提案されている。しかしながら、カーボンペーストやITOペーストは、電極としては比較的抵抗が高めであるために、効率低下に繋がる。
他方、特許文献2、3等では、集積化太陽電池の接続部として、Agペースト(インク)を用いることが提案されている。Agペーストであれば、カーボンペーストやITOペーストと比較して抵抗が低く、導電率が高いため、接続部でのロスを抑制することができると考えられる。
他方、特許文献2、3等では、集積化太陽電池の接続部として、Agペースト(インク)を用いることが提案されている。Agペーストであれば、カーボンペーストやITOペーストと比較して抵抗が低く、導電率が高いため、接続部でのロスを抑制することができると考えられる。
しかしながら、Agインクが塗布されてなる接続部は、光を透過しないため、各素子上の接続部の形成領域は非発電領域となり、結果として発電面積を低減してしまうとい問題がある。また、この発電面積の減少を抑制するために、塗布するインク量を減らすと抵抗率の抑制効果が低下してしまうことになる。
本発明は、上記事情に鑑みて、発電面積の減少を抑制することができ、かつ十分に高い導電率の接続部を備えた集積化太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の集積化太陽電池は、基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板と、
その基板上に形成された、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層されてなる複数の光電変換素子と、
隣接する光電変換素子のうち一方の第2の電極層と他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部とを有し、
接続部が、前記一方の第2の電極層から前記他方の第1の電極層に亘って金属インクが塗布されて形成された金属導電層と、該金属導電層を覆うように透明導電インクが塗布されて形成された透明導電層とからなるものであることを特徴とする。
少なくとも表面が絶縁性である基板と、
その基板上に形成された、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層されてなる複数の光電変換素子と、
隣接する光電変換素子のうち一方の第2の電極層と他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部とを有し、
接続部が、前記一方の第2の電極層から前記他方の第1の電極層に亘って金属インクが塗布されて形成された金属導電層と、該金属導電層を覆うように透明導電インクが塗布されて形成された透明導電層とからなるものであることを特徴とする。
接続部に金属インクにより塗布されて形成された金属導電層を構成する金属は、銀、金、銅、ニッケル又はアルミニウムを含むことが好ましく、銀、金又は銅であることがさらに好ましく、銀であることが最も好ましい。
透明導電層はインジウムまたは亜鉛を含むものであることが好ましい。
本発明の集積化太陽電池の製造方法は、基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層してなる光電変換素子を複数形成し、
隣接する光電変換素子のうち一方の第2の電極層から他方の第1の電極層に亘って金属性インクを塗布し、該金属性インクを覆うように透明導電インクを塗布することにより、前記一方の第2の電極層と前記他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部を形成することを特徴とする。
少なくとも表面が絶縁性である基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層してなる光電変換素子を複数形成し、
隣接する光電変換素子のうち一方の第2の電極層から他方の第1の電極層に亘って金属性インクを塗布し、該金属性インクを覆うように透明導電インクを塗布することにより、前記一方の第2の電極層と前記他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部を形成することを特徴とする。
金属インクとして、銀、金または銅、ニッケル、アルミニウムを含む金属インクを好適に用いることができる。
透明導電インクとして、インジウムまたは亜鉛を含む透明導電インクを好適に用いることができる。
金属インクおよび透明導電インクの塗布する方法は特に限定されないが、たとえばインクジェット法またはディスペンサー法で行うことができ、金属インクと透明導電インクを同じ方法で塗布してもよく、必要に応じて異なる方法で塗布しても良い。
本発明の集積化太陽電池の製造方法においては、複数の光電変換素子を、基板上に第1の電極層を形成し、該第1の電極層に基板の表面が底部に露出した分離溝を形成して第1の電極層を複数の領域に分離し、第1の電極層および分離溝に露出された基板の表面を覆うように、光電変換層および第2の電極層を順次積層して積層体を形成し、分離溝に平行かつ第1の電極層表面位置に至る深さの開口溝部を形成し、開口溝部に接続部を形成することが好ましい。
本発明の集積化太陽電池の製造方法の実施形態について図面を用いて説明する。各図において、各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1は、本発明の実施形態に係る集積化太陽電池1の平面模式図であり、図2は断面模式図である。
