JP2013149699A - 集積化太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より発電効率の優れた集積化太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】基板10a上に、少なくとも第1の電極層12および光電変換層13を積層した後に、積層面側から第1の電極層12が露出する深さの第1の素子分離溝21を形成し、第1の素子分離溝21に、その少なくとも一方の壁面αを覆うように絶縁材を塗布して絶縁部30を形成し、絶縁部30の一部に第1の電極層12を露出させる導通用溝23を形成し、導通用溝23に導電材を充填し、第1の分離溝21を挟んで隣接する一方の素子20aの第2の電極層16と他方の素子20bの第1の電極層12とを電気的に接続する導電部40を形成し、第1の素子分離溝21であって導通用溝23よりも他方の素子20b側の部分、もしくは第1の素子分離溝21外の他方の素子20b側の部分に、第1の電極層21を露出させる深さの第2の素子分離溝24を形成する。
【選択図】図2A

Description

本発明は、集積化構造を有する薄膜太陽電池の製造方法に関し、特に高い発電効率を有する集積化太陽電池の製造方法に関する。
2つの電極層とその2つの電極層間に挟まれた光吸収により電荷を発生する光電変換半導体層との積層構造を有する光電変換素子が、太陽電池等の用途に使用されている。
従来、バルクの単結晶Siまたは多結晶Si、あるいは薄膜のアモルファスSiを用いたSi系太陽電池が主流であったが、Siに依存しない化合物半導体系太陽電池の研究開発がなされている。化合物半導体系太陽電池としては、GaAs系等のバルク系と、IB族元素とIIIB族元素とVIB族元素とからなるCIS(Cu−In−Se)系あるいはCIGS(Cu−In−Ga−Se)系等の薄膜系とが知られている。CIS系あるいはCIGS系は、光吸収率が高く、高エネルギー変換効率であることが報告されている。
太陽電池の高出力化を図るためには、1枚の基板上に複数の光電変換素子(太陽電池セル)を多数直列接続して配列する集積化が必要であり、光電変換素子間の接続(集積化)方法については種々の形態が提案されている。
特許文献1には、基板上に下地電極、光電変換層、透明電極を一括して成膜し、それぞれ深さの異なる3つのスクライビングを一括して行う集積化光電変換装置の製造方法が開示されている。この特許文献1には、一括成膜および一括スクライビングが一層ごとにスクライビングを行う方法に比べて簡単であり、工程数が少なくてすみ、従って、製造に要する時間を短縮することが出来ることが記載されている。
特許文献2には、基板上に下地電極、光電変換層、透明電極を一括して成膜し、その後、単一のスクライブ処理を行う方法が開示されている。特許文献2では、スクライブ処理において、底部に下地電極を分離する細幅の溝を有する一本の溝部を形成し、その後、その溝部の一方の側壁および下地電極を分離する細幅の溝に絶縁体を堆積させ、その上に導体を接続してセル間を電気的に接続させる方法が開示されている。これにより、接続に必要なセル間の距離を短くすることができ、単位面積当たりの発電効率を高くすることができることが開示されている。
また、特許文献3には、接続セル間の距離を短縮させるとともに、セル間のリークや短絡の発生を抑制する構成として、光電変換層形成後、セルを分離する分離溝を形成し、この分離溝に絶縁部を形成し、この絶縁部の一部を除去して導通用の溝を形成した後に、光電変換層上および導通用の溝中を埋め込むように第2の導電層を形成し、絶縁部上において第2の導電層をセル間で分離する溝部を形成する集積化太陽電池の製造方法が開示されている。
特許文献4には、光電変換層上にバッファ層を形成した後、部分的にレーザ照射を行うことにより一部コンタクト層へと変質させて隣接セル間の接続させ、コンタクト層端部に素子分離スクライブを形成する集積化太陽電池の製造方法が開示されている。
特許文献5には、第1の電極層にスクライブを行い複数の領域に分割後、半導体層および第2の電極層を順次積層し、レーザスクライブを用いず、超音波スクライブ法により第2の電極層と半導体層とを切断し、切断部に溶融金属を充填し、切断部の第1の電極層分割部とは反対側で第2の電極層を分断する集積化太陽電池の製造方法が開示されている。
特開2001−7359号公報 特表2009−512197号公報 特開2010−062185号公報 特開2007−317868号公報 特開昭64−49278号公報
しかしながら、特許文献1においては、溝を3つ形成するためセル間の距離を短縮させることは難しく、単位面積当たりのセルの面積を十分に大きくすることができないため、発電効率を増加させることができない。
特許文献2においては、溝が1つであるため、セル間の距離を短縮できるように思われるが、実際には絶縁体の形成に用いられる感光性ポリマー(絶縁性インク)が広がるため、スクライブの幅を広くする必要がある。このため、単位面積当たりのセルの面積が小さくなり、十分な発電効率の向上はできない。
特許文献3においては、溝全体に絶縁層を満たしているので、余計に絶縁材料が必要になり、かつ時間がかかる。また、セル間の分離の為に第二導電層に設けた分離溝に対して特に処理をせず切ったままにしているので、分離溝中にゴミが付着したり、マイグレーションが生じ易くなる等の問題が生じる。
特許文献4は、レーザ照射により光電変換層の一部がレーザ照射されない部分と比較して低抵抗なコンタクト層を形成するが、このようにして形成されるコンタクト層は金属等と比べると抵抗率が高く、接続部における電力のロスとなってしまい、結果として発電効率が十分に向上できない。
特許文献5においては、超音波スクライブ法を用いている為に、基板表面の絶縁層や、光電変換部を破壊する恐れがあるだけでなく、溶融金属を用いる為、高温にしなければならず、製造コストが上がり、セル間の切断部を絶縁材料で埋めてもいない為、セル間の間隙にゴミが付着したり、マイグレーションが生じ易くなる等の問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、より発電効率の優れた集積化太陽電池の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の集積化太陽電池の製造方法によれば、基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層をこの順に備えた複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板上に、少なくとも第1の電極層および光電変換層を積層した後に、積層面側から第1の電極層が露出する深さの第1の素子分離溝を形成する工程、
この第1の素子分離溝に、その少なくとも一方の壁面を覆うように絶縁材を塗布して絶縁部を形成する工程、
絶縁部の一部に第1の電極層を露出させる導通用溝を形成する工程、
導通用溝に導電材を充填し、前記第1の分離溝を挟んで隣接する一方の素子の第2の電極層と他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する導電部を形成する工程、および、
第1の素子分離溝内であって導通用溝よりも他方の素子側の部分、もしくは第1の素子分離溝外の前記他方の素子側の部分に、第1の電極層を露出させる深さの第2の素子分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
なお、第1の素子分離溝の形成後、その溝底部に露出している第1の電極層の一部に、この溝に平行な第1の電極層を分離する電極層分離溝を形成する工程を含んでもよい。
なお、第1の素子分離溝は、光電変換層の積層後、さらに第2の電極層を積層した後に形成してもよいし、光電変換層の積層後、第2の電極層を積層する前に形成してもよい。
第1の素子分離溝を、光電変換層の積層後、第2の電極層を積層する前に形成する場合には、導電部を形成する工程を、第2の電極層を形成すると同時に該第2の電極層の材料を前記導通用溝に充填して導電部を形成する工程とすることが好ましい。
本発明の第1の集積化太陽電池の製造方法においては、第1の電極層を基板上に積層した後、光電変換層を積層する前に、第1の電極層を複数の領域に分離する電極層分離溝を形成する工程を含んでいてもよい。
本発明の第1の集積化太陽電池の製造方法においては、第2の素子分離溝に絶縁材を埋め込む工程をさらに含むことが好ましい。
第2の素子分離溝に埋め込まれる絶縁材は、金属のマイグレーション防止剤を含むものであることが望ましい。さらには、絶縁性および防湿性に優れるものが好ましい。具体的にはソルダーレジストに類する絶縁材料が挙げられる。
第1の電極層を分離する電極層分離溝の形成には、レーザスクライブ法を用いることが好ましい。
第1および第2の素子分離溝の形成には、レーザスクライブ法およびメカニカルスクライブ法のいずれかを用いることが好ましい。
