JP2014005362A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応型官能基を持つシランカップリング剤と有機変性シリコーンを用い、低添加で高い難燃性を有する難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】架橋性の有機官能基を有する反応性シランカップリング剤と、有機変性シリコーンオイルと、表面水酸基を有する摩耗性強化難燃剤としての無機難燃剤と、架橋性樹脂とを備え、架橋性樹脂100部に対して、無機難燃剤が0.1〜40.0部含み、反応性シランカップリング剤と有機変性シリコーンオイル及び無機難燃剤とそれぞれ縮合により結合し、反応性シランカップリング剤と架橋性樹脂とは架橋反応により結合している。
【選択図】図1

Description

本発明は、難燃性樹脂組成物に関し、特に、アブレシブ摩耗性を強化した金属水酸化物を用いた難燃性樹脂組成物に関する。
ハイブリッドや電気自動車に用いる高圧電線のコストダウンや、機能向上において電線被覆厚の削減が求められている。電線被覆厚は、単純に削減すると摩耗に対する抵抗力が著しく低下してしまうため、材料としての耐摩耗性を向上させる必要がある。
そこで、耐摩耗性を向上させるために、シランカップリング処理によって、界面との接合を強化することでフィラー脱離を抑制することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この提案では、摩耗は鉄線で擦る程度(スクレープ摩耗性)のマイルドな摩耗に対してであり、紙ヤスリで摩耗するような激しい摩耗に対してはほとんど効果が見られない。
更に、高圧電線への要求として、環境への負荷を軽減するために、ハロゲン系物質を含有しないハロゲンフリーとすることも求められている。ハロゲンフリーとすることで、金属水酸化物は多量添加が必要であり、摩耗性や柔軟性を悪化させる大きな要因となっている。
また、ハロゲンフリー難燃剤の問題点は、重量あたりの難燃性が低く高充填量が必要であるため組成物としての物理特性の低下を招き、アブレシブ摩耗に対する抵抗性に限界がある。既存技術を利用してシリコーンオイルで難燃向上を図るものもあるが、界面の接合が起きずフィラーが容易に脱落してしまい充分な耐摩耗性が得られないだけではなく、樹脂中に遊離して電線表面にブリードアウトし、束崩れ、埃の付着等のトラブルを引き起こしている。
特開2011−84683号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、反応型官能基を持つシランカップリング剤と有機変性シリコーンを用い、低添加で高い難燃性を有する難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本願発明の一態様によれば、架橋性の有機官能基を有する反応性シランカップリング剤と、有機変性シリコーンオイルと、表面水酸基を有する摩耗性強化難燃剤としての無機難燃剤と、架橋性樹脂とを備え、架橋性樹脂100部に対して、無機難燃剤が0.1〜40.0部含み、反応性シランカップリング剤と有機変性シリコーンオイル及び無機難燃剤とそれぞれ縮合により結合し、反応性シランカップリング剤と架橋性樹脂とは架橋反応により結合している難燃性樹脂組成物であることを要旨とする。
本発明によれば、反応型官能基を持つシランカップリング剤と有機変性シリコーンを用い、低添加で高い難燃性を有する難燃性樹脂組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物の概略図である。 従来例としての難燃性樹脂組成物の概念図である。 本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物の製造工程図である。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(実施の形態)
本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、図1に示すように、架橋性の有機官能基を有する反応性シランカップリング剤3と、有機変性シリコーンオイル2と、表面水酸基を有する摩耗性強化難燃剤としての無機難燃剤1と、架橋性樹脂とを備える。
従来の難燃性樹脂組成物は、図2に示すように、無機難燃剤1と、ステアリン酸又はシリコーンオイル2とからなる。従来の難燃性樹脂組成物は、樹脂相への分散性を向上し空隙や凝集点等の欠点を少なくすることで耐摩耗性を向上させている。しかしながら、シリコーンオイル2の量を増加すると一定程度高難燃化となるが、無機難燃剤1と樹脂の結合性が低下し摩耗性が低下してしまう。一方、シリコーンオイル2を減少させると、水素結合数が増加して摩耗性は一定程度上昇するが、難燃性が低下してしまう。難燃性を得るためにシリコーンオイル2の添加量が増加することになるが、摩耗性の向上には限界があり、柔軟性も低下してしまう問題がある。
実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、従来の難燃性樹脂組成物と同様に、混練では樹脂相への分散性を向上し空隙や凝集点等の欠点を少なくすることで耐摩耗性を向上させている。更に、実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、反応性シランカップリング剤を有することにより、特定の有機変性シリコーンオイルでは難燃性が大幅に向上するため添加量を少なくできるため、従来品より高い摩耗性が得られる。更に、反応性シランカップリング剤の反応型官能基(有機官能基)が電子線照射処理や化学架橋剤によって、架橋性樹脂と架橋反応を起こすことでさらに耐摩耗性が向上する。更に、実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、有機変性シリコーンオイルの添加量を少なくすることができるので、高い柔軟性を確保することができる。
反応性シランカップリング剤は、アクリロキシ変性シランカップリング剤、メタクリル変性シランカップリング剤、ビニル変性シランカップリング剤、アリル変性シランカップリング剤等の不飽和二重結合など架橋性の有機官能基を持つものを用いることができる。
有機変性シリコーンオイルは、シラノール変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンオイル等を用いることができる。