図1および図2に示すように、集積化太陽電池1は基板10上に短冊状の複数の光電変換素子(セル)Cが複数配列され、これらが直列接続されてなる。また、直列接続されたセルの一端および他端には、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すために、それぞれ第1の導電部材50および第2の導電部材52が備えられている。
図1および図2に示すように、集積化太陽電池1は基板10上に短冊状の複数の光電変換素子(セル)Cが複数配列され、これらが直列接続されてなる。また、直列接続されたセルの一端および他端には、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すために、それぞれ第1の導電部材50および第2の導電部材52が備えられている。
集積化太陽電池1は、表層が絶縁層10aである基板10上に、第1の電極層としての下部電極層12、化合物半導体からなる光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層としての透明電極層16が順に積層され、その積層体に設けられた2本のストライプ状の溝部22、23により、複数のセルCに分離され、2本の溝部22、23を挟んで隣り合うセルCの一方のセルの透明電極層16と、他方のセルの下部電極層12とを電気的に接続する接続部40が一方の溝部22に形成されることにより、セルCが直列接続されて集積化されている。各セルCにおいて、光電変換層13の構成によっては、必ずしもバッファ層14を設ける必要はない。また、バッファ層14と透明電極層16との間に窓層が備えられて入れもよい。
下部電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた分離溝21により、隣り合う下部電極層12と互いに分離されている。なお、分離溝21は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、50μmである。この分離溝21には光電変換層13が埋め込まれている。
溝部22、23は、分離溝21に平行にかつ、ほぼ下部電極層12の表面位置となる深さに形成されている。2つの溝部22、23の間には、積層体の一部が後述するストッパ部24として残置されている。溝部22、23の幅は、同じ幅であっても、大きく異なっていてもよいが、例えば、両者共に50μmである。
なお、分離溝21は、光電変換に寄与しないロス部分を抑制するためにはセル間の電気的に切断が確保できている範囲でできるだけ幅が狭く壁面近傍に位置していることが望まれる。同様に、分離溝22及び23の幅も分離溝22と23の間隔も電気的な接続及び切断が確保できている範囲でできるだけ狭くすることが望まれる。
図2に示すように、溝部22に形成されている接続部40は、金属導電層41と、金属導電層41を覆うように形成された透明導電層42とから構成されている。
金属導電層41は、透明導電層と比較して高い導率を有する金属からなるものであればよい。特には金、銀、銅、ニッケルまたはアルミニウムを含むことが好ましく、金、銀、または銅を含むことが更に好ましい。金属導電層41は、これらの金属を含有する金属インク(金属ペースト)を塗布することにより形成される。
透明導電層42は、透明な金属酸化物からなるものであることが好ましい。特にインジウム、あるいは亜鉛を含むものであることが好ましく、具体的には、酸化インジウム錫(ITO)、ドープされた酸化亜鉛(ZnO)などを用いることができる。
直列接続された複数の太陽電池セルCの両端に配置されている第1の導電部材50および第2の導電部材52は、太陽電池セルで発生した電力を外部に取り出すためのものである。
第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、細長い帯状の部材であり、基板10の幅方向に略直線状に伸びて、それぞれ右端、あるいは左端の下部電極層12上に接続されている。また、図2に示すように、第1の導電部材50および第2の導電部材52は、例えば、銅リボン50a、52aがインジウム銅合金の被覆材50b、52bで被覆されたものである。第1の導電部材50および第2の導電部材52は、超音波半田、導電性接着剤、あるいは導電性テープ等により下部電極層12に接続されている。
第1の導電部材50と第2の導電部材52とは、錫メッキ銅リボンでもよい。
第1の導電部材50と第2の導電部材52とは、錫メッキ銅リボンでもよい。
本構成の集積化太陽電池1では、太陽電池セルCに、透明電極層16側から光が入射されると、この光が透明電極層16およびバッファ層14を通過し、光電変換層13で起電力が発生し、例えば、透明電極層16から下部電極層12に向かう電流が発生する。集積化太陽電池1で発生した電力を、第1の導電部材50と第2の導電部材52から、太陽電池1の外部に取り出すことができる。なお、本実施形態において、第1の導電部材50が負極であり、第2の導電部材52が正極であるが、第1の導電部材50と第2の導電部材52とは極性が逆であってもよく、太陽電池セルCの層構成、接続構成等に応じて適宜変わるものである。
以下に、集積化太陽電池の製造方法の実施形態を図3および図4に基づいて説明する。図3および図4は製造工程を示す一部の模式断面図であり、2つのセルCの一部およびその間の溝部22,23を含む集積化構造の要部を示している。