本発明の第2の集積化太陽電池の製造方法は、基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層をこの順に備えた複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
少なくとも表面が絶縁性である基板上に第1の電極層を形成し、該第1の電極層を複数の領域に分離する、基板の表面が底部に露出する電極層分離溝を形成する工程、
第1の電極層および電極層分離溝に露出された基板の表面を覆うように、光電変換層を積層した後に、積層面側から前記第1の電極層が露出する深さの第1の素子分離溝を形成する工程、
第1の素子分離溝に、その少なくとも一方の壁面を覆うように導電材を塗布して、第1の素子分離溝を挟んで隣接する一方の素子の第2の電極層と他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する導電部を形成する工程、および
該導電部の一部、もしくは第1の素子分離溝外の前記他方の素子側の部分に、第1の電極層を露出する深さの第2の素子分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
なお、第1の素子分離溝は、光電変換層の積層後、さらに第2の電極層を積層した後に形成してもよいし、光電変換層の積層後、第2の電極層を積層する前に形成してもよい。
第1の素子分離溝を、光電変換層の積層後、第2の電極層を積層する前に形成する場合には、前記導電部を形成した後に、前記光電変換層上および前記導電部上に該第2の電極層を積層することが好ましい。
本発明の第2の集積化太陽電池の製造方法においては、第2の素子分離溝に絶縁材を埋め込む工程をさらに含むことが好ましい。
第1の電極層を分離する電極層分離溝の形成にレーザスクライブ法を用いることが好ましい。
第1および第2の素子分離溝の形成にレーザスクライブ法およびメカニカルスクライブ法のいずれかを用いることが好ましい。
本発明の第1の集積化太陽電池の製造方法によれば、セル間および各セル内における短絡やリークを効果的に防止して発電効率の高い集積化太陽電池を製造することができる。
本発明の第2の集積化太陽電池の製造方法によれば、セル間の電気的な接続性を向上させることができ、発電効率の高い集積化太陽電池を製造することができる。
本発明の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池の模式的平面図である。 本発明の第1の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池1の要部を示す模式的拡大斜視図である。 変更例の集積化太陽電池1’の要部を示す模式的拡大斜視図である。 第1の実施形態の製造方法の工程a〜cを示す模式的断面図である。 第1の実施形態の製造方法の工程d〜fを示す模式的断面図である。 第1の実施形態の製造方法の工程g〜hを示す模式的断面図である。 第1の実施形態の製造方法変更例の工程g’〜h’を示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池2の要部を示す模式的拡大斜視図である。 第2の実施形態の製造方法の工程a〜dを示す模式的断面図である。 第2の実施形態の製造方法の工程e〜gを示す模式的断面図である。 第2の実施形態の製造方法の工程h〜iを示す模式的断面図である。 第2の実施形態の製造方法変更例の工程h’〜i’を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池3の要部を示す模式的拡大斜視図である。 変更例の集積化太陽電池3’の要部を示す模式的拡大斜視図である。 第3の実施形態の製造方法の工程a〜cを示す模式的断面図である。 第3の実施形態の製造方法の工程d〜fを示す模式的断面図である。 第3の実施形態の製造方法の工程g〜hを示す模式的断面図である。 第3の実施形態の製造方法変更例の工程g’〜h’を示す模式的断面図である。 本発明の第4の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池4要部を示す模式的拡大斜視図である。 変更例の集積化太陽電池4’の要部を示す模式的拡大斜視図である。 第4の実施形態の製造方法の工程a〜dを示す模式的断面図である。 第4の実施形態の製造方法の工程e〜fを示す模式的断面図である。 第4の実施形態の製造方法変更例の工程e’〜f’を示す模式的断面図である。 第4の実施形態の製造方法他の変更例の工程e”〜f”を示す模式的断面図である。 本発明の第5の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池5要部を示す模式的拡大斜視図である。 変更例の集積化太陽電池5’の要部を示す模式的拡大斜視図である。 第5の実施形態の製造方法の工程a〜eを示す模式的断面図である。 第5の実施形態の製造方法の工程f〜gを示す模式的断面図である。 第5の実施形態の製造方法変更例の工程f’〜g’を示す模式的断面図である。 第5の実施形態の製造方法他の変更例の工程f”〜g”を示す模式的断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。各図において、各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1は以下に説明する各実施形態に共通する、集積化太陽電池の模式的平面図である。
図1に示すように、本発明の製造方法により製造される集積化太陽電池は、例えば、矩形状の基板10上に短冊状の複数の光電変換素子(セル)20a、20b、20c…が直列接続されてなる。太陽電池セル20a、20b、20c…は、基板10上において、長手方向L(配列方向)と直交する幅方向W(延在方向)に長く伸びた短冊状に形成されており、セル間に設けられた接続部領域50においてセル間は直列接続されている。なお、セル並び方向の両端には電力取り出し用の電極(図示せず)が形成される。ここで接続部領域50とは、セル間を分離する分離機能とともにセル間を電気的に直列接続する接続機能を担う構造が形成されている領域である。
各セルは基本的に第1の電極層、光電変換層および第2の電極層からなるが、それ以外の層を含んでいてもよい。以下の実施形態においては、化合物半導体を光電変換層13として備え、第1の電極層が金属からなる裏面電極層12であり、第2の電極層が透明電極層16であり、光電変換層13と透明電極層16との間にバッファ層14を備えたサブストレート型の構造を例に挙げて説明する。
本構成の集積化太陽電池1では、太陽電池セル20a、20b、20c…に、透明電極層16側から光が入射されると、この光が透明電極層16およびバッファ層14を通過し、光電変換層13で起電力が発生し、例えば、透明電極層16から裏面電極層12に向かう電流が発生する。集積化太陽電池1で発生した電力を、セル並び方向の両端に設けられた図示しない電力取り出し用の電極から、太陽電池1の外部に取り出すことができる。なお、集積化太陽電池1においてバッファ層14は光電変換層13の構成によっては、必ずしも設ける必要はない。また、バッファ層14と透明電極層16との間に窓層(絶縁層)が備えられていてもよい。
以下に説明する各実施形態はそれぞれセル間の接続部領域50における構造およびその形成方法が異なる。以下、各実施形態を説明する。
「第1の実施形態」
図2Aは、第1の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池1の要部を示す模式的斜視図であり、図1の平面図における破線部IIについての斜視図である。なお、図2Bは本実施形態の設計変更例の集積化太陽電池1’についての図2Aに対応する位置の模式的斜視図である。
集積化太陽電池1は、図2Aに示すように表層が絶縁層10aである基板10上に、裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14および透明電極層16が順に積層され、その積層体に設けられたストライプ状の第1の素子分離溝21により、複数のセルに分離されている。
第1の素子分離溝21は裏面電極層12の表面位置に至る深さを有しており、溝幅は例えば、50〜100μm程度である。
第1の素子分離溝21の底面の裏面電極層12の一部には、セル間で裏面電極層12を分離するための電極層分離溝22が形成されている。電極層分離溝22は基板の表面に至る深さで、第1の素子分離溝21とほぼ平行に配置されており、溝幅は例えば10〜30μm程度である。
第1の素子分離溝21内には、その少なくとも一方の壁面αを覆い、かつ溝幅方向に延びる絶縁部30が形成されている。絶縁部30は電極層分離溝22を埋め込むように形成されている。
また、絶縁部30の一部であって、他方の壁面β側のセル20bの裏面電極層上には導通用溝23が形成されており、一方の壁面α側のセル20aの透明電極層からこの導通用溝23を通ってセル20bの裏面電極層12に至って形成されている導電部40により、隣接するセル(ここでは、セル20aと20b)の一方のセル(ここでは、20a)の透明電極層16と、他方のセル(ここでは、20b)の裏面電極層12とを電気的に接続されている。導通用溝23幅はたとえば、10〜30μm程度である。