無機難燃剤(金属水酸化物)は、表面水酸基を有する摩耗性強化難燃剤としての水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム等を用いることができる。実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、架橋性樹脂100部に対して、無機難燃剤が0.1〜40.0部含まれる。実施の形態に係る難燃性樹脂組成物では、環境への負荷を低減するために、ハロゲン系物質を含有しないハロゲンフリーの配合である。ハロゲンフリーの配合とするために、無機難燃剤には、金属水酸化物系難燃剤を使用する。金属水酸化物系難燃剤は、比重を低くするために、添加量はできるだけ少なくすることが好ましい。
架橋性樹脂は、エチレン含有ポリオレフィン系であるポリエチレン(PE)、エチレンエチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン酢酸ビニール共重合体(EVA)、エチレンメチルアクリレート共重合体(EMA)等を用いることができる。架橋性樹脂には、耐熱老化性等の特性を満たすために樹脂添加剤を添加してもよい。樹脂添加剤としては、酸化防止剤や銅害防止剤等がある。
本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物は、反応性シランカップリング剤と有機変性シリコーンオイル及び無機難燃剤とそれぞれ縮合により結合し、反応性シランカップリング剤と架橋性樹脂とは架橋反応により結合している。以下に、本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物の製造工程について、図3を参照しながら説明する。
(1)まず、表面処理工程として、反応性シランカップリング剤及び有機変性シリコーンを無機難燃剤(金属水酸化物)の重量に対して0.1%〜6.0%添加する。添加方法としては、ヘンシェルミキサー等でフィラーを強制攪拌しながら、シランカップリング剤を直接または、有機溶剤(もしくは水)で希釈した溶液を乾燥空気や窒素ガスで噴射させて処理していく乾式法や、フィラーを水に分散させ、スラリー状態になったところにシランカップリング剤を直接または、有機溶剤(もしくは水)で希釈した溶液を添加していく湿式法がある。添加する反応性シランカップリング剤は、0.05%〜1.0%であり、有機変性シリコーンは、0.05%〜5.0%である。その後、ミキサー槽内温度を80℃〜150℃として攪拌乾燥をする、又は、80℃〜250℃のオーブンで3分〜12時間熱処理をして乾燥する。そして、必要に応じて、パルペライザー等の粉砕機による粉砕処理を行い、粒子径を調整する。この表面処理工程によって、反応性シランカップリング剤と有機変性シリコーンオイル及び無機難燃剤とそれぞれは、脱水縮合により結合する。反応性シランカップリング剤と有機変性シリコーンオイルとの縮合により、シリコーン鎖は遊離が抑制される。
(2)次に、混練加工工程として、表面処理工程を経た反応性シランカップリング剤、有機変性シリコーンオイル、及び無機難燃剤は、ロール・2軸混練機等の加工機にて架橋性樹脂と混練し、押出成型機等で製品へ加工する。必要に応じて、混練加工工程において、酸化防止剤や銅害防止剤等の樹脂添加剤を添加してもよい。組成としては、架橋性樹脂100部に対して、無機難燃剤としての金属水酸化物粒子が0.1〜40.0部含まれる。
(3)次に、架橋処理工程として、混練加工工程を経た後、電子線照射または化学架橋を用いて、反応性シランカップリング剤の反応型官能基(有機官能基)と架橋性樹脂とを架橋反応させる。有機官能基と架橋性樹脂との架橋反応は、金属水酸化物の脱離を抑制する。
本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物によれば、摩擦体により架橋性樹脂そのものが引きちぎられて発生する摩耗する部分としてのフィラーの総量を減らすことができる。
また、本発明の実施の形態に係る難燃性樹脂組成物によれば、高難燃性を持つことで難燃剤としての機能を損なわず、アクリロキシ基、メタクロリキシ基、ビニル基等がフィラー表面に処理されていることで架橋性樹脂との反応性を有する。これによって、反応性シランカップリング剤と架橋性樹脂とが架橋することで強固な結合を有することになり、フィラーが表面に露出して摩耗体に擦られることでフィラーが脱落ことを防ぐことができる。フィラーの脱落現象が緩和されることによって、複合体の耐摩耗性が向上する。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。
例えば、反応性シランカップリング剤として、アクリロキシ変性シランカップリング剤、メタクリル変性シランカップリング剤、ビニル変性シランカップリング剤、アリル変性シランカップリング剤を記載したが、不飽和二重結合など架橋性の有機官能基を持つものであれば構わない。
また、有機変性シリコーンオイルとしては、シラノール変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンオイルを記載したが、反応性シランカップリング剤と脱水縮合によりシリコーン鎖が結合するものであれば用いることが可能である。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。
1…無機難燃剤
2…有機変性シリコーンオイル
3…反応性シランカップリング剤

Claims (4)

  1. 架橋性の有機官能基を有する反応性シランカップリング剤と、
    有機変性シリコーンオイルと、
    表面水酸基を有する摩耗性強化難燃剤としての無機難燃剤と、
    架橋性樹脂とを備え、
    前記架橋性樹脂100部に対して、前記無機難燃剤が0.1〜40.0部含み、
    前記反応性シランカップリング剤と前記有機変性シリコーンオイル及び前記無機難燃剤とそれぞれ縮合により結合し、
    前記反応性シランカップリング剤と前記架橋性樹脂とは架橋反応により結合していることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記架橋性樹脂には、特性を変更する樹脂添加剤が添加されることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記反応性シランカップリング剤は、アクリロキシ変性シランカップリング剤、メタクリル変性シランカップリング剤、ビニル変性シランカップリング剤、アリル変性シランカップリング剤のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記有機変性シリコーンオイルは、シラノール変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーンオイルのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
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