まず、所定の大きさの少なくとも表面が絶縁性である基板10を用意する。この基板10は、例えば、アルミニウム基材の表面に陽極酸化膜10aを備えたものである。
その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池1の大きさ等に応じて適宜決定すればよく、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池1の大きさ等に応じて適宜決定すればよく、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
最初に、図3のaに示すように、基板10の表面に第1の電極層として下部電極層12を形成する。
次に図3のbに示すように、下部電極層12に基板10の表面が底部に露出する分離溝21を形成し、下部電極層12を複数の領域に分離する。この分離溝21の形成はレーザスクライブにより行うことが好ましい。
下部電極層12が熱履歴を受ける前(光電変換層を形成する前)に分離溝21を形成するので、下部電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。レーザを用いた場合には、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまうという問題があるが、このように、光電変換層を形成する前に分離溝21を形成すれば、基板を損傷させるという問題は生じない。
下部電極層12が熱履歴を受ける前(光電変換層を形成する前)に分離溝21を形成するので、下部電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。レーザを用いた場合には、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまうという問題があるが、このように、光電変換層を形成する前に分離溝21を形成すれば、基板を損傷させるという問題は生じない。
次に図3のcに示すように、下部電極層12および分離溝21の底部に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層としての透明電極層16を順次積層して積層体Sを形成する。
このように、光電変換層13から透明電極層16の積層工程中にスクライブ工程が不要であることから、製造工程を煩雑化させることなく、生産効率を向上させることができる。
このように、光電変換層13から透明電極層16の積層工程中にスクライブ工程が不要であることから、製造工程を煩雑化させることなく、生産効率を向上させることができる。
次に、図4のdに示すように、分離溝21に平行かつ下部電極層12の表面位置に至る深さの溝部22および溝部23を形成する。このとき、溝部22、23間の積層体Sの一部がストッパ部24となる。例えば、所望の開口溝部形成位置に、積層体S上方から所定の間隔で下部電極層12の表面位置に至る深さの2本の溝部22、23を形成することにより、この2本の溝部22、23間に積層体Sの一部が残置された構成とすることができる。なお、形成された溝部22、23の底部には、下部電極層12が露出している。この溝部22、23はいかなる方法で形成しても良いが、例えば、メカニカルスクライブにより形成することができる。
なお、本実施形態においては、溝部22、23の間に積層体の一部からなるストッパ部24として光電変換層13、バッファ層14および透明電極層16が残されたものとなっているが、このストッパ部24は、光電変換層13のみであってもよく、隣接したセル間が電気的に絶縁されていれば一方の溝部22のみとし、他方の溝部23およびストッパ部24を備えない構成としてもよい。
次に、図4のeに示すように、例えば、インクジェット法を用いて、金属インク(金属ペースト)を、一方のセルCの肩部分(壁面位置の上方)にインクを打滴することにより、一方の太陽電池セルCの透明電極層16から、第1の溝部22内に露出されている他方の太陽電池セルCの下部電極層12に及ぶ範囲に金属インクを塗布する。
次に、金属導電層41を覆うように透明導電層42を形成する。例えば、インクジェット法を用いて、透明導電インクを金属導電層41上に打滴し、透明導電性インクに応じた熱硬化処理または光硬化処理を施す。これにより透明導電層42を形成することができる。
このようにして、金属導電層41および透明導電層42からなる接続部40が形成される。
このようにして、金属導電層41および透明導電層42からなる接続部40が形成される。
透明導電インク打滴時に、透明導電インクは、ストッパ部24により堰きとめられて第2の溝部23側に広がるのを抑制される。すなわち、接続部40は第1の溝部22内に形成されて、第2の溝部22側には広がることがないので、接続部40は他方の太陽電池セルCの壁面に接触しない。したがって隣接するセル間の短絡(ショート)は防止されている。
金属導電層41が付与された部分は光の透過率が格段に落ち、光電変換に寄与しない部分となることから、金属導電層41は、セルの透明電極16の表面にはなるべく形成しないことが望まれる。あるいは、セルの透明電極16上に形成される場合であっても、なるべく範囲を狭めることが望まれる。
このように、光電変換に寄与する面積(発電面積)を狭めないように、セル並び方向(セルの長さ方向に垂直な方向)の金属導電層の線幅の広がりを抑制するためには、インク使用量自体を減らす必要がある。一方で、インク使用量を減らすと直列抵抗が増すという問題がある。