さらに、導通用溝23よりも他方の壁面β側にセル間を分離する第2の素子分離溝24が形成されている。第2の素子分離溝の幅はたとえば、10〜30μm程度である。
本実施形態においては、導電部40、第1の素子分離溝21および第2の素子分離溝24が形成されている領域が素子分離機能および素子直列接続機能を担う接続部領域50である。
本実施形態においては、図2Aにその一部を示すように、導電部40は、接続部領域50において基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。しかしながら、接続部領域50において、セル間は電気的に直列に接続されていればよく、導電部は必ずしも基板10の幅方向W全域に形成されていなくてもよい。セル間を電気的に直列に接続するには、セルの長さ方向(基板の幅方向W)において少なくとも一部に導電部が形成されていればよく、図2Bに示すように、セル間において、セル長さ方向(基板の幅方向W)に部分的に導電部40aが形成されているものであってもよい。例えば、基板の幅方向Wに3箇所程度導電部40aが断続的に設けられていてもよい。
以下に、第1の実施形態の製造方法を図3〜図6に基づいて説明する。図3〜図5は第1の実施形態の製造工程を示す模式断面図、図6は本実施形態の別の一部変更例の製造工程を示す模式断面図であり、それぞれ一部セル20a、20bおよびその間の接続部領域50を含む集積化構造の要部を示している。
まず、少なくとも表面が絶縁性である所定の大きさの基板10を用意する。例えば、金属基材表面に絶縁層10aを備えた基板10を用いる。
図3のaに示すように、基板10の表面に裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層16を順次積層する。
このように本実施形態では、裏面電極層12から透明電極層16の積層工程中にスクライブ工程が不要であることから、製造工程を煩雑化させることなく、生産効率を向上させることができる。
次に、図3のbに示すように、積層面側から裏面電極層12が露出する深さの第1の素子分離溝21を形成する。素子分離溝21はメカニカルスクライブ法により形成することが好ましい。
さらに、図3のcに示すように、第1の素子分離溝21の底面に露出した裏面電極層12の一部に裏面電極層12をセル間で分離する電極層分離溝22を形成する。このとき、電極層分離溝22は、素子分離溝21を挟んで隣接するセルの一方のセル(図3においてはセル20a)側に形成される。電極層分離溝22はレーザスクライブ法により形成することが好ましい。
次に、図4のdに示すように、第1の素子分離溝21の一方の壁面αを覆うように、かつ、電極層分離溝22を埋め込むように絶縁材を塗布し、硬化させて絶縁部30を形成する。例えば、絶縁材として、光硬化型あるいは熱硬化型の絶縁性インクを用い、インクジェット法により壁面α近傍に絶縁性インクを打滴すればインクは壁面αを覆うと共に、溝幅方向の他方の壁面β側に広がる。その後、インクに応じた光照射あるいは加熱により硬化させればよい。第1の素子分離溝21の幅とインク吐出量を調整することにより、絶縁部の大きさは調整することができる。本実施形態に示すように一方の壁面α側から他方の壁面βに向けて徐々に高さが小さくなる絶縁部であってもよいし、第1の素子分離溝21が充填される大きさの絶縁部を形成してもよい。
次に、図4のeに示すように、絶縁部30に、素子分離溝21を挟んで隣接する両セル20a、20bのうちの他方のセル20bに連続する裏面電極層12を露出させる導通用溝23を形成する。導通用溝23は、壁面α寄りに設けられている電極層分離溝22よりも他方の壁面β側に、第1の素子分離溝21に略平行に形成される。導通用溝23は、レーザスクライブあるいはメカニカルスクライブ法により形成することができる。なお、図2Bに示したように、導電部を溝の長さ方向に断続的に形成する場合には、導通用溝として貫通孔を断続的に形成してもよい。
次に図4のfに示すように、絶縁部30で覆われた壁面αを有するセル20aの透明電極層16から絶縁部30上および導通用溝23に亘って導電材を塗布し、硬化させることにより、一方のセル20aの透明電極層16と他方のセル20bの裏面電極層12とを電気的に接続する導電部40を形成する。例えば、導電材として、光硬化型あるいは熱硬化型の導電性インク(導電ペースト)を用い、インクジェット法により壁面αの上方位置から導通用溝23の範囲に打滴後、光照射あるいは加熱により硬化させればよい。
なお、この導電部の形成工程においては、図4のfに示すように、滴下された導電材は他方のセル20bの壁面β側に広がる。一方のセル20aの透明電極層16に接続されている導電部40が壁面βに接触していると、セル間の短絡を生じ、光電変換率が低下してしまう恐れがある。
そこで、図5のgに示すように、セル間を分離する第2の素子分離溝24を導通用溝23の形成位置よりもさらに他方の壁面β側に形成する。この第2の素子分離溝24により、セル間の短絡を抑制することが可能となる。なお、ここで、図6のg’に示すように、第2の素子分離溝24’を第1の素子分離溝21の外部となる他方の壁面βよりもセル20b側に形成してもよい。
なお、セル間の第1の素子分離溝21の幅が十分に広くすれば、滴下された導電材が広がっても壁面βに接触しないようにすることができるが、セルの有効面積が狭くなる。一方、本発明のように、導電層を形成後に、第2の素子分離溝24を形成することとすれば、導電部の形成工程において導電部が壁面βに接触して形成されても構わないため、第1の素子分離溝21の幅を狭くすることができ、結果として単位面積当たりのセルの有効面積を大きくすることができる。
以上のようにして、図2Aに示す集積化太陽電池を製造することができる。
さらに、図5のhおよび図6のh’に示すように、第2の素子分離溝24、24‘に絶縁材34を埋め込んでもよい。このとき、絶縁材34により導電部40を覆うことが好ましい。第2の素子分離溝24が絶縁材34で充填されることにより、セル間の短絡がより効果的に防止できる。また、導電部40が絶縁材により覆われることにより、導電性インクとして金属粒子を含むペーストを用いた場合に生じる金属粒子のマイグレーションを防止することができ、マイグレーションによる効率の低下を防止することができる。特に金属粒子が銀(Ag)である場合、マイグレーションの発生が顕著であり、マイグレーションを防止することにより効率低下防止の効果は高い。そのため、絶縁材としては、マイグレーション防止効果を有するものを用いることが好ましい。具体的には、ソルダーレジストに類する絶縁材料が好ましい。
「第2の実施形態」
図7は、第2の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池2の要部を示す模式的斜視図であり、図1の平面図における破線部IIについての斜視図である。
集積化太陽電池2は、図7に示すように表層が絶縁層10aである基板10上に、第1の電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層16が順に積層され、その積層体に設けられたストライプ状の第1の素子分離溝21により、複数のセルに分離されている。
本実施形態の集積化太陽電池2において、裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた電極層分離溝22により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、電極層分離溝22は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、10〜30μmである。この電極層分離溝22には光電変換層13が埋め込まれている。
第1の素子分離溝21は裏面電極層12の表面位置に至る深さを有しており、溝幅は例えば、50〜100μm程度である。第1の素子分離溝21は、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置するように、電極層分離溝22とほぼ平行に配置形成されている。本実施形態においては、第1の素子分離溝21は、その底面に電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層が露出する位置に配置されているが、第1の素子分離溝21は一部壁面αと重なる位置あるいは壁面αを有するセル20a側に位置していてもよい。但し、本実施形態のように、第1の素子分離溝21と電極層分離溝22の位置を重ねることにより、接続部領域50を短縮することができて好ましい。
第1の素子分離溝21には、その少なくとも一方の壁面αを覆い、かつ溝幅方向に延びる絶縁部30が形成されている。
また、絶縁部30の一部であって、他方の壁面β側のセル20bの裏面電極層上には導通用溝23が形成されており、一方の壁面α側のセル20aの透明電極層からこの導通用溝23を通ってセル20bの裏面電極層12に至って形成されている導電部40により、隣接するセル(ここでは、セル20aと20b)の一方のセル(ここでは、セル20a)の透明電極層16と、他方のセル(ここでは、セル20b)の裏面電極層12とを電気的に直列接続されている。導通用溝23幅はたとえば、10〜30μm程度である。
