JP2018006558A - 光電変換モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光電変換モジュールは、第1電極層12と、第1電極層上に配置される光電変換層13と、光電変換層上に配置されるバッファ層15であって、第1の成分と、第1の成分よりも抵抗率の高い第2の成分とを有するバッファ層15と、バッファ層上に配置される第2電極層16と、を有する第1光電変換単位セル10a及び第2光電変換単位セル10bと、第1光電変換単位セル10aの第1電極層12と、第2光電変換単位セル10bの第2電極層16とを電気的に接続する導電層20であって、第1の成分と、第2の成分とを有する導電層を備え、導電層20と第2光電変換単位セル10bのバッファ層15とはつながっており、導電層20における第1の成分により形成される第1領域15aは、少なくとも部分的に第1光電変換単位セル10aの第1電極層12と接触する。
【選択図】図2
Description
プリカーサ膜を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法又はインク塗布法が挙げられる。スパッタリング法は、ターゲットであるスパッタ源を用いて、イオン等をターゲットに衝突させ、ターゲットから叩き出された原子を用いて成膜する方法である。蒸着法は、蒸着源を加熱して気相となった原子等を用いて成膜する方法である。インク塗布法は、プリカーサ膜の材料を粉体にしたものを有機溶剤等の溶媒に分散して、第1電極層上に塗布し、溶剤を蒸発して、プリカーサ膜を形成する方法である。
蒸着法では、I族元素の蒸着源及びIII族元素の蒸着源及びVI族元素の蒸着源又はこれら複数の元素を含む蒸着源を加熱し、気相となった原子等を第1電極層12上に成膜して、光電変換層13が形成される。蒸着源としては、上述したプリカーサ法で説明したものを用いることができる。
まず、ガラス板である基板上に、スパッタリング法を用いて、Moを含む第1電極層が形成された。次に、レーザスクライブ法を用いて、第1電極層を分割する第1分割溝が形成された。次に、I族元素であるCu並びにIII族元素であるIn及びGaを有するプリカーサ膜が、スパッタリング法を用いて、第1電極層上に形成された。次に、プリカーサ膜を、VI族元素であるSeを含む雰囲気(セレン化水素含有雰囲気)において加熱して、プリカーサ膜とSeとの化合物を形成した。更に、プリカーサ膜を、VI族元素であるSを含む雰囲気(硫化水素含有雰囲気)において加熱し、プリカーサ膜とSとの化合物を形成して、Cu(In,Ga)(Se,S)2からなる光電変換層を得た。次に、CBD法を用いて、Zn(O、S、OH)であるシード層が光電変換層上に形成された。次に、メカニカルスクライブ法を用いて、シード層と光電変換素層との積層体を分割する第2分割溝が形成された。
バッファ層の第2領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比S/Znを、0.16にしたことを除いては、実施例1と同様にして、実施例2の複数の光電変換モジュールを得た。
バッファ層の第2領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比S/Znを、0.31にしたことを除いては、実施例1と同様にして、実施例3の複数の光電変換モジュールを得た。
バッファ層の第2領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比S/Znを、0.35にしたことを除いては、実施例1と同様にして、実施例4の複数の光電変換モジュールを得た。
バッファ層の第2領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比S/Znを、0.40にしたことを除いては、実施例1と同様にして、実施例5の複数の光電変換モジュールを得た。
実施例1に対して、バッファ層を、第2の成分のみで形成したことを除いては、実施例1と同様にして、比較例1の複数の光電変換モジュールを得た。
実施例1に対して、バッファ層を、第1の成分のみで形成したことを除いては、実施例1と同様にして、比較例2の複数の光電変換モジュールを得た。比較例2では、バッファ層は、Sを含まない第1の成分のみで形成されたので、バッファ層の第2領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比S/Znは、0.00となる。
10a 第1光電変換単位セル
10b 第2光電変換単位セル
11 基板
12 第1電極層
13 光電変換層
14 シード層
15 バッファ層
15a 第1領域(第1の成分により形成される領域)
15b 第2領域(第2の成分により形成される領域)
16 第2電極層
20 導電層
G1 第1分割溝
G2 第2分割溝
G3 第3分割溝
Claims (10)
- 第1電極層と、
前記第1電極層上に配置され、化合物半導体により形成される光電変換層と、
前記光電変換層上に配置されるバッファ層であって、第1の成分と、前記第1の成分よりも抵抗率の高い第2の成分とを有するバッファ層と、
前記バッファ層上に配置される第2電極層と、
を有する第1光電変換単位セル及び第2光電変換単位セルと、
前記第1光電変換単位セルの前記第1電極層と、前記第2光電変換単位セルの前記第2電極層とを電気的に接続する導電層であって、前記第1の成分と、前記第2の成分とを有する導電層と、
を備え、
前記導電層と、前記第2光電変換単位セルの前記バッファ層とはつながっており、
前記導電層における前記第1の成分により形成される領域は、少なくとも部分的に、前記第1光電変換単位セルの前記第1電極層と接触している光電変換モジュール。 - 前記導電層における前記第2の成分により形成される領域は、部分的に、前記第1光電変換単位セルの前記第1電極層と接触している請求項1に記載の光電変換モジュール。
- 前記導電層における前記第2の成分により形成される領域は、前記第1光電変換単位セルの前記第1電極層と接触していない請求項1に記載の光電変換モジュール。
- 前記導電層の厚さは、前記光電変換層上に配置される前記バッファ層の厚さよりも薄い請求項1〜3の何れか一項に記載の光電変換モジュール。
- 前記光電変換層は、I−III−VI2族化合物を用いて形成されており、
前記第1の成分は、ZnOであり、
前記第2の成分は、ZnOとZnSとの混晶である請求項1〜4の何れか一項に記載の光電変換モジュール。 - 前記光電変換層は、I2−(II−IV)−VI4族化合物を用いて形成されており、
前記第1の成分は、ZnOであり、
前記第2の成分は、ZnOとZnSとの混晶である請求項1〜4の何れか一項に記載の光電変換モジュール。 - 前記導電層における前記第2の成分により形成される領域におけるSの原子数のZnの原子数に対する比は、0.16〜0.35の範囲にある請求項5又は6に記載の光電変換モジュール。
- 前記光電変換層は、Seを含まないI−III−VI2族化合物を用いて形成されており、
前記第1の成分は、ZnOであり、
前記第2の成分は、(Zn、Mg)O、又は、(Zn、Mg)(O、S)である請求項1〜4の何れか一項に記載の光電変換モジュール。 - 前記光電変換層と前記バッファ層との間には、前記バッファ層の成長速度を高めるシード層が配置される請求項1〜8の何れか一項に記載の光電変換モジュール。
- 前記バッファ層と前記第2電極層との間には、真性の導電性を有するZnO層が、少なくとも部分的に配置される請求項1〜9の何れか一項に記載の光電変換モジュール。
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