上述の通り、素子分離の溝部22を形成するためにメカニカルスクライブを行うと、そのスクライブ溝(溝部)の壁面には荒れが生じる。図5は、CIGS系太陽電池の製造工程におけるスクライブ溝の壁面の電子顕微鏡写真である。スクライブ溝の壁面は微視的には決して滑らかな面ではなく、多数の凹凸を有する非常に荒れた面となっている様子が分かる。図5において、平坦に見える部分はMoからなる下部電極層表面である。図5の下部電極層上に立設する壁面のうち下層の大きめの凹凸部分がCIGSからなる光電変換層であり、その上の断面柱状であり表面部分に見える小さい凹凸面はAZOからなる透明電極層である。
接続部として、セル表面の肩部に沿って壁面を覆うように金属導電層を形成する場合、スクライブ溝の壁面にはメカニカルスクライブにより生じた凹凸が存在することおよび金属導電層が細かい粒状層からなることにより、金属導電層が部分的に断線して金属導電層の直列抵抗が高くなったり、断線したりすることがある。
特に、金属導電層の線幅の広がりを抑えるために、金属ペーストの使用量を抑えようとすると、この金属導電層の部分断線による抵抗の増加が大きくなり、より断線する確率が高くなってしまう。
この金属導電層を覆うように、透明導電層を形成することにより、金属導電層の断線部を透明導電層によりカバーすることができ、全体的な抵抗を下げることができる。透明導電材料はAg等の金属と比較してやや導電率が低いが、線幅を広くしても光を透過するため、発電面積を低下させる要因とはならない。
この金属導電層を覆うように、透明導電層を形成することにより、金属導電層の断線部を透明導電層によりカバーすることができ、全体的な抵抗を下げることができる。透明導電材料はAg等の金属と比較してやや導電率が低いが、線幅を広くしても光を透過するため、発電面積を低下させる要因とはならない。
このように、本発明の集積化太陽電池は、接続部を導電性の高い金属導電層と、透光性の高い透明導電層とから構成しており、その製造において、金属導電層はインク使用量を少なくして線幅の広がりを抑制し、発電面積を低減させないように形成するものとし、透明導電層は、その金属導電層を覆うように配置して金属導電層の断線部分を補完するように十分なインク量で塗布形成している。
従って、本発明の集積化太陽電池は、接続部を透明導電層のみで形成していた場合と比較して抵抗率を下げることができ、また、接続部を金属層のみで形成していた場合と比較して発電面積を増加させることができるので、結果としていずれの場合と比較しても光電変換効率を増加させることができる。
なお、メカニカルスクライブにより形成される溝は、上述の通り、壁面が平面視において直線でなく凹凸を有するものとなることから、スクリーン印刷などによるインク塗布より、マスクを用いないインクジェットあるいはディスペンサー法などの印刷法の方が各溝の形状に合わせて調整しながら壁面に沿ってインクを塗布できるため適する。
なお、金属導電層41を透明導電層42で覆うことにより金属粒子のマイグレーションを防止することができ、マイグレーションによる効率の低下を防止することができる。特に金属粒子が銀(Ag)である場合、マイグレーションの発生が顕著であり、マイグレーションを防止することにより効率低下防止の効果は高い。
また、上述の本実施形態の製造方法においては、下部電極のスクライブ工程後、太陽電池セルを構成する他の層を有する積層体Sを連続的に形成し、溝部22、23およびストッパ部24を形成して太陽電池セルに分離して、各太陽電池セルを電気的に接続することにより、比較的少ない工程で集積化構造を実現することができ、従来の3つのスクライブ工程を成膜工程と交互に行う場合と比較して、生産効率を高くすることができる。また、光電変換層の形成前に下部電極のスクライブを行うようにしたことから、下部電極のスクライブに必要なパワーを抑制することができ、高出力パワーによる基板の損傷を防止することができるため、歩留まりを向上させることができる。
上記製造方法により、集積化太陽電池、所謂太陽電池サブモジュールを製造することができる。
その後、集積化太陽電池の両端のセルに電力取出し配線を形成し、カバーガラス、保護フィルム等を取り付けて、太陽電池モジュールを製造することができる。
その後、集積化太陽電池の両端のセルに電力取出し配線を形成し、カバーガラス、保護フィルム等を取り付けて、太陽電池モジュールを製造することができる。
以下に上述の各実施形態に好適な基板および各層の具体例について説明する。
(基板)
基板10としては、ガラス、ポリイミド等の絶縁基板、表面に絶縁層が形成されたステンレス等の金属基板など、少なくとも表面が絶縁層であれば特に制限されない。
可撓性基板としては、Alを主成分とするAl基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜(絶縁膜)が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl材が複合された複合基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl膜が成膜された基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板などが好ましい。さらに、陽極酸化膜上に、ソーダライムガラス(SLG)層が設けられたものであってもよい。ソーダライムガラス層を備えることにより、光電変換層にNaを拡散させることができる。光電変換層がNaを含むことにより、光電変換効率をさらに向上させることができる。