さらに、導通用溝23よりも他方の壁面β側にセル間を分離する第2の素子分離溝24が形成されている。第2の素子分離溝の幅はたとえば、10〜30μm程度である。
本実施形態においては、導電部40、第1の素子分離溝21および第2の素子分離溝24が形成されている領域が素子分離機能および素子直列接続機能を担う接続部領域50である。
本実施形態においては、図7にその一部を示すように、導電部40は、接続部領域50において基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。しかしながら、接続部領域50において、セル間は電気的に直列に接続されていればよく、必ずしも基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。セル間を電気的に直列に接続するには、セルの長さ方向(基板の幅方向W)において少なくとも一部に導電部が形成されていればよく、セル間において、セル長さ方向(基板の幅方向W)に、例えば3箇所程度、断続的に導電部が設けられていたのでもよい。
以下に、第2の実施形態の製造方法を図8〜図11に基づいて説明する。図8〜図10は第2実施形態の製造工程を示す模式断面図、図11は本実施形態の一部設計変更例の製造工程を示す模式断面図であり、それぞれ一部セル20a、20bおよびその間の接続部領域50を含む集積化構造の要部を示している。
まず、少なくとも表面が絶縁性である所定の大きさの基板10を用意する。例えば、金属基材表面に絶縁層10aを備えた基板10を用いる。
図8のaに示すように、基板10の表面に裏面電極層12を形成する。
次に、図8のbに示すように、裏面電極層12に基板10の表面が底部に露出する電極層分離溝22を形成し、裏面電極層12を複数の領域に分離する。この電極層分離溝22の形成はレーザスクライブにより行うことが好ましい。
本実施形態では、裏面電極層12が光電変換層等を形成する際の熱履歴を受ける前に電極層分離溝22を形成するので、裏面電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。裏面電極層が硬化した後では、比較的高いパワーを要するため高価なレーザスクライブ装置が必要となり、また、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまう恐れがある。通常スクライブ処理の後には洗浄を行うが、透明電極層まで積層した後に電極層分離溝をスクライブ形成した場合、このスクライブ形成時に生じるバリやゴミは十分を除去しきれず、装置としての品質が低下する恐れがある。本実施形態の製造方法によれば、これらの問題を発生せず、安価に品質の良好な集積化太陽電池を製造することができる。
次に図8のcに示すように、裏面電極層12および電極層分離溝22の底部に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13、バッファ層14および透明電極層16を順次積層する。
次に、図8のdに示すように、積層面側から電極層分離溝22に略平行かつ裏面電極層12を露出する深さの第1の素子分離溝21を形成する。素子分離溝21はメカニカルスクライブ法により形成することが好ましい。本工程においては、第1の素子分離溝21を、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置するものとなるように形成する。ここで形成される第1の素子分離溝21の底面には、電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層および壁面β側のセルに連続する裏面電極層12が露出する。
次に、図9のeに示すように、第1の素子分離溝21の一方の壁面αを覆うのように絶縁材を塗布し、硬化させて絶縁部30を形成する。例えば、絶縁材として、光硬化型あるいは熱硬化型の絶縁性インクを用い、インクジェット法により壁面α近傍に絶縁性インクを打滴すればインクは壁面αを覆うと共に、溝幅方向に他方の壁面βまで広がる。その後、インクに応じた光照射あるいは加熱により硬化させればよい。第1の素子分離溝21の幅とインク吐出量を調整することにより、絶縁部の大きさは調整することができる。本実施形態に示すように一方の壁面α側から他方の壁面βに向けて徐々に高さが小さくなる絶縁部であってもよいし、第1の素子分離溝21が充填される大きさの絶縁部を形成してもよい。
次に、図9のfに示すように、絶縁部30に、素子分離溝21を挟んで隣接する両セル20a、20bのうちの他方のセル20bに連続する裏面電極層12を露出させる導通用溝23を形成する。導通用溝23は、壁面α寄りに設けられている電極層分離溝22よりも他方の壁面β側に、第1の素子分離溝21に略平行に形成される。導通用溝23は、レーザスクライブあるいはメカニカルスクライブ法により形成することができる。なお、導電部を溝の長さ方向に部分的にあるいは断続的に形成する場合には、導通用溝として貫通孔を部分的にあるいは断続的に形成してもよい。
次に図9のgに示すように、絶縁部30で覆われた壁面αを有するセル20aの透明電極層16から絶縁部30上および導通用溝23に亘って導電材を塗布し、硬化させることにより、一方のセル20aの透明電極層16と他方のセル20bの裏面電極層12とを電気的に接続する導電部40を形成する。例えば、導電材として、光硬化型あるいは熱硬化型の導電性インク(導電ペースト)を用い、インクジェット法により壁面αの上方位置から導通用溝23の範囲に打滴後、光照射あるいは加熱により硬化させればよい。
なお、この導電部の形成工程においては、図9のgに示すように、滴下された導電材は他方のセル20bの壁面β側に広がる。一方のセル20aの透明電極層16が接続されている導電部が壁面βに接触していると、セル間の短絡を生じ、光電変換率が低下してしまう恐れがある。
そこで、図10のhに示すように、セル間を分離する第2の素子分離溝24を導通用溝23の形成位置よりもさらに他方の壁面β側に形成する。この第2の素子分離溝24により、セル間の短絡を抑制することが可能となる。なお、ここで、図11のhに示すように、第2の素子分離溝24’を他方の壁面βよりもセル20b側の第1の素子分離溝21の外部に形成してもよい。
なお、セル間の第1の素子分離溝21の幅が十分に広くすれば、滴下された導電材が広がっても壁面βに接触しないようにすることができるが、セルの有効面積が狭くなる。一方、本発明のように、導電層を形成後に、第2の素子分離溝24を形成することとすれば、導電部の形成工程において導電部が壁面βに接触して形成されても構わないため、第1の素子分離溝21の幅を狭くすることができ、結果として単位面積当たりのセルの有効面積を大きくすることができる。
以上のようにして、図7に示す集積化太陽電池を製造することができる。
さらに、図10のiおよび図11のi’に示すように、第2の素子分離溝24、24’に絶縁材34を埋め込んでもよい。このとき、絶縁材34により導電部40を覆うことが好ましい。第2の素子分離溝24、24’が絶縁材34で充填されることにより、セル間の短絡がより効果的に防止できる。また、導電部40が絶縁材により覆われることにより、導電性インクとして金属粒子を含むペーストを用いた場合に生じる金属粒子のマイグレーションを防止することができ、マイグレーションによる効率の低下を防止することができる。特に金属粒子が銀(Ag)である場合、マイグレーションの発生が顕著であり、マイグレーションを防止することにより効率低下防止の効果は高い。そのため、絶縁材としては、マイグレーション防止効果を有するものを用いることが好ましい。
「第3の実施形態」
図12Aは、第3の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池3の要部を示す模式的斜視図であり、図1の平面図における破線部IIについての斜視図である。なお、図12Bは本実施形態の設計変更例の集積化太陽電池3’についての図12Aに対応する位置の模式的斜視図である。
集積化太陽電池3は、図12Aに示すように表層が絶縁層10aである基板10上に、第1の電極層12、光電変換層13、およびバッファ層14を順に備え、その積層体に設けられたストライプ状の第1の素子分離溝21により、複数のセル領域に分離されている。
第1の素子分離溝21は裏面電極層12の表面位置に至る深さを有しており、溝幅は例えば、50〜100μm程度である。
第1の素子分離溝21の底面の裏面電極層12の一部には、セル間で裏面電極層12を分離するための電極層分離溝22が形成されている。電極層分離溝22は基板の表面に至る深さで、第1の素子分離溝21とほぼ平行に配置されており、溝幅はたとえば10〜30μm程度である。
第1の素子分離溝21内には、その少なくとも一方の壁面αを覆い、かつ溝幅方向に延びる絶縁部30が形成されている。この絶縁部30は素子分離溝21の少なくとも一方の壁面αを覆うように形成されている。この絶縁部の一部であって、他方の壁面β側のセル20bの裏面電極層上には導通用溝23が形成されている。