基板10としては、ガラス、ポリイミド等の絶縁基板、表面に絶縁層が形成されたステンレス等の金属基板など、少なくとも表面が絶縁層であれば特に制限されない。
可撓性基板としては、Alを主成分とするAl基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜(絶縁膜)が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl材が複合された複合基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl膜が成膜された基材の少なくとも一方の面側にAl2O3を主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板などが好ましい。さらに、陽極酸化膜上に、ソーダライムガラス(SLG)層が設けられたものであってもよい。ソーダライムガラス層を備えることにより、光電変換層にNaを拡散させることができる。光電変換層がNaを含むことにより、光電変換効率をさらに向上させることができる。
(下部電極層)
下部電極層12の主成分としては特に制限されず、Mo,Cr,W,及びこれらの組合せが好ましく、Moが特に好ましい。下部電極層12の膜厚は制限されず、200〜1000nm程度が好ましい。例えば、基板上にスパッタ法により成膜することができる。
この下部電極層12は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。
また、下部電極層12の形成方法は、特に制限されるものではなく、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
下部電極層12の主成分としては特に制限されず、Mo,Cr,W,及びこれらの組合せが好ましく、Moが特に好ましい。下部電極層12の膜厚は制限されず、200〜1000nm程度が好ましい。例えば、基板上にスパッタ法により成膜することができる。
この下部電極層12は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。
また、下部電極層12の形成方法は、特に制限されるものではなく、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
(光電変換層)
光電変換層13の主成分としては特に制限されず、高い光電変換効率が得られることから、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましく、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることがより好ましい。
光電変換層13の主成分としては特に制限されず、高い光電変換効率が得られることから、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましく、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることがより好ましい。
光電変換層13の主成分としては、
CuおよびAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、
Al,GaおよびInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、
S,Se,およびTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましい。
CuおよびAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、
Al,GaおよびInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、
S,Se,およびTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましい。
上記化合物半導体としては、
CuAlS2,CuGaS2,CuInS2,
CuAlSe2,CuGaSe2,
AgAlS2,AgGaS2,AgInS2,
AgAlSe2,AgGaSe2,AgInSe2,
AgAlTe2,AgGaTe2,AgInTe2,
Cu(In,Al)Se2,Cu(In,Ga)(S,Se)2,
Cu1-zIn1-xGaxSe2-ySy(式中、0≦x≦1,0≦y≦2,0≦z≦1)(CI(G)S),
Ag(In,Ga)Se2,およびAg(In,Ga)(S,Se)2等が挙げられる。
CuAlS2,CuGaS2,CuInS2,
CuAlSe2,CuGaSe2,
AgAlS2,AgGaS2,AgInS2,
AgAlSe2,AgGaSe2,AgInSe2,
AgAlTe2,AgGaTe2,AgInTe2,
Cu(In,Al)Se2,Cu(In,Ga)(S,Se)2,
Cu1-zIn1-xGaxSe2-ySy(式中、0≦x≦1,0≦y≦2,0≦z≦1)(CI(G)S),
Ag(In,Ga)Se2,およびAg(In,Ga)(S,Se)2等が挙げられる。
また、Cu2ZnSnS4,Cu2ZnSnSe4,Cu2ZnSn(S,Se)4であってもよい。
I−III−VI族半導体以外の半導体としては、GaAs等のIIIb族元素およびVb族元素からなる半導体(III−V族半導体)、およびCdTe,(Cd,Zn)Te等のIIb族元素およびVIb族元素からなる半導体(II−VI族半導体)等が挙げられる。
I−III−VI族半導体以外の半導体としては、GaAs等のIIIb族元素およびVb族元素からなる半導体(III−V族半導体)、およびCdTe,(Cd,Zn)Te等のIIb族元素およびVIb族元素からなる半導体(II−VI族半導体)等が挙げられる。
光電変換層13の膜厚は特に制限されず、1.0〜4.0μmが好ましく、1.5〜3.5μmが特に好ましい。
光電変換層13の成膜方法も特に制限はなく、真空蒸着法、スパッタ法、MOCVD法等により成膜することができる。
(バッファ層)
バッファ層14は、化学浴析出法(CBD法)により好適に形成することができる。バッファ層14の膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。バッファ層14は、例えば、CdS、ZnS、ZnO、ZnMgO、Zn(S、O)又はZnS(O、OH)およびこれらの組み合わせたものにより構成される。
バッファ層14は、化学浴析出法(CBD法)により好適に形成することができる。バッファ層14の膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。バッファ層14は、例えば、CdS、ZnS、ZnO、ZnMgO、Zn(S、O)又はZnS(O、OH)およびこれらの組み合わせたものにより構成される。
(窓層)
既述の通り、上記実施形態においては、バッファ層14と透明電極層16との間に絶縁層(所謂、窓層)を備えていてもよい。この絶縁層は、光励起された電子、ホールの再結合を阻害し、発電効率向上に寄与するものである。絶縁層の組成も特に制限ないが、i−ZnO等が好ましい。膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。成膜方法は、特に制限されないが、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、バッファ層14を液相法により製造する場合、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
既述の通り、上記実施形態においては、バッファ層14と透明電極層16との間に絶縁層(所謂、窓層)を備えていてもよい。この絶縁層は、光励起された電子、ホールの再結合を阻害し、発電効率向上に寄与するものである。絶縁層の組成も特に制限ないが、i−ZnO等が好ましい。膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。成膜方法は、特に制限されないが、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、バッファ層14を液相法により製造する場合、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
(透明電極層)
透明電極層16は、光を取り込むと共に、下部電極層12と対になって、光電変換層13で生成された電流が流れる電極として機能する層である。透明電極層16の組成は特に制限されず、ZnO:Al、ZnO:Ga、ZnO:B等のn−ZnO等が好ましい。透明電極層16の膜厚は特に制限されず、50nm〜2μmが好ましい。透明電極層16の成膜方法としては特に制限されないが、窓層と同様、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
透明電極層16は、光を取り込むと共に、下部電極層12と対になって、光電変換層13で生成された電流が流れる電極として機能する層である。透明電極層16の組成は特に制限されず、ZnO:Al、ZnO:Ga、ZnO:B等のn−ZnO等が好ましい。透明電極層16の膜厚は特に制限されず、50nm〜2μmが好ましい。透明電極層16の成膜方法としては特に制限されないが、窓層と同様、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
以上は、主として太陽電池セルの光電変換層として、化合物半導体を用いた場合に適する材料および層構成について説明した。
本発明は、太陽電池セルの光電変換層として、上述のような化合物半導体系以外を用いてもよい。例えば、光電変換層として、アモルファスシリコン(a−Si)系薄膜型光電変換層、タンデム構造系薄膜型光電変換層(a−Si/a−SiGeタンデム構造光電変換層)、直列接続構造(SCAF)系薄膜型光電変換層(a−Si直列接続構造光電変換層)、薄膜シリコン系薄膜型光電変換層、色素増感系薄膜型光電変換層、または有機系薄膜型光電変換層を用いてもよい。そして、光電変換層の種類に応じた層構成の太陽電池セルを構成すればよい。
本発明は、太陽電池セルの光電変換層として、上述のような化合物半導体系以外を用いてもよい。例えば、光電変換層として、アモルファスシリコン(a−Si)系薄膜型光電変換層、タンデム構造系薄膜型光電変換層(a−Si/a−SiGeタンデム構造光電変換層)、直列接続構造(SCAF)系薄膜型光電変換層(a−Si直列接続構造光電変換層)、薄膜シリコン系薄膜型光電変換層、色素増感系薄膜型光電変換層、または有機系薄膜型光電変換層を用いてもよい。そして、光電変換層の種類に応じた層構成の太陽電池セルを構成すればよい。