そして、バッファ層14上および第1の素子分離溝21に形成されている絶縁部30上に亘り透明電極層16が形成されており、絶縁部30に設けられた導通用溝23中にも透明電極層材料が充填されている。この導通用溝23に充填された透明導電層材料により、隣接するセル(ここでは、セル20aと20b)の一方のセル(ここではセル20a)の透明電極層16と、他方のセル(ここではセル20b)の裏面電極層12とが電気的に接続する導電部41が構成されている。通用溝23幅はたとえば、10〜30μm程度である。
さらに、第1の素子分離溝21の他方の壁面β側のセル20b側の部分にセル間を分離する第2の素子分離溝24が形成されている。第2の素子分離溝24の幅はたとえば、10〜30μm程度である。
本実施形態においては、導電部41、第1の素子分離溝21および第2の素子分離溝24が形成されている領域が素子分離機能および素子直列接続機能を担う接続部領域50である。
本実施形態においては、導電部41は、接続部領域50において基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。しかしながら、接続部領域50において、セル間は電気的に直列に接続されていればよく、導電部は必ずしも基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。セル間を電気的に直列に接続するには、セルの長さ方向(基板の幅方向W)において少なくとも一部に導電部が形成されていればよく、セル長さ方向(基板の幅方向W)に部分的に導電部が形成されているものであってもよい。例えば、基板の幅方向Wに3箇所程度接続部が断続的に設けられていてもよい。
なお、図12Bに本実施形態の設計変更例として示す集積化太陽電池3’のように、上述の集積化太陽電池3の第2の素子分離溝24に絶縁材34が埋め込まれていてもよい。絶縁材34を備えることにより、セル間の短絡を防止する効果がより高くなり好ましい。
以下に、第3の実施形態の製造方法を図13〜図16に基づいて説明する。図13〜図15は第3実施形態の製造工程を示す模式断面図、図16は本実施形態の他の一部設計変更例の製造工程を示す模式断面図であり、それぞれ一部セル20a、20bおよびその間の接続部領域を含む集積化構造の要部を示している。
まず、少なくとも表面が絶縁性である所定の大きさの基板10を用意する。例えば、金属基材表面に絶縁層10aを備えた基板10を用いる。
そして、図13のaに示すように、基板10の表面に裏面電極層12、光電変換層13、バッファ層14を順次積層する。
次に、図13のbに示すように、積層面側から裏面電極層12が露出する深さの第1の素子分離溝21を形成する。素子分離溝21はメカニカルスクライブ法により形成することが好ましい。
さらに、図13のcに示すように、第1の素子分離溝21の底面に露出した裏面電極層12の一部に裏面電極層12をセル間で分離する電極層分離溝22を形成する。このとき、電極層分離溝22は、素子分離溝21を挟んで隣接するセルの一方のセル(図13においてはセル20a)側に形成される。電極層分離溝22はレーザスクライブ法により形成することが好ましい。
次に、図14のdに示すように、第1の素子分離溝21の一方の壁面αを覆うように、かつ、電極層分離溝22を埋め込むように絶縁材を塗布し、硬化させて絶縁部30を形成する。例えば、絶縁材として、光硬化型あるいは熱硬化型の絶縁性インクを用い、インクジェット法により壁面α近傍に絶縁性インクを打滴すればインクは壁面αを覆うと共に、溝幅方向の他方の壁面β側に広がる。その後、インクに応じた光照射あるいは加熱により硬化させればよい。第1の素子分離溝21の幅とインク吐出量を調整することにより、絶縁部の大きさは調整することができる。本実施形態に示すように一方の壁面α側から他方の壁面βに向けて徐々に高さが小さくなる絶縁部であってもよいし、第1の素子分離溝21が充填される大きさの絶縁部を形成してもよい。
次に、図14のeに示すように、絶縁部30の一部に、素子分離溝21を挟んで隣接する両セル20a、20bのうちの他方のセル20bに連続する裏面電極層12を露出させる導通用溝23を形成する。導通用溝23は、壁面α寄りに設けられている電極層分離溝22よりも他方の壁面β側に、第1の素子分離溝21に略平行に形成される。導通用溝23は、レーザスクライブあるいはメカニカルスクライブ法により形成することができる。なお、導通用溝23として、第1の素子分離溝21の長さ方向に断続的に貫通孔を形成してもよい。
次に図14のfに示すように、表面全域を覆うように、バッファ層14上および絶縁部30上に亘って透明電極層16を形成する。このとき、絶縁部30に設けられている導通用溝23中にも透明導電層材料が充填されて導電部41が形成される。
さらに、図15のgに示すように、第1の素子分離溝21の外部であって、第1の素子分離溝21の他方の壁面βよりもセル20b側に第2の素子分離溝24を形成する。この第2の素子分離溝24により、セル間の短絡を抑制することが可能となる。なお、図16のg’に示すように、第2の素子分離溝24’を、第1の素子分離溝21中において、導通用溝23の形成位置よりも他方の壁面β側に形成してもよい。
以上のようにして、図12Aに示す集積化太陽電池3を製造することができる。
さらに、図15のhあるいは図16のhに示すように、第2の素子分離溝24、24’には絶縁材34を埋め込んでもよい。図15のhに示すように、第2の素子分離溝24を絶縁材34で充填することにより、図12Bに示す設計変更例の集積化太陽電池3’を製造することができる。このように第2の素子分離溝24中に絶縁材34を充填することによりセル間の短絡をより効果的に防止することができる。
絶縁材34としては、特にソルダーレジストのような表面を保護する成分を含んだ絶縁性インクをもちいるのが好ましい。特開2010−187026号公報等において開示されているような、一般に上部電極被膜材として用いられているEVA等とは異なり、マイグレーション防止剤が含まれており、耐久性に優れる。
「第4の実施形態」
図17Aは、第4の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池4の要部を示す模式的斜視図であり、図1の平面図における破線部IIについての斜視図である。なお、図17Bは本実施形態の設計変更例の集積化太陽電池4’についての図17Aに対応する位置の模式的斜視図である。
集積化太陽電池4は、図17Aに示すように表層が絶縁層10aである基板10上に、第1の電極層12、光電変換層13、バッファ層14および第2の電極層16が順に積層され、その積層体に設けられたストライプ状の第1の素子分離溝21により、複数のセルに分離されている。
本実施形態の集積化太陽電池4において、裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた電極層分離溝22により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、電極層分離溝22は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、10〜30μmである。この電極層分離溝22には光電変換層13が埋め込まれている。
第1の素子分離溝21は裏面電極層12の表面位置に至る深さを有しており、溝幅は例えば、50〜100μm程度である。第1の素子分離溝21は、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置するように、電極層分離溝22とほぼ平行に配置形成されている。本実施形態においては、第1の素子分離溝21の底面に電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層が露出する位置に配置されているが、第1の素子分離溝21は一部壁面αと重なる位置あるいは壁面αを有するセル20a側に位置していてもよい。但し、第1の素子分離溝21に一方の壁面α側のセル20aにおける短絡を防止するために裏面電極が露出しないようにする。
第1の素子分離溝21には、一方の壁面αを覆い、かつ溝幅方向に延びる導電部40が形成されており、この素子分離溝21に形成されている導電部40により、隣接するセル(ここでは、セル20aと20b)の一方のセル(ここではセル20a)の透明電極層16と、他方のセル(ここではセル20b)の裏面電極層12とが電気的に直列接続されている。
また、接続部領域50には、導電部40を第1の素子分離溝21の両壁間で分断する第2の素子分離溝26が形成されている。第2の素子分離溝の幅はたとえば、10〜30μm程度である。
本実施形態においては、導電部40は、接続部領域50において基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。しかしながら、接続部領域50において、セル間は電気的に直列に接続されていればよく、必ずしも基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。セル間を電気的に直列に接続するには、セルの長さ方向(基板の幅方向W)において少なくとも一部に導電部が形成されていればよく、セル間において、セル長さ方向(基板の幅方向W)に、例えば3箇所程度、断続的に導電部が設けられていたのでもよい。
なお、図17Bに本実施形態の設計変更例として示す集積化太陽電池4’のように、上述の集積化太陽電池4の第2の素子分離溝26に絶縁材34が埋め込まれ、さらに導電部40全体が絶縁材34で覆われていてもよい。第2の素子分離溝26に絶縁材34が充填されることにより、セル間の短絡を防止する効果がより高くなり好ましい。
以下に、第4の実施形態の製造方法を図18〜図21に基づいて説明する。図18、19は第4実施形態の製造工程を示す模式断面図、図20、21はそれぞれ本実施形態のさらに別の設計変更例の製造工程を示す模式断面図であり、それぞれ一部セル20a、20bおよびその間の接続部領域を含む集積化構造の要部を示している。
まず、少なくとも表面が絶縁性である所定の大きさの基板10を用意する。例えば、金属基材表面に絶縁層10aを備えた基板10を用いる。
図18のaに示すように、基板10の表面に裏面電極層12を形成する。
次に、図18のbに示すように、裏面電極層12に基板10の表面が底部に露出する電極層分離溝22を形成し、裏面電極層12を複数の領域に分離する。この分離溝22の形成はレーザスクライブにより行うことが好ましい。
本実施形態では、裏面電極層12が光電変換層等を形成する際の熱履歴を受ける前に電極層分離溝22を形成するので、第1の電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。裏面電極層が硬化した後では、比較的高いパワーを要するため高価なレーザスクライブ装置が必要となり、また、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまう恐れがある。通常スクライブ処理の後には洗浄を行うが、透明電極層まで積層した後に電極層分離溝をスクライブ形成した場合、このスクライブ形成時に生じるバリやゴミを十分に除去しきれず、装置としての品質が低下する恐れがある。本実施形態の製造方法によれば、これらの問題を発生せず、安価に品質の良好な集積化太陽電池を製造することができる。
次に図18のcに示すように、裏面電極層12および電極層分離溝22の底部に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13、バッファ層14および透明電極層16を順次積層した後、電極層分離溝22に略平行かつ裏面電極層12を露出する深さの第1の素子分離溝21を形成する。素子分離溝21はメカニカルスクライブ法により形成することが好ましい。本工程においては、第1の素子分離溝21を、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置し、壁面α側のセル20aの裏面電極層12が第1の素子分離溝21の底面に露出しないように形成する。ここで形成される第1の素子分離溝21の底面には、電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層および壁面β側のセルに連続する裏面電極層12が露出する。
次に、図18のdに示すように、第1の素子分離溝21の一方の壁面αを覆うように導電材を塗布し、硬化させて導電層42を形成する。例えば、導電材として、光硬化型あるいは熱硬化型の導電性インク(導電ペースト)を用い、インクジェット法により壁面α近傍に導電性インクを打滴すればインクは溝幅方向に他方の壁面βまで広がる。その後、インクに応じた光照射あるいは加熱により硬化させればよい。
次に、図19のeに示すように、一方の壁面αから他方の壁面βまで延びて形成されている導電層42のセル壁面間における電気的な接続を分断するために第2の素子分離溝26を形成する。導電層42の、壁面α側の透明電極層16と第1の素子分離溝21底部の裏面電極層12に接続する導電部40を壁面α側に残すように、第2の素子分離溝26を形成する。
この第2の素子分離溝26により隣接するセル間の短絡を防止して、良好な直列接続を形成することができる。
以上のようにして図17Aに示す集積化太陽電池4を製造することができる。
なお、第2の素子分離溝26の形成位置は図19のeに示すような導電層42の溝方向中央付近に限るものではない。例えば、図20のe’に示すように導電部40の他方の壁面β側の端部に第2の素子分離溝26’を形成してもよいし、さらには、図21のe”に示すように他方の壁面βよりもセル20b側の第1の素子分離溝21の外部に第2の素子分離溝26”を形成してもよい。
さらに、図19のf、図20のf’および図21のf”に示すように、第2の素子分離溝26、26’、26”に絶縁材34を埋め込んでもよい。このとき、絶縁材34により導電部40を覆うことが好ましい。第2の素子分離溝が絶縁材34で充填されることにより、セル間の短絡がより効果的に防止できる。また、導電部40が絶縁材により覆われることにより、導電性インクとして金属粒子を含むペーストを用いた場合に生じる金属粒子のマイグレーションを防止することができ、マイグレーションによる効率の低下を防止することができる。特に金属粒子が銀(Ag)である場合、マイグレーションの発生が顕著であり、マイグレーションを防止することにより効率低下防止の効果は高い。そのため、絶縁材としては、マイグレーション防止効果を有するものを用いることが好ましい。
「第5の実施形態」
図22Aは、第5の実施形態の製造方法で製造される集積化太陽電池5の要部を示す模式的斜視図であり、図1の平面図における破線部IIについての斜視図である。なお、図22Bは本実施形態の設計変更例の集積化太陽電池5’についての図22Aに対応する位置の模式的斜視図である。
集積化太陽電池5は、図22Aに示すように表層が絶縁層10aである基板10上に、第1の電極層12、光電変換層13およびバッファ層14を順に備え、その積層体に設けられたストライプ状の第1の素子分離溝21により、複数のセル領域に分離されている。
本実施形態の集積化太陽電池5において、裏面電極層12は、基板10の長手方向Lに、所定の間隔に複数設けられた電極層分離溝22により、隣り合う裏面電極層12と互いに分離されている。なお、電極層分離溝22は、基板10の表面(絶縁層10a)に達する溝であり、その幅は、例えば、10〜30μmである。この電極層分離溝22には光電変換層13が埋め込まれている。
第1の素子分離溝21は裏面電極層12の表面位置に至る深さを有しており、溝幅は例えば、50〜100μm程度である。第1の素子分離溝21は、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置するように、電極層分離溝22とほぼ平行に配置形成されている。本実施形態においては、第1の素子分離溝21の底面に電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層が露出する位置に配置されているが、第1の素子分離溝21は一部壁面αと重なる位置あるいは壁面αを有するセル20a側に位置していてもよい。但し、第1の素子分離溝21に一方の壁面α側のセル20aにおける短絡を防止するために裏面電極が露出しないようにする。
第1の素子分離溝21には、一方の壁面αを覆い、かつ溝幅方向に延びる導電部40が形成されており、バッファ層14上および第1の素子分離溝21に形成されている絶縁部30上に亘って透明電極層16が形成されている。この素子分離溝21に形成されている導電部40により、隣接するセル(ここでは、セル20aと20b)の一方のセル(ここではセル20a)の透明電極層16と、他方のセル(ここではセル20b)の裏面電極層12とが電気的に直列接続されている。
そして、接続部領域50には、導電部40を第1の素子分離溝21の両壁間で分断する第2の素子分離溝26が形成されている。第2の素子分離溝の幅はたとえば、10〜30μm程度である。
本実施形態において、導電部40は、接続部領域50において基板10の幅方向W全域に亘り形成されている。しかしながら、接続部領域50において、セル間は電気的に直列に接続されていればよく、必ずしも基板10の幅方向W全域に亘り形成されていなくてもよい。セル間を電気的に直列に接続するには、セルの長さ方向(基板の幅方向W)において少なくとも一部に導電部が形成されていればよく、セル間において、セル長さ方向(基板の幅方向W)に、例えば3箇所程度、断続的に導電部が設けられていたのでもよい。
なお、図22Bに本実施形態の設計変更例として示す集積化太陽電池5’のように、上述の集積化太陽電池5の第2の素子分離溝26に絶縁材36が埋め込まれていてもよい。第2の素子分離溝26に絶縁材36が充填されることにより、セル間の短絡を防止する効果がより高くなり好ましい。
以下に、第4の実施形態の製造方法を図23〜図26に基づいて説明する。図23、24は第5の実施形態の製造工程を示す模式断面図、図25、26はそれぞれ本実施形態のさらに別の設計変更例の製造工程を示す模式断面図であり、それぞれ一部セル20a、20bおよびその間の接続部領域を含む集積化構造の要部を示している。