上記実施形態においては、基板上に設けられる第1の電極層を下部電極として不透明な材料から構成し、光電変換層の上に形成される第2の電極が透明な構造のサブサブストレート型と呼ばれる構造の太陽電池について説明したが、第1の電極層を透明電極とし、第2の電極層を不透明な電極で構成するスーパーストレート型の太陽電池に対しても本発明は適用可能である。
但し、本発明の製造方法は、第1の電極層が金属等からなり、熱履歴により硬化するようなものである構成のサブストレート型の構造の太陽電池の製造の際に、高い効果を奏するものである。
但し、本発明の製造方法は、第1の電極層が金属等からなり、熱履歴により硬化するようなものである構成のサブストレート型の構造の太陽電池の製造の際に、高い効果を奏するものである。
以下、本発明の集積化太陽電池の実施例および比較例を説明する。
100μm厚ステンレス(SUS)−30μm厚Al複合基材上のAl表面にアルミニウム陽極酸化膜(AAO)が形成された陽極酸化基板10のAAO表面にソーダライムガラス(SLG)層が形成された基板を用いた。
まず、上記基板10上に、スパッタ法で下部電極層12としてMo電極層を形成した。次に、3mm間隔でMo電極層をレーザスクライブ法でスクライブして幅30μmの分離溝21を形成した。
Mo電極層および分離溝に露出する基板上に膜厚2.5μmのCu(In0.7Ga0.3)Se2層を3段階法により成膜した。
次に、KCN10%水溶液の入った反応槽を用意し、基板上に成膜されたCIGS層の表面を室温にて3分間KCN水溶液に浸漬させてCIGS層表面の不純物除去を行った。
取り出した後に十分に水洗を行った。CBD法によりCdS層を50nm形成したのち、ZnO:Al膜をスパッタ法により形成した。
次に、KCN10%水溶液の入った反応槽を用意し、基板上に成膜されたCIGS層の表面を室温にて3分間KCN水溶液に浸漬させてCIGS層表面の不純物除去を行った。
取り出した後に十分に水洗を行った。CBD法によりCdS層を50nm形成したのち、ZnO:Al膜をスパッタ法により形成した。
次に、メカニカルスクライブ法で分離溝に平行な2本の溝部22、23を形成した。溝部22、23の幅は、共に50μmとした。分離溝21と22の間隔は5μmとし、分離溝22と23の間隔は50μmとした。
インクジェット法により、金属インクの塗布を行った。金属インクとしては、ハリマ化成社製銀インクNPS−JLを使用した。
その後、150℃×30分焼成を行い、金属導電層を形成した。
その後、150℃×30分焼成を行い、金属導電層を形成した。
さらに、金属導電層上に金属導電層を覆うように透明導電インクをインクジェット法により塗布した。透明導電インクとしてアルバック社製ITOナノメタルインクを用いた。
その後、減圧下(8Pa)で250℃×30分焼成し、その後大気中で250℃×30分焼成し、金属導電層とそれを覆う透明導電層からなる接続部を形成した。
その後、減圧下(8Pa)で250℃×30分焼成し、その後大気中で250℃×30分焼成し、金属導電層とそれを覆う透明導電層からなる接続部を形成した。
以上の工程により実施例および比較例の集積化太陽電池を作製した。
実施例1では、上記において透明導電インクに含有される透明な金属酸化物をITOとした。
比較例1では、金属接続部を形成することなく、透明導電接続部のみからなる接続部を形成した。また、このとき、透明導電インクに含有される透明な金属酸化物をITOとした。
比較例2では、金属接続部のみからなり、透明導電接続部を備えない接続部を形成した。
いずれにおいても金属インクとしては、ハリマ化成社製銀インクNPS−JLを用いた。
比較例2では、金属接続部のみからなり、透明導電接続部を備えない接続部を形成した。
いずれにおいても金属インクとしては、ハリマ化成社製銀インクNPS−JLを用いた。
なお、参考例として、上記作製工程において、CBD法によるCdS層成膜後、分離溝21(スクライブラインP1)に平行に下部電極層表面に至るスクライブラインP2を形成し、ZnO:Al膜からなる透光性導電層を積層し、透光性導電層から下部電極層表面に至るスクライブラインP3を形成する、3段階のスクライブ処理を行う方法により集積化光電変換素子を作製した。
実施例1、比較例1、2および参考例についてそれぞれ3素子作製した。
<光電変換効率の測定方法>
各実施例および比較例の太陽電池について、ソーラーシミュレーターを用いて、Air Mass(AM)=1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を用いた条件下で、光電変換効率を測定した。なお、光電変換効率の測定は光照射を30分実施した後に行った。各実施例および比較例についての変換効率を評価した結果を表1に示す。参考例の3素子についての光電変換率の平均値に対し、実施例、比較例の各素子毎に評価した。参考例の光電変換率平均値に対して90%以上であれば良(A)、60〜90%であれ不良(B)、60%未満であれば極めて不良(C)と評価した。