まず、少なくとも表面が絶縁性である所定の大きさの基板10を用意する。例えば、金属基材表面に絶縁層10aを備えた基板10を用いる。
図23のaに示すように、基板10の表面に裏面電極層12を形成する。
次に、図23のbに示すように、裏面電極層12に基板10の表面が底部に露出する電極層分離溝22を形成し、裏面電極層12を複数の領域に分離する。この分離溝22の形成はレーザスクライブにより行うことが好ましい。
本実施形態では、裏面電極層12が光電変換層等を形成する際の熱履歴を受ける前に電極層分離溝22を形成するので、第1の電極層がMo等の熱履歴により硬化する材料からなる場合であっても、比較的低いパワーでスクライブを行うことができる。裏面電極層が硬化した後では、比較的高いパワーを要するため高価なレーザスクライブ装置が必要となり、また、比較的大きいパワーを用いる場合には基板を損傷させてしまう恐れがある。通常スクライブ処理の後には洗浄を行うが、透明電極層まで積層した後に電極層分離溝をスクライブ形成した場合、このスクライブ形成時に生じるバリやゴミを十分に除去しきれず、装置としての品質が低下する恐れがある。本実施形態の製造方法によれば、これらの問題を発生せず、安価に品質の良好な集積化太陽電池を製造することができる。
次に図23のcに示すように、裏面電極層12および電極層分離溝22の底部に露出した基板10の表面を覆うように、光電変換層13およびバッファ層14を順次積層した後、電極層分離溝22に略平行かつ裏面電極層12を露出する深さの第1の素子分離溝21を形成する。素子分離溝21はメカニカルスクライブ法により形成することが好ましい。本工程においては、第1の素子分離溝21を、その一方の壁面αの近傍に電極層分離溝22が位置し、壁面α側のセル20aの裏面電極層12が第1の素子分離溝21の底面に露出しないように形成する。ここで形成される第1の素子分離溝21の底面には、電極層分離溝22に埋め込まれた光電変換層および壁面β側のセルに連続する裏面電極層12が露出する。
次に、図23のdに示すように、第1の素子分離溝21の一方の壁面αを覆うように導電材を塗布し、硬化させて導電層42を形成する。例えば、導電材として、光硬化型あるいは熱硬化型の導電性インク(導電ペースト)を用い、インクジェット法により壁面α近傍に導電性インクを打滴すればインクは溝幅方向に他方の壁面βまで広がる。その後、インクに応じた光照射あるいは加熱により硬化させればよい。
次に、図23のeに示すように、表面全域を覆うように、バッファ層14上および導電層42上に亘って透明電極層16を形成する。
次に、図24のfに示すように、一方の壁面αから他方の壁面βまで延びて形成されている導電層42のセル壁面間における電気的な接続を分断するために第2の素子分離溝26を形成する。導電層42の、壁面α側の透明電極層16と第1の素子分離溝21底部の裏面電極層12に接続する導電部40を壁面α側に残すように、第2の素子分離溝26を形成する。
この第2の素子分離溝26により隣接するセル間の短絡を防止して、良好な直列接続を形成することができる。
以上のようにして図22Aに示す集積化太陽電池4を製造することができる。
なお、第2の素子分離溝26の形成位置は図24のfに示すような導電層42の溝方向中央付近に限るものではない。例えば、図25のf’に示すように導電部40の他方の壁面β側の端部に第2の素子分離溝26’を形成してもよいし、さらには、図26のf”に示すように他方の壁面βよりもセル20b側の第1の素子分離溝21の外部に第2の素子分離溝26”を形成してもよい。
さらに、図24のg、図25のg’および図26のg”に示すように、第2の素子分離溝26、26’、26”に絶縁材36を埋め込んでもよい。第2の素子分離溝が絶縁材36で充填されることにより、セル間の短絡がより効果的に防止できる。
以上説明した、各実施形態の製造方法において、基板10としてフレキシブル基板を用いた場合、ロールトゥーロール方式および枚葉式を組み合わせて形成することができる。基板10としてフレキシブル基板を使用しない場合、すべての工程は枚葉式で行う。
また、各実施形態において、溝の形成にはレーザスクライブ法もしくはメカニカルスクライブ法を適宜用いることができ、レーザスクライブにより10〜30μm幅のスクライブ溝、メカニカルスクライブにより30〜100μm幅のスクライブ溝を好適に形成することができる。
以下に上述の各実施形態に好適な基板および各層の具体例について説明する。
(基板)
基板10は、その形状および大きさ等は適用される集積化太陽電池の大きさ等に応じて適宜決定されるものであり、例えば、一辺の長さが1mを超える四角形状または矩形状である。
基板10としては、ガラス、ポリイミド等の絶縁基板、表面に絶縁層が形成されたステンレス等の金属基板など、少なくとも表面が絶縁層であれば特に制限されない。
可撓性基板としては、Alを主成分とするAl基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜(絶縁膜)が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl材が複合された複合基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板、Feを主成分とするFe材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とするAl膜が成膜された基材の少なくとも一方の面側にAlを主成分とする陽極酸化膜が形成された陽極酸化基板などが好ましい。さらに、陽極酸化膜上に、ソーダライムガラス(SLG)層が設けられたものであってもよい。ソーダライムガラス層を備えることにより、光電変換層にNaを拡散させることができる。光電変換層がNaを含むことにより、光電変換効率をさらに向上させることができる。
(裏面電極層)
裏面電極層12は、例えば、Mo、Cr、またはW、およびこれらを組合わせたものにより構成されることが好ましく、特にMoで構成されることが好ましい。この裏面電極層12は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。
また、裏面電極層12の形成方法は、特に制限されるものではなく、例えば、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
裏面電極層12は、一般的に厚さが800nm程度であるが、裏面電極層12は、厚さが200nm〜1000nm(1μm)であることが好ましい。このように裏面電極層12の膜厚を一般的なものよりも薄くすることにより、裏面電極層12の材料費を削減でき、さらには裏面電極層12の形成速度も速くすることができる。
(光電変換層)
光電変換層13の主成分としては特に制限されず、高い光電変換効率が得られることから、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体であることが好ましく、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることがより好ましい。
光電変換層13の主成分としては、CuおよびAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、Al,GaおよびInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、S,Se,およびTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましい。
上記化合物半導体としては、CuAlS2,CuGaS2,CuInS2,CuAlSe2,CuGaSe2,AgAlS2,AgGaS2,AgInS2,AgAlSe2,AgGaSe2,AgInSe2,AgAlTe2,AgGaTe2,AgInTe2,Cu(In,Al)Se2,Cu(In,Ga)(S,Se)2,Cu1-zIn1-xGaxSe2-yy(式中、0≦x≦1,0≦y≦2,0≦z≦1)(CI(G)S),Ag(In,Ga)Se2,およびAg(In,Ga)(S,Se)2等が挙げられる。
また、CuZnSnS,CuZnSnSe,CuZnSn(S,Se),であってもよい。
I−III−VI族半導体以外の半導体としては、GaAs等のIIIb族元素およびVb族元素からなる半導体(III−V族半導体)、およびCdTe,(Cd,Zn)Te等のIIb族元素およびVIb族元素からなる半導体(II−VI族半導体)等が挙げられる。
光電変換層13の成膜方法も特に制限はなく、真空蒸着法、スパッタ法、MOCVD法等により成膜することができる。CIGS系半導体層の成膜方法としては、多源同時蒸着法、セレン化法、スパッタ法、ハイブリッドスパッタ法、カノケミカルプロセス法等が知られている。その他のCIGS成膜法としては、スクリーン印刷法、近接昇華法、MOCVD法、及びスプレー法(ウェット成膜法)などが挙げられる。いかなる成膜方法を用いてもよい。
(バッファ層)
バッファ層14は、透明電極層16の形成時の光電変換層13を保護すること、透明電極層16に入射した光を光電変換層13まで透過させるために形成されたものである。
バッファ層14は、例えば、CdS、ZnS、ZnO、ZnMgO、又はZnS(O、
OH)およびこれらの組み合わせたものにより構成される。
バッファ層14は、その厚さが、10nm〜2μmであることが好ましく、15〜200nmがより好ましい。このバッファ層14は、例えば、CBD(ケミカルバスデポジション)法、溶液成長法等により形成される。
(絶縁層(窓層))
既述の通り、上記実施形態においては、バッファ層14と透明導電層16との間に絶縁層(所謂、窓層)を備えていてもよい。この絶縁層は、光励起された電子、ホールの再結合を阻害し、発電効率向上に寄与し得るものである。絶縁層の組成も特に制限ないが、i−ZnO、i−AlZnO(AZO)等が好ましい。膜厚は特に制限されず、10nm〜2μmが好ましく、15〜200nmがより好ましい。成膜方法は、特に制限されないが、スパッタ法やMOCVD法が適している。一方で、バッファ層14を液相法により製造する場合、製造プロセスを簡易にするためには液相法を用いることも好ましい。
(透明電極層)
透明電極層16は、例えば、Al、B、Ga、In等がドープされたZnO、ITO(インジウム錫酸化物)またはSnOおよびこれらを組み合わせたものにより構成することができる。透明電極層16は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。また、透明電極層16の厚さは、特に制限されるものではなく、50nm〜2μm、さらには0.3〜1μmが好ましい。
また、透明電極層16の形成方法は、特に制限されるものではなく、電子ビーム蒸着法、スパッタ法等の気相成膜法により形成することができる。
なお、透明電極層16上に、MgF等の反射防止膜が形成されていても良い。
(絶縁材)
絶縁部30を形成するための絶縁材としては、例えば、絶縁インクIJPR(太陽インキ)、インクジェット対応ポリイミドインク リクソンコート(JNC)、インクジェット対応UV硬化インク リクソンコート(JNC)、絶縁インクDPEI(ダイセル化学工業)を用いることができる。絶縁材34および36についても同様である。
(導電材)
導電部40を形成するための導電材としては、例えば、銀ペースト(NPS−J(品番、ハリマ化成社製)、透明導電性インク(ClearOhm(登録商標)(JNC)、銀ナノインク(ダイセル化学工業)、Cabot Conductive Ink CCI−300を用いることができる。
以上は、主として太陽電池セルの光電変換層として、化合物半導体を用いた場合に適する材料および層構成について説明した。
本発明は、太陽電池セルの光電変換層として、上述のような化合物半導体系以外を用いてもよい。例えば、光電変換層として、アモルファスシリコン(a−Si)系薄膜型光電変換層、タンデム構造系薄膜型光電変換層(a−Si/a−SiGeタンデム構造光電変換層)、直列接続構造(SCAF)系薄膜型光電変換層(a−Si直列接続構造光電変換層)、薄膜シリコン系薄膜型光電変換層、色素増感系薄膜型光電変換層、または有機系薄膜型光電変換層を用いてもよい。そして、光電変換層の種類に応じた層構成の太陽電池セルを構成すればよい。
上記実施形態においては、基板上に設けられる第1の電極層を裏面電極として不透明な材料から構成し、光電変換層の上に形成される第2の電極層が透明な構造のサブストレート型と呼ばれる構造の太陽電池について説明したが、第1の電極層を透明電極とし、第2の電極層を不透明な電極で構成するスーパーストレート型の太陽電池に対しても本発明は適用可能である。
1、2、3、4、5 集積化太陽電池
10 基板
10a 絶縁層
12 裏面電極層(第1の電極層)
13 光電変換層
14 バッファ層
16 透明電極層(第2の電極層)
20a、20b、20c… 太陽電池セル(光電変換素子)
21 第1の素子分離溝
22 電極層分離溝
23 導通用溝
24 第2の素子分離溝
30 絶縁部
34 絶縁材
40 導電部

Claims (13)

  1. 基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層をこの順に備えた複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
    少なくとも表面が絶縁性である基板上に、少なくとも第1の電極層および光電変換層を積層した後に、積層面側から前記第1の電極層が露出する深さの第1の素子分離溝を形成する工程、
    前記第1の素子分離溝に、その少なくとも一方の壁面を覆うように絶縁材を塗布して絶縁部を形成する工程、
    該絶縁部の一部に前記第1の電極層を露出させる導通用溝を形成する工程、
    該導通用溝に導電材を充填し、前記第1の分離溝を挟んで隣接する一方の素子の第2の電極層と他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する導電部を形成する工程、および、
    前記第1の素子分離溝内であって前記導通用溝よりも前記他方の素子側の部分、もしくは前記第1の素子分離溝外の前記他方の素子側の部分に、前記第1の電極層を露出させる深さの第2の素子分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする集積化太陽電池の製造方法。
  2. 前記第1の素子分離溝の形成後、該第1の素子分離溝底部に露出している前記第1の電極層の一部に、該第1の分離溝に平行な第1の電極層を分離する電極層分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の集積化太陽電池の製造方法。
  3. 前記光電変換層の積層後、さらに前記第2の電極層を積層した後に、前記第1の素子分離溝を形成することを特徴とする請求項1記載の集積化太陽電池の製造方法。
  4. 前記光電変換層積層後、前記第2の電極層を積層する前に、前記第1の素子分離溝を形成するものとし、
    前記導電部を形成する工程が、前記第2の電極層を形成すると同時に前記導電材として該第2の電極層の材料を前記導通用溝に充填する工程であることを特徴とする請求項1または2記載の集積化太陽電池の製造方法。
  5. 前記第1の電極層を前記基板上に積層した後、前記光電変換層を積層する前に、前記第1の電極層を複数の領域に分離する電極層分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の集積化太陽電池の製造方法。
  6. 前記第2の素子分離溝に絶縁材を埋め込む工程をさらに含むことを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  7. 前記絶縁材が、マイグレーション防止剤を含むものであることを特徴とする請求項6記載の集積化太陽電池の製造方法。
  8. 基板上に、第1の電極層、光電変換層および第2の電極層をこの順に備えた複数の光電変換素子が配列され直列接続されてなる集積化太陽電池の製造方法であって、
    少なくとも表面が絶縁性である基板上に第1の電極層を形成し、該第1の電極層を複数の領域に分離する、前記基板の表面が底部に露出する電極層分離溝を形成する工程、
    前記第1の電極層および前記電極層分離溝に露出された前記基板の表面を覆うように、光電変換層を積層した後に、積層面側から前記第1の電極層が露出する深さの第1の素子分離溝を形成する工程、
    前記第1の素子分離溝に、その少なくとも一方の壁面を覆うように導電材を塗布して、前記第1の素子分離溝を挟んで隣接する一方の素子の第2の電極層と他方の素子の第1の電極層とを電気的に接続する導電部を形成する工程、および
    該導電部の一部、もしくは前記第1の素子分離溝外の前記他方の素子側の部分に、前記第1の電極層を露出する深さの第2の素子分離溝を形成する工程を含むことを特徴とする集積化太陽電池の製造方法。
  9. 前記光電変換層の積層後、前記第2の電極層を積層した後に、前記第1の素子分離溝を形成することを特徴とする請求項8記載の集積化太陽電池の製造方法。
  10. 前記導電部を形成した後、該導電部上および前記光電変換層上に前記第2の電極層を形成することを特徴とする請求項8記載の集積化太陽電池の製造方法。
  11. 前記第2の素子分離溝に絶縁材を埋め込む工程をさらに含むことを特徴とする請求項8または9記載の集積化太陽電池の製造方法。
  12. 前記第1の電極層を分離する電極層分離溝の形成にレーザスクライブ法を用いることを特徴とする請求項1から11いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
  13. 前記第1および第2の素子分離溝の形成にレーザスクライブ法およびメカニカルスクライブ法のいずれかを用いることを特徴とする請求項1から12いずれか1項記載の集積化太陽電池の製造方法。
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