各実施例および比較例の太陽電池について、ソーラーシミュレーターを用いて、Air Mass(AM)=1.5、100mW/cm2の擬似太陽光を用いた条件下で、光電変換効率を測定した。なお、光電変換効率の測定は光照射を30分実施した後に行った。各実施例および比較例についての変換効率を評価した結果を表1に示す。参考例の3素子についての光電変換率の平均値に対し、実施例、比較例の各素子毎に評価した。参考例の光電変換率平均値に対して90%以上であれば良(A)、60〜90%であれ不良(B)、60%未満であれば極めて不良(C)と評価した。
実施例1は、いずれの素子についても透明導電層のみの比較例1および金属導電層のみの比較例2の素子と比較して光電変換効率の増加が認められた。
1 集積化太陽電池(太陽電池サブモジュール)
10 基板
10a 絶縁層
12 下部電極層(第1の電極)
13 光電変換層
14 バッファ層
15 窓層
16 透光性導電層(第2の電極)
21 下部電極分離溝
22、23 溝部
40 接続部
41 金属導電層
42 透明導電層
C セル(光電変換素子)
10 基板
10a 絶縁層
12 下部電極層(第1の電極)
13 光電変換層
14 バッファ層
15 窓層
16 透光性導電層(第2の電極)
21 下部電極分離溝
22、23 溝部
40 接続部
41 金属導電層
42 透明導電層
C セル(光電変換素子)
Claims (8)
- 基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板と、
該基板上に形成された、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層されてなる複数の光電変換素子と、
隣接する前記光電変換素子のうち一方の第2の電極層と他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部とを有し、
前記接続部が、前記一方の第2の電極層から前記他方の第1の電極層に亘って金属インクが塗布されて形成された金属導電層と、該金属導電層を覆うように透明導電インクが塗布されて形成された透明導電層とからなるものであることを特徴とする集積化太陽電池。 - 前記金属導電層を構成する金属が銀、金または銅であることを特徴とする請求項1記載の集積化太陽電池。
- 前記透明導電層がインジウムまたは亜鉛を含むものであることを特徴とする請求項1または2記載の集積化太陽電池。
- 基板上に複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層がこの順に積層してなる光電変換素子を複数形成し、
隣接する前記光電変換素子のうち一方の第2の電極層から他方の第1の電極層に亘って金属インクを塗布し、該金属インクを覆うように透明導電インクを塗布することにより、前記一方の第2の電極層と前記他方の第1の電極層とを電気的に接続する接続部を形成することを特徴とする集積化太陽電池の製造方法。 - 前記金属インクとして、銀、金または銅を含む金属インクを用いることを特徴とする請求項4記載の集積化太陽電池の製造方法。
- 前記透明導電インクとして、インジウムまたは亜鉛を含む透明導電インクを用いることを特徴とする請求項4または5記載の集積化太陽電池の製造方法。
- 前記金属インクおよび前記透明導電インクの塗布をインクジェットまたはディスペンサーで行うことを特徴とする請求項4から6いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
- 前記複数の光電変換素子を、前記基板上に前記第1の電極層を形成し、該第1の電極層に前記基板の表面が底部に露出した分離溝を形成して該第1の電極層を複数の領域に分離し、前記第1の電極層および前記分離溝に露出された前記基板の表面を覆うように、前記光電変換層および前記第2の電極層を順次積層して積層体を形成し、前記分離溝に平行かつ前記第1の電極層表面位置に至る深さの溝部をメカニカルスクライブにより形成することにより形成し、
前記溝部に前記接続部を形成することを特徴とする請求項4から7いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
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JP2012140944A JP2014007236A (ja) | 2012-06-22 | 2012-06-22 | 集積化太陽電池およびその製造方法 |
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JP2018006558A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | ソーラーフロンティア株式会社 | 光電変換モジュール |
-
2012
- 2012-06-22 JP JP2012140944A patent/JP2014007236A/ja active Pending
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JP2018006558A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | ソーラーフロンティア株式会社 | 光電変換モジュール |
JP7058460B2 (ja) | 2016-06-30 | 2022-04-22 | ソーラーフロンティア株式会社 | 光電変換モジュール |
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